JP2528858B2 - 回転磁気ヘツド装置 - Google Patents

回転磁気ヘツド装置

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JP2528858B2 JP62042545A JP4254587A JP2528858B2 JP 2528858 B2 JP2528858 B2 JP 2528858B2 JP 62042545 A JP62042545 A JP 62042545A JP 4254587 A JP4254587 A JP 4254587A JP 2528858 B2 JP2528858 B2 JP 2528858B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気記録再生装置における回転磁気ヘッド装
置に関するもので、特に映像再生ジッタに好適な構造に
関する。
〔従来の技術〕
回転磁気ヘッド装置は長時間記録対応の薄手テープ走
行,あるいは8ミリビデオのような慣性の小さな小径シ
リンダ化など、高画質化などと共にその対応を要求され
ている。これに好適な装置として、例えば特開昭59−11
0064号,特開昭59−36361号などが提案されている。
しかしながら、回転磁気ヘッド装置は高画質化の確保
のみならず、より小形軽量,低コスト化の要求がますま
す強まっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の例えば特開昭59−110064号では回転磁気ヘッド
装置からエアポンプて発生させた空気流を噴き出させ
て、テープとの接触を防止している。これはテープと回
転磁気ヘッド装置の摺動摩擦を円滑にし、安定なテープ
走行により回転安定性を向上させている。しかしなが
ら、エアポンプを別々に設ける必要があり、低コスト,
軽量化にそぐわない。これに対し特開昭59−36361号で
は回転シリンダの一部にスパイラル状の溝を配し、シリ
ンダ回転力を利用して空気噴出作用を起こし、テープを
シリンダ面から浮上させる方法を提案している。これは
空気圧力を高めるためスパイラル溝を数ミクロンオーダ
の高精度で加工する必要があり、その構造の複雑さ,精
度管理の困難さから低コスト化にそぐはない。
本発明の目的は、回転磁気ヘッド装置とテープ間に空
気流層を構成し、テープの走行安定,回転シリンダの安
定回転による優れた映像ジッタを確保する回転磁気ヘッ
ド装置の構造を安価に提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、回転磁気ヘッドを取付けた回転シリンダと
テープを走行案内する固定シリンダ、及びテープで構成
する空間において、 1. 回転シリンダの該空間に接す外周縁を、回転磁気ヘ
ッドを固着させたヘッドベース取付面よりも固定シリン
ダ方向に延伸させた形状。
2. 固定シリンダの外周部形状に沿って、回転シリンダ
外周突起形状を延伸させ、固定シリンダと回転シリンダ
に軸方向の対向面を有した形状。
3. 固定シリンダと回転シリンダの対向面のすくなくと
もいずれか一方に円周状の引き目,凹凸を回転シリンダ
テープ対向面粗度より粗面として配した形状。
以上、3つの構成を一体に形成した回転磁気ヘッド装
置とすることで、上記目的を達成する。
〔作用〕
回転磁気ヘッド装置の回転シリンダは約3m/s以上の高
速で180度以上巻付けたテープを走査している。この
時、回転シリンダとテープ間にはフォイル効果により
(1)式に示す空気層が形成される。
δ:空気層,k:定数,R:ドラム半径,μ:空気の粘性抵
抗,ω:相対回転速度,T:テープ張力 本発明は上記回転シリンダのフォイル効果で得た空気
層を、前記3つの構成で積極的に利用している。
前記1の手段により、回転シリンダと固定シリンダ間
の開口面積を縮少している。
前記2の手段により、開口部の奥行を深くして空気抵
抗を大きくさせる効果を持たせている。
前記3の手段により、空気抵抗をさらに大きくして、
より確実に開口部の空気流入を防いでいる。
以上の手段により、フォイル効果で構成した空気層で
テープと回転シリンダを確実に空気遮断し、摺動摩擦の
ないテープ走行,及び回転シリンダの安定回転を得るこ
とで、良好な映像再生ジッタを得ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図,第2図で説明す
