JP2527903Y2 - スピーカのダストキヤップ - Google Patents

スピーカのダストキヤップ

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JP2527903Y2
JP2527903Y2 JP1765290U JP1765290U JP2527903Y2 JP 2527903 Y2 JP2527903 Y2 JP 2527903Y2 JP 1765290 U JP1765290 U JP 1765290U JP 1765290 U JP1765290 U JP 1765290U JP 2527903 Y2 JP2527903 Y2 JP 2527903Y2
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vibration
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三千三 佐伯
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、ダイナミックスピーカの耐水力の強いダス
トキヤップに関するものである。
〈従来の技術〉 従来この種のスピーカのダストキヤップは、振動板
(Od)の中心部に位置して、振動板(Od)の前後(軸
上)の振動変位に追随して振動し、鉄粉等の磁性体や、
ほこりを遮断する機能を有し、軽量性と、適度の通気性
あるいは場合によっては密閉性と、柔軟性と、振動板を
含む振動系の共振をも抑制し、吸振力が比較的大きいこ
とを要求される。
一般的にダストキヤップ(Oc)の自己共振をできるだ
け抑制する、tanδ(振動損失率)の値は、0.06〜0.1程
度のものが多く用いられる。そして、これらの物性が、
水分や熱で変化せず、長期間設計当初の値を保持し続け
る必要があり、特に自動車用あるいは屋外用等の特殊用
途において、耐水性が要求される。このような要求に応
ずる振動板のダストキヤップとしては、綿織物(G)に
アクリル樹脂などの吸振力の大きな樹脂(A)を含浸ま
たはコーティングしたものを、ドーム状や平板状に加熱
加圧して成形したダストキヤップ(Oc)が多く用いられ
る。
〈考案が解決しようとする課題〉 従って、従来のこの種のダストキヤップのコーティン
グ樹脂は、耐水性が十分でなく、水分が綿織物基材やコ
ーティング材中に浸透して、これら構成材を軟化させ、
変形や繊維織目の閉塞等に起因して振動吸収性能や通気
性が変化し、スピーカに組み込んだ場合、振動板分割振
動帯域での異常共振、ボイスコイル磁気空隙擦れ、最低
共振周波数の変動、低音域のダンピング変化等の性能不
良が発生することが多いという問題があった。
そこで従来、耐水性の大きなシリコンオイルエマルジ
ョンを混入したコーテイング材を用いたダストキヤップ
が提案されているが、これらのダストキヤップは経年変
化によってシリコンオイルが、移行してダストキヤップ
と振動板との間の接着剤を軟化させ、接着力を弱化させ
るので、振動板との接着が困難であり、tanδの値が約
1.06〜0.1程度で、吸振力が小さく実用に適さない。
本考案はかかる従来の課題を解決するために、耐水性
に富んだスピーカのダストキヤップを提供することを目
的とする。
〈課題を解決するための手段〉 該目的を達成するための本考案の構成を、実施例に対
応する第1図乃至第4図を用いて説明すると、本考案
は、例えば綿織物基材(G)に、20%濃度のフェノール
樹脂液を含浸し乾燥させて、ベースになるコート材
(g)を作成して、自立保形力を保持させる。次に、前
記のコート材(g)に、吸振材としてブチルアクリレー
ト(A)のエマルジョン50部と、耐水材としてシリコン
樹脂(B)のエマルジョン8部とを混合した液(C)を
ナイフコータによりコーティングして、約130℃で3分
間加熱乾燥して後、さらに、約210℃の加熱ドーム状金
型で20秒間加熱成形して本考案のドーム形のダストキヤ
ップ(a)を形成する。
また、前記コート材(g)にアクリル吸振材(A)を
コーティングして、乾燥後、その上に吸振材樹脂(A)
(本実施例の場合ブチルアクリレート)とシリコン樹脂
(B)のエマルジョンの混合液(C)をコーティングし
て約130℃で3分間加熱乾燥して後、さらに約210℃のド
ーム状金型で約20秒間加熱成形して本考案ダストキヤッ
プ(b)を得る。
〈作用〉 本考案のダストキヤップの構造は、このように表面
が、吸振材樹脂とシリコン樹脂の混合物で形成されてい
るので、シリコン樹脂の存在によって、吸振材樹脂のta
nδの値や接着性をさほど低下させずに、大きな撥水性
をスピーカのダストキヤップに得せしめることができる
に至ったのである。また、本考案のダストキヤップは、
前記の構造よりして、水分が基材(G)中に浸透して、
