JP2536348B2 - Frp成形品の両面鍍金方法 - Google Patents

Frp成形品の両面鍍金方法

Info

Publication number
JP2536348B2
JP2536348B2 JP3242531A JP24253191A JP2536348B2 JP 2536348 B2 JP2536348 B2 JP 2536348B2 JP 3242531 A JP3242531 A JP 3242531A JP 24253191 A JP24253191 A JP 24253191A JP 2536348 B2 JP2536348 B2 JP 2536348B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plating
smc
mold
molded product
frp molded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3242531A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0559589A (ja
Inventor
信雄 八木
昌幸 宗村
宗侯 長谷川
良房 楢崎
尚孝 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP3242531A priority Critical patent/JP2536348B2/ja
Publication of JPH0559589A publication Critical patent/JPH0559589A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2536348B2 publication Critical patent/JP2536348B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FRP成形品等の合成
樹脂成形品の両面鍍金方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ABS樹脂成形品への鍍金は、
通常図5に示すように、鍍金の前処理工程で化学エッチ
ング工程を施してから行なわれている。ところが、熱可
塑性樹脂の中でもポリカ−ボネ−トやポリマ−アロイ
(変性PPE/PA)等は、鍍金がし難いため、樹脂材
料に予めエッチングされ易いゴム系の材料をブレンドし
て成形するか、図6に示すように、鍍金の前処理工程の
途中に特殊エッチング処理工程を追加して処理するよう
にしている。しかし、鍍金がし難い樹脂成形材料は、樹
脂の成分によって特殊エッチング処理剤が異なるため、
工程が繁雑となり量産ラインにおいては別ラインを設け
ているのが現状である。
【0003】近時、自動車の外板として実用されるよう
になったFRP(ガラス繊維強化熱硬化性樹脂)の代表
的な成形品である、シ−トモ−ルデイングコンパウント
゛(SMCという)を圧縮成形して得られる成形品は、
マトリックス樹脂を不飽和ポリエステル樹脂としている
ので、鍍金がし難いとともに、SMC成形品の表面に
は、ピンホ−ルと呼ばれる微細な孔が発生するので、こ
の表面に鍍金を施しても外観不良となってしまい、従
来、SMC成形品の表面への鍍金はその実用化が困難で
あった。
【0004】SMC成形品の表面に発生するピンホ−ル
対策の一つとしてインモ−ルドコ−ティング法(IMC
という)がある。このIMCは、プラスチックの成形と
同時に塗装する方法である。本出願人は、先にプラスチ
ックのインモ−ルドコ−ティング法の発明について特許
出願(特願平1−81047号、特開平2−25831
9号)している。これは、分割式の金型を使用してSM
C材料を下型にセットし、型締めして所定の圧力で所定
時間保持してSMC材料を硬化させ、次に塗料の注入孔
から塗料を金型内に高圧で注入してSMC成形品の表面
にIMC塗膜を形成するものである。
【0005】このようにして成形したFRP製品への従
来の鍍金方法は、大別すると次の2通りである。 上記従来の方法と同様に、FRPの表面をエッチン
グさせる薬品を使用して前処理してから鍍金する。 FPRの表面に、通常の鍍金前処理工程でエッチン
グされ易い塗料を予め吹き付け塗装し、図5に示す通常
の鍍金工程に流す。
【0006】本出願人は、FRP成形品の鍍金方法の発
明について先に特許出願(特願平3−126663)し
ている。この方法は、通常の鍍金前処理工程で表面がエ
ッチングされ易くしたIMC塗料を、SMC成形後型内
に注入し、図3に示すように、SMC成形品1の表面側
にIMC塗膜2を形成し、通常の鍍金処理工程でIMC
塗膜2の上にメッキ層3を形成するようにしたものであ
る。
【0007】また、特公昭58−45258号公報に
は、96%硫酸中1%溶液において25℃で測定した相
対粘度が3%以上であるポリカプロラクタム(ナイロン
−6)を主体とする重合体に、ガラスビーズ、タルク、
炭酸カルシウムなどの無機充填剤を混入してメッキし易
くしたポリアミド樹脂組成物が記載されている。しか
し、この技術は、ナイロンをメッキし易い組成とし、エ
ッチング液もナイロン専用のものを使用するものであっ
て、本発明が対象とするSMC材料のマトリックス樹脂
である不飽和ポリエステルには適用できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記の方法では、前
処理工程の設備を別ラインとして設ける必要があり、設
備投資コストが大となる。前記の方法では、素材の合
成樹脂材料と鍍金材料の双方に付着性の良い塗料が得難
く、塗膜や鍍金層の満足できる付着強度が得られない。
それだけでなく、図4に示すように、SMC成形品1の
表面に吹き付け塗装により塗布した塗膜8は、その表面
が梨地肌状を呈し、鍍金後のメッキ層表面9にもこの凹
凸が残り、平滑な鍍金面が得られない。
【0009】前記先願の方法では、エッチング液でIM
C塗膜にアンカ−状の孔が開くようにしたものである
が、IMCが製品の表側のみしか処理できないため、次
のような問題がある。 密着、外観の良好なメッキは、製品の表側のみに限定
される。 製品裏側は、SMC素材面となるため、エッチング処
理によるアンカー状の孔が形成できず、メッキが付かな
いか、メッキが付いても密着性及び外観性の悪いメッキ
面となる。また、製品裏側のメッキは、カッター等の傷
が付くと、その部位よりメッキ層が簡単に剥がれてしま
う。 SMC素材中のフィラー(炭酸カルシウム等)が、エ
ッチング液に溶解してしまうため、多数の処理を行うと
液を汚染し処理寿命のダウンと、結晶沈澱物による攪拌
パイプの穴ずまりを発生し、良好なメッキが得られなく
なる。 通常化学メッキ後の電気メッキ用の電極は、電極部は
外観が悪くなるため製品裏側に付けることが多い。しか
し、製品裏側にはIMC層がないため、エッチング処理
によるアンカー状の孔が形成できず化学メッキが殆ど付
いてなく、密着していない。したがって、電気は電極か
