JP2533356B2 - 熱電素子およびその製造方法 - Google Patents

熱電素子およびその製造方法

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JP2533356B2 JP63078454A JP7845488A JP2533356B2 JP 2533356 B2 JP2533356 B2 JP 2533356B2 JP 63078454 A JP63078454 A JP 63078454A JP 7845488 A JP7845488 A JP 7845488A JP 2533356 B2 JP2533356 B2 JP 2533356B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱電効果を応用した熱電素子に関し、特に
電気、エネルギー、宇宙産業等において利用することが
できる。
〔従来の技術〕
熱電効果としてゼーベック効果とペルチエ効果が知ら
れている。ゼーベック効果を応用して熱電発電素子が作
製されており、またペルチエ効果を応用して熱電冷却素
子が作製されている。
従来、熱電素子は、粉末冶金法により例えば鉄シリサ
イドを原料とし、溶解工程、粉砕工程、ボールミルによ
る微粉砕工程、冷間プレス工程、焼結工程及び熱処理工
程を於て製造されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の熱電素子によれば、材料粒子の粒径が
約1μmと大きく、且つ材料が金属相のみの不定形微粒
子であるため、ドーパントの偏析による熱起電力の低
下、粗成長による熱伝導率の増大が生じ、熱電素子の特
性が良好ではないという欠点があった、また、上述した
従来の製造方法によれば、所要の工程数が多く、製造に
時間がかかるという問題点があった。
本発明は、熱起電力と比抵抗の増大、熱伝導率の低減
等の熱電特性の良好な熱電素子およびその製造方法を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る熱電素子は、合金原料をプラズマにより
気化し急冷固化して得られた、前記合金原料の半導体相
含有微粒子の焼結体より成るものである。そして、この
プラズマ処理して得られた微粒子には半導体相の微粒子
が含まれ、この半導体相微粒子の含有割合は高い程好ま
しく、全部が半導体相微粒子であっても良い。また、こ
の微粒子には半導体相と金属相との混合相よりなる微粒
子が含まれていても良く、全部がこの混合相より成る微
粒子とすることができる。この熱電素子を製造するため
に用いる微粒子は、合金原料をプラズマ処理して得られ
るため、その粒径が50〜5000Åの範囲にある。
本発明に係る熱電素子の製造方法においては、合金原
料をプラズマにより気化させて急冷固化し、半導体相含
有の微粒子化を行う工程と、得られた微粒子を焼結する
工程を有する。
なお、本発明において使用する合金には、Fe、Al、Ge
等の金属元素同士の合金のみならず、金属元素とB、S
i、As等の半金属元素との合金、更にこれらの金属元
素、半金属元素とC、P等の非金属元素との合金も含ま
れる。
〔作用〕
焼結工程で使用する微粒子は、合金原料を前記プラズ
マ処理して得られたものであるため、微粒子の粒径が50
〜5000Åであり、従来の熱電素子の場合の粒径である1
μm前後と比べて大幅に微粒子化することが可能にな
る。また、合金原料を微粒子化するためにプラズマ処理
を施して微粒子の相を半導体相のみ又は半導体相と金属
相の混合相とすることができる。このように、本発明に
よれば熱電素子を構成する焼結体の微粒子が従来より微
小であり、且つ半導体相の微粒子又は半導体相と金属相
との混合相よりなる微粒子が含まれているため、熱起電
力と比抵抗が向上し、且つ熱伝導率が低減する特性の良
好な熱電素子が得られる。また、プラズマ処理により微
粒子化を行うため、従来のボールミルを使用した微粉砕
工程と比べて、焼結及び熱処理工程の簡略化を図ること
ができる。更に、微粒子が熱電素子の原料であるため、
焼結が低温で行われ、エネルギーコストが低く済む。
〔実施例〕
実施例1 先ず第1図に示すように、合金原料として下記に示す
原料粉を使用してRFプラズマ炉1にArガスと共に供給
し、高周波コイル2で温度1万Kの高温プラズマを発生
させて原料粉を気化させる。そして、下方でArガスによ
り、気化した合金を急冷して固化させることにより、微
