JP2543403Y2 - エンジンのコンロッド大端部用軸受 - Google Patents
エンジンのコンロッド大端部用軸受Info
- Publication number
- JP2543403Y2 JP2543403Y2 JP1992007071U JP707192U JP2543403Y2 JP 2543403 Y2 JP2543403 Y2 JP 2543403Y2 JP 1992007071 U JP1992007071 U JP 1992007071U JP 707192 U JP707192 U JP 707192U JP 2543403 Y2 JP2543403 Y2 JP 2543403Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- window
- roller
- stay
- rollers
- inner peripheral
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案はエンジンのコンロッド用
軸受として使用されるケージアンドローラ型の軸受に関
するものである。
軸受として使用されるケージアンドローラ型の軸受に関
するものである。
【０００２】近年、二輪車用エンジンの性能の向上はめ
ざましいものがあり、それにともなってエンジン用の大
端部軸受であるケージアンドローラは、負荷容量の増加
を益々強く求められてきた。
ざましいものがあり、それにともなってエンジン用の大
端部軸受であるケージアンドローラは、負荷容量の増加
を益々強く求められてきた。
【０００３】
【従来の技術】一定のＰ．Ｃ．Ｄ（ピッチ円径）に最も
多くころを組み込む方式は、ケージを用いない総ころ方
式であるが、これではスキューが発生しやすく、ころも
脱落するため装置への組み込み作業がはん雑になるとい
った欠点があった。そこで種々のケージアンドローラが
考えられてきたが、本出願人も実願昭５１−３３６０８
（実開昭５２−１２４３５３号）として提案している。
多くころを組み込む方式は、ケージを用いない総ころ方
式であるが、これではスキューが発生しやすく、ころも
脱落するため装置への組み込み作業がはん雑になるとい
った欠点があった。そこで種々のケージアンドローラが
考えられてきたが、本出願人も実願昭５１−３３６０８
（実開昭５２−１２４３５３号）として提案している。
【０００４】この技術は、ケージを用いる方式におい
て、最もころの本数を多く組み込める方式であるが、こ
ろのケージ内径側への脱落防止をサイドステーの内径面
を内側に突出させて行っている。つまり、窓の両端部に
て内径側へのころの脱落を防止している。この突出部加
工は比較的幅の狭いサイドステーを回転させながら行う
ため技術的に難しく、加工工数も大きくなり、精度が出
しにくいものであった。
て、最もころの本数を多く組み込める方式であるが、こ
ろのケージ内径側への脱落防止をサイドステーの内径面
を内側に突出させて行っている。つまり、窓の両端部に
て内径側へのころの脱落を防止している。この突出部加
工は比較的幅の狭いサイドステーを回転させながら行う
ため技術的に難しく、加工工数も大きくなり、精度が出
しにくいものであった。
【０００５】
【考案が解決しようとする課題】以上のように従来の軸
受は、一定寸法の軸受において、最も大きな負荷容量を
有し、かつころを脱落させない構造のケージアンドロー
ラで、さらに安価に製造することのできるものではなか
った。
受は、一定寸法の軸受において、最も大きな負荷容量を
有し、かつころを脱落させない構造のケージアンドロー
ラで、さらに安価に製造することのできるものではなか
った。
【０００６】本考案はこれらの欠点をすべて解決した軸
受を提供することを目的とするものである。
受を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本考案のエンジンのコン
ロッド大端部用軸受は上記目的を解決するための手段と
して下記の構成を具えるものである。すなわち、外周面
が段差が無く面一の円筒形で、内周面が両端の厚肉のサ
イドステーでなり続いてやや厚肉部分および薄肉の中央
部でなるステーが形成された一体のケージは、ハウジン
グ軌道面で案内されるいわゆる外径面案内形であって、
前記サイドステーと、該サイドステーとの間に軸方向に
平行にして円周上に形成された多数のころを収容する窓
と、該窓と窓との間に形成された前記ステーと、前記窓
に内挿されたころとからなり、前記ステーが、内周面の
軸方向の中央部を肉薄に形成するとともに該中央部の肉
薄の窓側部分に前記ころの外側への脱落を防止する外側
保持用突出部が形成され、なおかつ、前記中央部と前記
