JP2527283Y2 - シャワー装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は電磁弁によってシャワー吐水口の開閉を行
うシャワー装置に関する。

（従来技術） 従来、シャワー吐水口からの吐水と止水とを電磁弁の
開閉によって行うシャワー装置は、電磁弁の電源として
家庭用電源やバッテリー等を使用している。従って、停
電やバッテリー切れを生じると、電磁弁が閉弁されたま
まになって使用不能になる上、例えば洗髪の途中で給水
が中止されてどうしようもなくなってしまう様なことも
生じる。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は、電磁弁によってシャワー吐水口からの吐水
と止水とを行うシャワー装置に対して、電力供給の停止
によって電磁弁が閉弁されたままになった時にも、シャ
ワーの吐水と止水とを可能にする補助手段を具備せしめ
ることにより、停電時やバッテリー切れの際に生じる不
具合を解消することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記した課題を解決するために本考案のシャワー装置
は、縦長形状の本体パネルに複数のシャワー吐水口を設
け、該シャワー吐水口からの吐水、止水を電磁弁の開閉
によって行なうシャワー装置において、前記シャワー吐
水口の少なくとも一つをフレキシブルホースに接続され
るハンドシャワーとして構成し、上記ハンドシャワー用
の電磁弁と並列にバイパス水路を設け、該バイパス水路
に手動バルブを設置し、この手動バルブの操作部を本体
パネルの外側に設けてなるものである。

（作用） 以上の手段によれば、電力の停止によって電磁弁が閉
弁されたままになった時に、使用者が手動バルブを開く
ことにより、給水はバイパス水路により電磁弁を迂回し
てハンドシャワーから吐水される。

（考案の効果） 以上のように、本考案のシャワー装置は、ハンドシャ
ワー用の電磁弁と平行にバイパス水路を設け、このバイ
パス水路に手動バルブを設置したものであるから、停電
やバッテリー切れによって電磁弁が閉弁したままの状態
になったとしても、吐水と止水の操作を手動バルブに切
り換えることにより、汎用性の高いハンドシャワーを使
用してシャワー入浴を支承なく継続することができる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図乃至第３図にて示すシャワー装置は電池ｃを電
源として作動するものであり、背面を開口させて縦長状
に形成される本体パネルA₁正面の各部位にシャワー吐水
口a₁〜a₅とスパウトa₆を設け、混合栓１から供給される
給湯を各電磁弁a₁〜a₆を介して上記したシャワー吐水口
a₁〜a₆から吐水するように構成している。

本体パネルA₁はFRPから成形し、上方部位にシャワー
吐水口a₁〜a₃を支持する突出部11を形成すると共に、パ
ネル正面には収納部12、操作パネル13a,13bを形成し、
さらに最下部にはスパウトa₆をカバーする膨出部14が形
成してあり、下部のスパウトa₆が床面から適当な高さに
なる様、壁面Ｂに対して取り付け固定してある。

尚、上記シャワー装置は、突出部11に設けるオーバー
ヘッドシャワーa₁、うせたシャワーa₂、ミクロシャワー
a₃、それとパネル中央に設ける２個のボディーシャワー
a₄、ハンドシャワーa₅の合計５種類のシャワー吐水口と
スパウトa₆とを備えている。

上記した本体パネルA₁内の下部には給水源（図示せ
ず）に連絡する給水管４及び給湯源（図示せず）に連絡
する給湯管２を配管し、それぞれを混合栓１の湯側と水
側に接続してある。

混合栓１は温度調節ハンドル1a、流量調節ハンドル1b
を本体パネルA₁の正面に突出させて取り付け固定し、所
定の比率で混合した混合湯を混合栓１二次側に接続した
混合湯路５を介して開閉弁となる各電磁弁b₁〜b₆に供給
する。

電磁弁b₁〜b₆は各シャワー吐水口a₁〜a₅とスパウトa₆
に対して１個ずつ設けられ、給湯路d₁〜d₆を介して夫々
の吐水口a₁〜a₆に連絡してある。

ハンドシャワーa₅に連絡する混合湯路d₅は、本体パネ
ルA₁の側面から外部に突出してハンドシャワーa₅のフレ
キシブルホースが接続されるが、その途中に各電磁弁b₁
〜b₆の一次側に接続する混合湯路５から分岐させたバイ
パス水路３を接続してある。