基材を変形したり、軟化することがなく、低音域周波数
特性の変化、ダストキヤップの振動吸収力の変動による
高音域周波数特性の変化や、分割振動帯域における異常
共振等が生じない優れた効果を有し、さらに、製造時、
金型からの離型性がよいので離型材が不要で、コーティ
ングの塗りむら不良が発生せず、量産性に富ましめるこ
とができる。
〈実施例〉 以下本考案の実施例について図面に基づいて説明す
る。
図中第1図乃至第4図は、本考案の実施例を示す図
で、該実施例は、例えば綿織物基材(G)に、20%濃度
のフェノール樹脂液を含浸し乾燥させて、ベースになる
コート材(g)を作成して、自立保形力を保持させる。
次に、前記のコート材(g)に、吸振材(A)としてブ
チルアクリレートのエマルジョンと、耐水材としてシリ
コン樹脂(B)のエマルジョンを混合した液(C)をナ
イフコータによりコーティングして、約130℃で3分間
加熱乾燥して後、さらに、約210℃の加熱ドーム状金型
で20秒間加熱成形して本考案のダストキヤップ(a)を
形成する。
また、前記コート布(g)にアクリル吸振材(A)を
コーティングして、乾燥後、その上に吸振材樹脂(A)
とシリコン樹脂(B)との約6〜15%の混合比のエマル
ジョンの混合液(C)を、コーティングして本考案ダス
トキヤップ(b)を得る(第1,2図)。
また、従来例として比較のために前記コート材(g)
に吸振材樹脂(A)のみをコーティングして乾燥後加熱
整形し、ダストキヤップ(c)を作成した。
これらのダストキャップ(a,b,c)の耐水性を、ダス
トキヤップ表面に付着した水滴の接触角を測定して比較
してみると、第3図の接触角の表、第4図のtanδの表
に示すように、振動損失率(tanδ)、実用接着性が減
少しないで、撥水力が強くなり、耐水性が増す(第3,4
図)。
本考案のダストキヤップにおいて、前記吸振材樹脂に
対するシリコン樹脂の割合は3〜12%程度の範囲が適当
である。3%以下で撥水効果が不足し、12%以上では場
合によっては接着力が低下して実用的で無くなる。
また、吸振材樹脂とシリコン樹脂との混合は、エマル
ジョン状態で混合する前記実施例の方法以外に、有機溶
剤による溶液とした状態で混合してもよい。
尚、上述の各実施例において、ダストキヤップ(a)
はコーティング層が一層であるから安価で量産性にすぐ
れ、ダストキヤップ(b)は、内部に吸振材樹脂層を有
するのでtanδの値が大きく、振動吸収能力がすぐれて
いる特徴を有する。
以上本考案の代表的と思われる実施例について説明し
たが、本考案は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定
されるものではなく、本考案にいう構成要件を備え、か
つ本考案にいう目的を達成し、以下にいう効果を有する
範囲内において適宜改変して実施することができるもの
である。
〈考案の効果〉 以上の説明から既に明らかなように本考案の構造は、
表面が、吸振材樹脂とシリコン樹脂の混合物で形成され
ているので、tanδの値や接着性は低下せずに、大きな
撥水性をスピーカのダストキヤップに得せしめる実用上
の顕著な効果を期待することができるに至ったのであ
る。
また、本考案のダストキヤップは、前記の構造よりし
て、シリコン樹脂はシリコンオイルのように移行しない
ので、水分が綿織物基材やコーティング材中に浸透し
て、これら構成材を軟化させ、変形したり繊維織目の閉
塞等に起因して振動吸収性能や通気性が変化し、スピー
カに組み込んだ場合振動板分割振動帯域での異常共振、
ボイスコイル磁気空隙擦れ、最低共振周波数の変動、低
音域のダンピング変化等の性能不良が生じない優れた効
果を有する。さらち、製造時、金型からの離型性がよい
ので離型材が不要で、塗りむら不良が発生せず、量産性
に富んでいる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のダストキヤップを使用したスピーカの
断面図、第2図(a)、第2図(b)はそれぞれ断面模
型図、第3図は接触角の実測値の図表、第4図はtanδ
の実測値の図表、第5図は従来例の断面図である。 図中、(A)はアクリル樹脂、(B)はシリコン樹脂、
(C)はエマルジョン混合液、(a),(b)はそれぞ
れ本考案ダストキヤップ、(c)は従来のダストキヤッ
プ、(G)は綿織物基材、(g)はフェノール樹脂を含
浸した基材である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】織物基材(G)の表面が、吸振材樹脂
    (A)とシリコン樹脂(B)の混合物で形成されている
    スピーカのダストキヤップ。
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