JP2535587B2 - 薄肉形クロスロ―ラ軸受 - Google Patents
薄肉形クロスロ―ラ軸受Info
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- JP2535587B2 JP2535587B2 JP63073437A JP7343788A JP2535587B2 JP 2535587 B2 JP2535587 B2 JP 2535587B2 JP 63073437 A JP63073437 A JP 63073437A JP 7343788 A JP7343788 A JP 7343788A JP 2535587 B2 JP2535587 B2 JP 2535587B2
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- bearing
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/22—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
- F16C19/34—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
- F16C19/36—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with a single row of rollers
- F16C19/361—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with a single row of rollers with cylindrical rollers
- F16C19/362—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with a single row of rollers with cylindrical rollers the rollers being crossed within the single row
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C43/00—Assembling bearings
- F16C43/04—Assembling rolling-contact bearings
- F16C43/06—Placing rolling bodies in cages or bearings
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、円筒ころの長さと直径の比が約1:1の転動
体である多数の円筒ころを交互に直交させて、内輪と外
輪との相対する90°Ｖ溝状（軌道溝）の軌道面に挟持さ
せたクロスローラ軸受に関するもので、特に内輪、ある
いは外輪すなわち軌道輪が一体に形成されてなり、軸受
の断面高さを小さくした薄肉形クロスローラ軸受の発明
に関するものである。
体である多数の円筒ころを交互に直交させて、内輪と外
輪との相対する90°Ｖ溝状（軌道溝）の軌道面に挟持さ
せたクロスローラ軸受に関するもので、特に内輪、ある
いは外輪すなわち軌道輪が一体に形成されてなり、軸受
の断面高さを小さくした薄肉形クロスローラ軸受の発明
に関するものである。
従来の薄肉形クロスローラ軸受は、米国特許第327539
1号明細書に示されているように、ころを軸受に組込む
ための孔（ころ挿入孔）の直径あるいは、該孔に嵌着さ
れるほぼ同一直径でなる蓋の直径がころの軸方向断面の
対角線寸法（該断面における四角形の実体の対角長さ）
よりも大きな寸法で形成されているため、蓋を有する軌
道輪（内輪又は外輪）の強度が低下するという欠点を生
じ、これを補うために、軸受の幅寸法を大きく設定せざ
るを得なかった。
1号明細書に示されているように、ころを軸受に組込む
