JPH04304229A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JPH04304229A
JPH04304229A JP7011891A JP7011891A JPH04304229A JP H04304229 A JPH04304229 A JP H04304229A JP 7011891 A JP7011891 A JP 7011891A JP 7011891 A JP7011891 A JP 7011891A JP H04304229 A JPH04304229 A JP H04304229A
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JP
Japan
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group
hydrocarbon group
divalent
carbon atoms
polyester
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Pending
Application number
JP7011891A
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English (en)
Inventor
Takayuki Kanai
孝之 金井
Kazushi Matsumoto
一志 松本
Osamu Kidai
修 木代
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルの製造方法
に関するものである。詳しくは重合速度が高く、昇華物
や蒸発物をほとんど発生させることがないため、生産性
に優れかつ低コストで製造できることに加え、着色度合
が少ないため見栄えが良く着色剤等を添加することによ
り所望の色に着色でき、成形材料、フィルム、繊維、ボ
トル材料として製品化できるポリエステルの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融重合法により製造されたポリエステ
ルの色調を改良する手段としては、コバルト化合物およ
び他の金属化合物を触媒として用いる方法が知られてい
るが(特開平2−218718号公報、特開平3−24
125号公報)、この場合、コバルト自身の色により生
成物の色調が暗いものとなる。(後述のL値の低下。)
一方、系中に存在する酢酸や無水酢酸を速やかに系外に
除去する目的で、重合温度到達までの減圧度を高めるこ
とも着色を防止するために有効な方法であるが、昇華物
や蒸発物が多く発生し、重合槽を汚したり、配管を閉塞
させたりするトラブルを生じる。
【0003】また、用いるモノマーによっては、生成物
の溶融粘度が高くなり、用いることのできる重合装置に
制限があるものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした実
情の下に着色度合の少ないポリエステルを、昇華物や蒸
発物の発生をおさえながら、高い生産性をもって製造す
ることができる、新規な製造法を提供することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、重合温度
に到達するまでの減圧度を高め、かつアルカリ金属化合
物を触媒として添加することで、驚くべきことに、昇華
物蒸発物の発生を抑えながら、短い重合時間で、無色透
明性に優れた高重合度体が得られる事を見いだし、本発
明に到達した。
【0006】また、重合物の溶融粘度が高すぎ、使用し
うる装置に制限がある場合には、オリゴエステルおよび
/またはポリエステルを加えることで、重合度を落とす
ことなく重合物の溶融粘度を調整できることも見いだし
た。すなわち、本発明は一般式(I)で示されるジオー
ルおよび/または一般式(II)で示されるジアセテー
ト、一般式(III)で示されるカルボン酸および必要
があれば一般式(IV) で示される構成単位を有する
オリゴエステルおよび/またはポリエステルを用いて、
必要に応じ系中で無水酢酸によりアセチル化を行った後
、溶融重合法によりポリエステルを製造するにあたり、
重合温度に到達する前に少なくとも一回は減圧を行い、
重合の際さらに減圧度を高め溶融重合を行い、触媒とし
てアルカリ金属化合物を添加することを特徴とする、ポ
リエステルの製造方法を要旨とするものである。
【0007】
【化3】 ((I)、(II) 、(III) 式中、R1 、R
2 およびR3 は2価の芳香族炭化水素基、R11−
X−R12基、(但しR11およびR12は2価の芳香
族炭化水素基であり、Xは酸素原子、硫黄原子、スルホ
ニル基、カルボニル基、炭化水素基、エステル基または
直接結合を示す。)を示し(但し、芳香族環の水素原子
はハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基又はフェノ
キシ基等で置換されていてもよい。)、(IV) 式中
