JP2582814B2 - 記録媒体 - Google Patents

記録媒体

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JP2582814B2
JP2582814B2 JP62303268A JP30326887A JP2582814B2 JP 2582814 B2 JP2582814 B2 JP 2582814B2 JP 62303268 A JP62303268 A JP 62303268A JP 30326887 A JP30326887 A JP 30326887A JP 2582814 B2 JP2582814 B2 JP 2582814B2
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/241Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プリンターや複写機、ファクシミリ等の利
用できる画像形成方法、転写記録媒体に関する。
〔従来の技術〕
近年、情報産業の急速な発展に伴ない、種々の情報処
理システム及び夫々のシステムに適した記録方法が開発
されている。このような記録方式の一つである、感熱転
写記録方式は使用する装置がコンパクトで騒音がなし、
操作性、保存性に優れているという特長を有している。
しかしながら、従来の感熱転写記録方式には、印字品
位が被転写体である紙などの表面平滑度に大きく影響さ
れたり、あるいは印字速度が主として熱ヘッドからの熱
供給により決められてしまうため、高速記録が難しい等
の問題があった。さらに、従来の感熱転写方式では、1
回の転写で1色の画像しか得ることができないため、多
色の画像を得るには、複数回の転写を繰り返して色を重
ね合わせる事が必要であった。しかし色の異なる画像を
正確に重ね合わせる異は非常に困難であり、色ずれの無
い画像を得ることは難しかった。
また、従来の感熱転写記録方法で多色の画像を得よう
とした場合、複数のサーマルヘッドを設けたり、あるい
は被転写媒体に逆層、停止等複雑な動きをさせなければ
ならず、装置全体が大きく複雑になったり、記録速度が
低下する等の欠点があった。
また、発色剤と顕色剤とを用いて多色の可視像を形成
するものとして米国特許第4,399,209号に記載のものが
ある。米国特許第4,399,209号は、感光性組成物と発色
剤とを含有したマイクロカプセルを基材上に配列した記
録媒体を用い、記録画像に応じて変換された,主に紫外
光によりマイクロカプセル内の感光性組成物を硬化させ
て転写像を形成し、更にこの転写像を顕色層を有する被
記録媒体に重ねて一対の圧力ローラ間のニップに通過さ
せてマイクロカプセルを破壊し,かつ画像を顕色する転
写形成システムを開示している。この転写形成システム
は、発色剤を画像形成シートに造像的に転写し、そこで
発色剤が反応して画像を形成することによって多色画像
を得るものである。
また、米国特許第4,416,966号に、顕色剤が感光マイ
クロカプセルと同一の支持体表面上に存在するセルフコ
ンティンド(self−contained)画像形成システムを開
示している。この米国特許第4,416,996号に記載の画像
システムは、記録画像に応じて変換された主に紫外光に
より露光した後、画像形成シートを圧力ロールを通過さ
せて、マイクロカプセルを破壊し、内相を造像的に放出
させる。その際、発色剤は、通常別個の層内に設けられ
る顕色剤に移行し、そこで発色剤は反応しかつ色画像を
形成する。
上記2方式のような記録方式はいずれもマイクロカプ
セル内に光開始剤を含有し、光開始剤の感光波長域を異
ならせしめ、それぞれの感光波長域に対応するように変
換された主に紫外光により、マイクロカプセル内の内容
物を硬化させるものである。しかしながらこれらの方式
の共通の問題点は、像形成に用いる手段が、いずれも主
に紫外光すなわち光エネルギーのみをマイクロカプセル
を配列した基材上に照射することで、記録媒体上転写潜
像を形成するために、鮮明な記録画像を高速で得るに
は、光に対して高感度の感光材料を用いるか、または、
高いエネルギーの光を照射する必要があった。
しかしながら、光反応のみを利用した高感度の記録媒
体の場合、光未照射時の反応性も高く、室温付近での保
存安定性が悪いという致命的な欠点があった。また、高
エネルギー光を得るには装置が大型化し、多色記録を得
るための装置としては大型化し、装置コストも大とな
り、実用上望ましくない。
また、上記記録方法は、顕色方法としてロイコ染料の
発色を利用しているために本質的に記録画像の安定性が
劣るという欠点も有している。
さらに、露光後の加圧による現像を容易にせしめるた
めに、マイクロカプセルの内包物は常温で液相を有する
感光組成物とする必要があり、保存安定性にとぼしく、
さらに得られた画像も未反応物が破壊されるために存在
モノマー臭があり、実用的に望ましくない特性を有す
