JP2539114B2 - ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィンの製造方法

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JP2539114B2
JP2539114B2 JP3181826A JP18182691A JP2539114B2 JP 2539114 B2 JP2539114 B2 JP 2539114B2 JP 3181826 A JP3181826 A JP 3181826A JP 18182691 A JP18182691 A JP 18182691A JP 2539114 B2 JP2539114 B2 JP 2539114B2
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重雄 岩崎
陽一 松尾
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィンの本重合を
行うに先立ち、特定のオレフィン重合用固体触媒成分を
用い、特定の攪拌条件下で、少量のオレフィンの予備重
合を行なって、モルフォロジーに優れたポリオレフィン
粒子を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】チーグ
ラー型触媒と一般に呼ばれているオレフィン重合用触媒
は、一般に遷移金属化合物成分と有機金属化合物成分と
から構成されている。これら二成分のうち、前者の遷移
金属化合物成分の調製においては、塩化マグネシウムや
マグネシウムジアルコキシドを担体原料として用いる技
術が従来より広範に実施されており、またその関連技術
として極めて多くのものが存在している。
【0003】しかしながら、これらのマグネシウム化合
物をオレフィン重合用触媒の担体原料として用いる場
合、触媒としての活性向上及び生成ポリマーの粒径制御
のために最適粒径のものを用いる必要がある。この場
合、粒径調整手段としてマグネシウム化合物のみを粉砕
することもあれば、未粉砕のマグネシウム化合物をエス
テル等で処理する際に共粉砕することもあるが、いずれ
にせよ機械的粉砕、分級等の処理が不可欠の操作となっ
ている。
【0004】かかる粉砕処理等を施さないものを担体原
料として用いた場合、触媒の重合活性が低くなり、また
遷移金属(例えばチタン)それ自体の担持量が低いた
め、単位触媒あたりの生産性が低くなる。そして、これ
に起因してポリマー中の残留塩素量が多くなる等の問題
が生じる。また、得られるポリマー粒子の形状や粒径分
布にも問題が生じ、ポリオレフィンを製造する際のプロ
セス上のトラブル(例えば、多発した微粉ポリマーのた
めの移送ラインの閉塞)が起こる原因にもなる。それゆ
え、マグネシウム化合物の粉砕工程は非常に重要なもの
と認識されているが、この機械的粉砕工程はそのための
条件設定(湿式か又は乾式かという粉砕方式、粉砕品の
形状に影響を与える粉砕機、粉砕強度、粉砕時間等)と
いったプロセス一つをとってみても、相当な労力、コス
トのかかるものであった。
【0005】また、生成ポリマーの粒径、形状などのい
わゆるモルフォロジー改良を目的として、シリカ等の無
機酸化物上にマグネシウムを担持させる方法(特開昭6
1−291604号,同61−291105号,同62
−119203号,同62−119204号各公報)
や、マグネシウム化合物を一旦アルコール等の溶媒に溶
解した後、再び析出させたものを用いる方法(特開昭5
6−811号公報)も知られているが、これらの方法
は、粉砕工程は省略できるものの、担持処理や溶解,析
出処理が必要となるため、工程的に極めて煩雑になる
上、触媒の性能安定性が悪くなるという欠点がある。し
たがって、機械的粉砕、分級等の煩雑な操作を行なわず
にオレフィン重合用触媒担体の粒径、粒径分布や形態を
制御する方法が望まれている。
【0006】ところで、高活性触媒は、そのまま重合器
内に投入され重合温度付近の高温にさらされると、活性
及び得られるポリマーの立体規則性が不充分となった
り、反応器壁に付着するという問題がある。これに対
し、上記問題を解決する方法として、触媒を少量のα−
オレフィンにて重合処理するいわゆる予備重合が行なわ
れている。この予備重合は、通常希釈溶媒によるスラリ
ー状態で、攪拌槽中で行なわれることが多い。しかし、
このとき予備重合の処理量を多くしようとすると、攪拌
槽の容量が膨大になり、設備コスト上不利になるという
問題がある。また、その不利を解決する方法としては、
スラリー濃度を高くする方法が考えられるが、通常の攪
拌条件では高濃度になると充分な攪拌が行なわれず、そ
のため局部発熱による触媒の性能低下が生じ、活性及び
得られるポリマーの立体規則性が不充分となる。一方、
スラリー濃度を低く保った場合には、所定の予備重合量
を得るためには長時間の予備重合が必要となり、そのた
め著しい活性の低下が生じる。このため、従来より、固
体触媒成分を用いたポリオレフィンの製造においては、
高スラリー濃度での予備重合処理を行なうことができる
方法が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】かかる現状に鑑
み、本発明者らは、球状で粒径及び粒径分布の制御され
