JPH054942B2 - - Google Patents

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JPH054942B2
JPH054942B2 JP62281700A JP28170087A JPH054942B2 JP H054942 B2 JPH054942 B2 JP H054942B2 JP 62281700 A JP62281700 A JP 62281700A JP 28170087 A JP28170087 A JP 28170087A JP H054942 B2 JPH054942 B2 JP H054942B2
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JP
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dielectric
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JP62281700A
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Kunio Tochi
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Nikko KK
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Nikko KK
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕 この発明は、誘電体材料、特にマイクロ波帯の
周波数域において優れた誘電特性を有する誘電体
材料に関する。 〔背景技術〕 近年、衛星放送、自動車無線、パーソナル無線
等のようなマイクロ波帯を利用した通信システム
の利用が盛んである。これらのシステムに用いら
れる通信機器のフイルタや周波数安定化用共振器
等の共振回路系には、もつぱら誘電体共振器が使
われる。共振器用の誘電体材料は、当然、マイク
ロ波帯において高い比誘電率と低い誘電損失をも
つことが要求される。 比誘電率が大きいほど素子形状を小さくできる
ので、一般的には、この比誘電率は大きいほどよ
い。しかし、この材料を誘電体共振器として用い
たときの大きさが利用する周波数帯で取り扱いや
すい寸法となるように選定する必要もあり、一義
的には定まらないが、例えば、10GHz帯では20〜
40程度が適している。 一方、誘電損失(tanδ=1/Q)は小さいほど
よく、例えば、用いる周波数帯で1/10000程度
は必要とされる。 ところで、共振器系の性能向上のために、誘電
損失をいつそう低くすることが求められている。
極低誘電損失の誘電体材料は、低位相雑音発振器
や高電力用フイルター・分波器等にも利用可能と
なり、用途が広い。 そして、このような誘電体材料は、実用性とい
う面からは低コストであることが強く要求されて
いる。電子部品分野では低コストのものでないと
使い難い。例えば、製造が困難だと結局はコスト
高を招き、利用価値は非常に低くなつてしまう。 〔発明の目的〕 この発明は、前記事情に鑑み、マイクロ波帯に
おいて、実用的な範囲の比誘電率を保持し、かつ
極めて低い誘電損失特性を有し、かつ、低コスト
化が計れる実用性の高い誘電体材料を提供するこ
とを課題とする。 〔発明の開示〕 前記目的を達成するため、多種の誘電体材料の
うちから、複合ペロブスカイト系結晶構造を有す
るA(B′1/3B″2/3)O3系材料(但しAは2価イオ
ン:B′は2価イオン:B″は5価イオン)に着目
した。この種の誘電体材料は、誘電特性の機構や
製造条件等の詳細な解明は十分になされておら
ず、改善できる可能性が大きいとみたからであ
る。 そして、様々な検討を加えた結果、上記材料中
にZrが固溶したかたちで含まれていると誘電特
性が格段に向上するという知見を先ず得て、続い
て、A(B′1/3B″2/3)O3がBa(Mg1/3Nb2/3)O3、ま
たは、Sr(Mg1/3Nb2/3)O3の場合には、Zrの添加
