JP2527910B2 - 空調システム用の外側筐体用カバ― - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般に空調システムに
関する。さらに詳細には、本発明は、いわゆる”分割
型”蒸気圧縮空調システムすなわちヒートポンプシステ
ムとして知られた外部熱交換器を収容する容器のカバー
に関する。

【０００２】

【従来の技術】分割型空調システムにおいては、そのシ
ステムの空気対冷媒熱交換器の一つは、空調されるべき
空間の外側（通常、建物の外側）に配置される。その外
部熱交換器は、通常容器に入れられている。容器内のフ
ァンは、その熱交換器を通して空気の流れを作り出し、
空気と冷媒との間の熱転送を容易にしている。外部容器
は、通常、その容器に構造上の強度を与え、破損を防止
し、他の機能に加えて雨や雪の侵入を防いでいる。その
外部容器は、通常、熱交換器と共にシステムの圧縮機を
有する。圧縮機および熱交換器のファンやモータが存在
するため、外部容器上にまたはその内部に配置されてい
る制御器類、スイッチ類、センサ類などのシステムの他
の構成部品がある。これらの部品は、圧縮機筐体の外側
にまたはその上に、あるいはその筐体の内部に設けられ
た箱内に配置される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】材料技術および製造技
術の進歩により、広範囲の新しい用途にプラスチックが
使用できるようになった。最近のプラスチックは、強度
があり、耐久性に優れ、損傷を受けにくく、軽量であ
り、さらには製造コスト面でも他の材料と競合できる。
プラスチック材の成型が容易であることが、以前は製造
が困難であり、不経済であった複雑な形状の部品の製造
を可能とした。

【０００４】本発明の目的は、分割型空調システムの外
側筐体用のカバーを提供することにある。

【０００５】本発明の他の目的は、システムの電装品お
よびその他の部品の設置用の仕切り室を含む空調システ
ムの外側筐体用のカバーを提供することにある。

【０００６】本発明のさらに他の目的は、部品が通常見
えないように隠され、素子から保護され、同時に保守点
検のために容易にアクセスできるように、システムの外
側の筐体内に空調システムの部品を取り付ける手段を提
供することにある。

【０００７】本発明のさらに他の目的は、軽量で、強度
があり、耐久性に優れ、安価に製造でき、かつ審美性の
ある外側筐体カバーを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の目的は、耐雨密封
およびシステムの電装品などを取り付けるための機器を
有する凹状仕切り室を含む、プラスチック材から製造さ
れる新規な外側筐体カバーによって達成される。

【０００９】

【作用】部品を筐体カバー内の仕切り室に配置すること
によって、分割耐水部品ボックスの必要性および費用が
取り除かれた。保守点検のため部品へのアクセスが困難
で時間がかかる場合、その筐体の外部にまたはその近く
に、あるいは筐体の内側に見えないボックスを取り付け
る必要がない。

【００１０】

【実施例】図１は、本発明のカバーの一実施例の全体図
である。図１に分割型空調すなわちヒートポンプシステ
ムの外側筐体用の筐体カバーが示されている。カバー１
０は上側１４、下側（ここには図示せず）および外周囲
１６を有する。空気通路１１が下側から上側１４にカバ
ー１０を通して延びている。代表的な外側筐体内には、
冷媒が流れる複数個の管と、その管内の冷媒と熱交換を
行わせるために、空気を管上およびその回りに流させる
ためのファンとを備えている熱交換器が配置されてい
る。そのような外側筐体の外壁は、空気が比較的自由に
それを通過するように構成される。空気通路１１は、フ
ァンによって吹き出された空気を、カバーを介してさら
には筐体を介して流れるようにしている。その空気流路
は、初めに空気通路を通り、その後ファンを通り、それ
から熱交換器を通って筐体外壁を通る。しかし、もっと
も普通には、ファンが空気通路を介して放出する。空気
通路１１は、良好な空気流特性を与える適切な構造から
なっている。外側筐体装置全体の設計および構造と筐体
を通る空気流路は、特別な用途において、カバー１０内
の空気を通路に対して何も要求しないようなものになっ
ている。