のR4 は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基、
炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基および/また
は炭素数1〜40の2価の脂肪族炭化水素基(但し、芳
香族炭化水素基の芳香族環の水素原子はハロゲン原子、
炭素数1〜4のアルキルまたはアルコキシ基で置換され
てもよい。)を示し、R5 は炭素数2〜40の2価の
脂肪族炭化水素基、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化
水素基、芳香環を形成する炭素数が6〜20である2価
の芳香族炭化水素基(但し芳香族炭化水素基の芳香環の
水素原子はハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基ま
たはアルコキシ基で置換されてもよい)、または分子量
80〜8000のポリアルキレンオキシド2価ラジカル
を示す。)以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0008】一般式(I)で表わされるジオール(以下
単に(I)と称する。)の具体例としては、ハイドロキ
ノン、レゾルシン、メチルハイドロキノン、t−ブチル
ハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノ
ン、1,3,4−トリメチルレゾルシン、クロロハイド
ロキノン、ニトロハイドロキノン、ジメチルアミノハイ
ドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフトール、1,5
−ジヒドロキシナフトール、1,6−ジヒドロキシナフ
トール、2,6−ジヒドロキシナフトール、2,7−ジ
ヒドロキシナフトール、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(
4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン
、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル
)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロ
ロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル
)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフ
ェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジク
ロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5
−ジブロモフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4′−ジヒドロ
キシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル
)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフ
ェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
フィド、ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)
スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン
、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)
エーテル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定され
るものではない。またこれらは混合物として使用しても
よい。
【0009】これらの中には酸化されやすいものが多く
、これらを用いる場合は酸素や空気を反応系から除去し
ておくことが好ましい。これらの中では2,2−ビス(
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エーテル、及びビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホンが好ましく、特に2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。
【0010】一般式(II) で表わされるジアセテー
トの具体例としては上述の一般式(I)で表わされるジ
オールの化合物のジアセテート体を挙げることができる
。これらの中では2,2−ビス(4−アセトキシフェニ
ル)プロパン、ビス(4−アセトキシフェニル)エーテ
ル、及びビス(4−アセトキシフェニル)スルホンが好
ましく、特に2,2−ビス(4−アセトキシフェニル)
