JP2001348405A - オレフィン重合触媒成分の予備接触方法およびオレフィン重合方法 - Google Patents

オレフィン重合触媒成分の予備接触方法およびオレフィン重合方法

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JP2001348405A
JP2001348405A JP2000174225A JP2000174225A JP2001348405A JP 2001348405 A JP2001348405 A JP 2001348405A JP 2000174225 A JP2000174225 A JP 2000174225A JP 2000174225 A JP2000174225 A JP 2000174225A JP 2001348405 A JP2001348405 A JP 2001348405A
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親太郎 武宮
Shinji Hikuma
新次 日隈
Minoru Suzuki
穣 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン重合触媒の触媒性能や製品性能、
重合プロセスの運転安定性等を向上させるオレフィン連
続重合プロセスにおける触媒成分の予備接触方法および
得られる触媒を用いてオレフィンを重合する方法を提供
する。 【解決手段】 複数の反応槽または反応層からなり、そ
の一部または全部が撹拌装置を備えている装置を用い
て、オレフィン重合触媒を構成する複数の触媒成分を接
触させることを含むオレフィン重合触媒の予備接触方
法。この方法によって得られるオレフィン重合触媒を用
いてオレフィンを重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン重合触
媒成分の予備接触方法およびこの方法によって得られる
触媒を用いてオレフィンを重合する方法に関する。本発
明は、特に、オレフィン連続重合プロセスにおいて行わ
れる触媒成分の予備接触の際の各成分の滞留時間分布を
制御することにより、重合活性、共重合性、キシレン不
溶分量などの触媒性能や得られる重合体から成形した製
品の機械物性や外観特性などの製品性能に優れ、さらに
は生成する重合体の重合反応器壁面への付着(ファウリ
ング)がなく、粒子性状に優れる等の運転安定性をも向
上させる触媒成分の予備接触方法およびそのような方法
により得られる触媒を用いるオレフィンの重合方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】チーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触
媒等のオレフィン重合触媒を用い、スラリープロセスや
ガスプロセスによってオレフィン重合体を得る方法にお
いて、触媒成分をオレフィンと接触させて重合する前に
各触媒成分どうしを予備接触させることにより、触媒性
能や運転安定性を向上させることが広く行われている。
連続重合法プロセスにおいては、この予備接触も連続的
になされる場合が多く、その方法としては各触媒成分を
配管中で合流接触させる方法や撹拌装置が備えられた反
応器内で撹拌混合接触させる方法、あるいはその両者を
組み合わせたもの等が用いられているが、平均接触時間
(平均滞留時間)や混合度についての制御の自由度の関
係上、撹拌装置が備えられた反応器を少なくとも予備接
触装置の一部に用いる方法が多く採用されている。ここ
で、特開2000−34304号公報に記載されている
ように、連続プロセスでは滞留時間分布が存在すること
により、得られる重合体は種々の反応履歴を経た重合体
の集合物となるため、滞留時間分布のないバッチ式プロ
セスによる重合体に比べて広い性能分布を持っている。
これは、触媒予備接触工程についても同様であり、従来
から多く用いられている連続法による触媒成分予備接触
法は、その広い滞留時間分布のために種々の履歴を経た
触媒成分の集合体が重合反応器へ供給され、触媒として
作用することになり、結果として触媒の性能分布さらに
は生成する重合体の性能分布が生じることになる。従っ
て、重合活性や共重合性、キシレン不溶分量などの触媒
性能や得られる重合体から成形した製品の機械物性や外
観特性などの製品性能の不足、さらには粒子性状の悪化
や重合反応器への樹脂の付着等の運転安定性上の問題点
が発生し、工業的見地からは問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オレフィン
重合触媒の触媒性能や製品性能、重合プロセスの運転安
定性等を向上させるオレフィン連続重合プロセスにおけ
る触媒成分の予備接触方法およびそのような接触方法に
よって得られる触媒を用いてオレフィンを重合する方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
き従来技術の問題点を解決するべく鋭意検討を行った結
果、オレフィン連続重合プロセスにおいて用いるオレフ
ィン重合触媒の複数の触媒成分を接触させるに際して、
複数の反応槽または反応層からなり、その一部または全
部が撹拌装置を備えている装置を用いて、オレフィン重
合触媒を構成する複数の触媒成分を接触させることによ
り、触媒成分の予備接触における滞留時間分布を制御
し、活性点をより均一化することによって、上記の問題
点を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至
ったものである。
【0005】すなわち、本発明は、複数の反応槽または
反応層からなり、その一部または全部が撹拌装置を備え
ている装置を用いて、オレフィン重合触媒を構成する複
数の触媒成分を接触させることを含むオレフィン重合触
媒の予備接触方法を提供する。本発明は、また、上記本
発明に係るオレフィン重合触媒の予備接触方法によって
得られるオレフィン重合触媒を用いてオレフィンを重合
することを含むオレフィン重合方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、「オレフィン」
なる語は、炭素数2〜12のオレフィン、例えば、エチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−
ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等を意味し、「オ
