JP2549978B2 - オキシスルフォニル基を含むポリエステルの調製方法 - Google Patents
オキシスルフォニル基を含むポリエステルの調製方法Info
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Description
を含有するポリエステルの新しい調製方法に関する。
な幾つかの分野に、配向した複合ポリエステルフイルム
が使用されることは知られている。
に2軸配向ポリエチレンテレフタル酸エステルフィルム
から成っており、フィルムの片面及び両面にそれぞれの
応用に適合する被覆層が設けられている。
US-A-3,779,993は、水に可溶もしくは分散され得る共ポ
リエステルを記述している。これは付着促進層として応
用された場合、ポリエチレンテレフタル酸エステルフィ
ルムへの感光性層の付着を改善する。
ルフォニル基を含有する共ポリエステルを被覆により沈
着させ、向上した付着性をもつ複合ポリエステルフィル
ムを得ることを可能にすることを提案した。
つ配向した複合のポリエステルフィルムの調製方法を記
述し、これはポリエチレンテレフタル酸エステルのよう
な結晶性ポリエステルと、芳香族及び脂肪族のジアシ
ド、オキシスルフォニル基を含む芳香族アシド及びグリ
コールから誘導させるユニットから構成されオキシスル
フォニル基を含む共ポリエステルとを同時に押し出しし
て得られる。
ニル基を含む共ポリエステルが、様々なカルボン酸のエ
ステル及びグリコールを、290℃までの温度で酢酸マ
グネシウム及び三酸化二アンチモンを触媒として、反応
させることによって調製される。
肪族ジアシドに起因するユニットの損失が観察される。
この現象は、Journal of the Chemical Society(1952),
pages 2633〜 2637 にも記述されている。
の反応速度(kinetics)が問題となり極端に低い分子量の
共ポリエステルの形成が観察される。
ルはまた、チタンアルコキシドを触媒として用いても調
製し得る。重縮合は速いが、ピンクもしくは赤色が観察
される。そして、このことは幾つかの応用では不都合で
ある。加えて、このようにして調製された共ポリエステ
ルは劣化しやすい。
フォニル基を含む共ポリエステルの調製方法の問題を解
決しようというものであり、重縮合反応が望ましくない
着色を出現させること無く、また脂肪族ジアシドに起因
するユニットをあまり損失させることなく、望ましい分
子量を得ることを可能にすることを課題としている。
の脂肪族ジアシド、少なくともひとつのオキシスルフォ
ニル基を含む芳香族ジアシド、任意に少なくともひとつ
の芳香族ジアシド及び少なくともひとつのジオールに起
因する多数の繰り返しユニットから構成されオキシスル
フォニル基を含むポリエステルの調製方法に関するもの
であり、上記のジアシドの低級アルキルジエステル及び
ジオールの重縮合が、少なくともひとつのチタン化合物
及び少なくともひとつのマンガンカルボン酸塩を含む触
媒系の存在下で行われることを特徴とする。
有機チタン化合物が用いられ、これは主に、好ましくは
炭素数1から6のアルカノールもしくは炭素数2から1
2のアルカノールアミン、より好ましくは炭素数2から
4のアルカノールもしくは炭素数4から9のアルカノー
ルアミンから得られるチタンアルコキシドである。
ると、テトラブチルチタネート及び2、2′、2″−ニ
トリロトリエチル チタネート(すなわちチタンアミノ
トリエタノレート)がある。
は炭素数1から6の脂肪族カルボン酸である。
ウムである。
及びジオールの全重量に対するチタンの重量で表され
る。
%から0.0030%である。
%から0.0025%である。
ジアシド及びジオールの全重量に対するマンガンの重量
で表される。
0%から0.0100%好ましくは0.0030%から
0.0060%である。
これらの触媒と組み合わせて都合よく用いられる。
しくは酢酸ナトリウムの存在下で反応を実施するのが好
都合である。これにより、共ポリエステル中のジエチレ
ングリコールユニットの形成を減少させることが可能と
なり、このことはオキシスルフォニル基を含有する共ポ
リエステルの幾つかの応用で求められているものであ
る。
アシド及びジオールの全重量に対するナトリウムの重量
として表され、その量は0から0.0500%好ましく
は0.0050%から0.0200%である。
た共ポリエステルから任意のユニットをあまり損失させ
ずに十分に速い反応を可能にする温度でなければならな
い。
範囲の適切な触媒量を用いるとき、反応温度は200℃
から280℃好ましくは220℃から260℃の範囲で
ある。
の種の反応で問題となる他の因子によって変化する。
間である。通常は5時間から10時間であり、これらの
値が臨界的というわけではない。
