JP2541787Y2 - パチンコ機の電動式入賞装置 - Google Patents

パチンコ機の電動式入賞装置

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JP2541787Y2
JP2541787Y2 JP1991093666U JP9366691U JP2541787Y2 JP 2541787 Y2 JP2541787 Y2 JP 2541787Y2 JP 1991093666 U JP1991093666 U JP 1991093666U JP 9366691 U JP9366691 U JP 9366691U JP 2541787 Y2 JP2541787 Y2 JP 2541787Y2
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孝司 黒田
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有限会社甲陽樹脂
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、パチンコ機の電動式
入賞装置に関し、更に詳細には、遊技盤内に打出された
パチンコ球(遊技球とも称する)の入賞領域を閉鎖状態と
開放状態とに変化させ得る電動式入賞装置に関するもの
である。
【0002】
【従来技術】この種の電動式入賞装置について、遊技球
用の入賞領域に対する開閉部材が、電磁ソレノイドや連
繋部材を含む駆動操作機構等を利用して開閉動作される
基本構成を具備するものでは、一般的に「電動役物(デン
ドウヤクモノ)」と称されている。そしてこの「電動役物」
の代表例として、開閉部材が前後傾動扉状のものや、一
対の左右傾動羽根状のもの、また前後移動受け皿状のも
のがあり、夫々のパチンコ機における遊技盤の構成やゲ
ーム内容等に応じて広く利用されている。なお何れの開
閉部材についても、当該駆動操作機構における電動部の
設定可動時間(通電時間)に基いて開放保持され、電動部
の停止時(消電時)には元の閉鎖位置に復帰される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前述した電動役物にあ
って、開閉部材が受け皿状形式であるものでは、本体の
中央に開口された入賞口に対して、開閉受け板が前後の
向きに移動(出没)自在に挿通されて、この開閉受け板の
前進状態時に入賞口が球通入可能状態(事実上の開口状
態)とされ、同受け板の後退状態時に入賞口が球通入不
能状態(事実上の閉鎖状態)とされるようになっている。
従って、開閉受け板が前進状態に保持されている間にお
いては、同受け板上に受入れた遊技球を入賞口に通入さ
せて本来のセーフ球とさせることができる。
【0004】しかしこの種の電動役物では、開閉受け板
上に受入れられた遊技球が非セーフ球として落下されて
しまう不都合が多々生じている。すなわち開閉部材の後
退復帰(電動部の停止)の直前に遊技球が受入れられた場
合において、この球受け直後に同受け板が瞬時に本体内
に没入されると、該遊技球は入賞口へ通入する間もな
く、その位置から放出落下されて、非セーフ球としてそ
のまま元の遊技球に戻されてしまう。このため遊技者に
とっては、開閉受け板の前進状態中(開放中)に受けられ
た遊技球が当然正当なセーフ球になるものと信じていた
ところ、前述のように非セーフ球にされてしまう思わぬ
事態に不快感を覚えて、当該遊技機に対する不満を唱え
たり、遊技店側とのトラブルを招く原因の一つともなっ
ている。
【0005】
【考案の目的】本考案は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたものであって、装置自体の開成作動時
に開閉部材が設定条件に基いて開放球受け状態に保持さ
れている間において、同開閉部材に受入れられた遊技球
を本来の正当なセーフ球として入賞させて、遊技球の入
賞態様の不安定化に起因する不快感を解消し得るように
した電動入賞装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した課題を克服し、
所期の目的を好適に達成するため本考案は、遊技盤に装
着され、前後の向きに遊技球用の入賞通出領域を画成し
た本体と、この本体に形成された移動路内に前後移動自
