JP2536611Y2 - からくり時計の装飾装置 - Google Patents

からくり時計の装飾装置

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JP2536611Y2
JP2536611Y2 JP1993028945U JP2894593U JP2536611Y2 JP 2536611 Y2 JP2536611 Y2 JP 2536611Y2 JP 1993028945 U JP1993028945 U JP 1993028945U JP 2894593 U JP2894593 U JP 2894593U JP 2536611 Y2 JP2536611 Y2 JP 2536611Y2
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shaft
belt
endless
plate
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俊之 村田
稔 白鳥
則宏 神田
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Rhythm Watch Co Ltd
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Rhythm Watch Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、各種人形などの装飾体
を移動あるいは回転させて、その動きの面白さや楽しさ
をもって装飾効果を助長させるからくり時計の装飾装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装飾装置としては、たと
えば図9および図10に示すようなものが知られてい
る。
【0003】図9の装置は、人形などの装飾体1を移動
板2に取り付け、下板3の両サイドに設けた2個のプー
リ4に対し、移動板2が取り付けられた糸5を半捲に掛
け渡し、糸5の両端を糸止板6に固定するとともに、糸
止板6の一端を移動板2に対して偏角回動自在に取り付
けて3点支持にするとともに、下板3の両サイドにスト
ッパ7を配置し、ストッパ7間でモータ8によって糸5
に取り付けた移動板2、すなわち装飾体1を直進往復運
動させるとともに、揺動させるように構成されている
(実開平3−42589号公報 参照)。
【0004】また、図10の装置は、両端にストッパピ
ン11a,11bが形成されたガイド11に沿って摺動
する装飾体を有するベース板12に対して、ガイド11
のストッパピン11a,11bとそれぞれ当接するアー
ム部13a,13bを有する一対のレバー13を偏角回
動自在に取り付けるとともに、一対のレバー13間に圧
縮コイルによるバネ14を取り付け、常時爪片15aま
たは15bとベース板12に設けられた上側リブ12
a,下側リブ12b間に、一方向回転移動するベルト1
6の上側または下側を切り替えて挟持連係させることに
より、ベース板12を両ストッパピン11a,11b間
にて往復運動させるように構成されている(実平3−
81590号公報 参照)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の装飾装置は、定区間定位置において直進往復運
動させるものであるので、人形などの装飾体1の取り付
け位置は、糸やベルトの全周に亘って設けることができ
ず、装飾体1の取り付け数に制約を受け、その動きも揺
動や短い距離の往復運動などに限定されるなどの問題が
ある。したがって、さらに複雑な動きをさせ、緻密で面
白みのある装飾体の動きを得るためには、構造を複雑化
して対応する必要があるなどの問題がある。
【0006】また、上述した従来の装飾装置では、糸5
あるいはベルトの弛みが発生し易いため、装飾体の移動
動作がスムースに行われないなどの問題がある。この問
題を解消するため、ベルトの外周部側からピンなどによ
りベルトに対して弛みを補正するための所定の押圧力を
付与するベルト弛み補正機構を設ける構成が、従来より
