JP2542197B2 - 自動二輪車の荷物載置装置 - Google Patents

自動二輪車の荷物載置装置

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JP2542197B2
JP2542197B2 JP61242819A JP24281986A JP2542197B2 JP 2542197 B2 JP2542197 B2 JP 2542197B2 JP 61242819 A JP61242819 A JP 61242819A JP 24281986 A JP24281986 A JP 24281986A JP 2542197 B2 JP2542197 B2 JP 2542197B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、運転シートから後方へのびるリヤフェンダ
を有する自動二輪車における荷物載置装置に関するもの
である。
(発明の背景) タンデムシートを有する自動二輪車では、このタンデ
ムシートを後部シートの左右両側下方に荷物ひもなどを
掛けるフックを設け、後部シートに荷物を載置可能とし
たものがある。しかしこのように後部シートに荷物を載
せる場合には後部シートが柔らかいため荷物の安定性が
悪いという問題があった。
また運転シートの後方に別体の荷物台をフェンダに固
定したものもある。しかしこの荷物台は通常金属ロッド
や金属パイプを溶接して作られているため、重量が大幅
に重くなり部品点数も増えるばかりでなく、運転者が運
転姿勢を大きく前後に変化させる場合などに身体がこの
荷物台に接触し易いという問題もあった。
さらにこの荷物台は車体を手で支える場合、特にスタ
ンドを掛ける場合などに手で握ることがあるが、従来の
荷物台は荷紐やネットを掛けるフックに手が当たり易い
という問題もあった。
(発明の目的) 本発明はこのような事情に鑑みなされてものであり、
荷物の安定性が良く車輛の軽量化および部品点数の減少
に適し、運転姿勢を大きく変えても身体が接触すること
がなく、車体を支える際に手を掛けても荷紐掛け用のフ
ックが手に当たりにくくした自動二輪車の荷物載置装置
を提供することを目的とする。
(発明の構成) 本発明によればこの目的は、運転シートから後方への
びるリヤフェンダを備える自動二輪車において断面円形
のパイプからなり前記運転シートから斜上後方へ互いに
接近するようにのびて前記リヤフェンダの左右側縁を下
方から支持する左右一対の支持メンバと、左右両端付近
が斜下方へ接曲されて両支持メンバの内側の上部に固着
されたクロスメンバと、両支持メンバに固着され車体幅
方向内側へ略水平に突出するフックとを備え、前記リヤ
フェンダを両支持メンバとクロスメンバとに載せて支持
してこのリヤフェンダの上面を略水平な荷物載置台とす
る一方、前記リヤフェンダの左右両縁を両支持メンバの
外側上半分を覆うように折曲し、前記フックには荷物固
定用具を係止可能としたことを特徴とする自動二輪車の
荷物載置装置により達成される。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例を示す側面図、第2図はそ
の要部平面図、第3図はそのIII−III線断面図、第4、
5図はそれぞれ第1図におけるIV−IV線断面図とV−V
線断面図である。
第1図において符号10は車体フレームであり、操向軸
筒12から斜め下後方へのびる主チューブ14と、この主チ
ューブ14後端から下方へのびる左右一対の立チューブ16
(一方のみ図示)と、両立チューブ16から後方へ略水平
にのびる左右一対のシートレール18(18a,18b,第2、4
図参照)と、これらシートレール18を支持する左右一対
のバックチューブ20(一方のみ図示)と、ダウンチュー
ブ22とを備える。ダウンチューブ22と立チューブ16の下
端間にエンジン24が取付けられている。26は前フォー
ク、28は操向前輪、30は操向ハンドルバー、32は主チュ
ーブ14に跨がる様に取付けられた燃料タンク、また34は
シートレール18上に取付けられたタンデム運転シートで
ある。
36は駆動後輪でありリヤアーム38により上下動自在に
車体フレーム10に取付けられている。このリヤアーム38
は1本の緩衝器40により支持されている。また42は排気
マフラである。
44はリヤフェンダ、46はこのリヤフェンダの左右側縁
を下方から支持する支持フレームである。この支持フレ
ーム46は断面円形のパイプからなる左右一対の支持メン
バ46a,46b(第2、4図)と、これら両支持メンバ46a,4
6bを連結するクロスメンバ46cおよびエンドブラケット4
6dとを備える。支持メンバ46a,46bは運転シート34から
斜上後方へ互いに接近するようにのび、これらの前端は
前記シートレール18の後端とバックチューブ20とをつな
ぐ左右一対の補助チューブ48(一方のみ図示、第1、3
図)にボルトにより固定されている。また支持メンバ46
a,46bにはクロスメンバ46cの前方に内側へ向って突出す
るブラケット50(50a,50b、第2図)が固着され、この
ブラケット50はシートレール18の後端にボルト52(第3
図)により固定されている。
これら支持メンバ46a,46bには車体幅方向内側へ略水
平に突出するフック54が複数個固着されている。なおク
ロスメンバ46cは第3、4図に明らかなように、左右両
端付近が斜下方へ折曲され、両支持メンバ46a,46bの内
側の上部に固着されている。
56はライセンスブラケットであり、この支持フレーム
46後端のエンドブラケット46dに固定されている。この
ライセンスブラケット56には尾灯58およびライセンス板
(図示せず)が取付けられる。
