JP2527471B2 - 再生muse信号処理装置 - Google Patents

再生muse信号処理装置

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JP2527471B2 JP63321168A JP32116888A JP2527471B2 JP 2527471 B2 JP2527471 B2 JP 2527471B2 JP 63321168 A JP63321168 A JP 63321168A JP 32116888 A JP32116888 A JP 32116888A JP 2527471 B2 JP2527471 B2 JP 2527471B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は再生MUSE(Multiple Sub−Nyquist Sampling
Encoding)信号処理装置に関する。
背景技術 高品位テレビジョン信号のサンプリングを行ない、得
られたサンプルデータに対して一定の手順に従った間引
きや並び換え等の処理を施すことにより帯域圧縮を行な
って高品位テレビジョン信号の放送衛星による伝送を可
能にするMUSE方式が提案されている(NHK技研月報 第2
7巻、第7号、1984年)。このMUSE方式によれば、高品
位テレビジョン信号を光学式ビデオディスク等の記録媒
体に記録し、これを再生することも容易である。
このMUSE方式により伝送(記録媒体に対する記録・再
生を含む)されるビデオフォーマット信号(以下、MUSE
信号と称する)には、例えばNTSC方式のビデオフォーマ
ット信号のペデスタルレベル部やシンクチップレベル部
に対応する部分が存在しない。また、MUSE方式による衛
星放送の送信側においては、エネルギー拡散の目的でMU
SE信号に対してフレーム周期の三角波が重畳される。こ
のため、受信側においては、例えばMUSE信号の各水平走
査期間の先頭に存在する水平同期信号期間(以下、HD期
間と称する)を検出し、このHD期間の平均電圧を所定の
基準電位にクランプした後、MUSE信号をA/D(アナログ
/ディジタル)変換してデコード処理をなすようにして
三角波成分を除去すると同時に、MUSE信号の直流レベル
を正確に再生してA/D変換及びデコード処理を誤りなく
行なうようになされている。
MUSE信号の波形が第4図に示されており、HD期間はMU
SE信号の最大振幅の約1/2の振幅を有し、1ライン毎に
その極性が反転している。従って、HD期間においては、
NTSC方式におけるペデスタルレベルやシンクチップレベ
ルのような一定レベルが継続するのではなく、1ライン
毎にHD期間の波形が変化する。しかし、HD期間の平均電
圧(平均直流レベル)は、MUSE信号の最大振幅の中心値
であるから、HD期間の継続する時間(約0.68μs)に対
して十分大なる時定数(数μs〜数十μs)を有するク
ランプ回路によってキードクランプを行なうことにより
安定したクランプをなすことができ、クランプ回路出力
においてMUSE信号の最大振幅の中心値を所定の基準電位
と一致させることができる。従って、この基準電位をA/
D変換器の許容入力範囲の中心値に等しくすれば、A/D変
換を誤りなく行なうことができるのである。
ところで、MUSE信号の各フレーム期間にはHD期間をは
じめ各種のデータが時分割多重されているが、HD期間に
おけるレベルは画像信号期間におけるレベル範囲内の値
に設定されているので、NTSC方式のビデオフォーマット
信号の如く振幅分離等の方法で簡単にHD期間を検出する
ことはできない。このため、各フレーム期間に時分割多
重されているHD期間等を検出するためには先ずフレーム
パルスを検出する必要がある。フレームパルスは各フレ
ームの先頭に配置されており、MUSE信号の最低レベルと
最高レベルとの間で所定のパターンで変化するパルス、
すなわち第5図に示す如く瞬間レベルがMUSE信号の最低
レベル及び最高レベルに所定のタイミングで交互に等し
くなるパルスであって、HD期間の始まる時点qから8ク
ロック相当期間だけ前方に立ち下がりエッジpを有して
いる。
フレームパルスの検出は、例えば、MUSE信号をA/D変
換して得たデータとMUSE信号の振幅の中心値に対応する
データとの大小比較結果に応じたデータのパターン検出
により行なわれるが、そのためには、A/D変換器の許容
入力範囲内にMUSE信号が存在し、かつフレームパルスが