提案されている。しかし、このベルト弛み補正機構で
は、ベルトの一部に対してピンなどにより押圧力を付与
するため、装置自体の大型化、複雑化を招くなどの問題
がある。
【0007】本考案は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、構造が簡単で、装飾体の取り付
け数の増大を図れ、緻密で面白みのある装飾体の動きを
得ることができ、しかも簡単な構造でベルトの弛みを補
正でき、大型化、複雑化を防止できるからくり時計の装
飾装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案では、無端の案内部が形成された地板と、上
記地板に軸支され、正逆方向に回転可能で、回転時には
同一方向に回転する少なくとも2つの回転伝動体と、上
記回転伝動体間に掛け渡された無端ベルトと、無端ベル
トに対して取り付けられ、上記案内部に沿って摺動する
摺動部が形成された少なくとも一の装飾体取付部材と
有し、上記複数の回転伝動体の少なくとも一の回転伝動
体の軸受部は、中空にかつ軸支すべき回転伝動体の上記
無端ベルトとの接触領域方向の側壁が開口して形成さ
れ、さらに、弾性を有し、上記中空の軸受部の内壁と当
該軸受部に軸支される回転伝動体の内側壁とに対して上
記開口を介して接触した状態で設けられ、当該回転伝動
体を、その軸部から無端ベルトとの接触領域方向に対し
て回転力より小さい弾性力をもって付勢するベルト弛み
補正手段を備えた
【0009】
【作用】本考案によれば、無端ベルトの任意の位置に一
または複数の装飾体取付部材が取り付けられ、これら装
飾体取付部材に対して、種々の装飾体が、たとえば固定
あるいは着脱自在に、かつ、回転可能に取り付けられ
る。このように装飾体取付部材が取り付けられた無端ベ
ルトは、回転伝動体間に掛け渡される。この状態で、無
端ベルトが正逆、任意の方向に回転制御されることによ
り、装飾体取付部材に取り付けられた装飾体に、面白み
のある動きが与えられる。このとき、装飾体取付部材に
形成された摺動部は、地板に形成された案内部に沿って
摺動する。すなわち、装飾体取付部材は決められた円軌
跡を形成する。また、無端ベルトが掛け渡される回転伝
動体は、その軸受部から無端ベルトとの接触領域方向に
対して回転力より小さい弾性力をもって付勢されている
ので、無端ベルトの弛みが常時補正される。したがっ
て、装飾体の移動動作がスムースに行われる。
【0010】
【実施例】図1〜図3は本考案に係るからくり時計の装
飾装置の一実施例を示す図であって、図1はその正面
図、図2は上面図、図3は側面図である。図において、
A1〜A4,B1〜B4は装飾体としての人形、101
は受け板、102は下板、103は上板、104はタイ
ミングベルト、105,106は歯付プーリ、107は
装飾体取付部材、108は部材取付具をそれぞれ示して
いる。
【0011】受け板101は、たとえばABSを用いて
下面が開放する直方体状に形成され、その長手方向の前
面側には図示しない時計本体に係止させるための取付部
101aが、下方に延びるように形成されている。受け
板101の上面101bの長手方向中心部には、下板1
02を位置決め固定するための図示しない位置決め穴並
びに固定用ネジ穴が形成されている。これら位置決め穴
並びに固定用ネジ穴の外側に長円状をなす無端の案内溝
101cが形成されている。
【0012】この案内溝101cは、図2に示すよう
に、その前側の長手方向全体に亘って、いわゆる三角波
形状に形成されるとともに、各頂点部分には頂点の外側
方向に連続する方形状のカム101dが形成されてい
る。また、後側に位置する案内溝101cは、直線状に
形成され、この直線領域の両端部が、それぞれ受け板1
01の内側に頂点がくるように三角波形状に形成され、
各頂点部分には頂点の外側方向に連続する方形状のカム
101eが形成されている。なお、このような形状を有
する案内溝101cは、プーリ105,106が軸支さ
れた下板102が受け板101上に装着された際に、プ
ーリ105と106とに掛け渡されるタイミングベルト
104の回転軌跡の外側に位置するように形成される。
