JP2532737B2 - 高周波用誘電体磁器 - Google Patents
高周波用誘電体磁器Info
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- JP2532737B2 JP2532737B2 JP2255792A JP25579290A JP2532737B2 JP 2532737 B2 JP2532737 B2 JP 2532737B2 JP 2255792 A JP2255792 A JP 2255792A JP 25579290 A JP25579290 A JP 25579290A JP 2532737 B2 JP2532737 B2 JP 2532737B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は誘導体磁器、特にマイクロ波帯やミリ波帯な
どの高周波領域において、高い無負荷Qを有する高周波
用誘電体磁器に関する。
どの高周波領域において、高い無負荷Qを有する高周波
用誘電体磁器に関する。
従来の技術 高周波用の誘電体磁器は、誘電体共振器やMIC用誘電
体基板等として広く使用されている。
体基板等として広く使用されている。
高周波用の誘電体磁器は、無負荷Qが高く、比誘電率
(εr)が安定で、さらに共振周波数の温度特性
(τf)が小さく、かつ制御可能であること等が要求さ
れており、その要求を満たす数多くの誘電体磁器が開発
されてきた。
(εr)が安定で、さらに共振周波数の温度特性
(τf)が小さく、かつ制御可能であること等が要求さ
れており、その要求を満たす数多くの誘電体磁器が開発
されてきた。
それらの中でも特に無負荷Qが高いBa−Mg−Ta系(例
えば特公昭59−23048、特公昭59−51084、特公昭59−51
086、特公昭59−51087、特開昭58−206003、特開昭61−
107609、特開昭61−181008、特開昭62−170102)や、Ba
−Zn−Ta系(例えば特公昭59−48484、特公昭59−2304
4、特公昭59−51086、特公昭59−51087)等の複合ペロ
ブスカイト構造の酸化物(A(B1 1/3B2 2/3)O3を主成分
とした誘電体磁器は、開発後もさかんに研究開発が行わ
れており、当初は無負荷Qが3,000〜7,000程度の磁器し
か得られなかったが、近年ではBa−Mg−Ta系で20,000程
度、Ba−Zn−Ta系で10,000程度の無負荷Qをもつ磁器が
製造されるようになった。
えば特公昭59−23048、特公昭59−51084、特公昭59−51
086、特公昭59−51087、特開昭58−206003、特開昭61−
107609、特開昭61−181008、特開昭62−170102)や、Ba
−Zn−Ta系(例えば特公昭59−48484、特公昭59−2304
4、特公昭59−51086、特公昭59−51087)等の複合ペロ
ブスカイト構造の酸化物(A(B1 1/3B2 2/3)O3を主成分
とした誘電体磁器は、開発後もさかんに研究開発が行わ
れており、当初は無負荷Qが3,000〜7,000程度の磁器し
か得られなかったが、近年ではBa−Mg−Ta系で20,000程
度、Ba−Zn−Ta系で10,000程度の無負荷Qをもつ磁器が
製造されるようになった。
発明が解決しようとする課題 これらの複合ペロブスカイト構造の酸化物を主成分と
する誘電体磁器は、六方晶になる場合には、Bサイトイ
オン、つまり前記式におけるB1およびB2が、B1−B2−B2
の順に3層を1周期として広い範囲にわたって繰り返す
周期的配列(長周期配列)をとり、そのために格子が
(111)方向に対して垂直な方向に沿って縮み、歪が生
じることが知られている。
する誘電体磁器は、六方晶になる場合には、Bサイトイ
オン、つまり前記式におけるB1およびB2が、B1−B2−B2
の順に3層を1周期として広い範囲にわたって繰り返す
周期的配列(長周期配列)をとり、そのために格子が
(111)方向に対して垂直な方向に沿って縮み、歪が生
じることが知られている。
従来は、その長周期配列の規則性が向上し格子歪が生
じることで、無負荷Qが向上すると言われており、規則