が、焼成温度の低下も同時にもたらすものである
ことも見いだしたのである。誘電体材料は、普
通、原料混合物を仮焼し粉砕したあと本焼成し焼
結体を得るのであるが、この本焼成の温度をかな
り低くしても緻密な焼結体が得られるのである。 したがつて、この発明にかかる誘電体材料は、
式:A(B′1/3B″2/3)O3をとる各元素とZrが互いに
固溶されてなる複合ペロブスカイト型結晶構造を
有しており、前記式中、AはBa又はSrのいずれ
か一方であり、AかBaのときはB′はMg、B″が
Nbであり、AがSrのときはB′はBg、B″がNbで
ある構成をとるようにしている。 つまり、この発明は、(酸素を除いて考えると)
Ba、Mg、Nb、Zrの4元素だけの組成構成、あ
るいは、(酸素を除いて考えると)Sr、Mg、
Nb、Zrの4元素だけの組成構成の複合ペロブス
カイト型の誘電体材料なのである。 この発明にかかる誘電体材料では、固溶してい
るZrイオンの量は、特に限定されるものではな
いが、超格子構造をうまく解消し相応の焼成温度
の引き下げを可能とするような量が望ましい。
Ba(Mg1/3Nb2/3)O3の場合は、Zrイオンの添加量
は、MgとNbの量に対し約5〜30mol%程度が適
当であり、Sr(Mg1/3Nb2/3)O3の場合も、Zrイオ
ンの添加量は、MgとNbの量に対し約5〜30mol
%程度が適当である。Zrイオンの添加量が30mol
%程度を越えるとQ値の上昇の程度が少なくなる
傾向がみられ、Zrイオンの添加量が5mol%を越
えるとQ値の上昇および焼成温度の引き下げの程
度が少なくなる傾向がみられるからである。 〔作用〕 この発明の誘電体材料では、Zrが固溶してい
るため、Zr未固溶の場合に比べ、誘電特性(特
にQ値)が向上している。Ba(Mg1/3Nb2/3)O3
または、Sr(Mg1/3Nb2/3)O3は他の材料に比べ低
誘電損失であるが、Zrの固溶でより低誘電損失
となるため、この点で、実用性は非常に高いと言
える。 この発明の誘電体材料は、加えて、Zrが固溶
しているため、Zr未固溶の場合に比べ、本焼成
温度が低くとも、十分に緻密な焼結体となる。
Ba(Mg1/3Nb2/3)O3やSr(Mg1/3Nb2/3)O3は他の
材料に比べ低誘電損失ではあるが、本焼成温度が
高い点が難点であつた。Zrの固溶により、この
難点が解消され、非常に実用性が増したのであ
る。本焼成温度の引き下げは、使用する焼成や
焼成治具の低価格化を実現する。すなわち、高性
能のは必要でないこと、焼成治具の耐久性が向
上することから、誘電体材料の低価格化が図れ
る。加えて、焼成温度および焼成時間の減少によ
り、著しく燃料費用が低減し、一層の誘電体材料
の低価格化が図れる。 それに、A,B′,B″とO(酸素)の基本元素に
Zrが加わるだけなのでZr添加で、原料取り揃え
が煩雑となつたり、困難な製造条件が追加される
わけでもなく、製造容易であり、この点も低コス
ト化に繋がる。A,B′,B″とO(酸素)の基本元
素にZrとそれ以外の元素も添加する誘電体材料
の場合、原材料の取り揃え、調製が煩雑で良品が
得られる製造条件範囲も狭くなるなど製造し難く
なり、実用的でないのである。 〔実施例〕 −実施例 1− BaCO3、ZrO2、MgO、Nb2O5の各粉末を用い
た。これらを混合し、蒸留水を添加して24時間ボ
ールミル粉砕を行つた後、乾燥させてから、温
度:1100℃、4時間の仮焼を行い粒状の複合ペロ
ブスカイト系化合物を得た。ついで、この化合物
を再び粉砕し、所定の形状にした後、ルツボ内の
MgO板上に置いて、1600℃、2時間、空気雰囲
気で焼成し誘電体材料を得た。得られた材料の寸
法は、直径約11mm、長さ約15mmの円柱である。上
記雰囲気がチツソガス、アルゴンガス、あるいは
酸素ガス雰囲気である場合もある。 −実施例 2− BaCO3、MgO、Nb2O5、BaZrO3の各粉末を用
いた。これらを混合し、蒸留水を添加して24時間
ボールミル粉砕を行つた後、乾燥させてから、温
度:1100℃、4時間の仮焼を行い粒状の複合ペロ
ブスカイト系化合物を得た。ついで、この化合物
