JP2546580Y2 - 横葺き屋根の取付構造 - Google Patents

横葺き屋根の取付構造

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JP2546580Y2
JP2546580Y2 JP1990122633U JP12263390U JP2546580Y2 JP 2546580 Y2 JP2546580 Y2 JP 2546580Y2 JP 1990122633 U JP1990122633 U JP 1990122633U JP 12263390 U JP12263390 U JP 12263390U JP 2546580 Y2 JP2546580 Y2 JP 2546580Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は横葺き屋根の取付構造に関する。
[従来の技術] 従来の横葺き屋根の取付構造を第9図と第10図に示し
てある。この取付構造では、屋根の横方向で隣接する2
枚の屋根板101,102の相対向する端部に断面視形状がコ
字状の差込みプレート111,112が嵌め込まれており、差
込みプレート111,112の嵌め込まれた屋根板101,102の端
部が捨て板120の上に配置されている。そして、カバー1
30の幅方向両側に具備された折返し形状の係合部131,13
2を差込みプレート111,112の横向きの支持片部113,114
に嵌合状に差し込んである。上記差込みプレート111,11
2は捨て板120の上にあらかじめ支持プレートとして固着
されているものもある。
上記捨て板120は、捨て板120の上に配置された屋根板
101,102の相互間の隙間Sから入ってきた雨水を軒先に
流す役割を担っているのであり、そのため、捨て板120
の底板123の両側部分には折返し状の水返し121,122が形
成されており、この水返し121,122によって捨て板120に
入ってきた水が捨て板120の外側に流出しないようにし
てある。101a,102aは屋根板の裏貼り材であり、発泡樹
脂からなる軟質シートである。
また、屋根の傾斜方向で隣接する屋根板同士、たとえ
ば上段側の屋根板102と下段側の屋根板103とは、下段側
の屋根板103の上端部に形成された上向き折返し部104と
上段側の屋根板102の下端部に形成された下向き折返し
部105とを互いに噛み合わせた状態で重ね合わせてあ
る。上段側の屋根板101と下段側の屋根板103とについて
も同様である。また、捨て板120は屋根の横方向で隣接
している屋根板101,102の突合せ箇所毎に個々に設けら
れており、その捨て板120の下端部に形成した折返し部1
24は上記各折返し部104,105の重なり箇所に挾み込まれ
ている。なお、個々の屋根板101,102,103はそれらの上
端部が吊子(不図示)を介して下地材140に保持されて
いる。
[考案が解決しようとする課題] 以上説明した従来の横葺き屋根の取付構造によると、
個々の屋根板、たとえば屋根板101,102の端部は、それ
自身の弾性によってカバー130における係合部311,132の
折返し片部133,134に押し付けられた状態になっている
だけであるので、暴風雨時のようにその屋根板102に大
きな下向きの外力Fが加わると、屋根板102の端部がた
とえば第10図の仮想線イのように下方に撓み、それによ
って屋根板102の端部とカバー130の折返し片部134との
間に屋根の傾斜方向に幅広い隙間の生じることがある。
このような事態が発生すると、捨て板120の排水能力を
越える多量の雨水が捨て板120に流れ込み、その雨水が
捨て板120きる水返し121,122を越流してその外側に流出
するといった好ましくない事態を生じることがある。
そこで屋根板102の端部を風圧などで下方に撓みにく
くするため、屋根板102にリブを形成したり、屋根板102
を幅方向中間部で谷形に折り曲げたりしてその剛性を高
めることも行われているが、そのようにしても確実に撓
みを防ぐことができるとは限らない。また、リブを付け
たり折り曲げたりすると、屋根板102の外観ないし意匠
を様々に変更したいときに、そのリブや折曲線がそれら
