JP2548805Y2 - 非金属製タイヤ滑り止めネット - Google Patents

非金属製タイヤ滑り止めネット

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JP2548805Y2
JP2548805Y2 JP1991097000U JP9700091U JP2548805Y2 JP 2548805 Y2 JP2548805 Y2 JP 2548805Y2 JP 1991097000 U JP1991097000 U JP 1991097000U JP 9700091 U JP9700091 U JP 9700091U JP 2548805 Y2 JP2548805 Y2 JP 2548805Y2
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伸 今村
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Okamoto Industries Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ネット本体の交差部に
巻回してかしめ固定されたスパイク金具によるスパイク
機能を備えた非金属製タイヤ滑り止めネットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のタイヤ滑り止めネットは、
図5に示すように非金属製のタイヤ滑り止めネット本体
100 の交差部分101 …の所望箇所に、帯状のスパイク金
具200…を巻回せしめると共にかしめ固定してなるだけ
のものであった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
ではスパイク金具200 を滑り止めネット本体100 の交差
部101 に巻回してかしめ固定し、該スパイク金具200 は
滑り止めネット本体100の表面100 ′に突出しているた
め、滑り止めネット本体100 に対して摩耗する割合が高
く摩滅,欠落しやすいものであった。即ち、スパイク金
具200 が欠落するとスパイク機能を有しなくなるため新
たにスパイク金具200 を打ちかえたりしなければなら
ず、滑り止めネット本体100 の寿命(例えば滑り止めネ
ット本体100 が破損したり接地面側に芯材が露出したり
した時等)に対して早期にスパイク機能が喪失してしま
うものであった。
【0004】本考案は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、たとえネット本体の交差部にかしめ固定されたスパ
イク金具が摩耗等することによりそのスパイク効果が失
われても、別途にそのスパイク効果をリリーフする機能
を具備させ、より長期に亘ってスパイク金具によるス
イク機能を発揮せしめることのできる非金属製のタイヤ
滑り止めネットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案がなした技術的手段は、ネット本体の所望な交
差部に帯状金具を巻回してかしめ固定することによりス
パイク金具を取付けてなる非金属製タイヤ滑り止めネッ
トにおいて、上記主スパイク金具に加え、天板部と脚部
とからなると共にその脚部にネット本体の非金属材によ
って拘持される抜け止め部を設けてなる副スパイク金具
を、上記滑り止めネット本体内所望箇所においてその天
板部頂面のみを該ネット本体の接地面側に略面一状に臨
ませて埋設してするようにしたことである
【0006】
【作用】上記せる技術的手段によれば、ネット本体の所
望な交差部に巻回してかしめ固定されている本来の主ス
パイク金具がネット本体の接地面側に露出して突出した
状態で存在する一方、ネット本体内に埋設された副スパ
イク金具が、その天板部頂面のみをネット本体の接地面
側に略面一状に臨ませた状態で存在する。これにより、
表面から突出している主スパイク金具が接地することに
よってこのスパイク金具がスパイク機能を発揮する
して、長期に亘る使用によりその主スパイク金具が摩耗
等してそのスパイク機能が損なわれても、副スパイク金
具における天板部頂面がネット本体の摩耗に伴ってその
接地面側に徐々に露出して接地し、その露出量即ち接地
面からの突出量はネット本体の摩耗量が大きくなればな
る程次第に大きくなって、上記スパイ ク金具の摩耗等に
よって損なわれたスパイク機能を発揮するようになる
【0007】また、副スパイク金具は、ネット本体内に
埋設された状態でその脚部に設けられた抜け止め部がネ
ット本体の非金属材により拘持され、そのネット本体か
らの抜け外れが阻止される。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明
すると、図中Aは本考案タイヤ滑り止めネットを示し、
該滑り止めネットAはタイヤ滑り止めネット本体1、
