JP2542062Y2 - 縦枠と横枠の連結構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、縦枠と横枠をクサビ金
具を利用して連結する構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】縦枠と横枠をクサビ金具を利用して連結
する構造としては種々のものが知られている。例えば、
実公昭４９−３８３４８号公報に示すように、縦枠のビ
スホールにワッシャを嵌挿した連結ビスを螺入し、この
連結ビスのビス頭部とワッシャを横枠の透孔に挿通し、
そのビス頭部と横枠との間にクサビ金具を圧入して縦枠
と横枠を連結するものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】かかる連結構造は、ビ
ス頭部と横枠との間にクサビ金具を圧入するので、その
圧入部分を目で確認しながらクサビ金具を打ち込んで連
結する必要があり、中空長尺材の縦枠の長手方向両端部
に横枠を連結する場合には良いが、その縦枠の長手方向
中間部に横枠を連結する際にはクサビ金具が縦枠の中空
部内に挿入されるから、その圧入部分を目で確認できず
連結が大変困難となる。

【０００４】そこで、本考案は前述の課題を解決できる
ようにした縦枠と横枠の連結構造を提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】中空長尺な縦枠１の横枠
取付板２の長手方向中間部に透孔４を形成し、横枠１０
に螺入した連結ビス２０のビス頭部２１を透孔４に挿入
して仮保持し、前記縦枠１の内部をガイドとしてスライ
ドする断面形状の縦板３１に縦溝３２を形成しその縦溝
３２に沿ってクサビ片３３を設けてクサビ金具３０と
し、このクサビ金具３０を縦枠１１の内部をガイドとし
てスライドさせてビス頭部２１と横枠取付板２の内面と
の間に圧入して縦枠と横枠を連結した構造。

【０００６】

【作 用】クサビ金具３０の縦溝３２と連結ビス２０
の嵌め合い部分が見えなくともクサビ金具３０を縦枠１
内部に沿ってスライドすることで正しくクサビ金具３０
を圧入できるから、中空長尺な縦枠１の長手方向中間部
に横枠１０をクサビ金具３０を用いて連結できる。

【０００７】

【実 施 例】図１に示すように、縦枠１は相対向した
一対の横枠取付板２，２と相対した一対の連結板３，３
で矩形断面の中空長尺材となり、その一対の横枠取付板
２，２の長手方向中間に一対の透孔４，４がそれぞれ形
成してある。横枠１０は横板１１と両側板１２，１２で
コ字状断面の長尺材となり、横板１１に一対のビスホー
ル１３，１３が長手方向に亘って形成してある。連結ビ
ス２０はビス頭部２１と軸杆部２２とネジ部２３より成
る段付ビスで、その軸杆部２２とネジ部２３との間にワ
ッシャ２４が嵌着してある。クサビ金具３０は断面コ字
状で長尺な縦板３１の下端部に一対の縦溝３２を形成
し、その縦溝３２の両側縁に沿ってクサビ片３３を打ち
出し一体形成して成り、このクサビ金具３０は第１クサ
ビ金具３０₁ と第２クサビ金具３０₂ を備え、第１クサ
ビ金具３０₁ の縦板３１の断面形状は縦枠１の中空部内
周面に密嵌して縦枠１の内周面に沿ってスライドするよ
うにしてあり、第２クサビ金具３０₂ の縦板３１の断面
形状は第１クサビ金具３０₁ の縦板３１と一方の横枠取
付板２の内面に密嵌して縦枠１と第１クヒザ金具３０₁
に沿ってスライドするようにしてある。

【０００８】次に縦枠１と横杆１０の連結について説明
する。（図２参照）横枠１０のビスホール１３に連結ビ
ス２０のネジ部２３をそれぞれ螺入して取付ける。一方
の横枠１０の連結ビス２０のビス頭部２１を一方の横板
取付板２の透孔４に挿入してワッシャ２４を嵌合して仮
保持する。第１クサビ金具３０₁ を縦枠１の中空部内面
をガイドとしてスライドさせ、縦溝３２を連結ビス２０
の軸杆部２２に嵌め合せてクサビ片３３をビス頭部２１
と横枠取付板２の内面との間に圧入する。他方の横枠１
０の連結ビス２０のビス頭部２１を他方の横板取付板２
の透孔４に挿入してワッシャ２４を嵌合して仮保持す
る。第２クサビ金具３０₂ を第１クサビ金具３０₁ の縦
枠３１と他方の横杆取付板２の内面をガイドしてスライ
ドさせ、縦溝３２を連結ビス２０の軸杆部２２に嵌め合
せてクサビ片３３をビス頭部２１と横枠板取付板２の内
面との間に圧入する。

