JP2533755B2 - リゾホスホリピドを用いる疎水性物質の可溶化 - Google Patents
リゾホスホリピドを用いる疎水性物質の可溶化Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は疎水性物質の可溶化の分
野に関する。特に、本発明は可溶化剤及び非毒性の搬送
(Delivery)媒体として或る種のリゾホスホリピドを用
いることに関する。
野に関する。特に、本発明は可溶化剤及び非毒性の搬送
(Delivery)媒体として或る種のリゾホスホリピドを用
いることに関する。
【0002】
【従来の技術】疎水性物質、特に生物活性物質の可溶化
は一般に、デオキシコール酸ナトリウム又はプロピレン
グリコールのような表面活性剤を用いて達成されてい
る。
は一般に、デオキシコール酸ナトリウム又はプロピレン
グリコールのような表面活性剤を用いて達成されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような表面活性
剤は、それらの洗浄剤の性質のため、生物学的に許容さ
れないものであり、そして、細胞に対する溶解(lyti
c)作用のため、毒性である。それ故、薬学的な使用の
ためには、表面活性剤としての毒性を有さない天然物質
を使用することが望ましい。
剤は、それらの洗浄剤の性質のため、生物学的に許容さ
れないものであり、そして、細胞に対する溶解(lyti
c)作用のため、毒性である。それ故、薬学的な使用の
ためには、表面活性剤としての毒性を有さない天然物質
を使用することが望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは疎水性物質
を可溶化するための、リゾホスファチド、特にリゾホス
ファチジルエタノールアミン単独或いは不飽和リン脂質
と組合わせたものによる方法及び組成物を提供するもの
である。リゾホスホリピドは、従来、その細胞に対する
溶解作用のため製薬学的賦形剤の候補にはなりそうもな
いものであった。一方、ペターソン等のアーチ・バイオ
ケミカル・バイオフィジックス(Arch Biochem Biophy
s.)179,218-228(1977)には、生物膜におけるATP
アーゼ制御剤としての、リゾホスファチジルエタノール
アミン(LPE)の性質が観察されており、これらの効
果はおそらく、該酵素の周りの薄膜中にLPEが侵入す
ることによるもので流動性の少ない脂質環境となるので
ある。リゾホスホリピド懸濁液は筋質細網の成分と混合
され、ATPアーゼの活性の変化が分光光度分析を用い
て記録された。しかしながら、リゾホスファジルコリン
と違って、LPEは、いかなる濃度においても生物膜を
決して可溶化しなかった。本発明は、pH及び温度に依
存するリゾホスファチジルエタノールアミン類の相変化
を開発し、疎水性物質のミセル可溶化及び非毒性生成物
の搬送を行なうものである。本発明は、LPE単独又は
不飽和リン脂質と組合せたLPEを用いる疎水性物質の
可溶化に関するものである。
を可溶化するための、リゾホスファチド、特にリゾホス
ファチジルエタノールアミン単独或いは不飽和リン脂質
と組合わせたものによる方法及び組成物を提供するもの
である。リゾホスホリピドは、従来、その細胞に対する
溶解作用のため製薬学的賦形剤の候補にはなりそうもな
いものであった。一方、ペターソン等のアーチ・バイオ
ケミカル・バイオフィジックス(Arch Biochem Biophy
s.)179,218-228(1977)には、生物膜におけるATP
アーゼ制御剤としての、リゾホスファチジルエタノール
アミン(LPE)の性質が観察されており、これらの効
果はおそらく、該酵素の周りの薄膜中にLPEが侵入す
ることによるもので流動性の少ない脂質環境となるので
ある。リゾホスホリピド懸濁液は筋質細網の成分と混合
され、ATPアーゼの活性の変化が分光光度分析を用い
て記録された。しかしながら、リゾホスファジルコリン
と違って、LPEは、いかなる濃度においても生物膜を
決して可溶化しなかった。本発明は、pH及び温度に依
存するリゾホスファチジルエタノールアミン類の相変化
を開発し、疎水性物質のミセル可溶化及び非毒性生成物
の搬送を行なうものである。本発明は、LPE単独又は
不飽和リン脂質と組合せたLPEを用いる疎水性物質の
可溶化に関するものである。
【0005】本発明のLPE類は次の一般式を有するも
のである。 又は (式中、Rは炭素原子約11と21の間、二重結合約0
と6の間、そして好ましくは炭素原子約13〜19、更
に好ましくは炭素原子15〜17および1〜3の二重結
合を有する炭化水素鎖である。好ましいLPEは、上記
一般式Iにおいて、RCO2が1−オレオイルであり、
そのオレオイル基がその1位の炭素原子に結合している
ものである。) ホスホリピド(リン脂質)はリン酸にエステル化された
1つのヒドロキシル基を有するグリセロール分子であ
り、そのリン酸はさらにアルコール成分にエステル化さ
れている。そして、その他のグリセロールのヒドロキシ