【0013】下板102は、たとえばABSを用いて長
円状に形成され、受け板101の上面101bの長手方
向中央部の所定の位置に装着、固定される。この長円状
をなす下板102のサイズは、受け板101に形成され
た無端案内溝101cより小さく設定されている。
【0014】図4は、各種取り付け部品が装着された下
板102の上面図を示している。図4に示すように、下
板102の上面における両端部には中空状のプーリ取付
軸102a,102bが形成され、プーリ取付軸102
aの近傍には高さが異なる軸102c,102dが形成
され、軸102dの近傍にモータ取付部102eが形成
されている。プーリ取付軸102aにはプーリ105が
軸支され、プーリ取付軸102bにはプーリ106が軸
支されている。
【0015】プーリ106のプーリ取付軸102bは、
図4に示すように、下板102の長手方向軸の外側部分
の一部が開放され、かつ、プーリ106の軸穴106a
の内径はプーリ取付軸102bの外径より大きく設定さ
れており、プーリ取付軸102bの下板102の長手方
向軸の内側部分の内壁とプーリ106の軸穴106aの
内壁との間には、プーリ106を、その軸穴側からタイ
ミングベルト104との最外周の接触領域方向に対して
回転力より小さい弾性力をもって付勢するベルト弛み補
正手段としての押さえバネ109が挿入されている。
【0016】図5は、押さえバネ109が挿入されたプ
ーリ106およびプーリ取付軸102b部分の縦断面を
示している。この押さえバネ109は、先端部109a
が細長のU字形状に屈曲された略コ字形状をなし、幅広
の後端部を摘みながら先端部をプーリ取付軸102bに
挿入した状態で摘み状態を解除すると、後端部のアーム
109b、109cがプーリ取付軸102bの下板10
2の長手方向軸の内側部分の内壁とプーリ106の軸穴
106aの内壁とにそれぞれ当接する。これにより、プ
ーリ106は、その軸穴側からタイミングベルト104
との最外周の接触領域方向に対して回転力より小さい弾
性力をもって付勢される。
【0017】また、軸102cには歯車110が軸支さ
れ、軸102dには歯車111が軸支され、モータ取付
部102eに対して正逆方向に回転可能なモータ112
が装着されている。モータ112の軸に取り付けられた
歯車112aが歯車111と噛合し、歯車111が歯車
110と噛合し、歯車110がプーリ105と噛合して
いる。プーリ105と106には無端のタイミングベル
ト104が掛け渡され、モータ112の回転は、歯車1
10および109を介してプーリ105に伝達され、こ
れによりタイミングベルト104が正逆(左右)両方向
に回転される。
【0018】また、下板102の外周部、具体的には、
プーリ105,106間に掛け渡されるタイミングベル
ト104の回転軌跡の外側で、かつ、この軌跡に沿うよ
うに、長円状の無端の案内溝102fが形成されてい
る。この案内溝102fには、装飾体取付部材107に
形成される、後記する下板用摺動ピンが挿入され、案内
溝102fはこの下板用摺動ピンをタイミングベルト1
04の回転軌跡に沿って、長円状に案内する。
【0019】上板103は、たとえばABSを用いて長
円状に形成され、そのサイズは下板102とほぼ同じサ
イズに設定されており、下板102の上面の所定の位置
に取り付けられた各種部品を覆うように配置され、ネジ
113を下板102のプーリ取付軸102aなどに挿通
させて、受け板101に対して上板103および下板1
02が一体的にネジ止めされる。上板103の外周部に
は、下板102に形成された案内溝102fと対向する
ように無端の案内溝103a(図6に図示)が形成され
ている。この案内溝103aには、装飾体取付部材10
7に形成される、後記する上板用摺動ピンが挿入され、
案内溝103aはこの上板用摺動ピンをタイミングベル
ト104の回転軌跡に沿って、長円状に案内する。
【0020】図6は、装飾体取付部材107が装置側部
に位置したときの、図2中に示すA−A線矢視方向の拡
大断面を示している。
【0021】装飾体取付部材107は、本体107a
と、装飾体取付軸107bと、受け板摺動部107cと