度を向上し無負荷Qの高い磁器を得るために、平均粒子
系が1〜2μm程度の小粒径の粒子を焼結し、長時間の
焼成や熱処理が行われていた。
じることで、無負荷Qが向上すると言われており、規則
度を向上し無負荷Qの高い磁器を得るために、平均粒子
系が1〜2μm程度の小粒径の粒子を焼結し、長時間の
焼成や熱処理が行われていた。
しかし、焼成コストの増大や製造工程が複雑になり、
生産能率向上の妨げになるという欠点も有していた。
(例えばジャーナル オブ アメリカン セラミックス
ソサエティ第66巻第421頁(S.Kawashima et al.,J.A
m.Ceram.Soc.,66(6)pp421−(1983))) また、これらの無負荷Qの高い複合ペロブスカイト構
造の酸化物を主成分とした高周波用誘電体磁器は、おも
にSHF帯を使用した衛星放送や衛星通信等で使用される
誘電体共振器として使用されているが、今後さらに使用
周波数の高周波化が進むと予想されるため、無負荷Qの
高い誘電体磁器の開発が強く望まれている。
生産能率向上の妨げになるという欠点も有していた。
(例えばジャーナル オブ アメリカン セラミックス
ソサエティ第66巻第421頁(S.Kawashima et al.,J.A
m.Ceram.Soc.,66(6)pp421−(1983))) また、これらの無負荷Qの高い複合ペロブスカイト構
造の酸化物を主成分とした高周波用誘電体磁器は、おも
にSHF帯を使用した衛星放送や衛星通信等で使用される
誘電体共振器として使用されているが、今後さらに使用
周波数の高周波化が進むと予想されるため、無負荷Qの
高い誘電体磁器の開発が強く望まれている。
そこで、本発明の主たる目的は、上記の欠点を無くし
た、即ち、長時間の焼成や熱処理無しに、高い無負荷Q
を有する複合ペロブスカイト構造の酸化物を主成分とす
る高周波用誘電体磁器を安定に提供することである。
た、即ち、長時間の焼成や熱処理無しに、高い無負荷Q
を有する複合ペロブスカイト構造の酸化物を主成分とす
る高周波用誘電体磁器を安定に提供することである。
課題を解決するための手段 上記の課題を解決する本発明は、複合ペロブスカイト
構造の酸化物を主成分とし、焼結後の磁器の平均粒子径
を5μm以上20μm以下で気孔率を7%以下にすること
で、高い無負荷Qを有する高周波用誘電体磁器を提供で
きる。
構造の酸化物を主成分とし、焼結後の磁器の平均粒子径
を5μm以上20μm以下で気孔率を7%以下にすること
で、高い無負荷Qを有する高周波用誘電体磁器を提供で
きる。
作用 複合ペロブスカイト構造の酸化物を主成分とする高周
波用誘電体磁器の無負荷Qは、Bサイトイオンの長周期
配列の規則性の向上と、格子歪の生成に伴う改善効果も
あるが、それより焼結後の磁器の平均粒子径に大きく依
存している。
波用誘電体磁器の無負荷Qは、Bサイトイオンの長周期
配列の規則性の向上と、格子歪の生成に伴う改善効果も
あるが、それより焼結後の磁器の平均粒子径に大きく依
存している。
本発明の高周波数用誘電体磁器は、原因の詳細は不明
であるが、複合ペロブスカイト構造の酸化物の焼結後の
平均粒子径を5μm以上とすることにより、焼結体全体
に占める粒界の影響が減少するため、粒界の結晶の乱れ
の影響が減少し、焼結体全体としての結晶性が向上し無
負荷Qが高くなると想定される。また平均粒子径は20μ
m以上の磁器粒子であると、無負荷Qの劣化が始まるた
め好ましくない。
であるが、複合ペロブスカイト構造の酸化物の焼結後の
平均粒子径を5μm以上とすることにより、焼結体全体
に占める粒界の影響が減少するため、粒界の結晶の乱れ
の影響が減少し、焼結体全体としての結晶性が向上し無
負荷Qが高くなると想定される。また平均粒子径は20μ
m以上の磁器粒子であると、無負荷Qの劣化が始まるた
め好ましくない。
また本発明の高周波数用誘電体磁器は、強度もしくは
加工性等の観点で気孔率は7%以下が好ましい。
加工性等の観点で気孔率は7%以下が好ましい。
実施例 本発明の高周波用誘電体磁器に使用される複合ペロブ
スカイト構造の酸化物の無負荷Qは、焼結後の磁器の粒
径と気孔率が大きく依存しているが、特に本発明の複合
