JP2549049B2 - ファクターviiiおよび関連生産物の製造 - Google Patents

ファクターviiiおよび関連生産物の製造

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JP2549049B2 JP5024748A JP2474893A JP2549049B2 JP 2549049 B2 JP2549049 B2 JP 2549049B2 JP 5024748 A JP5024748 A JP 5024748A JP 2474893 A JP2474893 A JP 2474893A JP 2549049 B2 JP2549049 B2 JP 2549049B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の背景 本発明は、ヒトファクターVIII:Cの細胞生産をコード
する組換えデオキシリボ核酸(DNA)DNAの製造、
ファクターVIII:CをコードするDNA分子を得る方
法、に関する。
【0002】ファクターVIII:Cは血友病Aに欠乏また
は存在しない血漿タンパクである。この病気は、男性約
20,000人中1人がかかる遺伝性出血病である。フ
ァクターVIII:Cはまた、ファクターVIII,抗 血友病
因子(AHF),抗血友病グロブリン(AHG),血友
病ファクターA,血小板助因子、トロンボプラスチノジ
ェン、トロンボサイトリシンとしても知られ、そしてそ
のように呼ばれている。それが凝血活性に影響する化合
物であることを指示するために、“ファクターVIII:
C”と呼ばれる。ここで使用するように、“ファクター
VIII:C”と“AHF”とは同義語である。
【0003】血漿からのAHFの単離は文献に記載され
ているけれども、AHFの詳細な構造は、一部は純粋な
材料の十分な量の入手不能性と、そして多数の夾雑物お
よび精製剤のタンパク分解性のため、これまで同定され
ていない。不純なAHFのいくらかの量は新しい冷凍ヒ
ト血漿から処理した濃縮製剤として提供されているが、
ヒト血漿中のAHFの極めて低い濃度と、そしてヒト血
漿の入手および処理の高いコストが、血友病の広範な治
療に対してこの物質のコストを禁止的にしている。
【0004】本発明は、組換えDNA技術の使用により
ヒトAHFの製造を可能にする。
【0005】AHFは、他のタンパクと同様に、特定の
配列に並んだ20種あまりの異なるアミノ酸からなって
いる。遺伝子操作技術を使用し、ヒトAHFタンパクを
コードする遺伝子を同定し、そしてクローニングし、該
遺伝子を組換えDNAベクター中へ挿入し、適当な宿主
を該遺伝子を含む該ベクターで形質転換し、そのような
宿主中にヒトAHF遺伝子を発現させ、そしてそれによ
って生産されたヒトAHFを採取することにより、AH
Fの生産を可能とする方法が開発された。
【0006】最近開発された技術は、それらの起源は天
然であるにもかかわらず、商業的に有用なタンパクおよ
びペプチドの合成のため、急速にそして豊富に成長し得
る微生物を採用することを可能にした。これら技術は、
適当な微生物へ通常他の生物によってつくられるタンパ
クまたはペプチドを合成する能力を遺伝的に賦与するこ
とを可能にする。この技術は、遺伝子物質、通常DNA
と、生物によって合成されるタンパクとの間に、すべて
の生きている生物に存在する基本的関係を使用する。こ
の関係とは、タンパクのアミノ酸配列の生産はDNAの
3個のヌクレオチド配列のシリーズによってコードされ
ることである。タンパク中に最も普通に存在する20種
のアミノ酸のめいめいの生産に対して特異的にコードす
る1組またはそれ以上のトリヌクレオチド配列群(コー
ドンと呼ばれる)が存在する。めいめいの与えられたト
リヌクレオチド配列と、それをコードする対応するアミ
ノ酸との間の特異的関係が遺伝暗号を構成する。その結
果、すべてのタンパクまたはペプチドのアミノ酸配列
は、良く理解された関係に従って、対応するヌクレオチ
ド配列によって表現される。さらに、このヌクレオチド
配列は、原則として、どんな生きた生物によってもほん
訳されることができる。遺伝暗号の議論については、そ
の記載を参照としてここに取りいれた J.D. Watson, Me
lecular Biology of Gene (W.A. Benjamin, Inc.,197
7),特に347-77頁; C.F. Norton, Microbiology(Add
ison, Wesley 1981),および米国特許第4,363,877 号
参照。
【0007】それからタンパクがつくられる20種類の
アミノ酸は、フェニルアラニン(以後時に“Phe ”また
は“F ”と略す), ロイシン(“Leu ”, “L ”), イ
ソロイシン(“Ile ”, “I ”), メチオニン(“Met
”, “M ”), バリン(“Val ”, “V ”), セリン
( “Ser ”, “S ”), プロリン(“Pro ”, “P
”), スレオニン(“Thr ”, “T ”), アラニン
(“Ala ”, “A ”), チロシン(“Tyr ”, “Y
”), ヒスチジン(“His ”, “H ”), グルタミン
(“Gln ”, “Q ”), アスパラギン(“Asp ”, “N
”), グルタミン酸(“Glu ”, “E ”), システイ
ン(“Cys ”, “C ”), トリプトファン(“Trp ”,
“W ”), アルギニン(“Arg ”, “R ”)およびグリ
シン(“Gly ”,“G ”)である。与えられたコードン
中に含まれることができるトリヌクレオチドの種々の組
合せによってコードされるアミノ酸は表1に見られる。
【0008】
【0009】特定のタンパクをコードする遺伝子または
DNA配列のデオキシヌクレオチド配列を知ることは、
該タンパクのアミノ酸配列の正確な記述を許容する。し
かしながら逆は必ずしも真ならず、メチオニンはたった
1種のコードンでコードされるが、他のアミノ酸は、第
1表から明らかなように、6種までのコードン(例えば
セリン)によってコードされることができる。このよう
に、アミノ酸配列からヌクレオチド配列を予測するには
かなりの不確実性が存在する。
【0010】要約すると、本発明以前にはAHFの構造
については非常に少ししか知られておらず、そして多年
にわたる多大の労作にもかかわらず、当業者はAHFま
たはその遺伝子の構造を決定し、またはAHFを実質上
純粋な形で実質的な量において生産できる操作を提供す
ることが不可能であった。
【0011】ヒトAHFのための遺伝子がクローン化さ
れ、発現されるこゝに記載する方法は、以下のステップ
を含む。
【0012】(1)ブタAHFの精製; (2)ブタAHFのアミノ酸配列の決定; (3)オリゴヌクレオチドプローブの調製およびブタA
HFをコードする遺伝子の少なくとも断片を同定および
/または単離するためにそれらプローブの使用; (4)ヒトAHFをコードするヒト遺伝物質を同定およ
び単離するためにブタAHF遣伝子断片の使用; (5)種々の哺乳類組織からAHFの合成部位の決定の
ため前記AFDNA断片の使用; (6)ステップ5における組織同定から得られたメッセ
ンジャーRNAを使用して、ヒトおよびブタAHFをコ
ードするcDNAセグメントの製造; (7)ステップ6において製造されたcDNAセグメン
トから、例えば同じ制限酵素によって切断されたcDN
Aセグメントをリゲーションすることによって全長さの
ヒトおよびブタcDNAクローンの構成; (8)AHF合成を命令し得るDNA発現ベクターの
; (9)ヒトまたはブタAHFのための全長さのcDNA
を持つ発現ベクターによる適当な宿主の形質転換; (10)宿主中のヒトまたはブタAHFの発現; (11)発現されたAHFの採取; この作業の途中において、ゲノムDNAライブラリーを
スクリーニングするための新技術がAHF分子中に含ま
れているアミノ酸配列を基にしてオリゴヌクレオチドプ
ローブを使用して開発された。
【0013】本発明は上記方法と、それに関連して作ら
れる種々のヌクレオチド、ベクターおよび他の製品を含
む。
【0014】本発明の詳細な説明 本出願の理解を容易にするため、以下の定義が供給され
る。この分野において通用している意義と異なる場合に
は、以下の定義が支配する。
【0015】増幅とは、細胞がそれらの染色体DNA内
で遺伝子反復を生産する過程を意味する。
【0016】同時形質転換とは、そのうちの一つが細胞
に選択し得る表現型を与える、該細胞にとって異質の二
つ以上の外来遺伝子をもって細胞を形質転換する過程を
意味する。
【0017】下流とは、ヌクレオチド配列の3’末端へ
向かって進行する方向を意味する。
【0018】エンハンサーとは、遺伝子の本体、遺伝子
に関して配列の位置、または配列の配向に関係なく、遺
伝子の転写を可能とし得るヌクレオチド配列である。
【0019】遺伝子とは、与えられた成熟タンパクをコ
ードするデオキシリボヌクレオチド配列である。ここで
の目的に対しては、遺伝子は、RNA転写開始信号、ポ
リアデニル化付加部位、プロモーターまたはエンハンサ
ーのようなほん訳されない両端域は含まない。
【0020】選択遺伝子とは、検出し得るタンパクとし
て該遺伝子を発現する表現型を細胞へ与える遺伝子であ
る。
【0021】選択剤とは、選択遺伝子の発現の検出を可
能とする条件または物質である。
【0022】遺伝子型とは、表現型として観察される、
その発現に対向して細胞内に含まれる遺伝情報である。
【0023】リゲーションとは、2本のDNA鎖の5’
および3’末端間にフォスフォジエステル結合を形成す
る過程である。これはT4リガーゼによる鈍い末端連結
を含む、いくつかの良く知られた酵素法技術によって達
成することができる。
【0024】配向とは、DNA配列中のヌクレオチドの
順序を意味する。DNA配列の反転配位とは、他の配位
に関して該配位の5’から3’への順序が、該配位を得
たDNA中の基準点と比較した時反対になっている順序
である。そのような基準点は、起源DNAまたは該配列
を含んでいる複製し得るベクターの複製源中の他の特定
DNA配列の転写の方向を含むことができる。
【0025】転写とは、DNA鋳型からRNAの合成を
意味する。
【0026】形質転換とは、外来DNAの細胞による摂
取によって細胞の遺伝子型を変えることを意味する。形
質転換は、ある場合には細胞の表現型の変化によって検
出することができる。形質転換した細胞はトランスフォ
ーマントと呼ばれる。形質転換前細胞は、親細胞と呼ば
れる。
【0027】ほん訳とは、メッセンジャーRNA(mR
NA)からポリペプチドの合成を意味する。
【0028】本発明は、組換えDNA技術によって、ブ
タファクターVIII:C遺伝子の同定および単離を始めて
可能にする。本発明はまた、AHFのためのヒト遺伝子
を発見および単離するため、ブタAHF DNAとヒト
AHF DNAとの間の相同の利点を利用することによ
り、組換えDNA技術により、ヒトファクターVIII:C
を暗号化する遺伝子の単離および同定を始めて可能にす
る。ブタAHF遺伝子との相同を経由するAHF製造の
ためのcDNAクローンへのこのルートは、非常に高価
でありかつ実質上入手できないヒトAHFを精製するた
めの退屈な時間のかかるそして費用のかかる必要性を回
避する。
【0029】ブタAHFは、最も好ましくは、David Fa
ss et al, “Monoclonal Antibodies to Porcine AHF C
oagulant and Their Use in theIsolation of Active C
oagulent Protein”, Blood 59:594-600 (1982), お
よび Knutsen et al.,“Porcine FactorVIII:C pre-pa
red by affinity Interaction with Von WillebrandFac
tor andHeterologous Antibodies,” Blood, 59:615-2
4(1982)に記載されているモノクロナール抗体精製技
術によって最初高度に精製される。上記論文の記載を参
照としてここに取り入れる。ブタファクターVIII:Cポ
リペプチドは、適当なアフィニティークロマトグラフィ
ーカラム上に固定化された抗VIII:Cモノクロナール抗
体へ結合される。約166および130Kdの分子サイズ
を有する2種の大きい分子量ポリペプチドがエチレンジ
アミンテトラ酢酸で溶離される。次に約76Kdの分子量
を持つ他のタンパクセグメントが約50%のエチレング
リコールを用いてカラムから溶離される。これらポリペ
プチド、および/またはウシトロンビンまたはタンパク
を切断する他の適当な試薬を使用する、該タンパクの酵
素消化のような、既知の方法で得られたこれらポリペプ
チドの断片の部分的アミノ酸配列が、次に既知の分析方
法によって決定される。これら物質のアミノ酸配列を基
にして、オリゴヌクレオチドプローブが合成され、その
少なくともいくつかはAHFの対応するセグメントをコ
ードするDNAとハイブリッド化されるであろう。これ
らオリゴヌクレオチドは次に、ブタAHFをコードする