を変更するときの障害となることもある。他の屋根板10
1,103についても同様である。
他方、従来では、捨て板120を横方向で相隣接する屋
根板101,102の接続箇所ごとに1枚ずつ配備することが
要求されるため所定の曲げ加工などを施した捨て板120
の必要数が多くなることに加え、屋根板の接続箇所はき
わめて多数箇所にのぼるので、横葺き屋根の経済性や施
工性を向上させることが困難であった。
本考案は上記のような実情に鑑みてなされたもので、
屋根板の外観ないし意匠を自由任意に変更できるととも
に、横葺き屋根の経済性や施工性を容易に向上させるこ
とができるものでありながら、風圧などで下向きの外力
を受けたとしても下方への撓み変形をなくして屋根板の
下面への雨水の浸入を確実に防止することができる横葺
き屋根の取付構造を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本考案に係る横葺き屋根
の取付構造は、屋根の傾斜方向で隣接する屋根板同士
を、下段側の屋根板の上端部に形成された上向き折返し
部に上段側の屋根板の下端部に形成された下向き折返し
部が係合された状態で重ね合わせて施工される横葺き屋
根の取付構造であって、屋根の傾斜方向で隣接する複数
枚の屋根板に共通の捨て板と、屋根板の働き幅部分の長
さと同等もしくは略同等な長さをもつ座板部と支持片部
とが立上り板部の下端と上端のそれぞれから同一側へ横
向きに突出されているとともに、上記立上り板部をその
上端に近付くほど幅狭にして上記座板部と支持片部との
間に前記捨て板と屋根板との間に形成される傾斜角度に
合致する所定の傾斜角度が設けられ、かつ、上記座板部
の長手方向の全長部分には該座板部と上記支持片部との
傾斜角度に相応して上端部に近付くほど薄肉となる弾性
材料製のバックアップ部材がその表面と前記支持片部と
の間にほぼ均一な隙間を形成する状態に配置固定されて
なる差込みプレートと、上記差込みプレートの支持片部
に嵌合可能な折返し形状の係合部をカバー本体部の幅方
向両側に具備するカバーとを備え、上記捨て板の上に配
置された横方向で隣接する屋根板のそれぞれの端部に上
記差込みプレートがそのバックアップ部材の表面と支持
片部との間の隙間を介して嵌め込まれ、かつ、各屋根板
の端部に嵌め込まれた差込みプレートの各支持片部に上
記カバーの幅方向両側の係合部を嵌合させることで、そ
れら両係合部におけるカバー本体部と折返し片部とによ
り上記両差込みプレートの各支持片部が挟持されるとと
もに、各屋根板の端部の裏面に上記バックアップ部材の
表面が接触して屋根板の働き幅部分の長さ方向の略全体
がその裏面側から支持されているものである。
[作用] 本考案によれば、屋根の傾斜方向で隣接する複数枚の
屋根板に共通の捨て板を用いることによって、横方向で
隣接する屋根板の突合わせ箇所にそれぞれ個別の捨て板
を設ける必要がなくなって、捨て板の使用数および屋根
板の接続箇所が少なくなって、横葺き屋根全体としての
経済性および施工性の向上を図れる。
それでいて、各屋根板の端部の裏面に上記差込みプレ
ートの座板部の全長部分に亘って配置固定されているバ
ックアップ部材の表面が接触して屋根板の働き幅部分の
長さ方向の略全体がその裏面側から支持されているため
に、風圧などの外力が屋根板の傾斜方向のいずれの部分
に加わっても、屋根板の端部が下方へ撓み変形すること
がなく、カバーにおける折返し片部と屋根板の端部との
間に屋根の傾斜方向に幅広い隙間が生じることがない。
また、上記差込みプレートにおける立上り板部がその上
端に近付くほど幅狭に形成されて座板部と支持片部との
間に捨て板と屋根板との間に形成される傾斜角度に合致
する所定の傾斜角度が設けられているので、屋根板の接
続箇所におれる屋根板と捨て板との隙間が差込みプレー
トおよびバックアップ部材により完全に閉塞されること
になり、万一、屋根板の端部の一部が下方へ撓むことが
あっても、屋根板の下面に雨水が浸入することを確実に
防止して内部への雨漏りの発生をなくすることができ
る。
[実施例] 第1図は本考案の実施例による横葺き屋根を部分的に
示した平面図で、1は横長のカラー鋼板などで作られた