該許容入力範囲の中心値(2値判定の閾値)を横切って
いる必要がある。フレームパルスの検出によりHD期間を
正しく検出できることから、以降は正しいHD期間でキー
ドクランプがかけられて、A/D変換器には正しくクラン
プされた信号が入力される。
ところが、例えばMUSE信号をディスクに記録しこれを
再生する場合において、ビデオディスクプレーヤの電源
投入直後やスキャンモード時等のように、正常なMUSE信
号が入力されないときには、HD期間の位置を特定できな
いため、HD期間以外の誤った部分でキードクランプをか
けてしまったりしてA/D変換器入力の直流レベルがA/D変
換器の許容入力範囲の中心値から大きくずれてしまうこ
とがある。その後、ビデオディスクプレーヤが通常プレ
イ状態に移行しMUSE信号が正常に入力されても、A/D変
換器入力の直流レベルのずれのため、フレームパルスを
検出できないことがある。この結果、正規のクランプタ
イミングが得られないため、A/D変換器入力の直流レベ
ルのずれを修正することができず、同期系の非同期状態
が長時間に亘って継続する可能性がある。
発明の概要 本発明は、上述した点に鑑みなされたものであって、
フレームパルスを早くあるいは高い確率にて検出して同
期系の非同期状態の発生頻度を抑制すると共に、非同期
状態が長時間に亘って継続するのを防止した再生MUSE信
号処理装置を提供することを目的とする。
本発明による再生MUSE信号処理装置においては、再生
MUSE信号を所定基準電位にクランプした後A/D変換し、
このA/D変換出力からフレームパルスを検出し、この検
出出力に基づいてクランプタイミング信号を得る際に、
A/D変換出力レベルと複数の比較基準レベルのいずれか
1との大小を比較し、この比較結果に基づいてフレーム
パルスの検出をなす構成となっている。
実施例 以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。
本発明の一実施例を示す第1図において、MUSE方式の
VDP(ビデオディスクプレーヤ)、VTRあるいはチューナ
等の再生装置1から出力される再生MUSE信号は、入力端
子INを介してクランプ回路2に供給される。クランプ回
路2は後述するクランプタイミング信号aに応答して再
生MUSE信号のHD期間の平均電圧(平均直流レベル)を所
定基準電位にクランプする。この基準電位は次段のA/D
変換器3の許容入力範囲の中心値に設定される。A/D変
換器3においては、クランプ回路2の出力のサンプリン
グがなされ、得られたサンプル値に応じた例えば10bit
のディジタルデータが得られる。このA/D変換器3の出
力データはフレームパルス検出用のLPF(ローパスフィ
ルタ)4及びデコーダ5に供給される。
デコーダ5においては、後述するフレームパルス検出
回路9から供給されるフレームパルス検出タイミング信
号bに基づいてA/D変換器3の出力データに対して所定
の手順に従ったデコード処理がなされ、ディジタル化さ
れた3原色信号R,G,Bが生成されると共に、MUSE信号に
おいてフレームパルスの立ち下がりエッジp(第5図参
照)から8クロック相当期間だけ後方に位置するHD期間
がクランプ回路2に入力される期間に亘って例えば高レ
ベルとなるクランプタイミング信号aが以後ライン毎に
生成されてクランプ回路2に供給される。デコーダ5の
出力である3原色信号R,G,Bは、D/A(ディジタル/アナ
ログ)変換器6によってアナログ信号に変換された後テ
レビジョン受像機等に供給される。
LPF4はフレームパルスを検出し易くするために設けら
れたものである。このLPF4を経たA/D変換器3の出力デ
ータはディジタルコンパレータ7の比較入力となる。デ
ィジタルコンパレータ7の比較基準レベルは可変であっ
て、レベル設定回路8によって10bitのディジタル値と
して与えられるようになっている。ディジタルコンパレ
ータ7の比較出力である2値化データはフレームパルス
検出回路9に供給される。フレームパルス検出回路9
は、2値化データのパターンを所定のタイミングで順次
認識してHD期間の始まりから8クロック相当期間だけ前
方に存在するフレームパルスの立ち下がりエッジp(第
5図参照)を検出するとその検出タイミングを示す例え
ば高レベルのフレームパルス検出タイミング信号bをデ
コーダ5に供給し、また本装置の電源投入時又は最終フ
レームパルス検出タイミングの時点t0から一定期間、例
えば8フレーム相当期間だけフレームパルスを検出でき