遺伝子のセグメントをスクリーニングするために使用さ
れる。
【0030】AHFのためのブタ遺伝子一部分が得られ
れば、該組換え物質はヒトAHFをコードする遺伝子を
探索し、そして単離するため、ヒトゲノムDNAをスク
リーンするために使用される。この操作において、ヒト
AHFとブタAHFとの間に、かなりの類似性が存在す
ることが確立され、そしてこれら類似性の利益がヒトフ
ァクターVIII:C遺伝子または遺伝子セグメントを単離
し、そして同定するために用いられる。
【0031】ブタおよびヒトタンパクの類似性は、アミ
ノ酸配列をコードするDNA配列の対応する類似性に帰
せられる。ヒトおよびブタのAHFタンパクをコードす
る遺伝物質は、高いパーセントの部分において同一であ
り、そのため、例えば Benton および Davisの“Screen
ing gt Recombinant Clones by Hybridizatin to Singl
e Plaques In Situ ”, Science, 196:180 (1977)の
操作へかける時、ハイブリッド化を示す。該論文の記載
を参照としてここに取り入れる。
【0032】ヒトAHFのための遺伝子のクローン化し
たセグメントは、次に種々のヒト組織の中からAHF
mRNAの源を同定するために使用される。同様に、ブ
タAHFのためのクローン化したセグメントの一つまた
はそれ以上がブタAHFのための可能性ある組織源をス
クリーニングするために使用される。このステップは、
例えばManiatis et al., Molecular Cloning, A Labora
tory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory, 1982)
に記載されているように、RNA抽出、ゲル電気泳動、
ニトロセルロースシートへの移換、および放射標識した
クローン化DNAへのハイブリッド化を含む。この組織
源が同定されれば、cDNAライブラリーがつくられ
(プラスミドまたは好ましくはバクテリオファージラム
ダベクター中に、両方とも一般に入手可能)、そして以
下に記載するようにAHF cDNAクローンについて
スクリーニングされる。cDNAライブラリースクリー
ニングのプロセスは、DNA配列決定により、AHFを
コードする全体DNA遺伝子配列を含むことを示す一組
のcDNAクローンが得られるまで繰り返される。
【0033】全長さのヒトまたはブタAHF cDNA
が得られたならば、AHF活性を発現するため、既知の
適当な手段、例えば適当なベクターへの挿入、適当な宿
主中へのトランスフェクション、形質転換された細胞
(トランスフォーマント)の選択、およびこれらトラン
スフォーマントの培養がAHFタンパクを発現するため
に使用される。
【0034】AHFの発現のための宿主ベクター系は原
核細胞でもよいが、しかしAHFの複雑性は好ましい発
現系を真核細胞、特に(少なくとも凝血活性を有する生
物学的に活性なAHFに対しては)哺乳動物系のものと
する。これは真核細胞(通常哺乳類または脊椎動物細
胞)の適当なAHFベクターによる形質転換によって容
易に達成される。真核細胞形質転換は、一般によく知ら
れたプロセスであり、そして種々の標準的方法によって
達成することができる。これらは、プロトプラスト融
合、DNAミクロ注入、染色体トランスフェクション、
溶菌性または非溶菌性ビールスベクター(例えば、Mull
igan et al.,“Nature”(London)277 :108 -114(19
79)), 細胞対細胞融合(Fournier et al.,“Proc. Na
t. Acad. Sci. ”74:319-323 (1977)), リピッド構
造(米国特許第 4,394,448号)、およびDNA沈澱の摂
取(Bachetti et al.,“Proc. Nat. Acad.Sci. 74 :15
90-1594 (1977))の使用を含む。イーストまたはこん
虫細胞のような他の真核性細胞も有利に使用し得る。
【0035】溶菌性ビールスベクターによって仲介され
る形質転換が効率的であるが、しかし多数の理由により
不利である。トランスフェクトされたDNAの最大サイ
ズがビールスのカプシッドパッキングの形状によって制
限される、外来遺伝子がビールス複製中しばしば消失す
る、ヘルパービールスまたは特異化された宿主の必要性
が存在する、宿主細胞はパーミッシブでなければならな
い、そして宿主がビールス感染の途中で殺されることで
ある。
【0036】非溶菌性形質転換は、安定なエピソームと
してある細胞ライン中に導入されたビールスベクターの
転写およびほん訳を基にする。これら系は独特な細胞ラ
インを必要とし、そして多数の不利益を蒙る。“Trends
in Biochemical Sciences”, 1983年 3月号, pp.209-2
12参照。
【0037】他方、染色体外DNAが宿主細胞の染色体
中に摂取される他の形質転換方法は、低い形質転換頻度
および低い発現レベルによって特徴づけされていた。こ
れら当初の難点は、実際に形質転換された細胞(選択遺
伝子)の小集団を遺伝的に選択し得る表現型を与える遺
伝子で形質転換することによって緩和された。形質転換
された細胞の全集団は、獲得した表現型を有する細胞に
有利な条件で育成されることができ、そのため形質転換
された細胞を好都合に探索することを可能とする。その
後、トランスフォーマントは該表現型をもっと強く表現
する能力についてスクリーニングされることができる。
これらは、より高い発現を検出するような方法で、選択
剤を変更することによって達成される。
【0038】選択遺伝子は三つのカテゴリー、すなわち
検出し得るように増幅された選択遺伝子、優性選択遺
伝子、および検出し得るように増幅された優性選択遺伝
子に分けられる。
【0039】検出し得るように増幅された選択された遺
伝子は、増幅が宿主細胞を選択剤の変更へ曝露すること
によって検出することができる遺伝子である。優性に活
動しない検出し得るように増幅された遺伝子は、一般に
選択遺伝子を遺伝子型的に欠く親細胞ラインを必要とす
る。その例は、ヒドロキシメトールグルタニル CoAレダ
クターゼ(Sinensky, “Biochem. Biophys. Res. Commu
n.”78:863 (1977)),リボヌクレオチドレダクター
ゼ(Meuth et al.“Cell:3 :367 (1943)), アスパ
ルテートトランスカルバミラーゼ(Kemp et al. “Cel
l” 9:541 (1976), アデニレートデアミナーゼ(DeB
atisse et al.“Mol and Cell Biol.”2(11):1346-1
353 (1982)), マウスジヒドロフォレートレダクター
ゼ(DHFR),および欠陥プロモーターと共にマウス
チミジンキナーゼ(TK)に対する遺伝子を含む。
【0040】優性選択遺伝子は、親細胞の遺伝子型に関
係なくトランスフォーマント中に発現される遺伝子であ
る。大部分の優性選択遺伝子は、その表現型が選択剤に
よる処理において高度に効果的なため、遺伝子を増幅し
た、または増幅しなかった細胞ラインを識別することが
困難であるために、検出し得るように増幅されない。こ
のタイプの優性選択遺伝子は、キサンチン−グアニンフ
ォスフォリボシルトランスフェラーゼ(Mulligan et a
l. “Proc. Nat. Acad. Sci. ”78〔4 〕: 2072-2076
(1981)), およびアミノグルコシド3’−フォスフォ
トランスフェラーゼ(Colbere-Garapin et al.“J. Mo
l. Biol. ”, 150 :1-14(1981))のような、原核生
物酵素に対する遺伝子を含む。
【0041】いくらかの優性選択遺伝子は検出できるよ
うに増幅される。適当な実例は、 Haber et al.“Somat
ic Cell Genet. ” 4:499-508 (1982)に記載された
変異DHFR遺伝子、HLA抗原のような細胞表面マー
カー、およびこの分野でよく知られているように螢光源
または色素源物質から螢光物質または着色物質を生産す
る特異性エステラーゼのような酵素をコードする遺伝子
を含む。
【0042】検出し得るように増幅された優性選択遺伝
子がここで使用するために好ましい。ある場合は、優性
選択遺伝子は遺伝子の適当な変異によって検出し得るよ
うに増幅された遺伝子へ変えることができることを理解
すべきである。
【0043】選択遺伝子は最初限られた商業的有用性し
かなかった。それらは摂取したDNAを増幅する性質を
有するトランスフォーマントを選択することを可能とし
たが、大部分の選択遺伝子は商業的価値のない生産物を
生産した。他方、商業的に価値ある生産物のための遺伝
子は、一般にそれらのトランスフォーマントへ容易に検
出し得る(または単に検出し得る)表現型を与えなかっ
た。これは、例えば独特の栄養代謝または無毒化能力で
形質転換された細胞を与えない酵素またはホルモンにつ
いて真理であろう。商業的に興味ある大部分のタンパク
はこのグループ、例えばホルモン、血液凝固に関与する
タンパク、およびフィブリン溶解酵素に属する。後に、
形質転換される性質を有し、そして選択遺伝子を増幅す
る真核細胞は、生産物遺伝子の場合と同じことをするで
あろうということが発見された。選択遺伝子を追従する
ことにより、選択遺伝子と同時に、生産物遺伝子を同時
発現し、同時増幅するトランスフォーマント細胞の小集
団を同定することができた。トランスフォーマントを選
択剤の存在下に培養し、そして選択遺伝子の増加した発
現を有するトランスフォーマントは生産物遺伝子の増加
した発現をも示すであろうと結論するのが実際であっ
た。これは後でもっと詳細に論ずるように、常に正しい
とは限らない。Axelら(米国特許第4,399,216 号)は、
ある細胞を、共有結合した、または結合しない遺伝子を
含むベクター系によろうと、そして後者の場合、遺伝子
が宿主細胞中へ後から、または同時に導入されようと、
二以上の異なった遺伝子で形質転換する過程を記載する
ために、同時形質転換なる術語を使用している。同時形
質転換は、“実質上任意の遺伝子の培養細胞中への導入
および統合を許容し(Wigler et al.“Cell”, 16:77
7-785,(1975)), および“同時形質転換過程の使用に
より、所望のタンパク性および他の物質を合成する真核
細胞を生産することが可能”(米国特許第 4,399,216
号、カラム 3, 37-42行)でなければならない。
【0044】形質転換ベクター AFH同時形質転換に使用されるベクターは、選択遺伝
子およびAHF遺伝子を含むであろう。加えて、形質転
換または同時異質転換ベクター中に、後で記載するよう
なエンハンサー、プロモーター、イントロン、アクセサ
リーDNA,ポリアデニル化部位、および3' 非コーテ
ィング域のような他の要素が通常存在するであろう。
【0045】適当な選択遺伝子は上に記載した。選択剤
は選択遺伝子の不存在下で細胞生育を阻止するものであ
ることが好ましい。そのため、選択遺伝子を失った大規
模培養中の復帰突然変異細胞は、醗酵物を過度に生育さ
せないであろう。しかしながら、AHFの商業生産にお
いては、細胞毒素の使用を避け、それにより製品精製工
程を単純化すること が望ましいであろう。このため、
望ましい選択遺伝子は、トランスフォーマントがさもな
ければ使用できない生育にとって重要な栄養を使用する
ことを可能にするものであろう。前述したTK遺伝子は
一例である。
【0046】二つのクラスのベクターが同時形質転換に
用いられた。第一のクラスの未結合ベクターである。こ
こでは選択遺伝子およびAHF遺伝子は共有結合されな
い。二つの遺伝子のリゲーションまたは他の結合ステッ
プが必要ないので、このクラスのベクターが好ましい。
このことは、選択遺伝子および生産物遺伝子は通常別々
の源から得られ、そしてそれらの野生タイプ環境におい
てリゲートされないから、形質転換過程を単純化する。
加えて、同時形質転換時使用されるAHFおよび選択遺
伝子のモル比は、同時形質転換効率を増すように調節す
ることができる。
【0047】同時形質転換ベクターの第二のクラスは、
結合したベクターである。これらベクターは、選択およ
びAHFベクターが好ましくはリゲーションに よって
共有結合されている点において未結合ベクターから区別
される。
【0048】こゝではベクターはエンハンサーを含むこ
とができる。エンハンサーは機能的にプロモーターから
区別されるが、しかしプロモーターと協力して作用する
ように見える。それらの細胞レベル上の機能は良くわか
っていないが、それらの独特な特徴は、位置もしくは配
位に依存することなく転写を活性化または可能化する能
力である。プロモーターは遺伝子の上流でなければなら
ないが、エンハンサーはイントロンのように、遺伝子内
でプロモーターから上流または5’に、または遺伝子と
ポリアデニル化部位との間で遺伝子から下流に、または
ポリアデニル化部位から3’に存在することができる。
反転したプロモーターは機能しないが、しかし反転した
