JP2531712B2 - 画像形成方法及び記録媒体 - Google Patents

画像形成方法及び記録媒体

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JP2531712B2 JP62305405A JP30540587A JP2531712B2 JP 2531712 B2 JP2531712 B2 JP 2531712B2 JP 62305405 A JP62305405 A JP 62305405A JP 30540587 A JP30540587 A JP 30540587A JP 2531712 B2 JP2531712 B2 JP 2531712B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/002Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor using materials containing microcapsules; Preparing or processing such materials, e.g. by pressure; Devices or apparatus specially designed therefor

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光エネルギー及び熱エネルギーにより画像
形成を行う画像形成方法及び該方法に用いる記録媒体に
関する。
〔従来の技術〕
従来、光重合や熱転写により画像を形成する方法はい
ろいろ知られている。光重合で版や画像を形成する方法
として、例えば特公昭37−18979号,特公昭38−9672号
に記載されているように、光重合性組成物を支持体上に
設け、像状に露光を行って重合・未重合の像を形成し、
その結果得られる粘着性もしくは転写性の違いを利用し
て別の支持体に転写する方法がある。
また、特公昭39−8436号に記載されているように、支
持体と被覆シートにはさまれた光重合性組成物を露光し
た後に、支持体と被覆シートを分離させて画像を得る方
法がある。
更に、米国特許第4,399,209号では、感光性組成物と
発色剤とを含有したマイクロカプセルを基材上に配列し
た記録媒体を用い、記録画像に応じて変換された主に紫
外光によりマイクロカプセル内の感光性組成物を硬化さ
せて転写像を形成し、更にこの転写像を顕色層を有する
被記録媒体に重ねた後、一対の圧力ローラ間に通過させ
てマイクロカプセルを破壊し画像を顕色する転写画像形
成システムを開示している。転写画像形成システムは、
発色剤を画像形成シートに造像的に転写し、そこで発色
剤が反応して画像を形成することによって多色画像を得
るものである。
また、米国特許4,416,966号は、顕色剤が感光マイク
ロカプセルと同一の支持体表面上に存在するセルフコン
テインド(Self−Contained)画像形成システムを開示
している。これは、記録画像に応じて交換された主に紫
外光により露光した後、画像形成シートを圧力ロールに
通過させることによりマイクロカプセルは破壊し、内相
を造像的に放出する。その際、発色剤は、通常別個の層
内に設けられる顕色剤に移行し、そこで発色剤は反応し
て多色画像を形成する。
一方、熱転写記録方法は近年情報産業の急速な発展に
伴い開発されたもので、これは熱溶融性バインダー中に
着色剤を分散させてなる熱溶融性インクをリボン状の支
持体に塗布してなるインクリボンを用いて、記録紙に記
録を行うものである。
即ち、前記インクリボンをその熱転写性インク層が記
録紙に接するように重ね合わすと共に、該インクリボン
及び記録紙を熱ヘツドとプラテンとの間へ搬送し、前記
インクリボンの支持体側から熱ヘツドによって画信号に
応じたパルス状の熱を印加すると共に、両者を圧接して
溶融したインクを記録紙に転写することにより、記録紙
上に熱印加に応じたインク像を記録してなるものであ
る。
上記記録方法を使用する装置は小型軽量にして騒音が
なく、更に普通紙に記録を行うことが出来るので、近年
広く使用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、以上に説明した従来の方法にも問題点
がない訳ではない。まず光重合を用いた画像形成方法の
共通の問題点として、画像形成に用いる手段がいずれも
主に紫外光、すなわち光エネルギーのみを記録媒体に照
射することで画像を形成するために、鮮明な画像形成を
高速で行うには光に対して高感度の感光材料を用いる
か、または高いエネルギーの光を照射する必要があっ
た。
しかしながら、光反応のみを利用した高感度の記録媒
体の場合、光未照射時の感度も高く、室温付近での保存
安定性が悪いという致命的な欠点があった。また、高エ
ネルギー光を得る装置は大型である為、画像形成装置と
して組み込んだ場合、該装置が大型化すると共に装置コ
ストも大となり実用上望ましくない。
また、光重合を用いた画像形成方法で高解像の記録品
質を得るには、露光用のポジフイルムを作成しなければ
ならない。しかも、ポジフイルムは銀塩写真等の作成方
法で行う為、作業工程が複雑となり、また装置が大型化
する等、時間と費用がかかるという問題があった。
更に、光エネルギーのみを用いて画像形成をする方法
は、プリンタなどのように外部からの信号に応じて画像
を出力する場合や、カラー複写機のようにカラー原稿か
らの画像読み取りをカラーイメージスキヤナーでデジタ
ル信号に変換後、画像情報を記録媒体に付与する場合に
は不適当である。すなわち、高エネルギー光を照射する