た触媒用担体原料を一段階の反応で製造することについ
て鋭意検討を行なった結果、金属マグネシウムとアルコ
ールと特定量のハロゲン及び/又はハロゲン含有金属化
合物とを反応させた場合、粒径分布が狭く、粉砕,分級
等の粒径調整処理を施さなくてもそのままオレフィン重
合用触媒の担体原料として使用できる固体生成物が得ら
れること、また該固体生成物を担体とするオレフィン重
合用触媒成分を用いてオレフィンを重合した場合、従来
と同等以上のチタン担持量、重合活性、立体規則性を発
現しつつ、モルフォロジーの点で格段に向上したポリマ
ーが得られることを見出した。さらに、本発明者らは、
金属マグネシウム、アルコール及びハロゲン及び/又は
ハロゲン含有金属化合物の反応条件を適宜選択すれば、
得られる固体生成物の粒径制御を自由に行なうことがで
き、ひいては生成するポリマー粒子のモルフォロジー制
御も自由に行なうことができることを見出した。
【0008】また、本発明者らは、モルフォロジーによ
り優れたポリマー粒子を生成すること、特に高スラリー
濃度での予備重合処理を行なうことについて種々研究を
行なった結果、上記固体触媒成分(A)及び有機金属化
合物(B)を用いて、攪拌槽中においてオレフィンの予
備重合を行うにあたり、特定の攪拌翼、攪拌条件を用い
て行なった場合、高スラリー濃度でも良好に攪拌が行な
われ、効率的な予備重合処理が可能であることを見出し
た。
【0009】ところで、本発明にかかる金属マグネシウ
ムとアルコールと特定量のハロゲン及び/又はハロゲン
含有金属化合物とを反応させて得た固体生成物は、従来
知られているいかなるマグネシウム系担体原料とも全く
異なる物質である。事実、従来より金属マグネシウムと
アルコールを反応させる際には、少量のヨウ素やオルト
ギ酸エチル等を投入することが知られている(特公昭4
6−7093号公報、米国特許第4,412,132号
明細書)が、これらの反応においてはヨウ素等は単に反
応開始剤として用いられているに過ぎず、量的にもごく
微量である。それに比べ、本発明において用いるハロゲ
ンの量が反応開始剤として用いるよりはるかに多量であ
ることからも、本発明にかかる固体生成物がこれら従来
技術に示されているものとは全く異なるものであること
がわかる。すなわち、本発明は従来知られていない全く
新しいオレフィン重合用固体触媒成分を用い、新規な予
備重合処理を使用してポリオレフィンを製造する方法を
提供するものである。
【0010】したがって、本発明は、(a)金属マグネ
シウムと、アルコールと、上記金属マグネシウム1グラ
ム原子に対し0.0001グラム原子以上の量のハロゲ
ン又は上記金属マグネシウム1グラム原子に対し0.0
001グラム原子以上の量のハロゲン原子を含むハロゲ
ン含有金属化合物とを反応させて得られる固体生成物
と、(b)特定のハロゲン化チタン化合物とを電子供与
性化合物の存在下または不存在下に反応させて得られる
固体触媒成分(A)および有機金属化合物(B)を用い
て攪拌槽中においてオレフィンの予備重合を行うにあた
り、攪拌槽中において下記攪拌条件およびを採用し
て行なうことを特徴とするポリオレフィンの製造方法を
提供する。 攪拌翼として、攪拌槽中心部に設けられた攪拌軸に
配設された、槽底部近くに位置するボトムパドル翼部と
それより上部に位置する上部翼部とからなるものを用い
ること。 攪拌槽内の反応液レベル(L)、槽底から攪拌翼最上
部までの高さ(H)との関係(H/L)を0.5<H/
L<1に保持すること。
【0011】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発
明においては、少なくとも(a)金属マグネシウムとア
ルコールとハロゲン及び/又はハロゲン含有金属化合物
とを反応させて得られる固体生成物と(b)特定のハロ
ゲン化チタン化合物とを反応させて得られる固体触媒成
分(A)および有機金属化合物(B)を用いて予備重合
処理を行なう。
【0012】この場合、上記固体生成物(a)におい
て、金属マグネシウムの形状等は特に限定されない。従
って、任意の粒径の金属マグネシウム、例えば顆粒状、
リボン状、粉末状等の金属マグネシウムを用いることが
できる。また、金属マグネシウムの表面状態も特に限定
されないが、表面に酸化マグネシウム等の被膜が生成さ
れていないものが好ましい。
【0013】アルコールとしては任意のものを用いるこ
とができるが、炭素原子数1〜6の低級アルコールを用
いることが好ましい。特に、エタノールを用いると、触
媒性能の発現を著しく向上させる固体生成物が得られる
ので好ましい。アルコールの純度及び含水量も限定され
ないが、含水量の多いアルコールを用いると金属マグネ
シウム表面に水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]が
生成されるので、含水量が1%以下、特に2000pp
m以下のアルコールを用いることが好ましい。更に、よ
り良好なモルフォロジーを有する固体生成物(a)を得
るためには、水分は少なければ少ないほど好ましく、一
般的には200ppm以下が望ましい。
【0014】ハロゲンの種類については特に制限されな
いが、塩素、臭素又はヨウ素、特にヨウ素が好適に使用
される。ハロゲン含有金属化合物の種類に限定はなく、