エンハンサーは機能する。エンハンサーはシス活性、す
なわちプロモーターに対しそれらが同じDNA鎖上に存
在する場合のみ効果がある。エンハンサーの一般的議論
については、Khoury et al.,“Cel
l”33:313−314(1983)参照。
【0049】好ましいエンハンサーは、サルビールス4
0、ポリオマビールス、ウシパピロマビールス、レトロ
ビールスまたはアデノビールスのような動物ビールスか
ら得られる。ビールスエンハンサーは、大衆が入手し得
るビールスから容易に得ることができる。いくつかのビ
ールス,例えばラウスザルコーマビールスおよびサルビ
ールス40のためのエンハンサー域は良く知られている。
Luciw et al.“Cell”33: 705-716(1983)参照。問題
のビールスの公表された制限マップを基にしてこれら域
を切除し、そしてもし必要ならばエンハンサーを所望の
ベクターに接合することを可能とするように部位を修飾
することは日常的な化学的事項である。例えば、Kaufma
n et al.“J.Mol. Biol.”, 159 : 601-621(1982)お
よび“Mol.Cell Biol. ”2 (11): 1304-1319(198
2)参照。これら両者の記載を参照としてこゝに取り入
れる。代わりに、エンハンサーは配列データから合成す
ることができる。ビールスエンハンサーのサイズは、こ
れを 実際の達成できるほど十分に小さい(一般に約1
50bp以下)。
【0050】ベクターアセンブリ中に存在しなければな
らない他の要素は、ポリアデニル化接合(付加)部位で
ある。これはほん訳された遺伝子区域から下流に位置す
るDNA配列であり、そこから少し下流に転写ストップ
およびアデニンリボヌクレオチドが付加され、メッセン
ジャーRNAの3’末端にポリアデニンヌクレオチド尾
部を形成する。ポリアデニル化は、メッセンジャーRN
Aのレベル、従って生産物タンパクのレベルを減らす事
象である、細胞中の分解に対してメッセンジャーRNA
を安定化するのに重要である。
【0051】真核性ポリアデニル化部位は良く知られて
いる。真核性遺伝子の中にコンセンサスな配列が存在す
る。ヘキサヌクレオチド5'-AAUAAA -3' は、ポリアデニ
ル化がスタートする点から 11-30ヌクレオチドに発見さ
れる。ポリアデニル化部位を含むDNA配列は発表され
た報告に従ってビールスから得ることができる。例示的
なポリアデニル化配列 はマウスベータグロブリン、お
よびサルビールス40後期または早期域遺伝子から得るこ
とができるが、しかしビールスのポリアデニル化部位が
好ましい。これら配列は既知であるから、それらは生体
外で合成することができ、そしてベクターへ慣用の手法
でリゲートすることができる。
【0052】ポリアデニル化域は、AHFおよび/また
は選択遺伝子のどちらからも下流に配置されなければな
らないが、どちらの遺伝子へリゲートすることもでき
る。それは生産物遺伝子ではなく、選択遺伝子のみへリ
ゲートすることができ、そしてベクターが結合していて
も結合していなくてもそうである。ほん訳ストップコー
ドンからポリアデニル化部位を分離する配列は、好まし
くはプロモートされない真核性遺伝子のようなほん訳さ
れないオリゴヌクレオチドである。そのようなオリゴヌ
クレオチドおよび遺伝子はプロモーターを付与されない
ので、それらは発現されないであろう。該オリゴヌクレ
オチドはストップコードンからポリアデニル化部位まで
約1,000塩基までのオーダ ーでかなりの距離延長
しなければならない。この3’非ほん訳オリゴヌクレオ
チドは、一般に生産物収率の増加をもたらす。該ベクタ
ーはコンセンサス配列から下流約10ないし約30bpで
終わることができるが、しかしその野性タイプ環境にお
いてポリアデニル化部位から下流に見出される3' 配列
を保持することが好ましい。これら配列は、典型的には
ポリアデニル化部位から下流へ約200ないし600塩
基対延長する。
【0053】こゝに記載したベクターは当業者によく知
られた技術によって合成することができる。選択遺伝
子、エンハンサー、プロモーター等のようなベクターの
成分は天然源から得ることもできるし、または前記のよ
うに合成することもできる。基本的には、もし成分がビ
ールス機能のような成分のように、大量に入手し得るD
NA中に見出されるならば、またはポリアデニル化部位
のようにそれらを合成し得るならば、適当な制限酵素の
使用により、大量のベクターは、単に起源生物を培養
し、そのDNAを適当なエンドヌクレアーゼで消化し、
DNA断片を分離し、興味ある要素を含んでいるDNA
を同定し、そしてそれを回収することによって得ること
ができる。通常、形質転換ベクターは小量組立てられ、
そして次に真核性プラスミドまたはファージのような適
当な自律的に複製する合成ベクターへリゲートされるで
あろう。大部分の場合、pBR322ブラスミドを使用するこ
とができる。前出 Kaufman et al参照。
【0054】合成ベクターは、例えばパーミッシブな真
核生物のトランスフェクション、高コピー数への合成ベ
クターの複製、細胞溶解による合成ベクターの回収、お
よび細胞片から合成ベクターの分離によって、慣用手法
によりリゲートした形質転換ベクターをクローン化する
ために使用される。
【0055】合成ベクターの得られる収穫物は真核性細
胞へ直接トランスフェクトすることができ、または形質
転換ベクターは、適当なエンドヌクレアーゼ消化、分子
量による分離、および形質転換ベクターの回収によっ
て、合成ベクターから救出することができる。形質転換
ベクター救出は、合成ベクタ ーの残部が真核性遺伝子
増幅、転写またはほん訳に悪影響しない限り必要でな
い。例えば、こゝで好ましい合成ベクターは、真核細胞
に対して有害な配列を除去した E. Coli変異株プラスミ
ド pBR322 である。前出 Kaufman et al参照。この変異
株の使用は、同時形質転換前に、プラスミド残部を除去
する必要性を全くなくす。
【0056】同時形質転換、選択および増幅の検出 形質転換すべき細胞はイースプロトプラストを含む任意
の真核細胞でよいが、しかし通常は非カビ細胞である。
一次体外移植体(幹細胞のような比較的未分化細胞を含
む)、および死滅しないおよび/または形質転換された
細胞ラインが適当である。候補細胞は、選択遺伝子が優
性である限り選択遺伝子を遺伝子型的に欠けていなくて
もよい。
【0057】細胞は、好ましくは前に論じたように安定
な哺乳類細胞ラインであろう。それらの染色体DNA中
へ選択遺伝子を安定に統合することが知られた細胞ライ
ン、例えばチャイニーズハムスター卵(CHO )細胞ライ
ンが最良である。 COSサル細胞、Bowes 細胞ラインのよ
うなメラノーマ細胞ライン、マウスL細胞、マウス線維
芽細胞、およびマウス NIH 3T3細胞も使用し得る。
【0058】未結合ベクターによる同時転換は、順次ま
たは同時に達成することができる(米国特許第 4,399,2
16号を見よ)。細胞のDNA摂取を容易にする方法は前
に記載されている。細胞核中へのベクターのマイクロ注
入は最高形質転換効率を得るであろうが、しかしリン酸
カルシウム沈澱の形のDNAへ親細胞を露出するのが最
も便利である。かなり良い同時形質転換効率は、10
0:1のオーダーの選択遺伝子に対する生成物のモル過
剰による同時形質転換から得られる。
【0059】形質転換条件へ曝露された細胞の個体群は
次にトランスフォーマントを同定するために処理され
る。同時形質転換のために処理された培養物の小個体群
だけが選択遺伝子の表現型を示すであろう。培養物中の
細胞は表現型についてスクリーニングされる。これら細
胞を個々に細胞選別装置でアッセイすることによって達
成することができ、その場合、表現型は選択遺伝子によ
って生産された酵素による螢光源物質の開裂時の螢光の
ような信号を発生する表現型である。しかしながら、好
ましくは該表現型は、前に詳しく論じたような特別の発
育培地中でトランスフォーマントのみが発育または生存
することを可能とする。
【0060】選択トランスフォーマントは、次に生産物
遺伝子のそれらの染色体へのリゲーションについて、ま
たは生産物自体の発現についてスクリーニングされる。
前者はサウザンブロット分析によって達成することがで
き、後者は標準的な免疫学的または酵素的アッセイによ
って達成することができる。
【0061】トランスフォーマントが同定されたなら
ば、MTXのような選択剤の存在下さらにクローニング
することによって生産物遺伝子の表現を増幅するための
ステップが実施される。米国特許第 4,399,216 号を見
よ。
【0062】こゝに記載したプロセスに従って調製し得
るトランスフォーマントは、公知技術による高等生物の
生体内トランスフェクションに適している。可能性ある
宿主動物の一次体外移植物または安定な細胞ラインが同
時形質転換され、そして該宿主、生産物タンパクが遺伝
子型的に欠けている実質上ほかに同質遺伝子的な宿主に
接種される。
【0063】本発明は、以下の例証具体例を参照してさ
らに理解されるであろう。該具体例は純粋に例示であ
り、そして請求の範囲に記載された本発明の真の範囲を
限定するものと解すべきではない。
【0064】特記しない限り、制限エンドヌクレアーゼ
はそれらの商業的供給者が推奨する条件および態様で使
用される。リゲーション反応は、Maniatis et al., Mo
lecular Cloning, A Laboratory Manual,(Cold Sprin
g Harbor Laboratory 1982), 245-6 頁(その記載を参
照としこゝに取り入れる)に記載されているように、そ
の第246頁に記載されている緩衝液を使用し、そして
DNA濃度1〜100μg/mgを使用し、鈍いDNA末
端に対しては23℃の温度において、そしてくっつき易
いDNA末端に対しては16℃において実施される。こ
ゝに記載した“フォスフォターゼ処理”とはDNAの脱
フォスフォリル化を意味し、そして前出Maniatis et a
l.の133頁等に記載されている態様で実施される。
“キナーゼ処理”とはDNAのフォスフォリル化を意味
する。電気泳動は、90 mM トリス−ホウ酸塩,10 m
M EDTAを含有する0.5〜1.5%アガロースゲル中で
実施される。“ニック−トランスレーティング”とは、
Rigby et al., J. Mol. Biol., 113:237 (1977)に記
載されているように、DNAを32pで標識する方法を
意味する。すべての放射標識したDNAは、どのような
標識技術が使用されようが、32pで標識される。
【0065】“ラピッド プレップ”とは、例えば前出
Maniatis et al. 365-373 頁に記載されているバク
テリオファージまたはプラスミドDNAの急速 小規模
生産を意味する。
【0066】本発明の他の局面によれば、AHFの医薬
製剤が提供される。本発明に従って生産されたヒトAH
Fの医薬製剤は、この技術分野においてよく知られた操
作に従って非経口投与のために製造される。
【0067】ヒトに使用される医薬製剤は、形質転換し
た細胞から採取した滅菌したAHFを含む。AHFポリ
ペプチドまたはAHF活性を産生するその十分な部分に
加え、一種またはそれ以上の許容し得るその担体と、そ
して場合により他の治療成分を含むことができる。担体
は、製剤の他の成分と共存し得るとの意味において許容
し得るものでなければならず、そしてその受容者にとっ
て有害であってはならない。該製剤は、単位投与形態で
便利に提供されることができ、そして薬剤学の分野にお
いて良く知られた任意の方法によって製造することがで
きる。
【0068】非経口投与に適した本発明の医薬製剤は、
有利には、好ましくは受容者の血液と等張である溶液を
つくるため滅菌した溶液の添加によって復元し得るAH
Fポリペプチドの無菌凍結乾燥製剤を含むことができ
る。該製剤は、単位または多数投与容器、例えばシール
したアンプルまたはバイアル中に提供することができ
る。
【0069】無菌AHFまたはその溶液に加え、本発明
の医薬製剤は希釈剤、緩衝剤、結合剤、界面活性剤、増
粘剤、潤滑剤、保存剤(抗酸化剤を含む)その他のよう
な一種またはそれ以上の追加の成分を含んでもよい。ゼ
ラチン、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、
微粉シリカゲル、ココアバター、タルク、植物性および
動物性油脂、植物性ゴム、およびポリアルキレングリコ
ール、および医薬用の他の既知の担体はすべて本発明の
医薬製剤の製造に適している。非経口用途のための製剤
は、担体である水または薬剤学的に許容し得る液体の無
菌溶液または懸濁液のアンプル、または薬剤学的に許容
し得る液体で希釈するための無菌固体AHFを含む。
【0070】本発明の医薬製剤は、血友病Aの治療に有
用である。これら製剤はまた、血液凝固が関与するプロ
セスの生体内および生体外研究において、およびAHF
分子の免疫学的および生物学的特徴の研究において、重
要な道具を提供する。