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記従来の問題点を解決する画像形成方
法、即ち、高品位の転写像を形成でき、高速記録が可能
で、中間調記録が可能で、多色の転写画像を得る場合に
も被転写媒体に複雑な動きをさせることなく、鮮明な、
色ずれのない多色画像が得られる画像形成方法に有効に
供し得、高感度で優れた転写率を有する記録媒体を提供
することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的は、光を含む複数種のエネルギーをそれら
のうち少なくとも一種のエネルギーを画像記録情報に対
応させて付与することにより、その転写特性が変化する
転写記録層を支持体上に有する記録媒体であって、該転
写記録層が、少なくとも着色剤と、光エネルギー及び熱
エネルギーの付与によって、転写特性を支配する軟化温
度が上昇する固体状の感応成分とを含有し、該感応成分
が少なくとも光重合開始剤、不飽和二重結合を有するモ
ノマーもしくはオリゴマー、及び結着成分より構成さ
れ、該結着成分として、ガラス転移点が30℃以上、且つ
重量平均分子量が5×104以上の熱可塑性高分子化合物
を用いるとともに、該高分子化合物の含有量が前記転写
記録層に対し5〜70重量%であることを特徴とする記録
媒体によって達成される。
本発明の記録媒体を用いての転写記録、すなわち転写
像の形成は、基本的には上記の如き転写記録層に光エネ
ルギーと熱エネルギーをそれらのうち少なくとも一種の
エネルギーを画像記録情報に対応させて付与することに
より転写特性を変化させ、その転写特性の違いによる転
写像を例えば加熱と加圧を用いることにより被転写体に
転写することにより行なわれる。この転写特性を支配す
る物性は、具体的には転写記録層の軟化温度の変化や軟
化温度に基く粘着性の変化などである。
尚、転写記録層は上記の如き各成分を含有する限りに
おいて、これら各成分を微小な粒状の画像形成素子の分
布層としたり、これら各成分を混合した組成物を単に支
持体に塗布するなどして形成した層状構造などの種々の
形態をとり得るものであるが、特に支持体上に微小な画
像形成素体を設けてなるものが好ましい。また、画像形
成素体として各成分をコア部とし、マイクロカプセルと
してもよい。
本発明の記録媒体を用いての画像形成方法の好ましい
例を説明するため、第1a図〜第1d図により説明する。
第1a図〜第1d図の各時間軸(横軸)はそれぞれ対応し
ている。また、転写記録層には感光成分として、少なく
とも光重合開始剤、不飽和二重結合を有するモノマーも
しくはオリゴマーおよび結着成分が含まれている。
第1a図はサーマルヘッド等の加熱手段を時間0〜t3
間発熱駆動させた場合の加熱手段の表面温度を示す。こ
の加熱手段に圧接している転写記録媒体は加熱手段の温
度変化に伴い、第1b図に示す温度変化をする。この転写
記録媒体は融点あるいは軟化点(Tm)を有するモノマー
あるいはオリゴマーを含み、Tmを越えた温度で第1c図に
示す如く粘度が急激に低下する。この時、図中に符号B
にて示すように光照射が行われると、転写記録層中の光
重合開始剤が活性化され、且つ重合性モノマーが重合す
る確率が飛躍的に大きくなって、硬化が急激に進行し、
転写記録媒体の軟化温度がTs→Ts′に上昇する、この様
子を第1d図に示す。一方加熱と光照射が同時、且つ有効
に行なわれなかった転写記録層の部分では、図中の符号
Aにて示すように軟化温度の上昇が起こらない。そこで
例えばTa<Tr<Ta′を満たすTrに転写記録媒体を加熱
(但しTa,Ta′は転写記録層の軟化温度の変動により変
化する転写開始温度)し、被転写記録媒体と圧着すれ
ば、硬化が進行し、軟化温度の上昇した部分は転写せ
ず、軟化温度の上昇を生じなかった部分が転写されて画
像記録が成される。
尚、本発明における転写開始温度は、次の様にして測
定する。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗
布された6μ厚の転写記録層と被転写媒体として用いる
表面平滑度(ベック平滑度)が50〜200秒、厚さ0.2mmの
上質紙とを対向させて転写記録媒体と上質紙とを次に示
す2つのロールで挟持して2.5mm/sec.の速度で搬送す
る。2つのロールのうち第1のロールは転写記録媒体側
に配され、300Wのハロゲンヒータ内蔵の鉄ロールであり
直径は40mmである。又、上質紙側の第2のロールは直径
40mmの鉄ロールの表面が0.5mm厚のフッ素ゴムで被覆さ
れており、2つのロールは線圧4kg/cmの圧力で対向して
いる。第1のロールの表面をサーミスタで検出し、所定
の温度に維持する様にハロゲンヒーターを制御する。2
つのロールの間を通過した後4秒後に上質紙を平面に保
ちながら、転写記録媒体を略90゜の角度で、ロールの搬
送速度と等速で引張り転写記録媒体と上質紙とを剥離
し、転写記録層の上質紙への転写の有無を観察する。こ
うして徐々にヒートロール(第1のロール)の表面温度
を上昇させながら(昇温速度10℃/MIN以下)転写画像の