ハロゲン原子をその化学式中に含む化合物であればいず
れのものでも使用できる。この場合、ハロゲン原子の種
類については特に制限されないが、塩素、臭素又はヨウ
素であることが好ましい。ハロゲン含有金属化合物とし
て、具体的には、MgCl2,MgI2,Mg(OEt)
Cl,Mg(OEt)I,MgBr2,CaCl2,Na
Cl,KBr等を好適に使用できる。これらの中では、
特にMgCl2,MgI2が好ましい。これらの状態、形
状、粒度等は特に限定されず、任意のものでよく、例え
ばアルコール系溶媒(例えば、エタノール)中の溶液の
形で用いることができる。
【0015】アルコールの量については問わないが、金
属マグネシウム1モルに対して好ましくは2〜100モ
ル、特に好ましくは5〜50モルである。アルコール量
が多すぎる場合、モルフォロジーの良好な固体生成物
(a)の収率が低下するおそれがあり、少なすぎる場合
は、反応槽での攪拌がスムーズに行なわれなくなるおそ
れがある。しかし、そのモル比に限定されるものではな
い。
【0016】ハロゲンの使用量は、金属マグネシウム1
グラム原子に対して、0.0001グラム原子以上、好
ましくは0.0005グラム原子以上、更に好ましくは
0.001グラム原子以上である。また、ハロゲン含有
金属化合物は、金属マグネシウム1グラム原子に対し
て、ハロゲン含有金属化合物中のハロゲン原子が0.0
001グラム原子以上、好ましくは0.0005グラム
原子以上、更に好ましくは0.001グラム原子以上と
なるように使用する。0.0001グラム原子未満の場
合、ハロゲンを反応開始剤として用いる量と大差なく、
所望の粒径のものを得るためには固体生成物の粉砕分級
処理が不可欠なものとなる。
【0017】ハロゲン及びハロゲン含有金属化合物はそ
れぞれ1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して
もよい。また、ハロゲンとハロゲン含有金属化合物とを
併用してもよい。このようにハロゲンとハロゲン含有金
属化合物とを併用する場合、全ハロゲン原子の量を金属
マグネシウム1グラム原子に対して、0.0001グラ
ム原子以上、好ましくは0.0005グラム原子以上、
更に好ましくは0.001グラム原子以上とする。ハロ
ゲン及び/又はハロゲン含有金属化合物の使用量の上限
について特に定めはなく、目的とする固体生成物が得ら
れる範囲で適宜選択すればよいが、一般的には全ハロゲ
ン原子の量を金属マグネシウム1グラム原子に対して
0.06グラム原子未満とすることが好ましい。この場
合、ハロゲン及び/又はハロゲン含有金属化合物の使用
量を適宜選択することにより、固体生成物の粒径を自由
にコントロールすることが可能である。
【0018】金属マグネシウムとアルコールとハロゲン
及び/又はハロゲン含有金属化合物との反応それ自体
は、公知の方法と同様に実施することができる。例え
ば、金属マグネシウムとアルコールとハロゲン及び/又
はハロゲン含有金属化合物とを、還流下(約79℃)
で、水素ガスの発生が認められなくなるまで(通常、約
20〜30時間)反応させて、固体生成物を得る方法で
ある。具体的には、例えばハロゲンとしてヨウ素を用い
る場合、金属マグネシウム、アルコール中に固体状のヨ
ウ素を投入し、しかる後に加熱し還流する方法、金属マ
グネシウム、アルコール中にヨウ素のアルコール溶液を
滴下投入後加熱し還流する方法、金属マグネシウム、ア
ルコール溶液を加熱しつつヨウ素のアルコール溶液を滴
下する方法などが挙げられる。いずれの方法も、不活性
ガス(例えば、窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気下で、
場合により不活性有機溶媒(例えば、n−ヘキサン等の
飽和炭化水素)を用いて行なうことが好ましい。
【0019】金属マグネシウム、アルコール、ハロゲン
及び/又はハロゲン含有金属化合物の投入については、
最初から各々全量を反応槽に投入しておく必要はなく、
分割して投入してもよい。特に好ましい形態は、アルコ
ールを最初から全量投入しておき、金属マグネシウムを
数回に分割して投入する方法である。このようにした場
合、水素ガスの一時的な大量発生を防ぐことができ、安
全面から非常に望ましい。また、反応槽も小型化するこ
とが可能となる。更には、水素ガスの一時的な大量発生
により引き起こされるアルコールやハロゲン及び/又は
ハロゲン含有金属化合物の飛沫同伴を防ぐことも可能と
なる。分割する回数は、反応槽の規模を勘案して決めれ
ばよく、特に問わないが、操作の煩雑さを考えると通常
5〜10回が好適である。
【0020】なお、反応自体は、バッチ式、連続式のい
ずれでもよいことは言うまでもない。さらには、変法と
して、最初から全量投入したアルコール中に金属マグネ
シウムを先ず少量投入し、反応により生成した生成物を
別の槽に分離して除去した後、再び金属マグネシウムを
少量投入するという操作を繰り返すということも可能で
ある。こうして得た固体生成物を、次の固体触媒成分の
合成に用いる場合、乾燥させたものを用いてもよく、ま
た瀘別後ヘプタン等の不活性溶媒で洗浄したものを用い
てもよい。いずれの場合においても、得られた固体生成
物は、粉砕あるいは粒度分布をそろえるための分級操作
をすることなく以下の工程に用いることができる。