粒子(以下、超微粒子という)3を製造する。
<原料> AlB12、B13P2、B12As2、B14Si、CuB、ErB6、YbB6、Al
B12:Mg、AlB12:Zr、BP、BAs、AlB12:Cr これらの超微粒子3は、径が50〜5000Åの範囲内にあ
り、均一組成を有し、半導体相である。このプラズマ処
理の際の具体的な諸条件は次の通りである。
RFパワー…………10〜50[kW〕 Ar流量……………10〜50〔/min〕 H2流量……………1〜10〔/min〕 原料供給量………1〜100〔g/min〕 なお、Ar流量とは、原料と共に供給するArと他の2箇
所から供給するArを含めた量である。また、H2はRFプラ
ズマ炉1内に供給し、アルゴンプラズマの温度制御とプ
ラズマを安定化させる作用を有する。
次に、この超微粒子3を所定の形状にプレス成形し、
この後このプレス成形体を焼結する。この焼結は、真空
中で1100K(827℃)〜1600K(1327℃)、1〜3日の条
件で行う。
次に所要の熱処理を施して本実施例に係る熱電発電用
素子(以下、単に熱電素子と言う)を得る。
本実施例に基づいて製造した熱電素子について、原料
粉別に熱起電力を測定した結果を第2図〜第4図に示
す。実線が本発明に係るプラズマ処理して得られた微粒
子を使用して製造した熱電素子の特性曲線を示す。ま
た、同図の破線は、従来の粉末冶金法により製造した熱
電素子について、同様に原料粉別に熱起電力を測定した
特性曲線を示す。これらの測定結果より、本発明に係る
熱電素子は、従来例に係る熱電素子と比べて優れた熱起
電力特性を有することが分かる。また、超微粒子による
粒界の組織制御のため、熱伝導率の低下が得られる。
実施例2 合金原料として下記に示す原料粉を使用し、上記実施
例と同様にRFプラズマ炉1に供給し、FRパワーその他に
ついて同じ条件でプラズマ処理を施して超微粒子3を製
造する。これらの超微粒子3は、粒径が50〜3000Åで均
一組成を有し、半導体相である。
<原料> SiC、B4C この後、プレス成形工程、焼結工程{真空中、1200K
(927℃)〜1600K(1327℃)、1〜3日の条件}及び熱
処理工程を行って熱電素子を製造する。
本実施例に基づいて製造した熱電素子について、原料
粉別に熱起電力を測定した結果を第5図及び第6図に示
す。実線が本発明に係るプラズマ処理して得られた超微
粒子を使用して製造した熱電素子の特性曲線を示す。ま
た、同図の破線は、従来の粉末冶金法により製造した熱
電素子について熱起電力を測定した特性曲線を示す。こ
れらの測定結果より、本発明に係る熱電素子は、従来例
に係る熱電素子と比べて優れた熱起電力特性を有するこ
とが分かる。
実施例3 合金原料として下記に示す原料粉を使用し、これらの
金属間化合物の粉末を上記実施例1と同様にRFプラズマ
炉1に供給し、RFパワーその他について同じ条件でプラ
ズマ処理を施して超微粒子3を製造する。これらの超微
粒子3は、粒径が50〜5000Åで均一組成を有する半導体
相である。
<原料> Si−Ge(Si63.5Ge36.5)、Si−Ge−Mg、Si−Ge−GaP
(Si0.80Ge0.20GaP0.05) この後、プレス成形工程、焼結工程{真空中、1200K
(927℃)〜1400K(1127℃)、1〜3日の条件}及び熱
処理工程を行って熱電素子を製造する。
本実施例に基づいて製造した熱電素子及び従来の粉末
冶金法を使用して製造した熱電素子について、原料別に
熱起電力を測定した結果を第7図に示す。同図で、実線
は本実施例の特性曲線、また破線は従来例の特性曲線を
示す。これらの測定結果より、本発明に係る熱電素子
は、従来の熱電素子と比べて優れた熱起電力特性を持っ
ていることが分かる。
実施例4 本発明に係るプラズマ処理工程において、合金原料の
種類を変えることにより、又はプラズマの処理条件、特
にRFパワーを変えることにより、生成される微粒子の相
を半導体相のみではなく、半導体相と金属相との混合相
とすることができる。
例えば原料粉として、金属相の鉄シリサイドFeSi
2{実際はFe:Si:(CoまたはMn)=(0.85−0.995):2.0
5:(0.005−0.15)}を使用し、これを上記実施例1と
同様にRFプラズマ1炉に供給し、下記に示す条件でプラ
ズマ処理して超微粒子3を製造する。この超微粒子3
は、粒径が50〜5000Åの範囲内にあり、金属相(α,
ε)と半導体相(β)の比率は(0〜1):(0.3〜10.