ら非常に電気抵抗の大きな製品裏側を通り、製品表側へ
と通ずることになり、電流が小となるため、製品表側に
良好なメッキが得れない。
【0010】成形品の裏面にメッキする方法として、メ
ッキし易い塗料をコーティングする方法があるが、素材
とメッキの双方の付着性を満足する塗料が得難いだけで
なく、塗装工数が増えて、生産性が落ちる。
【0011】本発明は前記の課題を解決し、FRP成形
品等の成形及び鍍金工程に別工程を増やす必要がなく、
成形品の裏面にも鍍金層が充分な強度で付着し、外観品
質も良好となるFRP成形品の両面鍍金方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数枚のSM
Cシートを金型にセットしてFRP成形品を成形するに
際し、該FRP成形品の表側面となる部位に通常のSM
Cシートをセットし、該FRP成形品の裏側面となる部
位にエッチング処理し易い材料を混入したSMCシート
をセットして成形し、次いで該金型を閉じたまま該金型
内にエッチング処理し易い材料を混入した塗料を高圧で
注入してFRP成形品の表面に塗膜を形成し、次いで
該成形品の両面に鍍金するFRP成形品の両面鍍金方法
である。
【0013】
【作用】SMC成形時に、成形品の裏面が鍍金し易い組
成の層で成形され、次のIMCで成形品の表面に鍍金し
易い塗膜が形成されるので、この成形品を通常の鍍金工
程で処理すると、成形品の両面に密着性良好で外観性の
良い鍍金面が得られる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図2に示すように、例えば3枚のSMCシートを下型5
にセットして成形する場合に、成形品の表面側となる
中、上層にセットするSMCシート7,7は、外観性が
良好となるクラスAレベルのシートを使用し、成形品の
裏面側となる下層にセットするSMCシート6は、シー
ト7と主要樹脂成分(不飽和ポリエステル)を同じく
し、後に記載するようにエッチング処理によりアンカー
状の孔を形成する材料(タルク、ガラスビーズなど)を
配合し、鍍金工程でメッキし易い組成としたシートとす
る。図2において、図示しない上型を閉じて型締めし、
所定の圧力で所定時間保持してSMC材料を硬化させ、
次にエッチング処理し易い材料(ウレタンアクリレート
オリゴマー等及び充填剤としての炭酸カルシウム等)を
ブレンドしたIMC塗料(品名:ポーレイングラスクラ
ッド B30−EX2 大日本塗料株式会社製)を高圧
で型内に注入してSMC成形品の表面にIMC塗膜を形
成する。この成形品を図5に示す通常の鍍金工程で処理
すると、図1に示すように、成形品の表面メッキ層3
は、IMC塗膜2の表面が十分にエッチング処理される
ので、付着性良く密着する。また、IMC塗膜2の厚さ
を70〜100μmとすることで、メッキ層3の表面が
平滑となり外観性が良好となる。裏面のメッキ層4は、
SMC成形品1の裏面層がSMCシート6で成形され、
化学エッチング処理によりSMCシート6に配合された
タルクが溶出したり、成形時の圧力で破砕したガラスビ
ーズが脱落し、表面にアンカー状の孔が形成されるの
で、付着性良く密着する。
【0015】次ぎに、SMCシートの実施例を記載す
る。組成成分は総べて重量%で示す。 表面形成用SMCシート 樹脂 不飽和ポリエステル 23% 充填材 炭酸カルシウム 47% 強化材 1/2インチチョップドガラス 28% その他 2% 裏面形成用SMCシート 樹脂 不飽和ポリエステル 23% 充填材 タルク 47% 強化材 1/2インチチョップドガラス 28% その他 2%
【0016】表面形成用SMCシートは、前記実施例と
同じとし、裏面形成用SMCシートの別の実施例を次に
記載する。 樹脂 不飽和ポリエステル 23% 充填材 炭酸カルシウム 47% 強化材 ガラスビーズ 20% 強化材 1/2インチチョップドガラス 8% その他 2%
【0017】上記の実施例において、充填材として使用
するタルク(含水珪酸マグネシウム)は、40〜50重
量%とすることができ、また、ガラスビーズは、10〜
30重量%の範囲で使用できる。
【0018】
【発明の効果】本発明は、FRP成形品等の成形及び鍍
金工程に別工程を増やす必要がなく、成形品の両面に鍍
金層が充分な強度で付着し、外観品質も良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法による鍍金成形品の一部断面図。
【図2】SMCシートの金型へのセット状態の説明図。
【図3】先願の鍍金成形品の一部断面図。
【図4】従来の吹付け塗装を施した鍍金成形品の一部断
面図。
【図5】通常の鍍金工程図。
【図6】特殊工程を含む鍍金工程図。
【符号の説明】
1 SMC成形体 2 IMC塗膜 3 表面メ
ッキ層 4 裏面メッキ層 5 下型 6 裏面用
SMCシート 7 表面用SMCシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楢崎 良房 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 山本 尚孝 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−260093(JP,A) 特開 昭60−162792(JP,A) 特開 昭58−55591(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のSMCシートを金型にセットし
    てFRP成形品を成形するに際し、該FRP成形品の表
    側面となる部位に通常のSMCシートをセットし、該F
    RP成形品の裏側面となる部位にエッチング処理し易い
    材料を混入したSMCシートをセットして成形し、次い
    で該金型を閉じたまま該金型内にエッチング処理し易い
    材料を混入した塗料を高圧で注入してFRP成形品の表
    面に塗膜を形成し、次いで該成形品の両面に鍍金する
    ことを特徴とするFRP成形品の両面鍍金方法。
JP3242531A 1991-08-28 1991-08-28 Frp成形品の両面鍍金方法 Expired - Fee Related JP2536348B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3242531A JP2536348B2 (ja) 1991-08-28 1991-08-28 Frp成形品の両面鍍金方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3242531A JP2536348B2 (ja) 1991-08-28 1991-08-28 Frp成形品の両面鍍金方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0559589A JPH0559589A (ja) 1993-03-09
JP2536348B2 true JP2536348B2 (ja) 1996-09-18

