JP3256277B2 - プロペラファン - Google Patents

プロペラファン

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JP3256277B2
JP3256277B2 JP15181392A JP15181392A JP3256277B2 JP 3256277 B2 JP3256277 B2 JP 3256277B2 JP 15181392 A JP15181392 A JP 15181392A JP 15181392 A JP15181392 A JP 15181392A JP 3256277 B2 JP3256277 B2 JP 3256277B2
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和也 原田
秀樹 山本
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却用等の軸流ファン
として用いられるプロペラファンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のラジエータの冷却用ファンや、
エアコンディショナーの室外機の冷却用ファン、OA機
器の冷却用ファンなど、冷却用等の軸流ファンとして図
5のような複数枚の羽根1を軸ボス部5から放射状に延
出して設けることによって形成されるプロペラファンが
使用されている。
【0003】しかしこのプロペラファンは騒音が大きい
という問題がある。すなわち、プロペラファンを送風の
ために回転させると、羽根1の前面側で空気が加圧され
ると共に羽根1の背面側は負圧になり、羽根1の表面に
対する相対的な空気の流れは前面側よりも背面側の方が
速くなっている。そしてプロペラファンの回転に伴って
羽根1の後縁6で羽根1の前面(圧力面)を流れる空気
と背面(負圧面1a)を流れる空気が合流することにな
るが、羽根1の加圧面1bの空気の流速と負圧面1aの
空気の流速とが異なるために、羽根1の後縁6で伴流渦
が発生し、この結果騒音が生じるものである。
【0004】そこでプロペラファンの騒音を低減するた
めに各種の試みが成されており、例えばプロペラファン
の羽根の背面(負圧面1a)に多数のディンプル(エク
ボ状凹部)をほぼ前面に亘って凹設するようにしたもの
が提供されている。このものではディンプルを設けるこ
とによって羽根の負圧面1aに凹凸を形成し、羽根
の負圧面1aでの空気の流速がこの凹凸で抑制されるよ
うにしてあり、羽根1の加圧面1bの空気の流速と負圧
面1aの空気の流速とが同じになる。従って、羽根1の
後縁6で伴流渦が発生することを抑制して騒音を低減す
ることができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにプ
ロペラファンの羽根の背面に多数のディンプルを凹設す
ると、プロペラファンを樹脂成形品で製作する場合、多
数のディンプルを形成するための凸部を成形金型に設け
る必要があって金型製作費用が高価になり、生産コスト
が高くなると共に、ディンプルと対応する箇所において
成形ヒケによるシンクマークが羽根の前面に多数生じる
ことになって、プロペラファンの外観が損ねられるとい
う問題があった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、騒音を低減することができ、しかも多数のディン
プルを設ける場合のように生産コストが高くなったり外
観を損なったりするおそれなく製造することができるプ
ロペラファンを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプロペラフ
ァンは、軸ボス部5から複数枚の羽根1を放射状に突出
させて形成されるプロペラファンにおいて、各羽根1の
負圧面1aに複数本の溝2をプロペラファンの回転方向
に配列して設けると共に、プロペラファンの回転方向の
先頭の溝2aは曲率が大きな湾曲線に形成し、後ろの溝
2になるに従って曲率を小さくして直線に近い湾曲線に
形成し、最後端の溝2bは直線になるように形成して成
ることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】溝2を羽根1の負圧面1aに設けることによっ
て、羽根1の負圧面1aに凹凸を形成して羽根1の負圧
面1aでの空気の流速をこの凹凸で抑制し、羽根1の加
圧面1bの空気の流速と負圧面1aの空気の流速とを同
じにすることができ、羽根1の後縁6で伴流渦が発生す