ための孔（ころ挿入孔）の直径あるいは、該孔に嵌着さ
れるほぼ同一直径でなる蓋の直径がころの軸方向断面の
対角線寸法（該断面における四角形の実体の対角長さ）
よりも大きな寸法で形成されているため、蓋を有する軌
道輪（内輪又は外輪）の強度が低下するという欠点を生
じ、これを補うために、軸受の幅寸法を大きく設定せざ
るを得なかった。
この欠点を改善したものとしては、軌道輪に形成され
るころ挿入孔を入口部でころ直径よりもわずかに大きく
し、軌道輪の軌道溝付近で緩やかに大きくしたラッパ状
の挿入孔に形成したものが同一出願人により発明されて
いる。（米国特許第4606654号、実公昭62−16495号） 〔発明が解決しようとする課題〕 この公知技術は軌道輪の強度をさして低下させること
なく、容易にころ軸受に組込むことができ、より薄肉な
クロスローラ軸受を提供することができた。
るころ挿入孔を入口部でころ直径よりもわずかに大きく
し、軌道輪の軌道溝付近で緩やかに大きくしたラッパ状
の挿入孔に形成したものが同一出願人により発明されて
いる。（米国特許第4606654号、実公昭62−16495号） 〔発明が解決しようとする課題〕 この公知技術は軌道輪の強度をさして低下させること
なく、容易にころ軸受に組込むことができ、より薄肉な
クロスローラ軸受を提供することができた。
しかし、該公知技術については軌道輪の軌道面と蓋に
形成した軌道面との間の軌道面上にわずかなすきま
（溝）が形成されてしまうため、使用条件が厳しくなる
に従って、前記すきまが軸受のころがり抵抗に大きな影
響を及ぼすことになった。また、この発明はころ挿入孔
をラッパ状に形成する工程が必要となり、コスト高にな
るという問題があった。
形成した軌道面との間の軌道面上にわずかなすきま
（溝）が形成されてしまうため、使用条件が厳しくなる
に従って、前記すきまが軸受のころがり抵抗に大きな影
響を及ぼすことになった。また、この発明はころ挿入孔
をラッパ状に形成する工程が必要となり、コスト高にな
るという問題があった。
よって、軌道面上に前記すきまがない形式で、安価に
製作でき、しかも転がり抵抗の少ない薄肉形クロスロー
ラ軸受が望まれていた。
製作でき、しかも転がり抵抗の少ない薄肉形クロスロー
ラ軸受が望まれていた。
本発明は、これらの問題を解決し、最も薄肉な軸受で
あると共に、軌道輪の強度を低下させることなく、ころ
の組立が容易で安価に製作することのできる転がり抵抗
の少ない薄肉形クロスローラ軸受を提供することを目的
とするものである。
あると共に、軌道輪の強度を低下させることなく、ころ
の組立が容易で安価に製作することのできる転がり抵抗
の少ない薄肉形クロスローラ軸受を提供することを目的
とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の薄肉クロスロー
ラ軸受においては下記の構成を具えている。
ラ軸受においては下記の構成を具えている。
（１）直径と長さがほぼ同一方法の転動体である多数の
円筒ころを交互に直交させて、軌道輪が１体に形成され
た内輪と外輪との相対する90°Ｖ溝状（軌道溝）の軌道
面に挟持させた薄肉形クロスローラ軸受において、軌道
輪（内輪又は外輪）の円周上に１箇所の幅中央で半径方
向に内径寸法が前記円筒ころの直径と対角線寸法との中
間寸法にある円筒形状のころ挿入孔を設けて、投入され
た前記円筒ころが内部の前記軌道輪の軌道面に接触した
際自由に転倒して該軌道面にセットされるようにすると
共に、該ころ挿入孔に蓋が嵌着されてなり、組込まれた
前記円筒ころ側に形成された該蓋の軌道面に該蓋を有す
る軌道輪の軌道面よりへこんだ凹状段差を設けたこと。
円筒ころを交互に直交させて、軌道輪が１体に形成され
た内輪と外輪との相対する90°Ｖ溝状（軌道溝）の軌道
面に挟持させた薄肉形クロスローラ軸受において、軌道
輪（内輪又は外輪）の円周上に１箇所の幅中央で半径方
向に内径寸法が前記円筒ころの直径と対角線寸法との中