ペロブスカイト構造の酸化物材料が、一般式Ba〔(MgxZ
n1-x)1/3(NbyTa1-y)2/3〕O3(0≦x≦1、0≦y≦
1)を主成分とする磁器において、高い無負荷Qを有す
る高周波用用誘電体磁器が安定に得ることができ、本発
明の効果が大きい。
スカイト構造の酸化物の無負荷Qは、焼結後の磁器の粒
径と気孔率が大きく依存しているが、特に本発明の複合
ペロブスカイト構造の酸化物材料が、一般式Ba〔(MgxZ
n1-x)1/3(NbyTa1-y)2/3〕O3(0≦x≦1、0≦y≦
1)を主成分とする磁器において、高い無負荷Qを有す
る高周波用用誘電体磁器が安定に得ることができ、本発
明の効果が大きい。
なお本発明の焼結後の粒子径の調整は、例えば、焼成
条件、熱処理条件、特性に悪影響を与えない添加物の添
加など、いずれの方法においてもこの効果は変わらな
い。
条件、熱処理条件、特性に悪影響を与えない添加物の添
加など、いずれの方法においてもこの効果は変わらな
い。
以下に限定的でない実施例を述べる。
実施例1 高純度のBaCO3、MgO、Ta2O5、ZnO及びNb2O5を、第1
表に示す組成の磁器組成物が得られるように秤量し、秤
量原料をボールミルにて湿式混合した。
表に示す組成の磁器組成物が得られるように秤量し、秤
量原料をボールミルにて湿式混合した。
その混合物を1000℃〜1200℃で2時間仮焼し、さらに
ボールミルうにて湿式粉砕した後、脱水乾燥を行った。
ボールミルうにて湿式粉砕した後、脱水乾燥を行った。
この後、得られた粉体にバインダーを加え整粒し、10
00kg/cm2の圧力で直径7.5mm、厚さ4.0mmの寸法で乾式成
形を行い、第1表に示した焼成条件(昇・降温速度200
℃/h)で焼成し磁器試料を得た。
00kg/cm2の圧力で直径7.5mm、厚さ4.0mmの寸法で乾式成
形を行い、第1表に示した焼成条件(昇・降温速度200
℃/h)で焼成し磁器試料を得た。
第1表に組成と各焼成条件での平均粒子径及び気孔率
を示す。
を示す。
但し組成AはBa[Zn1/3(Nb0.17Ta0.83)2/3]O3で、
BはBa0.99(Mg1/3Ta2/3)On(nは任意の数)である。
BはBa0.99(Mg1/3Ta2/3)On(nは任意の数)である。
第1表の磁器試料は、共振周波数が10GHz〜12GHzにな
るように研磨した後、比誘電率(εr)、無負荷Q、共
振周波数の温度特性(τf)を測定した。
るように研磨した後、比誘電率(εr)、無負荷Q、共
振周波数の温度特性(τf)を測定した。
平均粒子径は、鏡面研磨後、化学エッチングした磁器
断面の光学顕微鏡写真よりラインインターセプト法によ
り、気孔率は粉末X線回折で求めた格子定数から算出し
た理論密度と実際の試料の密度より算出して求めた。
断面の光学顕微鏡写真よりラインインターセプト法によ
り、気孔率は粉末X線回折で求めた格子定数から算出し
た理論密度と実際の試料の密度より算出して求めた。
さらに、粉末X線回折にて規則化の度合と格子歪につ
いて調べた。
いて調べた。
規則化の度合は、次の式を用いて計算した。
ここで、(I100)は、規則化することにより出現する
超格子線のなかで最も強い回折線である(100)面から
の回折線の強度であり、(I110,102)は規則化の有無に
かかわらず観測される回折線のなかで最も強い回折線で
ある(110,102)面からの回折線の強度である。すなわ
ち、規則化の度合が大きくなるほど規則化していること
になる。
超格子線のなかで最も強い回折線である(100)面から
の回折線の強度であり、(I110,102)は規則化の有無に
かかわらず観測される回折線のなかで最も強い回折線で
ある(110,102)面からの回折線の強度である。すなわ
ち、規則化の度合が大きくなるほど規則化していること
になる。
Bサイトイオンの規則化による格子歪、すなわちc/a
(c:c軸の格子定数、a:a軸の格子定数)の(3/2)1/2か
らのずれを評価するために、それに対応する(422)面
からの回折線と(226)面からの回折線の分離を観察し
た。もし、格子が歪んで無ければ、c/aは(3/2)1/2に
なり(422)面からの回折線と(226)面からの回折線は