プロパンが好ましい。
【0011】一般式(III)で表わされるジカルボン
酸(以下単に(III)と称する。)の具体例としては
、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタリン−2,6−
ジカルボン酸、ナフタリン−1,5−ジカルボン酸、ジ
フェニル−4,4′−ジカルボン酸、ジフェニル−3,
3′−ジカルボン酸、メチルテレフタル酸、メチルイソ
フタル酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボン
酸、ジフェニルチオエーテル−4,4′−ジカルボン酸
、ジフェニルスルホン−4,4′−ジカルボン酸、ジフ
ェニルケトン−4,4′−ジカルボン酸、2,2−ジフ
ェニルプロパン−4,4′−ジカルボン酸のような芳香
族ジカルボン酸等が挙げられるが必ずしもこれらに限定
されるものではない。またこれらは2種以上を混合して
使用してもよい。
【0012】これらの中で(IV) を用いないときに
は、テレフタル酸、イソフタル酸、及び2,6−ナフタ
レンジカルボン酸から選ばれることが好ましく、とくに
テレフタル酸、イソフタル酸の2種を用いることが好ま
しく、(IV)を用いるときにはテレフタル酸が好まし
い。一般式(IV)で表わされる構成単位を有するポリ
エステルまたはオリゴエステル(以下単に(IV)と称
する。)を製造するためには一般式(A)で表わされる
カルボン酸、HOOCR4 COOH  …  (A)
(式中、R4 は一般式(IV) におけると同義)お
よびそのエステルが使用されるが、カルボン酸の例を示
すとテレフタル酸、メトキシテレフタル酸、エトキシテ
レフタル酸、フルオロテレフタル酸、クロロテレフタル
酸、メチルテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、メ
トキシイソフタル酸、ジフェニルメタン−4,4′−ジ
カルボン酸、ジフェニルメタン−3,3′−ジカルボン
酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボン酸、ジ
フェニル−4,4′−ジカルボン酸、ナフタリン−2,
6−ジカルボン酸、ナフタリン−1,5−ジカルボン酸
、ナフタリン−1,4−ジカルボン酸、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、スベリン酸、ドデカンジカル
ボン酸、3−メチルアゼライン酸、グリタール酸、コハ
ク酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、シクロ
ヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シクロペンタン−1
,3−ジカルボン酸などが挙げられる。これらは混合し
て使用してもよく一般式(A)で表わされるものはいず
れも使用可能であるが、好ましいものはテレフタル酸、
イソフタル酸、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸で
あり、特にテレフタル酸が好ましい。
【0013】本発明で用いる一般式(IV)で示される
ポリエステルまたはオリゴエステルとしては、一般式(
IV)で表わされるものはいずれも使用可能であるが、
その入手のしやすさからポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレートおよびそれらのオリゴマー
が好ましく、特にポリエチレンテレフタレートおよびそ
のオリゴマー(オリゴエチレンテレフタレート)が好ま
しい。一般式(IV)で示されるポリエステルまたはオ
リゴエステルの分子量は特に制限はなく、例えば数量体
のオリゴエステルでも百量体以上のポリエステルでもよ
い。
【0014】本発明の製造方法において、原料の仕込み
及び初期工程は、(a)(I)、(III)を仕込むと
同時にアセチル化剤を仕込む。この場合170℃以下で
行うのが望ましい。(b)(II) 、(III) を
同時に仕込む。 等の方法が考えられるが生産性の面から(a)が好まし
い。
【0015】上記の仕込み方法を用いた際、重合物の粘
性及び結晶性が高すぎる場合には(IV) を加えるこ
とが有効である。この場合、(c)(I)、(III)
、(IV)を仕込むと同時にアセチル化剤を仕込む。(
d)(I)、(III)を仕込むと同時にアセチル化剤
を仕込み、あらかじめ反応させて共重合オリゴマーを作
った後に(IV)を加えて反応させる。(e)(III
)(IV)をあらかじめ反応させて共重合オリゴマーを
作り、その後(I)およびアセチル化剤を加えてアセチ
ル化を行う。等が考えられるが、(c)の方法が生産性
の面、昇華蒸発物の減少の点、等で好ましい。
【0016】本発明において使用する原料の仕込比につ
いて述べると、(I)で示されるジオール成分のモル数
を〔I〕、(II)で示されるジアセテート成分のモル
数を〔II〕、(III) で示されるジカルボン酸成