場合には短波長、主に紫外光を用いる必要があるが、紫
外光のデジタル制御可能な光源は現在得られていない。
例えば、デジタル光源を得る方法としては、液晶シヤツ
タアレイやLEDアレイなどの光ヘツドが考案されている
が、これらは小型化に適しているとしても、紫外領域の
波長では液晶分子の劣化が起こり、紫外光は取り出せな
い。
また、特に米国特許第4,399,209号や米国特許第4,41
6,966号に記載の画像形成方法に用いられている記録媒
体は、顕色方法としてロイコ染料の発色を利用している
ために本質的に記録画像の安定性が劣るという欠点も有
している。
更に、マイクロカプセルを破壊して発色させる画像形
成方法では、露光後の加圧による現像を容易にせしめる
ために、マイクロカプセルの内包物は常温で液相である
感光組成物とする必要があり、このため保存安定性にと
ぼしく、さらに得られた画像も未反応物が破壊されるた
め、存在モノマー臭があり実用的に望ましくない。
一方、熱転写記録方法では特に多色の画像を得ようと
した場合、転写を繰り返して色を重ね合わす必要があ
る。その為に複数の熱ヘツドを設けたり、或いは記録紙
に停止,逆送等複雑な動きをさせなければならず、色ず
れが避けられないばかりでなく、装置全体が大きく複雑
になってしまう等の問題点がある。
〔発明の目的〕
本発明は上記従来技術の欠点を解消するためになされ
たもので、保存性が良く画像形成をデジタル信号により
行うことができ、しかも多色の記録画像を形成する場合
にも転写を繰り返して色を重ね合わす必要のない画像形
成方法及び記録媒体を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の画像形成方法は、第1の支持体と第2の支持
体との間に画像形成層を挟持し、前記画像形成層に光エ
ネルギー及び熱エネルギーを前記光エネルギーあるいは
熱エネルギーのうち少なくともどちらか一方を画信号に
対応させて付与し、その後前記第1の支持体と前記第2
の支持体とを分離することにより前記第1の支持体上あ
るいは第2の支持体上に記録画像を形成するものであ
る。
また、本発明の画像形成方法は、第1の支持体と第2
の支持体との間に画像形成層を挟持し、前記画像形成層
に光エネルギー及び熱エネルギーを前記光エネルギーあ
るいは熱エネルギーのうち少なくともどちらか一方を画
信号に対応させて付与し、その後前記第1の支持体と前
記第2の支持体とを分離することにより前記第1の支持
体上あるいは第2の支持体上に記録画像を形成し、更に
前記第1の支持体上あるいは、前記第2の支持体上に形
成された前記記録画像を被記録体に転写するものであ
る。
更に、本発明の画像形成方法に使用する記録媒体は第
1の支持体及び第2の支持体と、前記第1の支持体と前
記第2の支持体との間に挟持された画像形成層とからな
り、前記画像形成層及び前記第1の支持体の間の接着力
と、前記画像形成層及び前記第2の支持体の間の接着力
との大小関係が、前記画像形成層に光エネルギー及び熱
エネルギーを付与することにより逆転することを特徴と
するものである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について
説明する。
第1図は本発明による記録媒体の一例を示した図であ
り、5は第1の支持体、6は第2の支持体、7は画像形
成層である。画像形成層7は支持体5及び6に挟まれて
いる。この画像形成層7に第2図に示す如く、光照射手
段9によって光エネルギーを、加熱手段8によって熱エ
ネルギーを付与すると、画像形成層7の光エネルギーと
熱エネルギー両方が付与された部分(第2図でハツチン
グされた部分。以下、硬化した部分をハツチングで示
す)のみが硬化する。
第1支持体5と第2支持体6は同じものを用いてもよ
いし、違ったものを用いてもかまわない。しかし、少な
くとも光エネルギーの照射される側の支持体は光エネル
ギーを透過させるものでなければならない。
本発明の記録方法では画像形成層の第1支持体5への
接着力と、第2支持体6への接着力との大小関係が画像
形成層7の硬化により逆転するようになっている。即
ち、光と熱エネルギーの付与前の画像形成層の第1の支
持体5および第2の支持体6に対する付着力をそれぞれ
F1,F2とし、光と熱エネルギーが付与されることによっ
てF1がF′1,F2がF′2に変化したとすると、F1<F
2(あるいはF1>F2)が光と熱エネルギーが付与された
後にF′1>F′2(あるいはF′1<F′2)となるよう
に調整してある。
そこで、F′1>F′2となった後に、第1支持体5と
第2支持体6を分離すれば、第2支持体6には前記エネ
ルギーの付与されていない画像形成層7が残り、第1支
持体5には前記エネルギーの付与された部分が残る。こ
のようにして支持体5及び6には、ちょうど陰画と陽画
の関係にある記録画像が形成される。F1>F2がF′1
F′2となった場合も同様である。
また更に、第2の支持体上に得られた像を第3図に示
す如くローラ101,102の間を被記録媒体100と第2の支持
体6を重ね合わせて搬送させることによって、紙等の被
記録媒体100上に転写させることもできる。この時第1
の支持体5と被記録媒体100を重ね合わせて、ローラ10
1,102の間を搬送すれば、上記の反転像を得る事もでき
る。また、ローラ101,102は必要に応じて加熱できるよ
うにしても良い。
以上説明した付着力F1,F2の大小関係を逆転させる手
段としては、後に説明するように第1の支持体5と第2
の支持体6を異ならせるか、あるいは同じ種類の支持体
を用いる時はどちらかの支持体に前記付着力の大小関係
を満たすような加工を施す事などがあげられる。