ることを抑制することができる。また溝2はディンプル
の場合のように多数設ける必要なく羽根1の負圧面1a
での空気の流速を抑制することができ、多数のディンプ
ルを羽根1に設ける場合のように金型製作費用が高価に
なったり成形ヒケによるシンクマークが多数生じるよう
な問題はなくなる。
【0009】
【実施例】以下本発明を実施例によって詳述する。図1
は本発明の一実施例を示すものであり、図1(a)はプ
ロペラファンの背面を図示している。プロペラファンは
軸ボス部5から複数枚の羽根1を放射状に一体に突出さ
せて形成されるものであり、各羽根1の前面側の加圧面
1bは従来から提供されているプロペラファンと同様に
平滑面に形成してある。そして図1(a)に図示するよ
うに、各羽根1の背面側の負圧面1aには溝2が設けて
ある。
【0010】図1では溝2はほぼ放射状になるように各
羽根1に複数本ずつ設けてあるが、本発明においては
図2に図示するように、各羽根1にプロペラファンの回
転方向に配列して設けた複数本の溝2のうち、プロペラ
ファンの回転方向の先頭の溝2(符号2aで示す)は曲
率が比較的大きな(曲率半径が小さな)湾曲線に形成
し、後ろの溝2になるに従って曲率を小さくして直線に
近い湾曲線に形成すると共に、最後端の溝2(符号2b
で示す)は直線(曲率半径無限大)になるようにしてあ
る。このように溝2を形成しておくと、他の形状に形成
するよりも、騒音低減の効果を一層高く得ることができ
るものであるが、これについては以下のように説明され
る。すなわち図2において、軸ボス部5の中心を通り、
かつ紙面に垂直に固定された平面を想定し、この状態で
プロペラファンを回転させると、羽根1上の点aと点b
との間では、点bの方が点aよりも早く上記の平面を通
過する。また羽根1上の点cと点dとの間では、点dの
方が点cよりも早く上記の平面を通過する。さらに羽根
1上の点eと点fとの間では、点fの方が点eよりも早
く上記の平面を通過する。ここで、上記の平面を点bが
通過してから点aが通過するまでには時間差があり、通
常、この時間差は点aと点bの位相差と呼ばれ、この位
相差は騒音発生の原因の一つとされている。同様に考え
ると、点cと点dの位相差も点eと点fの位相差も騒音
発生の原因となり、特に、溝2を形成していないプロペ
ラファンを回転させると、各位相差に基づく騒音の発生
が顕著にみられるものである。しかし、本発明者らは、
羽根1において各位相差の間には、(A)「点aと点b
の位相差>点cと点dの位相差>点eと点fの位相差」
という関係が存在することに着目し、鋭意研究の結果、
(B)「点aと点bを結ぶ線の曲率>点cと点dを結ぶ
線の曲率>点eと点fを結ぶ線の曲率」という関係を満
たすように、つまり、図2に図示するように、羽根1に
溝2を形成しておくと、(A)のような関係が存在して
いても、(B)のような関係を満たす溝によって、各位
相差に基づく騒音の発生を著しく抑制することができる
ことを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
ただし、羽根1に溝2を形成するにしても、上記(B)
の関係を満たしていなければ、溝2による騒音低減の効
果は十分に得ることはできないものである。尚、上記実
施例では各溝2は一本線状に形成してあるが、溝2から
枝状に溝を分岐して設けるようにして形成してもよい。
【0011】また、溝2の断面形状は図3(a)のよう
にコ字形に形成することができ、溝2の溝幅は1〜6m
m程度が好ましく、溝2の深さは0.5〜2mm程度が
好ましい。溝2はコ字形断面に形成する他に、図3
(b)のように溝2の断面形状を半円形に形成すること
もでき、この場合の半円形の半径は0.5〜3mm程度
が好ましい。尚、羽根1の強度等を考慮すると、溝2は
羽根1の四辺の端縁から5〜20mmの範囲には設けら
れないようにするのが好ましい。
【0012】上記のようにプロペラファンの各羽根1の
背面(負圧面1a)に溝2を設けることによって、羽根
1の負圧面1aに溝2によって凹凸を形成することがで
き、羽根1の負圧面1aでの空気の流速をこの凹凸で抑
制することができるものであり、また境界層を凹凸で吸
い取ることにより流れの剥離を防ぐことができるもので
ある。従って、羽根1の前面(加圧面1b)の空気の流
速と負圧面1aの空気の流速とを同じにすることがで
き、羽根1の後縁6で伴流渦が発生することを抑制する
ことができるものであり、伴流渦によって発生する騒音
を低減することができるのである。そして、溝2は多数
のディンプルが連なったものと同様な作用をなすため