分のモル数を〔III 〕、(IV) で示されるオリ
ゴエステルおよび/またはポリエステルのモル数を〔I
V〕(ただし、構成単位を1モルとする)とすると〔I
〕、〔II〕、〔IV〕の比率は好ましくは
【0017】
【数1】 さらに好ましくは
【0018】
【数2】 最も好ましくは
【0019】
【数3】 である。〔I〕と〔II〕および〔III 〕の関係は
、重合速度を大きくしたり高重合体のものを得るため

0020】
【数4】 が好ましく、昇華物、蒸発物を減少させるために
【00
21】
【数5】 が好ましい。
【0022】
【数6】 が特に好ましい。〔I〕と〔II〕の比率については、
なんら制限はないが、重合速度、コストの点では(II
) は使用しない方が有利である。アセチル化を行う場
合は、アセチル化は50〜180℃、好ましくは80〜
160℃で行われる。180℃を越えると充分にアセチ
ル化される前に無水酢酸が留去したり、加圧になったり
、無水酢酸や酢酸による副反応がおこり、着色の原因に
なったりするので好ましくない。一方、低温でアセチル
化を行うことは着色しないという点では好ましいが、重
合速度が遅くなるという点で好ましくない。アセチル化
は窒素シール、窒素フローで行うのがよいが、加圧下で
行ってもよい。反応は10分〜10時間、好ましくは2
0分〜3時間の範囲で行われる。
【0023】アセチル化剤である無水酢酸の使用モル数
を〔Anh〕とし、原料(I〕の使用モル数を〔I〕で
表わすと、
【0024】
【数7】 が好ましい。より好ましくは、
【0025】
【数8】 である。無水酢酸の使用モル数〔Anh〕が上記範囲の
下限未満の場合は重合速度が遅くなったり昇華物等が発
生したりするので好ましくない。又、〔Anh〕が上記
範囲の上限を超える場合は生成ポリマーが着色しやすく
好ましくない。
【0026】アセチル化の後に重合を220〜350℃
で実施するため昇温するが、昇温する前、又は昇温して
も240℃までの間に反応系から余剰の無水酢酸及び生
成した酢酸を実質的に留去する。これらを強制的に留去
する方法としては、減圧にするのが有利であり、これが
本法において重要な点の一つである。
【0027】前記の無水酢酸、酢酸を留去させるために
、10〜100mmHg、好ましくは30〜70mmH
gの範囲で減圧を行う。ここで余剰の無水酢酸、および
生成した酢酸を残したまま240℃を越えると褐色に着
色し好ましくない。アセチル化を行った後、その温度か
ら重合温度まで昇温する間に、生成する酢酸を減圧下で
留去するが、この時も10〜100mmHg、より好ま
しくは30〜70mmHgの範囲で減圧を行う。
【0028】このように減圧留去することによって実質
的に反応系から余剰の無水酢酸と酢酸が消失し、その後
の重合条件等にかかわらず着色度合の低いポリエステル
が得られる。重合は220〜350℃、好ましくは24
0〜300℃、さらに好ましくは250〜275℃、最
も好ましくは255〜270℃で実施される。この場合
初期に徐々に減圧することが好ましく、760mmHg
から1mmHgまで徐々に減圧する時間は、30分以上
、好ましくは60分以上の時間で実施され、特に10m
mHgから1mmHgの減圧を徐々に行うことが重要で
ある。
【0029】重合段階において無触媒の場合、重合速度
が触媒存在下より低下したり昇華物や蒸発物が発生した
りするので触媒の添加が必要であり、これが本法におけ
るもう一つの重要な点である。触媒としてはアルカリ金
属化合物であり、(IV) を用いる場合はアルカリ金
属以外の金属化合物を加えることも好ましい。触媒は重
合直前に添加しても良いが、取扱いの点から原料仕込時
に添加した方が良い。
【0030】アルカリ金属化合物、特に、ナトリウム化
合物、リチウム化合物、カリウム化合物を用いた場合昇
華物、蒸発物の発生を抑制する効果が極めて高く、添加
量も少量で済むため、生成するポリマーの色調を明るく
保つためにも最も好ましい。(色調を表すL/a/b値
のうち、明るさを表すL値が大きくなる)。ナトリウム
化合物としては、酢酸ナトリウムのような脂肪族カルボ
ン酸の塩、安息香酸ナトリウム等の芳香族カルボン酸の
塩、ナトリウムエチラート等のアルコラートが挙げられ
るが特にこれらに限られるわけではない。特に好ましい
のは酢酸ナトリウムである。リチウム化合物としては、
無水酢酸リチウムのような脂肪族カルボン酸の塩、芳香
族カルボン酸の塩、アルコラートが挙げられるが特にこ
れらに限られるわけではない。特に好ましいのは酢酸リ
チウムである。カリウム化合物としては、酢酸カリウム
のような脂肪族カルボン酸の塩、無水安息香酸カリウム
等の芳香族カルボン酸の塩、アルコラートが挙げられる
が特にこれらに限られるわけではない。特に好ましいの
は酢酸カリウムである。
【0031】アルカリ金属化合物の添加量としては生成
するポリマー量に対する金属量として10〜500pp
m 、より好ましくは20〜300ppm最も好ましく
は30〜100ppm である。(IV)を用いる場合
、触媒としてアルカリ金属化合物の添加のみでもよいが
