JP2534686Y2 - 紙管保持器具 - Google Patents

紙管保持器具

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JP2534686Y2
JP2534686Y2 JP1990094654U JP9465490U JP2534686Y2 JP 2534686 Y2 JP2534686 Y2 JP 2534686Y2 JP 1990094654 U JP1990094654 U JP 1990094654U JP 9465490 U JP9465490 U JP 9465490U JP 2534686 Y2 JP2534686 Y2 JP 2534686Y2
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JP1990094654U
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Inventor
勝義 木下
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ニューマチック工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は紙管に紙、プラスチック等のシートを巻き取
る時や、紙管に巻かれているシートを巻き戻す時に、上
記紙管の両端部に装着して、これを保持爪によって保持
するための紙管保持器具に関する。
(従来の技術) 従来この種の紙管保持器具として第9図〜第11図に示
すものが既に提案されている(例えば実開昭63−11303
6)。第9図、第10図において、紙管1の内面2の両端
部は紙管保持器具3の本体4の円筒状外周面5に挿入さ
れ、この外周面5から径方向に張出す保持爪6の外周面
7で支持され、端面8は保持爪6の起立した端面9に圧
接している。本体4は駆動軸10の端部にボルト11で同芯
に固定され、本体4の前端面には円板状のストッパー12
が複数個のボルト13(第11図)により固定されている。
又本体4は円周方向等間隔の位置に軸方向に延びる保持
爪6が嵌合したあり溝15を備え、このあり溝15の底面16
は前方(第10図右方)へゆくにつれて本体4の中心線O
−Oに接近するように傾斜している。保持爪6はあり溝
底面16と接する部分に保持爪6の両側面から突出する
(第10図の紙面と直角方向に突出する)ガイド板17を一
体に備え、このガイド板17の両端部はあり溝15の底面16
から横方向(第10図紙面と直角方向)へ張出した凹部18
に摺動自在に嵌合して、保持爪6があり溝15から径方向
へ飛び出さないように案内している。又保持爪6と本体
4の後端フランジ19の間に圧縮スプリング20が縮設さ
れ、これにより保持爪6は通常ストッパー12に衝突した
第10図の収縮位置に弾性的に保持される。
紙管1の両端部を保持する際は、紙管1の内面2の両
端部に本体4の外周面5を嵌め、駆動軸10を前進させ
る。保持爪6の端面9が紙管1の端面8に衝合した後に
更に駆動軸10を前進させると、本体4は保持爪6に対し
相対的に前進し、保持爪6があり溝15の底面16上を、圧
縮スプリング20の弾力に抗して後方へ上り、保持爪6の
外周面7が紙管内面2に径方向に張出して食付く。
ところが上記従来の構造によると、紙管1の端面8が
5個の保持爪6の円周方向幅の狭い端面9のみで支持さ
れるためその部分では面圧が高くなり、しかも保持爪6
が傾斜底面16に案内されて径方向に張出す際に端面9が
紙管端面8を径方向へ擦り、締付工程が進むにつれて面
圧が増すことと相俟って、紙管端面8の損傷が増し、紙
管1の反復使用が困難になる。又紙管保持具3の後半部
外周に圧縮スプリング20があるため、紙管内面2に嵌入
する本体外周面5の長さが短くなり(紙管の突っ込み長
さが短くなり)、紙管内面2が本体外周面5上を軸方向
に擦れる形になり、紙管端部の保持強度を高めにくい。
又圧縮スプリング20があるために駆動軸10や駆動機械と
の取付面(後端フランジ19)から紙管端面8迄が長くな
り、紙管端部の保持が不安定になりやすい。
(考案の目的) 本考案は紙管の端面における面圧を下げると共に径方
向の摩擦を防ぎ、又紙管内面の両端部を軸方向に擦るこ
となく長い寸法範囲に渡り支持できるようにして、特に
紙管端面の損傷を防ぎ、紙管の反復使用を可能にすると
共に、紙管保持器具の駆動軸又は駆動機械への取付面か
ら紙管端面迄の距離を短縮して、紙管端部の保持剛性を
高め、安定した紙管端部の保持を可能にすることを目的
としている。
(考案の構成) 本考案は、紙管の内面を支持する外周面と紙管の端面
を支持する後部フランジとを有するケーシングと、ケー