リアフェンダ44は運転シート34の後方へのびるように
合成樹脂で一体成形されている。このリヤフェンダ44は
その上面が略水平な荷物載置台44aとなり、この荷物載
置台44aの左右側縁は前記支持フレーム46の水平メンバ4
6a,46bの外側上半分を覆うように折曲されている。また
この荷物載置台44aには前後方向にのびる多数の凹凸が
形成されその剛性の増大が図られている。リヤフェンダ
44はこの荷物載置台44aの前方が運転シート34の下方に
のび、この運転シート34下方への延出部分は前記シート
レール18a,18bをつなぐクロスメンバ60にボルト62によ
り固定されている(第3図)。また荷物載置台44aの後
部は支持フレーム46のエンドブラケット46dに2本のボ
ルト64(64a,64b)で固定されている。なおクロスメン
バ46cの上面は荷物載置aの下面を支持している(第
3、4図)。
第1、5図において66はサイドカバーであり、このサ
イドカバー66は運転シート34の下縁に連続するように車
体フレーム10に着脱可能に取付けられている。ここに運
転シート34の底板34aには下方へ突出するフランジ部34b
が一体成形され、サイドカバー66の上縁はこのフランジ
部34bに当接して位置決めされる。なおこのサイドカバ
ー66の内側には第5図に示すように電池68や工具70等が
収容される。
従って荷物を積む際には、この荷物をリヤフェンダ44
の荷物載置台44aに載せ、荷物固定用具としての荷ひも
やネットなどを支持メンバ46a,46bのフック54に係止す
る。この結果荷物は支持フェンダ46および支持フレーム
46にしっかりと安定して保持される。
この時リヤフェンダ44の左右両縁は支持メンバ46a,46
bの外側上半分を覆い、支持メンバ46a,46bの下半分はリ
ヤフェンダ44の縁より下へ露出しているから、荷紐やネ
ットなどをフック54に掛けた時にこれらがリヤフェンダ
44の縁を変形させたり、リヤフェンダ44を傷めたりする
ことがない。
第6図は他の実施例を示す断面図で前記第1図のIV−
IV線相当位置で断面したものである。この実施例はリヤ
フェンダ144の荷物載置台144aに凹部144bと、この凹部
を囲むように凹溝144cとを形成し、この凹部144bを塞ぐ
合成樹脂製の蓋板144dを凹溝144cに係合させて適宜のビ
ス等(図示せず)で固定したものである。この実施例に
よればこの凹部144b内を荷ひもやネットなどを小物を収
容する小物収容室として利用できる。なおこの図におい
ては第4図と同一部分に同一符号を付したのでその説明
を繰り返さない。
(発明の効果) 本発明は以上のように、断面円形のパイプからなる左
右一対の支持メンバに、両縁付近が斜下方へ折曲された
クロスメンバを掛け渡し、これらの上に支持したリヤフ
ェンダの上面を略水平な荷物載置台とし、支持メンバに
は車体幅方向内側へ略水平に突出するフックを固着し
て、このフックに荷紐やネットなどの荷物固定具を掛け
止められるようにしたものである。従って荷物をリヤフ
ェンダ上面に載せて荷物固定具による支持メンバに固定
できるから、荷物の安定性が良い。この時リヤフェンダ
の両縁は支持メンバの外側の上半分だけを覆うから、荷
紐やネットがリヤフェンダの両縁を変形させたり傷めた
りすることがない。また別の荷物台が不要であるから軽
量化と部品点数の減少とが可能となる。さらに荷物載置
台はリヤフェンダの幅より広くなることがないので、運
転者が身体を前後方向に大きく移動させて運転する際に
も身体が荷物載置台に接触することもない。さらにフッ
クは支持メンバの車体内側方向へ突出し、クロスメンバ
は両端付近が斜下方へ折曲されて支持メンバの内側上部
に固着されているから、フックには荷物固定具が掛け易
くなると共に、運転者や同乗者の衣服がフックに引っか
かりにくくなる。また運転者が車体を手で押して移動さ
せたりスタンドを掛ける際には、支持メンバが断面円形
で斜上後方へ互いに接近するようにのび、フックも車体
内側に突出しているから、手をこの支持メンバに下方か
ら掛け易くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す側面図、第2図はその
要部平面図、第3図はそのIII−III線断面図、第4、5
図はそれぞれ第1図におけるIV−IV線断面図とV−V線
断面図である。また第6図は他の実施例を示す断面図で
ある。 10……車体フレーム、 34……運転シート、 44……リヤアーム、 44a……荷物載置台、 46……支持フレーム、 46a,46b……支持メンバ、 46c……クロスメンバ、 54……フック。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転シートから後方へのびるリヤフェンダ
    を備える自動二輪車において、断面円形のパイプからな
    り前記運転シートから斜上後方へ互いに接近するように
    のびて前記リヤフェンダの左右側縁を下方から支持する
    左右一対の支持メンバと、左右両端付近が斜下方へ接曲
    されて両支持メンバの内側の上部に固着されたクロスメ
    ンバと、両支持メンバに固着され車体幅方向内側へ略水
    平に突出するフックとを備え、前記リヤフェンダを両支
    持メンバとクロスメンバとに載せて支持してこのリヤフ
    ェンダの上面を略水平な荷物載置台とする一方、前記リ
    ヤフェンダの左右両縁を両支持メンバの外側上半分を覆
    うように折曲し、前記フックには荷物固定用具を係止可
    能としたことを特徴とする自動二輪車の荷物載置装置。
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