0)である。
RFパワー…………10〜100[kW〕 Ar流量……………10〜50〔/min〕 H2流量……………1〜10〔/min〕 原料供給量………1〜100〔g/min〕 本実施例においては、具体的な処理条件としてRFパワ
ー=35〔kW〕、Ar流量=30〔/min〕、H2流量=2〔
/min〕、原料供給量=5〔g/min〕を設定する。
このようにして得られたFeSi2の共晶合金超微粒子
〔(α+ε):β=1:3、=250〜700Å〕を使用し
て、プレス成形工程、焼結工程{真空中、850℃〜1150
℃、1〜5時間)及び熱処理工程(800〜850℃、10〜24
時間)}を行ってN型、P型の熱電素子を製造する。
第8図に、混合相の半導体相と金属相の比がβ:(α
+ε)=3:1である超微粒子を使用して製造した熱電素
子について、温度600K時の粒径に対する熱起電力を測定
した結果を示す。また、焼結温度を変えて製造した場合
の熱電素子の熱起電力を測定した結果も併せて示す。同
図で曲線Aは850℃で24時間、曲線Bは900℃で24時間、
曲線Cは1150℃で24時間でそれぞれ焼結した場合の粒径
に対する熱起電力特性を示す。また、破線Dは従来の粉
末冶金法により製造した熱電素子の熱起電力特性を示
す。更に、焼結温度を変えて製造した各熱電素子につい
て粒径別に各温度における熱起電力を測定した結果を第
9図から第11図に示す。これらの測定結果からも本熱電
素子によれば、従来の熱電素子と比べて優れた熱起電力
特性を持っていることが分かる。また、粒径及び混合相
の半導体相と金属相の比β:(α+ε)を制御すること
により、熱起電力を制御することができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、特性の良好な熱電素子およびその製
造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は高周波プラズマ炉の断面図、第2図〜第7図は
実施例及び従来例の熱電素子について温度に対する熱起
電力特性を測定したグラフ、第8図は実施例及び従来例
の熱電素子について粒径に対する熱起電力特性を測定し
たグラフ、第9図から第11図は焼結温度を変えて製造し
た各熱電素子について、粒径別に各温度における熱起電
力特性を測定したグラフである。 1……RFプラズマ炉、3……超微粒子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−47177(JP,A) 特開 昭60−126878(JP,A) 特開 昭62−87403(JP,A) 特開 昭57−2584(JP,A) 特開 昭63−275189(JP,A) 特公 昭40−23944(JP,B1) J.Appl.Phys.52[12 ](December1981)PP.7421 −7426

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合金原料をプラズマにより気化し急冷固化
    して得られた、前記合金原料の半導体相含有微粒子の焼
    結体より成る熱電素子。
  2. 【請求項2】前記微粒子が半導体相と金属相との混合相
    より成る微粒子である第1項記載の熱電素子。
  3. 【請求項3】前記微粒子の粒径が50〜5000Åの範囲であ
    る第1項又は第2項記載の熱電素子。
  4. 【請求項4】合金原料をプラズマにより気化させて急冷
    固化し、半導体相含有の微粒子化を行う工程と、得られ
    た微粒子を焼結する工程を有する熱電素子の製造方法。
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