JP2548358B2 - 多翼ファン - Google Patents

多翼ファン

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JP2548358B2
JP2548358B2 JP1047759A JP4775989A JP2548358B2 JP 2548358 B2 JP2548358 B2 JP 2548358B2 JP 1047759 A JP1047759 A JP 1047759A JP 4775989 A JP4775989 A JP 4775989A JP 2548358 B2 JP2548358 B2 JP 2548358B2
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suction
impeller
air
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和郎 荻野
潔 佐野
邦夫 中村
創三 鈴木
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Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
Matsushita Seiko Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、空調機器および換気送風機器に使用される
多翼ファンに関するものである。
従来の技術 従来、この種の多翼ファンは、第10図に示すように羽
根車101と、この羽根車101の周囲を囲む渦巻ケーシング
102と、メインケーシング103と、吸込口104を有する吸
込ケーシング105とよりなるケーシング106を備えた構成
であった。
発明が解決しようとする課題 上記従来の多翼ファンは、第11図に示すように、運転
時には羽根車101により吸込空気が昇圧されるので、羽
根車101吸込側Aと、ケーシング106の内部Bとで圧力差
を生じ、羽根車101を通る順流aと圧力差で吸込側へ戻
ろうとする逆流bとが衝突するときにバサバサという騒
音が発生する課題があった。
また、ケーシング106は通常金属板で囲まれた箱状で
あるため、通過する空気流の湿度や周囲温度の状態によ
って内部に結露して水が溜るという課題があった。
さらに、ケーシング106は通常金属板で各部を成形
し、溶接やかしめ等の接合手段でもって組立てるか、比
較的小型のものは合成樹脂によって成形した各部を溶着
等の手段で組立てるものであり、いずれの場合も大がか
りな成型金型と、プレスや射出成形機等の工作機械を必
要とし、製作費が大きいという課題があった。
本発明は上記課題に留意し、騒音の低下を図ることを
第1の目的とする。第2の目的はケーシング内の水はけ
をよくし機器の腐触を防止することにある。第3の目的
は製作の簡易化を図ることにある。
課題を解決するための手段 前記第1および第2の目的を達成するために本発明の
第1の技術的手段は、ブレードを有する羽根車と、前記
羽根車を囲む渦巻ケーシングと、メインケーシングと、
吸込口を有する吸込ケーシングとで吐出口を形成したケ
ーシングよりなり、前記吸込ケーシングを多孔質の焼結
樹脂で成形した多翼ファンの構成としたものである。
第1および第2の目的を達成する第2の技術的手段
は、第1の技術的手段の吸込ケーシングに替えて渦巻ケ
ーシングを多孔質の焼結樹脂で成形した多翼ファンの構
成としたものである。
第1、第2および第3の目的を達成する第3の技術的
手段は、ブレードを有する羽根車と、前記羽根車を囲む
渦巻ケーシングと、メインケーシングと、吸込口を有す
る吸込ケーシングとで吐出口を形成したケーシングより
なり、前記渦巻ケーシングと前記吸込ケーシングを多孔
質の焼結樹脂により一体に成形した多翼ファンの構成と
した多翼ファンの構成としたものである。
作用 前記第1または第2の技術的手段の構成により、ケー
シング内部での大きい圧力部分の空気が吸込ケーシング
または渦巻ケーシングの多孔質の焼結樹脂により吸込側
へ流れ、羽根車のブレードから吸込側への逆流が押えら
れ騒音が小さくてすむこととなる。
また、ケーシング内部で気流中の水分が結露して水滴
となると、吸込ケーシングまたは渦巻ケーシングの多孔
質の焼結樹脂に吸い込まれ、ケーシングの内外部の圧力
差により吸込ケーシングまたは渦巻ケーシングの外側へ
流れる気流の空気圧によって外側へ押し出され蒸発す
る。
第3の技術的手段の構成により、多孔質の焼結樹脂を
加熱押し曲げ成形法により簡易な金型で成形することが
でき、ケーシング内部での高圧空気がケーシングの多孔
部より吸込側へ流れ、羽根車のブレードから吸込側への
逆流が押さえられ騒音も小さくてすむこととなる。ま
