JP2529938B2 - ポリエステル織物の製造方法 - Google Patents

ポリエステル織物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、常圧下でも高温高圧染色と同様に染色で
き、「ヒケ」、「地ワレ」欠点、「ギラツキ」感のない
ポリエステル織物のを製織する方法に関するものであ
る。
(従来の技術) ウオッシュ・アンド・ウエア性等の優れたポリエステ
ル織物は衣料用の合成繊維織物として最も優れた織物で
ある。ところが汎用のポリエステル繊維、特にポリエチ
レンテレフタレート繊維は、常圧下でこれを実用上要求
される種々の濃さの色に染色することができず、したが
ってもっぱら高温高圧染色法によって染色しなければな
らないのが現状である。近年、ポリエステル繊維糸条の
製造の生産性向上が強く求められるようになり、製糸工
程、特に紡糸工程で例えば5000m/分を超える高速度の引
取速度を用いる、いわゆる高速紡糸引取法(スピン・テ
イクアップ紡糸法)による製造が試みられるようになっ
てきた。この種の高速紡糸引取法により得られるポリエ
チレンテレフタレート繊維は、その微細構造が従来の汎
用の低速度紡糸工程と延伸工程との2工程により製造さ
れる低速紡糸/延伸糸とは著しく異なるために、実用上
の性能に関して、際立って有用な特徴をもつことが知ら
れている(例えば特開昭54−30923号公報、特開昭57−1
33215号公報、特開昭58−208416号公報)。最も際立つ
特徴は、高速紡糸引取法によるポリエチレンテレフタレ
ート繊維が、実用上高度の易染性ないし常圧可染性をも
っていることである。この易染性ないし常圧可染性は、
汎用の低速紡糸/延伸糸による延伸糸を高温高圧染色な
いしはキャリヤー染色法によって染色して得られる実用
染色濃度を達成する程度に優れたものであり、特に引取
速度が6000m/分以上の引取速度を用いる高速紡糸法によ
って形成される微細構造を有するポリエチレンテレフタ
レート繊維について顕著である。高速紡糸引取法による
ポリエチレンテレフタレート繊維の他の有用な特徴は、
その低熱収縮性である。この性質により、製織後生機が
経なければならない加工工程、代表的には精練、染色加
工時における織物の寸法変化が極端に小さくなり、その
結果これら湿潤加工に先立って行なわれるプレセット工
程の省略が可能になる。
しかしながら、以上の利点とは逆に、高速紡糸引取法に
より得られる、特に易染性ないし常圧可染性を示す微細
構造を有するポリエチレンテレフタレート繊維は、織物
に「ヒケ」、「地ワレ」、「ギラツキ」感等の織物面の
微小な光沢斑が加工工程で発生しやすい欠点がある。こ
のような問題は特開昭58−54020号公報において提起さ
れ、特殊な微細構造のポルエステル繊維とすることによ
りヒケ状の斑のない均斉性良好な織編物が得られること
が示されている。しかしながら、本発明の対象となる紡
糸速度6000m/分以上の紡糸速度域においては、繊維全体
の複屈折率(△n)に対する非晶領域の複屈折率(△n
a)の比が0.5未満となり、改善の効果が見出せない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、接触ロール付高速巻取機で6000m/分
以上の速度紡糸引取法によって製造されるポリエチレン
テレフタレート繊維、特に優れた易染性ないし常圧可染
性を示す微細構造を有するポリエチレンテレフタレート
繊維を用いる際に「ヒケ」、「地ワレ」、「ギラツキ」
感等の織物欠点の発生の少ない織物を製織する方法を提
供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結
果、6000m/分以上の高速紡糸を接触ロール付高速巻取機
で巻き取ると、巻取りパッケージと常時接触する接触ロ
ールにより、繊維の熱収縮応力の変動値が0.024以上と
なり、これを用いて製織すると緯ヒケが生じることを見
出し、この原因に基づいて高速紡糸引取法により得られ
る特定の微細構造を有するポリエステル繊維糸条を製織
に先立って特定の熱処理を施すことにより、上記問題点
を解決した。
すなわち、本発明者らは、繊維の糸長方向での乾熱収
縮応力の変動値(標準偏差値δ)と、織物にした際の
「ヒケ」欠点のレベルが非常によく対応し、この標準偏
差値δが0.01g/d以下であれば、「ヒケ」欠点が問題に
ならないレベルまで改善され、さらに同値が0.005g/d以
下となれば、極めて良好な品位の織物が得られることを
見出した。一方、織物にした際の「地ワレ」や紙様風合
の欠点については、繊維の沸水収縮率がおおむね1%未
満において、織物の生機から製品までの過程の収縮(幅
