JPH065518Y2

JPH065518Y2 - 昇降用足掛具

Info

Publication number: JPH065518Y2
Application number: JP1986116926U
Authority: JP
Inventors: 英三高橋
Original assignee: 三山工業株式会社
Priority date: 1986-07-30
Filing date: 1986-07-30
Publication date: 1994-02-09
Anticipated expiration: 2001-07-30
Also published as: JPS6323500U; US4778032A

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はマンホール等の壁面を昇降する場合に使用する
昇降用足掛具に関するものである。

（従来の技術）マンホール等の昇降用に用いられる足掛具１は、第３図
で示すように、鉄棒を略コ字状に曲げて形成した金具２
に設置箇所へ埋め込む脚部２の一部を除いて合成樹脂４
を被覆したものがある（実開昭60-66746公報参照）。足
掛具１の中間部の足掛部５には、滑り止め用突起６が平
坦な表面より突出して複数個形成されており、さらに足
掛部５の両端部には、裏面がプリズム状凹凸に形成され
ている光透過性の、小円板状のダイヤモンドプリズムリ
フレクタ７がその表面が露出するようにして埋設されて
いる。なお、表面は反射効率の観点から平滑に仕上げら
れている。

このような足掛具１をマンホールの昇降用に用いると、
ダイヤモンドプリズムリフレクタ７があらゆる方向から
のかすかな光を反射して足掛具１の所在を明示し、暗い
マンホール内でも昇降し易くする。

ところで、実際に昇り降りしようとするとき、特に、降
りるときに下方を見ると、複数の足掛具のダイヤモンド
プリズムリフレクタからの反射光が分りづらいというこ
とで、足掛部のほぼ全体から反射光を放射するようにし
た足掛具が提案されている（実開昭59-132900号公報参
照）。この足掛具は突起で囲まれた枠内に反射材を付設
するようになっている。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、前者の場合ではリフレクタの面積を広く
することが望まれているが、リフレクタの表面を平滑に
するという条件下では、単なる面積拡大では滑り止め用
スペースが小さくなり、また、後者の枠内に反射材を付
設するものでは、突起の機能を優先して枠を小さく多数
形成すると、反射材を付設する作業量が膨大なものにな
り、また、枠を大きくすると滑り止めの機能を低下させ
ることになる。

本考案の目的は、上記問題点を解決するために、足掛具
１の足掛部５の簡単な製作作業で滑り止め機能および反
射機能を両立するようにした昇降用足掛具を提供するこ
とにある。

（問題点を解決するための手段）本考案は、略コ字状の金具の両端部を壁面等への埋込部
とし、該金具の中間部の足掛部を含むほぼ全体の外周に
合成樹脂を被覆した昇降用足掛具において、前記足掛部
の足掛面に、裏面に光の反射部としてのプリズム状凹凸
を形成し、表面に複数の滑り止め用突起を形成した光透
過性の反射板を設けたことを特徴とする。

また、上記の足掛具において、複数枚の反射板を足掛部
に並設したことを特徴とする。

（作用）本考案は上記構成により、足掛面に取付けた反射板上に
同一の材質で複数の滑り止め用突起を形成したので、足
掛面の平坦面では反射機能を有し、滑り止め用突起部分
は光を透過させることができるので反射機能を維持する
ことができる。したがって、反射板全体に反射機能が維
持され、広い範囲での注意喚起を行える。また、滑り止
め用突起はその足掛面をスリップ等から保護することが
できる。また、突起の形状は任意に変えることができ、
突起の間隔を開けることで土、ごみ等の残留を防止でき
る。また、配設した複数枚の反射板の形状、色をそれぞ
れ変えることができる。

（実施例）以下、本考案の実施例を第１図および第２図に基づいて
説明する。

第１図で示すように、足掛具11は芯材に鉄製丸棒の金具
12を使用して略コ字状に形成され、さらに、略コ字状の
金具12の両端部13，13を、コ字形をなす金具12の平面に
垂直な方向へ折り曲げてマンホール側壁（図示せず）に
埋没した場合の抜け止めとしている。つまり、足掛具11
は端部13と連続する脚部14と、足掛けする足掛部15とが
マンホール側壁から突出することになる。