光学濃度が飽和したときの温度を測定し、転写開始温度
を知ることができる。
また、光エネルギーと熱エネルギーの付与は同時でも
よいし、別々でもかまわない。
第2a図は本発明の画像形成方法を用いて画像形成する
に好適な装置の一例の概略図である。この記録装置は、
複数の加熱素子を備えた単一の加熱手段を、画信号に応
じて選択的に駆動するとともに、少なくとも前記駆動さ
れた加熱素子の位置に、記録しようとする画像の色調に
より異なる光照射して多色の転写像を形成するための形
成方法を実施するためのもので、図中に符号1にて示す
ものが本発明に言うところの転写記録層1bをフィルム
(支持体)1aに配した記録媒体、2は記録媒体1を巻回
した供給ロール、3は記録媒体1に光を一様照射するた
めのの低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハロイド、蛍光
灯、キセノンランプ等の光照射手段、4は画信号に基づ
いて制御回路5により熱パルスを発生せしめるサーマル
ヘッド等の加熱手段である。ここで、記録媒体1は、通
電して発熱させる通電発熱型の記録媒体を用いる事も可
能であり、此の場合加熱手段4は通電の為の電気パルス
を発生せしめる通電ヘッドとするとよい。この加熱手段
4は、複数の加熱素子(加熱素子は、例えば加熱手段が
サーマルヘッドとする場合には、発熱抵抗体、加熱手段
を通電ヘッドの場合には電極とするとよい。)を備えて
いる。加熱素子は一例に配列してもよいし、その他マト
リクス状もしくは複数列配列など所望の配列方法をとり
得る。また加熱素子は各々分離したものでも、連続的な
棒状の通電発熱素子を複数の電極で分離されたものでも
よい。
8,9は転写手段で、8は内部にヒーター7をもつヒー
トロールであり、9は前記ヒートロール8に対向配置さ
れ、普通紙やOHPシート等の被転写体10及び記録媒体1
をはさんで押圧するピンチローラ、11は転写記録後転写
記録場他意を巻取る巻取りロールである。記録画像12は
被転写体10に形成されて記録媒体から分離される。
さて、供給ロール2から送り出された記録媒体1は、
サーマルヘッド4により画信号に基づいた熱パルスが与
えられる。サーマルヘッド4により転写記録媒体1に熱
パルスが与えられるのと同時にランプ3から波長の異な
る光が順次(色)画信号に基づいた熱パルスに同期して
照射される。転写像形成工程の原理は第1a図〜第1d図で
説明したとおりである。図に示すランプ3は模式的に示
したものであり、複数のランプにより波長の異なる光を
照射するとよい。すなわち、1つのランプで1つの波長
の光を照射するならば、画像形成素体の呈する色調の種
類と同数のランプが必要になる。
サーマルヘッド4及びランプ3により転写記録層1aに
転写像が形成され、この転写像はヒートロール8及びピ
ンチローラ9により被転写媒体10に転写される。
此の場合、前述した様に画信号に基づいて制御される
のは基本的にサーマルヘッド等の選択的加熱手段の1つ
であり、制御回路は従って簡素なものとしうる。その結
果小型な高信頼性の装置の実現及び安定的な画像形成が
容易となる。
また画信号に応じて加熱と光照射との双方を制御する
事も可能である。例えば、熱を第1a図〜第1d図に示す例
と同様に加えて、発熱した発熱抵抗体に対応した位置に
光を照射する。つまり、第1a図〜第1d図に示す例では光
を一様に照射するが、加熱と光照射の双方を制御する場
合は、光照射位置がサーマルヘッドの発熱位置と合致す
るように制御される。こうして、転写記録層の画像形成
素体として波長依存性のものを使用した場合には、画像
形成素体の色に応じて光の波長を順次変化させ、画像形
成素体として温度依存性のものを使用した場合は、画像
形成素体の色に応じて加熱温度を変化させる。
以上のように加熱と光照射の双方の制御は、転写像の
物性変化のコントラストを大きくする為に有利であり、
シャープな画像をえる事が容易となる。又、片方が劣化
した場合に画像に与える影響も半減する為、信頼の高い
装置とすることができる。
以上、主として多色画像の形成について説明したが、
転写記録層1bに含有する着色剤を一種とすれば、第2a図
に示す装置のモノカラー画像の形成も可能である。
本発明の記録媒体は、転写記録層の感応成分として、
少なくとも光重合開始剤と、不飽和二重結合を有するモ
ノマーもしくはオリゴマーと、結着成分とを含有する。
このような本発明の記録媒体を用いての転写記録は、前
述した如く光エネルギーおよび熱エネルギーを利用して
転写像を形成し、こうして転写像の形成された転写記録
層を被転写体に転写することからなるが、一般的に次の
ような性状を有することが望まれる。すなわち、転写像
形成時における加熱温度は、使用するサーマルヘッドの
加熱特性や通電ヘッドの加熱特性あるいは記録媒体を担
持する支持体の耐熱性等を勘案した所望のものとするこ
とができるが、装置への負担、熱効率などを考慮する
と、加熱温度としては、一般的に30〜150℃程度が所望