から構成されている。以下に各部の構成について図4〜
図8を用いて説明する。
【0022】本体107aは、略立方体形状をなし、一
側面側の下方に一対の下板用摺動ピン107a1 が形成
されるとともに、上方に一対の上板用摺動ピン107a
2 が形成されている。そして、対をなす下板用摺動ピン
107a1 の間、並びに上板用摺動ピン107a2 の間
には、図4に示すように、タイミングベルト104への
取り付け用係止部107a3 が形成されている。本体1
07aの上記一側面に対向する他面側には、タイミング
ベルトに取り付けた状態で軸がタイミングベル104
の回転方向に対して直交する方向に形成され、装飾体取
付軸107bが回転可能に貫挿される貫通孔107a4
が設けられている。
【0023】装飾体取付軸107bは、たとえば略円柱
状をなす金属により構成され、上述したように本体10
7aの貫通孔107a4 に貫挿され、上端部には装飾体
としての人形A1〜A4,B1〜B4が着脱可能に偏平
面を有する人形取付部107b1 が形成され、下端部に
は受け板摺動部107cが圧入される。したがって、装
飾体取付軸107bは、本体107aの貫通孔107a
4 を中心に取り付けられた人形と一体的に回転する。
【0024】受け板摺動部107cは、たとえば本体1
07aと同様の樹脂により構成され、図7に示すよう
に、装飾体取付軸107bの下端部が圧入される圧入孔
107c11が形成された軸取付部107c1 と、軸取付
部107c1 の下端に圧入孔107c11の軸に直交する
ようにクランク状に、かつ、その横断面が略三角形状に
形成された受け板上面摺動部107c2 と、受け板上面
摺動部107c2 の端部下面側に突出するように形成さ
れ、受け板101の案内部101cに挿入される摺動ピ
ン107c3 とから構成されている。
【0025】部材取付具108は、図8に示すように、
平板状の板バネの両端部を同一方向に、かつ、直角に屈
曲させた略コ字形状に構成されている。上下の屈曲部1
08a,108bには装飾体取付部材107の本体10
7a前面の上下に形成された一対の係止部107a3 に
対して係止される係止用穴108a1 および108b1
が形成され、屈曲部108a,108b間の平板部10
8cにはタイミングベルト104の一のハブ104aが
挿入可能なハブ挿入用穴108c1 が形成されている。
平板部108cの長手方向の長さはタイミングベルト1
04の幅より若干長めに設定されている。
【0026】この部材取付具108を用いて装飾体取付
部材107を取り付けるには、たとえば、以下のように
して行われる。すなわち、ベルト内面側に複数形成され
た、プーリ105,106の歯と噛合するハブ104a
のうちの一のハブを部材取付具108のハブ挿入用穴1
08c1 に挿入させた状態で、タイミングベルト104
の外面側に装飾体取付部材107を位置させ、装飾体取
付部材107の本体107a前面の上下に形成された一
対の係止部107a3 に対して係止用穴108a1 およ
び108b1 を係止させる。これにより、装飾体取付部
材107のタイミングベルトに対する取り付けが簡単に
完了する。
【0027】以上と同様にして無端のタイミングベルト
104に対して、複数の装飾体取付部材107が取り付
けられ、各装飾体取付部材107の受け板摺動部107
cの摺動ピン107c3 が受け板101の案内部101
cに挿入される。本実施例の場合、タイミングベルト1
04に対して、図2および図4に示すように、8個の装
飾体取付部材107が取り付けられる。そして、タイミ
ングベルト104がプーリ105,106間に掛け渡さ
れた状態で、前側および後側に4個ずつ所定間隔をおい
て取り付けられ、たとえば、一方側の4個の装飾体取付
部材107には民族衣装をまとった女性の人形A1〜A
4が取り付けられ、他方側の4個の装飾体取付部材10
7には鼓笛隊を編成する男性の人形B1〜B4が取り付
けられる。
【0028】以上のように構成される装飾装置は、モー
タ112用配線などが、図示しないからくり時計本体に
設けられる制御系に接続される。この装置では、図示し