サイドステーとの間のやや厚肉部分の内周面にカシメ加
工による内周溝を有し、該内周溝の窓側部分に前記ころ
の内側への脱落を防止する内側保持用突出部が形成さ
れ、前記やや厚肉部分の窓側部分の全面にころの案内面
が形成されて、前記ケージの軸方向に直角な中央断面に
おいて前記外側保持用突出部及び案内面が前記窓中心と
軸中心とを結ぶ中心線に対して平行に形成されているこ
とである。
ロッド大端部用軸受は上記目的を解決するための手段と
して下記の構成を具えるものである。すなわち、外周面
が段差が無く面一の円筒形で、内周面が両端の厚肉のサ
イドステーでなり続いてやや厚肉部分および薄肉の中央
部でなるステーが形成された一体のケージは、ハウジン
グ軌道面で案内されるいわゆる外径面案内形であって、
前記サイドステーと、該サイドステーとの間に軸方向に
平行にして円周上に形成された多数のころを収容する窓
と、該窓と窓との間に形成された前記ステーと、前記窓
に内挿されたころとからなり、前記ステーが、内周面の
軸方向の中央部を肉薄に形成するとともに該中央部の肉
薄の窓側部分に前記ころの外側への脱落を防止する外側
保持用突出部が形成され、なおかつ、前記中央部と前記
サイドステーとの間のやや厚肉部分の内周面にカシメ加
工による内周溝を有し、該内周溝の窓側部分に前記ころ
の内側への脱落を防止する内側保持用突出部が形成さ
れ、前記やや厚肉部分の窓側部分の全面にころの案内面
が形成されて、前記ケージの軸方向に直角な中央断面に
おいて前記外側保持用突出部及び案内面が前記窓中心と
軸中心とを結ぶ中心線に対して平行に形成されているこ
とである。
【０００８】
【実施例】図１〜図２は本考案実施の第１例を示すもの
で、１はケージ、２はころであり、窓に内挿されたころ
を保持するステー１ａと、ころの軸方向の脱出を制御す
るサイドステー１ｂとにより一体のケージ１が構成され
る。１ｃはころをケージ外径側すなわち外側への脱落を
防止する外側保持用突出部、１ｄはころをケージ内径側
すなわち内側への脱落を防止する内側保持用突出部であ
る。３は軸方向に平行にして円周上に多数のころを収容
するための窓で、３ａはころの両端部でころを軸方向に
平行に案内するための案内面、３ｂはころ端面と同様に
平坦状の端面である。
で、１はケージ、２はころであり、窓に内挿されたころ
を保持するステー１ａと、ころの軸方向の脱出を制御す
るサイドステー１ｂとにより一体のケージ１が構成され
る。１ｃはころをケージ外径側すなわち外側への脱落を
防止する外側保持用突出部、１ｄはころをケージ内径側
すなわち内側への脱落を防止する内側保持用突出部であ
る。３は軸方向に平行にして円周上に多数のころを収容
するための窓で、３ａはころの両端部でころを軸方向に
平行に案内するための案内面、３ｂはころ端面と同様に
平坦状の端面である。
【０００９】図２は第１実施例の一部平面図で、ケージ
１の窓幅状況を示している。案内面３ａ間の幅はころ２
の外径より大きく、外側保持用突出部１ｃ間および内側
保持用突出部１ｄ間の幅はころ２の外径よりも小さく、
また窓長さはころ長さより大きく形成されている。この
保持方式により前記従来例実願昭５１−３３６０８での
Ａ面ころと異にしてＦ面ころを使用することができるた
め、ころの軌道面接触長さを大きくでき、ころ本数を最
大にできる効果と相まって軸受の負荷容量を最大にする
ことができる。
１の窓幅状況を示している。案内面３ａ間の幅はころ２
の外径より大きく、外側保持用突出部１ｃ間および内側
保持用突出部１ｄ間の幅はころ２の外径よりも小さく、
また窓長さはころ長さより大きく形成されている。この
保持方式により前記従来例実願昭５１−３３６０８での
Ａ面ころと異にしてＦ面ころを使用することができるた
め、ころの軌道面接触長さを大きくでき、ころ本数を最
大にできる効果と相まって軸受の負荷容量を最大にする
ことができる。
【００１０】図３は図１の窓部の軸方向断面図で、ピッ
チ円径上のステーの両端部でころと接して案内するころ
の案内面３ａがステーの肉薄の中央部と厚肉のサイドス
テーとの間の両側にあるやや厚肉部分の窓側部分の全面
にあることを示し、外側保持用突出部１ｃがステーの肉
薄の中央部で窓側部分に形成され、内側保持用突出部１
ｄがステーの両端部でやや肉厚部分に内周側よりカシメ
加工により内周溝を形成し、その内周溝の窓側部分に形
成されていることを示している。
チ円径上のステーの両端部でころと接して案内するころ
の案内面３ａがステーの肉薄の中央部と厚肉のサイドス
テーとの間の両側にあるやや厚肉部分の窓側部分の全面
にあることを示し、外側保持用突出部１ｃがステーの肉
薄の中央部で窓側部分に形成され、内側保持用突出部１
ｄがステーの両端部でやや肉厚部分に内周側よりカシメ
加工により内周溝を形成し、その内周溝の窓側部分に形