されるので、この温度範囲内において記録媒体に光エネ
ルギーおよび熱エネルギーを照射した時に転写特性が速
やかに生じること、言い換えれば高感度であることが望
まれる。
そこで本発明者らは、このような要求を満足すべく鋭
意検討したところ、感応成分を構成する結着成分として
ガラス転移温度(Tg)が30℃以上、重量平均分子量が5
×104以上の熱可塑性高分子化合物を適量用いてやるこ
とが有効であることを見い出し本発明に至ったものであ
る。
転写記録層中に熱可塑性高分子化合物の結着成分を混
入すると、モノマーもしくはオリゴマーが重合する場
合、結着成分である高分子化合物と複雑にからみ合う割
合が多くなるため、モノマーもしくはオリゴマーを単独
で用いた場合に比してより大きな転写特性の変化が見ら
れる。しかしながら、結着成分にガラス転位温度が30℃
よりも低い熱可塑性高分子化合物を用いると、転写工程
で結着成分自身が強い粘着性を有するために、転写記録
層の転写特性の変化が小さくなってしまう。逆に、ガラ
ス転位点が30℃以上である場合、転写記録層中の感応成
分の分子運動が常温においては制約を受けるため、常温
下での感度が低下し、加熱下での感度とのコントラスト
が大きくなる。従って、結着成分のガラス転位温度は30
℃以上、更には50℃以上が好ましい。
また結着成分のガラス転位温度が150℃を越える様な
場合、転写工程で転写のために必要なエネルギーが高く
なってしまうため好ましくない。
このような熱可塑性高分子化合物として好ましいもの
は、例えばポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタ
クリレート、ポリフェニルメタクリレート等のアクリル
樹脂、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル等のビ
ニル樹脂、メチルセルロース、セルロースシアノレー
ト、セルロースアセテート、セルロースナイトレート、
セルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導
体、ポリカーボネート、ポリビニルホルマール等が挙げ
られる。その他、塩素化ゴム、塩素化ポリエチレン、塩
素化ポリプロピレン等の塩素化樹脂の塩素化率を高めて
Tgを30℃以上とした高分子化合物も有用である。
これら高分子化合物の転写記録層中に占める割合は、
5〜70重量%(以下、wt%と記す)とすることが必要で
ある。より好ましくは5〜40wt%である。
ガラス転移温度が30℃以上である高分子化合物が余り
多くなって70wt%を越えると、転写記録層の転写開始温
度が高くなりすぎ好ましくはない。。
一方、結着成分が5wt%に満たないと、結着成分の効
果が得られない。
また、熱可塑性高分子化合物の重量平均分子量(Mw)
は5×104以上であることが必要である。結着成分であ
る高分子化合物の重量平均分子量が大きくなると、転写
像形成時のサーマルヘッド等による加熱の際に、より少
ない光照射量で転写特性が大きく変化して高感度な記録
が行なえるためである。一方、重量平均分子量が5×10
4に満たないと、皮膜性が低下して転写率が低下するた
めである。この重量平均分子量は1×105以上であるこ
とがより好ましい。
本発明の記録媒体の有する感応成分としての不飽和二
重結合を有するモノマーもしくはオリゴマーとしては、
トリス2−メタクリロキシイソシアヌレート、トリメタ
アリルイソシアヌレート、トリアクリルホルマール、N,
N′−メチレンビスアクリルアミド及びシクロヘキシレ
ンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイ
ソシアネート等のイソシアネートと、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート等との反応生成物より成る
ウレタンアクリレート、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂とアクリル酸あるいはメ
タクリル酸より合成されるエポキシアクリレート等が挙
げられる。
本発明の記録媒体が含有する着色成分は、光学的に認
識できる画像を形成するために含有させる成分であり、
各種顔料、染料が適宜用いられる。このような顔料、染
料の例としては、カーボンブラックや黄鉛、モリブデン
赤、ベンガラ等の無機顔料、ハンザイエロー、ベンジジ
ンイエロー、ブリリアントカーミン6B、レークレッド
C、、パーマネントレッドF5R、フタロシアニンブル
ー、ビクトリアブルーレーク、ファストスカイブルー等
の有機顔料、ロイコ染料、フタロシアニン染料等を挙げ
ることできる。
本発明における光重合開始剤としては、アゾ化合物、
有機イオウ化合物、カルボニル化合物、ハロゲン化合物
などのラジカル開始剤が好ましい。例えば、ベンゾフェ
ノン、ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、4−N,N
