JP2547748Y2 - 受圧部材のシール構造 - Google Patents

受圧部材のシール構造

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JP2547748Y2
JP2547748Y2 JP1992073201U JP7320192U JP2547748Y2 JP 2547748 Y2 JP2547748 Y2 JP 2547748Y2 JP 1992073201 U JP1992073201 U JP 1992073201U JP 7320192 U JP7320192 U JP 7320192U JP 2547748 Y2 JP2547748 Y2 JP 2547748Y2
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JP
Japan
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pressure receiving
seal
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piston
groove
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JP1992073201U
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治雄 田中
俊樹 武田
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動変速機用油圧クラ
ッチ等に用いられる受圧部材のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機用油圧クラッチの受圧
部材たるピストンをカップ状にプレス成形した板金製ピ
ストンで構成したものが知られている。油圧クラッチの
ピストンは、クラッチドラムの内周のハブに摺動自在に
外挿されており、ハブに対する摺動部をシールするシー
ル部材をピストンに取付ける必要があるが、板金製ピス
トンでは、鋳造製のピストンと異なり、その内周面にシ
ール部材を装着するシール溝を形成することができず、
そこでピストンに別体のシールホルダを取付けて両者間
にシール溝を形成し、これにシール部材を装着するよう
にしている。即ち、シールホルダを、シール溝の底壁と
なる筒部と、筒部の一端に曲成した、シール溝の一側の
側壁となるフランジ部と、筒部の他端に該フランジ部と
は逆側に曲成した、ピストンの側面に重合する取付部と
を有するプレス成形品で構成し、このシールホルダを取
付部においてピストンに固着し、前記フランジ部に対向
するピストンの側面部分でシール溝の他側の側壁を構成
するようにしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記の如くシールホル
ダをピストンに取付けてシール溝を形成する場合、シー
ルホルダの筒部と取付部とのコーナ部のアールにより該
コーナ部とピストンの側面との間に隙間ができ、この隙
間にシール部材が食い込んでその分ハブから離間する方
向にシール部材が逃げてしまい、シール性が悪くなるこ
とがある。本考案は、以上の点に鑑み、上記した隙間へ
のシール部材の食い込みを防止してシール性を向上し得
るようにしたシール構造を提供することをその目的とし
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本考案は、流体圧を受ける受圧部材の内周又は外周の他
部材に対する摺動部をシールするためのシール構造であ
って、摺動部をシールするシール部材を装着するシール
溝の底壁を構成する筒部と、筒部の一端に曲成した、シ
ール溝の一側の側壁を構成するフランジ部と、筒部の他
端に該フランジ部とは逆側に曲成した、受圧部材の側面
に重合する取付部とを有するシールホルダを設けて、該
シールホルダを該取付部において受圧部材に固着し、前
記フランジ部に対向する受圧部材の側面部分でシール溝
の他側の溝壁を構成するものにおいて、受圧部材の前記
側面部分を前記フランジ部側に膨出させて、該側面部分
と前記取付部を重合させる受圧部材の側面部分との間に
段差部を形成し、該段差部に前記筒部の前記シール溝の
底壁を構成する部分の前記取付部寄りの端部を係合させ
たことを特徴とする。
【0005】
【作用】シールホルダの筒部と取付部とのコーナ部のア
ールによって受圧部材の側面との間に隙間ができても、
この隙間は段差部と筒部との係合部分においてシール溝
に対し遮蔽され、シール部材が隙間に食い込むことはな
い。
【0006】
【実施例】図1を参照して、1は油圧クラッチのクラッ
チドラムを示し、該ドラムに変速機の軸にスプライン係
合するハブ2を取付けると共に、該ドラム1内にピスト
ン3を設けて、クラッチドラム1の側壁とピストン3と
の間に油室4を形成し、ハブ2に形成した油孔5を介し
て油室4に圧油を流入させたとき、ピストン3が図面で
右方に押動されて、ピストン3の外周の筒部6により図
外のクラッチディスクが押圧され、油圧クラッチが締結
されるようにした。ピストン3は板金をカップ状にプレ
ス形成して成るもので、その外周に縮径部7を形成し
て、該縮径部7に断面U字形の環状のシールホルダ8を
圧入し、該ホルダ8で形成されるシール溝にピストン3
の外周部をシールするシール部材9を装着した。
【0007】ピストン3にはハブ2に対する内周の摺動
部をシールするシール部材10も装着する必要がある
が、ピストン3の内周部は平板状で上記の如き断面U字
形のシールホルダを取付けることができないため、ピス
トン3の側面内周部に該ピストンとの間にシール溝を形
成するシールホルダ11を取付けて、シール部材10を
装着するようにした。このシールホルダ11は、図2に
示す如く、シール溝の底壁を構成する筒部11aと、筒
部11aの一端に径方向内方に向けて曲成した、シール