【0071】実施例1 タンパク配列分析 ブタファクターVIII:Cを前出の KnutsenおよびFass
(1982);Fasset al.(1982)に発表された操作に従っ
て、David Fassによって精製された。アミノ酸配列分析
は、以下に記載する76,000ダルトンタンパクのウ
シトロンビン消化生成物について実施される。
【0072】抗VIII:Cモノクロナール抗体カラムへ結
合したブタAHFポリペプチドは、2ステップにおいて
次々に溶離されることができる(Fasset al. 1982 )。
二種の巨大分子量スペシス,166,000および13
0,000ダルトンは EDTAで溶離し得る。約76,0
00ダルトンの分子量を有する残りのポリペプチドは、
次に50%エチレングリコールで溶離することができ
る。
【0073】76,000ダルトンのタンパクは、5 m
M トリス− HCl( pH 7.5),0.15M NaCl中にお
ける広汎な透析の後、トロンビンで消化する。ウシトロ
ンビン消化は、ウシトロンビン1単位/mlを用いて室温
で60分間実施し、さらにトロンビン1単位/mlを加
え、そしてさらに60分間インキュベートする。トロン
ビン消化は0.01%SDS中90℃で10分間加熱す
ることによって打ち切る。76,000ダルトンタンパ
クの主なトロンビン消化生成物は、69,000ダルト
ン(69Kd)のポリペプチドである。
【0074】前記の69 Kd ポリペプチドスペシスの1
μg以下を、U. K. Laemmli, Nature, 277:680 (197
0)(その記載をこゝに参照として取り入れる)の操作
によりSDSゲル電気泳動後、放射性マーカーとして役
立つようにヨード化する。TAS緩衝液(50 mM トリ
ス−酢酸塩( pH 7.8),0.1%SDS)中に溶解
したポリペプチドを、担体を含まないヨウ素−125の
5 mCiを含む同じ緩衝液100μLへ加える。TAS緩
衝液中2.5mg/mlのクロラミンT(ベーカー)50μ
Lを加え、溶液を1分間かきまぜる。反応をTAS緩衝
液中メタ重亜硫酸ナトリウム2.5mg/ml溶液50μL
を加え、1分間かきまぜることによって停止する。標識
したタンパクは小容積のセファデックスG-25 Mカラム
(PD-10,ファルマシア)を使用するクロマトグラフィー
により、取り込まれなかったI125 ら分離する。該カラ
ムは、ヨウ化ナトリウム2.5mg/mlを含むTAS緩衝
液の数倍カラム容積をもってあらかじめ平衡化される。
空容積を集め、そしてタンパク完全性を前出 Laemmli
(1970)の操作に従ってSDSゲル電気泳動によって分
析する。
【0075】放射標識した69 Kd タンパクを後のモニ
タリングのためその未標識対応タンパクへ加える。該タ
ンパクは次に個々に電気泳動的に濃縮される。タンパク
溶液は0.1%SDS,10 mM ジチオスレイトールへ
調節され、そしてCoomassieブリリアントブルー(Serva
)を加え、溶液を非常に薄くブルーに着色する。
【0076】溶液は次にスペクトラポア透析チューブ
(約14,000の分子量カットを有するSpectrum Med
ical Industries, Inc. 製)を使用してTAS緩衝液中
で大体透析する。透析したタンパクサンプルは、次に H
unkapiller et al., Meth. Enzymol.,Enzyme Structure
s, Part I, 91:227 (1983)によって示された設計の
電気泳動濃縮装置に入れられ、TAS緩衝液中で24時
間50ボルトで濃縮される。
【0077】上の操作で濃縮された69 Kd AHFポリ
ペプチドは、前出Laemmli に従ってSDS−ポリアクリ
ルアミドゲルを通して電気泳動される。放射標識された
トレーサーポリペプチドのオートラジオグラフィーによ
って同定される、精製されたタンパクがゲルから切り出
され、電気溶離され、そして前出 Hunkapiller et al.
によって記載されたように濃縮される。濃縮されたタン
パクは、Hewicket al., J. Biol. Chem. 256 :7990
(1981)に記載された気相シーケネーターを使用する直
接アミノ酸配列分析に適している。
【0078】69,000ダルトントロンビン開裂生成
物の 2−42残基を延びるアミノ末端配列は、図1に
図示するとおりである。1番目の残基“X”は同定でき
なかった。前出 Fass et al.によって記載された166
Kd AHF断片の(A)アミノ末端および(B)それか
らの40 Kd ウシトロンビン消化生成物のアミノ酸配列
は図2に示されている。76 Kd ポリペプチドのアミノ
末端は、X-Ile Ser Leu Pro Thr Phe Gln Pro Glu Glu
Asp Lys Met Asp Tyr Asp Asp Ile Phe である。
【0079】実施例2 ブタAHF遺伝子のためのオリ
ゴヌクレオチドプローブの化学的合成 (a)ペンタペプチドプローブ給源 決定されたブタAHF断片の部分的アミノ酸配列は、ブ
タAHFオリゴヌクレオチドプローブを設計し、そして
合成することを許容する。遺伝暗号(表1)から、この
アミノ酸配列をコードする遺伝子配列を予測することが
可能である。遺伝暗号は変性であるので、アミノ酸配列
毎に二つ以上の可能性あるDNAコード配列が存在す
る。従って、正確なDNA配列を確かめるため、合理的
な 数のオリゴヌクレオチドのみを必要とするAHF分
子の区域に対して複数の相補性オリゴヌクレオチドプロ
ーブ配列が容易される。そのような区域は、最低の変性
度を有する5個ないし8個の連続するアミノ酸配列をサ
ーチすることによって選択される。該区域が選択された
後、オリゴヌクレオチドの給源が合成され、それは選択
された区域の5個ないし8個のアミノ酸をコードできる
すべての可能性あるDNA配列を含むであろう。
【0080】ブタAHFの69,000ダルトントロン
ビン開裂断片においては、アミノ末端から18番目ない
し22番目のアミノ酸までを含むペンタペプチド配列が
あり、これは、15個のヌクレオチド長さに対し、めい
めい5個のコードンを有する16個までの異なるDNA
配列によってコードされることができる。
【0081】 プローブは、混合物あたり2ないし8またはそれ以上の
オリゴヌクレオチドを持つオリゴヌクレオチドの限られ
た数の混合物を合成することによってつくられる。すべ
ての可能性あるコード配列を包囲するのに十分な給源が
つくられる。
【0082】これらオリゴヌクレオチドは、例えば、そ
の記載を参照としこゝに取り入れるR. L. Letsinger et
al., J. Am. Chem. Soc. 98:3655(1967)に開示され
ているフォスフォトリエステル法により、人手によって
合成することができる。他の方法はこの分野で良く知ら
れている。こゝにその記載を参照として取り入れた Mat
teucciおよびCaruthers,J. Am. Chem. Soc. 103 :3185
(1981)参照。
【0083】しかしながら、好ましくは所望のポリペプ
チド配列のための合成オリゴヌクレオチドプローブは、
上に示した完全自動アプライド、バイオシステムズ、D
NAシンセサイザーの助けにより、同じ化学によって合
成される。
【0084】このように製造されたオリゴヌクレオチド
は、次にその記載を参照としてこゝに取り入れた H. Fr
itz et al., Biochemistry, 17:1257(1978)に記載さ
れているような逆 HPLC カラム上で精製することができ
る。80% HOAc による脱トリチル化の後、得られるオ
リゴヌクレオチドは通常純粋であり、そしてプローブと
して直接使用することができる。もし夾雑物があれば、
合成DNAは好ましくは少し異なる勾配システムを使用
して、同じ HPLC カラム上でさらに精製することができ
る。
【0085】オリゴヌクレオチドは〔−32p〕ATP お
よびT4ポリペプチドキナーゼを使用することによって標
識され、そしてそれらの配列は、その記載を参照として
取り入れる Sanger et al., PNAS U.S.A.70:1209(19
73)に記載された二次元クロマトグラフィーにより、ま
たはMeth. Enzymology 65:499 (1977)記載の Maxan
-Gilbert法によって検定される。
【0086】(b)45個ヌクレオチドプローブ 本発明の独特な面は、AHF遺伝子またはその断片につ
いてゲノムDNAライブラリーをスクリーニングするた
め、オリゴヌクレオチドプローブを使用することであ
る。オリゴヌクレオチドはcDNAライブラリーをスク
リーニングするために使用されているが(ここにその記
載を参照として取り入れるM. Jaye et al., Nuclei Aci
d Research, 11:2325(1982)参照)、ゲノムライブラ
リーは以前cDNAプローブのみにより、すなわち記載
されたタンパクのための組織源が同定され、そしてゲノ
ムサーチによって発見された遺伝子のDNA配列に正確
にマッチしたcDNAを生産するのに用いられた後で生
産されたプローブにより成功してスクリーニングされて
いた。
【0087】本件の場合、興味あるタンパクのアミノ酸
配列をコードするゲノムライブラリー中の遺伝子セグメ
ントを同定するためにオリゴヌクレオチドを使用するこ
とが可能であることが示され、そしてそのような遺伝子
セグメントの同定はmRNA,cDNAまたはその後の
ゲノムスクリーニング技術に使用するための性格なプロ
ーブを提供する。
【0088】好ましくは、こゝでそうであるように、興
味あるタンパクのアミノ酸配列の少なくとも2個のセグ
メントに対応するオリゴヌクレオチドが使用される。好
ましくは、オリゴヌクレオチドプローブの少なくとも1
個が、選択されたアミノ酸配列をコードし得るすべての
可能性あるDNA配列を総合して含むオリゴヌクレオチ
ドの一つまたはそれ以上の給源の形で使用される。好ま
しくは、比較的短いプローブ、例えば11ないし25ヌ
クレオチド、好ましくは15ないし20ヌクレオチドが
比較的長いプローブ、例えば30ないし200ヌクレオ
チド、好ましくは40ないし50ヌクレオチドと組合せ
て使用される。2番目のプローブは確認のために使用す
ることができ、そしてDNAセグメントの同定のために
は常に必要ではない。好ましくは、プローブの一方、そ
してもっと好ましくは長い方のプローブは以下に記載す
る規則1ないし4に従って設計される。
【0089】規則1.コードン優先性 他の配慮なしに、類似の哺乳類遺伝子中の支配的または
類似の配列にマッチしたヌクレオチドが選ばれた。Mech
anism of Ageing Dev., 18:(1982)参照。
【0090】規則2.有利なGT対合 ヌクレオチドGは、その相補体Cへの結合に加えて、ヌ
クレオチドTと弱い結合を生成し得る。Agarwal et a
l., J. Biol. Chem.256 :1023(1981)参照。このた
め、不確実なコードンの第3の部分のためGまたはAの
選択に直面して、Gを選ぶことが好ましい。それはもし
生ずるハイブリッド化が該位置の実際のヌクレオチドが
Cでなく、Tであってもおこるならば、該ハイブリッド
化はなお安定であるからである。もし誤ってAが選ばれ
たならば、対応するA:C不和合性はプローブがゲノム
DNAとハイブリッド化する能力を破壊するのに十分で
あり得る。
【0091】規則3.5'CG配列の回避 可能性ある不確実性から選択する時、コードン内にせ
よ、コードン間にせよ、5'CpG 配列を含まないヌクレオ
チドを選択せよ。
【0092】規則4.ミスマッチ位置 使用のためコードン配列を選ぶにあたり、分子の末端近
くのミスマッチは、分子の中心近くのミスマッチほどハ
イブリッド化に悪影響しないとの仮説が考慮された。こ
のため、例えば特定のコードンの配列に関して実質的な
疑問が発生し、そしてそのコードンがプローブの中心に
近い場合、傾向は該コードンについて可能性あるヌクレ
オチド配列の給源をテストすることであったが、プロー
ブの末端近くのコードン位置はコードン優先性に基づく
決定の対象らしかった。
【0093】45−マ−プローブのため選ばれた配列お
よびアミノ酸配列、可能性あるDNA配列、および実際
のプローブ配列、すなわちAHFエクソンのために決定
された実際にコードするストランドの相補体は図3に示
すとおりである。
【0094】このようにして、選択を含むヌクレオチド
位置の中で、3種が両方の可能性あるヌクレオチド選択
群を含む給源を使用することによってカバーされ、5種
が正しく予測され、1種が正しくないが幾分中立性を維
持することが予測され、そして他の4種は誤りであっ
た。約11%のミスマッチ(5/45)にもかゝわら
ず、45−マ−オリゴヌクレオチドの給源は、以下記載
するようにブタAHF遺伝子断片を強く同定するために
適切である。
【0095】 実施例3 ブタゲノムライブラリーのスクリーニング ブタゲノムライブラリーがバクテリオファージベクター
ラムダJ1を使用して構成される。ラムダJ1はL47.1
(Loenen et al.,Gene, 20:249 (1980))から、1.