−ジメチルアミノ−4′−メトキシ−ベンゾフェノン等
のカルボニル化合物、ジブチルスルフィド、ベンジル・
ジスフィルド、デシルフェニルスルフィド等の有機硫黄
化合物、ジ−tert−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパ
ーオキシド等の過酸化物四塩化炭素、臭化銀、2−ナフ
タリンスルホニルクロライド等のハロゲン化合物、アゾ
ビスイソブチロニトリル、ベンゼンジアゾニウムクロラ
イド等の窒素化合物等があげられる。
これら各成分の他、転写記録層は必要に応じてハイド
ロキノン、p−メトキシフェノール、p−tert−ブチリ
カテコール2,2′−メチレン−ビス(4−エチル−6−t
ert−ブチルフェノール)などの安定化剤を含有させて
もよい。
更には、上記光重合開始剤のエネルギーに対する活性
化を高めるため、p−ニトロアニリン、エチルジメチル
アミノベンゾエート、1,2−ベンゾアントラキノン、p,
p′−ジメチルアミノベンゾフェノン、アントラキノ
ン、2,6−ジニトロアニリン、ミヒラーズケトンなどの
増感剤を含有させてもよい。
本発明に基く記録媒体は、基材フィルム上に一層に塗
工し使用する事が可能であるが、大気中の酸素阻害によ
る感度低下を防止する為、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のフィルムを記録媒体上に圧着せしめ、転写記録潜
像形成後に剥離する手段も有効である。また、一方転写
記録媒体を造粒し、酸素透過性の小さい高分子化合物に
て被覆すれば、感度低下の防止、更には画像の解像性も
向上でき得る。更には、着色剤及び吸収波長領域の異な
る光開始剤より成る複数種の組成体をマイクロカプセル
化し、ランダムに基材フィルム上に担持することにより
カラー記録に対応する転写記録媒体となる。
転写記録層を構成する画像形成素体として第5図に示
すようなマイクロカプセルを使用する場合には、コア部
1dに上記説明した材料を含有させる。マイクロカプセル
の壁材1cに用いられる材料としては、ゼラチン、ゼラチ
ン−アラビアゴム、エチルセルロース、ニトロセルロー
ス等のセルロース系尿素ホルマリン、ナイロン、テトロ
ン、ポリウレタン、ポリカーボネイト、無水マレイン酸
系共重合体、塩化ビニルデン、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等
が挙げられる。
本発明の記録媒体は、転写記録層の厚みは1〜20μが
好ましく、特に3〜10μが好ましい。転写記録層が画像
形成素体(マイクロカプセル状のものを含む)で構成さ
れている場合には、画像形成素子の粒径は1〜20μが好
ましく、特に3〜10μの粒径が好ましい。また、画像形
成素体の粒径分布は、数平均径に対して±50%以下が好
ましく、特に±20%以下が好ましい。マクロカプセル状
の画像形成素体の壁材の厚さは、0.1〜2.0μが好まし
く、特に0.1〜0.5μが好ましい。
マイクロカプセル化の方法としては従来公知の方法が
いずれも適用でき、例えば単純コアセルベーション法、
コンプレックスコアセルベーション法、界面重合法、in
−situ重合法、界面沈殿法、相分離法、スプレードライ
ング法、気中懸濁被覆法、メカノケミカル法などが用い
られる。
画像形成素体を支持体に結着させるには、例えばポリ
ビニルアルコール(PVA)やエポキシ系接着剤などの塗
布用バインダーを支持体に塗布し、この塗布用バインダ
ー上に画像形成素体を配置することにより行う。塗布用
バインダーの厚みは0.1〜1μが好ましい。
本発明の記録媒体を、多色画像形成方法に使用する場
合には、転写記録層を構成する画像形成素子が、着色剤
の種類によって波長依存性を有することが必要である。
すなわち、転写記録層がn種類の色の画像形成素体によ
り構成されている場合には、着色された色ごとに異なる
波長の光、即ちn種類の異なる波長で急激に反応速度が
変化する様な感応部分の組合せで画像形成素体の分布層
を構成する。この様な感応成分の組合せとして、例え
ば、増感剤として の様におよそ400〜500nmで感光するものと、また の様におよそ480〜600nmで感光するものを用いる事によ
って2色記録を可能にする。この場合両者の感光域は、
480〜500nmの波長域が重なってはいるが感度の低い領域
でもあり、また光源を適当に選択する事で、殆ど完全に
両者を分離できる。
また、これらに340〜400nmで感光するアゾ化合物や30
0〜400nmで感光するハロゲン化合物を組合せる事によっ
て3色の画像形成素体を用いる事ができる為、フルカラ
ー記録へと展開が可能となる。
更に、光重合反応開始剤の組合せとして、2−クロ
ロチオキサントン/エチルp−ジメチルアミノベンゾエ
イトと、ジクロロベンゾフェノン/エチルp−ジメチ
ルアミノベンゾエイトの組合せを用いることもできる。
この組合せに対して使用する光源としては、ピーク波
長が390nmの蛍光灯とピーク波長313nmの蛍光灯が使用
できる。同一反応量を得る(転写濃度が等しい)ために
