JP2527211Y2 - 葉書類等の自動挿入差込装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、一定間隔にて書籍を搬送する機構を有する
製本機械に於いて、搬送されてくる書籍中に葉書やパン
フレット類を自動的に挿入差込むための装置であり、当
該挿入差込が、より的確に行なわれるよう改良したもの
である。

従来の一般的なかかる挿入装置にあっては、第１図に
示すように、集積されている葉書、パンフレット類
（ａ）を下から一枚ずつロータリー（１）側に給紙し、
爪（２）によって挟持されたパンフレット類（ａ）を、
下方に向かった位置でロータリー（１）から開放して、
案内板（３）を介して投込み落下させながら搬送されて
くる書籍類（ｂ）中に挿入するものとなっている。

このような従来の挿入装置にあっては、投込み落下さ
せることによりパンフレット類の挿入作業を行なうた
め、パンフレット類の曲り、空気抵抗、案内板との摩擦
抵抗の変動等の諸条件によって挿入位置にムラが生じ、
挿入位置が一定しないばかりか、装置の低速始動時と高
速運転時には挿入位置が変動してしまい、更には葉書、
パンフレット類が平行に落下するとは限らない為、的確
な挿入ができず、挿入後の搬送途中でパンフレット類が
ずれたり、本からはみ出してしまう等の不都合があっ
た。

本考案はこのような上記従来装置の欠点、不都合に鑑
みなされたもので、葉書、パンフレット類を書籍中に挿
入する瞬間まで、向い合う２列のベルトで挟みながら移
送させ、挿入された後は、開閉フレームの作用により葉
書、パンフレット類に影響がないよう対向する２列ベル
トを開く機構を設けることにより、一定位置に葉書、パ
ンフレット類を挿入し、的確な差込みが出来るようした
ものである。

以下、本考案装置の一実施例を図面（第２図）を参照
しながら詳細に説明する。

１は、収納される葉書類Ａのサイズに合わせ適宜移動
する可動片2aを有する収納ケース２を載設した供給台
で、その給紙口下側部には一定量積載収納されている葉
書、パンフレット類Ａを一枚ずつに分離して給紙するた
めの吸着ゴム３が取付けられている。４は、ロータリー
軸７に固定され、供給台１より給紙された葉書類Ａを引
込むための爪５と受台６が取付けられている回転ロータ
リーで、その左右両側位置には二個のベルトプーリ８が
同軸的に設けられ、このベルトプーリ８と主フレーム９
の左下側部に取付けられているベルトプーリ10との間に
は夫々ベルト11が掛けられている。又、回転ロータリー
４の外側部分には同軸回転するカム16が設けられてい
る。

一方、主フレーム９とは別に、上下両端付近にベルト
15を巻装した上側ベルトプーリ13と下側ベルトプーリ14
を取付けた副フレーム12が設けられており、この副フレ
ーム12は前記した回転ロータリー４の外側部に付設され
たカム16の作用により駆動するよう先端部にカムフォロ
ア18を有するカムレバー17が取付けられ、このカムレバ
ー17を介し上側ベルトプーリ13の中心軸を支点として開
閉するものとなっている。そしてベルト11とベルト15と
が相互に対向するように夫々が配設されたものである。

次に、上記構成からなる本考案装置の作用について説
明すると、供給台１に積載してある葉書又はパンフレッ
ト類Ａは、吸着ゴム３によって一枚ずつ分離して給紙さ
れ、回転ロータリー４に取付けられている爪５と受台６
によって咬え、ロタリー４に引込まれる。このようにし
て引込まれた葉書類Ａは、ロータリー４の回転にあわ
せ、相互に対向するベルト11とベルト15との間に挟持さ
れながら搬送される。そして葉書類Ａは、予め図示のよ
うな状態で搬送されてきた書籍Ｂが所定の挿入位置に来
るまで、即ち挿入すべき瞬間まで、対向するベルト11と
ベルト15によって挟持搬送され、書籍Ｂが所定の挿入位
置に来た時、ロータリー４と同軸回転するカム16の作用
で、当接するカムフォロア18を有するカムレバー17を駆
動させ、カムレバー17を介して副フレーム12を上側ベル
トプーリ13の中心軸を支点として開方向に押出し、ベル
ト11からベルト15を引離して葉書類Ａを書籍Ｂ中に差込
み挿入する。

そして葉書類Ａを挿入された書籍Ｂが本装置の下を通
過した後、再びカム16とカムレバー17の作用により、開
閉フレーム12を上側ベルトプーリ13の中心軸を支点とし
て閉方向に引戻し、ベルト11とベルト15とを対向させ次
の葉書類Ａを引込挟持しながらの搬送を開始する。この
動作を繰返し行なうことにより書籍中にパンフレット葉
書類等を自動的に挿入差込するものである。

上記のように本考案装置にあっては、葉書、パンフレ
ット類が書籍中に挿入される瞬間迄、葉書類は相互に対
向するベルト11とベルト15とによって挟持されており、
又パンフレット類が書籍中に挿入された後は葉書、パン
フレット類に影響の無いよう、カム16の動力にてカムレ
バー17を介して開閉フレーム12を上側ベルトプーリ13の
中心軸を支点として開方向に押出し、ベルト11からベル
ト15を引離す構造としてあるため、従来装置のように投
込落下速度によって挿入位置が変動することもなく、常
にパンフレット類の挿入位置が一定し、装置の低速始動
時も高速運転時も常に挿入位置を一定に保つことが可能
である。又、葉書、パンフレット類が平行にしかも書籍
の綴じ合わせ部分に近い所に挿入される為、差込挿入が
的確で挿入後の搬送途中でパンフレット類がずれてしま
う等の不都合が発生しにくい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一般的な自動挿入差込装置を示した説明
図であり、第２図は本考案装置の要部を示す側面図であ
る。 図中の符合は次の各部を示す。 1:供給台、2:収納ケース、3:吸着ゴム、4:回転ロータリ
ー、5:爪、6:受台、7:ロータリー軸、8,10:ベルトプー
リ、9:主フレーム、11,15:ベルト、12:副フレーム、13:
上側ベルトプーリ、14:下側ベルトプーリ、16:カム、1
7:カムレバー、18:カムフォロア。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】供給台１に積載してある葉書類等を、給紙
   ゴム３により１枚ずつ分離給紙し、回転ロータリー４に
   取付けた爪５と受台６とによってこれを引込み、一定間
   隔にて搬送されてくる書籍中に挿入する装置であって、
   回転ロータリー４の左右両側に同軸のベルトプーリ８
   を、その外側部にカム16を設け、ベルトプーリ８と主フ
   レーム９の左下側部に設けたベルトプーリ10との間に二
   列のベルト11を巻装するとともに、当該ベルト11と対向
   する位置にベルト15をその上下両端に取付けた上側ベル
   トプーリ13と下側ベルトプーリ14間に巻装し、前記カム
   16の作用によりカムレバー17を介して上側ベルトプーリ
   13の中心軸を支点として開閉する副フレーム12を設けた
   ものであって、給紙された葉書類等が書籍中に挿入され
   る瞬間迄ベルト11とベルト15とによって挟持しながら移
   送し、挿入適切時に副フレーム13をカム16により開き葉
   書類等をベルト11とベルト15から開放することを特徴と
   した葉書類等の自動挿入差込装置。