ない制御系により、たとえば正時以外の時には、図2に
示すような位置関係をもって人形A1〜A4,B1〜B
4が待機させられ、正時になるとモータ112が駆動さ
れて、後側に位置する人形の前側への搬出および入替制
御、並びに所定範囲における往復運動制御などが行われ
る。
【0029】次に、上記構成による動作例を説明する。
たとえば、図2に示すような初期状態にあるときに、正
時になった場合、制御系によりモータ112が駆動され
て、装置後側に位置していた人形B1〜B4が、たとえ
ば左回りで前側に搬送され、人形B1〜B4とA1〜A
4との位置が入れ替わった状態で一旦停止される。
【0030】次に、モータ112の回転方向が所定間隔
毎に切り替えられる。これにより、人形B1〜B4(A
1〜A4)は所定距離の間だけ往復運動される。この往
復運動距離は、たとえば、図2において示す三角波形状
の案内部101cにおけるカム101dの二つ分の距離
だけ行われる。
【0031】タイミングベルト104の回転方向が、図
2において左回りあるいは右回りのときには、装飾体取
付部材107の受け板摺動部107cの受け板上面摺動
部107c2 および摺動ピン17c3 は進行方向に向か
って装飾体取付軸107bに取り付けられた人形より後
側に位置するように、案内溝101cに沿って摺動す
る。回転方向が反転された直後に、受け板上面摺動部1
07c2 および摺動ピン17c3 が進行方向に向かって
装飾体取付軸107bに取り付けられた人形より前側に
位置している場合には、次のカム101dにおいて一旦
摺動が停止された状態でその向きが反転される。すなわ
ち、カム101dによって、受け板上面摺動部107c
2 および摺動ピン17c3 は進行方向に向かって装飾体
取付軸107bに取り付けられた人形より後側に位置し
て案内溝101cに沿って摺動するように修正される。
【0032】なお、右、左いずれの回転方向にせよ、装
飾体取付部材107の本体107aは、摺動ピン107
a1 ,107a2 が下板102の案内溝102fおよび
上板103の案内溝103aに挿入され、これら案内溝
102fおよび103aに沿って摺動することから、タ
イミングベルト104とほぼ同様な長円状の軌跡を描い
て回転されることになる。
【0033】ここで、人形の動きについて考察する。左
回りの場合に、受け板上面摺動部107c2 および摺動
ピン107c3 が、二つのカム101d間の、たとえば
図2中、右上がりの案内溝101cに沿って摺動してい
るときには、装飾体取付軸107bの下端部の動きが案
内部101c内に挿入された摺動ピン107c3 の動き
によって規制されることから、装飾体取付軸107bは
右回転する。すなわち、人形は右回転される。この状態
で、摺動ピン107c3 が次のカム101dに到達する
と、装飾体取付軸107bの回転方向が反転されて、右
下がりの案内部101cに沿って摺動ピン107c3 が
摺動し次のカム101dに到達するまで左回りに回転す
る。すなわち、人形は左回転する。
【0034】同様に、右回りの場合には、受け板上面摺
動部107c2 および摺動ピン107c3 が、右下がり
の案内溝101cに沿って摺動しているときには、装飾
体取付軸107bの下端部の動きが案内部101c内に
挿入された摺動ピン107c3 の動きによって規制され
ることから、装飾体取付軸107bは右回転する。すな
わち、人形は右回転される。この状態で、摺動ピン10
7c3 が次のカム101dに到達すると、装飾体取付軸
107bの回転方向が反転されて、右上がりの案内部1
01cに沿って摺動ピン107c3 が摺動し次のカム1
01dに到達するまで左回りに回転する。すなわち、人
形は左回転する。
【0035】したがって、装置前側に位置する人形B1
〜B4(あるいはA1〜A4)は、上述した往復運動を
する間に、カム101dを境にして左、右と回転方向を
変更することになるので、緻密で面白みのある動きをす
ることになる。
【0036】このような、緻密で面白みのある往復運動
が所定時間行われた後、一旦停止され、次に、再度人形
の入れ替えが行われ、上述した往復運動が行われる。以