また、金具12の表面は、端部13から脚部全長の1/3程度
を残して、ほぼ全体にポリプロピレン等の合成樹脂20に
よって防錆被覆が施されている。足掛部15の横断面は、
第２図で示すように、略矩形に形成され、コ字形の内側
に位置する側面には、足掛部15を手で把持した場合に軸
方向へ手がずれないように、被覆した合成樹脂20によっ
て凹凸状のウェーブライン16を形成している。

足掛部15の上下面は、それぞれ平坦に足掛面15aを形成
し、足掛面15a上に略Ｘ字形に滑り止め用突起17を複数
個形成した構成にされ、この箇所には、裏面にプリズム
状凹凸を形成し、表面に複数の滑り止め用突起17を形成
した光透過性の反射板18が一体に埋め込まれている。こ
の反射板18は足掛部15の全長の約1/2程度の長さを占め
る長方形にされ足掛面15aの中央部に配置されている。
このほか、足掛面15aの両端部には、円板状に形成され
た反射板19（例えば直径12mm程度）が配置されている。

足掛具11の足掛部15に反射板18を一体に取付けるには二
通りの方法がある。

一つは、射出成形機の金型に、略コ字状に曲げ加工した
金具12と、表面が平滑で裏面にプリズム状凹凸が形成さ
れた反射板18とをセットし、然る後、金型内に溶融合成
樹脂を射出成形する方法である。この射出成形中に、反
射板18の裏側は溶融合成樹脂と密着され、反射板18の表
面は軟化し金型に倣って複数の滑り止め用突起17が形成
される。このようにして、反射板18の裏面のプリズム状
凹凸の形状が維持され、表面の平坦面には間隔を開けて
滑り止め用突起17が形成される。

他の一つは、あらかじめ、足掛部15に短冊状の凹部を形
成しておき、裏面にプリズム状凹凸を形成した反射板18
の表面に複数の滑り止め用突起17を間隔を開けて形成
し、この反射板18を凹部に装着して接着剤等で固着する
方法である。

したがって、足掛部15の足掛面15aには長方形の反射板1
8が取付けられ、平坦面は反射機能が維持され、突起部
分には光の通過を容易にしている。

このように形成した足掛具11をマンホールに取付ける
と、反射板18および反射板19で反射した反射光は足掛部
15の長手方向に沿って光るので、足掛部15の位置および
大きさが確実に分かり、足掛部15への足掛けが容易とな
り、楽に昇降できるようになる。

また、反射板18の反射機能を発揮するプリズム状凹凸は
滑り止め用突起17の下面に位置するので、滑り止め用突
起17が磨り減って足掛具11を交換するまで、反射板18は
その作用を維持することができる。さらに、滑り止め用
突起17は足掛面15aの一部を囲むことがないので、足掛
面15aの上に落ちた泥などは留まらずに落下し、また、
掃除も簡単であるので反射板18の反射機能も維持でき
る。

なお、この反射板18は、平坦に形成した足掛面15aの全
面に亙って配設しても良く、滑り止め用突起17との兼ね
合いで大形のもの一枚、あるいは小形のものを複数枚断
続的に配設しても良い。

（考案の効果）本考案は以上のように構成したものであるから、本来、
滑り止め用突起を配置する位置に反射板を装着でき、し
かも、滑り止め用突起の形状は自由に変えることができ
るので、製作作業が容易になり、コストを低くすること
ができる。また、反射板を足掛部の広範囲に亙って取付
けることができるので、足掛部の位置および大きさが容
易に分かり、誤認による踏み外しを防止でき、また、滑
り止め用突起が磨り減り足掛具の交換時期までは反射作
用を維持することができるので、昇降の安全が図られ
る。また、複数枚の反射板を利用して足掛具の管理を容
易にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による昇降用足掛具を示す斜視図、第２図は第１図のII−II線に沿う横断面図、第３図は従
来の昇降用足掛具を示す斜視図である。 11……足掛具、12……金具 13……端部、15……足掛部 15a……足掛面、17……滑り止め用突起 18……反射板、20……合成樹脂

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】略コ字状の金具の両端部を壁面等への埋込
部とし、該金具の中間部の足掛部を含むほぼ全体の外周
に合成樹脂を被覆した昇降用足掛具において、前記足掛
部の足掛面に、裏面に光の反射部としてのプリズム状凹
凸を形成し、表面に複数の滑り止め用突起を形成した光
透過性の反射板を設けたことを特徴とする昇降用足掛
具。
【請求項２】複数枚の反射板を足掛部に並設したことを
特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の昇降
用足掛具。