シング外周面の窓孔に嵌合し径方向に突出して紙管内面
に圧接する複数個の保持爪と、ケーシング内面に嵌合す
る本体とを備え、前記本体に保持爪が嵌合して保持爪の
内端面の当接する底面が後方へゆくにつれて本体の中心
線より離れるように傾斜して軸方向に延びる保持爪ガイ
ド溝とを備えた紙管保持器具において、保持爪をケーシ
ング内方へ戻す戻し機構を備え、前記戻し機構はケーシ
ングと一体に設けた位置調整ボルトで動作範囲を規定さ
れており、戻し機構により本体が前記位置調整ボルトに
当接すると、保持爪はケーシング外周面より内方へ収納
することを特徴とする紙管保持器具である。
(作用) 紙管端部を支持する場合、紙管端面はケーシングの後
部フランジにより全面に渡り支持され、紙管端面と後部
フランジとの間に径方向の摩擦は発生しない。又紙管内
面の両端部は、ケーシングの円筒状外周面により長い区
間に渡り安定に支持されると共に、紙管内面両端部とケ
ーシング外周面との間には軸方向の摩擦は生じない。こ
れにより特に紙管端面の損傷を防ぎ、紙管の反復使用が
可能となる。又紙管保持器具の本体と駆動軸又は駆動機
械との取付面から紙管端面迄の距離が短縮することによ
り、紙管端部の保持が安定する。
(実施例) 第1図は本考案による紙管保持器具25の上半分を縦断
面で示す側面図で、紙管1を支持するケーシング26と、
紙管内面2に対し径方向に出没する4個の保持詰めん27
と、保持爪27を支持している本体28と、保持爪27をケー
シング26内へ戻す戻し機構29として、例えばその主要部
を構成する圧縮スプリング30を備えている。ケーシング
26は紙管内面2に適合する円筒状の外周面32と、紙管端
面8を支持する後部フランジ33と、ケーシング26の前端
部に嵌合溶着された厚い前端板34を一体に備え、外周面
32に設けた窓孔35に保持爪27が径方向に摺動のみ自在に
嵌合している。窓孔35は前後方向に延びる細い小判形の
長孔で、その内面に保持爪27の外周面がしっくり嵌合
し、従ってケーシング26が軸方向へ移動する際に保持爪
27も同時に同量だけ軸方向へ移動することになる。
本体28は後端に駆動軸等へ接続するための外向きフラ
ンジ36を有する円柱体で、保持爪27の嵌まる4個の保持
爪ガイド溝(あり溝)37を備え、保持爪ガイド溝37の底
面38は、後方(第1図右方)へゆくにつれて本体28の中
心線O−Oから離れるように傾斜して軸方向に延びてい
る。底面38の両側縁から幅方向に凹部39が張出しており
(第2図参照)、この凹部39が保持爪27の内端面40を形
成するガイド17が摺動自在に嵌合している。41はガイド
17を保持爪27に固定するビスである。このように第1図
の実施例では、保持爪27があり溝状の保持爪ガイド溝37
に嵌合しているため、保持爪27がケーシング26と共に後
方(第1図右方)へ移動すると、保持爪ガイド溝37の傾
斜底面38の作用により保持爪27が窓孔35から紙管内面2
に向い張出すことができる。
第1図に盛込まれている戻し機構29は、本体28に対し
てケーシング26を常時前方へ付勢すると共に、同時に保
持爪27を窓孔35内へ退避させる機能を1個の圧縮スプリ
ング30と保持爪27をあり溝形式の保持爪ガイド溝37に嵌
めることにより達成している。即ち図示の圧縮スプリン
グ30は本体28の中央の段部31を有する段付孔42内におい
て前端板34とスペーサ43の間に縮設されており、スペー
サ43はスナップリング44により本体28に固定され、スペ
ーサ43を貫通する位置調整ボルト45の前端が前端板34の
ねじ穴46に螺合して、本体28に対するケーシング26の移
動量L1を規制している。
紙管1の両端部を支持する場合は、紙管1の内面2の
両端部にケーシング26の外周面32を嵌めて紙管端面8を
後部フランジ33に当て、更に紙管1に対し本体28を前進
させると、ケーシング26は紙管1に対し静止しているた
めスプリング30の弾力に抗して本体28のみが前進し、保
持爪ガイド溝37の傾斜底面38の作用により保持爪27が径
方向へ張出し、保持爪外周面7が紙管内面2に食付くと
同時に、紙管端面8とフランジ33の圧接部の面圧は所定
値に達する。
(考案の効果) 紙管1の端部を保持した時に紙管端面8が全面に渡り
後部フランジ33に当るため面圧が低くなり、しかも紙管
端面8が後部フランジ33に当接した後に両者間で径方向
の摩擦は発生しないので、紙管端面8が損傷する恐れが
なく、反復使用が可能となる。又紙管端面8が後部フラ
ンジ33に当接した後は、紙管内面2とケーシング外周面
32の間に軸方向の摺動及び摩擦は発生せず、径方向外方
へ張出す保持爪27の外周面7も、紙管内面2に圧接する
だけで、軸方向へは摩擦摺動しないため、紙管内面2の