溝の一側の溝壁を構成するフランジ部11bと、筒部1
1aの他端に径方向外方に向けて曲成した、ピストン3
の側面に重合する取付部11cとを有するプレス成形品
で構成されており、取付部11cを重合させるピストン
3の側面部分に半抜き加工でピン部12を突設し、該ピ
ン部12を取付部11cに形成した透孔に挿通してかし
めることによりシールホルダ11をピストン3に固着し
た。そして、フランジ部11bに対向するピストン3の
側面部分13でシール溝の他側の側壁を構成し、該側面
部分13とフランジ部11bとの間に形成されるシール
溝にシール部材10を装着した。
【0008】ここで、筒部11aと取付部11cとのコ
ーナ部とピストン3の側面との間にはコーナ部のアール
による隙間14ができ、この隙間14がシール溝に開放
されていると、シール部材10が隙間14に食い込んで
その分ハブ2に対する接触圧が減少する。そこで、本実
施例では、フランジ部11bに対向するピストン3の側
面部分13を半抜き加工でフランジ部11b側に膨出さ
せ、これにより該側面部分13と前記取付部11cを重
合させるピストン3の側面部分との間に段差部15を形
成し、該段差部15に筒部11aの取付部11c寄りの
端部を係合させるようにした。これによれば、段差部1
5と筒部11aとの係合部分において前記隙間14がシ
ール溝に対し遮蔽されて、シール部材10が隙間14に
食い込まなくなり、ハブ2に対しシール部材10が良好
に接触してシール性が向上する。
【0009】以上、自動変速機用油圧クラッチのピスト
ンに本考案を適用した実施例について説明したが、油圧
クラッチ以外のピストン、更には流体圧を受けるピスト
ン以外の他の受圧部材のシール構造としても本考案は勿
論適用できる。
【0010】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、シールホルダの筒部と取付部とのコーナ部と
受圧部材の側面との間に隙間ができても、この隙間への
シール部材の食い込みが阻止され、シール部材の他部材
に対する接触状態が良好に保たれてシール性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本案シール構造を適用した油圧クラッチの断
面図
【図2】 その要部の拡大断面図
【符号の説明】
2 ハブ(他部材) 3 ピストン(受圧部
材) 10 シール部材 11 シールホルダ 11a 筒部 11b フランジ部 11c 取付部 13 フランジ部に対向する受圧部材の側面部分 15 段差部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体圧を受ける受圧部材の内周又は外周
    の他部材に対する摺動部をシールするためのシール構造
    であって、摺動部をシールするシール部材を装着するシ
    ール溝の底壁を構成する筒部と、筒部の一端に曲成し
    た、シール溝の一側の側壁を構成するフランジ部と、筒
    部の他端に該フランジ部とは逆側に曲成した、受圧部材
    の側面に重合する取付部とを有するシールホルダを設け
    て、該シールホルダを該取付部において受圧部材に固着
    し、前記フランジ部に対向する受圧部材の側面部分でシ
    ール溝の他側の溝壁を構成するものにおいて、受圧部材
    の前記側面部分を前記フランジ部側に膨出させて、該側
    面部分と前記取付部を重合させる受圧部材の側面部分と
    の間に段差部を形成し、該段差部に前記筒部の前記シー
    ル溝の底壁を構成する部分の前記取付部寄りの端部を係
    合させたことを特徴とする受圧部材のシール構造。
JP1992073201U 1992-10-20 1992-10-20 受圧部材のシール構造 Expired - Lifetime JP2547748Y2 (ja)

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JPH0637653U JPH0637653U (ja) 1994-05-20
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4701560B2 (ja) * 2001-08-20 2011-06-15 Nok株式会社 ボンデッドピストンシール
DE102008018210B4 (de) * 2007-05-02 2020-01-09 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Dichtungsanordnung und nasslaufende Doppelkupplungsanordnung mit einer Dichtungsanordnung
DE102009025721A1 (de) * 2009-02-07 2010-08-19 Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg Druckkolbenanordnung mit losem Dichtring
DE112011104747T5 (de) * 2011-01-20 2013-11-07 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Kolbenanordnung
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JPS61175328A (ja) * 1985-01-31 1986-08-07 Yamakawa Kogyo Kk 変速機用の板金製ピストン

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JPH0637653U (ja) 1994-05-20

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