【0021】本発明で用いる固体触媒成分(A)は、少
なくとも(a)上記固体生成物と(b)下記ハロゲン化
チタン化合物とから得る。固体触媒成分(A)における
ハロゲン化チタン化合物(b)としては、一般式 TiX1n(OR14-n (式中、X1はハロゲン原子、特に塩素原子であり、R1
は炭素原子数1〜10の炭化水素基、特に直鎖又は分岐
鎖のアルキル基であり、基R1が複数存在する場合には
それらは互に同じでも異なっていてもよい。nは0〜4
の整数である。)で表わされるチタン化合物である。具
体的には、 Ti(O−i−C374、Ti(O−C494、T
iCl(O−C253、 TiCl(O−i−C373、TiCl(O−C
493、 TiCl2(O−C492、TiCl2(O−i−C3
72、TiCl4等を挙げることができる。
【0022】固体触媒成分(A)の調製においては、他
の成分として、必要に応じて任意の電子供与性化合物
(c)を用いることができる。それらの電子供与性化合
物(c)は、通常は、酸素、窒素、リンあるいは硫黄を
含有する有機化合物である。具体的には、アミン類、ア
ミド類、ケトン類、ニトリル類、ホスフィン類、ホスミ
ルアミド類、エステル類、エーテル類、チオエーテル
類、アルコール類、チオエステル類、酸無水物類、酸ハ
ライド類、アルデヒド類、有機酸類、Si−O−C結合
を有する有機ケイ素化合物等を挙げることができ、より
具体的には下記のものを挙げることができる。
【0023】芳香族カルボン酸、例えば、安息香酸、p
−オキシ安息香酸;酸無水物、例えば、無水コハク酸、
無水安息香酸、無水p−トルイル酸;炭素原子数3〜1
5のケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾ
フェノン、ベンゾキノン;炭素原子数2〜15のアルデ
ヒド類、例えば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデ
ヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデド、ナフトア
ルデヒド;炭素原子数2〜18のエステル類、例えば、
ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘ
キシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチ
ル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エ
チル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、ピバリ
ン酸エチル、マレイン酸ジメチル、シクロヘキサンカル
ボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息
香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安
息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベ
ンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイ
ル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、
アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、p−ブトキ
シ安息香酸エチル、o−クロル安息香酸エチル、ナフト
エ酸エチル、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクト
ン、クマリン、フタリド、炭酸エチレン;
【0024】芳香族ジカルボン酸のモノ及びジエステ
ル、例えばフタル酸のモノエステル及びジエステルが好
ましく、例えば、モノメチルフタレート、ジメチルフタ
レート、モノメチルテレフタレート、ジメチルテレフタ
レート、モノエチルフタレート、ジエチルフタレート、
モノエチルテレフタレート、ジエチルテレフタレート、
モノプロピルフタレート、ジプロピルフタレート、モノ
プロピルテレフタレート、ジプロピルテレフタレート、
モノブチルフタレート、ジブチルフタレート、モノブチ
ルテレフタレート、ジブチルテフタレート、モノイソブ
チルフタレート、ジイソブチルフタレート、モノアミル
フタレート、ジアミルフタレート、モノイソアミルフタ
レート、ジイソアミルフタレート、エチルブチルフタレ
ート、エチルイソブチルフタレート、エチルプロピルフ
タレート;
【0025】炭素原子数2〜20の酸ハロゲン化物類、
この酸ハロゲン化物の酸部分(アシル基部分)として
は、炭素数2〜20程度の脂肪族(脂環族等の環を有す
るものも含む)系の一塩基性、二塩基性又は三塩基性酸
からそれぞれの水酸基を引き抜いた1価〜3価のアシル
酸、あるいは炭素数7〜20程度の芳香族(アルカリ−
ル型やアラルキル型のものも含む。)系の一塩基性、二
塩基性又は三塩基性酸からそれぞれの水酸基を引き抜い
た1価〜3価のアシル基などが好ましい。また、前記酸
ハロゲン化物中のハロゲン原子としては、塩素原子、臭
素原子などが好ましく、特に塩素原子が好ましい。