スパイク金具2…、副スパイク金具3…とで構成されて
いる。
【0009】タイヤ滑り止めネット本体1は、ゴム等の
非金属材で図示せるように所望な網目状(ネット状)に
形成された従来周知の形状であり、図示例にあっては内
部に芯材1c(例えばワイヤー,グラスファイバー,合
成繊維等)を内装してなるものを示すが芯材1cを内装
しないものであってもよく任意であり、また滑り止めネ
ット本体1の全体形状も一実施例を示したに過ぎず上記
ネット形状に何等限定されるものではなく従来周知の非
金属製のタイヤ滑り止めネット本体のネット形状に変更
可能である。
【0010】スパイク金具2は、所望な鋼材等で帯状
に形成された従来周知のものであり、上記ネット本体1
の所望な交差部1b…(例えばネット本体1の長手方向
に一つ置きの交差部1b…)の外周に巻回せしめると共
にかしめ固定して所望数配設されている。
【0011】副スパイク金具3は、所望な鋼材や所望な
鋼材に焼き入れしたもの、あるいは超硬合金材あるいは
セラミック等の高耐摩耗性材料など所望な材質で、例え
ば脚部3b,3bと天板部3aとで側面形状逆凹形に形
成されると共に、上記脚部3bに抜け止め部4が設け
れてなるスパイクピンであり、上記滑り止めネット本体
1のスパイク金具2のかしめ部位を除いた接地面側1
aの表面所望箇所、例えばネット本体1の長手方向に一
つ置きの交差部1b…に上記脚部3b,3b側から埋設
し、その天板部3aの頂面3a′を滑り止めネット本体
1の接地面側1aに略面一状に臨ませている(図2参
照)。尚、図示例では脚部3b,3bがネット本体1の
長手方向に平行状となるように埋設しているが、幅方向
に平行となるように埋設してもよく任意である。
【0012】尚、本実施例では上記スパイク金具2…
副スパイク金具3…とをネット本体1の表面に交互に
配設するものとしているが、その埋設箇所及び割合は任
意である。
【0013】上記抜け止め部4は、副スパイク金具3の
脚部3b,3bの側面に連通孔4a,4aを穿設してな
り、加硫成型時にネット本体1のゴムが上記連通孔4
a,4aに回り込んで副スパイク金具3を拘持し、その
抜け止めを図るものである(図2及び図3参照)。
【0014】副スパイク金具3は、少なくともネット本
体1の耐久限度内摩耗量(高さ)に相当する高さ(厚
さ,長さ)を有するものであればその高さは任意(従っ
て図示せしめないが本体1の厚み内一杯の高さとしても
よい)であり、またその形状も側面形状T形(図示省
略)、または図3(a)(b)のようにスパイク本体上
に超硬合金あるいは高耐摩耗性材料などからなる凸部3
cを設けたもの(この場合凸部3cの頂面3c′が接地
面側1aに臨む、また図3(c)は(b)のxーx線断
面図)、あるいは図4(i) に示す天板部3aの一側縁の
みから脚部3bを垂設してなる側面形状逆L形等任意の
形状でよく、脚部3bにネット本体1の非金属材によっ
て拘持される抜け止め部4を備えたものであればよく何
ら限定されるものでない。尚、いうまでもないが接地面
側1aに臨む天板部3aの頂面3a′の表面形状は面状
(円形,矩形等)、線状あるいは点状等任意である。
【0015】また、副スパイク金具3はその頂面3a′
がネット本体1の接地面側1aに略面一状に臨んでいれ
ば良い。詳しく説明すれば、副スパイク金具3は、予め
接地面側1aに所望な突出量にて露出した状態でネット
本体1の交差部1bにかしめ固定されて存在するスパ
イク金具2が摩耗し、同スパイク金具2による凍結路
面へのスパイク機能がなくなる時点でそのスパイク機能
発揮し、滑り止めネットAのスパイク機能をリリーフ
する役目を成すものである。従って、スパイク金具2
が凍結路面との摩擦により擦り減ってそのスパイク機能
がなくなった時点からそれをリリーフするスパイク機能
を発揮し得る状態でネット本体1の接地面側1aに存在
して(臨んで)いれば良い。或いは接地面側1aより没
状(図示省略)に埋設存在させておいても良い。
【0016】また、上記抜け止め部4は一実施例にすぎ
ず、例えばこの他に図4(e) に示すように脚部3b,3
bを進行方向に対して90゜捩じったものや、図4(f) に
示すように脚部3b,3bの下端に内側に向かう折曲片
4b,4bを設けたり、図4(g) のように外側に向かう
折曲片4c,4cを設けたり、あるいは図4(h) のよう
に脚部3b,3bを波型片4d,4dとしたもの等であ
ってもよく、その形状はネット本体1の非金属材によっ
て拘持され得るものであれば何ら限定されるものでなく
適宜変更実施可能である。
【0017】上記副スパイク金具3…の組み込み方法に
ついて説明すると、内部に芯材1cを内装した未加硫ゴ
ムからなる線条材を編み組みして編組体を形成する滑り
止めネット本体1の予備成形時に、その未加硫状の滑り
止めネット本体1の所望な交差部1b…に、その天板部
3aの頂面3a′が接地面側1aと略面一状となるまで