損傷も最小になる。又紙管端面8から機械取付面迄の距
離L2が紙管保持時にはL2′程度に減少するため、紙管端
部が駆動機械から遠く離れている場合に比べて紙管端部
の中心のずれが最小になり、又紙管端部の保持剛性も高
まる。圧縮スプリング30を本体28の外周に配置する必要
がなくなるため、ケーシング26の外周面32を充分長く取
ることができ(紙管への突っ込み長さが増し)、この面
からも紙管端部の保持が安定する。なお第1図の構造に
よると保持爪27があり溝形式の保持爪ガイド溝37に嵌合
しているため、1本のスプリング30を設けるだけで、ケ
ーシング26の前進と保持爪27を径方向へ後退させる戻し
機構を兼ねることができ、構造が簡素化する。
位置調整ボルト45を設けたことにより、戻し機構29
(圧縮スプリング30、板ばね51)による戻し動作を所定
の距離(第1図の移動量L1)に規定することができ、必
要最小限の動作で紙管2の保持を解除することができ
る。
(別の実施例) 第3図、第4図はあり溝を採用しないで済ませるため
の工夫を示しており、保持爪27に本体28の円周方向に貫
通した長孔50を設け、その長孔50内に本体28の接線方向
(第3図の紙面と直角方向)に延びる矩形の板ばね51を
ビス52で固定し、板ばね51の両先端をケーシング26の内
面53(第4図)に付き当てている。54はビス52を取付け
るための孔である。
本体28が前進すると、保持爪ガイド溝37の傾斜底面38
の作用により保持爪27が径方向外方へ張出し、その時板
ばね51は第4図中の51′のように変形して、次に本体28
が後退した時に保持爪27を戻すための弾力を蓄えるよう
になっている。
第5図、第6図もあり溝を使わないタイプで、ケーシ
ング26に設けた環状の溝56と、この溝56に対応するよう
に保持爪27に設けた凹部57内にコイルスプリングのリン
グ58を引張り状態で装着し、これにより保持爪27を窓孔
35から内方へ付勢している。
第7図、第8図においては、本体28に圧入等の手段で
固定したピンガイド60に傾斜底面38と平行なピン61を固
定し、このピン61に保持爪27の孔62を摺動自在に嵌合し
ている。
本体28とピンガイド60が前進すると、保持爪27は窓孔
35内において径方向へ張り出す。本体28が後退するとピ
ン61に案内されて自動的に中心側へ戻される。
第1図の保持爪27に窓孔35より内側において張出し部
(図示せず)を設け、この張出し部とケーシング26の内
面との間に戻しばねを縮設することにより、あり溝をな
くすることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による紙管保持器具の一部縦断側面図、
第2図は第1図のII−II断面図、第3図、第4図はあり
溝を使用しないタイプの第1図、第2図に対応する図
面、第5図、第6図及び第7図、第8図も共にあり溝を
回避した場合の第1図、第2図に対応する図面、第9図
は従来例を示す縦断側面図、第10図は第9図中の左側の
紙管保持器具の一部縦断面図、第11図は第10図の11矢視
である。1……紙管、2……内面、8……紙管端面、26
……ケーシング、27……保持爪、28……本体、30……圧
縮スプリング(戻し機構の一部)、33……フフランジ、
35……窓孔、37……保持爪ガイド溝(あり溝)、38……
底面、40……内端面、45……位置調整ボルト

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙管の内面を支持する外周面と紙管の端面
    を支持する後部フランジとを有するケーシングと、ケー
    シング外周面の窓孔に嵌合し径方向に突出して紙管内面
    に圧接する複数個の保持爪と、ケーシング内面に嵌合す
    る本体とを備え、前記本体に保持爪が嵌合して保持爪の
    内端面の当接する底面が後方へゆくにつれて本体の中心
    線より離れるように傾斜して軸方向に延びる保持爪ガイ
    ド溝とを備えた紙管保持器具において、保持爪をケーシ
    ング内方へ戻す戻し機構を備え、前記戻し機構はケーシ
    ングと一体に設けた位置調整ボルトで動作範囲を規定さ
    れており、戻し機構により本体が前記位置調整ボルトに
    当接すると、保持爪はケーシング外周面より内方へ収納
    することを特徴とする紙管保持器具。
JP1990094654U 1990-09-07 1990-09-07 紙管保持器具 Expired - Lifetime JP2534686Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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