屋根板、2は捨て板、3は差込みプレート、4はカバー
をそれぞれ示している。この横葺き屋根は屋根板1,1の
接続箇所が千鳥配列された所謂一文字葺きに属するもの
である。
第2図は屋根板1や捨て板2などの上記各部材を示し
た分解斜視図である。
屋根板1は平板状の屋根板本体11の長手方向を屋根の
横方向X(第1図参照、以下同じ)に合わせて下地材
(第2図において不図示)に固定される。この屋根板1
は屋根板本体11の上端部に上向き折返し部12を具備し、
その下端部に下向き折返し部15を具備している。上向き
折返し部12は屋根板本体11の端部から滑らかな湾曲形状
に立ち上がった巻上り部13に部分円筒状の上耳部14を連
設してなる。また、下向き折返し部15は屋根板本体11の
端部から滑らかな湾曲形状に立ち下がった巻下り部16に
傾斜部17を介して部分円筒状の下耳部18を連設してな
る。また、第6図と第7図のように、屋根板本体11の裏
面とそれに連続する巻上り部13と上耳部14と巻下り部16
と傾斜部17と下耳部18の面に柔軟な発泡ポリエチレンフ
ォームなどの断熱材19が裏貼りされている。
捨て板2は鋼板に曲げ加工などを施すことにより製作
されており、その縦方向(屋根の傾斜方向Y)の長さが
屋根板1の縦幅の数倍の寸法になっており、その横幅方
向の両側端部に折返し状の水返し21,21が全長に亘って
形成されている。また、捨て板2の底板22には全長に亘
るリブ23が形成されており、このリブ23や上記水返し21
によって捨て板2の剛性が高められている。なお、捨て
板2の剛性を高めるには第2図のようにリブ23,23を配
置する場合に限らず、第8図のようにリブ23のほかに膨
出状の凸状24を全長に亘って形成するといった種々の方
策を採用することが可能である。捨て板2の縦方向の複
数の適所に止水プレート25が固定されている。この止水
プレート25は捨て板2の2つのリブ23,23の一方または
両方に嵌合されてその底板22に溶接や接着などの適宜手
段で固定された座部26に止め板片部27を連設してなり、
その内面に柔軟なゴム質の止水材28が貼り付けられてい
る。なお、捨て板2は屋根の棟から軒先に至る長さであ
っても、それより短くてもよいが、後者の場合は複数枚
の捨て板2を接続して屋根の棟から軒先に至る長さにす
ることを要する場合がある。
差込みプレート3の詳細を第3A図と第3B図に示してあ
る。この差込みプレート3は鋼板に曲げ加工などを施す
ことにより形成されており、立上り部31と、立上り部31
の下端から横向きに突出された座板部32と、立上り部31
の上端から横向きに突出された支持片部33とを具備して
いる。座板部32と支持片部33は同一側に突出しており、
座板部32の出幅は支持片部33よりも長くなっている。ま
た、座板部32の長さは第6図に示した屋根板1の働き幅
Wとの関係でそれと同等かそれよりもやゝ短くなってい
るのに対し、支持片部33には座板部32の上端および下端
よりもやゝ延び出た上部延出片部34と下部延出片部35と
が形成されており、上部延出片部34がやゝ上向きに反っ
た形状になっている。さらに、立上り部31は上端に近付
くほど幅狭になっている。そのため、座板部32と支持片
部33との間には一定の傾斜角度θが確保されている。こ
の傾斜角度θは、後述する捨て板2と屋根板1との間に
形成される傾斜角度αに合わせて定められている。
差込みプレート3の座板部32の全長部分にはネオプレ
ンゴム発泡体などの柔軟であるが比較的腰の強いバック
アップ部材36が配置されている。このバックアップ部材
36はその底面や側面の両方あるいは一方の全長部分を座
板部32や立上り部31の両方あるいは一方に接着剤や両面
粘着テープなどを用いて貼り付けておくことが望まし
い。これは、接着剤層や粘着テープがバックアップ部材
36と差込みプレート3との接触面での止水性能を向上さ
せることに役立つからである。また、バックアップ部材
36はその厚みが上述した座板部32と支持片部33との傾斜
角度θに相応して上端部に近付くほど薄肉になってい
て、バックアップ部材36の表面37と上記支持片部33との
間にほぼ均一な隙間38が形成されている。さらに、第3B