【0026】好適に使用することのできる酸ハロゲン化
物としては、例えば、アセチルクロリド、アセチルブロ
ミド、プロピオニルクロリド、ブチリルクロリド、イソ
ブチリルクロリド、2−メチルプロピオニルクロリド、
バレリルクロリド、イソバレリルクロリド、ヘキサノイ
ルクロリド、メチルヘキサノイルクロリド、2−エチル
ヘキサノイルクロリド、オクタノイルクロリド、デカノ
イルクロリド、ウンデカノイルクロリド、ヘキサデカノ
イルクロリド、オクタデカノイルクロリド、ベンジルカ
ルボニルクロリド、シクロヘキサンカルボニルクロリ
ド、マロニルジクロリド、スクシニルジクロリド、ペン
タンジオイルジクロリド、ヘキサンジオイルジクロリ
ド、シクロヘキサンジカルボニルジクロリド、ベンゾイ
ルクロリド、ベンゾイルブロミド、メチルベンゾイルク
ロリド、フタロイルクロリド、イソフタロイルクロリ
ド、テレフタロイルクロリド、ベンゼン−1,2,4−
トリカルボニルトリクロリドなどを挙げることができ
る。これらの中でも、特にフタロイルクロリド、イソフ
タロイルクロリド、テレフタロイルクロリドなどが好ま
しく、特にフタロイルクロリドが好ましい。なお、これ
らの酸ハロゲン化物は、一種を単独で使用してもよい
し、二種以上を併用してもよい。
【0027】炭素原子数2〜20のエーテル類、例え
ば、メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエ
ーテル、n−ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチ
レングリコールブチルエーテル;酸アミド、例えば、酢
酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸アミド;アミン
類、例えば、トリブチルアミン、N、N’−ジメチルピ
ペラジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、
ピロリン、テトラメチルエチレンジアミン;ニトリル
類、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニ
トリル;テトラメチル尿素、ニトロベンゼン、リチウム
ブチレート;
【0028】Si−O−C結合を有する有機ケイ素化合
物、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエ
トキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチル
フェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ブ
チルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルト
リエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、
ビニルトリブトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチ
ル、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリロキ
シシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエト
キシジシロキサン等を挙げることができる。これらのう
ち、好ましいものは、エステル類、エーテル類、ケトン
類、酸無水物等である。
【0029】固体触媒成分(A)は、(a)固体生成物
と、(b)ハロゲン化チタン化合物と、必要に応じて
(c)電子供与性化合物とを用い、公知の方法で調製す
ることができる。例えば、固体生成物(a)と電子供与
性化合物(c)とを接触させた後、チタン化合物(b)
と接触させるのが好ましい。固体生成物(a)に電子供
与性化合物(c)を接触させる際の条件には特に制限は
なく、各種の事情に応じて適宜定めればよい。通常は、
マグネシウム原子換算で固体生成物(a)1モルに対し
て電子供与性化合物(c)0.01〜10モル、好まし
くは0.05〜5モルを加え、0〜200℃にて5分〜
10時間の条件、好ましくは30〜150℃にて30分
〜3時間の条件で接触反応を行なえばよい。なお、この
反応系には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン又はオクタ
ン等の不活性炭化水素を溶媒として加えることもでき
る。
【0030】固体生成物(a)に、又はそれと電子供与
性化合物(c)との接触生成物に、ハロゲン化チタン化
合物(b)を接触させる際の条件には特に制限はない
が、通常は生成物中のマグネシウム1モルに対して、ハ
ロゲン化チタン化合物(b)を1〜50モル、好ましく
は2〜20モルの範囲で加え、0〜200℃にて5分〜
10時間、好ましくは30〜150℃にて30分〜5時
間反応させる。ハロゲン化チタン化合物(b)との接触
は、液体状のハロゲン化チタン化合物(例えば、四塩化
チタン)はそれ単独で、それ以外のハロゲン化チタン化
合物は任意の不活性炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、
ヘプタン、灯油)に溶解させた状態で行なうことができ