必要な照射エネルギーは−の組合せを1とすると、
−は4、−の組合せは1.1、−は5であ
る。
従って、の照射エネルギーを1、の照射エネルギ
ーを1.1とすることで、,の反応を区別することが
できる。
また異なる色調を呈する画像形成素体に含まれる感応
成分の波長依存性がほぼ等しい場合も、着色剤のフィル
タ効果によって、波長依存性を持たせる事が可能であ
る。例えば着色剤が青の場合、この青の着色剤は青い光
の波長約400〜500nmを反射及び透過し、緑〜赤の500〜7
00nmの波長の光を吸収する。従って、青い着色剤を含有
する画像形成素体は青い光に感応する。同様な理由で赤
い着色剤を有する場合赤い光に感応する事ができる。そ
こで青から赤までの光に感応すうる感応成分を有しても
その着色剤によって波長依存性を持たせる事ができる。
本発明の記録媒体は、空気中の酸素のために転写記録
層のラジカル反応が抑圧されることがある。これを防止
するために、例えばポリビニルアルコール水溶液に界面
活性剤を少量加えたものを酸素防止層として転写記録層
上に塗布するのが好ましい。この酸素防止層は転写像形
成後水洗いして除去する。又、マイクロカプセル化され
た素体の場合は壁材に酸素防止層としての機能を持たせ
る事ができる。
本発明の記録媒体は、例えば次のようにして製造する
ことができる。
感応成分、安定剤、着色剤等の各成分を溶融混合して
アプリケーター等により基材上に塗して本発明の転写記
録媒体を作成する。また、転写記録層が画像形成素体に
より構成されている場合には、前記成分を各色毎に噴霧
乾燥法等によって、微小な画像形成素体とし、この画像
形成素体を前述の接着方法により支持体上に接着するこ
とによって所望の記録媒体を得る事ができる。
画像形成素体が、マイクロカプセルにより構成されて
る場合には、マイクロカプセルの画像形成素体を製造
し、粒子上の画像形成素体の場合と同様にして、支持体
上に接着させる。
また、該画像形成素体を支持体上に静電気的に付着さ
せても良く、その場合には画像形成素体または支持体ま
たは両方をコロナ帯電させるか摩擦帯電させ付着させ
る。
本発明に於いて、画像形成素体を支持体上に物理的ま
たは化学的に担持する方法には、物理的方法としては上
記のような塗布用バインダーによるものや静電気的に付
着させる方法があり、化学的方法としては画像形成素体
と支持体とが接する表面のそれぞれに官能基を持たせ化
学的に結着する方法等がある。
支持体としては、特に限定されるものではなく、従来
より公知のものをそのまま使用できる。例えば、支持体
としてはポリエステル、ポリカーボネート、トリアセチ
ルセルロース、ナイロン、ポリイミド、ポリエチレンテ
レフタレート、アラミド樹脂等が挙げられ、これらはフ
ィルム状、板状、ドラム状、球状であってもよい。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を更に説明する。
実施例1 第1表に示す成分をジクロルメタン溶剤に溶解せし
め、厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
(PET)上にソンベントコート法により厚さ4μmにて
塗布した。この膜上にポリビニルアルコール(Mw=120
0)水溶液をソンベントコート法にて塗布し酸素防止膜
(膜厚10μm)を形成した試料とした。
次に、上記手段にて作成した試料を所定の温度に加熱
したホットプレート上に乗せ、試料と対向する位置に入
力2Kwの高圧水銀灯を設置し所定の時間紫外光を照射し
た。紫外線照射の後、反応を加速、均一化するために、
試料を100℃のホットプレート上に3病間置き、その後
ポリビニルアルコール(PVA)の酸素防止膜を水洗して
除去した。
次いで、この試料を転写記録層に平面平滑度10〜30秒
の範囲にある普通紙を重ねた後、該紙を重ねた試料を前
述した第2a図の分離転写部に対応した部分を有する装置
のヒートロール8とピンチロール9とで挟んで搬送し
た。ヒートロール8は300wのヒータを内部に持ち、表面
を2mm厚さのシリコンゴムで被覆したアルミロールで表
面を150℃に保つ様にヒータを制御した。ピンチロール
9はJISゴム硬度計の硬度50゜のシリコンゴムロールで
押圧を1〜1.5Kg/cm2とした。
こうして搬送した試料からPETフィルムを剥離して露
光部の転写の有無を見た。
このような操作を光照射時の温度と光照射時間とを種
々に変化させて行ない、光照射部分の転写温度を150℃
以上とするに必要な光照射時間を求めた。結果を第7図
に、光照射温度の逆数と転写温度を150℃以上とするに
必要な光照射時間の逆数(感度と定義する)との関係と
して示した。
この第7図から明らかなように、本発明の記録媒体
は、非加熱条件下においての光照射に対しては低い感度
特性を有し、一方、加熱条件下においては高い感度特性
を示す、極めて優れた保存安定性と感度とを有するもの
であることが分った。
これとは別に、上記手法にて作製した試料をロール状
