JP2540185B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2540185B2
JP2540185B2 JP63092595A JP9259588A JP2540185B2 JP 2540185 B2 JP2540185 B2 JP 2540185B2 JP 63092595 A JP63092595 A JP 63092595A JP 9259588 A JP9259588 A JP 9259588A JP 2540185 B2 JP2540185 B2 JP 2540185B2
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superconductor
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一郎 松尾
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Matsushita Electronics Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、セラミック系超電導体を配線層として用い
た半導体装置に関するものである。
従来の技術 最近ある種のセラミック系化合物で超電導特性を示す
ものが見出され、特にY−Ba−Cu−O系化合物などでは
77K(液体窒素温度)以上の臨界温度が再現性よく得ら
れることが分かってきた。このような超伝導体を半導体
集積回路の配線などに用いれば配線による信号遅延時間
の低減において大いに有効なことは明らかであるが、現
在のところ、たとえばSiLSIの配線などに応用した例は
皆無といえる。
発明が解決しようとする課題 しかし、上記のようなセラミック系超電導体は一般に
結晶性の膜上には容易に形成できるが、SiLSIにおいて
絶縁膜として広く用いられているSiO2膜のようなアモル
ファス上には形成が困難であり、かりに形成できたとし
ても特性の優れた膜は得にくいという問題がある。ま
た、セラミック系超電導体の構成元素、たとえばBaなど
はSiO2中での拡散係数が大きく熱処理によってSiO2中を
移動して半導体基板に達しトランジスタなどの特性を劣
化させるという問題もある。
本発明は上記問題を解決するものであり、特性の優れ
たセラミック系超電導体膜を容易に形成でき、しかも熱
処理によるトランジスタなどの特性の劣化がない半導体
装置を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記問題を解決するための本発明は、半導体トランジ
スタの上にセラミック系超電導体膜を配置した半導体装
置であって、セラミック系超電導体膜の下面に接するよ
うに高融点金属または金属珪化物製の配線下膜が設けら
れ、セラミック系超電導体膜の下面以外の面が、セラミ
ック系超電導体膜の構成元素の拡散を抑止するための絶
縁膜で覆われたものである。
作用 上記構成により、配線下膜として高融点金属または金
属珪化物の配線下膜を設けることによって、セラミック
系超電導体膜からなる配線層が特性よく容易に形成さ
れ、またセラミック系超電導体膜からなる配線層を上記
配線下膜およびセラミック系超電導体膜の構成元素の拡
散を抑止する絶縁体にて覆うことによって、熱処理によ
るセラミック系超電導体の構成元素の半導体基板への拡
散が阻止され、トランジスタなどの特性の劣化が防止さ
れる。また、セラミック系超電導体の転移温度以下では
抵抗が零となり動作が高速となる。
実施例 以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す半導体装置の断面図
である。第1図に示すように、P型半導体基板1の表面
に沿ってフィールド酸化膜2およびゲート酸化膜3が順
次形成され、それらの酸化膜2,3の上に配線下膜として
高融点金属膜、例として厚さ50〜100nmの白金膜4が形
成されている。この白金膜4はスパッタ蒸着時にP型半
導体基板1を500℃程度以上に加熱することにより表面
を(111)面とすることができる。これは次の結晶性の
超電導体膜を得るためには有効である。
白金膜4の上に、高周波マグネトロンスパッタによ
り、焼結したY−Ba−Cu−Oターゲットをアルゴンと酸
素との混合ガス中でスパッタ蒸着して結晶性のY−Ba−
Cu−O膜5が被着されている。
上記スパッタリングは、ガス圧力は0.5Pa、スパッタ
リング電力150W、基板温度700℃で行った。このように
して得られたY−Ba−Cu−O膜5は超電導を示し、その
転移温度は液体窒素温度(77K)以上であった。
Y−Ba−Cu−O膜5および白金膜4を周知のフォトエ
ッチング法により加工したのち、それらの膜4,5をマス
クとして1015cm-2以上のAs+イオンを注入してn+領域6
が形成され、さらに全面に絶縁膜として厚さ50nm程度の
Si3N4膜7が被着されている。これにより、Y−Ba−Cu
−O膜5はP型半導体基板1の側の面を白金膜4によ
り、またそれ以外の面をSi3N4膜7により、それぞれ覆
われたことになる。
白金膜4およびSi3N4膜7はY−Ba−Cu−O膜5の構
成元素の拡散を抑止する効果を持っており、熱処理によ
りBaなどがフィールド酸化膜2やゲート酸化膜3に達し
たり、あるいはそれらを透過してP型半導体基板1に達
するというようなことはないので、特性の安定した半導
体装置を得ることができ、また、Y−Ba−Cu−O膜5の
転移温度以下の温度においては配線抵抗およびゲート抵
抗が零となり、キャリア移動度の向上とあいまって良好
な高周波特性を得ることができる。
なお、第1図の実施例においては高融点金属膜の例と
して白金膜4を用いたが、これは他の高融点金属膜や金
属珪化物膜を用いてもよい。また、超電導体膜としては
Y−Ba−Cu−O膜5だけでなく、ひろくセラミック系超
電導体を用いることが可能である。
発明の効果 以上のように本発明によれば、セラミック系超電導体
膜からなる配線層を高融点金属または金属珪化物の配線
下膜の上に形成することによって、特性よく容易に形成
することができ、さらに配線層の配線下膜と接していな
い各面をセラミック系超電導体膜の構成元素の拡散を抑
制する絶縁膜にて覆うことによって、セラミック系超電
導体の構成元素の半導体基板への拡散を阻止してトラン
ジスタなど半導体装置の特性の劣化を防止することがで
きる。よって従来全く報告例や実施例の無かったセラミ
ック系超電導体の半導体装置の配線への応用が初めて可
能となり、液体窒素温度以上の温度で配線抵抗が零とな
ることにより、動作速度の大きい半導体装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す半導体装置の断面図で
ある。 1……P型半導体基板、2……フィールド酸化膜、3…
…ゲート酸化膜、4……白金膜(配線下膜)、5……Y
−Ba−Cu−O膜(セラミック系超電導体膜からなる配線
層)、6……n+領域、7……Si3N4膜(絶縁膜)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体トランジスタの上にセラミック系超
    電導体膜を配置した半導体装置であって、セラミック系
    超電導体膜の下面に接するように高融点金属または金属
    珪化物製の配線下膜が設けられ、セラミック系超電導体
    膜の下面以外の面が、セラミック系超電導体膜の構成元
    素の拡散を抑止するための絶縁膜で覆われた半導体装
    置。
JP63092595A 1988-04-14 1988-04-14 半導体装置 Expired - Lifetime JP2540185B2 (ja)

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JPS6474772A (en) * 1987-09-17 1989-03-20 Fujitsu Ltd Superconductive wiring

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