ル基はカルボキシル化脂肪酸鎖にエステル化されてい
る。本発明で用いられる不飽和リン脂質は炭素原子数約
12と22の間及び二重結合約1から6個、好ましくは
炭素原子数約16から20及び二重結合1から3個を有
する脂肪酸鎖の少なくとも1つを含有する。第2脂肪酸
鎖は炭素原子数約12から22及び二重結合約0から6
個、好ましくは炭素原子数14から18及び二重結合約
0から2個、更に好ましくは二重結合0又は1個を含有
するものである。それらに限定されるものではないが、
適当なリン脂質はホスファチジルセリン、ホスファチジ
ルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール又は
ホスファチジルコリンを含む。好ましくは不飽和リン脂
質は卵ホスファチジルコリン、大豆ホスファチジルコリ
ン又はジオレオイルホスファチジルコリンである。
のである。 又は (式中、Rは炭素原子約11と21の間、二重結合約0
と6の間、そして好ましくは炭素原子約13〜19、更
に好ましくは炭素原子15〜17および1〜3の二重結
合を有する炭化水素鎖である。好ましいLPEは、上記
一般式Iにおいて、RCO2が1−オレオイルであり、
そのオレオイル基がその1位の炭素原子に結合している
ものである。) ホスホリピド(リン脂質)はリン酸にエステル化された
1つのヒドロキシル基を有するグリセロール分子であ
り、そのリン酸はさらにアルコール成分にエステル化さ
れている。そして、その他のグリセロールのヒドロキシ
ル基はカルボキシル化脂肪酸鎖にエステル化されてい
る。本発明で用いられる不飽和リン脂質は炭素原子数約
12と22の間及び二重結合約1から6個、好ましくは
炭素原子数約16から20及び二重結合1から3個を有
する脂肪酸鎖の少なくとも1つを含有する。第2脂肪酸
鎖は炭素原子数約12から22及び二重結合約0から6
個、好ましくは炭素原子数14から18及び二重結合約
0から2個、更に好ましくは二重結合0又は1個を含有
するものである。それらに限定されるものではないが、
適当なリン脂質はホスファチジルセリン、ホスファチジ
ルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール又は
ホスファチジルコリンを含む。好ましくは不飽和リン脂
質は卵ホスファチジルコリン、大豆ホスファチジルコリ
ン又はジオレオイルホスファチジルコリンである。
【0006】そのリゾホスホリピド、即ちLPEを単独
又はリン脂質との組合せ物は、疎水性物質と、約1℃と
90℃の間の温度及び約8.5と14.0の間のpH、
好ましくは約25℃及び約pH8.5で水性媒体中で混
合される。一方、さらに高不飽和のLPEが用いられて
もよい。この場合、この疎水性物質は該脂質及び水性媒
体と約0℃と約90℃の間の温度、好ましくは約25℃
及び約pH7.0で混合されてもよい。ついで、この懸
濁液の温度をは0℃以下に低下させる。それらに限定さ
れるものではないが、疎水性物質は、薬剤、ホルモン、
蛋白質、染料、ビタミン又は映像剤(imaging agents)
を含む生活活性剤からなることができる。該水性媒体は
ホウ酸塩、又はN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−
N′−2−エタンスルホン酸のような緩衝系を含有する
ことができる。得られる懸濁液は積み重ねられたポリカ
ーボネートフィルターのようなフィルター系を通して加
圧下で通過させることができ、そして、その疎水性物質
を更に分散するために、超音波で処理することができ
る。
又はリン脂質との組合せ物は、疎水性物質と、約1℃と
90℃の間の温度及び約8.5と14.0の間のpH、
好ましくは約25℃及び約pH8.5で水性媒体中で混
合される。一方、さらに高不飽和のLPEが用いられて
もよい。この場合、この疎水性物質は該脂質及び水性媒
体と約0℃と約90℃の間の温度、好ましくは約25℃
及び約pH7.0で混合されてもよい。ついで、この懸
濁液の温度をは0℃以下に低下させる。それらに限定さ
れるものではないが、疎水性物質は、薬剤、ホルモン、
蛋白質、染料、ビタミン又は映像剤(imaging agents)
を含む生活活性剤からなることができる。該水性媒体は
ホウ酸塩、又はN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−
N′−2−エタンスルホン酸のような緩衝系を含有する
ことができる。得られる懸濁液は積み重ねられたポリカ
ーボネートフィルターのようなフィルター系を通して加
圧下で通過させることができ、そして、その疎水性物質
を更に分散するために、超音波で処理することができ
る。
【0007】1−オレオイルリゾホスファチジルエタノ
ールアミンは で表される。式中、Rは〔1〕と標識を付けられた1−
位の炭素に付加されたオレオイル基であり、従って、1
−オレオイルである。(OH)基は〔2〕の炭素に位置し
ている。この脂質は、さらに、sn−1−18:1ci