間寸法にある円筒形状のころ挿入孔を設けて、投入され
た前記円筒ころが内部の前記軌道輪の軌道面に接触した
際自由に転倒して該軌道面にセットされるようにすると
共に、該ころ挿入孔に蓋が嵌着されてなり、組込まれた
前記円筒ころ側に形成された該蓋の軌道面に該蓋を有す
る軌道輪の軌道面よりへこんだ凹状段差を設けたこと。
（２）前記ころ挿入孔に嵌着された前記蓋と該蓋を有す
る軌道輪との固着が、該軌道輪のころ挿入孔と該蓋とを
幅方向に貫通してなる固定ピン貫通孔に固定ピンを挿着
することでなされること。
る軌道輪との固着が、該軌道輪のころ挿入孔と該蓋とを
幅方向に貫通してなる固定ピン貫通孔に固定ピンを挿着
することでなされること。
（３）前記ころ挿入孔に嵌着される蓋は、取付フランジ
部付円筒形状に形成されて、前記凹状段差を確保すると
ともに該取付フランジ部を介して軌道輪にボルトを螺合
して固着すること。
部付円筒形状に形成されて、前記凹状段差を確保すると
ともに該取付フランジ部を介して軌道輪にボルトを螺合
して固着すること。
本発明によるところ挿入孔が円筒形状の孔であるから
加工が容易であり、また円筒形状の蓋により軌道面上に
間隙なく緊密に閉じることができる。またころ挿入孔は
円筒ころ直径と対角線寸法との中間寸法すなわち円筒こ
ろ直径の1.15〜1.41倍（対角線寸法の0.81〜1.0倍）と
小さいので軌道輪の強度を低下させることなく、しかも
円筒ころの挿入作業が容易である。その上、蓋の軌道面
が軌道輪の軌道面より極小（0.1mm以下）の凹状段差を
設けることにより円筒ころとの接触を回避して蓋の損傷
を防ぎ転がり抵抗の増加を防止することができる。
加工が容易であり、また円筒形状の蓋により軌道面上に
間隙なく緊密に閉じることができる。またころ挿入孔は
円筒ころ直径と対角線寸法との中間寸法すなわち円筒こ
ろ直径の1.15〜1.41倍（対角線寸法の0.81〜1.0倍）と
小さいので軌道輪の強度を低下させることなく、しかも
円筒ころの挿入作業が容易である。その上、蓋の軌道面
が軌道輪の軌道面より極小（0.1mm以下）の凹状段差を
設けることにより円筒ころとの接触を回避して蓋の損傷
を防ぎ転がり抵抗の増加を防止することができる。
第１図は薄肉形クロスローラ軸受における本発明の第
１の実施例を示す一部切断正面図で、この例は軸受の外
輪１にころ挿入孔1aを形成したものであり、一般にころ
挿入孔は、軸受の剛性を確保するため可能な限り小さく
したい。本発明は、前記ころ挿入孔1aの内径が円筒ころ
２の直径よりも大きく、円筒ころ２の対角線寸法よりも
小さな円筒形状に形成され、外輪１の該ころ挿入孔1aか
ら円筒ころを交互に軸心を直交させて組立てて該ころ挿
入孔に嵌着される円筒形状の蓋３をかぶせ、更に蓋３の
軸方向と直交した固定ピン貫通孔に対応する位置に形成
した外輪の固定ピン貫通孔1bから固定ピン４を嵌合固着
して組立てを完了する。５は内輪である。
１の実施例を示す一部切断正面図で、この例は軸受の外
輪１にころ挿入孔1aを形成したものであり、一般にころ
挿入孔は、軸受の剛性を確保するため可能な限り小さく
したい。本発明は、前記ころ挿入孔1aの内径が円筒ころ
２の直径よりも大きく、円筒ころ２の対角線寸法よりも
小さな円筒形状に形成され、外輪１の該ころ挿入孔1aか
ら円筒ころを交互に軸心を直交させて組立てて該ころ挿
入孔に嵌着される円筒形状の蓋３をかぶせ、更に蓋３の
軸方向と直交した固定ピン貫通孔に対応する位置に形成
した外輪の固定ピン貫通孔1bから固定ピン４を嵌合固着
して組立てを完了する。５は内輪である。
第２図は円筒ころ２をころ挿入孔1aから組付ける状態
を示した一部切断正面図で、ころ挿入孔1aは内径が円筒
ころ２の直径と対角線寸法との中間寸法であり、円筒形
状の孔であるから、投入された円筒ころ２は落下して下
方の内輪の転動溝に接触すると自動的に転倒して図のご
とく外輪と内輪との軌道溝の間に配設される。
