JP2529861B2 - タイヤのカ―カス、ベルトもしくはインナ―ライナ―用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤのカ―カス、ベルトもしくはインナ―ライナ―用ゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、未加硫時の加工性を改良したゴム組成物に
関する。このゴム組成物は、特に、ラジアルタイヤのス
チールベルト層やスチールカーカス層のようなスチール
コードとゴム組成物との複合体用、インナーライナーゴ
ム用として利用される。
〔従来技術〕
一般に、タイヤの成型加工においては、ゴムとゴム、
スチール又は有機繊維を被覆したゴムいわゆるコード被
覆ゴムとゴムとを接着させる工程があり、このため未加
流ゴム組成物の粘着性の確保は作業性、生産性、及び成
型加工精度に重要な影響を与えることがよく知られてい
る。
これらの成型加工上の問題は粘着性が過少の場合と過
多の場合でも発生し、タイヤ部材を組合わせる成型加工
工程において適正な粘着性が強く要求される。
特に、近年、耐久性と低燃費性、安全性に秀れるスチ
ールラジアルタイヤが普及してきているが、スチールラ
ジアルタイヤのスチールコード被覆ゴムやスチールコー
ド被覆ゴムの近傍に配置するゴム、例えば、インナーラ
イナーゴム等には、スチールコードとゴムとの接着力を
確保するために多量の硫黄と有機酸コバルト塩とを併用
した組成物が使用される。しかし、このような組成物で
は、未加硫ゴム組成物の保管時に溶解した硫黄が該ゴム
組成物の表面に析出するいわゆるブルーミング現象が発
生し易いため、一般には不溶性硫黄を配合する。その
他、改良のための方法は数多く提案されている。
一方、有機酸コバルト塩としてはナフテン酸コバルト
やオクチル酸コバルト等が用いられるが、これらの有機
酸コバルト塩は未加硫ゴムの組成物の粘着性を増す性質
がある。これは、混練時や押出、圧延加工時に酸化剤と
して働き、これによりゴム分子の切断が起こり、粘着性
を増加させるためである。この粘着性の増加を抑制する
ためには、従来からいくつかの配合剤が使われており、
例えば、脂肪酸金属塩、脂肪族系のカルボン酸がある。
脂肪酸金属塩はブルームが激しいため、粘着性の低下が
大きく、更に加硫時のゴム/ゴム接着が低下する問題が
生じる。また、ステアリン酸で代表される脂肪族系のカ
ルボン酸は、スチールコードとゴム組成物との接着力を
低下させる欠点を有している。
〔発明の目的〕
本発明は、スチールコードに対する接着性が良好でか
つ未加硫時の加工性に優れたタイヤのカーカス、ベルト
もしくはインナーライナー用ゴム組成物を提供すること
を目的とする。
本発明者らは、上記目的の達成について種々検討した
結果、多量な硫黄と有機酸コバルト塩とを併用した配合
物に対し特定のワックスを特定量配合することにより、
未加硫ゴム組成物の上述した粘着性問題を解消できるこ
とを見い出した。従来、ワックスはタイヤ部材ゴム組成
物のうち外皮のゴム組成物に配合される。例えば、トレ
ッド、サイドウォールゴム組成物に通常配合され、その
目的としては加硫ゴムのオゾン劣化を防止するいわゆる
オゾン劣化防止剤効果を期待している。
一方、「国際ゴム会議 議事録」(1979年)の中でK.
M Davisが報告しているように、未加硫ゴム組成物の粘
着性を安定化させるためにワックスを配合する方法も示
されているが、この目的は大気中のオゾンによる未加硫
ゴム組成物の表面の粘着性低下を防止するもので、高粘
着性の未加硫ゴム組成物を適度な粘着性へ低下させるこ
とを目的とするものではない。また、上記両者の場合と
もワックスを多量に配合する必要があり、本発明の目的
とする効果を満足するものではない。
本発明者らは、更に検討した結果、第1図にワックス
の配合量とタック値指数の関係を示すように、ワックス
の配合量が0.1〜0.8重量部の範囲が適正な粘着性となる
ことを見出した。比較のためにステアリン酸を配合した
場合を示しているが、ステアリン酸でも配合量の増加と
共に粘着性を低下させる効果を有するもののその効果が
少なく、また、適正な粘着性を得るだけの量を配合する
とスチールコードとゴムとの接着性を阻害するので好ま
しくない。
〔発明の構成〕
本発明は、これらの知見に基づいてなされたものであ
って、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、ポリブタジ
エンゴム、およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムの
うちから選択される1種以上のゴムからなる原料ゴム10
0重量部に対し、ナフテン酸コバルトおよび/又はほう
素錯体有機コバルト化合物をコバルト元素含有量として
0.1〜0.3重量部、脂肪族系のカルボン酸を0.5重量部以
下、およびピーク炭素数が27〜35の範囲の直鎖状炭化水
素で融点が70〜90℃のマイクロクリスタリンワックスを
0.1〜0.8重量部配合してなる、タイヤのカーカス、ベル
トもしくはインナーライナー用ゴム組成物を要旨とする
ものである。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。
(1)原料ゴム。
この原料ゴムは、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴ
ム、ポリブタジエンゴム、およびスチレン−ブタジエン
共重合体ゴムのうちから選択される1種以上のゴムから
なる。
原料ゴム100重量部のうち天然ゴムおよび/又は合成
ポリイソプレンゴムを90重量%以上含有したものがよ
く、必要に応じてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム
(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)等をブレンドして
もよい。
(2)有機酸コバルト塩。
ナフテン酸コバルトおよび/又はほう素錯体有機コバ
ルト化合物(マノボンド、マンケム社製)である。原料
ゴム100重量部に対し、コバルト元素含有量として0.1〜
0.3重量部に配合する。0.1重量部未満では接着性が小さ
く問題であり、0.3重量部超では接着性は向上するが粘
着性が増すので不利である。
(3)脂肪酸系のカルボン酸。
例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン
酸、ラウリン酸、オレイン酸、リノール酸、カプロン酸
などの単独あるいは混合物などである。原料ゴム100重
量部に対して0.5重量部以下配合する。0.5重量部を超え
ると接着性が低下し、好ましくない。
(4)マイクロクスリスタリンワックス。
メインピーク炭素数が27〜35の範囲の直鎖状炭化水素
で融点が70〜90℃のものである。
マイクロクリスタリンワックスとしては、例えば、サ
ンノック(大内新興化学(株)製)、サンタイトR(精
工化学(株)製)、OK2119S(Astor Chemical(株)
製)が挙げられる。
このマイクロクリスタリンワックスは、原料ゴム100
重量部に対し、0.1〜0.8重量部配合される。0.1重量部
未満では粘着防止が小となり、一方、0.8重量部を超え
ると粘着防止効果が大となるが逆に接着性が不足し、作
業性が悪化してしまう。
以下に実施例および比較例を示す。
実施例、比較例 下記表1に示す配合に従い、密閉型ミキサーにて不溶
性イオウと加硫促進剤以外の配合剤を混合し、つづいて
オープンロールにて残りの配合剤を添加してゴム組成物
をつくった。
スチールコードとしては真鍮メッキした直径0.25mmの
素線を5本ヨリしたものを使用し、接着テストはASTMD2
229に準拠して行ない、160℃にて30分間加硫し、テスト
サンプルを作った。接着性は引抜力(kg/本)及び引抜
後のスチールコードのゴム被覆率にて評価したが、引抜
後のスチールコード表面がすべてコードゴムに覆われて
いれば100%とし、全くコートゴムが付着していなけれ
ば0%とした。また、接着性はオリジナルとして加硫後
室温にて24時間放置後引抜いたものと、温水劣化として
70℃の蒸留水中に3時間浸漬後室温にて6時間放置後引
き抜いたものの2つの条件で評価した。
未加硫ゴム組成物の粘着性はピクマタックII型(東洋
精機製作所製)を用い、タック値を測定して評価した。
試料は未加硫ゴム組成物をロールにて2mm厚のシート
になるようにシーティングし、そのシートから巾12mmの
板状に切り出し、測定試料に供した。また、タックの経
時変化は、シーティング直後のタック値を基準として室
温で24時間放置後のタック値を保持率で評価した。この
保持率が100に近い程、タック値の低下が少なく、0に
近い程タック値の低下が大きいことを意味する。
表1から下記のことが判る。
(比較例1〜2): 比較例1,2はステアリン酸の配合量について示し、1
重量部配合するとタック保持率は適正な範囲に保持でき
るが、スチールコードとの接着性、特に温水劣化後の接
着力、ゴム被覆率共に低下し好ましくない。
(比較例1,3,4、実施例1,2): ここではマイクロクリスタリンワックスの種類と配合
量の効果について示していて、配合量が1重量部を超え
ると著しくタック保持率が低下する。
(比較例6、実施例3,4): 有機酸コバルト塩がマノボンド(ほう素の錯体有機コ
バルト化合物、マンケム社製)の場合で、ナフテン酸コ
バルト塩を含む場合と同様にマイクロクリスタリンワッ
クスのタック安定化効果及びスチールコードとの接着性
も同時に保持することが可能となる。
(実施例5,6): 実施例5,6はステアリン酸が無配合の場合のマイクロ
クリスタリンワックスの効果を示した例であるが、ステ
アリン酸を0.5重量部配合した実施例1,2に比較するとタ
ック保持率は増加するものの、適正範囲に保持すること
ができる。
(比較例7,実施例7〜8): 硫黄量配合が中庸で樹脂(サイレッツ)及びナフテン
酸コバルトと同時に配合した場合であるが、この例でも
マイクロクリスタリンワックスを適正量配合することに
よりタックの保持率を適正範囲に確保することができ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の、タイヤのカーカス、
ベルトもしくはインナーライナー用ゴム組成物は、スチ
ールコードに対する接着性を損なわずに、未加硫時の粘
着性を適正な範囲に保持することができるため、成型工
程での加工性に優れる利点がある。したがって、本発明
によれば、作業性の改善および寸法精度の向上をはかる
ことができ、結果的にはタイヤ品質の向上をはかること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はタック安定剤配合量とタック保持率との関係図
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、ポリ
    ブタジエンゴム、およびスチレン−ブタジエン共重合体
    ゴムのうちから選択される1種以上のゴムからなる原料
    ゴム100重量部に対し、ナフテン酸コバルトおよび/又
    はほう素錯体有機コバルト化合物をコバルト元素含有量
    として0.1〜0.3重量部、脂肪族系カルボン酸を0.5重量
    部以下、およびピーク炭素数が27〜35の範囲の直鎖状炭
    化水素で融点が70〜90℃マイクロクリスタリンワックス
    を0.1〜0.8重量部配合してなる、タイヤのカーカス、ベ
    ルトもしくはインナーライナー用ゴム組成物。
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