s−PEと表されてもよく、このものはオレオイル基の
18個の炭素構造(組成)を示し、次いで二重結合の数
を示す数が来ているものであり、この場合シス配置で1
ヶの二重結合を有する。さらに、学命名法の実例として
例えば、Rが1位にあって、二重結合が2又は3個及び
炭素原子17個を有するより高い不飽和LPE類はそれ
ぞれsn−1−18:2cis−PE及びsn−1−1
8:3cis−PEとして表される。そのカルボキシル
化された炭素原子は第18番目の炭素原子である。
ールアミンは で表される。式中、Rは〔1〕と標識を付けられた1−
位の炭素に付加されたオレオイル基であり、従って、1
−オレオイルである。(OH)基は〔2〕の炭素に位置し
ている。この脂質は、さらに、sn−1−18:1ci
s−PEと表されてもよく、このものはオレオイル基の
18個の炭素構造(組成)を示し、次いで二重結合の数
を示す数が来ているものであり、この場合シス配置で1
ヶの二重結合を有する。さらに、学命名法の実例として
例えば、Rが1位にあって、二重結合が2又は3個及び
炭素原子17個を有するより高い不飽和LPE類はそれ
ぞれsn−1−18:2cis−PE及びsn−1−1
8:3cis−PEとして表される。そのカルボキシル
化された炭素原子は第18番目の炭素原子である。
【0008】本発明者らは、1−オレオイルリゾホスフ
ァチジルエタノールアミン(LOPE、又はsn−1−
18:1cis−PE)が生理的pHで、他のリゾホス
ホリピドのミセル(micellar)配列ではなくてラメラ
(lamellar)相を示すことを見出した。しかしながら、
LOPEは、そのような条件下で疎水性物質のミセル可
溶化を促進するより高いpH(即ち、8.5又はそれ以
上)ではミセル状態を示す。ミセルから二分子膜(bila
yer)状態への、この多形相作用は次の事によって実証
される;(a)ミセルであるリゾホスファチジルコリン
とは対照的に、pH7、−20℃から90℃の間の温度
でラメラ構造に相当する31P−NMRスペクトル(図
1);(b)X線の散乱がラメラ組織を表わすものであ
る等距離に空間リングを形成しているLOPEのX線回
折パターン;(c)pH7.0で生成するLUVETS
のユニラメラ(unilamellar)特性を示す凍結破壊顕微
鏡写真図;および(d)ミセル構造を示す、pH9.0
における等方性運動平均を示す31P−NMRスペクトル
(図2)。この多形相作用はpH約8.5での疎水性物
質のミセルの可溶化を行うものであり、そして、より低
いpHでは二分子膜(bilayer)を形成するものであ
る。本発明者らは、又、sn−1−18:2cis−P
E及びsn−1−18:3cis−PEのような二重結
合を2又は3個有するリゾホスファチジルエタノールア
ミンが種々の温度変化に応じて多形相作用を示すことを
見出した。0℃以下で、両方の脂質は、1つのピークが
後に付いている低い肩の分野で示される全体のラメラ組
織を示す31P−NMRスペクトル立ち上がりを与えてい
る(図3)。sn−1−18:2cis−PE及びsn
−1−18:3cis−PEの両者は0−1℃で六角形
構造を示す。しかしながら、10−20℃及びそれ以上
では、両脂質は(反転せる)ミセル又はHI状態であ
る。
ァチジルエタノールアミン(LOPE、又はsn−1−
18:1cis−PE)が生理的pHで、他のリゾホス
ホリピドのミセル(micellar)配列ではなくてラメラ
(lamellar)相を示すことを見出した。しかしながら、
LOPEは、そのような条件下で疎水性物質のミセル可
溶化を促進するより高いpH(即ち、8.5又はそれ以
上)ではミセル状態を示す。ミセルから二分子膜(bila
yer)状態への、この多形相作用は次の事によって実証
される;(a)ミセルであるリゾホスファチジルコリン
とは対照的に、pH7、−20℃から90℃の間の温度
でラメラ構造に相当する31P−NMRスペクトル(図
1);(b)X線の散乱がラメラ組織を表わすものであ
る等距離に空間リングを形成しているLOPEのX線回
折パターン;(c)pH7.0で生成するLUVETS
のユニラメラ(unilamellar)特性を示す凍結破壊顕微
鏡写真図;および(d)ミセル構造を示す、pH9.0
における等方性運動平均を示す31P−NMRスペクトル
(図2)。この多形相作用はpH約8.5での疎水性物
質のミセルの可溶化を行うものであり、そして、より低
いpHでは二分子膜(bilayer)を形成するものであ
る。本発明者らは、又、sn−1−18:2cis−P
E及びsn−1−18:3cis−PEのような二重結
合を2又は3個有するリゾホスファチジルエタノールア
ミンが種々の温度変化に応じて多形相作用を示すことを
見出した。0℃以下で、両方の脂質は、1つのピークが
後に付いている低い肩の分野で示される全体のラメラ組
織を示す31P−NMRスペクトル立ち上がりを与えてい
る(図3)。sn−1−18:2cis−PE及びsn
−1−18:3cis−PEの両者は0−1℃で六角形