、さらに重合速度をあげ、昇華蒸発物を減らしたい際に
は、コバルト化合物、チタン化合物、スズ化合物、アン
チモン化合物、マグネシウム化合物、マンガン化合物、
ゲルマニウム化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合物
、カルシウム化合物等を併用することができる。
【0032】コバルト化合物としては酢酸コバルト、コ
バルトアセチルアセトネート、塩化コバルト、水酸化コ
バルト等が、マグネシウム化合物としては酢酸マグネシ
ウム、酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、水酸化マ
グネシウムなどが、マンガン化合物としては酢酸マンガ
ン、二酸化マンガン、塩化マンガンなどが、ゲルマニウ
ム化合物としては酸化ゲルマニウムなどが、亜鉛化合物
としては酢酸亜鉛などが、またカルシウム化合物として
は酢酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム
などが挙げられる。
【0033】これらは、一種でも良いし、二種以上を混
合して用いてもよく、一種類当りの添加量はモノマーの
仕込量に対する金属量として10〜500ppm 、よ
り好ましくは20〜300ppm 、最も好ましくは3
0〜100ppm である。触媒の総量が増えるに従い
、得られるポリマーの色調は暗いものとなる。コバルト
化合物を用いた場合、重合速度増加、昇華蒸発物の減少
に効果はあるが、コバルト化合物自身の色のため、生成
物が特に暗い色調となる。触媒としてチタン化合物、ス
ズ化合物、アンチモン化合物等を用いると重合速度は増
大するが着色も激しい。
【0034】本発明において原料仕込み時、反応中に着
色にあまり影響しない化合物(安定剤、難燃剤、可塑剤
等、例えばリン化合物)を添加することは一向に差支え
ない。また、使用時の色に着色するため、原料仕込み時
、反応中に着色剤を添加することも差支えない。
【0035】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれらの
実施例に限定されるものではない。以下の実施例におい
て、各物性値の測定は次のようにした。 (1)ポリマーの対数粘度ηinh は、フェノール/
テトラクロルエタン(重量比1/1)の混合溶媒を用い
、0.5g/dlの濃度、30℃で測定したときの測定
時間t、溶媒のみの測定時間をt0 としたとき、
【0
036】
【数9】 より算出した値である。 (2)L,a,b値はスガ試験機株式会社製SMカラー
コンピュータ、モデルSM−4を用いて測定した。試料
には1.5mmプレート状のポリマーを用いた。 (3)溶融粘度は、島津製作所製フローテスタを用い、
温度275℃、せん断速度1000sec −1、シリ
ンダーの長さ/直径比10の条件で測定した。
【0037】実施例1 撹拌翼、窒素導入口、減圧口を備えたガラス重合管にポ
リエチレンテレフタレート48.00g(0.25mo
l)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン58.28g(0.26mol)、テレフタル酸41
.50g(0.25mol)、酢酸ナトリウム25.0
mg(0.31mmol、生成するポリマーに対するナ
トリウム量として50ppm)を仕込み、系内を窒素で
置換した後、窒素フローの状態で無水酢酸63.65g
(0.62mol)を加え、窒素でシールした。重合管
を140℃のオイルバスにつけ、140℃で1時間アセ
チル化反応させた後、系の圧力を30分で50mmHg
まで下げ、そのまま30分間保持した。1時間20分か
けて270℃まで昇温し1時間熟成した。この間の圧力
も50mmHgに保った。熟成終了後減圧重合を開始し
、3時間25分かけて0.06mmHgとし、重合を停
止した。
【0038】得られたポリマーの色調はL/a/b=8
0.4/−3.1/7.1であり、昇華蒸発物は1.2
5重量%発生した。溶融粘度は1000sec−1で6
700poise であり、ηinh =0.45dl
/gであった。 実施例2 仕込み時の酢酸ナトリウムの量を100.0mg(0.
12mmol) とした以外は実施例1と同様に行った
。得られたポリマーの色調はL/a/b=78.1/−
3.0/7.8であり、昇華蒸発物は0.84重量%発
生した。 ηinh =0.45dl/gであった。
【0039】実施例3 仕込み時に、酢酸コバルト19.9mg(0.080m
mol)、酢酸マグネシウム82.9mg(0.39m
mol)を加えた以外は実施例1と同様に行った。得ら
れたポリマーの色調はL/a/b=72.4/−3.1
/6.5であり、昇華蒸発物は0.52重量%発生した
。ηinh =0.46dl/gであった。
【0040】実施例4 仕込み時に酢酸リチウム31.1mg(0.31mmo
l)を加えた以外は実施例3と同様に行った。重合時間
は3時間20分、L/a/b=71.0/−3.0/5
.9、昇華蒸発物は0.51重量%、ηinh =0.