る。また、前記の固体生成物(a)とハロゲン化チタン
化合物(b)と、必要に応じて電子供与性化合物(c)
との前記の接触の前に、例えば、ハロゲン化炭化水素、
ハロゲン含有ケイ素化合物、ハロゲンガス、塩化水素、
ヨウ化水素等を固体生成物(a)に接触させることもで
きる。なお、反応終了後は、不活性炭化水素(例えば、
n−ヘキサン、n−ヘプタン)で、生成物を洗浄するの
が好ましい。
【0031】本発明においては、予備重合として、前記
固体触媒成分(A)および有機金属化合物(B)を予め
少量のオレフィンと接触させることによりオレフィン重
合体を形成させる。この場合、固体触媒成分(A)につ
いては、調製後ただちにオレフィンを導入してもよい
し、調製後0.2〜3時間程度熟成させてから導入して
もよい。さらに、固体触媒成分(A)は不活性溶媒やオ
レフィンなどに懸濁して供給することができる。有機金
属化合物(B)としては、周期率表第1族〜第3族の金
属を含む任意の有機化合物を好適に用いることができ
る。この周期率表第1族〜第3族の金属としては、例え
ば、リチウム、ナトリウム、カリウム、亜鉛、カドミウ
ム、アルミニウム等を挙げることができ、特にアルミニ
ウムが好ましい。有機金属化合物(B)の具体例を示せ
ば、アルキルリチウム、例えば、メチルリチウム、エチ
ルリチウム、プロピルリチウム又はブチルリチウム;ジ
アルキル亜鉛、例えば、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、
ジプロピル亜鉛又はジブチル亜鉛等がある。
【0032】また、有機アルミニウム化合物としては、
一般式 AlR2 m2 3-m (式中、R2は炭素原子数1〜10のアルキル基、シク
ロアルキル基又はアリール基であり、mは1〜3の整数
であり、X2はハロゲン原子例えば塩素原子又は臭素原
子である)で表わされる化合物が広く用いられる。具体
的には、トリアルキルアルミニウム化合物、例えば、ト
リメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ
イソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム又はトリオクチルアルミニウム;あるいは、ジアルキ
ルアルミニウムモノハライド化合物、例えば、ジエチル
アルミニウムモノクロリド、ジプロピルアルミニウムモ
ノクロリド又はジオクチルアルミニウムモノクロリド等
を挙げることができる。
【0033】予備重合に用いるオレフィンの種類に限定
はないが、通常は一般式 R3−CH=CH2 (式中R3は水素原子又は炭素原子数1〜20のアルキ
ル基もしくはシクロアルキル基である)で表わされる化
合物、例えば、直鎖モノオレフィン類例えばエチレン、
プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1又はオクテン−
1;分岐モノオレフィン類例えば4−メチル−ペンテン
−1;あるいはジエン類例えばブタジエン等である。こ
れらの中では、特に重合させるオレフィンと同一のオレ
フィンが好ましい。予備重合生成物(オレフィン重合
体)の量は、固体触媒成分(A)1グラム当たり0.0
3〜1.0グラム、特に0.06〜0.1グラムとする
ことが好ましい。また、予備重合温度は60℃以下、特
に10〜30℃が好ましい。
【0034】予備重合は、攪拌槽中において、前記お
よびの条件を満たす攪拌条件に従って実施する。これ
により、高濃度スラリーでの予備重合処理を良好な攪拌
下に行なうことができる。このような攪拌翼としては、
例えば図1に示すマックスブレンド翼(住友重機械社
製)のような格子翼や、図2に示すフルゾーン翼(神鋼
パンテック社製)のような多段翼が特に好ましい。上記
攪拌翼は、攪拌槽10の中心部に設けられた攪拌軸1に
配設され、かつ槽底部11近くに位置するボトムパドル
翼部2とそれより上部に位置する上部翼部とで構成され
ている。この場合、反応の際の液レベルをL、槽底部1
1から上部翼部の最上部までの高さをHとした場合に、
1>H/L>0.5となり、しかもボトムパドル翼部の
最上部が液レベル面より低くなるようにして用いる。
【0035】攪拌翼は、例えば次の(1)〜(5)のよ
うにすることもできる。 (1)回転軸1に取り付けたボトムパドル翼部2と、槽
底部11のクリアランスは、粒子を十分に浮遊させるた
めになるべく小さい方がよい。また、ボトムパドル翼部
2は1枚でなくてもよく、例えばタービン翼のように何
枚かを連ねたものでもよい。さらに、ボトムパドル翼部
2は後退翼でもよい。 (2)上部翼部3は、ボトムパドル翼部2で吐き出され
た粒子を十分に混合させるためのものであり、ボトムパ
ドル翼部2と一体のものでもよく、多段のものでもよ
い。また、ボトムパドル翼部2と角度がずれていてもよ
いが、格子状の形状のものが望ましい。 (3)槽底部11から上部翼部3の最上部までの高さH
と液面高さLの比が0.5以下であると、上部で滞留部
が生じ、凝集物が生成し粗粉量が増大する。この凝集物
生成を回避するためには攪拌翼の回転数を増大させる方
法があるが、微粉量が増大し粒径分布が拡大する。従っ
て、H/Lは0.7以上1以下が特に望ましい。 (4)翼径dと槽径Dとの比はとくに問わないが、好ま
しくは0.3<d/D<0.8、さらに好ましくは0.