なかったときは、第2図(A)に示す如く、8フレーム
相当期間が経過した時点からフレームパルスを検出する
までの間例えば高レベルとなるフレームパルス不存在検
出信号cをレベル設定回路8に供給するように構成され
ている。
レベル設定回路8はディジタルコンパレータ7の比較
基準レベルを設定するためのものであり、通常は比較基
準レベルがA/D変換器3の許容入力範囲の中心値(セン
タレベル)に等しくなるように設定し、フレームパルス
検出回路9からフレームパルス不存在検出信号cが供給
されるとそれが消滅するまでの期間に亘って、第2図
(B)に示す如く、A/D変換器3の許容入力範囲内にお
いて比較基準レベルを所定周期で順次ステップ状に変化
せしめ、フレームパルス不存在検出信号cが消滅した時
点でセンタレベルに戻すように構成されている。なお、
比較基準レベルをステップ状に変化させるときの各値と
しては、A/D変換器3の許容入力範囲を均等に例えば8
分割して得られる境界の7値が選定される。また、同一
の比較基準レベルの時間内に必ず1回フレームパルスが
含まれるように、上記所定周期が1フレームよりも長い
時間、例えば1.5フレーム相当時間に設定される。
このように、再生MUSE信号のA/D変換出力を比較入力
とし比較基準レベルが可変なディジタルコンパレータ7
を設け、この比較基準レベルを通常はA/D変換器3の許
容入力範囲の中心値(センタレベル)とし、フレームパ
ルスを一定時間(例えば、8フレーム相当)以上検出で
きないときには比較基準レベルをA/D変換器3の許容入
力範囲内で所定周期(例えば、1.5フレーム相当周期)
毎にステップ状に変化させつつフレームパルスの検出を
行なうことにより、本装置の電源投入時やビデオディス
クプレーヤのスキャン動作終了後等のようにA/D変換器
3の入力の直流レベルが定まらない状態でも、フレーム
パルスの振幅の中心がA/D変換器3の許容入力範囲内に
あれば、フレームパルスを確実に検出できることにな
る。一度フレームパルスが検出されれば、その検出タイ
ミング信号bを基にデコーダ5で生成されるクランプタ
イミング信号aが正しいHD期間で発生されることになる
ため、クランプ回路2において正常なクランプがなさ
れ、次のフレームパルスまでの1フレームの間はA/D変
換器3の入力は正規の直流レベルとなる。フレームパル
スが検出されると、レベル設定回路8はフレームパルス
検出回路9からのフレームパルス不存在検出信号cの立
ち下がりのタイミングでディジタルコンパレータ7の比
較基準レベルをセンタレベルに戻す。
なお、本実施例においては、レベル設定回路8及びフ
レームパルス検出回路9を図面上各々別のブロック構成
として示したが、これらをマイクロコンピユータを用い
て構成し、各機能をプロセッサにもたせるようにしても
良い。
次に、本装置の電源投入時にプロセッサによって実行
されるフレームパルスの検出手順について第3図のフロ
ーチャートに従って説明する。
本装置の電源投入により、プロセッサは先ず、ディジ
タルコンパレータ7の比較基準レベルをA/D変換器3の
許容入力範囲の中心値(センタレベル)に等しくなるよ
うに設定する(ステップS1)。続いて、ディジタルコン
パレータ7の比較出力を監視しつつ電源投入時点t0から
の経過時間を管理し、先ずフレームパルスを検出したか
否かを判断し(ステップS2)、検出していなければ、電
源投入時点t0から8フレーム相当期間が経過したか否か
を判断する(ステップS3)。8フレーム相当期間が経過
していなければ、ステップS2に戻ってフレームパルスの
検出を当該期間が経過するまで繰り返し、8フレーム相
当期間が経過したならば、すなわち当該期間においてフ
レームパルスを検出できなかった場合には、ディジタル
コンパレータ7の比較基準レベルを第2図(B)に示す
如く1ステップ変化させると同時に、その時点からの経
過時間を管理する(ステップS4)。ステップS2でフレー
ムパルスを検出していれば、フレームパルスの検出動作
を終了する。
ディジタルコンパレータ7の比較基準レベルを変化さ
せた後、フレームパルスを検出したか否かを判断し(ス
テップS5)、検出していなければ、比較基準レベルを変
化させた時点から1.5フレーム相当期間が経過したか否
かを判断する(ステップS6)。1.5フレーム相当期間が
経過していなければ、ステップS5に戻ってフレームパル
スの検出を当該期間が経過するまで繰り返し、1.5フレ
ーム相当期間が経過したならば、すなわち当該期間にお