レフィン重合」の用語は前記オレフィンの単独重合ある
いは2種以上の共重合を意味する。また、所望により上
記のオレフィンに加えて少量の1,5−ヘキサジエン、
1,9−デカジエン等のα,ω−ジエンを共重合させる
場合も包含する。
【0007】本発明において、オレフィン重合触媒と
は、オレフィンの重合に用いることのできる公知のオレ
フィン重合触媒を意味し、具体的にはメタロセン触媒や
チーグラー・ナッタ触媒であり、各触媒成分とはそれら
の触媒を構成する成分化合物をいう。上記メタロセン触
媒としては、周期律表第4または5族その他の遷移金属
のメタロセン化合物と、アルミノキサンおよび/または
イオン性化合物と、さらに必要に応じ有機金属化合物と
の組み合わせが用いられる。
【0008】それらの遷移金属としては、チタン(T
i)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バ
ナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ニッケ
ル(Ni)、コバルト(Co)、ランタニド金属などが
好ましい。上記メタロセン化合物とは、少なくとも1個
のシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル
基(例えば、メチル、ジメチル、ペンタメチルなどのア
ルキル置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、フ
ルオレニル基)を配位子とするもの、あるいはそれらの
シクロペンタジエニル基がヒドロカルビル基(例えば、
アルキレン基、置換アルキレン基)、ヒドロカルビル珪
素(例えば、シラニレン基、置換シラニレン基、シラア
ルキレン基、置換シラアルキレン基)などによって架橋
されたもの、さらにシクロペンタジエニル基が酸秦、窒
素または燐原子に架橋されたもの(例えば、オキサシラ
ニレン基、置換オキサシラニレン基、オキサシラアルキ
レン基、置換オキサシラアルキレン基、アミノシリル
基、モノ置換アミノシリル基、ホスフィノシリル基、モ
ノ置換ホスフィノシリル基)を配位子とする、いわゆる
公知のメタロセン化合物のいずれであってもよい。
【0009】それらの具体例としては、特開昭58−1
9309、60−35006、61−130314、6
1−264010、61−296008、63−222
177および63−251405号公報、特開平1−6
6214、1−74202、1−275609、1−3
01704、1−319489、2−41303、2−
131488、3−12406、3−139504、3
−179006、3−185005、3−18809
2、3−197514、3−207703および5−2
09013号公報並びに特表平1−501950、1−
502036および5−505593号公報に記載され
たものが挙げられる。
【0010】本発明においては、また、特開昭61−1
30314、61−264010号および63−142
004号公報並びに特開平1−129004、1−30
1704、2−75605、3−12406、3−12
407、4−227708、4−268308、4−3
00887および6−25343号公報などに記載され
ているようなメタロセン化合物を用いることもできる。
【0011】これらのメタロセン化合物は、それ自体が
C2対称要素を有する錯体を形成できる架橋型および/
または多置換配位子を有する。その具体例としては、ジ
メチルシリル(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(3’、5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ジメチルシリル(2,4−ジ
メチルシクロペンタジェニル)(3’、5’−ジメチル
シクロペンタジェニル)ハフニウムジクロライドなどの
ケイ秦架橋型メタロセン化合物、、エチレンビスインデ
ニルジルコニウムジクロライド、エチレンビスインデニ
ルハフニウムジクロライド、エチレンビス(メチルイン
デニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(メ
チルインデニル)ハフニウムジクロライドなどのインデ
ニル系架橋型メタロセン化合物が挙げられる。
【0012】上記メタロセン化合物との組合せで用いら
れるアルミノキサンとしては、一般式−(A1(R)
O)n −で示される直鎖状または環状重合体(ここで、
Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、その一部がハ
ロゲン原子および/またはRO基で置換されていてもよ
く、nは正の整数であり、5以上、好ましくは10以上
である)であり、具体例として、Rがそれぞれメチル、
エチル、イソブチル基である、メチルアルミノキサン、
エチルアルミノキサン、イソブチルエチルアルミノキサ
ンなどが挙げられる。
【0013】上記イオン性化合物は、一般式C+ ・A-
で示されるものであってよく、C+は有機化合物、有機
金属化合物または無機化合物の酸化性のカチオン、また
はルイス塩基とプロトンからなるブレンステッド酸であ
り、メタロセン配位子のアニオンと反応してメタロセン
のカチオンを生成することができる。A- は嵩高く、非
配位性のアニオンであり、メタロセンに配位せずにメタ
ロセンカチオンを安定化することができるものである。
それらの具体例としては、特開平4−253711およ
び4−305585号公報並びに特表平5−50775
6および5−502906号公報に記載されているよう
なものを挙げることができる。
【0014】特に、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートアニオンとトリフェニルカルボニウムカチ
オンまたはジアルキルアニリニウムカチオンなどのイオ
ン性化合物が好ましい。これらのイオン性化合物は、前
記のアルミノキサンと併用することができる。メタロセ
ン化合物とアルミノキサン中のアルミニウムとのモル原
子比は、特に限定されるものではないが、好ましくはメ
タロセン化合物:アルミノキサン中のアルミニウムモル
原子比は1:0.01〜1:10,000の範囲であ
り、特に好ましくは1:0.2〜1:1,000の範囲
である。メタロセン化合物とイオン性化合物とのモル比
は、特に限定されるものではないが、好ましくはメタロ
セン化合物:イオン性化合物モル比は1:0.01〜
1:1,000の範囲であり、特に好ましくは1:0.
