JP2543381B2 - シヤ―プペンシルのチヤツク締め具の製造方法 - Google Patents
シヤ―プペンシルのチヤツク締め具の製造方法Info
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- JP2543381B2 JP2543381B2 JP62295472A JP29547287A JP2543381B2 JP 2543381 B2 JP2543381 B2 JP 2543381B2 JP 62295472 A JP62295472 A JP 62295472A JP 29547287 A JP29547287 A JP 29547287A JP 2543381 B2 JP2543381 B2 JP 2543381B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はシヤープペンシルのチヤツク締め具の製造方
法、特に真鎮等の金属製の締め具の開口縁に塑性加工に
より小さくて均一なアールを付けることのできるチヤツ
ク締め具の製造方法に関する。
法、特に真鎮等の金属製の締め具の開口縁に塑性加工に
より小さくて均一なアールを付けることのできるチヤツ
ク締め具の製造方法に関する。
(従来の技術) シヤープペンシルのチヤツクの外周部に装着される締
め具はその前端開口縁の近傍をチヤツクに接触してチヤ
ツクを締め付けるような形状を有しており、チヤツクと
締め具との摺動によるチヤツクの摩耗を防ぐために、接
触点の近傍の締め具の前端開口縁にはアールが付けられ
ている。この締め具の前端開口縁のアールが大きいと、
特に樹脂製のチヤツクの場合、製品寸法のばらつきによ
るチヤツクに対する締め具の接触点の位置変化が大きく
なつて芯の繰り出し量のばらつきがひどくなる欠点があ
つた。又、締め具の接触点近傍のアールが大きいと、チ
ヤツクに対する締め付け力が弱くなつて、締め具に対し
てチヤツクが没入しやすくなるという弊もあつた。そこ
で接触点近傍のアールが小さく且つ均一な締め具が強く
要望されている。ところで、金属製の締め具の開口縁に
アールを付ける加工法としては切削加工と塑性加工があ
るが、切削加工によれば困難性が大きく又コスト高にな
るので、一般にダイスとパンチを利用し、ダイスの縁の
丸みに倣つて材料を変形させる塑性加工が採用されてい
る。そして製品(締め具)のアールを小さくするには当
然ダイスの縁のダイラジアスを小さくする必要がある
が、ダイスのダイラジアスを小さくすると材料が縁に沿
つてスムーズに流れにくく、材料が削られてパウダーが
発生するなどして寸法が不安定となり、又、ダイスの負
担も大きくダイスにチツピングが生じやすい弊もあつ
た。又、製品の内径精度を厳しく出すためのパンチによ
る内径部のしごきのために材料がパンチに引きずられる
現象が生じてアールを小さくすることは極めて困難であ
つた。
め具はその前端開口縁の近傍をチヤツクに接触してチヤ
ツクを締め付けるような形状を有しており、チヤツクと
締め具との摺動によるチヤツクの摩耗を防ぐために、接
触点の近傍の締め具の前端開口縁にはアールが付けられ
ている。この締め具の前端開口縁のアールが大きいと、
特に樹脂製のチヤツクの場合、製品寸法のばらつきによ
るチヤツクに対する締め具の接触点の位置変化が大きく
なつて芯の繰り出し量のばらつきがひどくなる欠点があ
つた。又、締め具の接触点近傍のアールが大きいと、チ
ヤツクに対する締め付け力が弱くなつて、締め具に対し
てチヤツクが没入しやすくなるという弊もあつた。そこ
で接触点近傍のアールが小さく且つ均一な締め具が強く
要望されている。ところで、金属製の締め具の開口縁に
アールを付ける加工法としては切削加工と塑性加工があ
るが、切削加工によれば困難性が大きく又コスト高にな
るので、一般にダイスとパンチを利用し、ダイスの縁の
丸みに倣つて材料を変形させる塑性加工が採用されてい
る。そして製品(締め具)のアールを小さくするには当
然ダイスの縁のダイラジアスを小さくする必要がある
が、ダイスのダイラジアスを小さくすると材料が縁に沿
つてスムーズに流れにくく、材料が削られてパウダーが
発生するなどして寸法が不安定となり、又、ダイスの負
担も大きくダイスにチツピングが生じやすい弊もあつ
た。又、製品の内径精度を厳しく出すためのパンチによ
る内径部のしごきのために材料がパンチに引きずられる
現象が生じてアールを小さくすることは極めて困難であ
つた。
(発明が解決しようとする問題点) 上記の如く、チヤツクとの接触点近傍に小さくて且つ
均一なアールを有する金属製の締め具を塑性加工によつ
て形成することは従来極めて困難な問題であつた。そこ
で本発明はかかる問題点の解決を目的とするものであ