た、大半が多孔質の焼結樹脂で成形されているので水滴
ができにくくなる。
実施例 まず、本発明の第1の技術的手段による一実施例を第
1図〜第3図にもとづき説明する。なお従来例と同一箇
所には同一番号を付し詳細な説明は省略する。図におい
て、101は羽根車で、この羽根車101は渦巻ケーシング10
2と、メインケーシング103と、吸込口104を備えた吸込
ケーシング1とで吐出口4を形成するケーシング3で被
われている。前記吸込ケーシング1は通気抵抗係数が30
0〜400の多孔質のポリプロピレンの焼結樹脂で構成され
ている。
上記構成において、羽根車101が回転すると、吸込口1
04より空気を吸引し、羽根車101により昇圧し、ケーシ
ング3の内部Dを通り吐出口4より吐出する。前記ケー
シング3の内部Dの空気は、羽根車101の昇圧作用によ
り羽根車101の吸込部C′より圧力が高くなっており、
上記羽根車101の外周や吸込口104と羽根車101とのすき
ま104Aから、上記吸込部C′へ戻ろうとする。しかし、
上記吸込ケーシング1には微細な孔が一面に開いている
ので、前記ケーシング3の内部Dの圧力に応じて、空気
が吸込ケーシング1の外側の吸込部Cへ戻り、羽根車10
1やすきま104Aからの逆流が減少し騒音の発生が小さく
て済む。また上記の微細な孔から吸込部Cへ戻った空気
は再び吸込口104より吸引されるので、風量が減少する
ことはない。なお、第3図に通気抵抗係数を変えたとき
の騒音の変化を示す。これにより通気抵抗係数の最適値
を決定した。すなわち、通気抵抗係数が300〜400で無通
気性材と比べて、3dBと最大の騒音低下ができることが
明らかである。
またケーシング3の内部Dを通過する空気湿度が高
く、ケーシング3の温度が低いと、場合によっては空気
中の水分がケーシング3内面で結露することがある。し
かし前記吸込ケーシング1は多孔質の焼結樹脂で形成さ
れているので、結露水はこの孔の中に浸透し、ケーシン
グ3の内外の圧力差により外側へ押し出され蒸発し、内
側へ留まることはない。
つぎに本発明の第2の技術的手段による一実施例を第
4図および第5図にもとづき説明する。図に示すよう
に、羽根車101は渦巻ケーシング2と、メインケーシン
グ103と、吸込口104を備えた吸込ケーシング105とで吐
出口4を形成するケーシング3で被われている。前記渦
巻ケーシング2は多孔質のポリプロピレンの焼結樹脂で
構成されている。
上記構成により、羽根車101が回転すると、吸込口104
より空気を吸引し、羽根車101により昇圧し、ケーシン
グ3の内部Dを通り吐出口4より吐出する。このときケ
ーシング3の内部Dを通過する空気湿度が高く、ケーシ
ング3の温度が低いと、場合によっては空気中の水分が
ケーシング3内面で結露することがある。しかし前記渦
巻ケーシング2は多孔質の焼結樹脂で形成されているの
で、結露水はこの孔の中の浸透し、ケーシング3の内外
の圧力差により外側へ押し出され蒸発し、内側へ留まる
ことはない。
また、前記第1の技術的手段で説明したことと同様に
渦巻ケーシング2の内面から外面への通気流が発生する
ものであるから、ケーシング3の内外圧力差は緩和さ
れ、逆流騒音の低下も図れるものである。
本発明の第3の技術的手段による一実施例を第6図〜
第9図にもとづき説明する。
図において、101は羽根車で、この羽根車101は渦巻ケ
ーシング2と、メインケーシング103と、吸込口104を備
えた吸込ケーシング1とで吐出口4を形成するケーシン
グ3で被われている。前記渦巻ケーシング2と前記吸込
ケーシング1は通気性を有する多孔質のポリプロピレン
の焼結樹脂で一体に成形されている。
ポリプロピレンの焼結樹脂は常温に於ては弾力性を有
する硬質であるが塑性温度まで加熱することにより変形
する熱可塑性を有し、ホットプレスにより容易に成形で
きるものであるから、ケーシング2とケーシング1の一
体となった形状は、第6図に示すようにアンダーカット
のないものであるから、簡易な金型で成形できるもので
ある。
そして、多孔質の焼結樹脂はその通気抵抗係数が200
〜440のものを使用するものである。
上記構成において、羽根車101が回転すると、吸込口1
04より空気を吸引し、羽根車101により昇圧し、ケーシ
ング3の内部Dを通り吐出口4より吐出する。前記ケー
シング3の内部Dの空気は、羽根車101の昇圧作用によ
り羽根車101の吸込部C′より圧力が高くなっており、
上記羽根車101の外周や吸込口104と羽根車101とのすき
ま104Aから、上記吸込部C′へ戻ろうとする。しかし、
上記吸込ケーシング1には微細な孔が一面に開いている
ので、前記ケーシング3の内部Dの圧力に応じて、空気
が吸込ケーシング1の外側の吸込部Cへ戻り、羽根車10
