JP2544112Y2 - 種籾選別装置 - Google Patents

種籾選別装置

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JP2544112Y2
JP2544112Y2 JP6552491U JP6552491U JP2544112Y2 JP 2544112 Y2 JP2544112 Y2 JP 2544112Y2 JP 6552491 U JP6552491 U JP 6552491U JP 6552491 U JP6552491 U JP 6552491U JP 2544112 Y2 JP2544112 Y2 JP 2544112Y2
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正三 石井
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  • Adjustment And Processing Of Grains (AREA)
  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】本考案は、脱穀し乾燥された種籾を、芒や
枝梗の除かれた良好な種籾と、芒枝梗付き籾とに選別分
流する種籾選別装置に関する。
【0002】
【考案の技術的背景】一般に、脱穀し乾燥された種籾の
うち、芒や枝梗が除去された良好な種籾が約60%、そ
の他は芒,枝梗付き籾である。しかるに、従来種籾を良
好な種籾と芒,枝梗付き籾とに選別する手段がないこと
から、脱芒,枝梗処理する必要のない良好な種籾まで脱
芒機に投じ、苛酷な脱芒,枝梗処理をしていた。
【0003】しかも、種籾を100%脱芒,枝梗するに
は、苛酷な脱芒処理を数回にわたって繰り返し行うた
め、良好な種籾が破損損傷され多くの脱ぷ籾が発生する
おそれがある。
【0004】また従来技術として、良好な種籾と脱ぷ籾
とを選別する手段がないので、この脱ぷ籾は種籾として
播種育苗されるが、この脱ぷ籾は発芽はしない。このよ
うに、育苗の段階で欠株が生じることは田植機による田
植にもそのまま影響し、欠株部への補植に多くの時間と
労力が要求される。この課題を改善、即ち、種籾を、良
好な種籾と芒,枝梗付き籾とに選別し、良好な種籾に苛
酷な脱芒,枝梗処理を与えることのない技術開発が要望
されているのが実情である。
【0005】本考案の目的は、芒,枝梗付き籾のみが脱
芒,枝梗処理され、良好な種籾を無傷のまま自動的に選
別回収しうることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来技術の課題を解決す
る本考案の構成は、外面略全域に、脱穀し乾燥された種
籾のうち、芒,枝梗が除かれた種籾のみが1個づつ収容
しうる凹部を多数形成した回動可能な選別手段と、この
選別手段に接し、かつ、上記凹部に収容されない芒、お
よび/または、枝梗付き籾を脱芒,枝梗手段に連なる移
送手段に掃き出し供給する回転ブラシとからなるもので
ある。
【0007】
【作用】回動する選別手段の凹部には、芒や枝梗が除去
された良好な種籾が1個づつ収容され、凹部に収容され
ない芒,枝梗付き籾は回転ブラシにて移送手段に掃き出
し供給され、脱芒,枝梗手段に送られる。
【0008】
【実施例】次に、図面について本考案実施例の詳細を説
明する。図1は縦断正面図、図2は縦断側面図、図3は
第2,3選別手段部の平面図、図4は選別手段の別実施
例を示す要部の縦断正面図、図5は第3選別手段の一部
の拡大平面図、図6,図7は種籾の選別姿勢を示す第3
選別手段の一部の拡大断面図、図8は脱芒,枝梗手段部
の別実施例の縦断正面図、図9は脱芒,枝梗手段の要部
の平面図、図10は同上縦断側面図、図11は同上別実
施例の平面図、図12は同上正面図、図13は同上別実
施例の平面図、図14は同上別実施例の平面図、図15
は同上縦断側面図、図16は種籾の正面図、図17は種
籾の断面図である。
【0009】図1,図2に示す1は機体であって、該機
体1の一側上部には一方に傾斜した底板2をもつホッパ
ー3が形成してある。上記傾斜した底板2の傾斜下端に
はスリット状の開口4を形成し、この開口4からホッパ
ー3内の種籾がスクリーン状に流下されるようにしてあ
る。5は、上記底板2の下面にスライド可能に止着した