に、多数のディンプルと同じ騒音低下効果を一本の溝2
で得ることができ、少数本の溝2で充分な騒音低下効果
を一本の溝2で得ることができる。従って、プロペラフ
ァンを樹脂成形品で製作するにあたって多数のディンプ
ルを設ける場合に比べて、溝2を形成するための凸部を
成形金型に多数設けるような必要がなくなって金型製作
費用が比較的安価になり、また溝2と対応する箇所にお
いて羽根1の前面に生じる成形ヒケによるシンクマーク
が少なくなるものである。勿論、本発明のプロペラファ
ンは樹脂成形品で製作する他、金属を材料として製作す
ることもできるものである。
【0013】尚、図4はエアコンディショナーの室外機
のファンとして使用されるプロペラファンの圧力(P)
と風量(Q)との関係をJIS C 9612に基づい
て測定したP−Q特性を示す図であり、図1及び図2に
示すように溝2を羽根1に設けた本発明に係るプロペラ
ファン(本発明品)と、溝2を設けないプロペラファン
(現行品)とを比較したものである。本発明品と現行品
のP−Q特性には大きな相違がみられず、本発明品は現
行品と同様な風量を得ることができることが確認され
る。また上記プロペラファンを駆動したときの騒音をJ
IS C 9603に基づいて、暗騒音15dBの無響
室で測定した。結果は、暗騒音のとき17.4dB、本
発明品44.3dB、現行品44.6dBであり、本発
明品は現行品よりも騒音を0.3dB低減できることが
確認される。
【0014】
【発明の効果】上記のように本発明は、軸ボス部から複
数枚の羽根を放射状に突出させて形成されるプロペラフ
ァンにおいて、各羽根の負圧面に複数本の溝を凹設する
ようにしたので、羽根の負圧面に凹凸を形成して羽根の
負圧面での空気の流速をこの凹凸で抑制し、羽根の加圧
面の空気の流速と負圧面の空気の流速とを同じにするこ
とができ、羽根の後縁で伴流渦が発生することを抑制す
ることができるものであり、伴流渦によって発生する騒
音を低減することができるものである。また溝はディン
プルの場合ように多数設ける必要なく羽根の負圧面で
の空気の流速を抑制することができ、多数のディンプル
を羽根に設ける場合のように金型製作費用が高価になる
ことなくコスト安価に製造することができると共に、成
形ヒケによるシンクマークが多数生じることがなくなっ
て外観を高めることができるものである。しかも、各羽
根の負圧面に複数本の溝をプロペラファンの回転方向に
配列して設けると共に、プロペラファンの回転方向の先
頭の溝は曲率が大きな湾曲線に形成し、後ろの溝になる
に従って曲率を小さくして直線に近い湾曲線に形成し、
最後端の溝は直線になるように形成するので、各羽根の
負圧面に凹設する溝を他の形状に形成するよりも、騒音
低減の効果を一層高く得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、(a)は
背面図、(b)は断面図である。
【図2】同上の一部の拡大した正面図である。
【図3】(a),(b)は同上の一部の断面図である。
【図4】プロペラファンのP−Q特性図である。
【図5】従来例の背面図である。
【符号の説明】
1 羽根 1a 負圧面 1b 加圧面 2 溝2a 先頭の溝 2b 最後端の溝 5 軸ボス部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 29/38 F04D 29/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸ボス部から複数枚の羽根を放射状に突
    出させて形成されるプロペラファンにおいて、各羽根の
    負圧面に複数本の溝をプロペラファンの回転方向に配列
    して設けると共に、プロペラファンの回転方向の先頭の
    溝は曲率が大きな湾曲線に形成し、後ろの溝になるに従
    って曲率を小さくして直線に近い湾曲線に形成し、最後
    端の溝は直線になるように形成して成ることを特徴とす
    るプロペラファン。
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JP3468529B2 (ja) * 1996-03-06 2003-11-17 株式会社日立製作所 プロペラファン
JP7258136B2 (ja) * 2019-06-13 2023-04-14 三菱電機株式会社 軸流ファン、送風装置、及び、冷凍サイクル装置

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