構造を示す。しかしながら、10−20℃及びそれ以上
では、両脂質は(反転せる)ミセル又はHI状態であ
る。
【0009】本発明においては、脂質フィルムと疎水性
物質とが水性媒体中で混合され、その結果、その疎水性
物質を溶解するものである。この可溶化は、いくつかの
方法で達成することができる。LOPEが使用される可
溶化脂質である場合には、その疎水性物質は、それを溶
解するに充分な量でLOPEと組合せ、両者を容器中で
有機溶媒から乾燥してフィルムとした。適当な有機溶媒
は、種々の極性及び誘電特性を有するものであり、例え
ばクロロホルム、アセトン、メチレンクロライド、ジエ
チルエーテル及び石油エ−テル類、及びクロロホルムと
メタノールの混合物が挙げられる。上記溶媒のすべてが
リン脂質を溶解する。その後、その乾燥フィルムは約
8.2と約14.0の間のpHで水性媒体により水和さ
れる。あるいは、LOPEの乾燥フィルムは、約8.2
と約14.0の間のpHで水性媒体により水和され、次
いで疎水性物質が添加される。最後に、疎水性物質を含
有するpH約8.2と約14.0の間の水性媒体をLO
PEの乾燥フィルムを水和するのに用いる。その疎水性
物質は生物活性剤であることができる。好ましい実施態
様では、脂質と疎水性物質が真空下でクロロホルムから
薄いフィルムに乾燥される。ついで、この乾燥フィルム
は、pH8.5〜14.0の範囲、最も好ましくは約p
H8.5で、ホウ酸塩、HEPES、又はグルタル酸カ
リウム(KGlu)のような水性緩衝剤で水和される。通常
8.5〜14.0のpH領域で、リゾホスファチジルエ
タノールアミンはミセル状態を取る。約8.0及びそれ
以下のpHでは、LOPEはラメラ状態にある。上記疎
水性物質は、撹拌しながら及び/又は渦巻き混合により
水性媒体中で、脂質と共に再水和される。疎水性物質の
濃度は好ましくは緩衝剤ml当り約5〜25mgの範囲
であることができる。該LOPE分散液はミセル化に好
都合とするため約4℃に2〜3時間静置される。次い
で、この分散液を押出し装置を用いて約700psiの
圧力下で約10回繰り返し押出しを行なうこともでき
る;この方法及び“LUVET”装置は1984年7月
20日付で出願された出願中の出願番号(Serial No.)
622,690号、ピーター アール、クリス等の“ユニラメ
ラ小胞体を製造するための押出し技術”に記載されてお
り、参考のためにその関連部分をここに引用している。
試料は、沈殿がないことによって証明される完全な可溶
化を確証するため、約20〜30℃、好ましくは約25
℃で16〜18時間静置された。この溶解された生成物
は、人間のような哺乳動物を含む被験者に、例えば静脈
内、筋肉内又は皮下に投与される注射し得る生成物とし
て用いることができる。該生成物は、生理溶液を作るた
めに、例えば十分な塩類又はグルコースのような他の溶
質を含有してもよい無菌の水溶液の形態で用いるのが最
も好ましい。
物質とが水性媒体中で混合され、その結果、その疎水性
物質を溶解するものである。この可溶化は、いくつかの
方法で達成することができる。LOPEが使用される可
溶化脂質である場合には、その疎水性物質は、それを溶
解するに充分な量でLOPEと組合せ、両者を容器中で
有機溶媒から乾燥してフィルムとした。適当な有機溶媒
は、種々の極性及び誘電特性を有するものであり、例え
ばクロロホルム、アセトン、メチレンクロライド、ジエ
チルエーテル及び石油エ−テル類、及びクロロホルムと
メタノールの混合物が挙げられる。上記溶媒のすべてが
リン脂質を溶解する。その後、その乾燥フィルムは約
8.2と約14.0の間のpHで水性媒体により水和さ
れる。あるいは、LOPEの乾燥フィルムは、約8.2
と約14.0の間のpHで水性媒体により水和され、次
いで疎水性物質が添加される。最後に、疎水性物質を含
有するpH約8.2と約14.0の間の水性媒体をLO
PEの乾燥フィルムを水和するのに用いる。その疎水性
物質は生物活性剤であることができる。好ましい実施態
様では、脂質と疎水性物質が真空下でクロロホルムから
薄いフィルムに乾燥される。ついで、この乾燥フィルム
は、pH8.5〜14.0の範囲、最も好ましくは約p
H8.5で、ホウ酸塩、HEPES、又はグルタル酸カ
リウム(KGlu)のような水性緩衝剤で水和される。通常
8.5〜14.0のpH領域で、リゾホスファチジルエ
タノールアミンはミセル状態を取る。約8.0及びそれ
以下のpHでは、LOPEはラメラ状態にある。上記疎
水性物質は、撹拌しながら及び/又は渦巻き混合により
水性媒体中で、脂質と共に再水和される。疎水性物質の
濃度は好ましくは緩衝剤ml当り約5〜25mgの範囲
であることができる。該LOPE分散液はミセル化に好
都合とするため約4℃に2〜3時間静置される。次い
で、この分散液を押出し装置を用いて約700psiの
圧力下で約10回繰り返し押出しを行なうこともでき
る;この方法及び“LUVET”装置は1984年7月
20日付で出願された出願中の出願番号(Serial No.)