37 kb および2.83 kb Eco RI-BamHI断片を 95 kb
Eco R1-HindIII-Xba I-bg1 II-Bam HIポリリンカーに
よって置換することによって得られる。6.6 kb Bam
HI断片はその時L47.1に関して逆の配向の直接の反
復体として存在する。Bam HI断片についてクローニング
能力は8.6〜23.8 kb である。Bam HI開裂ブタD
NA(Piccini et al., Cell, 30:205 (1982)に記載
のように調製した)をフェノール抽出し、エタノール沈
澱し、そしてマイクロフュージ中の遠心によって濃縮す
る。Bam HIブタDNA0.67μgを、 T4 DNAリガ
ーゼ(前出Maniatis et al., 474頁)10単位を含む1
0μLリゲーション緩衝液中において、前出Maniatis e
t al., 275-279頁に記載するように調製したラムダJ1Ba
m HIアームの2μgへリゲートする。リゲートしてDN
Aはパッケージされ、そして前出Maniatis et al., 291
頁に記載されているようにプレートされる。
【0096】約4×105 pfu が、8,000 pfu/プ
レートの割合で NZCYMアガロースを収容した15cmプラ
スチックプトリ皿上のE. coli 株c600上にプレート
される。これら組換えファージは前述の45−マ−プロ
ーブを使用して Wooの方法(1979)によってスクリーニ
ングされ、プローブとして、前述のように32pで放射
標識される。フィルターが次に5×SSC,5×Denhardt,
0.1%SDS,および5×106 cpm/mlプローブ中
で、45℃において16時間ハイブリッド化され、5×
SSC,0.1%SDS中50℃で洗浄され、そして高輝度
スクリーン(デュポンライトニンク−プラス)を使用す
るオートラジオグラフィーへかけられる。オートラジオ
グラフィーは、種々の程度で45−マ−とハイブリッド
化したファージを明らかにする。フィルターは次に0.
5M NaOH中で変性され、1.0MトリスpH7.5,1.
5M NaCl中で中和され、そしてハイブリッド化および洗
浄温度が37℃であるほかは45−マ−について記載し
たとおりに15−マ−へハイブリッド化する。両方のプ
ローブへハイブリッド化された一つのファージを元のプ
レートから取り、そして100pfu をプレートし、溶菌
斑を前記のように15−マ−をプローブとして用いてス
クリーニングする。
【0097】PB 34 と命名された陽性ファージをプラグ
として取り、そして前出Maniatis et al., 65-66頁に記
載されているようにプレート溶解質をつくるために使用
した。小規模のPB 34 DNAの単離が前出Maniatis et
al., 371-372頁記載の操作を使用して達成される。こD
NAの10μLを制限酵素Hae III で切断し、次に子ウ
シアルカリ性フォスファターゼ(ベーリンガーマンハイ
ム)を使用してラオスファターゼ処理された。フェノー
ル抽出した後、Sma I 切断 M13mp8 DNAを添加し、溶
液を0.2M NaClとし、そして2容積のエタノールの添
加によって核酸を沈澱する。沈澱したDNAは遠心によ
ってペレット化され、そしてリゲーション混合物2μL
中に再溶解され、そしてDNAは23℃で30分間リゲ
ートされ、リガーゼ緩衝液で50μLへ希釈され、さら
に3時間リゲートされる。この反応物5μLがE. coli
JM 101/TG 1株を形質転換するために使用される。
【0098】細胞は、SOBM培地50ml中(SOBMは、トリ
プトン2%,イースト抽出物0.5%,NaCl0.1M, K
OH0.11g/L,20 mM MgSO4 である)37℃でO.
D.500 0.5まで発育させることによって形質転換に
対して適応させる。細胞は2500rpm において10分
間4℃において遠心することによってペレット化され
る。細胞は、100mMRbCl,45 mM MnCl2 ,50 mM
CaCl2 ,10 mM MES カリウムpH6.4( MES=メチル
エタンスルホン酸)3.5ml中に再懸濁される。
【0099】適切な細胞200μLがリゲーション反応
物5ml中に含まれるDNAで0℃において30分間形質
転換される。細胞は次に42℃で90秒ヒートショック
され、その後静止JM 101/TG 1細胞100μLを含有す
る0.8%アガロース/SOBM4mlが添加され、10cm S
OBM アガロースペトリ皿上にプレートされる。
【0100】15−マ−へハイブリッド化する、 PB 34
からのHae III 断片を含んでいるサブクローンが、前出
のBentonおよびDavis の操作を使用してスクリーニング
することによって同定される。このクローンが単離さ
れ、鋳型として使用するために調製される。34-H1 と命
名された、このクローン中に存在するHae III 断片のD
NA配列が図5に示されている。M 13鋳型DNAは感染
させた細胞を37℃で5時間生育することによって調製
される。細胞はベックマンマイクロフュージ中で10分
間遠心することによってペレット化される。上清1.0
ml(ビールスを含んでいる)を除去し、20%ポリエチ
レングリコール,2.5M NaCl200μLを加える。こ
のサンプルを次に室温で15分間インキュベートし、ベ
ックマンマイクロフュージ中で5分間遠心する。ペレッ
トを TE 100ml中に溶解し、4MNaCH3COOpH4.5の
7.5μLを加え、そしてサンプルをフェノール−クロ
ロホルム1:1混合物で2回、そしてクロロホルムで1
回抽出する。単一ストランドのファージDNAを次にエ
タノール2容積の添加によって沈澱させる。沈澱したD
NAはベックマンマイクロフュージ中の遠心によってペ
レット化し、1 mM トリス pH 8.0,0.1 mM EDTA
30μL中に溶解する。DNA配列決定は、15−マ−
をプライマーとして使用し、ジデオキシ鎖成端技術によ
って実施する。Sangeret al., PNAS U.S.A., 74 :5463
(1977)参照。図4および図5に示した配列中に含まれ
る、観察された配列は、第1に表した69 Kd 断片のア
ミノ末端配列中のフェニルアラニン2 からグルタミン15
までの区域によって囲まれた同じ14個のアミノ酸を含
むので、該サブクローンがブタAHFエクソンを含んで
いることを確認した。それ以上の確認は、34-H1 ベクタ
ー中のポリリンカーの隣接点にユニバーサルプライマー
(Bethesda Research Labs )をプライミングすること
により、34-H1 ベクター中のHae III インサートの5'端
から配列決定することによって得られた。また、34-H1
と命名されたこのクローンからのインサートは、DNA
をEco RIおよびHind IIIで制限し、子ウシアルカリ性フ
ォスファターゼでフォスファターゼ処理し、そして Eco
RI, Hind III 開裂 M13mp9 DNAヘリゲートすること
により、 M13mp9 中へ再クローンされた。ユニバーサル
プライマーに関してHae III セグメントの反転を含有す
るこのクローンも前述のように配列決定された。インサ
ート34-H1 のすべてについての得られた配列データは図
5に示されている。この配列は、このサブクローンは、
ヌクレオチド169から267までにおいて、69Kd断
片(図1)のフェニルアラニン2 からアルギニン31まで
の少なくとも30個のアミノ酸をコードできるブタAH
F遺伝子のエクソンを含有していることを確認する。
【0101】成端コードンはすべての三つの読み取りフ
レームにおいてヌクレオチド267(図5)から下流に
発見することができ、そして一致した5'継木部位配列も
ヌクレオチド266−267間の該区域に発見されるの
で、アルギニン31はイントロンを境界するように見え
る。さらに、下流DNAによってコードされるであろう
アミノ酸配列は、ブタAHFの69 Kd 断片に観察され
るそれと完全に異なっている。
【0102】PB 34 DNAは Bam HI で切断され、そし
てアガロースゲルを通して電気泳動され、そしてゲルを
5μg/ml臭化エチジウム中で染色した後紫外線によっ
て可視化された。約6.6kb, 6.0kb, 1.8kbの三
つのインサートが観察された。ゲル中のDNAは前出 M
aniatis et al. 383-386頁に記載のようにニトロセルロ
ースへ移された。ロ過物の15−マ−へのハイブリッド
化およびオートラジオグラフィーが前述のように実施れ
さた。オートラジオグラフィーは、6.0kbバンドが1
5−マ−プローブへハイブリッド化されたAHF遺伝子
断片を含んでいることを示した。
【0103】このように、ブタAHFをコードする遺伝
子の部分がはじめて単離され、同定された。バクテリオ
ファージラムダ組換えクロンPB34は、 ATCC 40087 とし
てアメリカン、タイプ、カルチャー、コレクションに寄
託されている。
【0104】実施例4 ヒトAHF遺伝子の位置決定 Maniatis et al., Cell, 15:678 (1978)によって記
載されたヒトゲノムライブラリーが、E. coli LE 392株
(一般に入手可能)を6×105 pfu で感染させ、そし
て15cm NZCYM寒天プレート上に20,000 pfu/プ
レートの密度でプレートすることにより、ヒトAHF遺
伝子についてスクリーニングされる。これらファージは
前出の Benton およびDavis の操作を用い、実施例3に
記載した6.0 kb ブタAHF断片でスクリーニング
し、プローブとしてニックトランスレーションによって
32pで標識される。強いハイブリッド化信号を示すフ
ァージを採取し、約100 pfu/10cmプレートでプレ
ートし、一方のプローブとして放射標識した45−マ−
を、そして他方のプローブとして6.0 kb Bam HI断片
を使用し、前述のように二重にスクリーニングする。両
方のプローブへハイブリッド化する HH-25と命名された
ファージが同定され、プレートストックがつくられ、そ
して前述のようにラピッドプレップDNAが調製され
る。ファージDNAが Sau 3A I で切断され、子ウシア
ルカリ性フォスファターゼでフォスファターゼ処理さ
れ、フェノール抽出され、そして Bam HI 切断 M13mp8
DNAの20ngと共沈される。沈澱したDNAは遠心に
よってペレット化され、 T4 DNAリガーゼを含有する
リガーゼ緩衝液2μL中に再溶解される。リゲーション
は16℃において2分間実施され、 T4 DNAリガーゼ
を含有するリガーゼ緩衝液50μLへ希釈され、16℃
でさらに3時間インキュベートされる。この反応混合物
5μLが実施例に記載したようにE. coli JM 101/TG 1
株を形質転換するために使用される。
【0105】溶菌斑がBentonおよびDavis 操作を使用
し、そして放射標識した15−マ−でプローブすること
によってスクリーニングされる。ハイブリッド化を示す
25-S1と命名されたファージ溶菌斑が単離され、そして
単一ストランドファージDNAが前記のようにDNA配
列化鋳型として使用するために調製される。配列化は、
プライマーとして15−マ−を使用し、前出Sanger et
al. によって記載されたジデオキシ鎖成端技術を使用し
て実施され、そして図6に示す情報ストランドDNA配
列を与える。この態様で配列化された84ヌクレオチド
は、ブタAHFの相同区域と85%の相同を示した。図
1に示したブタAHF69 Kd 区域2−16と、図6の
ヒトヌクレオチド配列から推論した対応する区域との間
には、たった1個のアミノ酸の違いがある。この高い程
度の相同は、組換えファージHH-25のDNAはAHF遺
伝子から発散することを示す。
【0106】このように、ヒトAHF遺伝子のためのエ
クソンがはじめて単離され、同定された。バクテリオフ
ァジラムダ組換えHH-25 は、寄託番号 ATCC 40086 とし
てアメリカン、タイプ、カルチャー、コレクションに寄
託されている。
【0107】 実施例5 AHFを活発に転写する細胞の同定 上に記載したブタおよびヒトAHFエクソンは種々の機
能のために有用であり、その一つは生体内においてAH
F合成部位である組織の同定を許容するスクリーニング
剤としてである。AHFの天然の発現の途中に生成され
るmRNAに対する正確な相補体としてエクソンを使用
することを基礎とする多数の方法が利用可能である。こ
のスクリーニング操作において、生体の各種の部分から
の組織がその内に含まれるmRNAを放出するように処
理され、そしてAHFに対するエクソンを含んでいるD
NA断片へハイブリッド化され、そしてもしmRNAの
分子がそのエクソンへハイブリッド化すれば、該mRN
Aの源である組織がAHFの源である。
【0108】1.スクリーニング操作 腎臓、肝臓、すい臓、ひ臓、骨髄、リンパ節等を含む、
種々の器管からのブタおよびヒト組織が、その記載を参
照としこゝに取り入れる Cox, Methods Enzymol., 12B
:120 (1968)によって記載されたグアニジン塩酸塩
抽出により、いくつかの修飾を加えて調製される。要約
すれば、組織は、8 Mグアニジン塩酸塩(またはその記
載をこゝに参照として取り入れたChirgwin et al., Bio
chemistry18:5294(1979)によって提案された4M グ
アニジンイソチオシアネート,また前出Maniatis et a
l., 189頁その他を参照)、50mMトリス( PH 7.