る。第1図は本発明回転磁気ヘッド装置の一部断面全体
構成部品を示す。第2図は要部断面図を示す。第1図は
磁気ヘッド1と一体に回転する回転シリンダ2と、回転
シリンダ2を軸4で支承する支承部50を有する固定シリ
ンダ3を軸4方向で分解して示してある。
回転シリンダ2は、磁気ヘッド1を固着したヘッドベ
ース5を内周底面6に取付けてある。回転シリンダ2の
外周縁7はこの内周底面6より固定シリンダ3側に伸
び、さらに台形状突起8を有す。この外周縁7と台形状
突起8は磁気ヘッド1部以外全周に沿って設けてある。
ここで台形状突起8の斜面8aは固定シリンダ3の内径斜
面51と対向するものである。又、回転シリンダ2の外周
2aは1s以下の鏡面とし溝9a,9b,9cを配す。
固定シリンダ3は下部にモータ部10を、又外周にテー
プ走行案内リード11を配してある。リード側面12径は回
転シリンダ2の直径と同一とし、又外周縁3aの内周直径
D1は回転シリンダ2の外周縁7と台形状突起8の斜面8a
との交点7aのなす直径よりも大きくしてある。そこで第
2図に示す回転シリンダ2と固定シリンダ3を嵌め込む
構造としている。
第2図は本実施例とテープ13の装架状態を示す。両シ
リンダを嵌め込むことで回転シリンダと固定シリンダ間
にはくの字状空隔が形成できる。このくの字状空隔の緒
元は回転シリンダ2の直径を例えば40mm,厚を8mmとした
場合、外周縁7及び台形状突起8の斜面8aと固定シリン
ダ3の対向面間距離tを数十μmとし、回転シリンダ2
の外周縁7の長さlを0.5mm,台形状突起8の斜面8aの長
さmを2mm,又台形状突起8の斜面8aと固定シリンダ3の
対向面の粗度は3〜10s程度の粗面に選定してある。
回転シリンダ2の回転に伴なって発生する空気流はテ
ープ巻付開始部からテープ13と回転シリンダ2間に流れ
込み、テープ13は前記したフォイル効果で浮上する。さ
らに、回転シリンダ2の外周面積より開口面積が小さ
く、かつ外周面粗度より内面を粗度としたくの字状空隔
の流入抵抗により空気流はリード11に流れ、リード11面
に設けた切欠部14を通って外部に排出する。又、磁気ヘ
ッド1の取付開口部15があるが、ヘッドベース5で閉じ
ている。さらに、前記台形状突起8は磁気ヘッド1部で
切欠いてあるが、ヘッドベース5を台形状斜面8aと同様
に設けてあり開口面積を少なくしてある。又、溝9a 9b
部でテープ13が回転シリンダ2側に引きよせられるので
空気密閉が行なわれる。これらの構造により、本実施例
の回転磁気ヘッド装置は確実にテープ11を浮上させる。
第2図に示した実施例の磁気ヘッド1が取付けられた
部分の形状の例を第9図に示す。この形状は、第10図あ
るいは第11図に示すような形状にすることもできる。
第5図はこの実施例の効果を第3図,第4図に示す回
転磁気ヘッド装置を用いた場合と比較して示したもので
ある。
第3図,第4図に示す回転磁気ヘッド装置を簡単に説
明する。回転シリンダ16,17は磁気ヘッド1を固着した
ヘッドベース5を取付け、第3図の例ではヘッドベース
取付面18を外周まで同一面としてあり、第4図の例はヘ
ッドベース取付面19より外周縁のみに突起20を設けてい
る。第12図,第13図に第3図及び第4図のヘッド取付部
の形状をそれぞれ示す。
第5図は映像再生ジッタレベルの度数分布を示してい
る。この図でノーマル,ローは視感補正の異なる評価を
行なったもので、ノーマルは数KHzまでの高い周波数ジ
ッタを示し、ローは200,300Hzまでの低い周波数ジッタ
を示す。又、30Hzジッタはフレームごとの時間軸ずれを
示す。第5図より第2図に示す本実施例の回転磁気ヘッ
ド装置では第3図,第4図に示す回転磁気ヘッド装置に
比べ著しい改善効果が認められる。
第6図はさらにテープ浮上を確実にした別の実施例を
示す。磁気ヘッド1を取付けた回転シリンダ21はヘッド
ベース取付面22より固定シリンダ23側に伸ばした外周縁
24,台形状突起25を持ちさらに回転シリンダ21の外周の
溝26a,26b,26c,26dを回転シリンダ21の上方(矢印方
向)に多く配している。なお、回転シリンダ21の外周面
21aの面は1s以下の鏡面又回転シリンダ21と固定シリン
ダ23の相対する近接面24,25a,27,28はすべて3〜10sの