622,690号、ピーター アール、クリス等の“ユニラメ
ラ小胞体を製造するための押出し技術”に記載されてお
り、参考のためにその関連部分をここに引用している。
試料は、沈殿がないことによって証明される完全な可溶
化を確証するため、約20〜30℃、好ましくは約25
℃で16〜18時間静置された。この溶解された生成物
は、人間のような哺乳動物を含む被験者に、例えば静脈
内、筋肉内又は皮下に投与される注射し得る生成物とし
て用いることができる。該生成物は、生理溶液を作るた
めに、例えば十分な塩類又はグルコースのような他の溶
質を含有してもよい無菌の水溶液の形態で用いるのが最
も好ましい。
【0010】sn−1−18:2cis−PE又はsn
−1−18:3cis−PE(類)が可溶化脂質として
用いられる場合には、疎水性物質は可溶化するために十
分な量で、脂質と組合わされ、両者は容器中で有機溶媒
からフィルムになるまで乾燥される。次いで、この乾燥
フィルムは、該脂質のラメラ相に好都合な約6.0と
8.0の間のpHで水性媒体により水和され、そして約
−90℃から0℃までの温度、好ましくは約−20℃に
静置される。あるいは乾燥脂質フィルムは、約6.0と
8.0の間のpHで水性媒体で水和され、次いで疎水性
物質の添加又は組合せが行なわれる。その可溶性生成物
は、貯蔵寿命を高めるためにラメラ相脂質中に上記の低
温で貯蔵される。
−1−18:3cis−PE(類)が可溶化脂質として
用いられる場合には、疎水性物質は可溶化するために十
分な量で、脂質と組合わされ、両者は容器中で有機溶媒
からフィルムになるまで乾燥される。次いで、この乾燥
フィルムは、該脂質のラメラ相に好都合な約6.0と
8.0の間のpHで水性媒体により水和され、そして約
−90℃から0℃までの温度、好ましくは約−20℃に
静置される。あるいは乾燥脂質フィルムは、約6.0と
8.0の間のpHで水性媒体で水和され、次いで疎水性
物質の添加又は組合せが行なわれる。その可溶性生成物
は、貯蔵寿命を高めるためにラメラ相脂質中に上記の低
温で貯蔵される。
【0011】
【実施例】本発明を次の実施例で例証するが、本発明の
範囲はそれらに限定されるものではない。本実施例で用
いられた材料及び方法は以下の通りである。ジオレオイ
ルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)はコン
フリウス、ピー等のバイオフィジク・バイオケミカル・
アクタ(Biophys.Biochem.Acta.)、488、36-42(1977)
により確立された方法によって、ジオレオイルPCから
調製された。リゾホスファチジルエタノールアミンは次
のプロトコルによって調製された;DOPE 500m
gを無水ジエチルエーテル50ml中に溶解し、それ
に、0.5Mトリス/HCl緩衝液(pH7.4)10
ml、2.5mM CaCl2 10ml及び北米産のク
ロタルス アダマンテウス(Crotalus adamanteus)の毒
液(シグマ ケミカル社、セント ルイス MO)10
0mgが加えられた。この反応容器を窒素で充満、密封
し、アルミニウムで覆った後に室温で激しく撹拌した。
該混合物はジエチルエ−テルとクロロホルムメタノール
2:1 V/Vで、続いてクロロホルムで抽出された水
性相とを除去するために、減圧下でロートエバポレータ
ーにて蒸発処理した。この調製物を、ウォーターズプレ
プ(Waters prep)500LCユニットを用いて液体ク
ロマトグラフで精製した。純度を、さらにH−NMRで
確認した。
範囲はそれらに限定されるものではない。本実施例で用
いられた材料及び方法は以下の通りである。ジオレオイ
ルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)はコン
フリウス、ピー等のバイオフィジク・バイオケミカル・
アクタ(Biophys.Biochem.Acta.)、488、36-42(1977)
により確立された方法によって、ジオレオイルPCから
調製された。リゾホスファチジルエタノールアミンは次
のプロトコルによって調製された;DOPE 500m
gを無水ジエチルエーテル50ml中に溶解し、それ
に、0.5Mトリス/HCl緩衝液(pH7.4)10
ml、2.5mM CaCl2 10ml及び北米産のク
ロタルス アダマンテウス(Crotalus adamanteus)の毒
液(シグマ ケミカル社、セント ルイス MO)10
0mgが加えられた。この反応容器を窒素で充満、密封
し、アルミニウムで覆った後に室温で激しく撹拌した。
該混合物はジエチルエ−テルとクロロホルムメタノール
2:1 V/Vで、続いてクロロホルムで抽出された水
性相とを除去するために、減圧下でロートエバポレータ
ーにて蒸発処理した。この調製物を、ウォーターズプレ
プ(Waters prep)500LCユニットを用いて液体ク
ロマトグラフで精製した。純度を、さらにH−NMRで
確認した。
【0012】〔実施例1〕21−アセトキシプレグネノ
ロン(シグマ ケミカル社、セント ルイス MO)5
mgと組合わされたLOPE 50μmolを回転蒸発
させ、試験管の内部側面上にクロロホルムからの乾燥フ
ィルムとした。1mlのホウ酸塩緩衝液(100mM
NaHCO3、50mM ホウ酸塩)、pH8.5、が試
験管に加えられ、脂質を渦運動により分散させた。渦運
動による分散後、その調製物を4℃に2〜3時間静置し
た。該分散液を100nmポリカーボフィルターの2つ
を積重ねて装備されたLUVET装置の圧力室中に移さ
れた。正の圧力が、標準窒素シリンダーにより、500
psiにその加圧室に適用された。その圧力は、その膜
フィルターが詰まることなく試料を完全に押出すことが
できるように200〜900psiの範囲内に調節され
た。圧力を適用することにより、そのフィルターを通し
て、試料を押出すことができる。各試料は総回数で十回
押出された。上記操作は、21−アセトキシプレグネノ
ロンの10、15、20及び25mgを用いて繰り返さ
れた。これらの試料は25℃で16〜18時間静置さ
れ、この時間経過後には、全ての試料は透明であり、2
1−アセトキシプレグネノロン含有量が増加するにつれ
て粘度が増加するものであった。
ロン(シグマ ケミカル社、セント ルイス MO)5
mgと組合わされたLOPE 50μmolを回転蒸発
させ、試験管の内部側面上にクロロホルムからの乾燥フ
ィルムとした。1mlのホウ酸塩緩衝液(100mM
NaHCO3、50mM ホウ酸塩)、pH8.5、が試
験管に加えられ、脂質を渦運動により分散させた。渦運
動による分散後、その調製物を4℃に2〜3時間静置し
た。該分散液を100nmポリカーボフィルターの2つ
