JP2542011Y2

JP2542011Y2 - 柱型枠締付装置

Info

Publication number: JP2542011Y2
Application number: JP1990060967U
Authority: JP
Inventors: 良一中島
Original assignee: Hory Corp
Current assignee: Hory Corp
Priority date: 1990-06-08
Filing date: 1990-06-08
Publication date: 1997-07-23
Anticipated expiration: 2005-06-08
Also published as: JPH0420571U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、柱型枠を緊締するに好適な柱型枠締付装
置に関する。

（従来の技術）従来、この種の締付装置として、当出願人は先に柱型
枠締付装置（実開昭63-10153号公報）を提案している。
これは、柱型枠を正確に設置し得て、型枠の緊締を迅速
に行なうことができるように考案されたもので、柱型枠
のコーナー部に立設配置するコーナー縦枠と、このコー
ナー縦枠相互を連結して型枠を緊締する締付横材とをあ
らかじめ形成しておき、締付横材の長さを調整してコー
ナー縦枠に着脱自在に連結することで、種々の寸法の柱
型枠に適合させるものである。

一方、柱の各面型枠同士を接続してユニット型枠を構
成し、各面型枠の少なくとも一箇所を離脱可能、その他
の接続部を回動可能とし、前記ユニット型枠が離脱可能
である柱のユニット型枠装置が、特開平2-178467号に記
載されている。

（考案が解決しようとする課題）前者の締付装置によって、型枠パネルに固定したコー
ナー縦枠に締付横材を組み付けることで、型枠の緊締作
業を正確に行うことが可能になった。ところが、複数本
の長尺材が使用されたコーナー縦枠を柱型枠のコーナー
部に立設した後に、このコーナー縦枠に締付横材を組み
付けるものなので、組み付け作業に多くの手間が掛かる
といった課題が残されていた。

しかも、複数本の長尺材が使用されたコーナー縦枠
や、締付横材など、多くの器材を必要とするから、締付
装置全体の運搬や保管にも多くの手間が掛かるものであ
った。

しかしながら、コーナー縦枠を用いずに、締付横材の
みで型枠を締付けようとすると、今度は、締付横材相互
の連結強度に課題を残すものになる。すなわち、この種
のコラムクランプと称する従来の柱型枠締付装置では、
主に、帯鋼板の締付横材のみを使用し、この締付横材の
交差部分に楔等を差し込んで構枠するものである。とこ
ろが、このような楔止めの枠組みでは、コンクリート打
設時及び、打設後の振動によって、楔が緩む虞がある上
に、楔の締付け位置が楔挿通孔の開穿位置に限られてし
まい、締め付け位置の微調整ができない不都合があっ
た。

一方、後者のユニット型枠装置は、一対のＣ型鋼を向
き合わせて親ビームを形成し、この親ビームの間に摺動
体をスライド自在に装着し、この摺動体の位置を調整ボ
ルトで調整することで、横端太の長さを調整するもので
ある。そのため、このユニット型枠装置において、横端
太の長さを調整して締め付け位置の微調整を行うには、
調整ボルトを回転させて調整する作業になるが、この調
整ボルトが向き合った一対のＣ型鋼の間に配されている
ために、Ｃ型鋼が妨げになって、スパナやレンチ等の道
具の使用が困難になり、横端太の長さ調整作業に手間取
るものであった。

そこでこの考案は、上述の課題を解消すべく案出され
たもので、装置全体の運搬や保管において嵩張らないコ
ンパクトな構成になり、しかも、構枠強度に優れる上
に、締め付け位置の微調整が極めて容易な柱型枠締付装
置の提供を目的とする。

（課題を解決するための手段）上述の目的を達成すべくこの考案の第１の手段は、平
面矩形状に組み付けられた型枠Ｐの外側面に沿って水平
に配される締付横材１相互を環体状に連結して構枠した
柱型枠締付装置において、締付横材１の一端部から長手方向に沿ってスライド調
整自在なスライド体４を設け、このスライド体４に止着
ピン６を鉛直方向に挿通せしめるピン挿通孔4Bを開穿
し、一方、このスライド体4Aのピン挿通孔4B部分を上下で
挟着する連結体５を締付横材１の他端部に形成し、この
他端部分から長手方向に沿って前記止着ピン６を鉛直方
向に貫通せしめる複数個の長さ調整孔5Aを設け、長さ調整孔5Aとピン挿通孔4Bとの交差部分に止着ピン
６を貫通して締付横材１相互を連結し、また、スライド体4Aは、締付横材１の端部に調整ボル
ト２をネジ止めして調整ボルト２の回動部を締付横材１
の端部から突出させ、締付横材１がわの調整ボルト２端部に側面コ字形状を
成した上下一対のスライド板4Aを設け、この上下一対のスライド板4Aにピン挿通孔4Bを開穿し
たことを課題解消のための手段とする。

（作用）この考案の第１の手段によると、締付横材１相互は、
締付横材１の一端に設けたスライド体４を、締付横材１
の他端部に設けた連結体５にて上下から挟み、これら両
者を鉛直方向に貫通する止着ピン６にて連結する。

このとき、他端部分から長手方向に沿って開穿した複
数個の長さ調整孔5Aを選択することで、締付横材１の長
さを大きく調整されるものになる。

また、この考案の第２の手段によると、締付横材１相
互を連結する止着ピン６は、スライド体４を上下から挟
む連結体５と、スライド体４の上下一対のスライド板4A
とを貫通し、この連結部分は、計４枚の板体が止着ピン
６によって連結される。