る。
均一なアールを有する金属製の締め具を塑性加工によつ
て形成することは従来極めて困難な問題であつた。そこ
で本発明はかかる問題点の解決を目的とするものであ
る。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために案出された本願発明のシヤ
ープペンシルのチヤツク締め具の製造方法は、円周状に
突部を設けたダイスを用い、当該ダイスの突部を、締め
具におけるチヤツクに対する接触位置の近傍に設けるア
ール部の裏面位置に相当する外面側のフランジ部の付根
部に当接してプレスし、当該ダイスの突部により締め具
の外面側のフランジ部の付根部に円周状に溝を圧印する
工程を有することを特徴とするものである。
ープペンシルのチヤツク締め具の製造方法は、円周状に
突部を設けたダイスを用い、当該ダイスの突部を、締め
具におけるチヤツクに対する接触位置の近傍に設けるア
ール部の裏面位置に相当する外面側のフランジ部の付根
部に当接してプレスし、当該ダイスの突部により締め具
の外面側のフランジ部の付根部に円周状に溝を圧印する
工程を有することを特徴とするものである。
(作 用) ダイスに設けた突部によつて締め具のアールの裏面側
に溝を圧印することにより、溝の容積に相当する余肉が
アール部の表面側へ膨出することになり、アール部はそ
の曲率半径を縮小する。この場合、締め具の材料がダイ
スの縁に沿つて流れるために削られてパウダーが発生す
る現象は殆ど発生しない。
に溝を圧印することにより、溝の容積に相当する余肉が
アール部の表面側へ膨出することになり、アール部はそ
の曲率半径を縮小する。この場合、締め具の材料がダイ
スの縁に沿つて流れるために削られてパウダーが発生す
る現象は殆ど発生しない。
(実施例) 図面に基づき本発明の実施例を以下に詳説する。先ず
本願発明の工程の前工程として絞り成形を行なう。この
工程では比較的大きなダイラジアスのダイスを用いて締
め具のアール形成部の材料の流れをスムーズにしてパウ
ダーの発生を防ぐ。又、パンチによりしごきをかけて締
め具の内径精度を出しておく。この前工程の絞り成形完
了時の締め具の形状は第3図に示すように、締め具
(1)のチヤツクに対する接触位置近傍、即ち締め具
(1)の前端開口縁のアール部(2)の半径が比較的大
きい。次に本願発明の工程を実施する。即ち、第1図に
示すように、上面の開口縁に沿つて円周状に突部(3)
を設けたダイス(4)と、締め具(1)の内部に挿入し
てその外周面を締め具(1)の内周面に密着させるテー
パ状凸部(5)及び締め具(1)のフランジ部(6)の
表面に密着するフラツト部(7)を有するパンチ(8)
とによつて、締め具(1)に対しブレス加工を施す。こ
の場合、ダイス(4)の突部(3)は締め具(1)のア
ール部(2)の裏面位置のフランジ部(6)の付根部に
当接するよう寸法が設定されている。ダイス(4)の突
部(3)によつて締め具(1)の外面部のフランジ部
(6)の付根部には第2図に示すように円周状に溝
(9)が圧印される。この溝(9)の形成により溝
(9)の容積に相当する余肉がアール部(2)の表面側
に膨出する。尚、締め具(1)の内面部はパンチ(8)
のテーパ状凸部(5)の外面によつて規制され、又、締
め具(1)のフランジ部(6)の表面はパンチ(8)の
フラツト部(7)によつて規制されるので、これらの部
位に余肉が逃げることはない。従つて締め具(1)のア
ール部(2)の外郭線は元の外郭線(2点鎖線で示す
線)の外側に脹れてアール部(2)の曲率半径が縮小す
る。
本願発明の工程の前工程として絞り成形を行なう。この
工程では比較的大きなダイラジアスのダイスを用いて締
め具のアール形成部の材料の流れをスムーズにしてパウ
ダーの発生を防ぐ。又、パンチによりしごきをかけて締
め具の内径精度を出しておく。この前工程の絞り成形完
了時の締め具の形状は第3図に示すように、締め具
(1)のチヤツクに対する接触位置近傍、即ち締め具
(1)の前端開口縁のアール部(2)の半径が比較的大
きい。次に本願発明の工程を実施する。即ち、第1図に
示すように、上面の開口縁に沿つて円周状に突部(3)
を設けたダイス(4)と、締め具(1)の内部に挿入し
てその外周面を締め具(1)の内周面に密着させるテー
パ状凸部(5)及び締め具(1)のフランジ部(6)の
表面に密着するフラツト部(7)を有するパンチ(8)
とによつて、締め具(1)に対しブレス加工を施す。こ
の場合、ダイス(4)の突部(3)は締め具(1)のア
ール部(2)の裏面位置のフランジ部(6)の付根部に
当接するよう寸法が設定されている。ダイス(4)の突
部(3)によつて締め具(1)の外面部のフランジ部
(6)の付根部には第2図に示すように円周状に溝