を積重ねて装備されたLUVET装置の圧力室中に移さ
れた。正の圧力が、標準窒素シリンダーにより、500
psiにその加圧室に適用された。その圧力は、その膜
フィルターが詰まることなく試料を完全に押出すことが
できるように200〜900psiの範囲内に調節され
た。圧力を適用することにより、そのフィルターを通し
て、試料を押出すことができる。各試料は総回数で十回
押出された。上記操作は、21−アセトキシプレグネノ
ロンの10、15、20及び25mgを用いて繰り返さ
れた。これらの試料は25℃で16〜18時間静置さ
れ、この時間経過後には、全ての試料は透明であり、2
1−アセトキシプレグネノロン含有量が増加するにつれ
て粘度が増加するものであった。
【0013】〔実施例2〕LOPE及びDOPCを
1:1 の割合で用い、実施例1の操作及び物質を使用
し、21−アセトキシプレグネノロン10mgを可溶化
した。LUVET処理に続いて、溶液は25℃で16〜
18時間静置し、そして200psi圧力で50nmフ
ィルターを用いるLUVETろ過をさらに行なった。こ
の処理の後では、特別の物質はそのフィルター上には観
察されず、その調製物は半透明であった。緩衝液1.0
ml中にステロイド20mgを可溶化する試みは不成功
であった。
1:1 の割合で用い、実施例1の操作及び物質を使用
し、21−アセトキシプレグネノロン10mgを可溶化
した。LUVET処理に続いて、溶液は25℃で16〜
18時間静置し、そして200psi圧力で50nmフ
ィルターを用いるLUVETろ過をさらに行なった。こ
の処理の後では、特別の物質はそのフィルター上には観
察されず、その調製物は半透明であった。緩衝液1.0
ml中にステロイド20mgを可溶化する試みは不成功
であった。
【0014】〔実施例3〕1−オレオイルリゾホスファ
チジルエタノールアミン(LOPE)の溶血特性がpH
7.0及び8.5の両者において試験され、そして、1
−オレオイルリゾホスファチジルコリン(LOPC)及
びジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(D
PPE)の特性と比較された。LOPE、LOPC及び
DPPEの貯蔵溶液をpH7.0及び8.5でホウ酸塩
緩衝液50mM中12−13mg/mlを含む溶液で作
られた。続いて、ヘパリン化された全血液の部分標本
1.0mlに、これらの化合物の1つの貯蔵溶液0.1
mlを加え、溶血活性が550nmでの遠心分離上澄液
の分光測光法則定により分析された。図4は、全血液に
加えた時、LOPCと比較してpH7.0と8.5の両
者において、LOPEの溶血活性が減少することを示
す。LOPCは、そのほとんどのヘモグロビンを放出し
て、最大量の赤血球の溶解を生ぜしめた。最小の溶解が
生ずるDPPEと比較して、高濃度のLOPEが溶解を
生ぜしむる(図5)。pH7.0と8.5の両者におけ
るホウ酸塩緩衝液単独での対照実験は赤血球の溶解は生
じなかった。
チジルエタノールアミン(LOPE)の溶血特性がpH
7.0及び8.5の両者において試験され、そして、1
−オレオイルリゾホスファチジルコリン(LOPC)及
びジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(D
PPE)の特性と比較された。LOPE、LOPC及び
DPPEの貯蔵溶液をpH7.0及び8.5でホウ酸塩
緩衝液50mM中12−13mg/mlを含む溶液で作
られた。続いて、ヘパリン化された全血液の部分標本
1.0mlに、これらの化合物の1つの貯蔵溶液0.1
mlを加え、溶血活性が550nmでの遠心分離上澄液
の分光測光法則定により分析された。図4は、全血液に
加えた時、LOPCと比較してpH7.0と8.5の両
者において、LOPEの溶血活性が減少することを示
す。LOPCは、そのほとんどのヘモグロビンを放出し
て、最大量の赤血球の溶解を生ぜしめた。最小の溶解が
生ずるDPPEと比較して、高濃度のLOPEが溶解を
生ぜしむる(図5)。pH7.0と8.5の両者におけ
るホウ酸塩緩衝液単独での対照実験は赤血球の溶解は生
じなかった。
【0015】〔実施例4〕21−アセトキシプレグネノ
ロン5mgと組合わされたsn−1−18:2cis−
PE 50μmolが回転蒸発され、試験管の内部側面
上にクロロホルムから乾燥フィルムとされる。ホウ酸塩
緩衝液、pH7.0 1mlが該試験管に加えられ、そ
して、脂質が渦巻き混合により分散される。分散後、そ
の懸濁液は−20℃に冷却され、LUVETの圧力室に
移され、実施例1の操作方法を用いて押出される。
ロン5mgと組合わされたsn−1−18:2cis−
PE 50μmolが回転蒸発され、試験管の内部側面
上にクロロホルムから乾燥フィルムとされる。ホウ酸塩
緩衝液、pH7.0 1mlが該試験管に加えられ、そ
して、脂質が渦巻き混合により分散される。分散後、そ
の懸濁液は−20℃に冷却され、LUVETの圧力室に
移され、実施例1の操作方法を用いて押出される。
【0016】
【発明の効果】本発明の組成物によって、疎水性物質、
特に生物活性物質の可溶化を、毒性のない方法で行なう
ことでき、有効な薬剤投与法を提供することができる。
特に生物活性物質の可溶化を、毒性のない方法で行なう
ことでき、有効な薬剤投与法を提供することができる。
【図1】pH7.0、−20℃と90℃の間の温度にお
ける1−オレオイルリゾホスファチジルエタノールアミ
ン(LOPE、即ちsn−1−18:1cis−PE)
の水性分散液の81MHZ31P−NMRスペクトルであ
る。
ける1−オレオイルリゾホスファチジルエタノールアミ
ン(LOPE、即ちsn−1−18:1cis−PE)
の水性分散液の81MHZ31P−NMRスペクトルであ
る。
【図2】LOPEの多形相の作用(Polymorphic phase
behavior)に対するpHの変化の効果を示す31P−NM
Rスペクトルである。
behavior)に対するpHの変化の効果を示す31P−NM
Rスペクトルである。
【図3】(A)sn−1−18:2cis−PE及び
(B)sn−1−18:3cis−PEの多形相の作用に
対する、種々の温度の効果を示す31P−NMRスペクト
ルである。
(B)sn−1−18:3cis−PEの多形相の作用に
対する、種々の温度の効果を示す31P−NMRスペクト
ルである。
【図4】種々のリン脂質の溶血特性を示すグラフであ
る。
る。
【図5】種々のリン脂質の溶血特性の拡大目盛でのグラ
フである。