成されていることを示している。
【００１１】図４は図１の軸方向に直角な中央部断面
で、ころ２の上下方向の保持の構造を示す。内側保持用
突出部１ｄは、カシメ加工によって形成されているので
内周溝が形成される。また、外側保持用突出部及び案内
面が窓中心と軸中心とを結ぶ中心線に対して平行に形成
されて最もころの本数を多く組み込める方式になってい
ることを示している。
で、ころ２の上下方向の保持の構造を示す。内側保持用
突出部１ｄは、カシメ加工によって形成されているので
内周溝が形成される。また、外側保持用突出部及び案内
面が窓中心と軸中心とを結ぶ中心線に対して平行に形成
されて最もころの本数を多く組み込める方式になってい
ることを示している。
【００１２】図５は第２の実施例を示す。本考案はケー
ジの外側からころを組込むため、第１実施例のもので
は、外側保持用突出部のステー板厚が薄すぎると、ころ
組込み時にケージ外周の中間が内方に変形してつづみ状
になる恐れがある。これを解決するためステー１ａの中
央部の外側保持用突出部１ｃを軸方向両端２箇所に分断
形成したもので、これにより組込みやすくなり、かつケ
ージの変形が防止される。
ジの外側からころを組込むため、第１実施例のもので
は、外側保持用突出部のステー板厚が薄すぎると、ころ
組込み時にケージ外周の中間が内方に変形してつづみ状
になる恐れがある。これを解決するためステー１ａの中
央部の外側保持用突出部１ｃを軸方向両端２箇所に分断
形成したもので、これにより組込みやすくなり、かつケ
ージの変形が防止される。
【００１３】
【考案の効果】（１）ころの本数を多く組み込める方式
になっているため、同一寸法のケージアンドローラにお
いて、最大の負荷容量のものが得られる。
になっているため、同一寸法のケージアンドローラにお
いて、最大の負荷容量のものが得られる。
【００１４】（２）ころのケージからの脱落がなくな
る。
る。
【００１５】（３）窓の内側保持用突出部の加工は内周
溝を形成するカシメで、かつ板厚の厚い前記やや厚肉部
分に案内部を形成するため、保持が安定しケージの変形
も少ない。
溝を形成するカシメで、かつ板厚の厚い前記やや厚肉部
分に案内部を形成するため、保持が安定しケージの変形
も少ない。
【００１６】（４）ころ本数を最も多くできる。
【００１７】（５）Ｆ面ころを使用できるため、軌道面
との接触長が長くとれる。
との接触長が長くとれる。
【００１８】（６）ステーの内周面がやや厚肉部分およ
び薄肉の中央部でなり無駄な肉がないため軽量であり、
大端用軸受では遠心力が小さくなる。
び薄肉の中央部でなり無駄な肉がないため軽量であり、
大端用軸受では遠心力が小さくなる。
【図１】 本考案実施の１例を示す斜視図。
【図２】 本考案実施の１例を示す一部平面図。
【図３】 本考案実施の１例を示す窓部分の軸方向の断
面図。
面図。
【図４】 本考案実施の１例を示す図１の軸方向に直角
な中央断面図。
な中央断面図。
【図５】 実施第２例を示す一部平面図。
１ ケージ ２ ころ ３ 窓 ４ ピッチ円径 ５ 軸中心 ６ 窓中心
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−266827（ＪＰ，Ａ) 特公 昭41−21242（ＪＰ，Ｂ１) 特公 昭53−16397（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭39−6256（ＪＰ，Ｂ１)
Claims (1)
- 【請求項１】 外周面が段差が無く面一の円筒形で、内
周面が両端の厚肉のサイドステーでなり続いてやや厚肉
部分および薄肉の中央部でなるステーが形成された一体
のケージは、ハウジング軌道面で案内されるいわゆる外
径面案内形であって、前記サイドステーと、該サイドス
テーとの間に軸方向に平行にして円周上に形成された多
数のころを収容する窓と、該窓と窓との間に形成された
前記ステーと、前記窓に内挿されたころとからなり、前
記ステーが、内周面の軸方向の中央部を肉薄に形成する
とともに該中央部の肉薄の窓側部分に前記ころの外側へ
の脱落を防止する外側保持用突出部が形成され、なおか
つ、前記中央部と前記サイドステーとの間のやや厚肉部
分の内周面にカシメ加工による内周溝を有し、該内周溝
の窓側部分に前記ころの内側への脱落を防止する内側保
持用突出部が形成され、前記やや厚肉部分の窓側部分の
全面にころの案内面が形成されて、前記ケージの軸方向
に直角な中央断面において前記外側保持用突出部及び案
内面が前記窓中心と軸中心とを結ぶ中心線に対して平行
に形成されていることを特徴とするエンジンのコンロッ