重なり、格子が歪めば、c/aは(3/2)1/2からずれて(4
22)面からの回折線と(226)面からの回折線が分離し
てくれる。
(c:c軸の格子定数、a:a軸の格子定数)の(3/2)1/2か
らのずれを評価するために、それに対応する(422)面
からの回折線と(226)面からの回折線の分離を観察し
た。もし、格子が歪んで無ければ、c/aは(3/2)1/2に
なり(422)面からの回折線と(226)面からの回折線は
重なり、格子が歪めば、c/aは(3/2)1/2からずれて(4
22)面からの回折線と(226)面からの回折線が分離し
てくれる。
規則化の度合、及び電気特性を示す。
尚第1表及び第2表中の試料番号に*印を付した物
は、本発明の範囲外の物である。
は、本発明の範囲外の物である。
第1図にNo1からNo4までの試料の、焼成温度と平均粒
子径、無負荷Q及び規則化の度合との関係を、第2図に
第1図で示した試料の中から、代表的な焼成温度での
(422)、(226)面の粉末X線回折パターンを示す。
子径、無負荷Q及び規則化の度合との関係を、第2図に
第1図で示した試料の中から、代表的な焼成温度での
(422)、(226)面の粉末X線回折パターンを示す。
第3図にNo6からNo11までの試料の、焼成時間と平均
粒子径、無負荷Q及び規則化の度合との関係を、第4図
に第3図で示した試料の中から、代表的な焼成時間での
(422)、(226)面の粉末X線回折パターンを示す。
粒子径、無負荷Q及び規則化の度合との関係を、第4図
に第3図で示した試料の中から、代表的な焼成時間での
(422)、(226)面の粉末X線回折パターンを示す。
第1図を見ると、焼成温度が1580℃から1590℃の間で
大きく無負荷Qが改善され、1600℃においては無負荷Q
は20000にまで達している。
大きく無負荷Qが改善され、1600℃においては無負荷Q
は20000にまで達している。
しかし、規則化の度合は、焼成温度の上昇とともに減
少しており、第2図の格子歪を表わす(422)と(622)
の分離も焼成温度の上昇とともに見られなくなり、1600
℃では分離はほとんど見ることができない。
少しており、第2図の格子歪を表わす(422)と(622)
の分離も焼成温度の上昇とともに見られなくなり、1600
℃では分離はほとんど見ることができない。
平均粒子径は、1580℃から1590℃の間で急激に粒成長
し、2μmから12.5μmになり、その後も焼成温度の上
昇にともない徐々に大きくなる。
し、2μmから12.5μmになり、その後も焼成温度の上
昇にともない徐々に大きくなる。
無負荷Qと平均粒子系の関係を見てみると、急激な粒
成長と無負荷Qの改善が一致し、平均粒子径が大きい方
が無負荷Qが大きい。
成長と無負荷Qの改善が一致し、平均粒子径が大きい方
が無負荷Qが大きい。
平均粒子径が5μm以下では、従来の低温下長時間焼
成で規則化させ格子歪を生じさせる考え方で作製した試
料No5と比較して、無負荷Qに差がないため本発明の範
囲より除いた。
成で規則化させ格子歪を生じさせる考え方で作製した試
料No5と比較して、無負荷Qに差がないため本発明の範
囲より除いた。
また、第1表及び第1図には記載していないが、1600
℃以上の焼成温度で焼成した物は、平均粒子径が20μm
以上になり、Znの蒸発が激しく、緻密な磁器が得られな
いため(気孔率が7%以上)、無負荷Qが劣化し、比誘
電率(εr)が小さくなるため本発明の範囲より除い
た。。
℃以上の焼成温度で焼成した物は、平均粒子径が20μm
以上になり、Znの蒸発が激しく、緻密な磁器が得られな
いため(気孔率が7%以上)、無負荷Qが劣化し、比誘
電率(εr)が小さくなるため本発明の範囲より除い
た。。
第3図を見ると、規則化の度合は焼成時間が2時間で
ほぼ完全に規則化し、焼成時間を長くしても変化は見ら
れない。
ほぼ完全に規則化し、焼成時間を長くしても変化は見ら
れない。
また、第4図の格子歪を表わす(422)と(622)の分
離も、同じように2時間の焼成で明確に分離しており、
焼成時間を長くしてもほとんど変化は見られない。
離も、同じように2時間の焼成で明確に分離しており、