次に多色の記録画像を形成する画像形成方法について
説明する。
第4図は多色画像形成に用いる記録媒体であり、画像
形成層37は互いに色調の異なる画像形成素体37a,37b,37
cの分布層となっていて、第2図に示す例と同様に光及
び熱エネルギーを付与する事により硬化し、第1の支持
体5および第2の支持体6に対する付着力が変化する。
画像形成素体37a,37b,37cはそれぞれイエロー(Y),
マゼンタ(M),シアン(C)のいずれか一種類の着色
成分が含有されている。しかし、各画像形成素体37a,37
b,37cに含有される着色成分はイエロー,マゼンタ,シ
アンに限るものではなく用途に応じてどのような色材を
用いてもかまわない。また、着色成分の種類は2種類で
も、あるいは4種類,5種類でもかまわない。画像形成素
体37a,37b,37cの分布は、ある程度一様であれば規則正
しく配列する必要はない。更に画像形成素体37a,37b,37
cの形状はどのようなものでもよく、例えば微粒子状の
画像形成素体37a,37b,37cが支持体5,6で挟まれることに
より自然に変形する程度のものでもかまわない。
画像形成素体37a,37b,37cは、含有する着色成分によ
って波長選択性を有する。即ち、イエローの着色成分を
含有した、例えば画像形成素体37aは、熱と波長λ1の
光が加えた時、反応が急激に進み硬化する。そして波長
λ1以外の光が加えられたときは反応は進行しない。同
様にマゼンタの着色成分を含有する、例えば画像形成素
体37bは熱と波長λ2の光、シアンの着色成分を含有す
る感応材料37cは熱と波長λ3の光がそれぞれ加えられ
たとき反応が進み硬化する。
第5a図〜第5c図は本発明の記録媒体とサーマルヘツド
20との関係を示した部分図で、記録信号に従って変調さ
れた熱エネルギーを硬化させたい画像形成素体の色調に
より選択された波長の光エネルギーと共に付与するもの
である。「変調」とは画信号に応じてエネルギーの付与
する位置を変更することをいい、「共に」とは光エネル
ギーと熱エネルギーを同時に付与する場合でもよいし、
光エネルギーと熱エネルギーを別々に付与する場合でも
よい。
さて、本発明の画像形成方法は、記録媒体10をサーマ
ルヘツド20に重ねサーマルヘツド20の発熱部全域をカバ
ーするように光を照射する。この時、支持体5が照射面
になるように記録媒体10をサーマルヘツド20に重ねる。
照射する光は、画像形成素体が反応する波長のものを順
次照射する。例えば、画像形成素体がイエロー,マゼン
タ,シアンのいずれかの色調を呈している場合、波長λ
1,λ2,λ3の光を順次照射する。
つまり、まず記録媒体10の支持体5側から波長λ1の
光を照射すると共に、例えばサーマルヘツド20の発熱抵
抗体20a,20cを発熱させる。するとイエローを呈する画
像形成素体37aのうち熱と波長λ1の光の両方が加えら
れた画像形成素体が硬化する。
次に、第5b図に示すように、画像形成層7に波長λ2
の光を照射すると共に、発熱抵抗体20b,20cを発熱させ
るとマゼンタの色を呈する画像形成素体37bのうち熱と
波長λ2の光が加えられた画像形成素体が硬化する。更
に、第5C図に示すように波長λ3の光を照射すると共に
所望の発熱抵抗体を発熱させると光と熱の加えられた画
像形成素体が硬化する。
こうして得られた記録媒体10の支持体5と支持体6を
分離させると、第5d図に示す様に支持体5には硬化した
画像形成素体が支持体6には未硬化の画像形成素体が残
存する。
更に、第3図について説明したように分離した支持体
5または支持体6を被記録媒体100に転写すればどのよ
うなシートの上にも多色の画像を得ることができる。
以上第5a図〜第5d図で説明した実施例では、光をサー
マルヘツド20の全域に照射し、サーマルヘツド20の発熱
抵抗体を選択的に発熱させて画像を形成する方法を示し
たが、記録媒体のある部分を一様に加熱して(第5a図で
示すサーマルヘツド20でいうならば、全発熱抵抗体を発
熱させる場合)、光照射を選択的に行う事によっても同
様に多色の画像を形成する事ができる。即ち、記録信号
に従って変調され、且つ硬化させたい画像形成素体の色
調により選択された波長の光エネルギーを熱エネルギー
と共に付与する。
第5a図に示した例で説明すれば、発熱抵抗体20a,20c
を発熱させる代わりに、サーマルヘツド20は全体を一様
に発熱させ、発熱抵抗体20a,20cに相当する位置に波長
λ1の光を照射する。波長λ2の光を照射する場合も、
サーマルヘツド20全体を発熱させ、発熱抵抗体20b,20c
に相当する位置に光照射する。波長λ3の光を照射する
場合も同様にする。
以上の説明に於いて、便宜上一様に全体を加熱する手
段にサーマルヘツドを用いたが、ヒートロールや加熱板
の様な一様加熱手段を用いることができる。
また、上記の説明では画像形成層7は硬化する前は支
持体6に強く付着しており、硬化すると支持体5に強く
付着する場合についてであったが、支持体や画像形成層
を選択する事により硬化する前は支持体5に強く付着し
ており、硬化すると支持体6に強く付着するように設定
することが可能である。
画像形成層が硬化することにより、画像形成層と支持
体との接着力F1,F2の大小関係が逆転するためには、例
えば支持体5と支持体6の材質を違えるとよい。
例えばアクリルアミドを含むポリマー層を画像形成層
とした場合、下表に示す組合せが考えられる。
また、アクリル系モノマーを画像形成層とした場合、
第1の支持体としてポリエチレンテレフタレート(PE
T)フイルムを、第2の支持体としてドラフトフイルム
を用い、硬化した部分をPETフイルムに転写させ、硬化