いてフレームパルスを検出できなかった場合には、ステ
ップS4に戻ってディジタルコンパレータ7の比較基準レ
ベルをさらに1ステップ変化させ、この動作をステップ
S5でフレームパルスを検出したと判定するまで繰り返
す。ステップS5でフレームパルスを検出したら、ディジ
タルコンパレータ7の比較基準レベルをセンタレベルに
戻し(ステップS7)、フレームパルスの検出動作を終了
する。
なお、上記実施例では、比較基準レベルが可変な単一
のディジタルコンパレータを設け、フレームパルスを検
出するまでその比較基準レベルを所定周期毎に順次変化
せしめる構成としたが、互いに異なる比較基準レベルを
有して再生MUSE信号のA/D変換出力を比較入力とする複
数のディジタルコンパレータと、これらコンパレータの
比較出力に基づいてフレームパルスの検出をなす複数の
フレームパルス検出回路とを設け、これらフレームパル
ス検出回路の検出出力の論理和をフレームパルス検出タ
イミング信号として導出する構成であっても良い。
発明の効果 以上説明したように、本発明による再生MUSE信号処理
装置においては、再生MUSE信号を所定基準電位にクラン
プした後A/D変換し、このA/D変換出力からフレームパル
スを検出し、この検出出力に基づいてクランプタイミン
グ信号を得る際に、A/D変換出力のレベルと複数の比較
基準レベルのいずれか1との大小を比較し、この比較結
果に基づいてフレームパルスの検出をなすことにより、
電源投入時等のようにA/D変換の直流レベルが定まらな
い状態でもフレームパルスを早くあるいは高い確率にて
検出することができるため、同期系の非同期状態の発生
頻度を抑制できると共に、非同期状態が長時間に亘って
継続するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
第1図の回路動作を説明するための波形図、第3図はプ
ロセッサによって実行されるフレームパルスの検出手順
を示すフローチャート、第4図はMUSE信号の概略波形
図、第5図はフレームパルスの波形図である。 主要部分の符号の説明 2……クランプ回路、5……デコーダ 7……ディジタルコンパレータ 8……レベル設定回路 9……フレームパルス検出回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生MUSE信号を所定基準電位にクランプす
    るクランプ回路と、前記クランプ回路を経た前記再生MU
    SE信号をディジタル化するA/D変換器と、前記A/D変換器
    の出力からフレームパルスを検出するフレームパルス検
    出回路とを備え、前記フレームパルス検出回路の検出出
    力に基づいて前記クランプ回路のクランプタイミング信
    号を得るようになされた再生MUSE信号処理装置であっ
    て、前記A/D変換器の出力レベルと複数の比較基準レベ
    ルのいずれか1との大小を比較するレベル比較回路を有
    し、前記フレームパルス検出回路は前記レベル比較回路
    の比較結果に基づいてフレームパルスの検出をなすこと
    を特徴とする再生MUSE信号処理装置。
  2. 【請求項2】前記レベル比較回路は、前記A/D変換器の
    出力を比較入力とする比較基準レベルが可変な少なくと
    も1つのコンパレータと、前記A/D変換器の出力レベル
    が前記コンパレータの比較基準レベルに達するまで前記
    コンパレータの比較基準レベルを周期的に変化せしめる
    レベル設定回路とからなることを特徴とする請求項1記
    載の再生MUSE信号処理装置。
  3. 【請求項3】前記レベル比較回路は互いに異なる比較基
    準レベルを有して前記A/D変換出力を比較入力とする複
    数のコンパレータからなり、前記フレームパルス検出回
    路は前記複数のコンパレータに対応して複数個設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の再生MUSE信号処
    理装置。
JP63321168A 1988-12-20 1988-12-20 再生muse信号処理装置 Expired - Lifetime JP2527471B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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