に巻き回して第2a図に示す装置に組み込んで記録を行な
った。
サーマルヘッド4としては8ドッド/mmのA−4サイズ
のライン・タイプで発熱素子列がエッジ部に配列されて
いるものを用い、記録媒体1の基材1a側が発熱素子に接
する様に配し、記録媒体1のテンションにより発熱素子
に押圧される様にした。そして対向した部所で記録媒体
1に対向する位置に2KWの高圧水銀灯3を配置した。
次に画像信号に応じてサーマルヘッドの発熱を制御す
る。本実施例においては光と熱が与えられて転写開始温
度が上昇する転移記録層を扱う為、ネガ記録となる。即
ちサーマルヘッドの制御はマーク信号(黒)の場合は通
電せずマーク信号でない(白)の時に通電して発熱させ
る。
此の発熱時の通電エネルギーは0.8w/dot×2.0msec.で
あった。こうして高圧水銀灯で光照射を一様にしながら
上記した様な容量で画信号に応じてアーマルヘッドを制
御、駆動し50msec./1ineの繰返し周期で同期して記録媒
体をステッピングモータとドライブゴムロールとで搬送
した。
次いでPVA膜を除去し、記録紙と密着して第2a図分離
転写部のヒートローラを搬送した後PETフィルムを剥離
したところ、定着性の良好な高品位画像を形成できた。
実施例2 実施例1の各成分を第2表に示す割合に変えて、実施
例1と同様の手法にて試料を作成した後、この試料につ
いて、光および熱エネルギーをともに付与しない場合の
転写開始温度(第8図中に符号Fにて示す)と、100℃
の加熱条件下で光照射を行なった際に転写温度を150℃
以上とするに必要な光照射時間(第8図中に符号Eにて
示す)とをグラフ化して第8図に示す。
この第8図から明らかなように、光および熱エネルギ
ーを付与しない場合の転写開始温度は、結着成分が増加
するにつれて上昇し、70wt%付近で150℃を越える。一
方、5wt%に満たない場合には転写率が悪く、しかも画
像濃度が低かった。
すなわち、本発明の範囲内である5〜70wt%、特に5
〜40wt%で高感度な記録媒体が得られていることが分
る。
実施例3 第5表に示す成分を用い、実施例1と同様にして試料
を作成した後、この試料について実施例1と同様にして
光照射温度の逆数と感度との関係並びに画像形成特性を
調べた。結果を第7図に示す。本例の場合も良好な感度
の熱依存性を示し、また作画においても良好な画像形成
が可能であった。
実施例4 第3図に示す如く転写記録層1bはコア、1dとして第3
表および第4表に示す成分を用いて次に示す方法により
マイクロカプセル状の画像形成素体を形成した。
即ち、第3および第4表に示す成分10重量部を塩化メ
チレン20重量部に混合したものを、カチオン又はノニオ
ン等HLB値の少なくとも10倍以上の界面活性剤とゼラチ
ン1gを溶解した水200mlに混合し、60℃加温下ホモミキ
サーによって、8,000〜10,000rpmで攪拌して乳化し、平
均粒径26μmの油滴を得る。
更に60℃下で攪拌を30分間続け塩化メチレンを留去す
ることにより平均粒径を10μmにする。これにアラビア
ゴム1gを溶かした水20mlを加え、ゆっくり冷却しながら
NH4OH(アンモニア)水を添加しpH11以上にすることに
よってマイクロカプセルスラリーを得、グルタルアルデ
ヒド20%水溶液1.0mlをゆっくり加えてカプセル壁を硬
化する。
その後ヌッチェ濾過で個液分離し、真空乾燥器で35
℃、10時間乾燥してマイクロカプセル状の画像形成素体
を得る。
前記の如くして形成された画像形成素体(平均粒径10
μm)をそれぞれ等量混合し、第3図に示すようにPVA5
%水溶液に界面活性剤を100cc当たり数滴垂らしてなる
付着剤1fを用いて厚さ6μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルムよりなる支持体1a上に付着して転写記録層
1bを形成し、これによって第3図示の如き記録媒体1を
得た。
上記記録媒体をロール状に巻き回して第2a図に示す装
置に組み込んだ。ここで3で示される光源は、両組成体
の吸収特性に対応させ、発光ピーク波長355nm(東芝製f
110A70E39)及び発光ピーク波長390nm(東芝製FL10A70E
39)の2種の蛍光灯を並列に配置し、試料面との間に1m
mのスリットを介して照射できる第2b図に示す如きもの
とした。
転写記録層1bは所定波長の光と熱とが付与されると軟
化点温度が上昇し、記録紙10に転写されなくなる性質を
有している為に第4図のタイミングチャートに示すよう
に、赤色記録に際しては発熱素子列のうち画信号の赤に
相当する発熱素子に通電せず、画信号の白(記録媒体1
は白色とする)に相当する部分に25msの通電を行ない、
5msの遅れをもって蛍光灯3bを一様に照射する。このと
きの照射時間は45msとする。
次に黄色記録に際しては、前記照射終了後50ms経過し
てから、即ち前記通電時間より100ms後に今度は発熱素
子列のうち画信号の黄に相当する発熱素子には通電せず
に画信号の白に相当する部分に25msの通電を行い、5ms