開閉弁で、この開閉弁5によって上記開口4の開度が調
整され、種籾の流量を調整する。
【0010】6はシロッコファンなどの送風機で、該送
風機6の風力は、ダクト7より粃,塵を伴って排出口8
から外部に放出されるようにしてある。このダクト7の
送風端と排出口8の内側端との間には、上記開口4から
流下する種籾が通過する落下流路9が形成してある。以
上の構成により第1選別手段Aが構成されている。
【0011】上記種籾の落下流路9の全域下側には、上
記機体1の内側方に向け下向き傾斜させた脱ぷ籾を選別
回収する選別板10が配設してあり、この選別板10に
は、図3で示すように、この選別板10の傾斜方向にそ
い、かつ、スリット構造の選別孔11が多数条形成され
ており、籾殻が破損され、比較的小粒化された脱ぷ籾が
この選別孔11を通り抜け、上記選別板10の下方に配
設した脱ぷ籾容器12内に回収されるようにしてある。
この脱ぷ籾容器12の外側面には取手13が設けてあ
り、機体1の側板に設けた開口から脱ぷ容器12が出し
入れされる。以上の構成により第2選別手段Bが構成さ
れている。
【0012】14は、上記機体1の内部に、図1の矢印
方向に回動可能に軸架した選別ロールで、この選別ロー
ル14の内側周面上部に上記選別板10の傾斜下端が近
接されている。また、上記選別ロール14の略全域に
は、図5から明らかなように、1粒の良好な種籾が供給
収容される凹部15を碁盤目状に形成せしめ、上記選別
板10上を流下した種籾が、1粒づつ凹部15に収容搬
送されるようにしたものである。上記選別ロール14の
頂部には、これの軸線方向にそい、選別ロール14の表
面に軽くタッチするようにし、而も、選別ロール14と
逆方向に回動する回転ブラシ16を設け、この回転ブラ
シ16により、図5,図7で示すような姿勢で凹部15
内に収容されない芒,枝梗付き籾を排除し、この籾を、
上記回転ブラシ16の軸線方向と平行に設けた樋状構造
の回収ケース17内に掃き出し供給せしめる。また、上
記選別ロール14の搬出端下方に、機体1の側板に設け
た排出口18に連なる種籾回収用のシュート19を設
け、凹部15から放出された良好な種籾をシュート19
を介して回収容器20に回収蓄溜させるようにしたもの
である。以上の構成により第3選別手段Cが構成されて
いる。
【0013】上記樋状構造の回収ケース17には、スク
リュー構造の移送体21が回動可能に嵌合してあり、ま
た、この回収ケース17の搬送終端部には下向きの放出
口22が設けられている。
【0014】Dは、上記回収ケース17の放出口22の
下方に設置される脱芒,枝梗手段で、次のように構成さ
れる。23は、上記放出口22の下端に連通される受入
筒で、この受入筒23を中心部に備えた水平姿勢の固定
円盤24の下面に、例えば、天然ゴム,シリコンゴム,
スポンジ、または、バフ材をスポンジ表面に被覆した素
材によって形成された適度の柔軟性と弾力性を有する固
定作用盤25を設ける。一方、この固定作用盤25の下
側には、モータ26によって回転駆動される水平姿勢の
回動円盤27を対向的に配設し、この回動円盤27の上
面に、上記固定作用盤25と同質材よりなる回動作用盤
28を適当の間隙Hを介して臨ませる。
【0015】尚、上記固定作用盤25は、固定円盤24
に設けるようにしたが、図1,図2に示すように、機体
1にとりつけられる板材に付設することもできるので、
固定円盤24を特別に設ける必要はないが、固定円盤2
4を使用することにより製作、および、組み込みの簡便
化が図れる。また、固定作用盤25を回動し、回動作用
盤28を固定しても同様な作用効果が得られることか
ら、図示のものに特定されることはない。
【0016】図17に示すように、種籾の厚みをa,巾
をbとすると、上記固定作用盤25と回動作用盤28の
間隙Hと、a,bとの間には、a<H<bの相関関係を
保たせ、両作用盤25,28間に種籾が多層になること
を防止し、種籾同志の摩擦摺動によって種籾が脱ぷ籾と
なることを防止するようにしたものである。尚、特に図
示してないが、間隙Hは適宜手段によって調節可能とす
る。脱芒,枝梗手段Dは上述のように構成されている。
【0017】上記脱芒,枝梗手段Dの下方には、脱芒,
枝梗処理された種籾を一側に流下集合させる回収シュー
ト29が配設してある。そして、この種籾を流下集合さ