Family

ID=17090502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3242531A Expired - Fee Related JP2536348B2 (ja) 1991-08-28 1991-08-28 Frp成形品の両面鍍金方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2536348B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0559589A (ja) 1993-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1755890B1 (de) Mehrschichtfolie
EP0537746B1 (en) Method for producing a plated molded product
US9527232B2 (en) Injection molding method for modifying a surface of an apolar polymer molded body, and multi-layer foil suitable for said method
JPH0369322A (ja) 複合成形品の製造法
JP2536348B2 (ja) Frp成形品の両面鍍金方法
JPH1171554A (ja) ノルボルネン系樹脂成形品の接着方法
JP2541043B2 (ja) プラスチックのメッキ方法
JP2959781B2 (ja) 複合材料の製造方法
JP2541041B2 (ja) 合成樹脂成形品の鍍金方法
JP2536349B2 (ja) 合成樹脂成形品のメッキ方法
JP3268067B2 (ja) 合成樹脂成形用金型
JPH0559588A (ja) 合成樹脂成形品の鍍金方法
JP2929202B2 (ja) サーモトロピック液晶ポリマーの成形方法
JP3225566B2 (ja) Frp成形品の両面メッキ方法
JPH06285896A (ja) 金型及びその金型を用いた反応射出成形品の製造方法
KR101932621B1 (ko) 인서트 사출용 접착 필름의 제조 방법
JPH06322580A (ja) Frp成形品のメッキ方法
JPH1135813A (ja) メッキ性に優れた不飽和ポリエステル樹脂組成物及びそれを用いた成形品の製造方法
JPS5938252B2 (ja) ポリアセタ−ル表面処理成形物並びにその製造法
JPH06143278A (ja) 回収樹脂の成形法
JPH0497809A (ja) 導電性プラスチック成形用シート及び導電性プラスチック成形品の製造方法
JP2001287307A (ja) 複合成形体およびその製造方法
JPH10175222A (ja) 断熱層被覆金型の製法及び該金型を用いた合成樹脂の成形法
JPH0919928A (ja) 断熱層被覆金型及びその製法
JP3248986B2 (ja) ジシクロペンタジエン−rim製品の装飾被膜

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees