JP2527006B2 - アルデヒド縮合系樹脂粒子分散体及びその製造方法 - Google Patents

アルデヒド縮合系樹脂粒子分散体及びその製造方法

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JP2527006B2 JP63240740A JP24074088A JP2527006B2 JP 2527006 B2 JP2527006 B2 JP 2527006B2 JP 63240740 A JP63240740 A JP 63240740A JP 24074088 A JP24074088 A JP 24074088A JP 2527006 B2 JP2527006 B2 JP 2527006B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリウレタン製造用に適した縮合系樹脂粒子
分散体及びその製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、ポリウレタン原料用のポリオールとしては、ポ
リマーポリオール或はグラフトポリオール等と呼ばれる
ものが知られている。これは、ポリエーテルポリオール
や不飽和ポリオール等のポリオールの分子鎖に付加重合
系の重合体がグラフトしているか、又はポリオール中に
付加重合体やその他の重合体が単に分散しているもので
ある。この種のポリマーポリオールの製法としては、液
状ポリオール中でアクリロニトリルやスチレン等のビニ
ルモノマーを重合させる方法、予め製造したビニルポリ
マー等の重合体をポリオール中に単に分散させる方法、
或はこの分散させた重合体を次いでポリオールにグラフ
トさせる方法等が知られている。このような従来のポリ
マーポリオール中の重合体は殆どの場合ビニルポリマー
であるが、例外的に線状ポリエステルを分散させたもの
も知られている。
また、ポリウレタン原料としてアミノ樹脂初期縮合物
を使用することが知られている。アミノ樹脂初期縮合物
はメチロール基等の水酸基を有するので、これとポリイ
ソシアネート化合物を反応させることにより、ポリウレ
タンフォーム等が得られる(例えば特開昭53−16798号
公報等)。
更に、アミノ樹脂初期縮合物のメチロール基の一部を
エーテル化したエーテル化アミノ樹脂初期縮合物と、通
常のポリウレタン原料用ポリオールとの混合物をポリウ
レタンフォームの製造原料とすることも知られており
(特開昭52−153000号公報)、このようなアミノ樹脂初
期縮合物をポリオール中で縮合させて製造する方法も既
に提案されている(特開昭54−101848号公報)。
[発明が解決しようとする課題] 上記した従来のポリウレタン原料については、未だ種
々の問題点がある。まず、所謂ポリマーポリオールは高
弾性ポリウレタンフォーム用原料等に適するが、ポリウ
レタンの難燃化には効果がないどころか、むしろ難燃性
を低下させてしまうという未解決の問題点もある。
一方、アミノ樹脂初期縮合物含有ポリオールは、アミ
ノ樹脂初期縮合物がメチロール基等の水酸基を含む比較
的低分子量のポリオールであって、上記したポリマーポ
リオールにおける重合体程の高分子量ではないため、ポ
リウレタンフォームの高弾性化効果は発揮しがたく、そ
の用途も硬質ポリウレタンフォーム用に限定される等の
点から、ポリマーポリオールの一種とは認め難いもので
ある。
これに対し、架橋した高分子量の縮合系樹脂の粉末を
充填剤としてポリウレタンに充填してポリウレタンを難
燃化する方法も知られているが、このような充填剤をポ
リオール中に安定的に分散させることは困難であり、所
謂ポリマーポリオールに比して分散安定性が劣ってい
た。
更に特公昭57−14078号公報には、ポリヒドロキシ化
合物中でアミノプラスト形成可能な物質の縮合を行わせ
てアミノプラスト縮合物の分散体を製造する方法が提案
されているが、この方法でも樹脂粒子の完全に安定な分
散体を得られず、また樹脂粒子は粒度の高いものしか得
られなかった。また、特開昭51−122193号公報には沈降
性粒子を製造し、これをポリオール等に配合する方法が
記載されている。しかし、この場合は粒子径が大きく、
ポリオール中で沈降し易い。このような縮合系樹脂粒子
の分散安定性を向上するには、粒子径を小さくする必要
があるが、一方で粒子径を小さくすると沈降し難く濾過
分離が困難になるという問題があった。
本発明は以上に説明したポリウレタン原料としての従
来の重合体成分を含むポリオールにおける種々の問題点
を解決して、難燃性のポリウレタンを製造できる原料と
して使用できて、特に分散安定性が非常に良好でしかも
低粘度の縮合系樹脂粒子分散体の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは鋭意研究の結果、界面活性剤の存在する
分散媒中で縮合反応を行わせて十分に架橋した縮合系樹
脂粒子が該分散媒中に析出した分散液を得て、該分散媒
が例えばポリオール等のイソシアネート化合物との反応
性を有する活性水素基を2個以上有する含活性水素化合
物(以下単に含活性水素化合物とも記載する)である場
合はそのままで、該分散媒が水及び/又は有機溶剤の場
合は、該分散媒を含活性水素化合物と分散媒置換するこ
とにより製造した、初期縮合物ではなく十分に架橋した
縮合系樹脂粒子と界面活性剤と含活性水素化合物からな
る分散体が、分散安定性が非常に良好で、しかも低粘度
であり、ポリウレタン原料として用いれば難燃性に優れ
た製品が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、安定なアルデヒド縮合系樹脂分
散体とその製造方法に関する下記発明である。
アルデヒド類と縮合しうる化合物とアルデヒド類とが
縮合反応してなるアルデヒド縮合系樹脂粒子、界面活性
剤及び有機イソシアネート化合物と反応しうる活性水素
基を2個以上有する含活性水素化合物からなる安定なア
ルデヒド縮合系樹脂粒子分散体。
アルデヒド類と縮合しうる化合物とアルデヒド類又は
これらの初期縮合物を、有機イソシアネート化合物と反
応しうる活性水素基を2個以上有する含活性水素化合物
を含む、分散媒中で界面活性剤の存在下に反応させて該
分散媒中では容易に沈降し難い微細なアルデヒド縮合系
樹脂粒子を析出させることを特徴とするアルデヒド縮合
系樹脂粒子分散体の製造方法。
アルデヒド類と縮合しうる化合物とアルデヒド類又は
これらの初期縮合物を水及び/または下記含活性水素化
合物よりも低沸点の有機溶媒を含む分散媒中で界面活性
剤の存在下に反応させて微細なアルデヒド縮合系樹脂粒
子を析出させ、次いで、水、有機溶媒を除去した後該含
活性水素化合物を加えるか又は含活性水素化合物を加え
た後水,有機溶媒を除去して、有機イソシアネート化合
物と反応しうる活性水素基を2個以上有する含活性水素
化合物中にアルデヒド縮合系樹脂粒子が安定に分散した
分散体を製造することを特徴とするアルデヒド縮合系樹
脂粒子分散体の製造方法。
本発明における分散体は、アルデヒド縮合系樹脂の微
細な粒子が安定に分散した分散体である。この分散体は
該微細な粒子が含活性水素化合物(詳細は後述)中に安
定に分散しており、この分散安定性はその粒子が微細で
あるとともに界面活性剤の存在にも起因する。この分散
体は含活性水素化合物100重量部に対して該微細な粒子
5〜200重量部、特に5〜100重量部含むことが好まし
い、界面活性剤の量は該微細な粒子の量に対して0.01〜
20重量%、特に0.1〜10重量%が好ましい。この分散体
は安定である必要があり、この分散体を静置した場合少
なくとも1ヶ月間、好ましくは3ヶ月以上粒子が実質的
に沈降しないものであることが好ましい。本発明の分散
体はポリウレタンフォームなどのポリウレタン樹脂やそ
の他のイソシアネート基を有する化合物と反応させて合
成樹脂を得るための合成樹脂原料として用いられる。
本発明の分散体はアルデヒド縮合系樹脂の微細な粒子
を界面活性剤とともに含活性水素化合物に分散させるこ
とによって得ることができるが、この方法で得られる分
散体は通常安定性が不充分であることが多い。充分に安
定性のよい分散体を得るためにはアルデヒド縮合系樹脂
の微細な粒子を界面活性剤の存在下で形成することが好
ましい。即ち、界面活性剤の存在する媒体中でアルデヒ
ド縮合系樹脂の微細な粒子を析出させることによって分
散安定性の良好な微粒子を得ることができる。この媒体
としては種々の媒体を使用することができる。最終的に
含活性水素化合物を分散媒とする分散体を得ることを目
的とするため、この含活性水素化合物自体を媒体とする
ことができる。また他の媒体を用いて微細な粒子を析出
させた後媒体を含活性水素化合物に変えることもでき
る。この場合の媒体は少なくとも反応温度下で液状の媒
体である必要があり、たとえば水や含活性水素化合物以
外の、好ましくはそれより低沸点の有機溶媒が用いられ
る。さらに、媒体として、含活性水素化合物と他の媒体
とを併用することができる。このように、微細な粒子を
析出させるための媒体と最終的な分散媒とは必ずしも明
確に区別し難いものであるので、以下両者を分散媒と呼
ぶ。
以下に本発明の分散体とその製法を詳細に説明する。
本発明においては、アルデヒド類と縮合しうる化合物
(以下、アルデヒド縮合性化合物という)とアルデヒド
類とを又はこれらの初期縮合物を原料とし、界面活性剤
の存在下で分散媒中で反応させて、三次元的に架橋した
縮合系粒子を該分散媒中に析出させる必要がある。さら
に、最終的には、この粒子が含活性水素化合物中に安定
に分散した分散体を得る必要がある。したがって、本発
明の分散体を製造する第1の方法は、該分散媒として含
活性水素化合物を用い、得られた分散液がそのまま本発
明の分散体となる方法である。この場合、アルデヒド縮
合系樹脂形成反応における副生水が含まれていることが
多いので、分散体形成後に脱水することが好ましい。勿
論、反応を加熱及び/又は減圧下で行ない反応と同時に
脱水して副生水分含量の少ない分散体を一段で得ること
もできる。さらに、第1の方法の1つとして、分散媒と
して含活性水素化合物と水及び/又は有機溶媒を用いる
こともできる。この場合には、上記と同様に反応時、あ
るいは反応後にこれら水,副生水,有機溶媒を除去し
て、これらの含有量の少ない、あるいは実質的に含まな
い分散体を得ることが好ましい。なお、有機溶媒として
は、併用される含活性水素化合物より沸点の低い、通常
は250℃以下、特に180℃以下の有機溶媒が用いられる。
本発明に係わる縮合系樹脂の形成原料の一つはアルデ
ヒド類である。アルデヒド類としては脂肪族、脂環族、
芳香族、複素環アルデヒド化合物、その他のアルデヒド
類やこれらの縮合体やアルデヒド類を発生し得る化合物
などの誘導体を単独で又は併用して使用できる。好まし
いアルデヒド類は、炭素数4以下の脂肪族アルデヒド及
びその誘導体であり、例えばホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒ
ド、イソブチルアルデヒド、パラホルムアルデヒド、パ
ラアセトアルデヒド等があり、好ましくはホルムアルデ
ヒドである。これらアルデヒド類は溶媒に溶解して使用
することもでき、好ましい溶媒は水であるが、これに限
られるものではない。ホルムアルデヒドの水溶液即ちホ
ルマリンを使用することが特に好ましい。
縮合系樹脂の他の形成原料はアルデヒド縮合性化合物
であり、これはアルデヒド類と反応しうる位置(以下、
反応部位という)を基本的には2つ必要とする。反応部
位は芳香核における水素が結合した炭素原子、又はアミ
ノ基若しくはアミド基などにおける水素が結合した窒素
原子が代表的なものである。芳香核の反応部位として
は、水酸基やアミド基が結合した芳香核のオルト位又は
パラ位が特に好ましく、この反応部位を2以上有する、
つまりこの部位に置換基を有しないフェノール類や芳香
族アミン類が特に好ましい。アミノ基やアミド基を有す
る化合物としては、基本的にはこれらの基を2以上有す
るポリアミン化合物が好ましい。
上記フェノール類としては、例えばフェノール、クレ
ゾール、キシレノール、p−アルキルフェノール、p−
フェニルフェノール、ビスフェノールA、レゾルシン等
が挙げられ、特に好ましくはフェノールであり、芳香族
アミン類としては、例えばアニリン、ジアミノベンゼ
ン、p−アルキルアニリン、N−置換アルキルアニリ
ン、ジフェニルアミン、ジアミノジフェニルメタン等が
挙げられ、特に好ましくはアニリンである。
芳香族アミンのアミノ基やアミド基はそれ自身もまた
反応性部位であるので、ジアミン系化合物の1種とみな
すことができる場合もあり、芳香核のアミノ基やアミド
基以外の反応性部位は1つであってもよい。芳香族系化
合物としては上記の2種に限定されるものではなく、例
えばベンゼンやキシレンなどの芳香族炭化水素やその他
の化合物も使用できる。
ポリアミン化合物としては、アミノ基やアミド基を基
本的には2以上有する化合物、なかでも2以上のアミノ
基を有する化合物が好ましく、例えば尿素、チオ尿素、
N−置換尿素等の尿素類、メラミン、N−アルキル置換
メラミン等のメラミン化合物やベンゾグアナミン、アセ
トグアナミン等のグアナミン化合物で代表されるS−ト
リアジン類、グアニジン、塩酸グアニジン、塩酸アミノ
グアニジン、ジシアンジアミド等のグアニジン類が好ま
しく、これらのうち特に好ましいものは尿素、メラミ
ン、ベンゾグアナミンである。
更にアルデヒド縮合性化合物としては、上記の外にケ
トン樹脂の原料として公知のケトン系化合物も用い得
る。
これらのアルデヒド縮合性化合物は2種以上を組み合
せて使用することもできる。例えば尿素−チオ尿素、尿
素−メラミン、尿素−ベンゾグアナミン、尿素−メラミ
ン−ベンゾグアナミン、メラミン−ジシアンジアミド、
フェノール−尿素、フェノール−メラミン、アニリン−
メラミン、フェノール−アニリン−メラミン、フェノー
ル−尿素−メラミン等の組み合せが挙げられる。
更に上記のアルデヒド縮合性化合物を反応性部位を1
つのみ有する化合物や、アルデヒド縮合性はないが活性
部位を2以上有する化合物例えばジアルカノールアミ
ン、モノアルカノールアミン、脂肪族アミン等と併用し
てもよい。
本発明においては、アルデヒド縮合性化合物とアルデ
ヒド類の初期縮合物例えばジメチロール尿素、ヘキサメ
チロールメラミン、ヘキサメトキシジメチルメラニン等
を形成原料として用いることもできる。
本発明に係わる含活性水素化合物は、有機イソシアネ
ート化合物と反応しうる活性水素基を2個以上有し、常
温で液体のものが好ましく、特にポリウレタン原料にな
るものが好ましい。これらは通常極めて高い沸点を有す
るか沸点を有しない(気化することなく分解する)。
このような有機イソシアネート化合物と反応性を有す
る活性水素基としては、水酸基、一級アミノ基、二級ア
ミノ基が挙げられ、本発明においては1分子当たりにこ
のような活性水素基を少なくとも2種以上、好ましくは
2〜8個有し、活性水素基当たりの分子量が100〜400
0、好ましくは200〜3000、特に好ましくは400〜2500で
ある含活性水素化合物が好ましく、例えばポリエーテル
又はポリエステル、末端に水酸基を有する炭化水素ポリ
マーやいわゆるポリマーポリオールが挙げられ、特にポ
リエーテルが好ましく、中でもポリエーテルポリオー
ル、ポリエーテルポリオールの水酸基の一部乃至全部が
一級又は二級のアミノ基に置換されたアミノ化ポリエー
テル及びこれらの混合物が好ましいものとして挙げられ
る。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば多価アルコ
ール等のポリヒドロキシ化合物やアミン類、リン酸等の
含活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加したポリ
エーテルポリオールや他の環状エーテル重合体からなる
ポリエーテルポリオールなどがある。具体的には、グリ
コール,グリセリン,トリメチロールプロパン,ペンタ
エリスリトール,デキストロース,シュークロースその
他の多価アルコール、ジエタノールアミン,トリエタノ
ールアミン,その他のアルカノールアミン、ビスフェノ
ールA,フェノール−ホルムアルデヒド縮合物,その他の
多価フェノール、エチレンジアミン,ジアミノジフェニ
ルメタンその他のアミン類等に、エチレンオキシド,プ
ロピレンオキシド,ブチレンオキシド,エピクロルヒド
リンその他のアルキレンオキシド更にはスチレンオキシ
ドやグリシジルエーテル等のエポキシを付加したポリエ
ーテルポリオールや、テトラヒドロフラン重合体等のポ
リヒドロキシポリオールがある。これらは2種以上併用
することもできる。好ましいポリエーテルポリオールは
OH基1個当りの分子量300〜2500のポリエーテルポリオ
ールであり、特にOH基1個当りの分子量600〜2000、水
酸基数2〜8個のポリエーテルポリオールが好ましい。
アミノ化ポリエーテルとしては、ポリエーテルポリオ
ールをアンモニアでアミノ化して得られるもの、ポリエ
ーテルポリオールとポリイソシアネートとを反応させて
得られるイソシアネート基含有プレポリマーを加水分解
して得られるものを用いることができるが、特に前者が
好ましい。
また上記した含活性水素化合物と同一種類で上記より
も低分子量の多価アルコール、ポリヒドロキシエステル
等の水酸基を含有するエステルその他が用いられ、多価
アルコールとしては上記のポリエーテル、ポリエステ
ル、ポリエーテルポリオールのイニシエーターとして使
用できるもののうちの液状のもの等も用いることができ
る。
本発明に係わる界面活性剤としては、陰イオン系、陽
イオン系、両性イオン系、非イオン系のいずれを用いて
も有効である。陰イオン系界面活性剤としては、例えば
脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩又はアルキルナフタレンスルホン酸
塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ジアルキ
ルスルホンこはく酸塩、アルキルフォスフェート塩、ポ
リオキシエチレンサルフェート塩、特殊な高分子界面活
性剤からなるアニオン等が挙げられ、特に好ましくは例
えばオレイン酸カリウム等の脂肪酸塩やラウリル硫酸エ
ステルソーダ塩等の高級アルコール硫酸エステル塩が挙
げられる。陽イオン系界面活性剤としては、例えばアル
キルアミン塩、第四級アンモニウム塩、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン等が挙げられ、特に好ましくは例え
ばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチル
トリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニ
ウム塩が挙げられる。両性イオン系界面活性剤として
は、例えばラウリルベタイン、スタアリルベタイン等の
アルキルベタインが挙げられる。非イオン系界面活性剤
としては例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステル、
オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマー、脂
肪酸モノグリセライド等が挙げられ、特に好ましくは例
えばポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキ
シエチレンアルキルエーテルが挙げられる。
縮合系樹脂粒子を生成させるための反応における、ア
ルデヒド縮合性化合物とアルデヒド類の割合は、理論的
に縮合系樹脂が生成する割合を含む割合である限り特に
制限はない。たとえ、未反応のアルデヒド縮合性化合物
が残ってもその割合が過大でない限り生成分散体中に含
まれていてもよく、未反応アルデヒドは脱水などの際に
同時に除去できるからである。好ましくはアルデヒド縮
合性化合物100重量部に対してアルデヒド類5〜500重量
部、特に10〜100重量部使用される。
含活性水素化合物に対する縮合系樹脂粒子の分散量
は、縮合系樹脂粒子が安定に分散している限り特に制限
はないが、過剰になると分散安定性が低下し高粘度とな
るので、通常の場合、該含活性水素化合物100重量部に
対して縮合系樹脂が好ましくは200重量部以下、特に好
ましくは100重量部以下となるように各原料の仕込み量
を決める。下限は特にないが、本発明の分散体のポリウ
レタン製造における効果を発揮するためには該活性水素
化合物100重量部に対し縮合系樹脂が少なくとも5重量
部程度は存在することが好ましい。
該界面活性剤の添加量は、析出する縮合系樹脂の粒子
つまり固形分に対して20重量%以下、0.01重量%以上の
範囲内が適当であり、好ましくは10重量%以下0.1重量
%以上である。反応は通常アルデヒド縮合系樹脂の原料
を含んだ分散媒を攪拌しつつ加熱することによって行わ
れる。加熱温度は通常180℃以下、特に40〜150℃であ
る。析出する粒子径は原料濃度や反応温度、攪拌速度、
反応時間などに左右されるこが少なくない。より小さい
粒子を得るためには原料濃度が低い、反応温度が低い、
攪拌速度が速い、反応時間が短いなどの条件のいずれか
1以上の条件を適宜採用することが好ましい。
本発明の分散体を製造する第2の方法は、アルデヒド
縮合系樹脂を得る縮合反応を、界面活性剤の存在下で水
及び/又は有機溶媒を分散媒として分散液を得た後に、
該分散体の分散媒つまり縮合反応の媒体を含活性水素化
合物と置換する、分散媒置換を行うことによる方法であ
る。
この第2の方法においては、分散媒として水及び/又
は有機溶媒とともに含活性水素化合物を併用してもよ
い。前記第1の方法との相違は、アルデヒド縮合系樹脂
粒子析出後に含活性水素化合物を加える点にある。第2
の方法においては、水,有機溶媒の除去は含活性水素化
合物を加える前に行ってもよく、後に行ってもよい。前
者の場合、水,有機溶媒の除去は通常加熱及び/または
減圧下で水,有機溶媒を気化させて除去することが好ま
しい。後者の場合、水,有機溶媒の除去は上記と同じく
加熱及び/又は減圧下で気化させる方法は勿論、濾別な
どの固液分離手段を採用することができる。この場合、
アルデヒド縮合系樹脂粒子は乾燥粉末化されてもよい。
また、含活性水素化合物が分散媒中に含まれる場合は高
濃度のスラリー状物となってもよい。分散安定性の高い
粒子を得るには、粒子は充分に小さいことが必要である
ので、始めに水,有機溶媒を除去する場合であってもそ
の除去は加熱及び/又は減圧による気化によることが好
ましい。なぜなら、多くの場合このような微細な粒子は
濾別が困難であるからである。
水以外の分散媒としての有機溶媒は、含活性水素化合
物よりも低沸点の有機溶媒が好ましい。なぜなら、有機
溶媒と含活性水素化合物の分離は前者の気化によって行
われることが好ましいからである。前記のように、含活
性水素化合物は極めて高い沸点を有するか沸点を有さず
極めて高い温度下でも安定なものが多い。従って、有機
溶媒としては250℃以下の沸点、特に180℃以下の沸点を
有する有機溶媒が好ましい。水や有機溶媒の除去は常圧
下でその沸点以上の温度に加熱し気化させることによっ
て行うことができる。また、より好ましくは、減圧下で
その下での沸点以上に加熱して行われる。
有機溶媒としては例えばペンタン、シクロヘキサン、
ヘキセン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、
ベンジルアルコール等のアルコール類、イソプロピルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ベンジルエチルエーテ
ル、アセタール、アニゾール等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン、アセトフェノン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、クロロベ
ンゼン、クロロホルム、ジクロロエタン、1,1,2−トリ
クロロトリフロロエタン等のハロゲン化合物、ニトロベ
ンゼン等のニトロ化合物、アセトニトリル、ベンゾニト
リル等のニトリル化合物、トリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、ジメチルアニリン等のアミン化合物、N,N′
−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のア
ミド化合物、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫
黄化合物等を、単独又は必要により混合して使用でき
る。アルデヒド縮合性化合物とアルデヒド類又はこれら
の初期縮合物は、そのまま有機溶媒中で反応させること
ができるが、初期縮合状態においては水に対する相溶性
が高いため、水と有機溶媒との併用系が好ましい。
比較的低温で縮合反応を進行させるために、塩酸、酢
酸のような酸、NaOH、トリエチルアミンのような塩基を
触媒として用いることもできる。また縮合系樹脂粒子の
安定性を増すために、縮合反応時に後に分散媒置換する
含活性水素化合物、例えばポリオールやアミノポリオー
ルの一部を、縮合系樹脂100重量部に対し100重量部以下
添加しておくことも効果がある。更にヘキサメチレンテ
トラミン等の硬化剤、分散安定剤、着色剤等の種々の添
加剤の存在下に反応させることもできる。
なお、アルデヒド類とアルデヒド縮合性化合物の割
合、界面活性剤の添加量、分散媒置換後の縮合系樹脂粒
子量と含活性水素化合物の量の割合は、前記第1の方法
の場合と同じである。
[作用] 本発明の分散体の縮合系樹脂化合物を得る工程を水及
び/又は有機溶媒中で界面活性剤の存在下で行う方法を
例にして更に具体的に説明する。
アルデヒド類と反応しうる化合物とアルデヒド類は常
温〜加温或は加圧下に反応する。比較的に低温の反応で
はアルデヒド類が付加したメチロール基含有化合物や低
分子量縮合物が生成しやすく、比較的に高温ではメチロ
ール基等の脱水反応によるメチレン架橋やジメチレンエ
ーテル結合等が生成し易いと考えられる。勿論、生成す
る化合物は反応温度のみに関係するものではなく、各構
成単位の仕込み比や触媒等の添加剤の存在、pH等によっ
て変化する。しかし、反応温度のみを考慮すれば、本発
明において反応の前段では比較的低温で反応の後段では
比較的高温で反応を行うことが好ましい。特に反応の後
段の比較的高温はメチロール基等のヒドロキシアルキル
基の縮合反応を行うために必要であることが多い。従っ
て、反応の前段では約80℃以下の温度で、後段では前段
よりも10℃程度高温で、かつ約60℃以上の温度で反応さ
せることが好ましい。反応の後段での上限温度は、含活
性水素化合物の分解や縮合系樹脂の生成反応以外の副反
応が起こり難い温度であることが好ましく、水を溶媒と
する場合は80〜150℃、常圧下では80〜100℃低度が好ま
しく、有機溶媒又は水と有機溶媒の併存系では80〜200
℃程度が好ましい。酸又は塩基触媒の存在は縮合反応を
比較的低温で進行させることを可能とする。
このとき生成する縮合系樹脂は、従来からフェノール
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等の縮合系熱硬化性樹脂
として公知のもの硬化物と類似或は同一のものであると
考えられ、その生成反応もまた類似或は同一のものであ
ると考えられる。アルデヒドとしてホルムアルデヒドを
用いた場合を例にとれば、アルデヒド縮合性化合物とホ
ルムアルデヒドは反応の初期段階においては付加縮合す
ることにより、種々のメチロール基含有化合物を生成す
る。本発明の形成原料の一つとする前記の初期縮合物
は、この段階のメチロール基付加化合物に相当している
わけである。この後、メチロール基含有化合物が脱水縮
合すること等により、メチロール基がメチレン基にな
り、縮合して三次元的に架橋した不溶不融の縮合系樹脂
になると考えられる。
アルデヒド縮合性化合物とアルデヒド類又はこれらの
初期縮合物が有機溶媒と親和性を有する場合には、初期
縮合反応は均一に進行し、しかる後に縮合粒子が析出し
てくる。また有機溶媒と親和性がない場合には、初期縮
合反応段階から乳化状態で反応が進行し、そのまま縮合
系樹脂が析出する。
