JP2547818B2 - 監視画面表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、各種プラントにおいて、プラント状態を画
面表示して監視する監視画面表示装置に関する。

（従来の技術） 近年、各種プラントにおいては、プラントの大形化，
機器構成の複雑化に伴い、運転員は、監視しなければな
らない項目が非常に多くなってきている。そこで、運転
員の監視作業の負荷軽減や作業効率向上のために、予め
設定した各種監視画面に基づいてプラント状態を画面表
示し、これによりプラント監視をおこなう監視画面表示
装置がよく使用されている。

このような監視画面表示装置によるプラント監視は、
プラントの起動から通常運転まで、あるいは通常運転か
ら停止までというように、プラント状態が不安定な運転
過程において、特に重要である。このため、監視画面も
運転過程に対応してイベント単位あるいは系統単位のも
のが必要になる。

一般に、プラントの運転員は、複数人が配置されてお
り、上記のような監視画面表示装置において、監視画面
を表示する表示装置は、各運転員がそれぞれ監視画面を
任意に選択して見ることができるように、複数台配設さ
れていた。

（発明が解決しようとする課題） ところで、各運転員は、プラント状態を監視する場
合、１つの監視画面だけでなく、プラントの動作上関連
し合っている別の監視画面を同志に見ながら、状況判断
することが多い。

ところが、表示装置の台数は固定されているので、各
運転員が、複数の表示装置にそれぞれ所望の監視画面を
表示させようとすると、表示装置が足りなくなる場合が
生じる。また、一部の運転員が多数の表示装置を占有し
てしまうと、他の運転員は、使用する表示装置がなくな
って本来の監視を行なうことができなくなる場合が生じ
る。 ところで、特開昭62−84400号公報の「防災設備
の警報表示方式」には、複数の監視画面を一つの表示装
置に表示する方式が開示されている。このような方式を
用いれば、少ない表示装置で複数の監視画面を同時に監
視することができる。しかしながら、この方式は、運転
員が組み合わせて監視したい画面をその都度指定する必
要があり、運転員に負担を掛けるばかりでなく、緊急時
の監視には対応できなかった。

また、特開昭61−217897号公報の「プロセス監視装
置」にも、複数の監視画面を一つの表示装置に表示する
ことができる装置が開示されている。しかしながら、こ
の装置の監視画面の組み合わせは固定であって、運転員
が状況に応じて組み合わせを設定することができなかっ
た。また、警報が発生しないと複数の監視画面による監
視ができず、任意の状況で任意の組み合わせを呼び出す
ことができなかった。

本発明の目的は、状況に応じた監視画面の組み合わせ
を簡単に呼び出して監視することができ、同様な監視状
況で設定し直す必要がない監視画面表示装置を得ること
にある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） このため本発明は、固定監視画面情報にプラントから
検出される可変情報を組み合わせてプラント監視に必要
な監視画面を作成し、表示装置に画面表示する監視画面
表示装置において、プラントを監視するに必要な各種監
視画面情報を監視画面ごとに記憶している監視画面記憶
手段と、前記監視画面記憶手段に記憶されている監視画
面のうちから任意の複数をそれぞれ選択してグループ化
し、それぞれにグループ名称を付して設定登録する監視
画面グループ設定登録手段と、前記監視画面グループ設
定登録手段で設定登録されたグループ名称を指定するこ
とにより前記複数のグループのうちの１つを選択するグ
ループ選択手段と、前記グループ選択手段により選択さ
れたグループ内の前記複数の監視画面を１つの画面にマ
ルチ表示する監視画面マルチ表示手段とを備えているこ
とを特徴とするものである。

（作用） このように構成された装置においては、監視画面グル
ープ設定登録手段により、運転員は運転員にとって最も
最適な画面の組み合わせを運転員自身で設定登録するこ
とができ、グループ選択手段、および監視画面マルチ表
示手段により、運転員が設定登録した監視画面の組み合
わせを簡単に呼び出すことができる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を、添付図面を参照しながら詳
細に説明する。