が一般式(I)で示される: HOOC−Ar−COOH (I) 上記式中、Arは任意に炭素数1から4のアルキル基、
ハロゲン原子もしくはOH基のような置換基を一つもし
くは一つ以上含むフェニレン基、又は数個のオルソもし
くはペリ縮合したフェニル基の組み合わせ、又は単一の
原子価結合、アルキレン基、エーテル基、ケトン基もし
くはスルフォン基のような不活性基により互いに結合し
た数個のフェニル基の組み合わせである。
酸、テレフタル酸、オルソフタル酸、1、2−ナフタレ
ンジカルボン酸、1、4−ナフタレンジカルボン酸、
1、5−ナフタレンジカルボン酸、1、6−ナフタレン
ジカルボン酸、1、7−ナフタレンジカルボン酸、1、
8−ナフタレンジカルボン酸、2、3−ナフタレンジカ
ルボン酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、2、7−
ナフタレンジカルボン酸がある。
テレフタル酸である。
の形で、すなわち炭素数1から4のアルキル、好ましく
はそれらのジメチルエステルの形で導入される。
アシドが一般式(II)で示される:
ウムもしくはカリウム原子であり、Qは、フェニレン
基、又は数個のオルソもしくはペリ縮合したフェニル基
の組み合わせ、又は単一の原子価結合、アルキレン基、
エーテル基、ケトン基もしくはスルフォン基のような不
活性基により互いに結合した数個のフェニル基の組み合
わせである。
の特定の例としては、ヒドロキシスルフォニルテレフタ
ル酸、及びヒドロキシスルフォニルイソフタル酸(特に
5−スルフォイソフタル酸)、ヒドロキシスルフォニル
−オルソ−フタル酸、4−ヒドロキシスルフォニル−
2、7−ナフタレンジカルボン酸、及びヒドロキシスル
フォニルジフェニル−4、4′−ジカルボン酸、ヒドロ
キシスルフォニル−4、4′−ジヒドロキシカルボニル
ジフェニルスルホン、ヒドロキシスルフォニル−4、
4′−ジヒドロキシカルボニルジフェニルメタン、5−
(ヒドロキシスルフォニルフェノキシ)−イソフタル
酸、及び5−(ヒドロキシスルフォニルプロポキシ)−
イソフタル酸がある。
る。
ドは低級アルキルエステルの形で導入され、それらのジ
メチルエステルが好んで用いられる。
属塩より好ましくはナトリウム塩の形である。
は炭素数3から12の飽和ジアシドである。
ジピン酸、コハク酸、セバシン酸、アゼライン酸、グル
タン酸及びスベリン酸があるが、これらに制限されな
い。これらの酸は、低級アルキルエステル好ましくはジ
メチルエステルの形で導入される。発明の範囲からはず
れることなしに、オキシスルフォニル基を含む共ポリエ
ステルを調製するために数個の脂肪族ジアシドを組み合
せることも可能であろう。
肪族ジアシドである。
テルの調製用に一般的に用いられるものである。エチレ
ングリコール、プロピレングリコールもしくは1、4−
ブタンジオールのように炭素数2から4の飽和脂肪族ジ
オールが好んで用いられる。これらのジオールは、それ
自身でも互いに混合しても又は2、2−ジメチル−1、
3−プロパンジオール、1、6−ヘキサンジオールもし
くはシクロヘキサンジメタノールのような炭素数の多い
ジオールと混合しても使用できる。最後のケースの場
合、炭素数が5以上のジオールの量は溶媒の影響下で共
ポリエステルの結晶化度を増加させないように選ばれ
る。この量は、炭素数及び問題のジオールの構造に依存
する。
ような改良された付着性をもつ配向した複合フィルムを
調製するために、オキシスルフォニル基を含有する共ポ
リエステルを使用する場合、スルフォン化された共ポリ
エステルの構造中に、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ペンタエチレングリコール及びデカエ
チレングリコールのようなポリオキシアルキレングリコ
ールから抽出される繰り返しユニットの存在を避けるか
制限することが好ましい。このように、共ポリエステル
中のポリオキシアルキレングリコール含有量は好ましく
は6重量%以下さらに好ましくは5重量%以下である。
リエステルの調製方法では、もし適当ならば少量の前述
したジオールの少なくともひとつと組み合せたエチレン
グリコールが好んで用いられる。
質のモル比率は一般に次に示す範囲にある。
は、導入した全ジエステルに対して通常0から95mo
l%好ましくは65から93mol%である。
は、導入した全ジエステルに対して通常4から99mo
l%好ましくは5から25mol%である。
ドの低級アルキルジエステルは、導入した全ジエステル
に対して通常1から30mol%好ましくは2から10
mol%である。
1.5から2.5、好ましくは1.8及び2.1の間で
ある。
ート化共ポリエステルは、共押し出しによる複合フィル
ムの調製用に特に用いられる。このことは、スルフォネ