しない部分をドラフトフイルム上に転写させることがで
きる。
更にまた、ウレタンアクリレート等を画像形成層とし
た場合、第1の支持体としてPETフイルムや芳香族ポリ
アミドフイルムを、第2の支持体としてポリプロピレン
フイルムを用い、硬化した部分をポリプロピレンフイル
ムに転写させ、硬化しない部分をPETフイルムや芳香族
ポリアミドフイルムに転写させることなどができる。
第1支持体と第2支持体の材質を違えること以外に、
どちらかの支持体に加工を施すことにより接着力F1,F2
の大小関係を逆転させることができる。例えば、一方の
支持体に接着材層を設けることがあげられる。この場合
は、前記した付着力の大小関係を満たす様に接着材を選
定すれば良い。特に光エネルギー及び熱エネルギーを付
与していない状態において、画像形成層の接着材層に対
する付着力が、接着材層を設けていない支持体に対する
付着力より大きくなるように設定することが望ましい。
例えばウレタンアクリレート等を画像形成層として用い
る場合、一方の支持体にはエポキシ系接着材層を介して
画像形成層を接触させ、他方の支持体には接着材層を設
けずに画像形成層を接触させて記録媒体を作製する。こ
うすると硬化しない部分はエポキシ系接着材側に、硬化
した部分は接着材層の設けていない支持体に転写する。
画像形成層が画像形成素体の分布層で構成される場合に
は、支持体上に接着材層を設けて画像形成素体を接着さ
せるようにするとよい。
以上説明したように画像形成層の種類に応じ支持体を
適宜選定する事で付着力の大小関係の逆転を生じさせる
事ができる。
本発明の記録媒体に用いられる画像形成層は、光エネ
ルギーと熱エネルギーの両方が付与されることにより急
激に反応が進行し硬化するものである。
以下に図面を参照して画像形成層の現象について説明
する。
第6a図は〜第6d図の各グラフの時間軸(横軸)はそれ
ぞれに対応している。また、画像形成層には、後述する
ように、少なくとも光重合開始剤および不飽和二重結合
を有するモノマー、オリゴマーあるいはポリマーが含ま
れている。第6a図はサーマルヘツド等の加熱手段を時間
0〜t3の間発熱駆動させた場合の加熱手段の表面温度の
上昇およびその後の温度降下の様子を示すものである。
この加熱手段に圧接されている記録媒体は加熱手段の温
度変化に伴い、第6b図に示すような温度変化を示す、即
ち、t1の時間遅れをもって温度上昇し、同様にt3より遅
れてt4の時刻に最高温度に達し以降温度が下降する。此
の画像形成層は軟化温度Tsを有し、Ts以上の温度領域で
急激に軟化し粘度が減少する。此の様子を第6c図の曲線
Aで示した。時刻t2でTsに達した以降最大温度に達する
時刻t4迄粘度降下が続き、温度低下と共に再び粘度は増
加してTsに降下する時刻t6迄急激な粘度増加を示す。此
の場合画像形成層は加熱前と基本的に物性の変化を受け
ない。
しかし本発明の場合には、第6d図に示すように、時刻
t2より加熱と同時に光照射した場合、画像形成層に含ま
れている例えば光重合開始剤が活性化され温度が反応速
度を大きくするに充分なだけ上昇していると、重合性モ
ノマーまたはオリゴマーが重合する確率が飛躍的に大き
くなる為、硬化が急激に進む。
こうして加熱と光照射とが行われると、画像形成層は
第6c図の曲線Bに示す様な挙動を示す。そして反応が進
むと共に軟化温度が上昇し反応が終了する時刻t5ではTs
からT′sに変化する。この様子を第6d図に示した。従
って次の分離工程で、T′sに変化した部分と変化しな
い部分とで支持体5および支持体6に対する付着力の大
小関係の変化が生じ画像が記録される。
画像形成層の支持体5および支持体6に対する付着力
の大小関係の変化を支配する物性としては以上説明した
軟化温度以外にも溶融温度、ガラス転移点等が考えられ
るが、いずれの場合も光エネルギーと熱エネルギーの付
与前後での溶融温度、軟化温度等の不可逆変化を利用し
て画像形成層中に記録像を形成するものである。
本発明の画像形成層は少なくとも光重合開始剤、不飽
和二重結合を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマ
ーを含有し、必要に応じて結合剤(バインダー)、熱重
合防止剤、可塑剤、着色材、表面平滑剤などの添加剤を
含有させることができる。
本発明に用いられる光重合開始剤としては、カルボニ
ル化合物、ハロゲン化合物、アゾ化合物、有機イオウ化
合物などで、例えば、アセトフエノン,ベンゾフエノ
ン,クマリン,キサントン,チオキサントン,カルコ
ン,スチリルスチリルケトンなどの芳香族ケトン類及び
その誘導体、 ベンジル,アセナフテンキノン,カンフアーキノンな
どのジケトン類及びその誘導体、 アントラキノンスルホニル,クロライド,キノリンス
ルホニルクロライド,2,4,6−トリス(トリクロロメチ
ル)−S−トリアジンなどのハロゲン化合物などがあげ
られるが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、本発明の画像形成方法で多色記録を行う場合
は、画像形成層を構成する画像形成素体が、含有する着
色材によって波長選択性を有する必要がある。つまり、
画像形成層がn種類の色の画像形成素体により構成され
ている場合には、着色された色ごとに異なる波長の光、
即ちn種類の異なる波長で急激に反応速度が変化する様
な光重合開始剤の組合せで画像形成素体の分布層を構成
する。この様な光重合開始剤の組合せとして、例えば以
下の組合せを用いることができる。
などとトリハロメチル基を有するS−トリアジンとを併
用する光重合開始剤は、最高感度がおよそ430〜500nm付