入率)が極度に小さくなるためであることが判明した。
本発明は、以上の知見に基づいてなされたもので、接
触ロール付き高速巻取機で6000m/分以上の速度で巻き取
られた、伸度20〜60%、複屈折率0.08〜0.13、力学的損
失正接(tanδ)のピーク温度(Tmax)が120℃以下で、
かつピーク値((tanδ)max)0.200以下であって繊維
糸条の糸長方向での熱収縮応力の変動値が0.024g/d以上
のポリエチレンテレフタレート繊維を、パッケージから
の引取り走行下で乾熱または湿熱下に熱処理し、繊維糸
条の糸長方向での熱収縮応力の変動値0.01g/d以下、お
よび沸水収縮率を1%以上になるように調整した後、次
いで連続して織物用緯糸に供することを特徴とするポリ
エステル織物の製織方法となせる。
本発明において、特定する物性を有するポリエチレン
テレフタレート繊維は、ポリエチレンテレフタレートを
6000m/分以上の引取速度で紡糸し、延伸を行なうことな
く接触ロール付き高速巻取機で巻き取る、いわゆる紡糸
引取巻取法により製造することのできる、優れた易染性
ないし常圧可染性を有するポリエチレンテレフタレート
繊維糸条であって、代表的には特開昭57−133215号公報
に記載される方法によって製造することができるもので
ある。
本発明で用いるポリエチレンテレフタレート繊維糸条
の機械的物性および複屈折値は、製織中に受ける張力に
関して従来の汎用のポリエチレンテレフタレート繊維と
遜色のない領域を特定したものであり、優れた易染性な
いし常圧可染性ポリエチレンテレフタレート繊維糸条織
物に、機械的物性に関して、汎用のポリエチレンテレフ
タレート繊維織物に比肩する物性を付与するための前提
条件である。本発明で用いるポリエチレンテレフタレー
ト繊維糸条は、接触ロール付き高速巻取機で6000m/分以
上の高速で巻き取られた、伸度20〜60%、好ましくは20
〜45%、複屈折率0.08〜0.13、好ましくは0.09〜0.13、
力学的正接損失(tanδ)のピーク温度(Tmax)が120℃
以下、好ましくは115℃以下、ピーク値((tanδ)ma
x)が0.200以下、好ましくは0.150、繊維糸系の糸長方
向での熱収縮応力の変動値が0.024g/d以上のものから選
ばれる。上記物性値の範囲外では、汎用のポリエチレン
テレフタレート繊維織物よりも機械的性質が劣ったもの
となる。
また、本発明に用いられるポリエチレンテレフタレー
ト繊維は、熱処理前の物性が繊維糸条の糸長方向での熱
収縮応力の変動値が0.024g/d以上でなければならない。
本発明における熱処理は、上述の特定の繊維糸条を走
行下で乾熱または湿熱下で、繊維糸条の糸長方向での熱
収縮応力の変動値が0.01g/d以下で、かつ沸水収縮率が
1%以上、好ましくは1.0〜3.0%になるように行なわれ
る。具体的には乾燥下80〜180℃で0.03〜1秒、または
湿熱下60〜100℃で0.01〜0.5秒熱処理することによって
行なわれる。このように特定された熱処理を行なうこと
により、ポリエチレンテレフタレート繊維糸条の優れた
易染性ないし常圧可染性に影響を与えず、かつ織物にし
た場合の「ヒケ」等の欠点の発生を低減することができ
る。
本発明の熱処理は、原料繊維糸条のパッケージから引
取り走行しながら行なう必要がある。パッケージに巻き
取る以前に紡糸中の繊維を加熱する方法やパッケージの
ままでの熱処理では繊維糸条に内在する糸長方向の歪み
が解消し得ず、「ヒケ」は解消されない。本発明の熱処
理は、製織に際し原料繊維糸条のパッケージから引取り
走行しながら熱処理し、次いで連続して製織を行なう方
法である。ただし、この場合には、熱処理された繊維が
一旦室温近くまで冷却された後、製織されるように留意
することが望ましい。
本発明における熱処理は定率下で行なわれることが好
ましい。定率下とは、熱処理の前後において繊維のデニ
ールが実質的に変化しないことであるが、熱処理中にタ
ルミ等により走行に支障が生じる場合には、適度の張力
下で行なうことが好ましい。
熱処理の熱源としては、乾熱の場合は電熱ヒーター、
誘電加熱ヒーター、遠赤外線ヒーターなどの公知の熱源
が用いられ、また湿熱の場合は熱水浴等が採用される。
次に本発明に用いる装置について説明する。
第1図は、本発明に用いるポリエチレンテレフタレー
ト繊維の紡糸装置の一例であり、溶融ポリエチレンテレ
フタレートは、紡糸ヘッド1から紡糸口金を通って押し
出され、一定長の加熱筒4および給油ノズル5を通って
繊維チーズ7と接触する接触ロール18を経て該繊維チー
ズ7に高速で巻き取られる。加熱筒4と給油ノズル5の
間には冷風チャンバ3が設けられ、ここで繊維6が固化
