JP2546587Y2 - 正特性サーミスタ発熱体 - Google Patents

正特性サーミスタ発熱体

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JP2546587Y2
JP2546587Y2 JP6250091U JP6250091U JP2546587Y2 JP 2546587 Y2 JP2546587 Y2 JP 2546587Y2 JP 6250091 U JP6250091 U JP 6250091U JP 6250091 U JP6250091 U JP 6250091U JP 2546587 Y2 JP2546587 Y2 JP 2546587Y2
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JP
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heating element
ptc heating
electrode plate
ptc
thermistor heating
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JP6250091U
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正博 朝倉
哲野 坂本
文則 河野
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Kurabe Industrial Co Ltd
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Kurabe Industrial Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電子蚊取器や芳香剤等
の各種の薬液を蒸散させるために用いられる正特性サー
ミスタ(以下「PTC」という)発熱体に関する。
【0002】
【従来の技術】フラメトリン,アレスリン等の殺虫成分
を含浸したマットや前記殺虫成分を含む薬液を加熱し、
前記殺虫成分を揮散させることにより蚊を駆除するマッ
トタイプ電子蚊取器,液体式電子蚊取器等が広く使われ
るようになってきている。この電子蚊取器の薬液の加熱
体としてPTC発熱体が使用されている。PTC発熱体
は低温で固有の抵抗値を有し発熱体として作用し、所定
の温度(キュリー温度)以上になった場合には急激に抵
抗値が増大して通電をカットするという自己温度制御機
能を有し、安全性が極めて高いからである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】図3にこの種の従来の
PTC発熱体の構造を示す。両面にアルミ溶射または銀
ペースト焼付け等により電極層32を形成したPTC発
熱素子31が、少なくとも一方がバネ弾性を有するステ
ンレスの電極板33により挟持され、絶縁ケース37の
凹部に収納されている。絶縁ケース37の開口部分は絶
縁板35により覆われ、その上に金属放熱体38が被さ
れ固定されている。電極板33の引出し部分は、絶縁ケ
ース37の底面に設けられた間隙39より外部に取り出
されている。
【0004】上記PTC発熱体は、絶縁ケースの底面と
電極板の取り出し部分との間に間隙が生じており、殺虫
成分を有する薬剤を蒸散させた場合、その蒸気等が間隙
より侵入し、PTC発熱素子が直接これらに晒されてし
まうこととなる。そのため、抵抗−温度特性や電圧−電
流特性が劣化し、長時間の通電では破壊にまで至ってし
まうという欠点があった。
【0005】上記欠点を解決するものとして図4(a)
及び(b)に示すPTC発熱体の構造が考えられる。こ
のPTC発熱体は、PTC発熱素子が電極板および接着
剤によって周囲が密閉されており、両面にアルミ溶射ま
たは銀ペースト焼付け等により電極層42が設けられた
ディスク状のPTC発熱素子41は、ステンレスのディ
スク状電極板43により挟持され、更に前記電極板43
の周縁部50と、前記PTC発熱素子41の側面との間
がシリコーン系絶縁性接着剤44により封止され、一体
化されている。このPTC発熱体は、電極板および接着
剤によってPTC発熱素子の周囲が密閉されているの
で、薬剤の侵入を防止できるが、シリコーン系接着剤で
あるため薬剤の蒸気の一部がシリコーン系接着剤を通過
し、次第にPTC発熱素子の抵抗−温度特性や電圧−電
流特性を劣化させ、長時間の通電では破壊に至ることが
ある。
【0006】また、殺虫成分を含む石油系の薬液が誤っ
てかかった場合には、シリコーン系接着剤が膨潤してし
まうためPTC発熱素子と電極板を剥離する力が作用し
て、時間の経過とともにPTC発熱素子と電極板間の接
触抵抗が増加し、数十時間程度で接触抵抗が無限大とな
ってしまうという欠点がある。
【0007】このような欠点を解決するものとして当該
出願人は、図4と同じ構造ながらPTC発熱素子の電極
板に覆われていない表面を、シリコーン系絶縁性接着剤
でなくフッ素ゴムからなる保護層で密閉した構造体(特
願平2−293180号)を提案している。
【0008】このPTC発熱体は、PTC発熱素子の周
囲が耐油性に優れたフッ素ゴムで覆われているので、殺
虫成分を含む石油系の薬液が誤ってかかった程度ではま
ったく問題ないが、前記薬液がかかり続けたまま断続通
電を繰返すと1000時間程度でフッ素ゴムが膨潤し始
めPTC発熱素子と電極板間の接触抵抗が増加し始め、
時間の経過とともに接触抵抗が無限大になるという欠点
がある。
【0009】本考案の目的は、以上のような欠点を解消
するもので、殺虫成分を含む薬剤の蒸気や薬液等の影響
を受けることなく安定した特性を有する信頼性の高いP
TC発熱体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本考案によるPTC発熱体は、両面に電極層を有する
正特性サーミスタ発熱素子に複数個の突起を有する電極
板を当接するとともに、前記正特性サーミスタ発熱素子
の電極板に覆われていない表面をフッ素ゴムからなる保
護層にて密閉し、更に前記電極板の表面に耐熱絶縁板を
当接し、これら全体を保持具によって押圧状態で固定し
たことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】このような構成によれば、保持具によって耐熱
絶縁板,電極板,PTC発熱素子の積層物全体が押圧状
態で保持されているので、例え石油系の薬液がかかり続
けたまま断続通電が行われ、フッ素ゴム保護層が膨潤を
しても電極板が受ける剥離力は前記保持具による押圧に
より抑止され、PTC発熱素子と電極板間の接触抵抗の
増加を防ぐことが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本考案を更に詳しく説
明する。図1(a)は、本考案によるPTC発熱体の実
施例を説明するための分解斜視図であり、図1(b)は
図1(a)の各部で構成されたPTC発熱体を断面で示
した図である。
【0013】直径が12mm,厚さが2.5mmの円柱
形状のPTC発熱素子1の両端面には銀ペースト焼付け
により電極層2が形成されている。この電極層2の両面
に、直径14mm,厚さ0.2mmのステンレスのディ
スク状電極板3が当接されている。電極板3は電極層2
に当接されるディスク部3aとディスク部3aの周縁の
一部よりL字状に延長されている接続端子3bより成り
立っており、更に前記ディスク部3aには複数個の突起
3cが設けられている。PTC発熱素子1の電極板に覆
われていない表面、即ちPTC発熱素子1の側面及び電
極板3とPTC発熱素子1との間に形成される空隙部に
はフッ素ゴムが充填され保護層4が形成されている。P
TC発熱素子1は電極板3と保護層4とにより外部より
完全に封止され密閉された状態になっている。このよう
な部分組品の両面に直径18mm,厚さ1mmのポリフ
ェニレンサルファイド(以下PPSという)からなるデ
ィスク状の耐熱絶縁板5が当接され、ステンレス製の保
持具6で全体が押圧状態となるようカシメられている。
【0014】次に本実施例によるPTC発熱体と従来の
PTC発熱体の殺虫成分を有する石油系の薬液に対する
特性を比較する。比較例として、本実施例によるPTC
発熱体から耐熱絶縁板と保持具を除去したものを用意し
た。上記の各試料について薬液の滴下による耐久試験を
行った。試験方法は、市販のリキッドタイプ電子蚊取器
に使用されている薬液を1時間に約0.1ccの割合で
PTC発熱素子に滴下しながら、12時間通電加熱,1
2時間無通電冷却を繰返し、500時間毎に常温におけ
る抵抗値を測定しその結果を表1に示した。
【0015】
【表1】
【0016】表1から判るように押圧状態で保持されて
いる本実施例の優位性は明らかである。尚、本実施例で
はフッ素ゴムの保護層をPTC発熱素子の電極板で覆わ
れていない外周面に設けた例を説明したが、電極板の表
面にも保護層を設け、PTC発熱体全体を密閉しても良
い。
【0017】また、本実施例では保持具がPTC発熱素
子の外側に配置されたが、図2に示すようにリング状の
電極板13とフッ素ゴムからなる保護層14とによって
密閉されてなるリング状のPTC発熱素子、及び該PT
C発熱素子の内壁に嵌合すべき筒柱15aを有する耐熱
絶縁板15と、前記筒柱15aに相対する穴部25aを
有する耐熱絶縁板25が積層され、アルミ等からなる保
持具16の円筒部16aが前記筒柱15aに挿入され、
全体が前記保持具16によって押圧状態となるようにカ
シメられる構成でも良い。
【0018】
【考案の効果】以上、説明したように本考案のPTC発
熱体は、耐熱絶縁板,電極板,PTC発熱素子の積層物
全体が保持具によって押圧状態で固定されており、更に
PTC発熱素子の電極板に覆われていない表面はフッ素
ゴムからなる保護層によって密閉された構造になってい
るので、薬剤の蒸気や石油系の薬液等の外的要因に対し
て特性劣化のない信頼性の高いPTC発熱体を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す図で、PTC発熱体の
分解斜視図である。
【図2】本考案の一実施例を示す図で、PTC発熱体の
断面図である。
【図3】本考案の他の実施例を示す図で、PTC発熱体
の分解斜視図である。
【図4】従来例を示す図で、PTC発熱体の断面図であ
る。
【図5】従来例を示す図で、(a)はPTC発熱体の斜
視図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 PTC発熱素子 2 電極層 3 電極板 3a ディスク部 3b 接続端子 3c 突起 4 保護層 5 耐熱絶縁板 6 保持具 13 電極板 14 保護層 15 耐熱絶縁板 15a 筒柱 16 保持具 16a 円筒部 25 耐熱絶縁板 25a 穴部 31 PTC発熱素子 32 電極層 33 電極板 35 絶縁板 37 絶縁ケース 38 金属放熱体 39 間隙 41 PTC発熱素子 42 電極層 43 電極板 44 シリコーン系絶縁性接着剤 50 周縁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−348501(JP,A) 特開 平4−167390(JP,A) 特開 平4−167391(JP,A) 実開 平3−35692(JP,U) 実開 昭62−129794(JP,U) 実開 昭63−112301(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面に電極層(2)を有する正特性サー
    ミスタ発熱素子(1)に複数個の突起(3c)を有する
    電極板(3)を当接するとともに、前記正特性サーミス
    タ発熱素子(1)の電極板(3)に覆われていない表面
    をフッ素ゴムからなる保護層(4)にて密閉し、更に前
    記電極板(3)の表面に耐熱絶縁板(5)を当接し、こ
    れら全体を保持具(6)によって押圧状態で固定したこ
    とを特徴とする正特性サーミスタ発熱体。
JP6250091U 1991-07-12 1991-07-12 正特性サーミスタ発熱体 Expired - Lifetime JP2546587Y2 (ja)

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JPH0588280U JPH0588280U (ja) 1993-12-03
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