後に蛍光灯3cを一様に照射する。このときの照射時間も
前記と同様に45msである。
以上のような要領で黄、赤、白の画信号に応じて、サ
ーマルヘッド4を制御して転写記録層1bにネガ像を形成
し、200ms/1incの繰り返し周期で同期して記録媒体1を
搬送した。更に第2a図に示す分離転写部4に置いて、前
記像が形成された転写記録層1bを記録紙10に圧接して加
熱することによって黄、赤2色の転写像を記録紙10に転
写することが出来た。
上記の如くして2色記録がワンショットで行われるも
のである。
尚、第5図に第3図に示す成分の開始剤の吸収スペク
トルAと、第4表に示す成分の開始剤の吸収スペクトル
Bを示す。また第6図に、使用した二種の蛍光灯の発光
スペクトルを示す。
比較例1 第6表に示す成分を用い、実施例1と同様にして試料
を作成した後、この試料について実施例1と同様にして
光照射温度の逆数と感度との関係並びに画像形成特性を
調べた。結果を第7図に示す。本例の場合、作画におい
て画像は形成されたが、その感度および転写率は実施例
に比して低いものであった。
比較例2 第7表に示す成分を用い、実施例1と同様にして試料
を作成した後、この試料について実施例1と同様にして
光照射温度の逆数と感度との関係並びに画像形成特性を
調べた。結果を第7図に示す。本例においては、感度の
熱依存性は余り大きくなかった。また、作画の際に画像
に白ぬけが見られた。
比較例3 第8表に示す成分を用い、実施例1と同様にして試料
を作成した後、この試料について実施例1と同様にして
光照射温度の逆数と感度との関係並びに画像形成特性を
調べた。結果を第7図に示す。本例においては、重量平
均分子量が低く100℃下での感度が実施例1の1/3程度に
低下した。また、作画を駆動速度150msec./1ineとして
印字速度を遅くして行なったが、実施例1に比べて転写
率が悪く、画像濃度も低かった。
〔発明の効果〕 本発明の転写記録媒体は、転写記録層に熱可塑性高分
子化合物の結着性組成物を混入することにより転写記録
層の感度を高めるとともに、この熱可塑性高分子化合物
のガラス転移温度を30℃以上として常温での感度を抑え
ている。このため、鮮明な高コントラストの記録画像が
得られる。
また、混入する熱可塑性高分子化合物の重量平均分子
量を5×104以上としているため、更に高感度で転写率
の良好な転写記録媒体となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の記録媒体を用いた転写記録の原理図で
あり、第2図は本発明の記録媒体を用いて転写記録を行
なう装置の模式図であり、第3図は本発明の記録媒体の
構成図であり、第4図は熱及び光を付与するタイミング
チャートであり、第5図は本発明の実施例に係わる光重
合開始剤の吸収スペクトルであり、第6図は本発明の実
施例に係わる光源の発光スペクトルであり、第7図は本
発明の記録媒体の光照射時における温度の逆数と、記録
媒体の転写温度を150℃以上にするに必要な照射時間の
逆数との関係を示す図であり、第8図は結着成分の組成
比と転写温度の関係を示す図である。 1……記録媒体、1a……支持体、 1b……転写記録層、1d……コア, 1c……シェル(壁材)、 1f……付着剤、2……供給ロール、 3……ランプ、 4……サーマルヘッド、 5……制御回路、7……ヒーター、 8……ヒートローラ、9……ピンチローラ、 10……記録紙、11……巻取りロール、 12……記録画像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−61150(JP,A) 特開 昭62−209449(JP,A) 特開 昭63−287843(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を含む複数種のエネルギーをそれらのう
    ち少なくとも一種のエネルギーを画像記録情報に対応さ
    せて付与することにより、その転写特性が変化する転写
    記録層を支持体上に有する記録媒体であって、該転写記
    録層が、少なくとも着色剤と、光エネルギー及び熱エネ
    ルギーの付与によって、転写特性を支配する軟化温度が
    上昇する固体状の感応成分とを含有し、該感応成分が少
    なくとも光重合開始剤、不飽和二重結合を有するモノマ
    ーもしくはオリゴマー、及び結着成分より構成され、該
    結着成分として、ガラス転移点が30℃以上、且つ重量平
    均分子量が5×104以上の熱可塑性高分子化合物を用い
    るとともに、該高分子化合物の含有量が前記転写記録層
    に対し5〜70重量%であることを特徴とする記録媒体。
  2. 【請求項2】前記転写記録層が、前記感応成分をコア部
    に内包するマイクロカプセルよりなる特許請求の範囲第
    1項に記載の記録媒体。
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