される。第2図、第3図および第4図は、上述のように
して巻き取られた繊維チーズ7から繊維6を取り出して
熱処理を行なう装置例を示したもので、第2図はプレロ
ール9と加熱ロール10により繊維を走行させ、加熱ロー
ル10上で繊維を乾熱処理する場合、第3図は、一対のプ
レロール9の間に加熱チューブ11を設け、この中に繊維
6を通して非接触で熱処理を行なう場合、第4図は、一
対のプレロール9を設け、その間に熱水浴13を設けて変
向ロール12により繊維6を該水浴13に浸漬させて湿熱処
理する場合を示したものである。なお、図中8は糸ガイ
ド、12は変向ロールを示す。次に第5図は、繊維チーズ
7から取り出された糸6を加熱ロール10に接触させて熱
処理した後、プールパイプ14、グリッパー15およびジェ
ットノズル16を経て織機17の緯糸として供給し、製織す
る場合を示したものである。
(実施例) 以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する
が、本明細書中の種々の特性値の評価方法は次の通りで
ある。
<強伸度> 東洋ボールドウイン社製、TENSILONUTM II−20型引
張試験機により、初長20cm、引張速度50mm/分で測定し
た。
<沸水収縮率(BWS)> 0.1g/d荷重下での試料長をLOとし、荷重を取り除き、
沸水中で30分間処理した後、同じ荷重下で測定した長さ
をLとしたとき、沸水収縮率(BWS)は で表わされる。
<乾熱収縮応力の標準偏差(δ)> カネボウエンジニアリング社製熱応力測定器KE−2型
を用い、初荷重0.01g/dをかけた後、試料長10cmをルー
プにして5cmとし、昇温速度50℃/分で昇温し乾熱収縮
応力曲線を描かせた。この曲線の最大値をもって、乾熱
収縮応力(HSF)とした。ここで、試料長を10cmとした
理由は、糸長方向の乾熱収縮応力の微小な変動を測定す
る必要があるためである。なお、一般的に採用される試
料長20cmの測定では、見掛け上、変動が小さく測定され
るため、「ヒケ」欠点との対応が得られなくなる。乾熱
収縮応力の標準偏差は、チーズパッケージの両端面間を
糸長20cmごとに等分して乾熱収縮応力(HSF)を測定
し、測定数の合計50点の測定値を統計学的に処理して標
準偏差(δ)とした。
<染色> 分散染料レゾリンブルー(Resolin Blue)、FBL(バ
イエル社商品名)を使用し、3%owf、浴比1対50で100
℃にて90分間染色した。
<染着率> 熱処理後の繊維を試料とし、100℃で60分間染色した
後の染液の吸光度を測定する方法により染着率(%)を
算出した。この測定において、染着率が60%以上が易染
性であり、75%以上であれば常圧可染性であるといえ
る。
<織物収縮率(幅入率)> 生機の布幅をWOとし、染色後の布幅をWとしたとき、
織物収縮率(幅入率)は、 で表わされる。
<力学的損失正接(tanδ)> 東洋ボールドウイン社製、レオバイブロン(Reo Vib
ron)DDV−II c型 動的粘弾性測定装置を用い、試料約
0.1mg、測定周波数110Hz、昇温速度10℃/分で乾燥空気
中で各温度におけるtanδを測定する。tanδ−温度曲線
を描き、Tmax、((tanδ)max)を求める。
<複屈折率 △n> 透過定量干渉顕微鏡(東独、カールツアイスイエナ社
製)を使用し、干渉縞法によって、緑色光線(波長549m
μ)を用い、繊維軸に平行な屈折率nと、直角な屈折
率n⊥を測定し、複屈折率△n=n−n⊥により求め
た。
<結晶完全性パラメータ CR> X線回析装置を用い、原糸の試料厚みを0.5mmとして
以下の条件で2θが7゜から35゜までの回析強度曲線を
描いた(30KV、80mA、スキャニング速度1゜/分、チャ
ート速度10m/分、タイムコンスタント 1秒、レシービ
ングスリット 0.3mm)。2θ=17〜26゜の範囲に描か
れた3つの主要な反射を低角度側から(100)、(01
0)、(110)とし、また2θ=7゜と35゜の間にある回
析強度曲線を直線で結びベースラインとする。各ピーク
とベースラインに垂線を引きこの垂線を回析強度とす
る。(010)と(110)間の谷にあたる点での回析強度を
IOとし、(110)のピークの回析強度をIとしたとき、
結晶完全性パラメータCRは次式で示される。
実施例1 本実施例に用いる原料繊維は、〔η〕=0.61のポリエ
チレンテレフタレートを特開昭58−208416号公報の実施
例1の方法に準じ、第1図の装置により、紡速7000m/分
で引き取ることによって製造した。この繊維は、下記第
1表になすように、十分な機械的物性と優れた常圧可染
性を示す。
このポリエチレンテレフタレート繊維をパッケージか