図に示すようにバックアップ部材36の表面37は上記座板
部32や支持片部33の出幅方向(屋根の横方向X)に向か
う下り勾配が付与されている。
第2図と第4図に示したように、カバー4は鋼板に曲
げ加工などを施して形成された縦長の部材であり、その
幅方向の両側に折返し形状の係合部41,41を有してい
る。これらの係合部41,41は平坦なカバー本体部42とそ
の裏側に所定のわずかな間隔を隔てて折り返された折返
し片部43,43とを具備している。そして、折返し片部43,
43の一端部は傾斜部44,44と幅狭部45,45とが形成されて
おり、幅狭部45,45がカバー本体部42に接触しているの
に対し、傾斜部44,44とカバー本体部42との間には傾斜
部44,44よりも他端部側に形成された折返し片部43,43と
カバー本体部42との隙間と同一幅でかつその隙間に通じ
る差込み口46が形成されている。また、カバー4の他端
部は滑らかな湾曲形状に折り返された係合片部47になっ
ている。さらに、カバー本体部42の一端部に上向きの突
片48が延出されている。なお、図例ではカバー本体部42
の長手方向に上記係合片部47を始点として延びる凹入部
49が形成されており、この凹入部49によってカバー4の
剛性が高められている。
第1図で明らかなように、捨て板2は屋根の横方向X
に間隔を隔てた所定の複数箇所に棟から軒先に向けて延
びる状態が配置される。この場合、1枚の捨て板2が棟
から軒先に至る長さを有する箇所では、1枚の捨て板2
を用いるだけでよいが、棟から軒先に至る長さが1枚の
捨て板2よりも長い場合には、捨て板2を接続してその
不足長を補う。後者の場合、下段側の捨て板2の上端部
の上に上段側の捨て板2の下端部を重ねて接続箇所での
水漏れを防止することが望ましい。捨て板2はその底板
22の全体が屋根の下地材(第10図において符号140で示
されている。)の上に載置されるのであり、下地材から
捨て板2の底板22の下端部が浮き上がった状態にはなら
ない。
屋根の横方向Xに隣接して配置される屋根板1の端部
に、差込みプレート3におけるバックアップ部材36の表
面37と支持片部33との隙間38を利用して差込みプレート
3が嵌め込まれる。この場合、バックアップ部材36の表
面37と支持片部33との隙間38は屋根板1の端部の厚みよ
りも狭くなっているのであり、そのために差込みプレー
ト3を嵌め込んだ状態ではバックアップ部材36が少し圧
縮され、その弾性復元力で屋根板1の端部が支持片部33
に押し付けられた状態になる。屋根板1の端部に差込み
プレート3を嵌め込むときには、バックアップ部材36の
表面37に下り勾配が付与されていることがその嵌込みを
容易にすることに役立つ。なお、屋根板1の端部はバッ
クアップ部材36の弾性復元力を受けなくても支持片部33
に押し付けられた状態になる。これは、冒頭で説明した
ように、屋根板1は捨て板2の水返し21の上に載置され
た状態になるため、屋根板1の端部が捨て板2の底板22
から浮き上がって支持片部33に押し付けられるからであ
る。
こうして差込みプレート3が嵌め込まれた屋根板1の
端部を捨て板2の上に配置し、かつ、屋根板1の上向き
折返し部12を上記下地材に固定した吊子(不図示)で下
地材側に押し付けて固定する。次に、こうして下地材に
固定された屋根板1の横に、第5図のように熱伸縮吸収
用の所定の隙間Sを保持させて別の屋根板1を配置し、
吊子を用いてその屋根板1の上向き折返し部12を下地材
側に押し付けて固定する。この屋根板1の端部に差込み
プレート3が嵌め込まれていることは勿論である。
この後、カバー4の差込み口46を各差込みプレート3,
3の支持片部33,33に差し入れてから係合部41,41を支持
片部33,33に押し込むことによって係合部41,41を支持片
部33,33に嵌合させ、カバー本体部42,42と折返し片部4
3,43とにより支持片部33,33を挾持させる。したがっ
て、それぞれの係合部41におけるカバー本体部42と折返
し片部43との隙間は支持片部33の厚みよりも少し狭くし
ておくことが望ましい。こうして係合部41を支持片部33