【０００９】図３は第２実施例を示し、縦枠１の一対の
連結板３，３の内面にガイド片５，５を相対向して長手
方向に連続して形成し、クサビ金具３０の縦板３１を一
方のガイド片５，５と一方の横枠取付板２に沿ってスラ
イドする断面形状とし、クサビ金具３０をガイド片５，
５に沿ってスライドして縦溝３２を連結ビス２０の軸杆
部２２に嵌め合せてクサビ片３３をビス頭部２１と一方
の横枠取付板２の内面との間に圧入する。

【００１０】図４は第３実施例を示し、クサビ金具３０
の縦板３１を短尺とし、そのクサビ金具３０を板などの
押し込み治具３４で一対のガイド片５，５に沿ってスラ
イドさせるようにしてある。

【００１１】図５は第４実施例を示し、縦枠１の長手方
向端部と長手方向中間部に横枠１０を連結する場合であ
り、縦枠１の一方の横枠取付板２に透孔４を上下に離隔
して形成し、クサビ金具３０の長尺な縦板３１の上下に
縦溝３２と、その縦溝３２と連続したビス頭部挿通孔３
４を形成すると共に、この上下のビス頭部挿通孔３４，
３４の中心間の距離を前記上下の透孔４，４の中心間の
距離と同一としてある。そして、連結する場合にはクサ
ビ金具３０を縦枠１のガイド片５に沿ってスライドして
ビス頭部挿通孔３４を透孔４と合致させる。この状態で
上下の横枠１０に螺入した連結ビス２０のビス頭部２１
を透孔４よりビス頭部挿入孔３４に挿入して軸杆部２２
を溝部３２に臨ませ、クサビ金具３０を更にスライドさ
せて縦溝３２を連結ビス２０の軸杆部２２に嵌合して各
ビス頭部２１と横枠取付板２の内面との間にクサビ片３
３をそれぞれ圧入する。

【００１２】図５において、上下のビス頭部挿通孔３
４，３４の中心間の距離を上下の透孔４，４の中心間の
距離より短くし、クサビ金具３０を縦枠１のガイド片５
に沿ってスライドして下方のビス頭部挿通孔３４と下の
透孔４を合致させる。この状態で下の横枠１０の連結ビ
ス２０のビス頭部２１を下の透孔４より下のビス頭部挿
通孔３４に挿入してクサビ金具３０を若干スライドさせ
て上のビス頭部挿通孔３４を上の透孔４に合致し、上の
横枠１０の連結ビス２０のビス頭部２１を上の透孔４よ
り上のビス頭部挿通孔３４に挿通してクサビ金具３０を
更にスライドさせて連結する。また、クサビ金具３０の
上のビス頭部挿通孔３４を上下方向の長孔としても良
い。また、図６に示すようにクサビ金具３０を上下に分
割しても良いし、図７に示すように上下クサビ金具３０
₃ ，３０₄ と中間の連結金具３０₅ より構成しても良
い。

【００１３】

【考案の効果】クサビ金具３０を縦枠１内部をガイドと
してスライド移動できるから、クサビ金具３０の縦溝３
２と連結ビス２０のビス頭部２１との嵌合部分、つまり
圧入部分を目視できなくともクサビ金具３０を縦枠１に
沿ってスライドすることで正しく嵌め合せることができ
る。したがって、中空形状で長尺な縦枠１の長手方向中
間部に横枠１０をクサビ金具３０を用いて連結できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す分解斜視図である。

【図２】連結状態の断面図である。

【図３】第２実施例の分解斜視図である。

【図４】第３実施例の分解斜視図である。

【図５】第４実施例の分解斜視図である。

【図６】クサビ金具の変形例を示す斜視図である。

【図７】クサビ金具の変形例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１…縦枠、２…横枠取付板、３…連結板、４…透孔、１
０…横枠、１１…横板、１３…ビスホール、２０…連結
ビス、２１…ビス頭部、２２…軸杆部、２３…ネジ部、
３０…クサビ金具、３１…縦板、３２…縦溝、３３…ク
サビ片。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空長尺な縦枠１の横枠取付板２におけ
   る長手方向中間部に透孔４を形成し、横枠１０に螺入し
   た連結ビス２０のビス頭部２１を透孔４に挿入させ、こ
   のビス頭部２１と横枠取付板２の内面との間にクサビ金
   具３０を圧入して縦枠１の長手方向中間部に横枠１０を
   連結し、 前記クサビ金具３０を、縦枠１内部をガイドとしながら
   スライドする断面形状の縦板３１に縦溝３２を形成し、
   この縦溝３２の縦縁部に沿ってクサビ片３３を設けた形
   状としたことを特徴とする縦枠と横枠の連結構造。