ート化共ポリエステルが優れた熱安定性及び熱酸化安定
性をもっていることを意味する。
ことを可能にしているが、しかしながら、時には熱酸化
安定性を改善する必要性もある。
ェノール系酸化防止剤を配合することにより達成され得
る。フェノール系酸化防止剤は、広く知られたポリマー
補助剤である。それらは、特にアルキル基を導入した一
価フェノール、アルキル基を導入したヒドロキノン、水
酸基を導入した硫化ジフェニル、アルキリデンビスフェ
ノール、ベンジル誘導体、アシルアミノフェノール、3
−(3、5−ジ−第3−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸のエステル、3−(5−第3−ブチル
−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸
のエステル、3−(3、5−ジシクロヘキシル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオン酸のエステル及び3−
(3、5−ジ−第3−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸のアミドである。
通に用いることができる市販の酸化防止剤の非限定な例
としては、ペンタエリトリチル テトラキス−3−(4
−ヒドロキシ−3、5−ジ−第3−ブチルフェニル)プ
ロピオン酸エステル(商標Irganox 1010として市販され
ている)、ジエチル(4−ヒドロキシ−3、5−ジ−第
3−ブチルベンジル)リン酸エステル(商標Irganox 12
22として市販されている)及び4′−ヒドロキシ−4−
ヒドロキシ−3、5−ジ−第3−ブチルジフェニルメタ
ン(商標Irganox 1330として市販されている)がある。
応器中に導入した。本反応器は、底部攪拌機、熱伝導液
体を循環させるジャケット、ソレノイド弁によって制御
される分留カラムを装備している。
メチルテレフタル酸エステル − 287g( 1.703mol)のジメチルアジピ
ン酸エステル − 177g( 0.596mol)のジメチルイソフ
タル酸エステル ナトリウム5−スルホン酸エステル −2112g(34.064mol)のエチレングリコ
ール −触媒:異なった触媒量(全反応物質に対するTi,M
n,Na,Sb金属の重量%で表示してある)が、下記
の表Iに示されている。用いられた触媒は、 チタニウム アミノトリエタノレート 酢酸マンガン 酢酸ナトリウム 三酸化アンチモン −リン酸:全反応物質に対するリンの重量%として表示 −フェノール系酸化防止剤Irganox 1330:全反応物質に
対する重量%として表示(温度が240℃に達した時、
導入する) 攪拌を開始して反応器の内容物を180℃まで急速に加
熱し、この温度でメタノールを蒸留し始めた。反応混合
物の温度を約2時間30分にわたって220℃へ上昇さ
せた。過剰のエチレングリコールを220℃から240
℃の間で蒸留した。適当ならば、240℃でフェノール
系酸化防止剤を加えた。
クレーブに移した。オートクレーブ中の圧力を約70P
aまで減圧させた。重縮合は、表Iに示した時間だけ継
続させた。それから、オートクレーブの圧力を窒素を導
入することにより大気圧まで戻し、溶融した共ポリエス
テルをそれからキャスティングホイールの下で流し出し
粒状化した。
をした: −色の観察 −25℃で1重量%のオルソ−クロルフェノール溶液中
での粘性指数(VI)の測定 −共ポリエステルのケン化後、ガスクロマトグラフィー
によるジエチレングリコール(DEG)ユニットの決
定:これは全グリコールユニットに対する重量%で表示
した −N−メチルピロリドン中で80℃における数平均分子
量(MMn)の測定 −280℃における時間0と30分後のみかけ粘度を毛
細管レオメータ(60/1mmダイを装着したInstron 32
11装置)で測定。この粘度の減少%を表に示した。
されている。
た共ポリエステル(比較例1及び2)と比較すると熱安
定性が著しく改善されているのが観察される。
で実施した実施例2から4では、フェノール系酸化防止
剤なしで実施した同一の試験よりも熱酸化作用に対する
抵抗が高かった。
で示差熱走査熱量計(Perkin ElmerDSC 7 装置)により
評価された。
に入れ、次の温度サイクルを与えた: −窒素流下(20cm3 /分):10℃/分で260℃ま
で昇温させ、3分間260℃で保持し、20℃まで20
0℃/分で急冷; −空気流下(40cm3 /分):10℃/分で320℃ま
で昇温。
は、重合の最後で得られた粒子の色は、フェノール系酸
化防止剤の有無にかかわらず同じ(白色)であった。
し出し後、共ポリエステルの再粒状化をしたところ、酸
化防止剤を含んだ共ポリエステルは白色のままであった