第１図は、本発明の一実施例に係る監視画面表示装置
のブロック構成図を示したものである。図において、監
視画面記憶装置１は、プラント監視のために、プラント
２内の各監視対象に対応する複数の監視画面を記憶する
一方、プラント２から入力する検知情報に基づいて、各
監視画面によりプラント状態を示す画面情報を作成する
ものである。

表示装置３は、監視画面を画面表示するものであり、
その画面には、各種オペレーションのためのタッチスク
リーン3aが取り付けられている。また、この表示装置３
は、例えば、同図3bの表示Ａ〜Ｄというように、画面を
複数のエリアに分割して、複数の監視画面をマルチ表示
するという機能を有している。

入力装置４は、文字や番号入力を行なうキーボードで
ある。監視画面設定手段５は、運転員が、上記マルチ表
示画面その他の各種表示画面を任意に設定するものであ
る。監視画面表示制御手段６は、運転員により指定され
た各種画面を、表示装置３に表示するものである。

なお、同図においては、表示装置3,入力装置4,監視画
面設定手段5,監視画面表示制御手段６は、それぞれ１つ
しか図示してないが、運転員の人数に応じて、それぞれ
複数配設されるものである。

以上の構成で、いま、プラントを監視するために、例
えば、「Ａ給水系」，「Ｂ給水系」というように、ｎ個
の監視画面があるとすると、第２図に示すように、各監
視画面には、１〜ｎまでの番号と監視画面名とがそれぞ
れ付与される。

また、各監視画面は、第３図に示すように、プラント
系統などにより分類されて、その分類には、例えば、
「ポイラ１」，「ポイラ２」というように分類名が付与
される。

また、表示装置３に監視画面をマルチ表示する際の表
示画面は、予め分類し、第４図に示すように、それぞれ
の分類に対し、マルチ画面分類名として、例えば、「４
画面表示その１」，「４画面表示その２」というような
名称が付与される。

そして、以上のように設定された画面情報が、監視画
面記憶装置１で記憶されている。

第５図は、表示画面の設定および表示動作を示したも
のである。すなわち、運転員は、この監視画面表示装置
の入力装置４で所定の起動操作を行なうと、監視画面記
憶装置１から上記画面情報が読み出され（処理101）、
その情報に基づいて処理選択画面が表示される。

この処理選択画面は、第６図に示すように、画面左半
分の分類選択エリアａと、右半分のグループ選択エリア
ｂと、右下部の実行選択エリアｃとで形成されている。
さらに、分類選択エリアａは、左半分の１画面選択エリ
アa₁と右半分のグループ選択エリアa₂とによりなる。

そして、１画面選択エリアa₁には、１〜10までの通番
と共に、第３図で示した監視画面分類名が表示され、グ
ループ選択エリアa₂には、11〜20までの通番と共に、第
４図で示したマルチ画面分類名が表示される。なお、こ
の場合、グループ選択エリアｂには、通番１から10のみ
が表示され、実行選択エリアｃには、「表示」と「設
定」という文字が表示される（処理102）。

次に、タッチスクリーン3aにより、例えば、グループ
選択エリアa₂の11番「４画面その１」を指定したとする
と（処理103のＹ）、すでに登録されている対応する画
面情報が、グループ選択エリアｂに表示される（処理10
4）。しかし、この場合、まだその画面情報を登録して
いないので、その表示は行なわれない。

ここで、その画面情報を登録する場合、運転員は、タ
ッチスクリーン3aにより、実行選択エリアｃの「設定」
を指定する。この「設定」を指定すると（処理105の
Ｙ）、次に表示設定画面が表示される。

第７図は、監視画面を４つ設定するための上記表示設
定画面の一例を示したものである。図において、画面の
中央部の監視画面設定エリアｄには、それぞれ分類名と
監視画面を、４種入力するための表示がなされると共
に、その上部には、グループ名称を入力するための表示
がなされる。また、この場合、実行選択エリアｃには、
さらに前記処理選択画面の表示に戻るための「メニュ
ー」表示がなされている（処理106）。