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリス,ピーター,アール. カナダ国 ブリティッシュ コロンビア 州 ブイ6ジェー 3アール2,バンク ーバー,ウォルナット ストリート 1329 (72)発明者 ホープ,ミカエル,ジェー カナダ国 ブリティッシュ コロンビア 州 ブイ6アール 2ケイ2,バンクー バー,ウェスト イレブンス アベニュ ー 3550 (72)発明者 ジャノフ,アンドリュー,エス アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 19067,ヤードレイ,サウス クレッセ ント ブールバード 1807
Claims (16)
- 【請求項1】(a)疎水性物質、および次の式: 又は (式中、Rは約11と21個の間の炭素原子及び約2か
ら6個の二重結合を有する炭化水素鎖である。)で示さ
れるリゾホスファチジルエタノールアミンの疎水性物質
−可溶化有効量を含有する組成物が溶解されている有機
溶媒を除去してフィルムを得る工程; (b)そのフィルムを約6.0から約8.0の間のpH
で水性媒体により水和する工程;及び (c)その水性媒体中に分散された脂質を約0℃以下の
温度に冷却する工程;を含有する疎水性物質の可溶化方
法。 - 【請求項2】疎水性物質が生物活性剤である請求項1記
載の方法。 - 【請求項3】工程(b)に続いて、疎水性物質を付加す
る工程を有するものである請求項1記載の方法。 - 【請求項4】工程(b)でフィルムを水和する工程より
前に、疎水性物質と、水性媒体とを結合させるものであ
る請求項2記載の方法。 - 【請求項5】その水性媒体が約pH7.0である請求項
1記載の方法。 - 【請求項6】リゾホスファチジルエタノールアミンが一
般式Iを有するものである請求項1記載の方法。 - 【請求項7】式中、Rが約13から19個の炭素原子を
有する請求項6記載の方法。 - 【請求項8】式中、Rが約15から17個の間の炭素原
子及び2又は3個の二重結合を有する請求項6記載の方
法。 - 【請求項9】式中、RCO2が1−オレイルである請求
項1記載の方法。 - 【請求項10】工程(c)の分散脂質をろ過する工程を
更に含有する、請求項1記載の方法。 - 【請求項11】その組成物が更にリン脂質を含有する請
求項1記載の方法。 - 【請求項12】そのリン脂質が少なくとも1つの、約1
2と22個の間の炭素原子及び1から6個の二重結合を
有する不飽和脂肪酸鎖を含有する請求項11記載の方
法。 - 【請求項13】その不飽和リン脂質の第二脂肪酸鎖が炭
素原子約12と22個の間の炭素原子及び0から6個の
二重結合を有するものである請求項12記載の方法。 - 【請求項14】そのリン脂質が卵ホスファチジルコリ
ン、大豆ホスファチジルコリン、及びジオレオイルホス
ファチジルコリンからなる群から選ばれる請求項13記
載の方法。 - 【請求項15】疎水性物質を溶解するために有効な量の
式 又は (式中、Rは11から21個の間の炭素原子及び二重結
合2から6個を有する炭化水素鎖である。)。のリゾホ
スホリピドを含有するpH約6.0から約8.0の間の
水性溶液を含有し、その組成物の温度が約−20℃から
約0℃の間である、疎水性物質溶解組成物。 - 【請求項16】疎水性物質を含有する請求項15記載の
組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US821366 | 1986-01-22 | ||
US06/821,366 US4923854A (en) | 1986-01-22 | 1986-01-22 | Solubilization of hydrophobic materials using lysophospholipid |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62501050A Division JP2543114B2 (ja) | 1986-01-22 | 1987-01-22 | リゾホスホリピドを用いる疎水性物質の可溶化 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0899907A JPH0899907A (ja) | 1996-04-16 |
JP2533755B2 true JP2533755B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=25233191
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62501050A Expired - Fee Related JP2543114B2 (ja) | 1986-01-22 | 1987-01-22 | リゾホスホリピドを用いる疎水性物質の可溶化 |
JP7146082A Expired - Fee Related JP2533755B2 (ja) | 1986-01-22 | 1995-06-13 | リゾホスホリピドを用いる疎水性物質の可溶化 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62501050A Expired - Fee Related JP2543114B2 (ja) | 1986-01-22 | 1987-01-22 | リゾホスホリピドを用いる疎水性物質の可溶化 |
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EP (1) | EP0256090B1 (ja) |
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AT (1) | ATE77748T1 (ja) |
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DE (1) | DE3780100T2 (ja) |
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EP0355331A3 (en) * | 1988-07-01 | 1991-08-14 | G.D. Searle & Co. | Poly(aminoalkyl)aminocarbonyl aminoacyl aminodiol amino acid derivatives as anti-hypertensive agents |
IL90825A0 (en) * | 1988-07-01 | 1990-01-18 | Searle & Co | Aminoalkylaminocarbonyl aminodiol amino acid derivatives and pharmaceutical compositions containing them |
