JP2538223B2 - 魚介類エキスの清澄化法 - Google Patents

魚介類エキスの清澄化法

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JP2538223B2 JP62002788A JP278887A JP2538223B2 JP 2538223 B2 JP2538223 B2 JP 2538223B2 JP 62002788 A JP62002788 A JP 62002788A JP 278887 A JP278887 A JP 278887A JP 2538223 B2 JP2538223 B2 JP 2538223B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 魚介の加工食品製造において、蒸煮工程で排出される
煮汁は、魚介の風味と味を含んでいるので、これを加工
して調味料等を製造することが試みられている。本発明
は、この魚介類の煮汁の処理法に関するものである。
(従来技術及び問題点) 清澄な濃縮液(エキス)を得るために、まづ煮汁から
個液濾過や遠心分離で固形物を除去したのち、加熱及び
/又は減圧で濃縮すると多量の固形物が析出する。そこ
で、再び固液濾過又は遠心分離を行い清澄化するが、時
間経過と共に固形物を析出し、更に濾過を何度も繰り返
しても析出量こそ減少するが完全に終熄することがな
く、経時的に安定で透明を保持するエキスを得ることが
出来なかった。
(問題点を解決するための手段) 経時的に発生する固形物は、分析の結果、蛋白質とペ
プチドが主成分であると判明した。そこで、固液分離で
は除去されない溶質のうち、味、風味を呈する低分子量
物は透過し、味、風味にほとんど影響を与えず、かつ、
固形物となって析出し易い高分子量ペプチドや蛋白質等
の高分子量溶質のみを除去することにより、味、風味が
良く、かつ、経時的に安定な清澄エキスを得ることが出
来ると考え、UF処理を行った。
濃縮煮汁をUF処理で清澄化したエキスは固液分離で清
澄化したエキスよりも長期間透明を保ったが、時間が経
つと濁りが発生し、その固形物は分析の結果ペプチドが
主成分であった。また、煮汁をUF透過させて高分子量溶
質を除去したのち、濃縮した場合、濃縮率が数倍程度以
上では固形物を析出し、これを固形物分離及び/又はUF
で清澄化しても、長時間経過すると濁りを発生した。こ
ゝで使用するUF膜の分画分子量を600まで低くしても、
エキスが清澄である時間が長くなり、また析出する固形
物の量が減少はするものの充分長時間にわたって清澄を
保つエキスは得ることができなかった。
そこで、ペプチド等の高分子量溶質を除去、或いは減
少させるだけでは清澄化方法としては不充分であり、こ
れら溶質を凝集,析出させる補助溶質の効果を排除する
処理を併用することを試み、検討を行った結果次の発明
に到った。
即ち、 「魚介類の煮汁を限外濾過(UF)してから濃縮、または
濃縮してから限外濾過した後、キレート樹脂、カチオン
交換樹脂または混床型イオン交換樹脂の充填塔を通過さ
せるイオン交換処理を施すことを特徴とする魚介類エキ
スの清澄化法。」 である。
ここで、限外濾過に用いる限外濾過膜の分画分子量は
600〜80,000好ましくは5,000〜40,000である。
(発明の効果) 本発明の「魚介類エキスの清澄化法」によって、味、
風味を損わず、かつ、長期間にわたって清澄を保つエキ
スを得ることができるようになった。
(実施例) 以下、実施例に則して説明する。
比較例1〜7 ズワイ蟹の蒸煮汁(ブリックス3.8゜)80を300メッ
シュのステンレス金網で濾過して浮遊固形物を除去した
のち膜面積0.42m2、中空糸内径0.8mm、分画分子量30,00
0のポリエーテルサルホンUF膜モジュールを用いて、温
度76±4℃、入口圧力2.3−2.4kg/cm2、出口圧力1.6−
1.7kg/cm2の条件で2時間処理して清澄な透過液68を
