JP2530073B2 - くびれ部付きパイプの加工法 - Google Patents
くびれ部付きパイプの加工法Info
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- JP2530073B2 JP2530073B2 JP3289446A JP28944691A JP2530073B2 JP 2530073 B2 JP2530073 B2 JP 2530073B2 JP 3289446 A JP3289446 A JP 3289446A JP 28944691 A JP28944691 A JP 28944691A JP 2530073 B2 JP2530073 B2 JP 2530073B2
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- Japan
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- pipe
- thickness
- constriction
- constricted
- constricted portion
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、くびれ部付きパイプ
の加工法に関する。
の加工法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ある種の機器の部材として、図
5に示すような金属製のパイプ1が用いられる。このパ
イプ1は、その側周を一周するくびれ部2を有するもの
であるが、蓄電池の部材としての仕様からこのくびれ部
2についてはその厚みtがパイプ1自体の厚みTと同一
であることを要求される。
5に示すような金属製のパイプ1が用いられる。このパ
イプ1は、その側周を一周するくびれ部2を有するもの
であるが、蓄電池の部材としての仕様からこのくびれ部
2についてはその厚みtがパイプ1自体の厚みTと同一
であることを要求される。
【0003】金属製のパイプにくびれ部を加工する方法
として従来より用いられている方法はスピニング法であ
る。このスピニング法というのは、別名へら絞りとも言
われ、加工部位にへら棒を押し付けつつ素材を回転させ
ることにより、そこを展延により溝状に凹ませてくびれ
部を形成する方法である。しかし、このような従来のス
ピニング法では展延によりくびれ部が薄くなってしま
い、前記のような他の部分と同一厚みのくびれ部を要求
される場合、これに応えることができない。
として従来より用いられている方法はスピニング法であ
る。このスピニング法というのは、別名へら絞りとも言
われ、加工部位にへら棒を押し付けつつ素材を回転させ
ることにより、そこを展延により溝状に凹ませてくびれ
部を形成する方法である。しかし、このような従来のス
ピニング法では展延によりくびれ部が薄くなってしま
い、前記のような他の部分と同一厚みのくびれ部を要求
される場合、これに応えることができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明で
は、他の部分と同一厚みとすることはもとより、くびれ
部について要求される厚みを自由に設定できるようなく
びれ部付きパイプの加工法の提供を目的とする。
は、他の部分と同一厚みとすることはもとより、くびれ
部について要求される厚みを自由に設定できるようなく
びれ部付きパイプの加工法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的のため
に、目的のくびれ部の仕上げ深さより浅い予備くびれ部
をスピニング加工により、当該予備くびれ部の厚みが予
備くびれ部形成部位における予備くびれ部形成前の厚み
より薄くなるように形成し、次いで予備くびれ部形成済
みのパイプの両端から長さ方向で加圧するプレス加工を
施すことにより、予備くびれ部を、そこにおける厚みを
肥厚化させつつ、さらにくびれさせることで、スピニン
グ加工による厚みの薄化とプレス加工による肥厚化の相
殺により意図する厚みを与えて、所定深さの仕上げくび
れ部を形成するようにしている。
に、目的のくびれ部の仕上げ深さより浅い予備くびれ部
をスピニング加工により、当該予備くびれ部の厚みが予
備くびれ部形成部位における予備くびれ部形成前の厚み
より薄くなるように形成し、次いで予備くびれ部形成済
みのパイプの両端から長さ方向で加圧するプレス加工を
施すことにより、予備くびれ部を、そこにおける厚みを
肥厚化させつつ、さらにくびれさせることで、スピニン
グ加工による厚みの薄化とプレス加工による肥厚化の相
殺により意図する厚みを与えて、所定深さの仕上げくび
れ部を形成するようにしている。
【0006】また、スピニング加工の前に調整用の切削
溝を切削加工にて形成するようにしている。
溝を切削加工にて形成するようにしている。
【0007】このような切削溝は、中央の平らな平面部
と両側の傾斜した傾斜面部よりなる円弧状に形成するの
が好ましい。
と両側の傾斜した傾斜面部よりなる円弧状に形成するの
が好ましい。
【0008】
【作用】この方法は、スピニング加工とプレス加工とを
組み合わせるようにしているもので、スピニング加工は
その特性から厚みの薄化を伴い、他方プレス加工は、予
備くびれ部を言わば呼び水として正確な位置特定をなし
つつこの予備くびれ部を押しつぶすようにしてさらにく
びれさすので、厚みの肥厚化を伴う。したがって、スピ
ニング加工による薄化とプレス加工による肥厚化とを適
宜に組み合わせることにより、くびれ部の厚みを自由に
設定できることになる。
組み合わせるようにしているもので、スピニング加工は
その特性から厚みの薄化を伴い、他方プレス加工は、予
備くびれ部を言わば呼び水として正確な位置特定をなし
つつこの予備くびれ部を押しつぶすようにしてさらにく
びれさすので、厚みの肥厚化を伴う。したがって、スピ