近にある。
また などと3級アミン類とを併用する光重合開始剤は、最高
感度およそ370〜400nm付近にある。
更に などと3級アミン類とを併用する光重合開始剤は、最高
感度がおよそ300〜350nm付近にある。
以上のように、使用する光重合開始剤の最高感度波長
域を違えることにより、画像形成素体に波長選択性をも
たせることができる。従って、上記の光重合開始剤を使
用すれば、3色の色分離が可能となる。更にフルカラー
記録へと展開が可能となる。また本発明においては、紫
外線吸収剤など紫外から可視域に大きな吸収を持つ化合
物を光重合開始剤と併用することで光重合開始剤の感光
波長域を狭くし、光重合開始剤の分光性を上げることも
可能である。
本発明に用いられる不飽和二重結合を有するモノマ
ー,オリゴマーあるいはポリマーとしては、ポリイソシ
アネート(必要に応じてポリオール類と反応させておい
てもよい)と不飽和二重結合を含むアルコール、アミン
類との重付加反応により合成されるウレタンアクリレー
トあるいはウレタンメタクリレート類、 エポキシ樹脂とアクリル酸またはメタクリル酸との付
加反応により合成されるエポキシアクリレート類、 またはポリエステルアクリレート類、スピンアクリレ
ート類、ポリエーテルアクリレート類などがあげられる
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
またポリマーとしては、主鎖にポリアルキル,ポリエ
ーテル,ポリエステル,ポリウレタンなどの骨格を有
し、側鎖にアクリル基,メタクリル基,シンナモイル
基,シンナミリデンアセチル基,フリルアクリロイル
基,ケイ酸皮エステルなどに代表される重合性や架橋性
の反応基を導入したものがあげられるが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
また以上にあげたモノマー、オリゴマー、ポリマーは
常温で固体状であることが望ましい。
前述の不飽和二重結合を有するモノマー、オリゴマー
またはポリマーと光重合開始剤はバインダーと併用して
もよい。バインダーとしては、この様な有機成分高分子
重合体としては、ポリメチルアクリレート,ポリエチル
アクリレートなどのポリアクリル酸アルキルエステル
類、 ポリメチルメタクリれーと、ポリエチルメタクリレー
トなどのポリメタクリル酸アルキルエステル類、または
メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、マレイン
酸共重合体、 塩素化ポリエチレン,塩素化ポリプロピレンなどの塩
素化ポリオレフイン、 ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリアクリロ
ニトリルまたはこれらの共重合体、 ポリビニルアルキルエーテル,ポリエチレン,ポリプ
ロピレン,ポリスチレン,ポリアミド,ポリウレタン,
塩素化ゴム,セルロース誘導体,ポロニビルアルコー
ル,ポリビニルピロリドンなどがあげられるが、本発明
はこれらに限定されるものではない。これらのバインダ
ーは単一で用いてもよいし、適当な比で2種以上混合し
て用いてもよい。またバインダーとして相溶、非相溶に
限らずワツクス類を用いても構わない。
着色剤は、光学的に認識できる画像を形成するために
含有させる成分であり、各種顔料、染料が適宜用いられ
る。このような顔料、染料の例としては、カーボンブラ
ツク、 黄鉛,モリブデン赤,ベンガラ等の無機顔料、ハンザ
イエロー,ベンジジンイエロー,ブリリアントカーミン
6B,レークレツドC,パーマネントレツドF5R,フタロシア
ニンブルービクトリアブルーレーク,フアストスカイブ
ルー等の有機顔料、ロイコ染料,フタロシアニン染料等
の着色剤などがあげられる。
着色剤の量としては、バインダー光重合開始剤、不飽
和二重結合を有するモノマー、オレゴン、ポリマーの合
量に対し、0.1から30重量部が好ましい。
さらに本発明の画像形成層に熱重合防止剤、可塑剤な
どの添加剤を必要に応じて加えてもよい。
以上に述べた画像形成層は溶剤に溶解しこれを支持体
上に塗布した連続層であってもよいし、画像形成層を粒
子状の画像形成素体の分布層として設けたものでもかま
わない。
本発明の記録媒体に用いる第1支持体5及び第2支持
体6は従来より公知のものが使用できる。例えば、ポリ
エステル,ポリエチレン,ポリ塩化ビニル,セルロー
ス,ポリカーボネート,ナイロン,ポリアミド,ポリイ
ミドあるいは曲具帖紙,オフセツトマスター紙,スピリ
ツトカーボン紙等の紙類,更には亜鉛、アルミニウム等
の金属類等があげられる。このうち、光エネルギーを透
過する支持体としては、例えばポリエステル,ポリエチ
レン,ポリ塩化ビニル,セルロース,ポリカーボネー
ト,ナイロン,ポリアミド,ポリイミド等のフイルム類
が使用できる。
支持体の表面には、画像形成層と接着力変化を容易に
するために必要に応じて塗布層を設けることもできる。
また、支持体の表面にハレーシヨン防止層,紫外線吸収
層,可視光吸収層を設けてもよい。
画像形成層の厚みは1〜20μが好ましく、特に3〜10
μが好ましい。画像形成層が粒子状の画像形成素体の分
布層から成る場合は、素体の粒径は1〜20μが好まし
く、特に3〜15μが好ましい。また、素体の粒径分布は
数平均径に対して±50%以下が好ましく、特に±20%以
下が好ましい。
本発明の記録媒体を製造する方法としては、画像形成
層を構成する成分を適当な溶剤で混合溶融したものを一
方の支持体上に塗布し、溶剤を乾燥させた後、別の支持
体をはり合わせる。この時、互いに圧接した2本のロー
ラ間に通せば、均一なはり合わせが行える。また前記ロ