焼成時間を長くしてもほとんど変化は見られない。
以上のようなことにもかかわらず、無負荷Qは、焼成
時間が延びるに従って30時間までは改善され最高27000
と非常に高い値になり、それ以上の120時間では劣化し
ている。
時間が延びるに従って30時間までは改善され最高27000
と非常に高い値になり、それ以上の120時間では劣化し
ている。
また、平均粒子径は2時間の焼成で0.1μmで、焼成
時間が長くなるほど大きくなり、120時間では24μmに
達する。
時間が長くなるほど大きくなり、120時間では24μmに
達する。
無負荷Qと平均粒子径の関係を見ると、平均粒子径が
15μm程度までは、平均粒子径が大きくなるにしたがっ
て無負荷Qも大きくなるが、平均粒子径が15μmを越え
ると、気孔率が大きくなり緻密な磁器が得られなくなる
こともあり、無負荷Qが劣化し始める。
15μm程度までは、平均粒子径が大きくなるにしたがっ
て無負荷Qも大きくなるが、平均粒子径が15μmを越え
ると、気孔率が大きくなり緻密な磁器が得られなくなる
こともあり、無負荷Qが劣化し始める。
平均粒子径が20μm以上になると、無負荷Qの劣化が
激しく、従来の高温で短時間で焼結しさらに低温長時間
で熱処理した試料No12より無負荷Qが低くなるため、本
発明の範囲より除いた。
激しく、従来の高温で短時間で焼結しさらに低温長時間
で熱処理した試料No12より無負荷Qが低くなるため、本
発明の範囲より除いた。
また、平均粒子径が5μm以下でも無負荷Qが試料No
12より低くなるため、本発明の範囲より除いた。
12より低くなるため、本発明の範囲より除いた。
以上のことよりわかるように、従来の考え方による、
複合ペロブスカイト構造の酸化物を主成分とする高周波
用誘電体磁器において、Bサイトイオンを規則化させる
格子歪を生じさせることで無負荷Qが改善される効果よ
り、焼結後の磁器の平均粒子径を5μm以上20μm以下
で、かつ気孔率が7%以下にすることで無負荷Qが改善
される効果の方がより大きいことがわかる。
複合ペロブスカイト構造の酸化物を主成分とする高周波
用誘電体磁器において、Bサイトイオンを規則化させる
格子歪を生じさせることで無負荷Qが改善される効果よ
り、焼結後の磁器の平均粒子径を5μm以上20μm以下
で、かつ気孔率が7%以下にすることで無負荷Qが改善
される効果の方がより大きいことがわかる。
尚、平均粒子径が20μmより大きかったり、気孔率が
7%より大きくなると無負荷Qの劣化が激しいため本発
明の範囲より除いた。
7%より大きくなると無負荷Qの劣化が激しいため本発
明の範囲より除いた。
また、平均粒子径が5μmより小さいと無負荷Qの改
善効果が少なく、従来よりも無負荷Qが得られないた
め、本発明の範囲より除いた。
善効果が少なく、従来よりも無負荷Qが得られないた
め、本発明の範囲より除いた。
本実施例には記載しないが、その他の複合ペロブスカ
イト構造を主成分とする磁器についても同じような実験
を行なった結果、効果の大小はあるが傾向としては記載
した物と同じであった。
イト構造を主成分とする磁器についても同じような実験
を行なった結果、効果の大小はあるが傾向としては記載
した物と同じであった。
また、本実施例では平均粒子径を焼成条件を変化させ
たが、添加により特性に影響を与えにくい添加物の添加
によっても、同様の効果が得られる。
たが、添加により特性に影響を与えにくい添加物の添加
によっても、同様の効果が得られる。
実施例2 高純度のBaCO3、MgO、Ta2O5、ZnO及びNb2O5を使用し
て、一般式uBaO・v〔xMgO,(1−x)ZnO〕・w〔yNb2
O5,(1−y)Ta2O5〕で表わした時、第3表で表わされ
る組成になるように秤量して、実施例1と同じ方法で粉
体を合成し、成形体を得、1400℃〜1600℃の焼成温度で
2時間から24時間焼成(昇・降温速度:200℃/h)し磁器
試料を得た。
て、一般式uBaO・v〔xMgO,(1−x)ZnO〕・w〔yNb2
O5,(1−y)Ta2O5〕で表わした時、第3表で表わされ
る組成になるように秤量して、実施例1と同じ方法で粉
体を合成し、成形体を得、1400℃〜1600℃の焼成温度で