4<d/D<0.6とする。 (5)攪拌槽10の壁側面に、軸方向に沿う複数本の邪
魔板(バッフル)12を配設しても良い。なお、図中1
3はジャケットを示す。
【0036】上記攪拌槽を用いて予備重合処理を行なう
場合、攪拌翼の径をd(m)、回転数をn(rpm)としたとき
に、4.3×103<n32<4.0×106の条件下で
行なうことが好ましい。これによって攪拌処理がいっそ
う良好に行なわれる。また、より好ましくは9.8×1
3<n32<3.6×105の条件下、さらに好ましく
は6.5×104<n32<7.8×104の条件下で行
なう。n32の値が4.3×103以下ではスラリー中
の粒体の混合が低下し、反応に際して凝集物が生成する
ことがある。一方、4.0×106以上では粒子が破砕
され、微粉の増大、粒径分布の拡大が生じ易くなり、か
つ粒子形状の悪化(球形でなくなる)が起こり易くな
る。
【0037】つぎに、上記のようにして得られた予備重
合処理済みの(A)固体触媒成分と(B)有機金属化合
物、必要に応じて(C)電子供与性化合物を用いて、常
法によりオレフィンの重合を行う。
【0038】この場合、有機金属化合物(B)および電
子供与性化合物(C)としては、前記の固体触媒成分
(A)の調製の際に用いたものと同様のものを用いるこ
とができる。この際、電子供与性化合物(C)は、前記
の固体触媒成分(A)の調製の際に用いた電子供与性化
合物(c)と同じものであっても、異なるものであって
もよい。
【0039】本発明製造方法で重合することのできるオ
レフィンは、通常は一般式 R3−CH=CH2 (式中R3は水素原子又は炭素原子数1〜20のアルキ
ル基もしくはシクロアルキル基である)で表わされる化
合物、例えば、直鎖モノオレフィン類例えばエチレン、
プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1又はオクテン−
1;分岐モノオレフィン類例えば4−メチル−ペンテン
−1;あるいはジエン類例えばブタジエン等である。本
発明方法は、これらの単独重合あるいは各種オレフィン
相互の共重合に有効に利用することができる。
【0040】重合条件も、公知の方法と同様の条件を用
いることができ、例えば、大気圧よりも高いオレフィン
の分圧下で、−80℃〜+150℃の温度下で、場合に
より不活性炭化水素希釈剤の存在下で、液相又は気相中
で実施することができる。このようにして得られたポリ
オレフィンパウダーは球状に近く、さらに粒径分布もシ
ャープである。
【0041】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を具体
的に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものでは
ない。なお、以下の実施例、比較例においては、下記の
試薬を用いた。 金属マグネシウム:顆粒状(平均粒度350μm) エタノール:和光純薬(株)製、試薬特級 ヨウ素:和光純薬(株)製、試薬特級 塩化マグネシウム:和光純薬(株)製、試薬特級
【0042】実施例1 (1)固体生成物(a)の調製 攪拌機付きのSUS製反応器(内容積80リットル)を
窒素ガスで十分に置換し、エタノール31Kg、ヨウ素
0.2Kg及び金属マグネシウム2.2Kgを投入し、
攪拌しながら還流条件下で系内から水素が発生しなくな
るまで反応させ、固体状反応生成物を得た。この固体状
反応生成物を含む反応液を減圧乾燥させることにより、
固体生成物を得た。
【0043】(2)固体触媒成分(A)の調製 (1)で用いたのと同様の攪拌機付きのSUS製反応器
(内容積80リットル)を窒素ガスで十分に置換し、前
記固体生成物(a)(粉砕していないもの)4Kg及び
脱水したヘプタン20リットルを投入し、攪拌下におい
て四塩化ケイ素0.6リットルを添加した。さらに、フ
タル酸ジエチル0.63リットルを加え、60℃に保っ
た。次いで、四塩化チタン20リットルを投入して11
0℃で2時間維持した後、80℃のヘプタンで洗浄し
た。さらに、四塩化チタン25リットルを投入して11
0℃で2時間維持した後、ヘプタンで洗浄して固体触媒
成分(A)を得た。
【0044】(3)予備重合 攪拌機付きのSUS製反応器(4枚のバッフル付きの縦
型槽で、表1に示す内容のもの)を窒素ガスで十分に置
換し、精製ヘプタンを40リットル、トリエチルアルミ
ニウムを2.6ml及びチタン換算で上記固体触媒成分
(A)を2.7ミリモル添加し、温度30℃において、
3時間プロピレンの重合処理を行なった。この場合、圧
力は全圧が0.8Kg/cm2・Gとなるようにプロピ
レンを連続的に供給した。攪拌翼としては、図1に示す
ようなマックスブレンド翼(表1に示す内容のもの、住
友重機械社製)を用い、攪拌回転数は130rpmとし
た。
【0045】(4)重合 アルゴンガスで充分に置換したSUS製オートクレーブ
(内容積約1.0リットル)に、精製ヘプタン400m
l、トリエチルアルミニウム1ミリモル、シクロヘキシ
ルメチルジメトキシシラン0.25ミリモル及びチタン
換算で0.005ミリモルの上記固体触媒組成物(A)
を添加し、水素を0.5kg/cm2加え、全圧8kg
/cm2で70℃においてプロピレンの重合を2時間行
なった。以上の結果を表1,2に示す。なお、表2中の
立体規則性とは、沸騰ヘプタンで6時間抽出した後の不
溶分をいう。
【0046】実施例2 (1)固体生成物(a)の調製 実施例1(1)と同様に行なった。 (2)固体触媒成分(A)の調製 実施例1(2)と同様に行なった。 (3)予備重合 攪拌翼を図2に示すようなフルゾーン翼(神鋼パンテッ
ク社製)に変更し、かつ攪拌翼回転数を300rpmに
変えた以外は、実施例1(3)と同様に行なった。 (4)重合 実施例1(4)と同様に行なった。以上の結果を表1,
2に示す。
【0047】実施例3 (1)固体生成物(a)の調製 実施例1(1)と同様に行なった。 (2)固体触媒成分(A)の調製 実施例1(2)と同様に行なった。 (3)予備重合 スラリー濃度を450g/lに変更し、かつプロピレン
圧力を3.8Kg/cm2・Gに変えた以外は、実施例
1(3)と同様に行なった。 (4)重合 実施例1(4)と同様に行なった。以上の結果を表1,
2に示す。
【0048】実施例4 (1)固体生成物(a)の調製 実施例1(1)と同様に行なった。 (2)固体触媒成分(A)の調製 実施例1(2)と同様に行なった。 (3)予備重合 スラリー濃度を300g/l、プロピレン圧力を3.8
Kg/cm2・G、攪拌翼回転数を40rpm、温度を
20℃に変えた以外は、実施例1(3)と同様に行なっ
た。 (4)重合 実施例1(4)と同様に行なった。以上の結果を表1,
2に示す。
【0049】比較例1 (1)固体生成物(a)の調製 実施例1(1)と同様に行なった。 (2)固体触媒成分(A)の調製 実施例1(2)と同様に行なった。 (3)予備重合 攪拌翼を図3に示すようなパドル翼4に変更した以外
は、実施例1(3)と同様に行なった。 (4)重合 実施例1(4)と同様に行なった。以上の結果を表1,
2に示す。
【0050】比較例2 (1)固体生成物(a)の調製 実施例1(1)と同様に行なった。 (2)固体触媒成分(A)の調製 実施例1(2)と同様に行なった。 (3)予備重合 比較例1(3)において、スラリー濃度を300g/l
に増加して予備重合を行なったところ、暴走反応を起こ
し、温度が制御できずに上昇し、凝集物が生じた。0.