上の動作が正時毎に数回繰替えされた後、図2に示すよ
うな状態のままで、次の正時まで待機する。
【0037】なお、装置後側に待機している人形の向
き、たとえば顔の向きが揃っていない場合にも、装置後
側に設けたカム101eにより一方向に揃えられて装置
前側に搬送される。
【0038】以上説明したように、本実施例によれば、
無端のタイミングベルト104を、板バネをコ字形状に
した部材取付具108と装飾体取付部材107の本体1
07aとで挟持するようにして、装飾体取付部材107
を無端のタイミングベルト104に対して取り付けると
ともに、タイミングベルト104をモータ112により
正逆方向に回転されるプーリ105および106間に掛
け渡し、装飾体取付部材107の本体107aの摺動ピ
ン107a1 ,107a2 をそれぞれ下板102の案内
溝102fおよび上板103の案内溝103aに沿って
摺動するように構成したので、タイミングベルト104
の全周に亘って複数の人形などの装飾体を取り付けるこ
とができる。したがって、装飾体の取り付け数に対する
制約を緩和でき、簡単な構造で、緻密で面白みのある装
飾体の動きを得ることができる。また、装飾体取付部材
107および人形A,Bの自重は、摺動ピン107c3
を介して支持されるので、タイミングベルト104への
影響はない。なお、人形A,Bの自重がかなり重い場合
には、摺動ピンに回転部材を設けると負荷を小さくでき
る。また、装飾体の変更も簡単に行うことできる。
【0039】さらに、プーリ106のプーリ取付軸10
2bの下板102の長手方向軸の外側部分の一部を開放
させ、かつ、プーリ106の軸穴106aの内径をプー
リ取付軸102bの外径より大きく設定し、プーリ取付
軸102bの下板102の長手方向軸の内側部分の内壁
とプーリ106の軸穴106aの内壁との間に、プーリ
106を、その軸穴側からタイミングベルト104との
最外周の接触領域方向に対して回転力より小さい弾性力
をもって付勢するベルト弛み補正手段としての押さえバ
ネ109を挿入したので、簡単な構造で、タイミングベ
ルト104の弛みを確実に補正できる。したがって、人
形A,Bの動きを一層スムースにできる。
【0040】また、ベルト内面側に複数形成された、プ
ーリ105,106の歯と噛合するハブ104aのうち
の一のハブを、部材取付具108のハブ挿入用穴108
c1に挿入させるとともに、タイミングベルト104の
外面側に位置させた装飾体取付部材107の本体107
a前面の上下に形成された一対の係止部107a3 に対
して係止用穴108a1 および108b1 を係止させる
ことにより、タイミングベルト104と装飾体取付部材
107とを弾性結合するようにしたので、装飾体取付部
材107のタイミングベルトに対する取り付けが簡単に
できる。したがって、装飾体の取り付け位置、間隔など
を容易に変更でき、汎用性の高い装飾装置を実現でき
る。
【0041】さらに、受け板101の上面に長円状をな
す無端の案内溝101cを形成し、この案内溝101c
の装置前側の長手方向全体に亘る領域を、いわゆる三角
波形状に形成するとともに、各頂点部分には頂点の外側
方向に連続する方形状のカム101dを形成し、かつ、
装飾体取付部材107の装飾体取付軸107bの下端に
クランク状をなし、その先端部には受け板101の案内
溝101cに挿入されて摺動する摺動ピン107c3 を
有する受け板摺動部107cを取り付けたので、装置前
側に搬送された装飾体が所定の距離を往復運動するだけ
で、その回転方向が右、左と目まぐるしく変わり、緻密
で、しかも楽しく面白い動きを実現できる。
【0042】また、装置後側の案内溝101cは、直線
状に形成するとともに、その直線領域の両端部を、それ
ぞれ受け板101の内側に頂点がくるように三角波形状
に形成し、かつ、各頂点部分には頂点の外側方向に連続
する方形状のカム101eを形成したので、装置後側に
待機している人形の向きが、たとえば顔の向きが揃って
いない場合にも、装置後側に設けたカム101eにより
一方向に揃えて装置前側に搬送することができる。
【0043】なお、本実施例においては、受け板101