ーラを必要に応じて加熱することも有効である。
また画像形成層が微小な画像形成素体の分布層よりな
る時は、画像形成素体を構成する成分を混合溶融したも
のを噴霧乾燥等により粒子化して先づ微小な画像形成素
体を得、次に一方の支持体上に設けられた接着材層上
に、得られた画像形成素体を付着させる。接着材層は、
例えばポリビニルアルコールやエポキシ系,ウレタン系
の接着材など一般に接着材として用いられているものを
そのまま適用できる。最後に画像形成素体を付着させた
ものを、別の支持体とはり合わせて本発明の記録媒体を
得ることができる。
第7図は本発明の画像形成方法を実施する為の装置の
一例を示す概略図である。10は本発明の記録媒体、11は
記録媒体10を巻回した供給ロール、12は記録媒体10に光
エネルギーを一様に照射するための光照射手段で、例え
ば低圧水銀灯,降圧水銀灯,メタルハロイド,蛍光灯,
キセノンランプ等が使用できる。13は画信号に基づいて
制御回路14により熱パルスを発生せしめるサーマルヘツ
ド等の加熱手段である。記録媒体10としては通電により
発熱させる通電発熱型の記録媒体を用いる事も可能であ
り、この場合加熱手段13は通電の為の電気パルスを発生
せしめる通電ヘツドである。どの加熱手段13は複数の加
熱素子を備えている。加熱素子は1列あるいは複数列に
配列されるもの、マトリツクス状に配列されるものがあ
る。また加熱素子は各々分離したものでも、連続的な棒
状の通電発熱素材を複数の電極で分離したものでもよ
い。15は記録媒体10を構成する第1の支持体と第2の支
持体を安定的に分離する補助ローラである。
さて、供給ロール11から送り出された記録媒体10は、
サーマルヘツド13により画信号に基づいた熱パルスが与
えられる。一方、ランプ12から波長の異なる光が順次
に、しかも画信号に基づいた熱パルスに同期して照射さ
れる。転写像形成工程の原理は第5a図〜第5c図で説明し
たとおりである。第7図に示すランプ12は模式的に示し
たものであり、複数のランプにより波長の異なる光を照
射するとよい。すなわち、1つのランプで1つの波長の
光を照射するならば、画像形成素体の呈する色調の種類
と同数のランプが必要になる。こうして、サーマルヘツ
ド13及びランプ12により画像形成層に記録像が形成さ
れ、補助ローラ15によって第1の支持体と第2の支持体
を分離すれば、それぞれの支持体上に記録画像を得るこ
とができる。
第8図は本発明の画像形成方法の他の態様を実施する
ための装置の概略図である。第8図に示す実施例は、光
照射が画信号に基づいて制御され、熱は一様に与えられ
るものである。すなわち、第5a図に示した例で説明すれ
ば、発熱抵抗体20a,20cを発熱させる代わりに、サーマ
ルヘツド20の全体を一様に発熱させ、発熱抵抗体20a,20
cに相当する位置に波長λ1の光を照射する。波長λ2
の光を照射する場合も、発熱抵抗体20b,20cに相当する
位置に光照射する。波長λ3の光を照射する場合も同様
にする。
従って18は記録媒体10を一様加熱する加熱器で、例え
ばヒートローラの様なものでもよいし、セラミクス基材
上にヒーターを配したもので等を用いる事もできる。勿
論加熱温度の高精度な制御を目的とした温度センサーと
フイードバツクヒーター制御回路を設ける場合もある。
一方16は画信号に基づいて制御回路17により光照射する
ランプアレイであり、画像形成層の分光感度に依って選
択されるもので、レーザーアレイなどが用いられる。ま
たランプアレイの代りにレーザー走査系を用いてもよ
い。
ランプ16として用いるレーザーとしては例えばアルゴ
ンイオンレーザーがあげられる。アルゴンイオンレーザ
ーは488nm,515nmで発振するため、記録媒体の光重合開
始剤には上記の波長域に感度を有するものを使用する。
この様な光重合開始剤系としては、p,p′位にアルキル
アミノ基,環状アルキルアミノ基,ピロリジル基,ピペ
リジノ基,モルホリノ基,シアノ基,トリフルオロメチ
ル基などを有するスチリルスチリルケトン誘導体、 ジユロリジイル置換3−ケトクマリン誘導体などの増
感剤と、トリハロメチル基を有するS−トリアジンおよ
びカンフアーキノンなどのα−ジケトン誘導体などのラ
ジカル発生剤を組み合せた系などが用いられる。又、光
重合開始剤が紫外域に感度をもつ場合には、紫外線ラン
プアレイ又は紫外線を光学系で走査する方法が用いられ
る。
第8図に示す装置では画信号に基づいて制御されるの
が基本的に応答性に優れ且つ拡散性を小さくしうる光で
ある為、高速・高画質を得る事が容易である。
以上多色画像の形成について説明したが、光重合開始
剤として1種類のものを用いれば、第7図、第8図に示
した装置でモノカラー画像の形成も可能である。
また、第7図及び第8図に示す装置は、支持体上に記
録画像を形成するものであるが、転写手段として一対の
ローラ等を設けて、支持体上の記録画像を被記録体に転
写して画像を得る事も可能である。
更に、本発明の画像形成方法の形態として画像を形成
する工程すなわち光の照射手段と加熱手段を1つのユニ
ツトとし、該ユニツトを複数列配列して画像を形成する
事も可能である。この場合は高速化を図る上で有利な手
段となり得る。
本発明の画像形成方法は、印刷等に用いる版の作製に
も使用できる。
以下、実施例を揚げて本発明を更に具体的に説明す
る。
実施例1 第1表に示す成分を塩化メチレン溶剤で混合し、厚さ
6μmのPETフイルム上にソルベントコートし画像形成
層とした。溶剤乾燥後の画像形成層の厚みは8μmであ
った。次に画像形成層と厚さ100μmのポリプロピレン
フイルムを重ね合わせ、互いに1kg/cm2の圧接力で接す