得た。回収率85%、透過速度81/m2・hrであった。こ
れを80℃の減圧蒸発でブリックス50゜まで濃縮したとこ
ろ、液は混濁して沈澱を生じた。この混濁濃縮液を表1
に示す各種の手段で再度清澄化させた。しかし、この清
澄化濃縮エキスを夜間冷蔵(<5℃)、昼間室温(18−
22℃)静置を繰り返して経時変化加速試験にかけた結
果、全試料に3週間以内に濁りが発生した。
実施例1 前記比較例の混濁濃縮液を5Aの濾紙で濾過して清澄化
させ、次にカチオン交換樹脂(オルガノ株式会社,IR120
B)の充填塔にSV(処理液(/hr)/樹脂量())40
で通過させた後、比較例と同条件の経時変化加速試験を
行っところ、50日経過しても濁りを生じなかった。
実施例2 実施例1の清澄化濃縮液を混床型イオン交換樹脂(オ
ルガノ株式会社,IR120B+IRA410)の充填塔にSV20で通
過させた後、経時変化加速試験を行ったところ、50日経
過して濁りを生じなかった。
実施例3 実施例1の清澄化濃縮液をキレート樹脂(三菱化成工
業株式会社,ダイヤイオンCR−10)の充填塔にSV40で通
過させた後、経時変化加速試験を行ったところ、50日経
過しても濁りを生じなかった。
比較例8 実施例1の清澄化濃縮液をソフナー(三菱化成工業株
式会社,ダイヤイオンSK−1B)の充填塔にSV20で通過さ
せた後、経時変化加速試験を行ったところ、10日後に濁
りが発生した。
比較例9 実施例1の清澄化濃縮液を活性炭(和光純薬工業株式
会社,試薬特級)の充填塔にSV10で通過させた後、経時
変化加速試験を行ったところ、5日後に濁りが発生し
た。
比較例10〜14 実施例1の混濁濃縮液及び再清澄化濃縮液を表2に示
す条件で凝集沈澱させた後、濾紙濾過によって再度また
は再々度清澄化させた。これら試料について経時変化加
速試験を行ったところ、全試料共2週間以内に濁りが発
生した。
比較例15〜17 ズワイ蟹の蒸煮汁(ブリックス4.4゜)を表3に示す
条件でUF透過させた後、温度40〜50℃で減圧蒸発してブ
リックス50゜まで濃縮したところ、全試料濁りを発生し
た。
実施例4 ズワイ蟹の蒸煮汁(ブリックス3.4゜)を300メッシュ
のステンレス製金網で濾過して浮遊固形物を除去したの
ち、100℃で煮沸し、ブリックス50゜の混濁濃縮液を得
た。これを分画分子量40,000のUF膜(ダイセル化学工業
株式会社製,アクリロニトリル共重合体,平膜)に透過
させて、清澄化した後、カチオン交換樹脂(オルガノ株
式会社,IR−120B)の充填塔にSV40で通過させた。この
清澄濃縮液を経時変化加速試験したところ、50日経過し
ても濁りを生じなかった。
比較例18 実施例4の混濁濃縮液をUF処理する代りに濾紙で濾過
して清澄化したのち、カチオン交換樹脂(オルガノ株式
会社,IR−120B)を容積比で1/20量加えた。経時変化加
速試験を行ったところ5日後に濁りを生じた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚介類の煮汁を限外濾過(UF)してから濃
    縮、または濃縮してから限外濾過した後、キレート樹
    脂、カチオン交換樹脂または混床型イオン交換樹脂の充
    填塔を通過させるイオン交換処理を施すことを特徴とす
    る魚介類エキスの清澄化法。
  2. 【請求項2】限外濾過に用いる限外濾過膜の分画分子量
    が600〜80,000である特許請求の範囲第1項記載の魚介
    類エキスの清澄化法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS603452B2 (ja) * 1977-01-17 1985-01-28 賢二 藤田 蛋白質含有液の処理方法
JPS6027359A (ja) * 1983-07-25 1985-02-12 Fumio Nishikawa 調味エキスの製造方法

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