2〜1:100の範囲である。
【0015】上記の重合触媒は、無機化合物または有機
高分子化合物に担持して用いることができる。担体とし
ての無機化合物としては、無機酸化物、無機塩化物、無
機水酸化物が好ましく、これらは少量の炭酸塩や硫酸塩
を含んでいてもよい。特に好ましいものは、無機酸化物
であり、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジ
ルコニア、カルシアなどを挙げることができる。これら
の無機酸化物は、平均粒子径が1〜300μm、比表面
積が50〜1,000m2 /gの多孔性微粒子が好まし
く、例えば100〜800℃で熱処理して用いることが
できる。有機高分子化合物としては、側鎖に芳香族環、
置換芳香族環、またはヒドロキシ基、カルボキシル基、
エステル基、ハロゲン原子などの官能基を有するものが
好ましい。具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテンなどの化学変成によって前記官能基が
導入されたα−オレフィンホモポリマー、α−オレフィ
ンコポリマー、アクリル酸、メタクリル酸、塩化ビニ
ル、ビニルアルコール、スチレン、ジビニルベンゼンな
どのホモポリマーまたはコポリマー、さらにそれらの化
学変性物を挙げることができる。これらの有機高分子化
合物は、平均粒子径が5〜250μmの球状微粒子であ
るのが好ましい。
【0016】本発明においては、メタロセン化合物また
はアルミノキサンおよび/またはイオン性化合物を担体
に担持して用いることができる。アルミノキサンとイオ
ン性化合物の両方を担持する場合には1種の成分を担持
した後に残りの成分を順に担持させる方法や2種の成分
を同時に担持させる方法等が選択できる。担持させる方
法としては、溶媒の非存在下で直接接触させてもよい
が、一般的には溶媒中における含浸担持反応が用いられ
る。そのような溶媒としては、トルエン、ヘキサン等の
有機溶媒や塩化メチレン等の含ハロゲン溶媒が用いられ
る。この場合、任意の温度で接触可能であるが、通常−
80℃〜+300℃、好ましくは−50℃〜+200
℃、さらに好ましくは0〜150℃の範囲の温度で接触
されるのがよい。イオン性化合物の担体に対する使用量
は、特に制限されるものではないが、担体100重量部
に対し、好ましくはイオン性化合物0.001〜200
重量部、さらに好ましくは0.1〜100重量部であ
る。
【0017】また、上記触媒に下記の有機金属化合物を
加えることもできる。すなわち、有機アルミウム化合物
として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−
n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミ
ニウム、トリ−n−ドデシルアルミニウム、ジエチルア
ルミニウムモノクロリド、ジプロピルアルミニウムモノ
クロリド、ジオクチルアルミニウムモノクロリド等があ
り、有機リチウム化合物として、n−ブチルリチウム、
メチルリチウム、t−ブチルリチウム、フェニルリチウ
ム等があり、有機マグネシウム化合物として、n−ブチ
ルエチルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、
ジ−n−ヘキシルマグネシウム等があり、ホウ素化合物
として、トリエチルボラン、トリイソブチルボラン等が
ある。
【0018】上記有機金属化合物は、予備接触装置およ
び/または重合反応器に加えることができる。その場
合、メタロセン化合物と有機金属化合物との比は、特に
限定されるものではないが、好ましくはメタロセン化合
物:有機金属化合物モル比は1:1〜1:1,000,
000の範囲であり、特に好ましくは1:10〜1:1
00,000の範囲である。
【0019】一方、チーグラー・ナッタ触媒としては、
(A)少なくともマグネシウム原子、チタン原子および
ハロゲン原子を含む固体触媒成分と(B)有機アルミニ
ウム化合物とを用いて得られる触媒を用いることができ
る。そのような触媒としては、例えば、下記の(A)成
分および(B)成分を用いて得られる触媒が挙げられ
る。
【0020】(A)マグネシウム化合物(a)とチタン
化合物(b)とを用いて得られる固体触媒成分 (B)有機アルミニウム化合物 また、さらに好ましくは、下記(A)成分、(B)成分
および(C)成分を用いて得られる触媒が挙げられる。
【0021】(A)マグネシウム化合物(a)とチタン
化合物(b)と電子供与性化合物(c)とを用いて得ら
れる固体触媒成分 (B)有機アルミニウム化合物 (C)電子供与性化合物 ここで、上記各化合物としては、以下に述べるものを用
いることができる。
【0022】マグネシウム化合物(a) マグネシウム化合物(a)としては、特に制限はない
が、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ジアルキ
ルマグネシウム、アルキルマグネシウムハライド、ジハ
ロゲン化マグネシウム、マグネシウムジアルコキシド等
が好ましく、具体的には三塩化マグネシウム、マグネシ
ウムジエトキシド、マグネシウムジメトキシド等を好適
に用いることができる。
【0023】ハロゲンの種類については特に制限されな
いが、塩素、臭素またはヨウ素、特にヨウ素が好適に使
用される。 チタン化合物(b) チタン化合物(b)は、例えば、一般式(1) TiX1 n (OR1 4-n (1) (式中、X1 はハロゲン原子、特に塩素原子であり、R
1 は炭素原子数1〜10の炭化水素基、特に直鎖または
分枝鎖のアルキル基であり、基R1 が複数存在する場合
にはそれらは互に同一であっても相異なっていてもよ
く、nはO〜4の整数である)で表わされるチタン化合
物であり、具体的には、Ti(O−i−C3 7 4
Ti(O−C4 9 4 ,TiCl(O−C
2 5 3 ,TiCl(O−i−C 3 7 3 ,TiC
l(O−C4 9 3 ,TiC12 (O−C
4 9 2 ,TiCl2 (O−i−C3 7 2 ,Ti
C14 等を挙げることができる。
【0024】電子供与性化合物(c) 固体触媒成分(A)では、必要に応じて任意の電子供与
性化合物(c)を用いることができる。それらの電子供
与性化合物(c)は、通常、酸素、窒素、リンまたは硫
黄を含有する有機化合物である。具体的には、アミン
類、アミド類、ケトン類、ニトリル類、ホスフィン類、
ホスミルアミド類、エステル類、エーテル類、チオエー
テル類、アルコール類、チオエステル類、酸無水物類、
酸ハライド類、アルデヒド類、有機酸類、Si−O−C
結合を有する有機ケイ素化合物等を挙げることができ、
より具体的には下記のものを挙げることができる。
【0025】すなわち、芳香族カルボン酸、例えば、安
息香酸、p−オキシ安息香酸;酸無水物、例えば、無水
コハク酸、無水安息香酸、無水p−トルイル酸;炭素原
子数3〜15のケトン類、例えば、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノ
ン、ベンゾフェノン、ベンゾキノン;炭素原子数2〜1
5のアルデヒド類、例えば、アセトアルデヒド、プロピ
オンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデ
ド、ナフトアルデヒド;炭素原子数2〜18のエステル
類、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、
酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチ
ル、酪酸エチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジ
クロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エ
チル、ピバリン酸エチル、マレイン酸ジメチル、シクロ
ヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸
エチル、安息香酸ブロピル、安息香酸ブチル、安息香酸
オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニ
ル、安息香酸べンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸
エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、ア
ニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチ
ル、p−ブトキシ安息香酸エチル、o−クロロ安息香酸
エチル、ナフトエ酸エチル、γ−ブチロラクトン、δ−
バレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチレン;
芳香族ジカルボン酸のモノおよびジエステル、例えば、
フタル酸のモノエステルおよびジエステル、例えば、モ
ノメチルフタレート、ジメチルフタレート、モノメチル
テレフタレート、ジメチルテレフタレート、モノエチル
フタレート、ジエチルフタレート、モノエチルテレフタ
レート、ジエチルテレフタレート、モノプロピルフタレ
ート、ジプロピルフタレート、モノプロピルテレフタレ
ート、ジプロピルテレフタレート、モノブチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、モノブチルテレフタレート、
ジブチルテフタレート、モノイソブチルフタレート、ジ
イソブチルフタレート、モノアミルフタレート、ジアミ
ルフタレート、モノイソアミルフタレート、ジイソアミ
ルフタレー卜、エチルブチルフタレート、エチルイソブ
チルフタレート、エチルプロピルフタレート等がある。
【0026】また、炭素原子数2〜20の酸ハロゲン化
物があり、この酸ハロゲン化物の酸部分(アシル基部
分)としては炭素原子数2〜20程度の脂肪族(脂環族
等の環を有するものも含む)系の一塩基性、二塩基性ま
たは三塩基性酸からそれぞれの水酸基を引き抜いた1価
〜3価のアシル酸、または炭素原子数7〜20程度の芳
香族(アルカリ一ル型やアラルキル型のものも含む)系
の一塩基性、二塩基性または三塩基性酸からそれぞれの
水酸基を引き抜いた1価〜3価のアシル基などが好まし
く、またハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子など
が好ましく、特に塩素原子が好ましい。本発明におい
て、好適に使用することのできる酸ハロゲン化物として
は、例えば、アセチルクロリド、アセチルブロミド、ブ
ロピオニルクロリド、ブチリルクロリド、イソブチリル
クロリド、2−メチルブロピオニルクロリド、バレリル
クロリド、イソバレリルクロリド、へキサノイルクロリ
ド、メチルヘキサノイルクロリド、2−エチルヘキサノ
イルクロリド、オクタノイルクロリド、デカノイルクロ
リド、ウンデカノイルクロリド、へキサデカノイルクロ
リド、オクタデカノイルクロリド、ベンジルカルボニル
クロリド、シクロヘキサンカルボニルクロリド、マロニ
ルジクロリド、スクシニルジクロリド、ペンタンジオイ
ルジクロリド、ヘキサンジオイルジクロリド、シクロヘ
キサンジカルボニルジクロリド、べンゾイルクロリド、
ベンゾイルブロミド、メチルベンゾイルクロリド、フタ
ロイルクロリド、イソフタロイルクロリド、テレフタロ
イルクロリド、ベンゼン−1,2,4−トリカルボニル
トリクロリドなどを挙げることができる。これらのうち
では、フタロイルクロリド、イソフタロイルクロリド、
テレフタロイルクロリドなどが特に好ましく、わけても
フタロイルクロリドが特に好ましい。なお、これらの酸
ハロゲン化物は、1種を単独で使用してもよいし、2種
以上を併用してもよい。
【0027】また、炭秦原子数2〜20のエ−テル類、
例えば、メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピ
ルエーテル、n−ブチルエーテル、アミルエーテル、テ
トラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、
エチレングリコールブチルエーテル;酸アミド、例え
ば、酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸アミド;
アミン類、例えば、トリブチルアミン、N,N’−ジメ
チルピペラジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリ
ジン、ピロリン、テトラメチルエチレンジアミン;ニト
リル類、例えば、アセトニトリル、ペンゾニトリル、ト
ルニトリル;テトラメチル尿素、ニトロベンゼン、リチ
ウムブチレート;Si−O−C結合を有する有機ケイ素
化合物、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチ
ルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メ
チルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロ
ルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラ
ン、ビニルトリブトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸
ブチル、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリ
ロキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラ
エトキシジシロキサン等がある。
【0028】上記した化合物のうちでは、エステル類、
エーテル類、ケトン類、酸無水物等が好ましい。 固体触媒成分(A) 固体触媒成分(A)は、マグネシウム化合物(a)と、
チタン化合物(b)と、および必要に応じて電子供与性
化合物(c)とを用い、公知の方法で調製することがで
きる。
【0029】例えば、マグネシウム化合物(a)と電子
供与性化合物(c)とを接触させた後、チタン化合物
(b)と接触させるのが好ましい。マグネシウム化合物
(a)に電子供与性化合物(c)を接触させる際の条件
には特に制限はなく、各種の事情に応じて適宜定めれば
よい。通常は、マグネシウム原子換算でマグネシウム化
合物(a)1モルに対して電子供与性化合物(c)0.