ニング加工による薄化とプレス加工による肥厚化とを適
宜に組み合わせることにより、くびれ部の厚みを自由に
設定できることになる。
【0009】また、スピニング加工の前に調整用の切削
溝を形成すると予備くびれ部の形成位置をより正確なも
のとすることができ、またくびれ部の最終仕上げ厚みの
調整をより行い易くすることができる。
溝を形成すると予備くびれ部の形成位置をより正確なも
のとすることができ、またくびれ部の最終仕上げ厚みの
調整をより行い易くすることができる。
【0010】このような切削溝を円弧状に形成すると、
プレス加工による肥厚化の程度が相対的に大きくなる中
央部分が両側部分より薄くなっているので、くびれ部の
厚みをより均一なものにできる。
プレス加工による肥厚化の程度が相対的に大きくなる中
央部分が両側部分より薄くなっているので、くびれ部の
厚みをより均一なものにできる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。この実
施例は、前述した図5に示すようなパイプ1のくびれ部
2の加工に関するものである。くびれ部2の形成につい
ては、図1に示すように、先ず切削加工を施し、図2に
示すような調整用の切削溝3を形成したパイプ1aとす
る。次いで、スピニング加工にて、図3に示すような予
備くびれ部4を形成したパイプ1bとする。それから、
予備くびれ部4が形成済のパイプ1bの両端から長さ方
向で加圧するプレス加工を施すことにより、予備くびれ
部4を押しつぶすようにしてさらにくびれさせ、図4に
示すようなパイプ1の厚みTと同一な最終仕上げ厚みt
=2.2 mm及び深さD=4.8 mmのくびれ部2を形成す
る。尚、図中の5はへら棒であり、6は加圧盤である。
施例は、前述した図5に示すようなパイプ1のくびれ部
2の加工に関するものである。くびれ部2の形成につい
ては、図1に示すように、先ず切削加工を施し、図2に
示すような調整用の切削溝3を形成したパイプ1aとす
る。次いで、スピニング加工にて、図3に示すような予
備くびれ部4を形成したパイプ1bとする。それから、
予備くびれ部4が形成済のパイプ1bの両端から長さ方
向で加圧するプレス加工を施すことにより、予備くびれ
部4を押しつぶすようにしてさらにくびれさせ、図4に
示すようなパイプ1の厚みTと同一な最終仕上げ厚みt
=2.2 mm及び深さD=4.8 mmのくびれ部2を形成す
る。尚、図中の5はへら棒であり、6は加圧盤である。
【0012】切削溝3は、スピニング加工におけるへら
棒5を予定加工部位に正確に当てるためのガイド機能及
びくびれ部2の最終仕上げ厚みを所定のものにするため
の厚み調整機能を負っていもので、その深さD3 は、例
えばパイプ1の厚みTが2.2mmで、最終仕上げ深さD
が6mmの場合、約0.6 mmに設定される。また、この
切削溝3は、その形状が中央の平らな平面部3fと両側
の傾斜した傾斜面部3s、3sよりなる円弧状とされ、
両側の傾斜面部3s、3s部分より中央の平面部3f部
分が薄くなるようにされている。そして、それぞれの幅
が3f=3mm、3s=2mmで、全幅W3 が最終仕上
げ幅W=8mmに対し、7mmとなるようにされてい
る。尚、このような切削溝は、加工対象のパイプの厚み
や加工するくびれ部の深さ等の条件によっては必ずしも
これを施す必要がない。
棒5を予定加工部位に正確に当てるためのガイド機能及
びくびれ部2の最終仕上げ厚みを所定のものにするため
の厚み調整機能を負っていもので、その深さD3 は、例
えばパイプ1の厚みTが2.2mmで、最終仕上げ深さD
が6mmの場合、約0.6 mmに設定される。また、この
切削溝3は、その形状が中央の平らな平面部3fと両側
の傾斜した傾斜面部3s、3sよりなる円弧状とされ、
両側の傾斜面部3s、3s部分より中央の平面部3f部
分が薄くなるようにされている。そして、それぞれの幅
が3f=3mm、3s=2mmで、全幅W3 が最終仕上
げ幅W=8mmに対し、7mmとなるようにされてい
る。尚、このような切削溝は、加工対象のパイプの厚み
や加工するくびれ部の深さ等の条件によっては必ずしも
これを施す必要がない。
【0013】予備くびれ部4は、55.4mmφで形成さ
れ、その深さD4 及び幅W4 がそれぞれ1.1 mm、14
mmとなるように形成され、厚みt4 は1.5 mmとなる
ように形成される。つまり、切削溝3が深さD3 =0.6
mmで形成されて厚みt3 が1.6 mmとなっていたもの
がスピニング加工により0.1 mm分だけ薄化させるとい
うことである。
れ、その深さD4 及び幅W4 がそれぞれ1.1 mm、14
mmとなるように形成され、厚みt4 は1.5 mmとなる
ように形成される。つまり、切削溝3が深さD3 =0.6
mmで形成されて厚みt3 が1.6 mmとなっていたもの
がスピニング加工により0.1 mm分だけ薄化させるとい
うことである。
【0014】そして、この予備くびれ部4がプレス加工
により押しつぶすようにしてさらにくびらされる。そし
て、この押しつぶしの際、厚みの肥厚化が伴うが、この
肥厚化は中央部分が両側部分に較べやや大きく、したが
って、このような肥厚化により、切削溝3で薄くされた
分及びスピニング加工による薄化分が相殺され、最終的
にパイプ1の厚みと同一の厚みを均一に持つくびれ部2
となる。ところで、このプレス加工による押しつぶしで
パイプ全体の長さが短くなる。したがって、この短くな
る分は予め素材の長さで調整されることになる。
により押しつぶすようにしてさらにくびらされる。そし
て、この押しつぶしの際、厚みの肥厚化が伴うが、この
肥厚化は中央部分が両側部分に較べやや大きく、したが
って、このような肥厚化により、切削溝3で薄くされた
分及びスピニング加工による薄化分が相殺され、最終的
にパイプ1の厚みと同一の厚みを均一に持つくびれ部2
となる。ところで、このプレス加工による押しつぶしで
パイプ全体の長さが短くなる。したがって、この短くな