5),10 mM EDTA中へ体外移植し、最高スピード
で1分間オムニミキサー(Sorvall )中でホモジナイズ
する。ホモジネートをSorvall HB-4ローター中で5分間
5000rpm で清澄化し、RNAを0.5容積のエタノ
ールの添加によって沈澱する。該RNAは溶解し、水に
溶解する前に6M グアニジン塩酸塩からさらに3回沈澱
する。
【0109】この給源からのメッセンジャーRNAは、
オリゴ( dT )セルロース(Collaborative Research)
上のクロマトグラフィーによってエンリッチされる。
【0110】このmRNAは次に、前出Maniati
s et al.,202−3頁に記載されているよう
に、ホルムアルデヒドを含有するアガロースゲルを通る
電気泳動かけられる。ゲル中のmRNAは次にニトロ
セルロースフィルターへ移される(前出 Maniat
is et al.,203−4頁)。
【0111】このようにして得られたmRNAは、上で
得られた放射標識したブタまたはヒトエクソンDNAで
ハイブリッド化され、ハイブリッドの存在がオートラジ
オグラフィーによって検出される。放射性信号は、mR
NAの組織源は体内におけるAHF合成の源であること
を指示する。
【0112】代わりに、mRNAはS1保護スクリーニ
ング法によってスクリーニングされることができる。
【0113】S1ヌクレアーゼは、単一ストランドDN
Aを加水分解するが、しかしハイブリッド化したmRN
A/DNAのような塩基対合したヌクレオチドは加水分
解しない酵素である。このため、アクリルアミドゲル電
気泳動およびオートラジオグラフィー後の放射性バンド
の存在は、AHFエクソンに対応する単一ストランドD
NAが相補性mRNA,すなわちAHFに対するmRN
Aによって保護されていることを示す。このため、この
mRNAの源であった組織は生体内におけるAHFの合
成部位である。このスクリーニング方法は上に記載した
スクリーニング方法よりもいくらかはもっと感受性であ
る。
【0114】該mRNAに対し相補性である、単一スト
ランドの放射標識されたDNAよりなるプローブが、ブ
タゲノムサブクローン 34-H1のDNA合成を開始するた
め M13のユニバーサルプライマーを使用して合成され
る。この反応は、50mMトリスpH7.4,5mM MgCl
2 , 1mM 2−メルカプトエタノール,50mM NaCl, ユ
ニバーサルプライマー10ng, 34-53 鋳型DNA200
−400 ng,およびDNAポリメラーゼI(E. coli )
の Klenow 断片の溶液100μL中で実施される。反応
液は23℃で60分間、70℃で10分間インキュベー
トされ、Pst I50単位が添加され、追加の60分間イ
ンキュベートされる。
【0115】反応はフェノール/クロロホルム抽出によ
って停止され、NaClが0.2M へ添加され、そして次に
100%エタノール2容積で沈澱される。沈澱したDN
Aは遠心によりペレット化され、20%シュークロー
ス、50mM NaOH,0.1%クレゾールグリーン中に再溶
解され、そして次に50mM NaOH,10mMEDTA中の2
%アガロースを通して電気泳動される。得られる単一ス
トランド断片はオートラジオグラフィーによって探索さ
れ、バンドが切除され、そしてDNAが透析チューブ中
の電気溶離によって単離される。
【0116】サンプルmRNAは、上述のグアニジン塩
酸塩法によって肝臓、ひ臓等の組織から調製される。
【0117】次にプローブは、50%ホルムアミド、
0.4M NaCl, 40mM PIPES(ピペラジン-N,N'-ビス
(2-エタンスルホン酸))pH6.5,1mMEDTA,5
−50μg mRNA,15μL中2μgの標識DNA
中で、サンプルmRNA(オリゴ(dT)クロマトブラフ
ィーエンリッチステップから得られた)へハイブリッド
化される。ハイブリッド化は、冷たいS1ヌクレアーゼ
緩衝液200μL(0.25M NaCl, 0.3M NaCH3CO
O, pH4.5),1mM ZnSO4, 5%グリセロール,S1
ヌクレアーゼ1000単位の添加によって停止される。
サンプルをフェノール抽出し、イーストtRNA10μ
gと共にエタノール沈澱し、そしてMaxam-Gilbert, PNA
S U.S.A. 74 : 560(1977)に記載した5%ポリアクリ
ルアミド配列決定ゲルを通す電気泳動にによる分析へか
ける。
【0118】実施例6 組織からAHF mRNAを得
るためAHFエクソンDNAの使用 mRNAの源である組織が同定されれば、該組織からの
AHFmRNAが抽出され、cDNAライブラリーを構
成するために使用れる。このcDNAライブラリーは、
以下に記載するようにゲノムクローン中に含まれたイン
トロンなしに、AHFのアミノ配列をコードする全長さ
のcDNAクローンを同定し、構成するために用いられ
る。その後で、AHFタンパクをコードするcDNA
が、AHF発現のため適当な宿主中の適当な発現ベクタ
ー中に挿入される。
【0119】ヒトAHFは血友病治療または他の用途の
ため大きい需要があるので、ヒトAHFcDNAの調製
を記載する。
【0120】1.ヒトAHFのためのmRNAの取得 AHF合成に責任あるヒト組織からのmRNAは、前に
記載したようにCox により記載され、Chirgwinによって
修飾されたグアニジン塩酸塩法によって調製された。
【0121】オリゴ(dT)セルロースクロマトグラフィ
ーカラムから得られたmRNAのそれ以上の分画は、1
0mMトリス-HCl(pH7.4),1mMEDTAおよび0.
2%SDSを含む5−20%シュークロース勾配上にベ
ックマン SW28 中において24時間22,000rpm で
遠心することによる沈澱によって得られる。分画(1.
0ml)が集められ、酢酸ナトリウムが0.2M まで添加
され、そして分画は水に溶解する前に2回エタノール沈
澱された。分画したRNAのサイズ分布は、2.2M ホ
ルムアルデヒドを含有する1.4%アガロースゲルを通
す電気泳動によって決定された。
【0122】28より大きいS(Svedberg)価を有する
mRNA沈降物を二重ストランドcDNAの合成のため
にプールする。このRNAの10μgを10mMメチル水
銀ハイドロオキサイド10μL中において室温で変性す
る。140mMの 2−メルカプトエタノールをメチル水銀
ハイドロオキサイドを不活性化するために添加する。次
にRNAは、140mM KCl, 100mMトリス-HCl(pH
8.3,42℃),各デオキシヌクレオチドトリフォス
フェート1mM,200μg/mlオリゴ(dT)12-18,10
mM MgCl2 , および0.1μCi 32p-dCTP /mlを含んで
いる50μLへ希釈される。これら反応は、AMV逆ト
ランスクリプターゼ(Life Sciences )17単位/μL
の3μLを添加した後、42℃で1時間実施される。反
応は0.25M EDTA(pH8.0)を20mMまで添
加することによって停止される。得られる混合物はフェ
ノール/クロロホルム(1:1)の等容積で1回、そし
てクロロホルムで1回抽出される。次にサンプルは10
mMトリス-HCl(pH8.0),100mM NaCl, 1mM E
DTA中に平衡化したセファロース CL-4Bカラム(ファ
ルマシア)5ml上でクロマトグラフィーされる。空容積
が集められ、そして核酸(RNA/cDNAハイブリッ
ドを含んでいる)がエタノール2.5容積の添加によっ
て沈澱される。
【0123】好ましくは、上の操作と組合せて、Ullric
h etal., Nature, 303: 821(1983)に記載されている
ように、AHFエクソンオリゴヌクレオチドセグメント
も逆転写を開始するためオリゴdTrの代わりに使用さ
れる。
【0124】RNA−cDNAは脱イオン水35μL中
に溶解され、100mMカコジル酸カリウム(pH6.
8),100μM dCTP,1mM 2−メルカプトエタノ
ール,1mM塩化コバルトを添加し、そしてデオキシチジ
ルターミナルトランスフェラーゼ(pH Biochemicals )
10単位を加え、反応物を37℃で30秒間インキュベ
ートすることによって酵素的に尾部処理される。反応は
0.25M EDTAを10mMまで添加することによって
停止される。トリス-HCl(pH8.0)を300mMまで添
加し、そしてサンプルはフェノール/グロロホルム
(1:1)の等容積で1回、そしてクロロホルムの等容
積で抽出される。核酸はエタノール2.5容積の添加に
よってこの生成物から沈澱される。
【0125】dC尾部処理されたハイブリッド分子は、
10mM KCl中170μg /mlオリゴ(dG)14-18 セルロ
ースで43℃にて10分間、そして23℃にて10分間
アンニールされる。この反応生成物は次に100mM硫酸
アンモニウム、1mM 2-メルカプトエタノール、100
mMMgCl2 , 100μg/mlウシ血清アルブミン(シグ
マ、コーンファクターV),および100μM ニコチナ
マイドアデニンジヌクレオチドを含む100μLへ希釈
される。2番目のストランドのcDNA合成は、RNア
ーゼH(P-L Biochemicals)1単位、E. coli DNAリ
ガーゼ1単位、およびDNAポリメラーゼI10単位を
添加することによって開始され、そして16℃で12時
間インキュベートされる。
【0126】次にサンプルは前に記載したようにセファ
ローズ CL-4B上でクロマトグラフィーされる。二重スト
ランドDNAはエタノール沈澱され、そしてRNA−c
DNAハイブリッド尾部処理について記載したようにd
C尾部処理される。
【0127】 2.ヒトAHF DNAについてスクリーニング 上に記載したようにして得られたdC尾分処理された二
重ストランドcDNAは、10mMトリス-HCl(pH8.
0),1mM EDTA,100mM NaCl中37℃で2時
間等モル量のdG尾分処理 pBR 322 New England Nucl
ear )でアンニールされる。アンニールされたキメラ様
分子はバクテリア形質転換に使用するまで−20℃で冷
凍される。
【0128】バクテリア形質転換は、E. coli MC1061株
(ソース)を使用して実施される。細胞(50ml)は6
00nmにおける光学密度0.25まで生育される。細胞
は2500rpm において12分間遠心することによって
濃縮され、無菌100mM CaCl2 中で洗浄され、そして
前に記載したように遠心によってペレット化される。細
胞は無菌100mM CaCl2 中に再懸濁され、そして4℃
に12時間保たれる。アンニールしたキメラ様分子は、適
切な細胞200μL当たり5ngの二重ストランドcD
NAの比で4℃において30分間インキュベートされ
る。次にバクテリアは42℃2分のヒートショックへか
けられる。L−ブロス1.0mlが加えられ、細胞は37
℃で1時間インキュベートされる。細胞は次に5μg/
mlテトラサイクリンを含有するLB−寒天プレート上に
プレートされる。
【0129】ヒトAHFクローンは、その記載を参照と
してこゝに取り入れたGrunstein および Hogness PNAS
U.S.A. 72 :3961(1975)のコロニーハイブリディゼイ
ション法を使用て同定される。cDNAライブラリー
は、L−ブロス/5μg/mlテトラサイクリン寒天プレ
ートの上に重ねたニトロセルロースフィルター(Schlei
cher and Schuell)上にプレートされる。コロニーは3
7℃で一夜生育され、次にフィルターは無菌 Whatman 3
M ペーパー上に置かれる。次にあらかじめ湿したニトロ
セルロースフィルターをマスターフィルターに対して押
し付け、これらフィルターを18ゲージ針を使用して止
める。レプリカフィルターを次に37℃においてLB−
テトラサイクリンプレート上でコロニーが1〜2cmの直
径に達するまで発育させる。次にフィルターは150μ
g/mlクロラムフェニコールを含有するLBプレートへ
移され、37℃で16〜24時間インキュベートされ
る。
【0130】次にフィルターが除去され、0.5M NaOH
で室温で5分間飽和させた Whatman3M ペーパー上に置
かれる。次にフィルターは1M トリス-HCl(pH7.