5時間後に110℃になったので、予備重合操作を停止
した。 (4)重合 実施例1(4)と同様に行なった。以上の結果を表1,
2に示すが、本例においては、重合の結果、触媒活性、
立体規則性が著しく低くなり、嵩密度も大きく低下し
た。。
【0051】比較例3 (1)固体生成物(a)の調製 実施例1(1)と同様に行なった。 (2)固体触媒成分(A)の調製 実施例1(2)と同様に行なった。 (3)予備重合 攪拌翼を図4に示すようなファードラー翼5に変更し、
かつ重合時間を25時間に延ばした以外は、実施例1
(3)と同様に行なった。 (4)重合 実施例1(4)と同様に行なった。以上の結果を表1,
2に示すが、本例においては、予備重合量は実施例1
(3)とほぼ等しい結果が得られたものの、重合の結
果、触媒活性が著しく低下した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
固体触媒成分(A)および有機金属化合物(B)の高ス
ラリー濃度での予備重合処理を、触媒性能の低下を生じ
させることなく効率的に行なうことができる。従って、
本発明を用いた場合、予備重合槽が小さくてすみ、設備
建設上有利である。また、反応速度が上がるため、短時
間、低圧で予備重合処理を行なうことが可能となり、そ
の結果、予備重合における変動費の低減によるコストダ
ウン得を図ることができる。さらに、本発明によると、
ポリオレフィン用触媒に、金属マグネシウムとアルコー
ルとハロゲン及び/又はハロゲン含有金属化合物とから
得られる固体生成物(a)を用いることにより、その粉
砕等の粒径調製処理を施さずとも、高触媒活性、高立体
規則性が発現し、かつ良好なパウダーモルフォロジーを
有するポリマーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マックスブレンド翼を設けた攪拌槽を示す概略
図である。
【図2】フルゾーン翼を設けた攪拌槽を示す概略図であ
る。
【図3】同図(a)はパドル翼を設けた攪拌槽を示す概
略図、同図(b)はパドル翼の平面図である。
【図4】ファードラー翼を設けた攪拌槽を示す概略図で
ある。
【図5】本発明製造方法を示すフローチャート図であ
る。
【符号の説明】
1…攪拌軸 2…ボトムパドル翼部 3…上部翼部 4…パドル翼 5…ファードラー翼 10…攪拌槽

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)金属マグネシウムと、アルコール
    と、上記金属マグネシウム1グラム原子に対し、0.0
    001グラム原子以上の量のハロゲンまたは上記金属マ
    グネシウム1グラム原子に対し0.0001グラム原子
    以上のハロゲン原子を含むハロゲン含有金属化合物とを
    反応させて得られる固体生成物と、(b)下記一般式T
    iX n (OR) 4-n [式中、Xはハロゲン原子であり、R
    は炭素数1〜10の炭化水素基であり、nは0〜4の整
    数である]で示されるハロゲン化チタン化合物とを、電
    子供与性化合物の存在下または不存在下に反応させて得
    られる固体触媒成分(A)、および有機金属化合物
    (B)を用いて、攪拌槽中においてオレフィンの予備重
    合を行うにあたり、攪拌翼として、攪拌槽中心部の攪
    拌軸に配設された、槽底部近くに位置するボトムパドル
    翼部とそれより上部に位置する上部翼部とからなるもの
    を用いること、および攪拌槽内の反応液レベル(L)
    と槽底から攪拌翼最上部までの高さ(H)との関係(H
    /L)を、0.5<H/L<1に保持すること、の攪拌
    条件下で予備重合を行い、次いで常法によりオレフィン
    の本重合を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造
    方法。
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