(9)が圧印される。この溝(9)の形成により溝
(9)の容積に相当する余肉がアール部(2)の表面側
に膨出する。尚、締め具(1)の内面部はパンチ(8)
のテーパ状凸部(5)の外面によつて規制され、又、締
め具(1)のフランジ部(6)の表面はパンチ(8)の
フラツト部(7)によつて規制されるので、これらの部
位に余肉が逃げることはない。従つて締め具(1)のア
ール部(2)の外郭線は元の外郭線(2点鎖線で示す
線)の外側に脹れてアール部(2)の曲率半径が縮小す
る。
(発明の効果) 本願発明のシヤープペンシルのチヤツク締め具の製造
方法は上記の如く、締め具のチヤツクに対する接触位置
の近傍に小さくて均一な寸法の安定したアールを容易に
形成できる効果がある。これにより製品寸法に多少のば
らつきがあつてもチヤツクに対する締め具の接触点の位
置変化は小さいので芯の繰り出し量のばらつきを僅少に
抑えることができる。又、チヤツクに対する締め具の接
触点の近傍のアールが小さくなることにより締め付け力
が増大するので、締め具に対するチヤツクの没入も抑制
することができる。
方法は上記の如く、締め具のチヤツクに対する接触位置
の近傍に小さくて均一な寸法の安定したアールを容易に
形成できる効果がある。これにより製品寸法に多少のば
らつきがあつてもチヤツクに対する締め具の接触点の位
置変化は小さいので芯の繰り出し量のばらつきを僅少に
抑えることができる。又、チヤツクに対する締め具の接
触点の近傍のアールが小さくなることにより締め付け力
が増大するので、締め具に対するチヤツクの没入も抑制
することができる。
第1図は本願発明の実施例の工程を示す断面図、第2図
は工程終了後の締め具の断面図、第3図は本願発明の工
程の前工程終了時の締め具の断面図である。 (1)……締め具、(2)……アール部、(3)……突
部、(4)……ダイス、(5)……テーパ状凸部、
(6)……フランジ部、(7)……フラツト部、(8)
……パンチ、(9)……溝。
は工程終了後の締め具の断面図、第3図は本願発明の工
程の前工程終了時の締め具の断面図である。 (1)……締め具、(2)……アール部、(3)……突
部、(4)……ダイス、(5)……テーパ状凸部、
(6)……フランジ部、(7)……フラツト部、(8)
……パンチ、(9)……溝。
Claims (1)
- 【請求項1】円周状に突部を設けたダイスを用い、当該
ダイスの突部を、締め具におけるチヤツクに対する接触
位置の近傍に設けるアール部の裏面位置に相当する外面
側のフランジ部の付根部に当接してプレスし、当該ダイ
スの突部により締め具の外面側のフランジ部の付根部に
円周状に溝を圧印する工程を有することを特徴とするシ
ヤープペンシルのチヤツク締め具の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62295472A JP2543381B2 (ja) | 1987-11-24 | 1987-11-24 | シヤ―プペンシルのチヤツク締め具の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62295472A JP2543381B2 (ja) | 1987-11-24 | 1987-11-24 | シヤ―プペンシルのチヤツク締め具の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01135698A JPH01135698A (ja) | 1989-05-29 |
JP2543381B2 true JP2543381B2 (ja) | 1996-10-16 |
Family
ID=17821040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62295472A Expired - Fee Related JP2543381B2 (ja) | 1987-11-24 | 1987-11-24 | シヤ―プペンシルのチヤツク締め具の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2543381B2 (ja) |
-
1987
- 1987-11-24 JP JP62295472A patent/JP2543381B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH01135698A (ja) | 1989-05-29 |
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Legal Events
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