の案内溝101cに形成されるカム101dおよび10
1eを、方形状の溝として形成したが、これに限定され
るものではなく、頂点部分で一旦停止状態を保持できる
ものであればよく、摺動ピン107c3 に対して所定の
摩擦力を与え、停止状態に保持できるものであれば、た
とえば、鋭角的な三角形の頂点とするだけでも、上述し
た受け板上面摺動部107c2 の反転作用を現出でき
る。また、装飾体の数や配置位置、動作制御などは、本
実施例に限定されないことはいうまでもない。
【0044】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
ベルトの全周に亘って複数の人形などの装飾体を取り付
けることができる。したがって、装飾体の取り付け数に
対する制約を緩和でき、簡単な構造で、緻密で面白みの
ある装飾体の動きを得ることができる。
【0045】また、回転伝動体を、その軸部から無端ベ
ルトとの接触領域方向に対して回転力より小さい弾性力
をもって付勢するベルト弛み補正手段を設けたので、簡
単な構造で、無端ベルトの弛みを確実に補正でき、装置
の大型化、複雑化を防止でき、また、装飾体の動きを一
層スムースにできるなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るからくり時計の装飾装置の一実施
例を示す正面図である。
【図2】本考案に係るからくり時計の装飾装置の一実施
例を示す上面図である。
【図3】本考案に係るからくり時計の装飾装置の一実施
例を示す側面図である。
【図4】本考案に係る下板の各種部品が装着された状態
の上面図である。
【図5】本発明に係るベルト弛み補正機構を説明するた
めの断面図である。
【図6】本考案に係る装飾体取付部材が装置側部に位置
したときの、図2中に示すA−A線矢視方向の拡大断面
図である。
【図7】本考案に係る装飾体取付部材の受け板摺動部の
構成例を示す斜視図である。
【図8】本考案に係る部材取付具の構成例を示す斜視図
である。
【図9】従来のからくり時計の装飾装置の構成例を示す
図である。
【図10】従来のからくり時計の装飾装置の他の構成例
を示す図である。
【符号の説明】
A1〜A4,B1〜B4…装飾体としての人形 101…受け板 101c…案内溝 102…下板 102f…案内溝 103…上板 103a…案内溝 104…タイミングベルト 104a…ハブ 105,106…歯付プーリ 107…装飾体取付部材 107a…本体 107a1 ,107a2 …摺動ピン 107a3 …係止部 107b…装飾体取付軸 107c…受け板摺動部 107c2 …受け板上面摺動部 107c3 …摺動ピン 108…部材取付具 109…押さえバネ 110,111…歯車 112…モータ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端の案内部が形成された地板と、 上記地板に軸支され、正逆方向に回転可能で、回転時に
    は同一方向に回転する少なくとも2つの回転伝動体と、 上記回転伝動体間に掛け渡された無端ベルトと、 無端ベルトに対して取り付けられ、上記案内部に沿って
    摺動する摺動部が形成された少なくとも一の装飾体取付
    部材とを有し、 上記複数の回転伝動体の少なくとも一の回転伝動体の
    受部は、中空にかつ軸支すべき回転伝動体の上記無端ベ
    ルトとの接触領域方向の側壁が開口して形成され、 さらに、弾性を有し、上記中空の軸受部の内壁と当該軸
    受部に軸支される回転伝動体の内側壁とに対して上記開
    口を介して接触した状態で設けられ、 当該回転伝動体
    を、その軸部から無端ベルトとの接触領域方向に対して
    回転力より小さい弾性力をもって付勢するベルト弛み補
    正手段を備えた ことを特徴とするからくり時計の装飾装置。
JP1993028945U 1993-05-31 1993-05-31 からくり時計の装飾装置 Expired - Lifetime JP2536611Y2 (ja)

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