在に挿入されて、前記入賞通出領域の入口に対し、本体
の前面に突出した開放位置と本体の内部に後退した閉鎖
位置とに変化される開閉受け部材と、前記本体の裏側に
装備されて、開閉受け部材を設定条件に基いて開閉変位
させ得る駆動操作機構と、前記開閉受け部材の前側に形
成された球寄せ案内部とから構成したことを特徴とす
る。
【0007】
【作用】前述した本考案の電動式入賞装置にあって、通
常の開成作動前では開閉受け部材が入賞口に対する閉位
置で非球受け状態に保持されていることにより、本体に
向けて落下する遊技球は、同受け部材に受入れられるこ
とのないまま本体前面を素通り状態で落下する。一方、
開成作動時では、開閉受け部材が入賞口に対する開位置
で球受け状態に保持されていることにより、この間にお
いて同受け部材に受入れられた遊技球は、入賞口に通入
されてセーフ球とされる。そして開閉受け部材が元の閉
位置に復帰される直前に受入れられた遊技球は、同受け
部材の復帰時に球寄せ片により外方への転落を防止され
たまま、本体側に案内されて入賞口内に通入されて本来
の正当なセーフ球とされる。
【0008】
【実施例】次に本考案に係るパチンコ機の電動式入賞装
置につき、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しなが
ら以下詳細に説明する。
【0009】本実施例の電動式入賞装置は、前後移動形
式の開閉部材を具備した小型の「電動役物タイプ」(一般
に「普通電役」と略称される)として、後述するパチンコ
機に好適に実施されるものを例示する。そしてこの装置
全体の概要としては、図示のように後述する遊技盤Pに
装着される本体1と、この本体1の中央部に前後の向き
で移動(出没)自在に挿入支持された開閉受け部材12
と、本体1の裏側に装備されて開閉受け部材12を移動
切換え操作する駆動操作機構21等から構成されてい
る。
【0010】そこで本実施例の電動式入賞装置につい
て、前述した各構成部分毎に説明する。
【0011】(本体1について) 前記本体1は、図1に示す如く、遊技盤P前面に取着さ
れる取付基体2の裏側に、表面を開口した箱枠3が一体
に成形されており、取付基板2の中央部に遊技球用の入
賞口5と、前記開閉受け板12用の出入口7とが互いに
連設した正面「山の字」状に開口されている。そして箱枠
3内の中央に区画枠4が取着されて、この枠4内に入賞
口5に連通する通出路6が形成され、またこの枠4と箱
枠3の間に出入口7に連通する可動空間8が形成されて
いる。一方箱枠3の裏面には、図3に示す如く、通出路
6に対する出口10、および可動空間8に対する両側の
逃し口11を形成した裏蓋9が取着されている。なお入
賞口5、通出路6および出口10を合わせて入賞通出領
域ともいい、また出入口7、可動空間8および逃し口1
1を合わせて移動路ともいう。
【0012】(開閉受け部材12について) 前記開閉受け部材12は、平面略正方形状の受け板13
の左右両側に球止め片部14および壁部15が形成され
る一方、受け板13の中央前端縁に球寄せ片16が突設
されており、受け板13の後端両側に連繋口17が形成
されている。そして各側の球止め片部14は、壁部15
より適宜高くされており、受け板13の両側に割刻され
たスリット18を利用して適度の弾性変形が可能とされ
ている。また球寄せ片16は、図2に示す如く、入賞口
5を開閉し得る正面略台形状にされており、その前面お
よび後面には、球に対する干渉防止用の斜状突部19,
20が形成されている。なおこの受け部材12は、受け
板13の下面中央の案内突起13aを本体1の箱枠3の
案内溝3aに突入して、移動案内されるようになってい
る(図6参照)。また受け板13は、全体として中央を低
くした後下りの傾斜状とされている。
【0013】(駆動操作機構21について) 前記駆動操作機構21は、図5に示す如く、前記遊技盤
P裏側の所定部位に設置された電磁ソレノイド22を駆
動源として、本体1内に傾動自在に支持された操作部材
24が操作されるようになっている。そして操作部材2
4は、中央部の支軸25が箱枠3内の両側に支持され、
この支軸25の中央上方に連設された連繋片26がソレ
ノイド22のロッド23に適宜連繋される一方、支軸2
5の両端下方に二股状に連設された一対のアーム27の
下端が開閉受け板12の各側の連繋口17内に挿入され
ている。なおソレノイド22は、当該パチンコ機のゲー