る分は予め素材の長さで調整されることになる。
【0015】
【発明の効果】この発明によるくびれ部付きパイプの加
工法は、以上説明してきた如く、厚みの薄化を伴うスピ
ニング加工と厚みの肥厚化を伴うプレス加工とを組み合
わせ、スピニング加工で形成した予備くびれ部による位
置規制に基づきプレス加工により最終仕上げくびれ部を
形成するようにしているものなので、予定加工部位に正
確に対応させ、しかも厚みの自由設定を可能にして正確
なくびれ部を形成することができる。
工法は、以上説明してきた如く、厚みの薄化を伴うスピ
ニング加工と厚みの肥厚化を伴うプレス加工とを組み合
わせ、スピニング加工で形成した予備くびれ部による位
置規制に基づきプレス加工により最終仕上げくびれ部を
形成するようにしているものなので、予定加工部位に正
確に対応させ、しかも厚みの自由設定を可能にして正確
なくびれ部を形成することができる。
【図1】この発明による加工方法の工程図。
【図2】切削溝の形状図。
【図3】予備くびれ部の形状図。
【図4】最終くびれ部の形状図。
【図5】くびれ部を有するパイプの側面図。
1 パイプ 2 くびれ部 3 切削溝 4 予備くびれ部
Claims (3)
- 【請求項1】 パイプに所定深さのくびれ部を意図する
厚みにして形成するためのくびれ部付きパイプの加工法
において、目的のくびれ部の仕上げ深さより浅い予備く
びれ部をスピニング加工により、当該予備くびれ部の厚
みが予備くびれ部形成部位における予備くびれ部形成前
の厚みより薄くなるように形成し、次いで予備くびれ部
形成済みのパイプの両端から長さ方向で加圧するプレス
加工を施すことにより、予備くびれ部を、そこにおける
厚みを肥厚化させつつ、さらにくびれさせることで、ス
ピニング加工による厚みの薄化とプレス加工による肥厚
化の相殺により意図する厚みを与えて、所定深さの仕上
げくびれ部を形成するようにしたことを特徴とするくび
れ部付きパイプの加工法。 - 【請求項2】 スピニング加工の前に調整用の切削溝を
切削加工にて形成するようにした請求項1に記載のくび
れ部付きパイプの加工法。 - 【請求項3】 切削溝が中央の平らな平面部と両側の傾
斜した傾斜面部よりなる円弧状に形成される請求項2に
記載のくびれ部付きパイプの加工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3289446A JP2530073B2 (ja) | 1991-10-09 | 1991-10-09 | くびれ部付きパイプの加工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3289446A JP2530073B2 (ja) | 1991-10-09 | 1991-10-09 | くびれ部付きパイプの加工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05104173A JPH05104173A (ja) | 1993-04-27 |
JP2530073B2 true JP2530073B2 (ja) | 1996-09-04 |
Family
ID=17743372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3289446A Expired - Lifetime JP2530073B2 (ja) | 1991-10-09 | 1991-10-09 | くびれ部付きパイプの加工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2530073B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102962294A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-03-13 | 西北有色金属研究院 | 一种超薄壁无缝钛管材的制备方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000010742A1 (en) * | 1998-08-21 | 2000-03-02 | Avm, Inc. | Method of manufacturing gas springs |
JP2006305667A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Nagase Integrex Co Ltd | バイト及びバイトを用いた切削方法 |
CN102941438B (zh) * | 2012-09-14 | 2015-07-01 | 河南平高电气股份有限公司 | 导电触指的加工方法 |
CN110883160B (zh) * | 2019-11-15 | 2021-04-09 | 青岛泽昊汽车配件有限公司 | 一种气缸套筒的自动冲压设备 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6027418A (ja) * | 1983-07-25 | 1985-02-12 | Jiro Yaguchi | 補強金属筒の製造法 |
-
1991
- 1991-10-09 JP JP3289446A patent/JP2530073B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102962294A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-03-13 | 西北有色金属研究院 | 一种超薄壁无缝钛管材的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05104173A (ja) | 1993-04-27 |
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