脚部3b,3b側から押し込んで埋設し、その後滑り止
めネット本体1と共に加硫成型されて滑り止めネット本
体1と一体的に形成されるものである。従って、この副
スパイク金具3の頂面3a′上には滑り止めネット本体
1のゴム材が薄膜状に覆うこともあるが、その薄膜状ゴ
ムは走行すればすぐに摩耗して副スパイク金具3の頂面
3a′が露出するため何ら問題はない。またスパイク
金具2…は、上記加硫成型されたネット本体1の所望な
交差部1b…に巻回せしめると共にかしめ固定する。
【0018】従って、本考案のタイヤ滑り止めネットA
を装着して走行し、ネット本体1の交差部1bにかしめ
固定されたスパイク金具2が摩耗すると、ネット本体
1の接地面側1aに臨む副スパイク金具3…の天板部3
a…の頂面3a′…が露出し、上記主スパイク金具2の
摩耗によって損なわれた凍結路面へのスパイク機能をリ
リーフすることから、スパイク金具2が摩耗してもス
パイク機能を早期に喪失することなく、副スパイク金具
3により即座にスパイク機能を取り戻すことができ、タ
イヤ滑り止めネットA本来のスパイク機能を長期に亘り
継続し得る。
【0019】また、スパイク金具2のかしめ部位を除
いて副スパイク金具3を埋設している交差部1bの外周
面に、更に上記スパイク金具2と同様にスパイク金
具2をかしめ固定し、この主スパイク金具2内に副スパ
イク金具3を内包するものとしてもよく任意であり、
スパイク金具2の揺れが少なくなり金属疲労からの早期
割れを防止できる。
【0020】
【考案の効果】本考案の非金属製タイヤ滑り止めネット
は叙上の如く、構成してなるから下記の作用効果を奏す
る。 ネット本体の交差部に巻回してかしめ固定された主
スパイク金具が摩耗しても、次にネット本体表面に埋設
されている副スパイク金具の天板部頂面が露出すること
によって、主スパイク金具の摩耗によって損なわれたス
パイク機能をリリーフすることができる。従って、
パイク金具が摩耗してもスパイク機能を早期に喪失する
ことなく、副スパイク金具のリリーフ作用により即座に
スパイク機能を取り戻すことができ、タイヤ滑り止めネ
ット本来のスパイク機能を長期に亘り継続し得るものと
なり大変実用価値が高く有用である。 副スパイク金具の脚部に滑り止めネット本体の非金
属材によって拘持される抜け止め部を備えたため、副ス
パイク金具の不本意な抜け外れが阻止できるという効果
をも有するため、該両効果によって滑り止めネット本体
の使用が可能な限りより長期に亘ってスパイク機能を発
揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案滑り止め具の一実施例を一部省略して
示す全体平面図である。
【図2】 図1のx−x線断面図である。
【図3】 他の実施例の副スパイク金具を埋設した状態
を示す拡大断面図である。
【図4】 他の実施例の副スパイク金具を示す全体斜視
図である。
【図5】 従来の非金属製タイヤ滑り止め具を示す一部
省略平面図である。
【符号の説明】
A:タイヤ滑り止めネット 1:タイヤ滑り止めネ
ット本体 1a:接地面側 1b:交差部 2:主スパイク金具 3:副スパイク金具 3a:天板部 3a′:頂面 3b:脚部 4:抜け止め部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネット本体の所望な交差部に帯状金具を
    巻回してかしめ固定することによりスパイク金具を取付
    けてなる非金属製タイヤ滑り止めネットにおいて、上記
    主スパイク金具に加え、天板部と脚部とからなると共に
    その脚部にネット本体の非金属材によって拘持される抜
    け止め部を設けてなる副スパイク金具を、上記滑り止め
    ネット本体内所望箇所においてその天板部頂面のみを該
    ネット本体の接地面側に略面一状に臨ませて埋設して
    ることを特徴とする非金属製タイヤ滑り止めネット。
JP1991097000U 1991-11-26 1991-11-26 非金属製タイヤ滑り止めネット Expired - Lifetime JP2548805Y2 (ja)

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JPH0544609U JPH0544609U (ja) 1993-06-15
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS62128806A (ja) * 1985-11-29 1987-06-11 Bridgestone Corp タイヤ滑り止め装置
JP2535343B2 (ja) * 1987-03-03 1996-09-18 株式会社ブリヂストン タイヤ滑り止め装置用スパイク

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