を示した一部切断正面図で、ころ挿入孔1aは内径が円筒
ころ２の直径と対角線寸法との中間寸法であり、円筒形
状の孔であるから、投入された円筒ころ２は落下して下
方の内輪の転動溝に接触すると自動的に転倒して図のご
とく外輪と内輪との軌道溝の間に配設される。
第３図は本発明の主旨を説明するためのもので、第１
図の一部拡大図である。まず、円筒ころ２がころ挿入孔
から入り、相対する軌道輪の軌道溝に位置決めされるた
めには、軌道輪に形成されるころ挿入孔の直径、あるい
は、ころ挿入孔の直径とほぼ同一な蓋の直径D1が、円筒
ころの直径Daよりも大きくなければならないが、第２図
で明らかなように、円筒ころが転倒しつつ内輪と外輪と
の間のすきまに円筒ころの角部が入り込むので、円筒こ
ろの対角線寸法よりは小さくてよい。
図の一部拡大図である。まず、円筒ころ２がころ挿入孔
から入り、相対する軌道輪の軌道溝に位置決めされるた
めには、軌道輪に形成されるころ挿入孔の直径、あるい
は、ころ挿入孔の直径とほぼ同一な蓋の直径D1が、円筒
ころの直径Daよりも大きくなければならないが、第２図
で明らかなように、円筒ころが転倒しつつ内輪と外輪と
の間のすきまに円筒ころの角部が入り込むので、円筒こ
ろの対角線寸法よりは小さくてよい。
円筒ころ２を軌道輪の挿入孔から容易に挿入でき、か
つ最もころ挿入孔の直径が小さくできる範囲を検討する
と、次の要因が影響し合っている。
つ最もころ挿入孔の直径が小さくできる範囲を検討する
と、次の要因が影響し合っている。
円筒ころの長さＬ、または円筒ころの端面と軌道面
とのすきまｌ Ｌは直径Daよりもわずかに短く形成されて、ころの端
面で荷重を負荷しないようになている。Ｌ寸法が小さく
なれば、それだけ円筒ころの対角線寸法が小さくなって
有利な要因であるが逆に負荷容量は低下する。
とのすきまｌ Ｌは直径Daよりもわずかに短く形成されて、ころの端
面で荷重を負荷しないようになている。Ｌ寸法が小さく
なれば、それだけ円筒ころの対角線寸法が小さくなって
有利な要因であるが逆に負荷容量は低下する。
円筒ころの面取りｒ 円筒ころの転動面と端面との境界部（角部）を円滑な
面形状にしてころの移動抵抗を少なくするためにｒ寸法
の半径で面取りが行われている。これも大きければ円筒
ころの対角線寸法が小さくなって有利な要因であるが、
それだけ負荷容量は低下する。
面形状にしてころの移動抵抗を少なくするためにｒ寸法
の半径で面取りが行われている。これも大きければ円筒
ころの対角線寸法が小さくなって有利な要因であるが、
それだけ負荷容量は低下する。
円筒ころのピッチ円径（P.C.D.）と軌道輪の軌道溝
形成面との半径すきまH1 前記、と同様に大きくとれば円筒ころは挿入しや
すくなる半面、円筒ころとの接触長さが短くなるので負
荷容量は低下する（円筒ころの直径を5mmとすると、H1
は0.35mm程度が良い） このように、最も小さく、更に容易に円筒ころが挿入
できるころ挿入孔の最適直径を決める各因子には、実用
上それぞれ適当な範囲があり、これらを綜合的に検討し
た結果、JIS規格（JISB1506:前記Ｌとｒの規格あり）の
円筒ころを使用した場合、 となった。
形成面との半径すきまH1 前記、と同様に大きくとれば円筒ころは挿入しや
すくなる半面、円筒ころとの接触長さが短くなるので負
荷容量は低下する（円筒ころの直径を5mmとすると、H1
は0.35mm程度が良い） このように、最も小さく、更に容易に円筒ころが挿入
できるころ挿入孔の最適直径を決める各因子には、実用
上それぞれ適当な範囲があり、これらを綜合的に検討し
た結果、JIS規格（JISB1506:前記Ｌとｒの規格あり）の
円筒ころを使用した場合、 となった。
そして、JIS規格の円筒ころよりもさらに大きな で形成された円筒ころを用いて本願を実施した場合、H1
寸法を大きくすればするほど軸受の負荷容量が低下する
ので実用上は次のようなD1寸法を採用すると負荷容量の
低下を押えると共に蓋の径を小さくして、外輪の強度の