粗面としている。
この回転磁気ヘッド装置では近接面24,25a,27,28のな
す円環状空間をすべて粗面でおおっており、前記実施例
以上の空気流入抵抗を増すことができる。さらに、回転
シリンダ21の上部に多く配した溝により、テープ13の上
端部が回転シリンダ21面に引きよせられ、テープ13と回
転シリンダ21と固定シリンダ23のなす空間をより密閉に
することができる。
第7図はさらに別の実施例である。磁気ヘッド1を取
付けた回転シリンダ29の外周側に設けた突起部30と固定
シリンダ23のなす円環状空間を3ケ所の折れ曲がり点31
a,31b,31cを有して構成する。又回転シリンダ29の外周
溝32a,32b,32cは回転シリンダ29の上方(矢印方向)ほ
ど深くして断面積を大きくしてある。本実施例において
も、第6図に示す実施例と同様、テープ13の回転シリン
ダ29と固定シリンダ23のなす空間の密閉度を得ることが
できる。
第8図はさらに又、別の実施例である。磁気ヘッド1
を取付けた回転シリンダ35はヘッドベース取付面36より
固定シリンダ37側に伸ばした外周縁38と矩形断面突起39
を持ち、さらに回転シリンダ35の外周溝40a,40b,40cを
設けてある。
この回転磁気ヘッド装置では回転シリンダ35と固定シ
リンダ37の近接面38aa,39a,39b,37a,37b,37cのなす円環
状空間が、前記実施例よりも急峻な折れ曲がり点を持
ち、前記実施例以上の空気流入抵抗を得ることができ
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば回転磁気ヘッド装置の一部を突起状形
状にする安価な構成により、テープとの間の空気層を確
実に構成でき、テープの走行安定,回転シリンダの安定
回転による優れた映像再生ジッタを確保する。
本発明は剛性の弱い薄手テープ(例えば10〜13μm
厚)の様に回転磁気ヘッド装置と接触を起しやすい場合
や、8ミリビデオの様な慣性の小さな小径シリンダでテ
ープ接触による回転不安定さを起こしやすいVTRで著し
い効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す分解斜視図、第2図は
第1図の要部断面図、第3図及び第4図は本発明の効果
の説明のために比較する別の形状のシリンダの要部断面
図、第5図は本発明の効果の説明図、第6図〜第8図は
本発明の別の実施例を示す要部断面図、第9図〜第11図
は、第2図に示したシリンダのヘッド取付部の形状の例
を示す正面図、第12図及び第13図は、第3図及び第4図
に示したシリンダのヘッド取付部の形状の例をそれぞれ
示す正面図である。 1:磁気ヘッド, 2,21,29:回転シリンダ, 3:固定シリンダ, 13:テープ, 6,22:ヘッドベース取付面, 7:回転シリンダの外周縁, 8:回転シリンダの台形状突起。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転磁気ヘッドを取付け該回転磁気ヘッド
    と一体に回転する回転シリンダと、外周にテープ走行案
    内を有し中心部に該回転シリンダを軸で軸支承する軸支
    部を有する固定シリンダを備えた回転磁気ヘッド装置に
    おいて、該回転シリンダのテープ対向面に全円周に渡る
    溝を設けると共に、該回転シリンダの該固定シリンダに
    対向する外周縁部に、該回転磁気ヘッドの部分以外の全
    周を該回転磁気ヘッドより該固定シリンダの方向に伸延
    させた伸延外周縁と、該固定シリンダの該回転シリンダ
    に対向する外周縁部の形状に沿って該伸延外周縁を該固
    定シリンダの方向に伸延させた斜面を有する突起部を設
    け、該突起部の該斜面と、該斜面に対向する該固定シリ
    ンダの対向面との面粗さを、該回転シリンダの該テープ
    対向面の粗度より粗く配してなることを特徴とする回転
    磁気ヘッド装置。
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JPH05174460A (ja) * 1991-12-20 1993-07-13 Sharp Corp 回転ヘッド型磁気記録再生装置

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