が、一方酸化防止剤を含んでいない共ポリエステルは黄
色/褐色になった。
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくともひとつの脂肪族ジアシド、少
なくともひとつのオキシスルフォニル基含有芳香族ジア
シド、任意に少なくともひとつの芳香族ジアシド及び少
なくともひとつのジオールから誘導される多数の繰り返
しユニットから構成されオキシスルフォニル基を含む共
ポリエステルの調製方法であって、上記脂肪族ジアシ
ド、オキシスルフォニル基含有芳香族ジアシド、任意に
芳香族ジアシドの低級アルキルジエステル及びジオール
の重縮合が、少なくともひとつのチタン化合物及び少な
くともひとつのマンガンカルボン酸塩を含む触媒系の存
在下で行われることを特徴とする前記調製方法。 - 【請求項2】 用いられるチタン化合物が有機チタン化
合物、主に好ましくは炭素数1から6のアルカノールも
しくは炭素数2から12のアルカノールアミン、より好
ましくは炭素数2から4のアルカノールもしくは炭素数
4から9のアルカノールアミンから誘導されるチタンア
ルコキシドから選択されることを特徴とする請求項1に
記載の方法。 - 【請求項3】 マンガンカルボン酸塩が、好ましくは炭
素数1から6の脂肪族カルボン酸塩から選択されること
を特徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 導入されるジアシド及びジオールの全重
量に対するチタンの重量で表されるチタン化合物の量
が、チタン0.0002%から0.0030%好ましく
はチタン0.0005%から0.0025%であるこ
と、及び導入されるジアシド及びジオールの全重量に対
するマンガンの重量で表されるマンガンカルボン酸塩の
量が、マンガン0.0020%から0.0100%好ま
しくは0.0030%から0.0060%であることを
特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の方
法。 - 【請求項5】 導入されるジアシド及びジオールの全重
量に対するナトリウムの重量で表したときに0から0.
0500%好ましくは0.0050%から0.0200
%のナトリウムカルボキシレート好ましくは酢酸ナトリ
ウムの存在下で行われることを特徴とする請求項1から
請求項4のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】 反応温度が200℃から280℃好まし
くは220℃から260℃であることを特徴とする請求
項1から請求項5のいずれかに記載の方法。 - 【請求項7】 用いられる芳香族ジアシドが一般式
(I): HOOC−Ar−COOH (I) (式中、Arは炭素数1から4のアルキル基、ハロゲン
原子又はOH基のようなひとつもしくはそれ以上の置換
基を任意に有するフェニレン基、又は数個のオルソもし
くはペリ縮合したフェニル基の組み合わせ、又は単一の
原子価結合、アルキレン基、エーテル基、ケトン基又は
スルフォン基のような不活性基により互いに結合した数
個のフェニル基の組み合わせである。)で示されるこ
と、及び用いられるオキシスルフォニル基含有芳香族ジ
アシドが一般式(II): 【化1】 (式中、Mは、水素、ナトリウム、リチウムもしくはカ
リウム原子であり、 Qは、フェニレン基、又は数個のオルソもしくはペリ縮
合したフェニル基の組み合わせ、又は単一の原子価結
合、アルキレン基、エーテル基、ケトン基もしくはスル
フォン基のような不活性基により互いに結合した数個の
フェニル基の組み合わせである。)で示されることを特
徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の方
法。 - 【請求項8】用いられる脂肪族ジアシドが、炭素数3か
ら12の飽和ジアシドであることを特徴とする請求項1
から請求項7のいずれかに記載の方法。 - 【請求項9】用いられる各種反応物質のモル比率が下記
の範囲にある: −芳香族ジアシドの低級アルキルジエステルが、導入さ
れる全ジエステルに対して0から95mol%好ましく
は65から93mol%である、 −脂肪族ジアシドの低級アルキルジエステルが、導入さ
れる全ジエステルに対して4から99mol%好ましく
は5から25mol%である、 −オキシスルフォニル基含有芳香族ジアシドの低級アル
キルジエステルが、導入される全ジエステルに対して1
から30mol%好ましくは2から10mol%であ
る、 ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記
載の方法。
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