5),1.5M NaClで飽和させた Whatman 3M 上に、そ
して次に 2x標準食塩クエン酸塩(SSC )で飽和させた
Whatman 3M 上に置くことによって中和される。 SSC
(1x)は0.15M NaCl, 0.015M クエン酸ナトリ
ウムである。
【0131】フィルターを風乾し、減圧下80℃で2時
間焼付ける。フィルターのプレハイブリディゼイション
は、10mMトリス-HCl(pH8.0), 1mM EDTA,
0.1%SDS中65℃で30分間、そして7x SSC,5x
Denhardt's(1x Denhardt'sは0.02%ポリビニルピ
ロリジン、0.02%フィコル,0.02%ウシ血清ア
ルブミンである)、100μg/ml変性サケ精子DN
A,および0.1%SDS中30分間で実施される。
【0132】上で記載したように調製した 32p標識ヒト
エクソンDNAが106 cpm /mlまで添加され、ハイブ
リディゼイションが37℃で12〜16時間実施され
る。次にフィルターは7x SSC,0.1%SDSの数回の
交換で37℃において1〜2時間洗浄される。次にフィ
ルターは風乾され、コダックXAR スクリーンを使用して
オートラジオグラフィーへかけられる。
【0133】バックグランド上にハイブリディゼイショ
ン信号を示すコロニーが、プラスミドDNAのラピット
プレップ精製のため、テトラサイクリン5μg /mlを含
むL−ブロス中で生育される。プラスミドDNAは、そ
の記載を参照としてこゝに取り入れた Holmes et al.,
Anal. Biochem., 114 :193 (1981)の方法によって精
製される。このDNAの部品標品を制限エンドヌクレア
ーゼPst1で開裂し、そして断片を1%アガロース/TBE
ゲルを通して電気透析し、そしてその記載をこゝに参照
として取り入れた E. Southern, J. Mol. Biol. 98: 5
03(1975)の操作に従ってしみをつける。ニトロセルロ
ースフィルターは、コロニーハイブリディゼイションに
ついて記載したように、放射標識したヒトAHFエクソ
ンDNAでハイブリッド化される。AHFエクソンDN
Aへハイブリッド化する PstIインサートを含んだプラ
スミドがDNA配列分析に使用される。
【0134】配列決定のため、プラスミドDNA(培養
物0.75mlから前出Holmes et al. の操作により精
製)が制限エンドヌクレアーゼ Sau3aIで完結まで消化
される。34-S1 であると同定された生成したDNA断片
は、図4に図示したDNA配列を持っている。このDN
Aはフェノール/クロロホルム抽出後エタノール沈澱さ
れ、10μLTE(10mMトリス-HCl(pH7.4),1
0mM MgCl2 , 10mMジチオスレイトール, 1mM AT
Pおよび過剰の T4 DNAリガーゼ100μL中におい
て、Bam H1開裂 M13 mp 9 の複製形DNAとリゲートす
る。リゲーションは15℃において2〜4時間実施され
る。
【0135】このリゲーション反応物5μLは、前記し
た E. coli JM101/TG1 株200μLを形質転換するた
めに使用される。組換えは、Davis etal., J. Mol. Bio
l. 36 : 413(1968)によって記載されているベーター
ガラクトシダーゼ活性のための指示として X-galを含ん
でいるLB寒天プレート上で生育する時白い溶菌斑とし
て同定される。
【0136】ヒトエクソンへハイブリッド化する組換え
ファージ包囲配列は、その記載をこゝに参照として取り
入れた Benton et al., Science 196 : 180(1977)の
操作により、放射標識したヒトAHFエクソンをプロー
ブとして使用して同定される。ハイブリディゼイション
信号を示す溶菌斑を取り、L−ブロス1.5ml培地中で
生育させる。これら培養物から調製した単一ストランド
ファージDNAは、オリゴヌクレオチドプライムDNA
合成反応に鋳型として使用される。配列化はジデオキシ
鎖成端方法を使用して実施される。例えば、Sanger et
al., PNAS U.S.A. 74 :5463(1977)参照。
【0137】ヒトAHF組換え型はそれらのヌクレオチ
ド配列をヒトAHFのヒトエクソン配列から既知のそれ
と比較することにより同定される。
【0138】3. ブタAHF mRNA ヒトAHF組換え型は、全くヒト組織cDNAライブラ
リーについて記載したように構成したブタ組織ライブラ
リーをスクリーニングするために使用される。見込みあ
るブタAHF組換えDNAクローンは、先に記載したよ
うにブタ 32p標識エクソン断片を使用し、Grunstein-Ho
gness 法によって同定される。プローブは、その記載を
こゝに参照として取り入れたRigby et al., J. Mol. Bi
ol. 133:237 (1977)によって記載されたニック−ト
ランスレーションによって 32pで標識したブタAHFエ
クソンセグメントである。
【0139】ハイブリディゼイションを示すコロニーは
前記したラピッドプレッププラスミド精製目的のために
生育される。プラスミドDNAは制限エンドヌクレアー
ゼ Pst 1で開裂され、1%アガロース/TBE を通して電
気泳動され、E. Southern (1975)の操作によってしみ
をつけられる。しみは 32pで標識したニックトランスレ
ートされたブタAHF組換えDNAとハイブリッド化さ
れる。
【0140】全長さのクローンは、この分野でよく知ら
れているように(“遺伝子ウオーキング”)、例えば両
方のクローンに共通な制限酵素部位において重複するク
ローンからのDNA断片をリゲートすることにより、慣
用の態様で構成される。
【0141】 4.ステップ2または3からの全長さのクローンの同定 既存のクローンの5’端とmRNAの5’端との間の距
離は、その配列が既存のAHFクローンの5’(アミノ
末端)区域から由来するオリゴヌクレオチドプライマー
を使用し、Agarwal et al.,“J.B.C.” 256(2):10
23-1028 (1981)に記載されたプライマー延長技術によ
って分析することができる。もしこの操作を用いて発達
したゲルが二以上の転写を示せば、最も強いバンドが全
体のmRNA転写を表しているものと考えなければなら
ない。
【0142】しかしながら、5’未ほん訳配列の長い区
域を含んでいる多数のmRNAが存在する。このよう
に、ヒトAHF DNAの発現は完全なcDNAクロー
ンの獲得次第であってはならない。例えば、配列分析に
よって、メチオニンコードンと、続いて既知の真核タン
パク分泌信号と類似または同一であり、そして残りのコ
ードンを持つフレーム中にある配列の存在を示すクロー
ンが得られる。形質転換および発現は、予期されたサイ
ズでありそしてポリ(T)3’末端を含有するメチオニ
ン分泌信号配列を含有するクローンについて実施しなけ
ればならない。
【0143】5.代替操作 前記1ないし3の方法の代わりとして、ブタまたはヒト
AHFのためのcDNAクローンは以下の態様でバクテ
リオファージベクターを使用して同定されることが好ま
しい。
【0144】AHF合成に責任あるヒト胎児肝臓組織か
らのmRNAが、実施例5のセクション1において述べ
たCox により記載され、Chirgwinet al.によって修飾さ
れた、グアニジン塩酸塩法によって調製された。一番目
のストランドのcDNAは、前出実施例6、セクション
1に記載した操作によってポリA+ 胎児肝臓RNA10
μgから合成された。詳しくは、このRNA10μgは
10mMメチル水銀ハイドロオキサイド10μL中で室温
で変性された。2−メルカプトエタノール140mMがメ
チル水銀ハイドロオキサイドを不活性化するために添加
された。次にこのRNAは、140mM KCl, 100mMト
リス− HCl(pH8.3,42℃),各デオキシヌクレオ
チドトリリン酸1mM, 200μg/mlオリゴ(dT)12-1
8,10 mM MgCl2 , および0.1μCi 32 p-dCTP/mlを
含んでいる50μLへ希釈された。これら反応はAMV
逆トランスクリプターゼ(Life Sceiences)17単位/
μLの3μLを添加した後、42℃で1時間実施され
た。
【0145】プライマー延長したライブラリーの1番目
のストランド合成のため、独特な相補性38マーの20
0ピコグラムが CH3HgOH変性ステップに含められ、そし
て反応物は140mMベーターメルカプトエタノール,
0.7M KCl, 1mM EDTA,20mMトリス− HCl
(pH8.3,42℃),RNアーゼ(Biotec)1単位/μ
Lとなし、50℃で2分間および42℃で2分間インキ
ュベートされた。次にこれは140mM KCl, 100mMト
リス-HCl(pH8.3,42℃),各デオキシヌクレオチ
ドトリリン酸1mM, 10mM MgCl2 , および0.1μCi
32 p-dCTP/μLを含む50μLへ希釈された。反応物
は17単位/μLAMV逆トランスクリプターゼ3μL
の添加後、42℃で1時間インキューベートされた。
【0146】1番目のストランド合成後、反応物は10
mM MgCl2 , 50mMトリス pH 7.4,5mM2−メルカ
プトエタノール、7.5mM NH4SO3 , 各デオキシヌクレ
オチドトリリン酸250μM を含む150μLへ希釈さ
れ、そして2番目のストランドの合成がRNアーゼ(E. c
oli )1単位およびDNAポリメラーゼI45単位の添
加によって開始された。反応物は16℃で8時間インキ
ュベートされ、そしてEDTAを20mMへ添加すること
によって停止され、水で最終容積200μLとされた。
次に EcoR1メチル化がS−アデノシルメチオニンを50
μM へ、そしてEcoR1メチラーゼ40単位を添加するこ
とによって実施された。これら反応物は37℃で1時間
インキュベートされ、フェノール/クロロホルム抽出に
よって停止され、10mMトリス-HCl(pH8.0),1mM
EDTAで平衡化されたアファデックスG50 を用いてク
ロマトグラフィーされた。空容積をプールし、エタノー
ル添加によって沈澱させた。
【0147】cDNA分子は、50mMトリス pH 8.
3,10mM MgCl2 , 10mM2−メルカプトエタノー
ル、50mM NaCl,各デオキシヌクレオチドトリリン酸5
0μM,100μg/ml卵アルブミンおよび T4 ポリメラ
ーゼ5単位を含有する200μL中において鈍末端化さ
れた。反応は37℃で30分間インキュベートされ、次
にフェノール/クロロホルム抽出によって停止された。
次に核酸はエタノール添加によって沈澱された。
【0148】EcoR1 “リンカー”(Collaborative Rese
arch)が次に、合計容積45μL中において前出の
Manities et al., 243頁の標準条件で、鈍化cDNAへ
リゲートされた。反応はEDTAを15mMへ添加するこ
とにより停止され、フェノール/クロロホルムで抽出さ
れた。核酸はエタノールによって沈澱され、遠心によっ
てペレット化された。リンカー処理されたcDNAは1
00μM トリス-HCl(pH7.2),5mM MgCl2 , 50
mM NaCl 200μL中に再溶解され、そして EcoR130
0単位で37℃で2時間消化された。反応物は次にフェ
ノール/クロロホルムで抽出され、10mMトリス(pH
8.0)1mM EDTA,0.1M NaOHで平衡化された
セファロース CL-4B上でクロマトグラフィーにかけられ
た。空容積中のcDNAは集め、エタノールで沈澱し、
遠心によってペレット化された。
【0149】cDNAは、10mMトリス-HCl(pH8.