ら引出しながら、第2図に示す加熱ロール方式により50
0m/分の速度で定長下で熱処理しながら走行させた。熱
処理温度、時間を種々変化させて処理した後の繊維の物
性を第2表に示す。
次いで、これらの繊維を、日産(株)製ウォータージ
ェットルーム(LW−51型)を用い、製織速度550m/分で
緯糸として製織を行なった。生機の織物規格は、径密度
100本/in、緯密度80本/in、生機幅133cmであった。この
織物の染色後の幅入率および緯品位、風合の判定結果を
第2表に示す。
緯品位としては、「ヒケ」欠点レベルを4段階に区分
して評価した。
0:極めて良好 1:良好 2:不良 3:極めて不良 表中の*印は本発明の条件範囲外(比較)を示す。
第2表から明らかなように、本発明の範囲で熱処理し
た繊維から得られる織物は、「ヒケ」欠点が全く見られ
ず、良好な品位を有する織物が得られた。かつ、織物は
原料繊維の特徴である優れた常圧可染性を示し、130℃
高圧染色布なみの染着性を有していた。
実施例2 実施例1の原料繊維を、第5図に示す装置により、12
0℃、0.2秒間の乾熱での熱処理と製織を連続して実施
し、これを緯糸とした織物を得た。その結果、製織中の
トラブルは全くなく、染色後の織物は常圧可染性を示す
とともに、良好な品位を有していた。
なお、上述の120℃、0.2秒間乾熱処理した後の原料繊
維の物性、微細構造は第3表のとおりであった。
実施例3 熱処理に供する原料繊維を実施例1の方法に準じ、紡
糸速度を異ならせて調整した。これらの繊維の物性、微
細構造を第4表(I)に示す。次いで、これらの繊維を
第3図に示す装置により、140℃、0.1秒の条件で熱処理
を施し、同様に染色後の織物を得た。第4表(II)に熱
処理後の繊維の物性および織物の品位を示す。
第4表から明らかなように、本発明の方法で得られた
織物は、良好な染色性を備えかつ、品位、風合の優れた
ものであることがわかる。
実施例4 実施例1で調整したポリエチレンテレフタレート繊維
を、第4図に示す湿熱処理装置を付設した第5図に示す
織機により、熱処理と製織を連続して行なった。製織条
件は、実施例1に準じた。熱処理後の繊維物性と織物の
品位を第5表に示す。
(発明の効果) 本発明によれば110℃以下ないし常圧下でも高温高圧
染色と遜色なく染色でき、「ヒケ」、「地ワレ」、「ギ
ラツキ」感のない良好な品位のポリエステル織物を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の高速紡糸繊維を得る紡糸装置の一例
を示す図、第2図〜第4図は、本発明の熱処理装置の例
であり、第2図は、加熱ロールによる乾熱処理装置の説
明図、第3図は、加熱チューブにより非接触で熱処理す
る装置の説明図、第4図は、湿熱処理装置の説明図、第
5図は、第2図の熱処理装置を織機に付設し、熱処理と
製織を連続して行なう装置の説明図である。 1……紡糸ヘッド、2……紡糸口金、3……冷風チャン
バー、4……加熱筒、5……給油ノズル、6……繊維、
7……繊維チーズ、8……糸ガイド、9……プレロー
ル、10……加熱ロール、11……加熱チューブ、12……変
向ロール、13……熱水浴、14……プールパイプ、15……
グリッパー、16……ジェットノズル、17……織機、18…
…接触ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−133215(JP,A) 特開 昭52−27867(JP,A) 特開 昭57−161120(JP,A) 特開 昭61−29053(JP,A) 特公 昭39−6556(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接触ロール付高速巻取機で6000m/分以上の
    速度で巻取られた、伸度20〜60%、複屈折率0.08〜0.1
    3、力学的損失正接(tanδ)のピーク温度(Tmax)が12
    0℃以下で、かつピーク値((tanδ)max)0.200以下で
    あって繊維糸条の糸長方向での熱収縮応力の変動値が0.
    024g/d以上のポリエチレンテレフタレート繊維を、パッ
    ケージからの引取り走行下で、乾熱下で80〜180℃で0.0
    3〜1秒間または湿熱下で60〜100℃で0.01〜0.5秒間の
    条件で熱処理を施して繊維糸条の糸長方向での熱収縮応
    力の変動値を0.01g/d以下および沸水収縮率を1%以上
    とした後、次いで連続して織物用緯糸に供することを特
    徴とするポリエステル織物の製織方法。
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