に係合させると、屋根板本体11がそれ自体の弾性とバッ
クアップ部材36の弾性復元力とによって係合部41の折返
し片部43に弾接した状態となる。したがって、バックア
ップ部材36と上記折返し片部43とにより屋根板1の端部
が挾まれる。以上は屋根板1の横葺き手順の一例の説明
であり、横葺き手順はこれに限定されない。
第5図は第1図のV−V線断面に相当する拡大断面図
である。この図で判るように、捨て板2の上に配置され
た横方向で隣接する屋根板1,1のそれぞれの端部には差
込みプレート3,3が嵌め込まれ、各屋根板1の端部に嵌
め込まれたそれぞれの差込みプレート3の支持片部33に
カバー4の係合部41が嵌合されてその係合部41における
カバー本体部42と折返し片部43とにより上記支持片部33
が挾持されている。また、差込みプレート3の座板部32
の全長部分に設けられたバックアップ部材36の表面37が
屋根板1の端部の裏面に接触して屋根板1を裏面側から
支持している。さらに、バックアップ部材36と上記折返
し片部43とにより屋根板の端部が挾まれている。そし
て、第6図で判るように、屋根板1の働き幅W部分の略
全体がバックアップ部材36でその裏面側から支持されて
いる。
以上の構成であれば、風圧などの下向きの外力が屋根
板1に加わっても、バックアップ部材36の表面37の全体
で屋根板1を支持していることにより屋根板1の端部が
下方に撓むといった事態はきわめて起こりにくくなる。
そのため、カバー4における係合部41の折返し片部43と
屋根板1の端部との間に屋根板1の撓みによる隙間が生
じるといったことがきわめて生じにくくなる。したがっ
て、そのような隙間から捨て板2に雨水が流れ込んで捨
て板2の外側に水が越流するといった事態を生じない。
屋根の傾斜方向Yでは、第7図のように下段側の屋根
板1の上向き折返し部12に上段側の屋根板1の下向き折
返し部15が係合され、その係合箇所の全体としては下段
側の屋根板1の上に上段側の屋根板1が重ねられてい
る。したがって、個々の屋根板1と屋根の下地材や捨て
板2との間には第6図に説明的に示した一定の傾斜角度
αが形成される。したがって、差込みプレート3におけ
る支持片部33と座板部32との傾斜角度θを屋根板1と下
地材や捨て板2との傾斜角度αに合わせておくことによ
って、屋根板1の接続箇所における屋根板1と捨て板2
との隙間が差込みプレート3やバックアップ部材36とに
よって塞がれる。また、そうしておくことによって捨て
板2の全体を屋根の下地材に接触させて配置することが
できるようになり、そのことによって、第9図のように
捨て板120の下端部に折返し部124を形成する必要がなく
なる。
また、この実施例のように、屋根板1の下向き折返し
部15などの目に見える部分を滑らかな湾曲形状に形成し
ておくと、屋根全体がソフトなイメージの仕上がりにな
る。
なお、この実施例では、屋根板1に断熱材19が裏貼り
されているけれども、断熱材19を省略することも可能で
ある。
さらに本考案において、捨て板を屋根板の傾斜に沿う
形状に形成すれば、差込みプレートの座板部と支持片部
を平行に形成し、かつバックアップ材も平行に形成する
ことができる。また、差込みプレートは捨て板の上にあ
らかじめ固定しておいてもよい。
[考案の効果] 以上のように、本考案によれば、屋根の傾斜方向で隣
接する複数枚の屋根板に共通の捨て板を用いることによ
って、横方向で隣接する屋根板の突合わせ箇所にそれぞ
れ個別の捨て板を設ける必要がなく、捨て板の使用数お
よび屋根板の接続箇所を少なくして、横葺き屋根全体と
しての経済性および施工性を向上することができる。そ
れでいながら、各屋根板の端部の裏面に差込みプレート
の座板部の全長部分に亘って配置固定されているバック
アップ部材の表面が接触して屋根板の働き幅部分の長さ
方向の略全体をその裏面側から支持させることにより、
風圧などの外力が屋根板の傾斜方向のいずれの部分に加
わっても、屋根板の端部が下方へ撓み変形することがな
く、カバーにおける折返し片部と屋根板の端部との間に
屋根の傾斜方向に幅広い隙間が生じるといった事態をな
くすることができる。その上、上記差込みプレートにお