せる回収シュート29の下端は、上記機体1内に立設さ
れ、かつ、内部にスパイラー30を設けた揚穀筒31の
下端に形成せる供給口32に連通される。また、上記揚
穀筒31の上端は上記ホッパー3の一側に連通してあ
り、脱芒,枝梗手段Dを通過した全ての種籾をホッパー
3に再投入するよう構成したものである。
【0018】上記モータ26の駆動は、伝動機構33を
介して上記回動作用盤28,スパイラー30に伝達され
るようにしてある。また、上記送風機6,選別ロール1
4,ブラシ16などの駆動機構については特に図示して
ないが、上記モータ26を駆動源として利用することも
可能である。
【0019】図4は、特に、第3選別手段Cの別実施例
を示しており、この実施例は、図1,図2に示すロール
形の選別ロールをベルトコンベア構造としたもので、ロ
ール34間に懸架された肉厚材料よりなるコンベア35
の表面略全域に、上記実施例と同様に凹部36を碁盤目
状に形成するとともに、種籾の搬送上手側を下向き傾斜
し、この傾斜下端の上面に上記選別板10の傾斜下端を
近接させたものである。尚、図4において、上記実施例
と同一構造部には、同一の符号を付すことによって詳細
な説明は省略する。
【0020】図8は、脱芒,枝梗手段Dの別実施例を示
している。即ち、図1,図2に示した回動作用盤28の
中央部に円錐形突部28aを一体形成するとともに、こ
れに対応する上記固定円盤24に付設される固定作用盤
25の中央部に、上記円錐形突部28aにそう傾斜誘導
部25aを形したもので、受入筒23から投入される種
籾が、回動作用盤25の遠心力と円錐形突部28aの誘
導作用で確実に両作用盤25,28間に誘導されるよう
にしたものである。
【0021】図9,図10は、回動作用盤28の別実施
例を示しており、同一円周上に夫々複数個の突起37を
設け、この突起37によって両作用盤25,28間を転
動する種籾に不規則な回転運動、例えば、図16の矢印
で示すように、種籾の短尺方向軸線を中心として種籾を
大きく回転せしめ、芒、および/または、枝梗を一挙に
折損除去しうるようにしたものである。尚、この突起3
7は、固定作用盤25側に付設してもよく、また、両作
用盤25,28の双方に付設してもよい。
【0022】図11,図12は、回動作用盤28の別実
施例を示し、中央部を除いた残部に放射状の凹溝38を
形成したものである。この作用は、上記図9,図10で
示した実施例と同様である。尚、この凹溝38は、固定
作用盤25側に形成するか、あるいは、両作用盤25,
28に付設してもよい。
【0023】図13に示す実施例は、上記図11,図1
2に示した凹溝を円弧状の凹溝39としたもので、この
凹溝39の回転方向に対する前進角、または、後退角に
より更に一層複雑な転動が種籾に与えられるようにした
ものである。
【0024】次に、図14,図16について回動作用盤
28の別実施例を説明すると、中央部を除いた他の部分
に、同心円状の凹溝40を設けたものである。中央の凹
溝40から外方の凹溝40に至る間に、種籾に複雑な転
動を与えるようにしたものである。
【0025】
【作用の説明】脱穀し乾燥された種籾をホッパー3に投
入する。投入された種籾はスリット状の開口4からカー
テン状に連続的に流下され、この流下途中において送風
機6からの風力で種籾中に混在している粃や塵類が吹き
飛ばされ、これらは排出口8から機外に放出せしめられ
る。(第1選別手段A)
【0026】除塵された種籾は、連続して選別板10上
に供給され、この板上を流下しながら多数の選別孔11
上を通過する際に、種籾中に含まれている脱ぷ籾が選別
され、脱ぷ籾容器12内に収容せしめられる。そして収
容回収された脱ぷ籾は、籾すり精米処理したのち食用に
供せられる。(第2選別手段B)
【0027】選別板10上を流下した良質な種籾と、
芒,枝梗付き籾は回転している選別ロール14,また
は、コンベア35の表面に至り、これに形成されている
各凹部15,または、36内に収容される。そして、選
別ロール14,コンベア35の回動の進行により、ブラ
シ16によって選別ロール14,コンベア35の表面が
掃引されるが、このとき、図7で示すように凹部15,
36内に収容されない芒,枝梗付き籾は、このブラシ1
6の回転作用により回収ケース17に放出移行される。