バイパス水路３は電磁弁b₅を迂回するように設けら
れ、その途中には手動バルブ６が設置してある。

手動バルブ６は開閉ハンドル6aを本体パネルA₁の側面
に突出させた状態で設置し、開閉ハンドル6aを開動させ
ることにより混合湯路５からの混合湯を電磁弁b₅をバイ
パスさせて給湯路d₅に供給するものであり、通常時は閉
栓させておく。

操作パネル13a,13bは、電源スイッチ及びシャワー吐
水口a₁〜a₅の吐水と止水とを行う操作ボタンを設けて本
体パネルA₁の中央に設置する13aと、うたせシャワー
a₂，ハンドシャワーa₅，スパウトa₆の吐水と止水とを行
う操作タンを設けて本体パネルA₁の下部に設置する13b
とに分割して構成してあり、使用状況に応じてどちらか
一方の操作パネル13a,13bから吐水、止水の切り替え操
作を行う様になっている。

また、本体パネルA₁の下側の収納凹部12内の上壁部分
には前記した電磁弁a₁〜a₆と上記した操作パネル13a,13
bに内蔵されるマイコン及び表示部等に必要な電力の一
切を賄う電池ｃを収納する電池ボックス７が設けてあ
る。本実施例においては、上記した電池ｃに6Vのカメラ
用パックを使用し、約１年の使用が可能である。

而して、上記したシャワー装置にあっては、電池ｃを
電源として用いたものであるから、使用を続ける為には
定期的に電池ｃを交換する必要がある。

電池ｃの寿命が終える少し前に新たな電池と交換する
のが理想的であるが、電池の交換を忘れてしまうと、シ
ャワーの使用中の電池切れが生じ、各電磁弁b₁〜b₆が閉
弁状態のまま作動しなくなると共に、操作パネル13a,13
bからの操作が無効になってしまい、例えば洗髪の途中
で給水が止ってしまって、どうしようもなくなってしま
う様なことが生じる。

そのような状態になった時、使用者は手動バルブ６の
開閉ハンドル6aを開動することにより、混合湯路５から
供給される混合湯を電磁弁b₅を迂回して混合湯路d₅に流
し、ハンドシャワーa₅から吐水することができる。従っ
て、上記したように使用の途中で電力供給が停止して
も、引続きハンドシャワーa₅を使用して洗髪等を済ませ
ることができる。

また、バイパス水路と手動バルブを設ける対象となる
シャワー吐水口は、ハンドシャワーa₅以外のものであっ
ても良いが、ハンドシャワーa₅は移動が自由になるの
で、色々な用途で使用することができ、非常時に広く対
応できる利点がある。

また、上記手動バルブ６はハンドシャワーのみを使用
する時に操作パネル13a,13bの電源を入れずに利用して
もよく、これによる節電効果もある。

尚、上記したシャワー装置はバッテリーを電源とした
ものを対象としているが、本願考案は家庭用電源を利用
したものであっても停電時等において同様な効果を発揮
することが出来る。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案を実施したシャワー装置を示す縦断正面
図、第２図は同シャワー装置の縦断側面図、第３図は同
シャワー装置の斜視図である。 図中、 a₁〜a₆……シャワー吐水口 b₁〜b₆……電磁弁、３……バイパス水路 ６……手動バルブ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】縦長形状の本体パネルに複数のシャワー吐
   水口を設け、該シャワー吐水口からの吐水、止水を電磁
   弁の開閉によって行なうシャワー装置において、前記シ
   ャワー吐水口の少なくとも一つをフレキシブルホースに
   接続されるハンドシャワーとして構成し、上記ハンドシ
   ャワー用の電磁弁と並列にバイパス水路を設け、該バイ
   パス水路に手動バルブを設置し、この手動バルブの操作
   部を本体パネルの外側に設けてなるシャワー装置。