01〜10モル、好ましくは0.05〜5モルを加え、
0〜200℃で5分〜10時間の条件、好ましくは30
〜150℃で30分〜3時間の条件で接触反応を行なえ
ばよい。なお、この反応系には、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン等の不活性炭化水素を溶媒として加
えることもできる。マグネシウム化合物(a)に、また
はそれと電子供与性化合物(c)との接触生成物に、チ
タン化合物(b)を接触させる際の条件には特に制限は
ないが、通常は、生成物中のマグネシウム1モルに対し
て、チタン化合物(b)を1〜50モル、好ましくは2
〜20モルの範囲で加え、0〜200℃で5分〜10時
間、好ましくは30〜150℃で30分〜5時間反応さ
せるのがよい。チタン化合物(b)との接触は、液体状
のチタン化合物(例えば、四塩化チタン)はそれ単独
で、それ以外のチタン化合物は任意の不活性炭化水素溶
媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、灯油)に溶解させた
状態で行なうことができる。また、マグネシウム化合物
(a)とチタン化合物(b)と、必要に応じて電子供与
性化合物(c)との前記の接触の前に、例えば、ハロゲ
ン化炭化水素、ハロゲン含有ケイ素化合物、ハロゲンガ
ス、塩化水素、ヨウ化水素等をマグネシウム化合物
(a)に接触させることもできる。なお、反応終了後
は、不活性炭化水素(例えば、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン)で、生成物を洗浄するのが好ましい。
【0030】(B)有機アルミニウム化合物 有機アルミウム化合物(B)としては、特に限定される
ものではないが、下記一般式(2) AlR2 m 2 3-m (2) (式中、R2 は炭秦原子数1〜10のアルキル基、シク
ロアルキル基またはアリール基であり、mは1〜3の整
数であり、X2 はハロゲン原子、例えば、塩素原子また
は臭素原子である)で表わされる化合物を用いることが
できる。具体的には、トリアルキルアルミニウム化合
物、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウムまたはトリオクチルアルミニウム、あ
るいはジアルキルアルミニウムモノハライド、例えば、
ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジプロピルアルミ
ニウムモノクロリドまたはジオクチルアルミニウムモノ
クロリド等を挙げることができる。
【0031】(C)電子供与性化合物 電子供与性化合物(C)としては、前記の固体触媒成分
(A)の調製の際に用いた電子供与性化合物(c)と同
様のものを用いることができる。この際、電子供与性化
合物(C)は、前記の固体触媒成分(A)の調製の際に
用いた電子供与性化合物(c)と同じものであっても、
異なるものであってもよい。好ましい電子供与性化合物
(C)は、Si−O−C結合を有するシラン化合物であ
り、特に好ましくは下記式(3)で表わされる化合物で
ある。
【0032】 R3 p Si(OR4 4-p (3) (式中、R3 は直鎖状または分枝鎖状炭化水素残基、芳
香族炭化水素残基または環状飽和炭化水素残基の中から
選ばれ、p≧2の場合、上記の基の任意のものの組合せ
であってよく、R4 は直鎖状または分枝鎖状炭化水素残
基であり、pは0≦p≦3である) 上記式(3)式の化合物としては、具体的には、t−ブ
チルシクロヘキシルジメトキシシラン、メチルシクロヘ
キシルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシ
ラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、ジフェニル
ジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメ
チルエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン
等を挙げることができる。
【0033】有機アルミニウム化合物(B)と固体触媒
成分(A)の使用比率は、広範囲に変えることができる
が、一般には、固体触媒成分中に含まれるチタン原子あ
たり1〜1,000、好ましくは10〜500(モル
比)の割合で有機アルミニウム化合物を使用するのが好
ましい。使用される電子供与性化合物(C)の量は、通
常、有機アルミニウム化合物(B)1モルに対して、
0.0005〜1モル、好ましくは0.01〜0.5モ
ルであるのがよい。
【0034】本発明において、オレフィン重合触媒成分
の予備接触とは、オレフィン重合触媒を構成する触媒成
分がオレフィンと接触して重合が開始する前に、触媒成
分のうちの少なくとも2つ以上を接触させることを意味
する。本発明において、反応槽とは、その製作上あるい
は外観上単体である個々の反応器のことを意味する。例
えば、添付図面の図1および図2では反応槽は2つであ
り、図3〜図5では反応槽は3つである。また、反応層
とは、反応槽の内部を複数に仕切った場合の各層のこと
を意味する。例えば、図6および図7ではそれぞれ1つ
の反応槽があり、その個々の反応槽について反応層が2
つあり、図8〜図10ではそれぞれ1つの反応槽があ
り、それぞれの反応槽について反応層が3つである。よ
って、例えば、図11では反応槽が2つであり、第2反
応槽については反応層が2つである。
【0035】ここで、反応槽または反応層の最小単位を
段と称することとする。すなわち、反応槽に複数の反応
層が含まれず、単一反応層となっている場合にはその反
応槽が段であり、反応槽に複数の反応層が含まれる場合
はその各反応層が段である。すなわち、図1、図2、図
6および図7では段数はそれぞれ2段であり、図3〜図
5および図8〜図11では段数はそれぞれ3段である。
【0036】本発明において、撹拌とは、混合、物質移
動(吸収、溶解、化学反応など)、熱移動(加熱、冷
却)、物理的変化(分散、凝集、均一化)などの目的を
もって、液体、気体、固体(粒状)状の物体またはそれ
らの組み合わせを機械的にかきまぜる操作をいう。本発
明において使用されるオレフィン重合触媒成分の予備接
触を行う装置は、複数の反応槽または反応層からなり、
その一部または全部に撹拌装置を備えており、多段化し
たものである。その例としては種々のものを挙げること
ができるが、1)例えば、図1〜図5の如く個別の反応
槽を複数個有し、それを配管などにより接続し、その反
応槽の少なくとも1つ、好ましくは2つ以上に撹拌装置
を備えるという方式で多段化したものや、2)例えば、
図6〜図10の如く反応槽の内部を複数の反応層に仕切
り、反応層と反応層の間に空隙や細孔または配管などを
設け内部流体の一部が移動可能であるようにし、少なく
とも1つ、好ましくは2つ以上の反応層について撹拌装