ド大端部用軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992007071U JP2543403Y2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | エンジンのコンロッド大端部用軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992007071U JP2543403Y2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | エンジンのコンロッド大端部用軸受 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0530555U JPH0530555U (ja) | 1993-04-23 |
| JP2543403Y2 true JP2543403Y2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=11655850
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992007071U Expired - Lifetime JP2543403Y2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | エンジンのコンロッド大端部用軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2543403Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009264534A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Ntn Corp | 溶接保持器及びその製造方法 |
| JP6657555B2 (ja) * | 2014-08-01 | 2020-03-04 | 株式会社ジェイテクト | ころ軸受 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61266827A (ja) * | 1985-05-20 | 1986-11-26 | Nippon Thompson Co Ltd | ケ−ジアンドロ−ラ |
-
1992
- 1992-02-20 JP JP1992007071U patent/JP2543403Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0530555U (ja) | 1993-04-23 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3357735B2 (ja) | 保持器付きころ | |
| JP2519507B2 (ja) | 操縦輪軸用軸受 | |
| JPS61266827A (ja) | ケ−ジアンドロ−ラ | |
| JP2528882Y2 (ja) | エンジン用ころ軸受 | |
| JPS5977122A (ja) | 車輪ボスの軸受装置 | |
| JP2543403Y2 (ja) | エンジンのコンロッド大端部用軸受 | |
| JPH025145Y2 (ja) | ||
| JPS639720A (ja) | 転がり軸受のすきま補正装置 | |
| US5199802A (en) | Nonseparable thrust ball bearing | |
| JP4147500B2 (ja) | 転がり軸受用保持器 | |
| JP2008196578A (ja) | 軸受ユニット | |
| JPH09126233A (ja) | クロスローラ軸受 | |
| JPH0627526B2 (ja) | エンジン用ころ軸受 | |
| JPS5928776B2 (ja) | サポ−トベアリング付ボ−ルスプライン | |
| JP3656440B2 (ja) | コマ式ボールねじ | |
| JP2001099146A (ja) | 自動調心ころ軸受 | |
| JPH062029Y2 (ja) | シェル型針状ころ軸受 | |
| JP2001214930A (ja) | 玉軸受用間隔体 | |
| JPH0245114Y2 (ja) | ||
| JP2513590Y2 (ja) | 複列球面ころ軸受 | |
| JP2574188Y2 (ja) | ピ ン | |
| TWI717681B (zh) | 滾動體螺桿裝置 | |
| JPS5911211Y2 (ja) | ころがり軸受用合成樹脂製保持器 | |
| JPH09303407A (ja) | ベアリング | |
| JPH04157208A (ja) | 針状ころ軸受 |