1やすきま104Aからの逆流が減少し騒音の発生が小さく
て済む。また上記の微細な孔から吸込部Cへ戻った空気
は再び吸込口104より吸引されるので、風量が減少する
ことはない。なお、第9図に通気抵抗係数を変えたとき
の騒音の変化を示す。これにより通気抵抗係数の最適値
を決定した。
すなわち、通気抵抗係数が200〜440で無通気性材料と
比べて3dBと最大の騒音低下ができることが明らかであ
る。
発明の効果 以上の実施例の説明により明らかなように、本発明に
よればケーシング内部での羽根車の内側である吸込部
と、羽根車の外周部であるケーシング内部との圧力差
を、ケーシングの吸込ケーシングあるいは渦巻ケーシン
グに通気性をもたせることにより均等にするものである
から、羽根車内部への気流の逆流がなくなり、気流の乱
れによる逆流音が防止され、送風量を低減することなく
簡単な構造で低騒音化を図るものである。
また、ケーシングの一部に通気性および保温性を持た
せることにより、ケーシング内に結露がしにくく、また
結露があっても通気とともに水分は外へ浸透し蒸発する
から、ケーシング内に水が溜り、カビの発生や部材を腐
触することがなく、衛生的で耐久性を維持向上すること
ができる。
さらに多孔質の焼結樹脂によりケーシングの一部を一
体成形することにより、簡易な製造工程を採用でき経済
的であることと、ケーシング内外部の圧力差をなくする
ことにより低騒音化も図れるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の技術的手段の実施例を示す多翼
ファンの斜視図、第2図は同多翼ファンの側断面図、第
3図は同通気抵抗係数と騒音の関係図、第4図は同第2
の技術的手段の実施例の多翼ファンの斜視図、第5図は
同多翼ファンの側断面図、第6図は第3の技術的手段の
実施例の多翼ファンのケーシングの斜視図、第7図は同
多翼ファンの斜視図、第8図は同多翼ファンの側断面
図、第9図は同通気抵抗係数と騒音の関係図、第10図は
従来の多翼ファンの斜視図、第11図は同多翼ファンの側
断面図である。 1……吸込ケーシング、2……渦巻ケーシング、3……
ケーシング、101……羽根車。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻野 和郎 大阪府大阪市城東区今福西6丁目2番61 号 松下精工株式会社内 (72)発明者 佐野 潔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 中村 邦夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 創三 大阪府東大阪市高井田本通3丁目22番地 松下冷機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭55−114396(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレードを有する羽根車と、前記羽根車の
    周囲を渦巻ケーシングと、メインケーシングと、吸込口
    を有する吸込ケーシングとで吐出口を形成したケーシン
    グで囲み、前記吸込ケーシングを多孔質の焼結樹脂で成
    形した多翼ファン。
  2. 【請求項2】吸込ケーシングに替え、渦巻ケーシングを
    多孔質の焼結樹脂で成形した請求項1記載の多翼ファ
    ン。
  3. 【請求項3】ブレードを有する羽根車と、前記羽根車の
    周囲を渦巻ケーシングと、メインケーシングと、吸込口
    を有する吸込ケーシングとで吐出口を形成したケーシン
    グで囲み、前記渦巻ケーシングと前記吸込ケーシングを
    多孔質の焼結樹脂により一体に成形した多翼ファン。
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JP5593941B2 (ja) * 2010-08-06 2014-09-24 ダイキン工業株式会社 シロッコファン

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JPS55114396U (ja) * 1979-02-02 1980-08-12
JPS56127899U (ja) * 1980-02-29 1981-09-29
JPS6332196A (ja) * 1986-07-25 1988-02-10 N D C Kk 低騒音フアン
JPH0742960B2 (ja) * 1986-12-15 1995-05-15 松下電器産業株式会社 吸音羽根車装置

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