2時間から24時間焼成(昇・降温速度:200℃/h)し磁器
試料を得た。
得られた試料を実施例1と同じ方法で平均粒子径、気
孔率、比誘電率(εr)、無負荷Q、共振周波数の温度
特性(τf)を測定し、第4表に示した。
孔率、比誘電率(εr)、無負荷Q、共振周波数の温度
特性(τf)を測定し、第4表に示した。
尚、表中の試料Noに*が付してあるものは本発明の範
囲外の試料である。
囲外の試料である。
第3表及び第4表よりわかるように、本発明の範囲内
の組成において、焼結後の磁器の平均粒子径が5μm以
上20μm以下で、気孔率が7%以下の物については、高
い無負荷Qの高周波用誘電体磁器を得ることができる。
の組成において、焼結後の磁器の平均粒子径が5μm以
上20μm以下で、気孔率が7%以下の物については、高
い無負荷Qの高周波用誘電体磁器を得ることができる。
尚、u>0.620、w<0.190では焼結性が悪く、u<0.
585、w>0.220では無負荷Qが低かったり、比誘電率
(εr)が低かったり、共振周波数の温度特性(τf)
が大きくなったりして実用に向かないため本発明の範囲
より除いた。
585、w>0.220では無負荷Qが低かったり、比誘電率
(εr)が低かったり、共振周波数の温度特性(τf)
が大きくなったりして実用に向かないため本発明の範囲
より除いた。
焼結後の磁器の平均粒子径が20μmより大きかった
り、平均粒子径は本発明の範囲内であっても気孔率が7
%より大きいと、無負荷Qが劣化するため本発明の範囲
より除いた。
り、平均粒子径は本発明の範囲内であっても気孔率が7
%より大きいと、無負荷Qが劣化するため本発明の範囲
より除いた。
また、平均粒子径が5μm以下では従来技術と差が見
いだせないため、本発明の範囲より除いた。
いだせないため、本発明の範囲より除いた。
発明の効果 本発明は、複合ペロブスカイト構造の酸化物を主成分
とし、焼結後の磁器の平均粒子径が5μm以上20μm以
下で、気孔率が7%以下であることを特徴とする高周波
用誘電体磁器であるため、従来のように、Bサイトイオ
ンを規則化させ格子歪を生じさせるため長時間の焼成を
行う必要がなく、エネルギーコスト等も含めて大幅な製
造コストの削減が可能で、かつ、特性面では、無負荷Q
は従来の物より高いものを安定に製造することができ
る。
とし、焼結後の磁器の平均粒子径が5μm以上20μm以
下で、気孔率が7%以下であることを特徴とする高周波
用誘電体磁器であるため、従来のように、Bサイトイオ
ンを規則化させ格子歪を生じさせるため長時間の焼成を
行う必要がなく、エネルギーコスト等も含めて大幅な製
造コストの削減が可能で、かつ、特性面では、無負荷Q
は従来の物より高いものを安定に製造することができ
る。
また、特に、一般式Ba〔(MgxZn1-x)1/3(NbyT
a1-y)2/3〕O3(0≦x≦1、0≦y≦1)で表わされ
る複合ペロブスカイト構造の酸化物を主成分とする高周
波用誘電体磁器において、その効果は大きい。
a1-y)2/3〕O3(0≦x≦1、0≦y≦1)で表わされ
る複合ペロブスカイト構造の酸化物を主成分とする高周
波用誘電体磁器において、その効果は大きい。
第1図本発明の高周波用誘電体磁器の一実施例の試料の
焼成温度と平均粒子径、無負荷Q、規則化の度合の関係
を示した図、第2図は第1図に示した試料中の代表的な
焼成温度での(422)、(226)面の粉末X線回折パター
ン図、第3図は本発明の高周波用誘電体磁器の他の実施
例の試料の焼成時間と平均粒子径、無負荷Q、規則化の
度合の関係を示した図、第4図は第3図に示した試料中
の代表的な焼成時間での(422)、(226)面の粉末X線
回折パターン図である。
焼成温度と平均粒子径、無負荷Q、規則化の度合の関係
を示した図、第2図は第1図に示した試料中の代表的な
焼成温度での(422)、(226)面の粉末X線回折パター
ン図、第3図は本発明の高周波用誘電体磁器の他の実施
例の試料の焼成時間と平均粒子径、無負荷Q、規則化の
度合の関係を示した図、第4図は第3図に示した試料中
の代表的な焼成時間での(422)、(226)面の粉末X線
回折パターン図である。
Claims (3)