ム中に発生される特別遊技条件の成立時において、設定
された作動条件(通電可動時間等)に基いて作動される。
また操作部材24は、図4に示す如く、前記裏蓋9に掛
着されたばね28を利用して常には後退位置側に付勢保
持されている。
【0014】なお前述した各構成部材以外の付属部品と
して、裏蓋9の後方にランプ基盤29が取着されるよう
になっており、この基盤29の両端部に配置された各ラ
ンプ30が、裏蓋9の孔31から箱枠3内の両側に挿入
されて、その点灯時に取付基板2の中央に取着された照
明板32が照射されるようになっている。
【0015】
【実施例の作用】前述のように構成された本実施例の電
動式入賞装置は、その代表的な実施態様の一例として、
図7に略示するように、一般に「普通電動役物型パチン
コ遊技機」と称されているパチンコ機の遊技盤Pの所定
部位に装着されて、その設定ゲーム内容に適応する遊技
作動条件が設定された「普通電動役物」として好適に実施
される。なお図7中の遊技盤Pにおいて、符号41は遊
技球の入賞検出をなす作動具、42はこの作動具41で
の入賞検出に基いて設定条件で開成されて遊技球の入賞
検出をなし得る小型の電動役物、43は電動役物42で
の入賞検出に基いて作動されて入賞装置自体の開成作動
を可能にするための特別遊技条件を成立させる図柄表示
装置を夫々示し、双方に係る電気的制御技術等について
は、本考案の要旨としないのでその説明は省略する。
【0016】そこで前述のように実施される本実施例の
入賞装置の、基本的な遊技作動態様について説明する。
先ず遊技盤Pでの遊技中において、特別遊技条件が成立
されない段階では、装置自体は通常の開成作動前とされ
て、電磁ソレノイド22の停止状態、そして操作部材2
4の後退傾動位置に伴ない、開閉受け部材12が後退端
位置で入賞口5を閉鎖した非球受け状態に静止保持され
ている(図5(a)参照)。このため遊技盤Pに打出された
遊技球は、本体1に向けて落下されるとしても、開閉受
け部材12に受入れられることなく本体1の前面を素通
りする。
【0017】一方遊技球が電動役物42に入って検出さ
れたことに基いて、図柄表示装置43が作動されて、図
柄表示結果の判定により特別遊技条件が成立された場合
において、入賞装置では開成作動が行なわれることにな
る。すなわち特別遊技条件成立後の適宜時点で、電磁ソ
レノイド22が設定作動時間に亘り通電作動されること
により、ロッド23の下降に対して操作部材24が前方
へ傾動変化され、これに伴ない開閉受け部材12が前進
端位置に延出されて、入賞口5を開口した球受け状態に
保持される(図5(b)参照)。このため本体1に向けて落
下する遊技球について、受け板13上に受入れられた球
が、両側の球止め片部14および壁部15によって外方
への転落を制止されながら、入賞口5へ通入してセーフ
球とされる。
【0018】そして前記電磁ソレノイド22が設定作動
時間の経過(タイムアップ)により、元の状態に停止復帰
されることに対して、ロッド23の上昇および操作部材
24の後方への傾動復帰に伴ない、開閉受け部材12が
元の閉鎖位置に後退されて、入賞装置全体の基本的な開
成作動が終了される。
【0019】前述した開成作動状態中において、開閉受
け部材12に向けて上方から落下する遊技球について、
夫々の落下方向等により両側の球止め片部14や球寄せ
片16に当接するとしても、受け板13上に受入れられ
た球が入賞口5内に通入されてセーフ球とされ、本体1
内の通出路6を通って出口10から遊技盤Pの裏側へ通
出される。一方開閉受け部材12に向けて左右の横上方
向から落下して各側の球止め片部14の側外部に当接し
た遊技球については、当該の球止め片部14が球の衝撃
力に応じて弾性変化された際の弾性の力の一部を受けて
跳ね返され、その後の落下、移動方向が変化されて遊動
状態に新しい妙味を奏する。
【0020】そして前記開閉受け部材12が後退復帰さ
れる直前(電磁ソレノイド22の設定作動時間の経過直
前)において、遊技球が受け板13に受入れられて、そ
の直後に開閉受け部材12が復帰された場合、同部材1
2上の遊技球は、両側の球止め片部14により左右外方
への転落が制止されたもとで、入賞口5内に没入しよう
とする球寄せ片16により抱寄せられたり、掻込まれる
状態で入賞口5に引込まれる。この結果、前述の遊技球
は開閉受け部材12の開放状態中に入った球であること