低下も押えることができる。
寸法を大きくすればするほど軸受の負荷容量が低下する
ので実用上は次のようなD1寸法を採用すると負荷容量の
低下を押えると共に蓋の径を小さくして、外輪の強度の
低下も押えることができる。
更に本発明の他の一つの特徴は、軌道輪に円筒ころを
組込んで蓋を嵌合固着した状態で、該蓋の組込まれた円
筒ころ側には軌道輪と同様の90°Ｖ溝状（軌道溝）の軌
道面が形成されてなり、該蓋の軌道面が該蓋を有する軌
道輪の軌道面より面一からわずかにへこませた、いわゆ
る、該蓋の軌道面に凹状段差を設けたことである。その
理由は軌道輪の軌道面よりも蓋の軌道面が突出している
と、円筒ころがその突出している凸部に当たり、抵抗が
大きくなるからである。したがって、軌道輪の軌道面よ
りも蓋の軌道面を下げて（へこませて）固着し、円筒こ
ろとの接触を回避して軸受荷重が負荷しにくくして蓋の
損傷を防ぐとともに転がりやすべり抵抗を増加させない
ようにするためである。
組込んで蓋を嵌合固着した状態で、該蓋の組込まれた円
筒ころ側には軌道輪と同様の90°Ｖ溝状（軌道溝）の軌
道面が形成されてなり、該蓋の軌道面が該蓋を有する軌
道輪の軌道面より面一からわずかにへこませた、いわゆ
る、該蓋の軌道面に凹状段差を設けたことである。その
理由は軌道輪の軌道面よりも蓋の軌道面が突出している
と、円筒ころがその突出している凸部に当たり、抵抗が
大きくなるからである。したがって、軌道輪の軌道面よ
りも蓋の軌道面を下げて（へこませて）固着し、円筒こ
ろとの接触を回避して軸受荷重が負荷しにくくして蓋の
損傷を防ぐとともに転がりやすべり抵抗を増加させない
ようにするためである。
この蓋の凹状段差部分は、円筒ころの軸心方向から見
た状態で楕円形状となり、円筒ころの端面は円形状であ
るから、その接触は円と楕円の接触となり、円筒ころの
端面がぴったりと嵌まり込むことがない。更に円筒ころ
の端面には面取りｒが形成されているので、ある段差の
範囲ならば、円筒ころはロックすることなく、移動抵抗
の増加なしに段差を乗り越えることができる。
た状態で楕円形状となり、円筒ころの端面は円形状であ
るから、その接触は円と楕円の接触となり、円筒ころの
端面がぴったりと嵌まり込むことがない。更に円筒ころ
の端面には面取りｒが形成されているので、ある段差の
範囲ならば、円筒ころはロックすることなく、移動抵抗
の増加なしに段差を乗り越えることができる。
しかしながら、軸受には軸方向に対して円筒ころがあ
る程度倒れ（スキュー）ることのできる円筒ころの軸方
向すきまを有しており、前記凹状段差の段差量が大きく
なれば、当然段差を乗り越えにくくなる。
る程度倒れ（スキュー）ることのできる円筒ころの軸方
向すきまを有しており、前記凹状段差の段差量が大きく
なれば、当然段差を乗り越えにくくなる。
そこで、この凹状段差の段差量（H:凹み量）の範囲
は、各種実験研究の結果、JIS規格の円筒ころを用いる
場合、数μｍから数10μｍ（最大60μｍ）の範囲で、円
筒ころは円滑に転がることが判明した。なお、条件が緩
やかな場合は0.1mm前後の段差があっても回転トルクの
増加がみられない。
は、各種実験研究の結果、JIS規格の円筒ころを用いる
場合、数μｍから数10μｍ（最大60μｍ）の範囲で、円
筒ころは円滑に転がることが判明した。なお、条件が緩
やかな場合は0.1mm前後の段差があっても回転トルクの
増加がみられない。
第４図、第５図は外輪と蓋の挿入関係を示した斜視図
である。外輪と蓋との固着は、該蓋３が外輪のころ挿入
孔1aに嵌着され、外輪のころ挿入孔部に幅方向に貫通す
る固定ピン貫通孔1bと該固定ピン貫通孔に一致し軸方向
と直交してなる蓋の固定ピン貫通孔とに、固定ピン４を
挿着してなされる。（第１図参照）外輪と蓋の軌道溝の
研削、仕上げ加工は、例えば蓋をころ挿入孔に嵌合し、
固定ピンを貫通孔に挿入して蓋と外輪を確実に固着して
から行う方法や外輪と蓋を別々に加工して組立てる方法