ここで、運転員は、１グループとして１画面にマルチ
表示する４つの監視画面を任意に決定し、第３図で説明
した分類に従って、それぞれの監視画面の分類と監視画
面番号とを入力装置４より入力する。次いで、例えば
「ボイラＡ画面」というように、そのグループ名称を決
定して、前記エリアに入力する（処理107）。

次いで、運転員は、実行選択エリアｃの「登録」を指
定すると（処理108のＹ）、上記入力された監視画面や
グループ名称などの画面情報が監視画面記憶装置１に記
憶される（処理109）。

ここで、例えば、実行選択エリアｃの「表示」を指定
すると（処理110のＹ）、上記設定した４つの監視画面
が実際にマルチ表示される（処理111）。これにより、
設定内容を確認することができる。

次に、実行選択エリアｃの「メニュー」を指定すると
（処理112のＹ）、前記処理選択画面の表示に戻る（処
理102へ）。

運転員は、このような画面情報の設定を、第４図に示
したマルチ表示の分類ごとに実行する。これにより、例
えば、第８図に示すように、各マルチ表示分類に対し
て、複数のグループが設定されると共に、それらの各グ
ループに対して、複数の監視画面が設定され、設定され
たそれらの画面情報が監視画面記憶装置１で記憶され
る。

この後、第５図で示した処理選択画面の表示中におい
て、運転員が、例えば、前記と同様に、グループ選択エ
リアa₂の11番「４画面その１」を指定したとすると（処
理103のＹ）、グループ選択エリアｂには、上記で設定
した各グループ名称が表示される（処理104）。

ここで、所望のグループ名称と実行選択エリアｃの
「表示」を指定すると（処理113のＹ）、そのグループ
の監視画面がマルチ表示される（処理114）。図示して
ないが、その表示画面の実行選択エリアｃには、「メニ
ュー」の表示があり、その表示を指定すると（処理115
のＹ）、前記処理選択画面の表示に戻る（処理102
へ）。

また、例えば、処理選択画面の表示中において、運転
員が、１画面選択エリアa₁の「ボイラ１」を指定したと
すると、グループ選択エリアｂに、第３図に示した分類
名「ボイラ１」に対応する各監視画面名が表示される。

次に、その各監視画面名と「表示」を指定すると、指
定した１つの監視画面が表示される。

さらに、処理選択画面の表示中において、例えば、
「４画面その１」と「ボイラＡ画面」と「設定」という
ように、すでに設定済の表示画面の指定を行なった場
合、同様に第７図に示した表示設定画面が表示される。
この場合、その画面で設定されている各情報が表示され
るので、運転員は、所望の個所を再入力することによ
り、任意に設定を変更することができる。

同様に、例えば、「ボイラ１」と「設定」というよう
に、１画面表示に対する設定済の表示画面の指定を行な
った場合、監視画面グループを設定する所定の設定画面
が表示される。これにより、任意の設定が行なえるよう
になる。

以上のように、本実施例によれば、予め監視画面記憶
装置１に各種監視画面を記憶する一方、運転員は、それ
らの監視画面の内から任意の複数をそれぞれ選択して各
グループを設定して、その設定した前記各グループと各
監視画面との対応を記憶しておくようにしている。そし
て、複数の前記グループの内の１つを任意に選択するこ
とにより、対応する複数の監視画面を１つの画面に表示
するようにしている。

これにより、運転員全員が、それぞれ表示装置の１つ
の画面に、所望の監視画面を任意に複数表示させること
ができるようになる。従って、従来のように、一部の運
転員が表示装置を占有して、他の運転員が、使用する表
示装置がなくなるというような不都合が生じなくなる。

また、タッチスクリーン3aのタッチ操作を行なうだけ
で、監視画面をマルチ表示させることができるので、画
面表示の際に、いちいち複数の監視画面を指定しなくて
も所望の画面を迅速に表示させることができる。

ところで、上述の実施例では、第６図と第７図とで示
したように、処理選択画面と表示設定画面とを別々にし
たが、両者を１画面にすることもできる。第９図は、そ
の場合の画面表示の実施例を示したもので、同図では、
分類選択エリアａを画面の左側部、グループ選択エリア
ｂを中央部に形成している。また、右側部の表示部ｄで
マルチ画面の構成を表示し、その下の設定内容表示部ｅ
で監視画面の分類とその番号とを表示している。そし
て、右下方に実行選択エリアｃを形成し、ここで、各種
表示と登録との選択を行なうようにしている。