を再び粉砕し、所定の形状にした後、ルツボ内の
MgO板上に置いて、1600℃、2時間、空気雰囲
気で焼成するようにした以外は、実施例1と全く
同様にして誘電体材料を得た。 −実施例 3− BaCO3、MgO、Nb2O5、BaZrO3の各粉末を用
いた。これらを混合し、蒸留水を添加して24時間
ボールミル粉砕を行つた後、乾燥させてから、温
度:1100℃、4時間の仮焼を行い粒状の複合ペロ
ブスカイト系化合物を得た。ついで、この化合物
を再び粉砕し、所定の形状にした後、ルツボ内の
MgO板上に置いて、1420℃、2時間、空気雰囲
気で焼成するようにした以外は、実施例1と全く
同様にして誘電体材料を得た。 −実施例 4− SrCO3、ZrO2、MgO、Nb2O5の各粉末を用い
た。これらを混合し、蒸留水を添加して24時間ボ
ールミル粉砕を行つた後、乾燥させてから、温
度:1075℃、4時間の仮焼を行い粒状の複合ペロ
ブスカイト系化合物を得た。ついで、この化合物
を再び粉砕し、所定の形状にした後、ルツボ内の
MgO板上に置いて、1500℃、2時間、空気雰囲
気で焼成し誘電体材料を得た。得られた材料の寸
法は、直径約11mm、長さ約15mmの円柱である。上
記雰囲気がチツソガス、アルゴンガス、あるいは
酸素ガス雰囲気である場合もある。 −実施例 5− SrCO3、MgO、Nb2O5、SrZrO3の各粉末を用
いた。これらを混合し、蒸留水を添加して24時間
ボールミル粉砕を行つた後、乾燥させてから、温
度:1075℃、4時間の仮焼を行い粒状の複合ペロ
ブスカイト系化合物を得た。ついで、この化合物
を再び粉砕し、所定の形状にした後、ルツボ内の
MgO板上に置いて、1500℃、2時間、空気雰囲
気で焼成するようにした以外は、実施例4と全く
同様にして誘電体材料を得た。 −実施例 6− SrCO3、MgO、Nb2O5、SrZrO3の各粉末を用
いた。これらを混合し、蒸留水を添加して24時間
ボールミル粉砕を行つた後、乾燥させてから、温
度:1075℃、4時間の仮焼を行い粒状の複合ペロ
ブスカイト系化合物を得た。ついで、この化合物
を再び粉砕し、所定の形状にした後、ルツボ内の
MgO板上に置いて、1400℃、2時間、空気雰囲
気で焼成するようにした以外は、実施例4と全く
同様にして誘電体材料を得た。 −比較例 1− 実施例1において、ZrO2粉末を添加しなかつ
た他は、同様にして誘電体材料を得た。 −比較例 2− 実施例3において、BaZrO3粉末を添加しなか
つた他は、同様にして誘電体材料を得た。誘電体
材料たる焼結体は十分に焼結していなかつた。 −比較例 3− 実施例4において、ZrO2粉末を添加しなかつ
た他は、同様にして誘電体材料を得た。 −比較例 4− 実施例6において、SrZrO3粉末を添加しなか
つた他は、同様にして誘電体材料を得た。誘電体
材料たる焼結体は十分に焼結していなかつた。 各誘電体の比誘電率ε′、および、Q値を、数G
〜20数GHz帯における測定に適した誘電体円柱共
振器法により測定した。測定に用いた機器は、ヒ
ユーレツト・パツカード社製:ネツトワークアナ
ライザ8510Tである。測定結果を、第1表に示
す。
〔発明の効果〕
この発明の誘電体材料では、Zrの固溶により
非常に低誘電損失となつており、加えて、本焼成
温度の引き下げや4元素の組成構造により、低価
格化が図れるため、非常に有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式:A(B′1/3B″2/3)O3 をとる各元素とZrが互いに固溶されてなる複合
    ペロブスカイト型結晶構造を有しており、前記式
    中、AはBa又はSrのいずれか一方であり、Aが
    BaのときはB′はMg、B″がNbであり、AがSrの
    ときはB′はMg、B″がNbである誘電体材料。
JP62281700A 1987-11-07 1987-11-07 誘電体材料 Granted JPH01123488A (ja)

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