などがある。
である。外輪と蓋との固着は、該蓋３が外輪のころ挿入
孔1aに嵌着され、外輪のころ挿入孔部に幅方向に貫通す
る固定ピン貫通孔1bと該固定ピン貫通孔に一致し軸方向
と直交してなる蓋の固定ピン貫通孔とに、固定ピン４を
挿着してなされる。（第１図参照）外輪と蓋の軌道溝の
研削、仕上げ加工は、例えば蓋をころ挿入孔に嵌合し、
固定ピンを貫通孔に挿入して蓋と外輪を確実に固着して
から行う方法や外輪と蓋を別々に加工して組立てる方法
などがある。
軸受の組み立て方法は完成した外輪、内輪、多数の円
筒ころ及び蓋を用意し、外輪にそれぞれの軌道溝を対向
させて内輪を組み込み、内輪と外輪との軌道溝の間に外
輪のころ挿入孔から円筒ころを挿入し、順次、円筒ころ
の軸心を交互に直交させて規定の数を組込み、その後、
蓋を外輪に嵌合、固着して完了する。
筒ころ及び蓋を用意し、外輪にそれぞれの軌道溝を対向
させて内輪を組み込み、内輪と外輪との軌道溝の間に外
輪のころ挿入孔から円筒ころを挿入し、順次、円筒ころ
の軸心を交互に直交させて規定の数を組込み、その後、
蓋を外輪に嵌合、固着して完了する。
この際、外輪の軌道面の位置よりも、面一からわずか
にへこました位置すなわち前記凹状段差を設けて蓋を固
着する。
にへこました位置すなわち前記凹状段差を設けて蓋を固
着する。
第６図は蓋の変形例である。この蓋３′は軌道溝と反
対側の軸方向端部に取付フランジ部３′ａを設け、この
取付フランジ部３′ａで軌道輪と固着する取付フランジ
部付円筒形状のもので、前述の単一の円筒形状の蓋３の
場合は、該蓋の軸方向と直角方向に固定ピン４を挿入し
て軌道輪と固着したが、この取付フランジ部を有する場
合は蓋の軸方向と平行な取付フランジ部の取付け孔３′
ｂを介してボルトを螺合して固着することができ、該取
付フランジ部と蓋の軌道面との軸方向距離が設定しやす
く前記凹状段差の段差量を確保しやすくしている。な
お、確実に強固な固着ができることはもちろんである。
対側の軸方向端部に取付フランジ部３′ａを設け、この
取付フランジ部３′ａで軌道輪と固着する取付フランジ
部付円筒形状のもので、前述の単一の円筒形状の蓋３の
場合は、該蓋の軸方向と直角方向に固定ピン４を挿入し
て軌道輪と固着したが、この取付フランジ部を有する場
合は蓋の軸方向と平行な取付フランジ部の取付け孔３′
ｂを介してボルトを螺合して固着することができ、該取
付フランジ部と蓋の軌道面との軸方向距離が設定しやす
く前記凹状段差の段差量を確保しやすくしている。な
お、確実に強固な固着ができることはもちろんである。
その他本発明は下記の特徴を有する。
図示の前記実施例の蓋の形状に止まらず、各種の公
知固着技術が利用できる。
知固着技術が利用できる。
図示の前記実施例のものは組立て易いという見地か
ら外輪にころ挿入孔を形成した形式を示したが、転がり
抵抗の点からすると内輪にころ挿入孔を形成した方が有
利であり、この形式のものにも本発明は実施可能であ
る。
ら外輪にころ挿入孔を形成した形式を示したが、転がり
抵抗の点からすると内輪にころ挿入孔を形成した方が有
利であり、この形式のものにも本発明は実施可能であ
る。
JIS規格以外の円筒ころを用いたクロスローラ軸受
についても容易に実施可能である。
についても容易に実施可能である。
軸受に予圧を負荷するマイナスセットの場合は前記
従来例に比較して回転トルクを減少させるのに有効であ
る。
従来例に比較して回転トルクを減少させるのに有効であ
る。
〔発明の効果〕 蓋の影響により、軸受のころがり抵抗を増加させる
ことがない。
ことがない。
蓋の直径が最小であるから、軌道輪の強度が低下し
ない。
ない。
最も薄肉のクロスローラ軸受を提供できる。
軸受の組み立てが容易である。
安価に提供することができる。
第１図、第２図は本発明実施の１例を示す一部切断正面
図、第３図は第１図の一部拡大図、第４、５図は外輪と
蓋の関係を示す斜視図、第６図は蓋の変形例を示す斜視