から、正当なセーフ球とされるものである。
【0021】なお前述した開成作動において、開閉受け
部材12の前進開放時のタイミングに合わせて遊技球が
球寄せ片16の前面に瞬時に位置した場合、この遊技球
は球寄せ片16前面の斜状突部19で左右何れかの向き
に速やかに案内されて、図6中に略示するガラス扉のガ
ラスGと球寄せ片16との間に挟み込まれるような事態
が解消される。また開閉受け部材12の開放中および後
退復帰直前に入った遊技球は、球寄せ片16と当接した
際、その内面の斜状突部20で速やかに左右に案内され
て入賞口5に通入される。
【0022】前記遊技作動状態を呈する本実施例の電動
式入賞装置は、別実施態様例として、図示しないが一般
に「第1種役物連続作動装置付きパチンコ遊技機」、「第
2種役物連続作動装置付きパチンコ遊技機」並びに「第3
種始動口付きパチンコ遊技機」とも称される夫々のパチ
ンコ機の遊技盤に設置されて、夫々の設定ゲーム内容に
適応する遊技作動条件が設定されたもとで、好適に実施
することができる。ちなみに何れのパチンコ機での実施
態様においても、入賞装置自体の開成作動条件の一つと
して電磁ソレノイド22の作動時間が適宜設定される。
【0023】
【考案の効果】前述した如く本考案に係るパチンコ機の
電動式入賞装置は、駆動操作機構の作動により前後移動
される開閉受け部材をもって、遊技球用の入賞領域を開
閉変化する型式のものであって、開成作動時には開閉受
け部材が前進端で入賞領域を開放した球受け状態に保持
されたもとで、同部材に受入れた遊技球を入賞領域に通
入させてセーフ球とすることができる。そして開成作動
終了時に開閉受け部材が速やかに後退されて入賞領域を
閉鎖した非球受け状態に復帰されることにおいて、この
開閉受け部材の後退復帰直前時に、同部材に受入れられ
た遊技球を球寄せ案内部で好適に受けて、外方への転落
を制止しながら本体側に案内して入賞領域に通入させ、
正当なセーフ球とすることができる。
【0024】このように開閉受け部材の復帰直前時であ
っても、同部材の開放中に受入れた遊技球であれば正当
なセーフ球とさせ得ることにより、装置自体の遊技作
動、特に入賞態様に新しい妙味が好適に奏されることに
なる。一方遊技者にとっても、この入賞態様に不満なく
充分納得することができ、前述の遊技球が非セーフ球と
されてしまうことに起因して招来されるトラブル等が未
然に回避し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の好適な実施例に係る電動式入賞装置を
分解して示す斜視図である。
【図2】電動式入賞装置を示す正面図である。
【図3】電動式入賞装置を示す背面図である。
【図4】電動式入賞装置の開成時状態を示す平面図であ
る。
【図5】電動式入賞装置の開成前状態および開成時状態
を夫々示す側断面図である。
【図6】電動式入賞装置の要部を示す平断面図である。
【図7】電動式入賞装置を実施したパチンコ機の遊技盤
を略示する正面図である。
【符号の説明】
P 遊技盤 5,6,10 遊技球用の入賞通出領域 7,8,11 移動路 12 開閉受け部材 16 球寄せ案内部 21 駆動操作機構

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技盤(P)に装着され、前後の向きに遊
    技球用の入賞通出領域(5,6,10)を画成した本体(1)と、 この本体(1)に形成された移動路(7,8,11)内に前後移動
    自在に挿入されて、前記入賞通出領域(5,6,10)の入口
    (5)に対し、本体(1)の前面に突出した開放位置と本体
    (1)の内部に後退した閉鎖位置とに変化される開閉受け
    部材(12)と、 前記本体(1)の裏側に装備されて、開閉受け部材(12)を
    設定条件に基いて開閉変位させ得る駆動操作機構(21)
    と、 前記開閉受け部材(12)の前側に形成された球寄せ案内部
    (16)とから構成したことを特徴とするパチンコ機の電動
    式入賞装置。
JP1991093666U 1991-10-18 1991-10-18 パチンコ機の電動式入賞装置 Expired - Lifetime JP2541787Y2 (ja)

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