置を備えるという方式で多段化したものや、3)前述の
1)の方式と2)の方式とを組み合わせる方式で多段化
し、その段の1つ、好ましくは2つ以上に撹拌装置を備
えたもの等が挙げられる。なお、この3)の方式の例と
しては、例えば、図11のように前述の1)の方式の少
なくとも一部に前述の2)の方式を用いることで多段化
したものや、前述の2)の方式で多段化した個別の反応
槽を複数個設け、それを配管などにより接続したもの等
が挙げられる。
【0037】ここで、前述の1)の方式および図1〜図
5の装置において、撹拌装置を備えた反応槽または撹拌
装置を備えていない反応槽の接続順序または接続方法は
特に限定されない。また、前述の2)の方式および図6
〜図10の装置において、撹拌装置を備えた反応層また
は撹拌装置を備えていない反応層の接続順序または接続
方法は特に限定されない。また、前述の3)の方式およ
び図11の装置において、撹拌装置を備えた段または撹
拌装置を備えていない段の接続順序または接続方法は特
に限定されない。
【0038】ここで、反応槽の型式は、特に限定される
ものではなく、オートクレーブ(槽)型、塔型、横型、
ループ型、管型、薄膜型などの一般的なものであってよ
い。また、反応槽の大きさまたは容積にも特に限定はな
い。また、撹拌装置も公知のものを使用することができ
る。その例としては、反応槽自体が回転や振動等の動き
をすることによるもの、撹拌翼を用いてそれに回転、振
動、上下運動等の動きを与えることによるもの、ポンプ
による液体の循環やノズルからの液体噴射、対流等によ
り液体を流動させることによるもの、気体を吹き込むこ
とによるもの、超音波や機械的パルス等で反応槽内部流
体自体に振動を与えることによるもの等が挙げられる
が、撹拌効率の関係上、撹拌翼を用いて混合するものが
好ましい。
【0039】この場合、撹拌翼にも特に限定はなく、一
般的なもの、公知のものを用いることができ、その例と
しては、例えば、パドル型、傾斜パドル型、ディスクタ
ービン型、プロペラ型、ファウドラー型、矢羽根タービ
ン型、湾曲羽根タービン型、ブルマージン型、アンカー
型、ヘリカル型、スクリュー型、スタティックミキサー
等が挙げられ、それらを変形したものや複合した型のも
のを用いることもできる。なお、必要に応じ邪魔板を設
置してもよい。
【0040】なお、予備接触は、イ)任意の触媒成分に
関して、撹拌機を備えた反応槽内で初めて他の触媒成分
と接触させる方法 ロ)任意の触媒成分に関して、撹拌
機を備えた反応槽に導かれる前に、まず配管や撹拌機を
備えていない反応槽等で他の触媒成分と接触または合流
させ、次いで撹拌機を備えた反応槽に導く方法などによ
り行うことができる。
【0041】また、各触媒成分の接触順序についても特
に制限はなく、どのような順序で予備接触させてもよ
い。オレフィン重合触媒を構成する触媒成分が3成分以
上である場合について特に言及すると、その全ての触媒
成分を同時に接触させてもよいし、任意の2成分以上を
先ず接触させ、次いで残りの成分の一部または全部を同
時にまたは順次に、さらには混合後に接触させてもよ
い。また、触媒成分のうちの一部を予備接触させること
なく、別系統として重合反応器へ供給することも可能で
あるが、メタロセン触媒の場合にはメタロセン化合物と
アルミノキサンおよび/またはイオン性化合物について
は予備接触させることが好ましく、チーグラー・ナッタ
触媒の場合には前述した(A)成分と(B)成分につい
ては予備接触させることが好ましい。
【0042】予備接触装置の段数は少なくとも2段、好
ましくは3段以上であるが、段数が多いほど滞留時間分
布が狭くなり、得られる効果が高くなる。なお、各段の
容積比については特に制限はないが、各段の容積比を同
等程度となるようにするのが効果的である。また、予備
接触の条件には特に制限はないが、スラリー状または溶
液状で接触させるのが一般的であり、必要に応じてヘキ
サン、トルエンなどの炭化水素、またはオイル、グリー
スなどの炭化水素、あるいはそれらの炭化水素の一部を
他の元素や置換基で置換した有機化合物を併用すること
もできる。
【0043】なお、触媒系を構成する化合物の種類や濃
度等の他の種々の条件により適性値が変化するため、そ
の適性接触条件については一概に決定することはできな
いが、温度は通常−30℃〜+100℃、好ましくは0
〜70℃の範囲である。なお、各段を異なる温度とする
ことも可能であるが、同じ温度とする方が触媒の活性点
がより均一化するため好ましい。各段の合計の平均滞留
時間は通常0.1分以上、好ましくは1〜200分の範
囲である。また、撹拌装置を備えている段の場合の撹拌
速度についても特に制限はなく、各段内ができるだけ均
一に撹拌されるような速度とするのが好ましく、触媒成
分として固体成分が含まれる場合はその粒子浮遊限界速
度以上とするのが好ましい。
【0044】本発明に係るオレフィン重合方法において
は、重合法として、ヘキサン、ヘプタンなどの不活性炭
化水素を溶媒とするいわゆるスラリー重合法、液化モノ
マーを溶媒とするいわゆる液相重合法またはモノマーが
ガス相として存在する気相重合法などを採用することが
でき、重合の一部として必要応じて予備重合を行うこと
もできる。
【0045】重合温度は一般に−70℃〜+200℃で
あってよく、好ましくは0〜100℃である。圧力は一
般には大気圧〜100気圧、好ましくは大気圧〜50気
圧である。得られる重合体の分子量の調節は、主として
水素を用いる方法により実施されるが、重合温度を変化
させることによって行うこともできる。
【0046】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定される
ものではない。なお、実施例中に記載したオレフィン重
合体の特性の評価および測定方法は、以下の通りであ
る。
【0047】MFR JIS K7210に準拠し、荷重2.16kgで23
0℃で測定した。 共重合性(CSD) 日本電子製JNM−GSX400により13CNMRを測
定し、その結果より「新版 高分子分析ハンドブック」
(1995年、紀伊国屋書店発行)616−619頁に
記載の方法に従って算出した。
【0048】融点(Tm) PERKIN−ELMER社製の示差走査型熱量計DC
S7を用いて測定した。先ず230℃まで昇温後5分間
保持し、次いで20℃/分で30℃まで冷却後、5分間
保持した。その後、再度20℃/分で昇温したときの融
解ピークを融点とした。
【0049】キシレン可溶分(Xs) 重合体約2gを正確に秤量し(これをW(g)とす
る)、これを窒素気流下で250mLの沸騰キシレンに
溶解した。その後、この溶液を25℃まで冷却し、30
分放置し、生成した沈殿を速やかに濾過した。得られた
濾液100mLを採取して、恒量を求めたアルミ容器に
入れ、これを窒素気流下で加熱してキシレンを蒸発させ
た。蒸発残分の重量(これをm(g)とする)を求め、