- 【請求項1】複合ペルブスカイト構造の酸化物を主成分
とし、焼結後の磁器の平均粒子径が5μm以上20μm以
下で、気孔率が7%以下であることを特徴とする高周波
用誘電体磁器。 - 【請求項2】複合ペルブスカイト構造の酸化物が、一般
式Ba[(MgxZn1-x)1/3(NbyTa1-y)2/3]O3(0≦x≦
1、0≦y≦1)を主成分とすることを特徴とする、請
求項1記載の高周波用誘電体磁器。 - 【請求項3】複合ペルブスカイト構造の酸化物が、一般
式uBaO・v[xMgO,(1−x)ZnO]・w[yNb2O5,(1
−y)Ta2O5]で前記一般式の組成において、0≦x≦
1、0≦y≦1、0.585≦u≦0.620、0.160≦v≦0.21
0、0.205≦w≦0.220(ただしu+v+w=1)の範囲
の酸化物を主成分とすることを特徴とする請求項1記載
の高周波用誘電体磁器。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2255792A JP2532737B2 (ja) | 1990-09-25 | 1990-09-25 | 高周波用誘電体磁器 |
DE1991616415 DE69116415T2 (de) | 1990-04-19 | 1991-04-18 | Dielektrische Keramiken |
EP19910106263 EP0452945B1 (en) | 1990-04-19 | 1991-04-18 | Dielectric ceramics |
US07/973,601 US5246898A (en) | 1990-04-19 | 1992-11-09 | Dielectric ceramics |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2255792A JP2532737B2 (ja) | 1990-09-25 | 1990-09-25 | 高周波用誘電体磁器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04133210A JPH04133210A (ja) | 1992-05-07 |
JP2532737B2 true JP2532737B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=17283700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2255792A Expired - Fee Related JP2532737B2 (ja) | 1990-04-19 | 1990-09-25 | 高周波用誘電体磁器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2532737B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6068503A (ja) * | 1983-09-22 | 1985-04-19 | 宇部興産株式会社 | 誘電体磁器組成物 |
JPS62202854A (ja) * | 1985-10-31 | 1987-09-07 | 日揮株式会社 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
JP2602058B2 (ja) * | 1988-05-16 | 1997-04-23 | 日本特殊陶業株式会社 | 高周波誘電体材料の製造法 |
JPH01294559A (ja) * | 1988-05-20 | 1989-11-28 | Showa Denko Kk | 高周波用誘電体磁器材料の製造方法 |
-
1990
- 1990-09-25 JP JP2255792A patent/JP2532737B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04133210A (ja) | 1992-05-07 |
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