この画面構成で、運転員が操作する場合、分類選択エ
リアａとグループ選択エリアｂとで１つの監視画面を選
択し、次いで実行選択エリアｃの「１画面表示」を指定
して、その１つの監視画面を表示する。また、分類選択
エリアａとグループ選択エリアｂとで１つのマルチ表示
のグループを指定する一方、表示部ｄと設定内容表示部
ｅとに、所望の表示位置と監視画面とを入力し、実行選
択エリアｃの「登録」を指定して、マルチ表示画面を設
定する。

このような処理により、１画面で前記実施例と同様
に、所定の表示および表示画面の設定が行なえる。

なお、以上の各実施例では、画面上の表示項目を指定
するためのタッチスクリーン3aを使用したが、他の座標
入力装置を用いてもよいことはいうまでもない。また、
座標入力でなく、分類選択エリアａとグループ選択エリ
アｂに表示される通番を入力装置より入力して選択する
ようにしてもよい。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、各種監視画面を予め
記憶すると共に、それらの監視画面の内から任意の複数
をそれぞれ選択して各グループを設定しておき、１つの
グループを選択することにより、対応する複数の監視画
面を１つの画面にマルチ表示するようにしたので、プラ
ント運転員は、必要な監視画面を監視するために、表示
装置の監視画面をいちいち切り替えたり、他の表示装置
を見にいったりすることなく、１つの画面からプラント
監視に必要な項目を同時にすべて把握することができ、
効果的なプラント監視情報を得ることができるようにな
る。

また、本発明によれば、監視画面グループ設定登録手
段を有しているので、運転員は運転員にとって最も最適
な画面の組み合わせを運転員自身で設定登録することが
でき、グループ選択手段、および監視画面マルチ表示手
段を有しているので、運転員が設定登録した監視画面の
組み合わせを簡単に呼び出すことができる。

したがって、運転員は、実情に合わない固定的な組み
合わせの監視画面を無理に用いて監視するのではなく、
状況に応じた最適の組み合わせを簡単に呼び出して監視
することができ、さらに、任意の組み合わせ画面を設定
するために複雑なステップも必要とせず、同様な監視状
況で設定し直す必要もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る監視画面表示装置のブ
ロック構成図、第２図は監視画面の種類を示す説明図、
第３図は監視画面の分類を示す説明図、第４図はマルチ
表示画面の分類を示す説明図、第５図は上記監視画面表
示装置の動作を示す動作フローチャート、第６図は処理
選択画面の表示例を示す画面図、第７図は表示設定画面
の表示例を示す画面図、第８図はマルチ表示画面の登録
内容を示す説明図、第９図は処理選択と表示設定とを１
画面で行なう他の実施例における画面図である。 １……監視画面記憶装置、２……プラント、３……表示
装置、3a……タッチスクリーン、４……入力装置、５…
…監査画面設定手段、６……監視画面表示制御手段。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】固定監視画面情報にプラントから検出され
   る可変情報を組み合わせてプラント監視に必要な監視画
   面を作成し、表示装置に画面表示する監視画面表示装置
   において、 プラントを監視するに必要な各種監視画面情報を監視画
   面ごとに記憶している監視画面記憶手段と、 前記監視画面記憶手段に記憶されている監視画面のうち
   から任意の複数をそれぞれ選択してグループ化し、それ
   ぞれにグループ名称を付して設定登録する監視画面グル
   ープ設定登録手段と、 前記監視画面グループ設定登録手段で設定登録されたグ
   ループ名称を指定することにより前記複数のグループの
   うちの１つを選択するグループ選択手段と、 前記グループ選択手段により選択されたグループ内の前
   記複数の監視画面を１つの画面にマルチ表示する監視画
   面マルチ表示手段と、 を備えていることを特徴とする監視画面表示装置。