Xs(重量%)=m・250/Wとして重合体のキシレ
ン可溶分Xsを求めた。
【0050】配合および混練 得られた重合体にIRG1010(ペンタエリスリトー
ルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、チバ・
スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.10重量%、
DHT4A(合成ハイドロタルサイト、協和化学工業社
製)を0.05重量%を添加し、50Lのヘンシェルミ
キサーで10分間混合後、50mmφ押出機にて溶融混
練し、ペレットを得た。
【0051】キャストフィルムの成形 20mmφTダイキャスト成形機を用いて、膜圧30μ
mのフィルムを樹脂温度(Tダイ出口)230℃、チル
ロール温度(鏡面ロール)30℃、引取速度5.8m/
分の成形条件で製膜した。エアナイフを使用し、エアギ
ャップを5.5cmとした。製膜後、40℃で24時間
のエージングを行った。
【0052】ヘーズ、グロス、クラリティ 上記の方法で得たキャストフィルムにつき、JIS K
7105に準拠して測定した。 ヤング率 上記の方法で得たキャストフィルムにつき、JIS K
7127に準拠して測定した。
【0053】実施例1 触媒の調製 メタロセン化合物溶液の調製 メタロセン化合物としてrac−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウム
ジクロライド(以下2MPIZという)を選択し、この
メタロセン化合物濃度が0.5mmol/Lとなるよう
に、トリ−n−ブチルアルミニウム0.5mmol/L
のヘキサン溶液に添加後、撹拌し、溶解して、使用する
メタロセン化合物溶液とした。
【0054】[ClMe2 Si(C6 4 )B(C6
5 3 - ・[HMe2 NPh]+助触媒の合成 乾燥し、窒素置換した3Lのフラスコに、1,2,4,
5−テトラフルオロベンゼン(分子量150.7、比
重:1.344)56mL(0.5mol)とジエチル
エーテル(脱水)500mLを入れ、ドライアイス/変
性アルコール浴で−78℃に冷却した。これにn−ブチ
ルリチウム(n−BuLi)(1.6Mヘキサン溶液)
280mL(0.45mol)を50分かけて滴下し、
反応を完結させるために、冷却下に2時間攪拌を継続し
た。この反応液を5Lのフラスコに入ったB(C
6 5 3 の精製トルエン溶液(230g(450mm
ol)、トルエン2L)に、攪拌下に、カニューレ(内
径3mmのテフロンチューブ)を用いて添加した。反応
を完結させるために、室温で1時間攪拌した。この時点
で[(C6 4 H)B(C6 5 3 - ・[Li(E
2 O)n + (n=2〜3)が析出した。上澄みのト
ルエン層を除去し、ヘキサン500mLで3回洗浄し、
真空乾燥した。得られた固体をジエチルエーテル300
mLにより再結晶した。収量307g(ジエチルエーテ
ル3モル付加物、収率78%)。
【0055】次に、乾燥し、窒素置換した1Lのフラス
コに上記固体106g(120mmol)を入れ、精製
テトラヒドロフラン(THF)140mLを加えて溶解
した。この溶液をドライアイス/変性アルコール浴で−
78℃に冷却した。これにn−BuLi(1.6Mヘキ
サン溶液)90mL(144mmol)を30分かけて
添加し、反応を完結させるために、冷却下に1時間攪拌
した。この溶液を乾燥し、窒素置換した2Lのフラスコ
中でジメチルジクロロシラン146mL(1.2mo
l)と精製THF600mLを加え、十分に室温で混合
したものに、カニューレを用いて添加した。反応を完結
させるために、室温で1時間攪拌した。THFを留去
し、精製ヘキサン200mLで3回洗浄し、真空乾燥し
た。得られた個体に蒸留ジクロロメタン200mLとジ
メチルアニリン塩酸塩のジクロロメタン溶液(0.53
mmol/L)200mL(106mmol)を加え、
1時間攪拌した。溶液からLiClを除去した。
【0056】担持助触媒の調製 誘導攪拌装置を備えた5Lのフラスコを乾燥し、窒素置
換した。これにシリカ300g(Grace製、平均粒
経20μm、窒素下に200℃で4時間乾燥)、精製ジ
クロロメタン1900mLを入れ、攪拌した。これに上
記助触媒合成で得られた助触媒のジクロロメタン溶液
(0.53mmol/L)170mL(90mmol)
をゆっくり添加し、この溶液を5時間還流した。次に、
トリメチルクロロシラン113mL(0.9mol)を
ゆっくり添加し、4時間還流した(この時発生した塩酸
を水酸化ナトリウム溶液により中和した)。室温まで冷
却し、固形物を沈降させた。上澄みを除去し、ジクロロ
メタンで洗浄した。洗浄は、4Lの精製ジクロロメタン
を入れ、2時間還流し、冷却し、固形物沈降後上澄みを
抜き取る方法で行ない、この操作を7回繰り返した。洗
浄後、目的物を減圧により溶媒を留去し、50℃で4時
間乾燥した。
【0057】得られた固形物中のボレートの担持量は
0.1mmolB/gBSiO2 であった。 触媒成分の予備接触 触媒を予備接触させる装置として、図10に示す如き、
1つのオートクレーブ型反応槽を各層が等容積となるよ
うに3層の反応層に仕切り、多段化したものを用いた。
なお、撹拌羽根として、1本の共通の撹拌シャフトに対
して各反応層それぞれに4枚羽根パドル翼を1つずつ取
り付けた。その容積は、各反応層が0.15L、3反応
層の合計で0.45Lとした。また、第1反応層から第
2反応層、第2反応層から第3反応層へ内部流体すなわ
ち触媒成分が移動するための流路および撹拌シャフトの
回転代として、撹拌シャフトと仕切り板の間に断面積1
0.8mmの空隙を設けた。この触媒成分予備接触装置
を十分に窒素置換した後、n−ヘキサン、トリ−n−ブ
チルアルミニウム0.5mol/Lのn−ヘキサン溶液
をそれぞれ0.40L/hr、0.48L/hrの割合
で連続的に供給し、後に供給する担持助触媒について粒
子浮遊限界速度以上となる速度で撹拌を行った。さら
に、内部の各反応槽の温度を30℃に保持し、かつ、後
述する予備重合反応器および重合反応器の条件が整った
状態で、担持助触媒を0.92g/hrの割合で、メタ
ロセン化合物の供給量が32.2μmol/hrとなる
ようにメタロセン化合物溶液を連続的に本装置に供給
し、触媒成分の予備接触を行った。なお、前述したトリ
−n−ブチルアルミニウム0.5mmol/Lのn−ヘ
キサン溶液を担持助触媒を本予備接触装置に導くライン
に合流させた。
【0058】重合 上記の予備接触を行った触媒成分を触媒予備接触装置の
下流に接続した予備重合反応器に連続的に導き、予備重
合を行い、次いでさらに予備重合反応器の下流に接続し
た内容積290Lのループ型重合反応器に連続的に導
き、プロピレン−エチレンランダム共重合を行った。こ
の時、コモノマーであるエチレンの濃度をプロピレン濃
度とエチレン濃度の和に対して5.2mol%とした。