0),1mM EDTA中に再溶解され、そして EcoR1開
裂フォスファターゼ処理ラムダ Charon 21a DNAへ、
cDNA対ベクターDNAの種々の比率において標準リ
ゲーション条件でリゲートされた。リゲートされたDN
Aはパッケージされ、そして前出 Manitis et al., 64,
256頁に確立された操作を用いてタイターされた。該ラ
イブラリーはプレートされ、そして前出 Benton および
Davisに記載された条件のもとで 32p−標識ヒトエクソ
ンDNAを使用してスクリーニングされた。約10,0
00塩基対にまたがる重複するクローンが得られ、そし
てその実質的部分がヒトAHFをコードする1本の長い
開いた読取りフレームを解明するために配列化された。
それから得られたヒトAHFをコードする組換えDNA
ヌクレオチド配列、および推論されたヒトAHFのため
のアミノ酸配列が図7ないし図14に示されている。重
複するクローンが当分野で良く知られた慣用技術を用
い、すなわち重複するクローンからのDNA断片を両方
のクローンに共通な制限酵素部位においてリゲートする
ことにより、ベクター pSP64(Promega Biotec)中にア
センブルされた。pSP64-VIIIと命名された、図7ないし
図14に示したヌクレオチド配列を含んでいるpSP64 組
換えクローンは、アメリカン、タイプ、カルチャー、コ
レクションに寄託されている。
【0150】実施例7 ヒトまたはブタAHFの発現 この実施例は、実施例6の方法によって得られた全長さ
のクローンを同時形質転換系に用いる、AHFの発現を
意図する。
【0151】1.AHF形質転換ベクターを得るための
直接法を以下に記載する。pCVSVLプラスミドを PstIで
部分的に消化し、消化物をゲル電気泳動上で分離する。
可視化後、全長さのプラスミドに相当する線状DNA断
片をpCVSVL-B1 として単離する。
【0152】AHFのためのcDNA実施例5のクロ
ーニングベクターからPst Iによる部分消化によっ
抽出する。部分的消化物をゲル電気泳動上に分離し、
そして全長さのcDNAの分子量に相当するバンドを単
離する。pCVSVL−B1をこのDNA断片でアンニ
ールし、15℃においてT4リガーゼでリゲートし、
E.coli HB 101株中へトランスフェクト
し、トランスフォーマントをテトラサイクリン耐性につ
いて選択する。選択したE.coliトランスフォーマ
ントをテトラサイクリン存在下に育成する。プラスミド
pCVSVL−B1aが慣用方法で回収される。該プラ
スミド中のcDNAの適切な配向は、適当なエンドヌク
レアーゼによる不斉消化により慣用態様で決定すること
ができる。
【0153】2.同時形質転換:選択および増幅 プラスミドpCVSVL-A1aもしくはpCVSVL-B1aと、pAdD26SV
pA#3 (前出 Kaufmanet al. )とを混合し(50μg
HP および0.5μgpAdD26SVpA#3 )、そして NaOAc
pH 4.5を0.3M へそしてエタノール2.5容積の
添加によって再沈澱する。沈澱したDNAを風乾し、2X
HEBSS(0.5ml)中に再懸濁し、そして記載(前出 K
aufman et al. )のように0.25M CaCl2 (0.5m
l)と激しく混合する。カルシウム−フォスフェート−
DNA沈澱を室温で30分間落着かせ、そして CHO DUK
K-B1細胞(Chasin および Urlaub 1980, コロンビア大
学から入手可能)へ適用する。これらの細胞の発育およ
び維持は記載されている(前出 Kaufmanet al.および C
hasin およびUrlaub, 1980)。
【0154】このDUKK-B1 細胞をトランスフェクション
前に5×105 /10cm皿で24時間副次培養する。室
温で30分間インキュベートした後、10%ウシ胎児血
清を含む培地を適用し、細胞を37℃で4,5時間イン
キュベートする。該培地は次に、10%ウシ胎児血清、
チミジン、アデノシンおよびデオキシアデノシン10μ
g/ml,それにペニシリンおよびストレプトマイシンを
含むa−培地2mlの単層から除去される。2日後該細胞
は1:15の割合で10%透析ウシ胎児血清、ペニシリ
ンおよびストレプトマイシンを含み、ヌクレオチドを欠
くa−培地中へ副次培養される。細胞は次に4〜5日後
同じ培地を再び供給される。
【0155】選択培地中への副次培養10〜12日後、
コロニーが出現する。AHF遺伝子のメトトレキセート
(MTX)選択および検出、選択遺伝子増幅は Axel et
al.の米国特許第 4,399,216号、または前出のKaufman
et al.に従って実施される。
【0156】AHF収率は、DUKK-B1 細胞の代わりに、
永久細胞ラインEA. hy926 ( Edgell et al., “Proc.
Natl. Acad. Sci.”80:3734-3737 (1983))を同時形
質転換することによって改良し得る。この場合同時形質
転換する選択遺伝子は、Haber et al., “Somatic Cell
Genetics ” 4:499-508 (1982)に記載された優性DH
FR 遺伝子でなければならない。さもなければ、同時形
質転換および培養は実質上本明細書のどこかに述べてい
るとおりである。
【0157】3.AHFの生産 セクション2において選択されたAHF生産CHOトラ
ンスフォーマントは、標準技術を使って種カルチャー中
に維持される。該カルチャーは慣用培地中で細胞を培養
することにより10Lまでスケールアップされる。この
培地はMTXを含有する必要はなく、選択遺伝子復帰突
然変異株を除去するように、ヌクレオチドを含有しない
であろう。
【0158】培養上清は、血漿サンプルについて使用す
るための標準アッセイ法(ファクターVIII欠乏血漿の凝
血時間の短縮)に従って凝血活性についてモニターされ
る。上清は、ファクターVIIIアッセイの感度を増すため
に、ポリエチレングリコールおよびグリシン沈澱(血漿
からAHFの精製に使用するため既知であるように)の
ような慣用技術によって精製し得る。
【0159】ファクターVIII活性がピークに達した時、
細胞が遠心によって培地から分離される。次にファクタ
ーVIIIが回収され、ポリエチレングリコールおよびグリ
シン沈澱によって精製される。凝血活性がファクターVI
II欠乏血漿において示される。
【0160】4.AHFの生産のための代替操作 全体のAHFコーディング区域を含んでいる全長さのc
DNAが前記した HH-25中のエクソン、該エクソンの
5’および3’区域が重複している2種のcDNAクロ
ーン、そして3’cDNAクローンが重複しそして成端
コードンを過ぎて続いている3番目のクローンから形成
された。これは、合成Sal I 部位がイニシエーターメチ
オニンに対してちょうど5’に、そしてAHFをコード
する配列の末端のほん訳停止信号に対して3’に配置さ
れるように形成された。これはpSP64 のポリリンカー S
alI部位中へ配置し、そしてそれから切り取ることを許
容した。このクローン(sSP64-VIII)からのSal I 断片
が精製され、そして pCVSVL2へリゲートされた。 pCVSV
L2は、慣用の操作によって達成されるSV40ポリアデニル
化配列の3’に位置する PstI部位を欠いていること、
およびアデノビールス主要後期プロモーター(MLP)
から上流に SV40 Ava II(D)断片の重複を含んでいる
ことを除き、発現ベクターpCVSVL(Kaufman et al.,Mo
l. Cell Biol.,2:1304(1982), その記載を参照とし
てこゝに取り入れる)と同一であるプラスミドである。
pCVSVL2 は pAdD26SVpA (1)(前出 Kaufman et al.
参照)から、二つの SV40 Ava II“D”断片の各末端に
おいて XhoIリンカーを加え、そしてそれらをpAdD26SV
pA(1)の XhoI部位へ挿入することによって誘導され
た。Ava II“D”断片は、SV40後期プロモーターが Ad2
主要後期プロモーターと同じ配向になるように両方共挿
入される。pCVSVLおよびpAdD26 VpA(3)については、
前出 Kaufman et al. 参照。pSP64-VIIIの SalI断片を
pCVSVL2中へ挿入するため、pCVSVL2 中の独特の PstI
部位は Rothstein et al., Methods Enzym.,69 :98(1
980)に記載の操作によって SalI部位へ変えられ、そ
して pSP64-VIIIから切り取った SalI断片が pCVSVL2-
VIIIが得られるように挿入された。
【0161】pCVSVL2-VIIIは、ベクターのアデノビール
スMLPからAHFをコードする配列の転写を許容する
正確な5’から3’への配向を含んでいる。pCVSVL2-VI
IIはアメリカン、タイプ、カルチャー、コレクションへ
寄託されている。
【0162】pCVSVL2-VIIIは、サル COS-7細胞(Mellon
et al.,Cell 27 :279 (1981))中へ、 Sampayracお
よび Danna, PNAS U.S.A. 78:7575(1981)に記載され
たDEAEデキストラントランスフェクションプロトコ
ールを使用して導入された。細胞は血清を含まない培地
中で培養され、トランスフェクション3日後、AHF活
性についてアッセイされた。
【0163】ファクターVIII:C活性は、Didishein, S
cience 129:389 (1959)に記載された染色体基質アッ
セイによって測定され、ヒトファクターVIII:C発現が
約0.05単位/mlのレベルで達成されたことを確実に
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に記載した69,000ダルトントロ
ンビン開裂産物のアミノ末端配列について決定されたア
ミノ酸配列(A)の図である。1番目の残基は同定でき
なかった。この配列は、実施例3に記載されたブタAH
Fエクソンのヌクレオチド配列から推論された配列
(B)、および実施例4に記載されたヒトAHFエクソ
ンと比較されている。
【図2】(A)アミノ末端のウシトロンビン消化断片
と、(B)Aassらにより単離された166KdブタAHF
断片の40Kdトロンビン開裂産物の単一文字で表したア
ミノ酸配列を図示する。
【図3】AHFをコードするブタ遺伝子の少なくとも一
部の同定および単離のためのオリゴヌクレオチドの設計
を図示する。
【図4】実施例3に記載したバクテリオファージPB34か
ら得られた、ブタAHFエクソンを含む Sma IDNA断
片(34-S1)のためのDNA配列を図示する。
【図5】実施例3に記載した、ブタAHFのためのエク
ソンを持つ Hae III挿入 34-H1のDNA配列の図であ
る。この配列は図4に示した長い配列内に含まれ、そし
て図4の配列のヌクレオチド250-615 に相当する。
【図6】実施例4に記載したヒトAHFのためのエクソ
ンの一部を示す、クローン 25-S1の Sau3A1 インサート
のためのヌクレオチド34-8のためのDNA配列および推
論したアミノ酸配列の図である。
【図7】ヒトAHFをコードする全体の配列を含むDN
Aヌクレオチド配列(1本のみを示す)、およびヒトA
HFの推論したアミノ酸配列を図示する。
【図8】同上。
【図9】同上。
【図10】同上。
【図11】同上。
【図12】同上。
【図13】同上。
【図14】同上。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:91)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ酸配列: 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 を有するヒトファクターVIII:Cをコードする単離
    されたDNAであって、配列5’CGC AGC TT
    T CAG AAG AAA ACA CGACAC
    TAT TTT ATT CGT CGACGA GT
    G GAG AGG 3’を有するポリデオキシヌクレ
    オチドを含んでいるDNA。
  2. 【請求項2】ヒトゲノムDNAから切り取られたもので
    ある請求項1のDNA。
  3. 【請求項3】非ヒト源からのDNAへ直接または間接に
    結合している請求項1のDNA。
  4. 【請求項4】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】 を有するヒトファクターVIII:CをコードするDN
    Aのためのベクターであって、配列: 5’CGC AGC TTT CAG AAG AAA
    ACA CGA CAC TAT TTT ATT
    CGT CGAGTG GAG AGG 3’よりなる
    DNAセグメントを含んでいるベクター。
  5. 【請求項5】以下の配列: 【化17】 5’CGC AGC TTT CAA AAG AAA
    ACA CGA CAC TAT TTT ATT
    CGT CGA GTG GAG AGG 3’または
    その反転相補体の少なくとも10ヌクレオチド配列に対
    応するプローブをもってcRNAライブラリーをスクリ
    ーニングし、該プローブとハイブリッド化するmRNA
    からcDNAライブラリーを形成し、そして該cDNA
    ライブラリーからのAHFcDNAをリゲートすること
    によって図7ないし図14に示したアミノ酸配列を有す
    るヒトファクターVIII:Cをコードする遺伝子を形
    成することを特徴とするヒトファクターVIII:Cを
    コードする遺伝子の単離方法。
  6. 【請求項6】図7ないし図14に示したDNAヌクレオ
    チド配列、または図7ないし図14に示したDNAヌク
    レオチド配列へハイブリダイズする1種または2種以上
    のDNA配列から選ばれた1種または2種以上のDNA
    配列を含み、かつ発現においてファクターVIII:C
    活性を示す図7ないし図14に示したアミノ酸配列を有
    するポリペプチドをコードする請求項1のDNA。
  7. 【請求項7】アミノ酸配列: 【化18】 【化19】 【化20】 【化21】 【化22】 【化23】 【化24】 を有するファクターVIII:Cの活性を生産するのに
    十分な、該ファクターVIII:Cのアミノ酸基をコー
    ドする外来DNAを含んでいる、形質転換された哺乳動
    物細胞。
JP5024748A 1983-10-28 1993-01-20 ファクターviiiおよび関連生産物の製造 Expired - Lifetime JP2549049B2 (ja)

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US06/546,650 US4757006A (en) 1983-10-28 1983-10-28 Human factor VIII:C gene and recombinant methods for production
US64403684A 1984-08-24 1984-08-24
US546650 1984-08-24
US644036 1984-08-24

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