さらに、締付横材１端部の調整ボルト２を調整するこ
とで、締付横材１の連結長さが微調整されるものであ
る。

（実施例）以下、図面を参照してこの考案の実施例を詳細に説明
する。

第１図に示す如く、この考案締付装置は、柱型枠Ｐの
せき板P1を緊締するために使用するものである。そし
て、図に示される符号１は、型枠Ｐの外側面に沿って水
平に配される締付横材である。この締付横材１は、自身
の一端部にスライド体４を設け、一方、他端部には連結
体５を設けてあり、これら両者を交差せしめ、この交差
部分を止着ピン６が貫通することで環体状に連結され
る。図示例の締付横材１は、角パイプ形状に形成してあ
り、スライド体４は、この角パイプ形状の一端部内に装
着し、連結体５は、角パイプ形状の他端部外側面に設け
てある（第３図参照）。

スライド体４は、締付横材１の一端部から長手方向に
沿ってスライド調整自在に設け、このスライド体４に止
着ピン６を挿通せしめるピン挿通孔4Bを開穿する。図示
のスライド体４は、締付横材１の端部に固定された調整
ナット３に調整ボルト２をネジ止めしして調整ボルト２
の回動部を締付横材１の端部から突出させ、締付横材１
がわの調整ボルト２端部に側面コ字形状を成した上下一
対のスライド板4Aを設け、この上下一対のスライド板4A
にピン挿通孔4Bを開穿したものである。このとき、スラ
イド体４を締付横材１内に装着しているために、角パイ
プ状を成した締付横材１の上下側板に微調整長孔1Aを開
穿してある。

連結体５は、スライド体4Aのピン挿通孔4B部分を上下
で挟着するもので、図示では、締付横材１の他端部から
上下一対の連結板5Bを延長し、連結板5Bの先端部分を連
結して側面略コ字形状の連結体５を形成することで、連
結体５の強度を高めてある。そして、この上下一対の連
結板5Bの間にスライド板4Aを挟みつけ、交差部分に止着
ピン６を挿通して連結する（第４図参照）。

（考案の効果）この考案は上述の如く構成したことにより、当初の目
的を達成する。

すなわち、締付横材の端部に調整ボルトをネジ止めし
て調整ボルトの回動部を締付横材の端部から突出させて
あるから、スパナやレンチ等の道具の操作に障害となる
ものがなく、回動作業が容易かつ迅速にできるようにな
り、この結果、締め付け位置の微調整が極めて容易にな
り、常に最適な締付け長さに調整できるものである。

また、平面矩形状に組み付けられた型枠の外側面に沿
って水平に配される締付横材相互を環体状に連結して構
枠した柱型枠締付装置において、締付横材の一端部から
長手方向に沿ってスライド調整自在なスライド体を設
け、このスライド体に止着ピンを鉛直方向に挿通せしめ
るピン挿通孔を開穿し、一方、このスライド体のピン挿
通孔部分を上下で挟着する連結体を締付横材の他端部に
形成し、この他端部分から長手方向に沿って前記止着ピ
ンを鉛直方向に貫通せしめる複数個の長さ調整孔を設
け、長さ調整孔とピン挿通孔との交差部分に止着ピンを
貫通して締付横材相互を連結したことにより、従来のコ
ーナー縦枠を使用する柱型枠締付装置の如く、嵩張らず
に済み、装置全体の運搬や保管を極めてコンパクトにで
きる。

しかも、締付横材１がわの調整ボルト２端部に側面コ
字形状を成した上下一対のスライド板4Aを設け、この上
下一対のスライド板4Aにピン挿通孔4Bを開穿したこと
で、楔止めした従来のコラムクランプの如く、コンクリ
ート打設時、及び、打設後の震動によっても楔が緩む虞
は解消され、構枠強度が優れるものである。

このように、この考案によれば、装置全体の運搬や保
管において嵩張らないコンパクトな構成になり、しか
も、構枠強度に優れる上に、締め付け位置の微調整が極
めて容易になるなどといった実用上有益な種々の効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図は使用状
態を示す斜視図、第２図は同じく平断面図、第３図は締
付横材とコーナー連結金具との連結状態を示す分解斜視
図、第４図は同じく要部断面図である。Ｐ……型枠、P1……せき板、１……締付横材、1A……微
調整長孔、２……調整ボルト、３……調整ナット、４…
…スライド板、4A……スライド板、4B……ピン挿通孔５……連結体、5A……長さ調整孔、5B……連結板、６…
…止着ピン。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】平面矩形状に組み付けられた型枠の外側面
に沿って水平に配される締付横材相互を環体状に連結し
て構枠した柱型枠締付装置において、締付横材の一端部
から長手方向に沿ってスライド調整自在なスライド体を
設け、このスライド体に止着ピンを鉛直方向に挿通せし
めるピン挿通孔を開穿し、一方、このスライド体のピン
挿通孔部分を上下で挟着する連結体を締付横材の他端部
に形成し、この他端部分から長手方向に沿って前記止着
ピンを鉛直方向に貫通せしめる複数個の長さ調整孔を設
け、長さ調整孔とピン挿通孔との交差部分に止着ピンを
貫通して締付横材相互を連結した柱型枠締付装置におい
て、スライド体は、締付横材の端部に調整ボルトをネジ
止めして調整ボルトの回動部を締付横材の端部から突出
させ、締付横材がわの調整ボルト端部に側面コ字形状を
成した上下一対のスライド板をスライド自在に設け、こ
の上下一対のスライド板にピン挿通孔を開穿したことを
特徴とする柱型枠締付装置。