【００１１】カバー１０の凹部が仕切り室２１である。
仕切り室２１は、カバー１０の構造が許し、かつ組み込
まれる部品の数と寸法が要求する寸法と構造からなって
いる。部品取付具２３がその仕切り室の床と壁に設けら
れている。これらの取付具の数、構造および位置は、そ
の仕切り室２１内に取付られるべき特定の部品を収容す
るのに必要なものになっている。閉止部材２２は、仕切
り室を包囲しかつそれを雨から守らせる。閉止部材２２
は、ねじ、クリップのような適切な手段によってカバー
１０に固定される。閉止部材２２は、カバーから取り外
し可能であるか、または適切なヒンジによってカバー１
０に取り付けられる。

【００１２】図２は、カバー１０の平面図である。図３
は、図２の線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿って取られたカバー１
０の断面の立面図である。この図はカバー１０と仕切り
室２１の構造を詳細に示している。図３において、カバ
ー１０が上側１４、下側１５、外周囲１６および下側１
５の下に延びているスカート１７を有することがわか
る。カバー１０を筐体に固定する手段を与え、構造支持
体を与え、その結果全装置に対する強度を増させるため
に、スカート１７は筐体の上部周囲の上方および外側に
はね合わされるように設計されている。

【００１３】カバー１０と閉止部材２２間の接続は、結
合部にガスケットを設けることなど、適切な手段によっ
て防雨するようにされている。図４は、付加部品を使用
せずに防雨シールを与えるカバーと閉止部材結合部中に
成型される結合の型を示している。図４は、カバー１０
と閉止部材２２間の結合の詳細断面図である。カバーの
端部３１に、舌３３が形成されている。閉止部材の端部
において、その閉止部材が仕切り室２２を閉じるように
カバーとはめ合わされるとき、舌３３とかみ合う溝３４
が形成されている。

【００１４】図５は、外側筐体の他の部品との関係で、
本発明のカバーを示している。この図には、空調システ
ムの外側筐体１１１が表されている。筐体側壁４１は、
外側の空気体冷媒熱交換器５１を取り囲んでいる。ファ
ン６１は、側壁および外部熱交換器を介して空気を引き
込むように位置付けられている。モータ６２はファン６
１を駆動する。

【００１５】仕切り室のカバーは、様々な製造プロセス
によって多くの適切な材料から製造され得る。しかし、
そのカバーは、ブロー成型プロセスを用いてポリエチレ
ンなどのプラスチックから製造することが特に良く適し
ている。一方、閉止部材は射出成型プロセスを用いて製
造される。ブロー成型によって単一品として仕切り室を
含めてカバーを成型することも可能である。最近の材料
および成型プロセスによって、閉止部材をカバーに容易
に合わせることができかつ同時にガスケットまたは他の
型の付加シーリングを用いずに防雨結合を行うのに要求
される精度をもって、カバーと閉止部材間の舌と溝の結
合部を製造できる。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、プラスチックから作ら
れた、システムの電装品およびその他の部品の設置用の
仕切り室を含む空調システムの新規な外側筐体用のカバ
ーが得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のカバーの斜視図である。

【図２】本発明のカバーの平面図である。

【図３】図２の線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿って取られた本発
明のカバーの断面の立面図である。

【図４】防雨カバーの仕切り室を作る１つの手段を示し
ている本発明のカバーと閉止部材の詳細断面図である。

【図５】本発明のカバーを有する空調システムの外側筐
体の分解斜視図である。

【符号の説明】

１０…カバー １１…空気通路 １４…カバーの上側 １６…カバーの外周囲 ２１…仕切り室 ２２…閉止部材 ２３…部品取付具

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 側壁と、前記側壁内に配置された空気対
   冷媒熱交換器と、前記熱交換器および前記側壁を介して
   空気の流れを生じさせるように配置されたファンと、前
   記側壁の上方に配置されたされた上部カバーを備えた空
   調システム用の外側筐体であって、前記カバーが、 外周囲を有する本体と、 前記本体中に凹部である仕切り室手段と、 前記仕切り室手段内に、電装品およびその他の部品を取
   付るための手段と、 前記仕切り室手段に防水機能を持たせている仕切り室閉
   止部材と、 前記カバーを前記側壁に取付るための前記外周囲回りに
   ある手段を有することを特徴とする空調システム用の外
   側筐体。
2. 【請求項２】 前記カバーの前記仕切り室手段を含んで
   いる前記本体が、単一品構造の成型によって作られるこ
   とを特徴とする請求項１に記載の空調システム用の外側
   筐体。