US5234912A (en) * | 1989-02-14 | 1993-08-10 | Incyte Pharmaceuticals, Inc. | Pharmaceutical compositions comprising recombinant BPI proteins and a lipid carrier and uses thereof |
EP0458894B1 (en) * | 1989-02-17 | 1996-05-15 | The Liposome Company, Inc. | Lipid excipient for nasal delivery and topical application |
JPH02273536A (ja) * | 1989-04-13 | 1990-11-08 | Yakult Honsha Co Ltd | 界面活性剤およびその製造法 |
GB2237143A (en) * | 1989-09-15 | 1991-04-24 | Philips Electronic Associated | Two-terminal non-linear devices and their fabrication |
US6165997A (en) * | 1997-11-20 | 2000-12-26 | Statens Serum Institut | Phospholipids having antimicrobial activity with or without the presence of antimicrobials |
KR100472297B1 (ko) * | 2001-09-27 | 2005-03-07 | 주식회사 두산 | 리소인지질의 수용성 조성물 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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FR2374910A1 (fr) * | 1976-10-23 | 1978-07-21 | Choay Sa | Preparation a base d'heparine, comprenant des liposomes, procede pour l'obtenir et medicaments contenant de telles preparations |
JPS54117034A (en) * | 1978-02-28 | 1979-09-11 | Nippon Shoji Kk | Treating agent for consciousness and perception motion disorder |
GB2046092B (en) * | 1979-03-05 | 1983-11-02 | Toyama Chemical Co Ltd | Pharmaceutical composition containing a lysophospholid and a phospholipid |
JPS57179114A (en) * | 1981-04-25 | 1982-11-04 | Green Cross Corp:The | Acetylsalicylic acid liposome preparation |
DE3374837D1 (en) * | 1982-02-17 | 1988-01-21 | Ciba Geigy Ag | Lipids in the aqueous phase |
US4485054A (en) * | 1982-10-04 | 1984-11-27 | Lipoderm Pharmaceuticals Limited | Method of encapsulating biologically active materials in multilamellar lipid vesicles (MLV) |
JPS59163315A (ja) * | 1983-03-09 | 1984-09-14 | Mitsui Pharmaceut Inc | カルモフ−ル含有リポソ−ム |
US4588578A (en) * | 1983-08-08 | 1986-05-13 | The Liposome Company, Inc. | Lipid vesicles prepared in a monophase |
US4622219A (en) * | 1983-06-17 | 1986-11-11 | Haynes Duncan H | Method of inducing local anesthesia using microdroplets of a general anesthetic |
WO1985000968A1 (en) * | 1983-09-06 | 1985-03-14 | Health Research, Inc. | Liposome delivery method for decreasing the toxicity of an antitumor drug |
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- 1986-01-22 US US06/821,366 patent/US4923854A/en not_active Expired - Lifetime
-
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- 1987-01-22 DE DE8787901210T patent/DE3780100T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1987-01-22 AT AT87901210T patent/ATE77748T1/de not_active IP Right Cessation
- 1987-01-22 EP EP87901210A patent/EP0256090B1/en not_active Expired - Lifetime
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- 1987-01-22 JP JP62501050A patent/JP2543114B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1995
- 1995-06-13 JP JP7146082A patent/JP2533755B2/ja not_active Expired - Fee Related
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