なお、重合温度を60℃、平均滞留時間を1.0時間と
し、計31時間の連続重合運転を行った。
【0059】この結果、表1に示すように、重合活性、
共重合性、キシレン可溶分量などの触媒性能や成型品の
機械物性および外観特性が良好で、かつ、重合体の粒子
性状も良好であり、重合反応器壁面へのファウリングも
認められなかった。 比較例1 触媒の調製 実施例1と同様に行った。
【0060】触媒成分の予備接触 触媒を予備接触させる装置として、実施例1で使用した
オートクレーブ型反応槽を多段化せず、単一反応層のま
ま使用した。撹拌羽根として、撹拌シャフトに対し4枚
羽根パドル翼を反応槽上部と反応槽下部の2箇所に取り
付けた。この時の内容積は0.5Lであった。そして、
この装置に供給するn−ヘキサンを1.2L/hr、ト
リ−n−ブチルアルミニウム0.5mol/Lのn−ヘ
キサン溶液を0.26L/hrとし、さらに担持助触媒
を1.40g/hrの割合で、上記メタロセン化合物の
供給量が35.0μmol/hrとなるようにメタロセ
ン化合物溶液を連続的に本装置に供給した以外は実施例
1と同様に行った。
【0061】重合 コモノマーであるエチレンの濃度をプロピレン濃度とエ
チレン濃度の和に対して6.5mol%、平均滞留時間
を1.7hr、重合時間を55hrとした以外は実施例
1と同様に行った。この結果、表1に示すように、重合
活性、共重合性、キシレン可溶分量などの触媒性能や成
型品の機械物性および外観特性が不良であり、重合体の
粒子性状や重合反応器壁面へのファウリングの面で運転
安定性に不足するものであった。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、触媒成分の連続予備接触の必要な触媒系の問題点で
ある接触時間分布から生じる活性低下、粉体性状悪化、
重合反応器への樹脂の付着の問題点を解決し、高活性
で、安定的な樹脂の生産を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予備
接触装置の一例を示す図。
【図2】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予備
接触装置の他の例を示す図。
【図3】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予備
接触装置の他の例を示す図。
【図4】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予備
接触装置の他の例を示す図。
【図5】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予備
接触装置の他の例を示す図。
【図6】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予備
接触装置の他の例を示す図。
【図7】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予備
接触装置の他の例を示す図。
【図8】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予備
接触装置の他の例を示す図。
【図9】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予備
接触装置の他の例を示す図。
【図10】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予
備接触装置の他の例を示す図。
【図11】本発明に有用なオレフィン重合触媒成分の予
備接触装置の他の例を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 穣 大分県大分市大字中ノ洲2番地 モンテ ル・エスディーケイ・サンライズ株式会社 大分リサーチセンター内 Fターム(参考) 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC17A AC20A AC28A AC39A AC42A AC46A AC47A AC48A AC49A BA00A BA01A BA01B BA02A BB00A BB00B BB01A BB01B BB02A BC01B BC05A BC05B BC06A BC12A BC12B BC15B BC16B BC25A CA16A CA24A CA25A CA27A CA28A CA29A CB08A CB09A CB27A CB27C CB35A CB43A CB43C CB44A CB44C CB52A CB52C CB53A CB53C CB54A CB54C CB58A CB58C CB63A CB63C CB64A CB64C CB68A CB68C CB69A CB69C CB73A CB73C CB74A CB74C CB80A CB80C CB92A CB92C CB93A CB93C EA01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB16 EC01 EC02 FA02 FA04 FA07 GA07 GA19 GA21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の反応槽または反応層からなり、そ
    の一部または全部が撹拌装置を備えている装置を用い
    て、オレフィン重合触媒を構成する複数の触媒成分を接
    触させることを含むオレフィン重合触媒の予備接触方
    法。
  2. 【請求項2】 複数の反応槽または反応層からなり、そ
    の2つ以上に撹拌装置を備えている、請求項1記載のオ
    レフィン重合触媒の予備接触方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載したオレフィン
    重合触媒の予備接触方法によって得られるオレフィン重
    合触媒を用いてオレフィンを重合することを含むオレフ
    ィン重合方法。
JP2000174225A 2000-06-06 2000-06-06 オレフィン重合触媒成分の予備接触方法およびオレフィン重合方法 Pending JP2001348405A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10988553B2 (en) 2016-06-23 2021-04-27 China Petroleum & Chemical Corporation Catalyst pre-contact device for continuous polymerization of olefins and method for catalyst pre-contact

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