図である。 図中の符号はそれぞれ下記部材を示す 1:外輪、2:円筒ころ、3,3′：蓋、4:固定ピン、5:内輪
図、第３図は第１図の一部拡大図、第４、５図は外輪と
蓋の関係を示す斜視図、第６図は蓋の変形例を示す斜視
図である。 図中の符号はそれぞれ下記部材を示す 1:外輪、2:円筒ころ、3,3′：蓋、4:固定ピン、5:内輪
Claims (3)
- 【請求項１】直径と長さがほぼ同一方法の転動体である
多数の円筒ころを交互に直交させて、軌道輪が１体に形
成された内輪と外輪との相対する90°Ｖ溝状（軌道溝）
の軌道面に挟持させた薄肉形クロスローラ軸受におい
て、軌道輪（内輪又は外輪）の円周上に１箇所の幅中央
で半径方向に内径寸法が前記円筒ころの直径と対角線寸
法との中間寸法にある円筒形状のころ挿入孔を設けて、
投入された前記円筒ころが内部の前記軌道輪の軌道面に
接触した際自由に転倒して該軌道面にセットされるよう
にすると共に、該ころ挿入孔に蓋が嵌着されてなり、組
込まれた前記円筒ころ側に形成された該蓋の軌道面に該
蓋を有する軌道輪の軌道面よりへこんだ凹状段差を設け
たことを特徴とする薄肉形クロスローラ軸受。 - 【請求項２】前記ころ挿入孔に嵌着された前記蓋と該蓋
を有する軌道輪との固着が、該軌道輪のころ挿入孔と該
蓋とを幅方向に貫通してなる固定ピン貫通孔に固定ピン
を挿着することでなされることを特徴とする特許請求の
範囲第１項に記載の薄肉形クロスローラ軸受。 - 【請求項３】前記ころ挿入孔に嵌着される蓋は、取付フ
ランジ部付円筒形状に形成されて、前記凹状段差を確保
するとともに該取付フランジ部を介して軌道輪にボルト
を螺合して固着することを特徴とする特許請求の範囲第
１項に記載の薄肉形クロスローラ軸受。
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|---|---|---|---|
| JP63073437A JP2535587B2 (ja) | 1988-03-29 | 1988-03-29 | 薄肉形クロスロ―ラ軸受 |
| US07/329,928 US4961653A (en) | 1988-03-29 | 1989-03-29 | Crossed roller bearing assembly having an insertion hole |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63073437A JP2535587B2 (ja) | 1988-03-29 | 1988-03-29 | 薄肉形クロスロ―ラ軸受 |
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| JP2535587B2 true JP2535587B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=13518220
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP63073437A Expired - Lifetime JP2535587B2 (ja) | 1988-03-29 | 1988-03-29 | 薄肉形クロスロ―ラ軸受 |
Country Status (2)
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1989
- 1989-03-29 US US07/329,928 patent/US4961653A/en not_active Expired - Lifetime
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| JPH01247818A (ja) | 1989-10-03 |
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