そして、凹部15,36内に1粒づつ収容された良好な
種籾は、選別ローラ14,コンベア35の回転に伴い順
次放出流下され、シュート19を経て回収容器20内に
回収蓄溜せしめられる。(第3選別手段C)
【0028】一方、上記回収ケース17内に選別供給さ
れた芒,枝梗付き籾は、移送体21によって搬送され、
搬送端に設けた放出口22から流下し、受入筒23を経
て脱芒,枝梗手段Dを構成する回動作用盤28の中央部
に供給される。この供給された芒,枝梗付き籾は、回動
作用盤28の遠心力によって固定作用盤25と回動作用
盤28の間隙H内に挟合誘導され、両作用盤25,28
がもつ弾力性と柔軟性、および、遠心力の作用、更に加
えて、a<H<bの条件下で、両作用盤25,28間に
包み込まれて不規則な転動が与えられながら芒や枝梗が
除去せしめられる。そして、両作用盤25,28の遠心
力作用によって外周縁から順次放出される。
【0029】このように、芒や枝梗が除かれた種籾、及
び、取除かれない種籾を、全て回収シュート29上を流
下させて供給口32から揚穀筒31内に供給し、スパイ
ラー30の揚穀作用で上記ホッパー3内に再投入する。
そして、ホッパー3内の他の種籾と一緒に上記第1,第
2,第3の選別手段A,B,Cを再循環せしめられ、夫
々の手段で再選別が行われる。(脱芒,枝梗手段D)
【0030】
【考案の効果】上述のように本考案の構成によれば、次
のような効果が得られる。 (a)回動する選別手段の凹部には、良好な種籾のみが
1粒づつ収容せしめられ、そのまま回収することができ
る。一方、凹部に収容されることなく選別手段の回動に
随伴移動する芒,枝梗付き籾は、回転ブラシの作用で脱
芒,枝梗手段に連なる移送手段に掃き出し供給され、
芒,枝梗付き籾のみが脱芒,枝梗処理されるので、従来
技術と比べ脱ぷ籾の発生を激減せしめ、欠株のない播種
育苗効率、および、補植のない田植機による田植効率の
向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案装置の縦断正面図である。
【図2】装置の縦断側面図である。
【図3】第2,第3選別手段部の平面図である。
【図4】第3選別手段の別実施例の縦断正面図である。
【図5】第3選別手段の一部の拡大平面図である。
【図6】図5のイ−イの断面図である。
【図7】図5のロ−ロの断面図である。
【図8】脱芒,枝梗手段部の別例の縦断正面図である。
【図9】回動作用盤の別例の平面図である。
【図10】図9の断面図である。
【図11】回動作用盤の別例の平面図である。
【図12】図11の正面図である。
【図13】回動作用盤の別例の平面図である。
【図14】回動作用盤の別例の平面図である。
【図15】図14の断面図である。
【図16】芒,枝梗付き籾の正面図である。
【図17】籾の断面図である。
【符号の説明】
A 第1選別手段 B 第2選別手段 C 第3選別手段 D 脱芒,枝梗手段 H 間隙 a 籾の厚み b 籾の巾 1 機体 3 ホッパー 4 開口 6 送風機 7 ダクト 8 排出口 9 落下流路 10 選別板 11 選別孔 12 脱ぷ籾容器 14 選別ロール 15 凹部 16 ブラシ 17 回収ケース 18 排出口 19 シュート 20 回収容器 21 移送体 22 放出口 23 受入筒 24 固定円盤 25 固定作用盤 27 回動円盤 28 回動作用盤 28a 円錐形突部 29 回収シュート 30 スパイラー 31 揚穀筒 32 供給口 35 コンベア 36 凹部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外面略全域に、脱穀し乾燥された種籾の
    うち、芒,枝梗が除かれた種籾のみが1個づつ収容しう
    る凹部を多数形成した回動可能な選別手段と、この選別
    手段に接し、かつ、上記凹部に収容されない芒、および
    /または、枝梗付き籾を脱芒,枝梗手段に連なる移送手
    段に掃き出し供給する回転ブラシとからなることを特徴
    とする種籾選別装置。
JP6552491U 1991-07-23 1991-07-23 種籾選別装置 Expired - Lifetime JP2544112Y2 (ja)

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