る2本のローラ間に通し、PETフイルムを画像形成層に
固着させた。2本のローラの表面温度は90℃に保持して
おいた。
さて、記録媒体をロール状に巻回して第7図に示す装
置にPETフイルムが照射面になる様組み込んだ。サーマ
ルヘツド13としては8ドツト/mmのA−4サイズのライ
ンタイプで発熱素子列がエツジ部に配列されているもの
を用い、記録媒体10のテンシヨンにより発熱素子に押圧
されるようにした。そしてサーマルヘツド13の対向した
部所に、松下電器産業(株)製の蛍光灯FL1OA70E31/33T
15を配置した。この蛍光灯のピーク波長は313nmであ
る。
次に画信号に応じてサーマルヘツドの発熱を制御し
た。発熱時の通電エネルギーは、0.5w/dot×3msecとし
た。こうして蛍光灯12で光照射を一様にしながら、画信
号に応じてサーマルヘツドを制御・駆動し、10msec/lin
eの繰り返し周期で同期して記録媒体10を図示しないス
テツピングモータとドライブロールとで搬送した。そし
て補助ローラ15によってPETフイルムとポリプロピレン
フイルムを分離したところポリプロピレンフイルム上に
は所望の青色を呈する画像を得ることができた。またPE
T上にはポリプロピレンフイルム上に得られた画像の反
転像が残っていた。
一方、光エネルギーと熱エネルギーを付与せずに記録
媒体の支持体を分離したところ画像形成層はPETフイル
ム上に残存した。
実施例2 第2表に示す成分を実施例1と同様にポリプロピレン
フイルムとPETフイルムの間に形成した。ポリプロピレ
ンフイルムとPETフイルムは実施例1と同じものを使用
し、また画像形成層の厚みは6μmであった。
さて、こうして得られた記録媒体を用い実施例1と同
様の作画実験を実施したところ、ポリプロピレンフイル
ム上には所望の赤色を呈する画像を得ることができた。
またPET上にはポリプロピレンフイルム上に得られた画
像の反応像が得られた。なお、光源としては光重合開始
剤の吸収特性に合せて松下電器産業(株)製の蛍光灯FL
R16A70−BA37/33T16(発光ピーク波長370nm)を用い
た。
一方、光エネルギーを付与せずにこの記録媒体のポリ
プロピレンフイルムとPETフイルムを分離したところ、
画像形成層はPETフイルム上に残存した。
実施例3 第3表、第4表、第5表に示す成分をそれぞれ塩化メ
チレン溶剤で混合し、噴霧乾燥法により3種類の粒子状
の画像形成素体を作成した。できた画像形成素体の粒径
はほゞ8〜12μmの範囲に入っていた。第3表に示す画
像形成素体中の光重合開始剤は、第9図に示す吸光特性
に於いてグラフAの帯域の光を吸収して反応を開始し、
第4表で示す画像形成素体中の光重合開始剤はグラフB
の帯域の光を吸収して反応を開始し、第5表で示す画像
形成素体中の光重合開始剤はグラフCの帯域の光を吸収
して反応を開始する。また色画像形成素体の色はシア
ン、マゼンタ、イエローであった。
上記3種類の画像形成素体を等量ずつ混合したものを
用い、以下に示す方法によって記録媒体を作製した。
先ず、第2の支持体6として厚さ6μmのPETフイル
ムを用い、このPETフイルム上に日本合成化学工業社製
のポリエステル系接着材ポリエスターLP−022のトルエ
ン溶液を、乾燥後の厚みが約1μmとなる様塗布した。
塗布乾燥した接着材上に、前記得られた3種類の画像形
成素体の混合物を過剰量ふりかけた。接着材と未接触の
画像形成素体をエアーガンで除去した後、画像形成素体
と接触するように第1の支持体5として厚さ6μmのPE
Tフイルムを重ね合わせ、互いに1kg/cm2で圧接した2本
のローラ間に通した。2本のローラの表面温度は40℃に
保持しておいた。この記録媒体を別途、第1の支持体と
第2の支持体を分離させたところ、第2の支持体に画像
形成素体が残存した。こうして得られた記録媒体を巻回
して第10図に示す装置に第1の支持体側が光照射面とな
るよう組み込んだ。
本実施例では光源21としてピーク波長が335nmである
(株)東芝製20W健康線用蛍光ランプFL20SEを、光源22
としてピーク波長が390nmである(株)東芝製20W蛍光灯
FL10A70E390を、光源23としてピーク波長が450nmである
(株)東芝製20W蛍光灯FL10A70Bをそれぞれ用いた。サ
ーマルヘツド20は実施例1と同じものを用い、発熱時の
通電パルスは0.5w/dotをDuty33.3%で20mSecの時間印加
した。
第10図において、11は記録媒体10の供給ロール、111,
112はそれぞれ第1の支持体、第2の支持体の回収ロー
ル、24は記録紙(普通紙)、30は記録紙カセツト、25は
転写ロール、26は圧力ロールである。また32は本装置を
駆動制御する制御部である。
以上の装置を用い以下の如く画像を形成した。
先ず、シアンの画信号に対応してサーマルヘツド20に
通電を行うと同時に、蛍光灯21を一様に照射した。第11
図のタイミングチヤートに示す様に照射時間は30mSecと
した。照射終了後、10mSec経過してから第11図に示す様
にマゼンタの画信号に対応してサーマルヘツド20への通
電と、蛍光灯22からの一様な光照射を行う。この時の通
電時間及び照射時間は、シアンの場合と同じとした。更
にイエローの画信号についても同様に行い120mSec/line
の繰り返し周期に同期して記録媒体10を図示しないステ
ツピングモーターと転写ロール25で搬送した。そして第
1の支持体と第2の支持体を分離ローラ27で分離した
後、第1の支持体は回収ロール111に巻き取られ、また
第2の支持体は記録紙カセツト30より給紙ローラ29及び
搬送ローラ33によりガイド28を通って送り出された記録
紙24と重ね合わせて転写ローラ25及び圧力ローラ26の圧
接部に送られる。転写ローラ25はアルミローラより成り
内蔵されたヒータ34により表面温度が90℃になるよう加
熱制御されている。また圧力ローラ26はアルミローラー
にシリコンゴムを被覆したものを用いた。転写ローラ25
および圧力ローラ26の圧接力は25kg/cm2とした。
さて前記2本のローラ25,26間に第2の支持体と記録
紙24を重ね合わせて通過させると第2の支持体上の多色
画像は記録紙24上に転写され、排紙トレイ31に排出され
た。こうして得られた記録紙上の多色画像は色ズレが無
く、しかも彩度が高く鮮明で定着性の良好な高品位な画
像であった。
〔発明の効果〕
以上説明した通り本発明に於いては、画像形成に光エ
ネルギーおよび熱エネルギーを用いる為、従来の方法に
あった様な環境温度に影響を得る熱のみを用いる方法や
光エネルギーだけでも特性変化を得る記録媒体を用いる
方法に比べて、対環境安定性が高くなり、常に安定の高
精細な画像を得ることが可能となった。更に此の理由に
依り記録媒体の保存性や記録画像の保存性が向上した。
又、例えば熱だけを用いる方法は系は熱応答性に記録
速度が支配されたり、1つのエネルギーのみで画像形成
に必要なエネルギーを記録媒体に与える為に時間を大き
く必要とする従来の方法に対し、本発明は複数のエネル
ギーで制御するために高速記録に適している。
更に、本発明の画像形成方法は、波長の異なる光を短
時間で連続的に照射することにより多色の転写像を形成
することができ、従来の多色感熱転写記録方法が、記録
媒体に複雑な動きをさせて多色の画像を形成しているの
に対し、本発明の画像形成方法では記録媒体あるいは被
記録媒体に複雑な動きをさせる必要がなく、高速度で多
色の画像を得ることができる。従って1つの画素に色ず
れがなく、画像全体が非常に鮮明なものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の記録媒体の一例を示す側面図、第2図
は本発明の画像形成法を説明する図、第3図は本発明の
画像形成方法の他の例を説明する図、第4図は本発明の
記録媒体の他の例を示す側面図、第5a図〜第5d図は多色
記録を行うための本発明の画像形成方法を説明するため
の図、第6a図〜第6d図は本発明の画像形成方法の原理を
説明するための図、第7図及び第8図は本発明の画像形
成方法を実施する装置の例を示す概略図、第9図は光重
合開始剤の吸光特性を示すグラフ、第10図は実施例3で
用いた装置を示す断面図、第11図は駆動タイミングチヤ
ートの説明図、第12図は従来の記録媒体の例を示す側面
図である。 1は基紙、2は発色層、5は第1の支持体、6は第2の
支持体、7は画像形成層、8は加熱手段、9は光照射手
段、10は記録媒体、101は転写ローラ、102は圧力ロー
ラ、11は供給ロール、12は熱照射手段、13は加熱手段、
14は制御回路、15は補助ローラ、16はランプアレイ、17
は制御回路、18は加熱手段である。
フロントページの続き (72)発明者 宮川 昌士 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−293892(JP,A) 特開 昭60−126650(JP,A) 特開 昭59−46639(JP,A) 特公 昭39−8436(JP,B1) 特公 平7−19052(JP,B2) 特公 平7−111580(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の支持体と第2の支持体との間に、第
    1の支持体との接着力と第2の支持体との接着力との大
    小関係が光エネルギー及び熱エネルギーを付与すること
    により逆転する画像形成層を挟持し、前記画像形成層に
    前記光エネルギー及び熱エネルギーを、光エネルギーあ
    るいは熱エネルギーのうち少なくともどちらか一方を画
    信号に対応させて付与し、その後前記第1の支持体と前
    記第2の支持体とを分離することにより、前記第1の支
    持体上あるいは第2の支持体上に記録画像を形成する事
    を特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】第1の支持体と第2の支持体との間に、第
    1の支持体との接着力と第2の支持体との接着力との大
    小関係が光エネルギー及び熱エネルギーを付与すること
    により逆転する画像形成層を挟持し前記画像形成層に前
    記光エネルギー及び熱エネルギーを、光エネルギーある
    いは熱エネルギーのうち少なくともどちらか一方を画信
    号に対応させて付与し、その後前記第1の支持体と前記
    第2の支持体とを分離することにより、前記第1の支持
    体上あるいは前記第2の支持体上に記録画像を形成し、
    更に前記第1の支持体上あるいは前記第2の支持体上に
    形成された前記記録画像を被記録体に転写することを特
    徴とする画像形成方法。
  3. 【請求項3】第1の支持体及び第2の支持体と、前記第
    1の支持体と前記第2の支持体との間に挟持された画像
    形成層とからなり、前記画像形成層及び前記第1の支持
    体の間の接着力と、前記画像形成層及び前記第2の支持
    体の間の接着力との大小関係が、前記画像形成層に光エ
    ネルギー及び熱エネルギーを付与することにより逆転す
    ることを特徴とする記録媒体。
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