ける立上り板部がその上端に近付くほど幅狭に形成され
て座板部と支持片部との間に捨て板と屋根板との間に形
成される傾斜角度に合致する所定の傾斜角度が設けられ
ているので、屋根板の接続箇所におれる屋根板と捨て板
との隙間を差込みプレートおよびバックアップ部材によ
り完全に閉塞することが可能で、万一、屋根板の端部の
一部が下方へ撓むことがあっても、屋根板の下面に雨水
が浸入することを確実に防止して内部への雨漏りの発生
を確実に防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は本考案の実施例を示し、第1図は横葺
き屋根を部分的に示した平面図、第2図は構成要素を示
す分解斜視図、第3A図は差込みプレートの側面図、第3B
図は差込みプレートの正面図、第4図はカバーを裏面側
から見た斜視図、第5図は第1図のV−V線断面に相当
する拡大断面図、第6図は上記取付構造の部分縦断側面
図、第7図は第1図のVII−VII線断面に相当する要部拡
大断面図、第8図は捨て板の変形例を示す概略正面図、
第9図は従来例の部分斜視図、第10図は従来例の縦断正
面図である。 1……屋根板、2……捨て板、3……差込みプレート、
4……カバー、31……立上り板部、32……座板部、33…
…支持片部、36……バックアップ部材、37……バックア
ップ部材の表面、41……係合部、42……カバー本体部、
43……折返し片部、W……屋根板の働き幅、α……捨て
板に対する屋根板の傾斜角度、X……屋根の横方向、Y
……屋根の傾斜方向、θ……座板部に対する支持片部の
傾斜角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実願 昭61−118539号(実開 昭63− 25721号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) 実願 昭59−41906号(実開 昭60− 154518号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】屋根の傾斜方向で隣接する屋根板同士を、
    下段側の屋根板の上端部に形成された上向き折返し部に
    上段側の屋根板の下端部に形成された下向き折返し部が
    係合された状態で重ね合わせて施工される横葺き屋根の
    取付構造であって、 屋根の傾斜方向で隣接する複数枚の屋根板に共通の捨て
    板と、 屋根板の働き幅部分の長さと同等もしくは略同等な長さ
    をもつ座板部と支持片部とが立上り板部の下端と上端の
    それぞれから同一側へ横向きに突出されているととも
    に、上記立上り板部をその上端に近付くほど幅狭にして
    上記座板部と支持片部との間に前記捨て板と屋根板との
    間に形成される傾斜角度に合致する所定の傾斜角度が設
    けられ、かつ、上記座板部の長手方向の全長部分には該
    座板部と上記支持片部との傾斜角度に相応して上端部に
    近付くほど薄肉となる弾性材料製のバックアップ部材が
    その表面と前記支持片部との間にほぼ均一な隙間を形成
    する状態に配置固定されてなる差込みプレートと、 上記差込みプレートの支持片部に嵌合可能な折返し形状
    の係合部をカバー本体部の幅方向両側に具備するカバー
    とを備え、 上記捨て板の上に配置された横方向で隣接する屋根板の
    それぞれの端部に上記差込みプレートがそのバックアッ
    プ部材の表面と支持片部との間の隙間を介して嵌め込ま
    れ、かつ、各屋根板の端部に嵌め込まれた差込みプレー
    トの各支持片部に上記カバーの幅方向両側の係合部を嵌
    合させることで、それら両係合部におけるカバー本体部
    と折返し片部とにより上記両差込みプレートの各支持片
    部が挟持されるとともに、各屋根板の端部の裏面に上記
    バックアップ部材の表面が接触して屋根板の働き幅部分
    の長さ方向の略全体がその裏面側から支持されているこ
    とを特徴とする横葺き屋根の取付構造。
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