45dl/gであった。 比較例1 仕込み時に酢酸ナトリウムを加えなかった以外は実施例
1と同様に行った。重合終了まで5時間30分かかり、
L/a/b=74.1/−3.3/8.8であった。昇
華蒸発物は5.90重量%、ηinh =0.42dl
/gであった。
【0041】比較例2 アセチル化から熟成終了まで系を常圧に保った以外は実
施例1と同様に行った。重合終了まで4時間50分かか
り、L/a/b=72.1/−1.8/18.2で黄色
く着色していた。ηinh =0.46dl/gであっ
た。 実施例5 撹拌翼、窒素導入口、減圧口を備えたガラス重合管にテ
レフタル酸32.37g(0.195mol)、イソフ
タル酸32.37g(0.195mol)、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン88.92g(
0.390mol)、酢酸ナトリウム25mg(0.3
0mmol)を仕込み、系内を窒素で置換した後、窒素
フローの状態で無水酢酸95.47g(0.936mo
l)を加え、窒素でシールした。重合管を140℃のオ
イルバスにつけ1時間反応させた後、系を減圧にした。 その後系の圧力を50mmHgに保ちながら270℃ま
で昇温し、1時間熟成した。 そして減圧重合を開始し、2時間20分で減圧度0.5
mmHgとし重合を停止した。得られたポリマーの色調
はL/a/b=76.0/−3.1/8.1であり、η
inh=0.33dl/gであった。
【0042】比較例3 酢酸ナトリウムを使用しなかった以外はすべて実施例5
と同様に行った。減圧重合を開始し、2時間30分で減
圧度0.5mmHgとし重合を停止した。得られたポリ
マーの色調はL/a/b=72.5/−3.3/15.
3であり、ηinh =0.33dl/gであった。
【0043】実施例6 重合温度を300℃とした以外はすべて実施例5と同様
に行った。減圧重合を開始し、20分で減圧度20mm
Hgとし重合を停止した。得られたポリマーの色調はL
/a/b=75.0/−3.2/9.5であり、ηin
h =0.45dl/gであった。
【0044】
【発明の効果】本発明の方法により着色度合の少ないポ
リエステルを昇華物、蒸発物をおさえながら高い生産性
をもって製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式(I)で示されるジオールおよ
    び/または一般式(II) で示されるジアセテート、
    一般式(III) で示されるカルボン酸を用いて、必
    要に応じ系中で無水酢酸によりアセチル化を行った後、
    溶融重合法によりポリエステルを製造するにあたり、重
    合温度に到達するまでに少なくとも一回は系を10〜1
    00mmHgの範囲に減圧し、触媒としてアルカリ金属
    化合物を添加することを特徴とするポリエステルの製造
    方法【化1】 ((I)、(II) 、(III) 式中、R1 、R
    2 およびR3 は2価の芳香族炭化水素基、R11−
    X−R12基、(但しR11およびR12は2価の芳香
    族炭化水素基であり、Xは酸素原子、硫黄原子、スルホ
    ニル基、カルボニル基、炭化水素基、エステル基または
    直接結合を示す。)を示す。(但し、芳香族環の水素原
    子はハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基又はフェ
    ノキシ基等で置換されていてもよい。))
  2. 【請求項2】  一般式(IV)で示される構成単位を
    有するオリゴエステルおよび/またはポリエステルを用
    いることを特徴とする、請求項1記載のポリエステルの
    製造方法 【化2】 ((IV) 式中、R4 は炭素数6〜20の2価の芳
    香族炭化水素基、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水
    素基および/または炭素数1〜40の2価の脂肪族炭化
    水素基(但し、芳香族炭化水素基の芳香族環の水素原子
    はハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキルまたはアルコ
    キシ基で置換されてもよい。)を示し、R5 は炭素数
    2〜40の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜20の
    2価の脂環式炭化水素基、芳香環を形成する炭素数が6
    〜20である2価の芳香族炭化水素基(但し芳香族炭化
    水素基の芳香環の水素原子はハロゲン原子、炭素数1〜
    4のアルキル基またはアルコキシ基で置換されてもよい
    )、または分子量80〜8000のポリアルキレンオキ
    シド2価ラジカルを示す。)
  3. 【請求項3】  アルカリ金属化合物以外の金属化合物
    を触媒として添加することを特徴とする、請求項2記載
    のポリエステルの製造方法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001200043A (ja) * 2000-01-14 2001-07-24 Ticona Llc 液晶ポリマーの製造方法
JP2002037869A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Ueno Seiyaku Oyo Kenkyusho:Kk 芳香族ジカルボン酸組成物およびそれを用いた液晶ポリエステル樹脂

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