本発明は、水及び/又は有機溶媒中での縮合系樹脂生
成反応を、基本的には、含活性水素化合物との分散媒置
換以前に終了させておく。十分に架橋したか否かは、反
応初期に生成されたメチロール基がメチレン基に変換さ
れて水酸基価が小さくなることから判定できる。つま
り、含活性水素化合物としてポリオールを用いて分散媒
置換する例で説明すると、該ポリオールと得られた分散
体の水酸基価を比較するとき、分散体の水酸基価が増大
していれば、架橋が不十分なためのメチロール基の存在
が考えられるし、水酸基価が同等以下であれば、十分な
架橋が行われていると考えられる。
ポリウレタンの原料として使用される含活性水素化合
物が比較的多量の水を含むことは好ましくない。従っ
て、最初に媒体分散媒として用いられた水はポリオール
等の含活性水素化合物と置換される際に除去される必要
がある。通常は加熱或は減圧下で水を除去することがで
き、同時に有機溶媒も除去できる。従って、縮合系樹脂
粒子が析出した水及び/又は有機溶剤を分散媒とする分
散液に含活性水素化合物を添加し、水及び/又は有機溶
媒を加熱及び/又は減圧下で除去することにより、分散
媒が含活性水素化合物に置換される。
或いは水及び/又は有機溶媒等を先に除去し、残留物
を乾燥、粉末化してから、この粉末を含活性水素化合物
中に混合分散してもよい。
本発明では縮合反応の大部分が分散媒置換前に終了し
ていることが特徴であるが、水を除去する際に一部未反
応成分の縮合がおこり脱水されることもありうる。ま
た、このように縮合反応後に含活性水素化合物を加えて
分散媒置換するので、該活性水素化合物中では最早縮合
反応は進行せず、縮合系樹脂の該活性水素化合物へのグ
ラフトは基本的には起こらないと考えてよい。ただし、
水及び/又は有機溶媒中での縮合反応時に分散性向上の
ために含活性水素化合物を一部添加した場合には、グラ
フト反応が起きる可能性は有り得る。
以上により得られる本発明の固体縮合系樹脂粒子分散
体は白色ないし着色の半透明ないしは不透明な粘性液体
であり、その粘度は使用した上記の含活性水素化合物の
粘度、分散体中の縮合系樹脂の割合や種類等により変化
するが、ポリウレタンの原料用としては通常25℃におけ
る粘度が50000cps以下のものが適当である。勿論、これ
よりも高粘度のものであっても他の含活性水素化合物で
希釈することによって使用できる場合もある。縮合系樹
脂は大部分含活性水素化合物中に分散していると考えら
れる。
本発明の十分に架橋した縮合系樹脂粒子の粒径は0.01
〜5μの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.1〜2μ
の範囲内である。これは、5μを越えるとポリオール等
の含活性水素化合物中で沈降し易い。
本発明においては界面活性剤が存在するので安定した
分散体が得られるが、特に芳香核やアミノ基、アミド基
を含む含活性水素化合物を用いた分散体の場合、縮合系
樹脂との親和性が良いため格別に良好な分散状態が得ら
れる。
本発明による縮合系樹脂粒子分散体は静置状態で少な
くとも約60日間分離を起こすことがないものが好ましい
が、勿論この期間に限定されるものではない。本発明品
がこのように低粘度で分散安定性に非常優れる理由とし
ては、その縮合反応の作用は必ずしも明確ではないが縮
合系樹脂微粒子の径が微細かつ均一であるためポリオー
ルとは基本的に反応せず独立に存在している粒子が多い
ため、さらに界面活性剤が存在するためと推定できる。
本発明の縮合系樹脂粒子分散体の水酸基価は主に含活
性水素化合物の水酸基価に関係する。この理由は、本発
明の縮合系樹脂は充分に架橋してメチロール基等の水酸
基を含む官能基を殆んど有しいないためであり、分散体
中の樹脂粒子含有量に比例して分散媒たる含活性水素化
合物の水酸基価より低下する。したがって本発明の分散
体の水酸基価は含活性水素化合物の水酸基価の1.2倍以
下、特に同等以下が好ましい。本発明における含活性水
素化合物の水酸基価は通常800以下が好ましい。水酸基
1個当りの分子量が300〜2500の高分子量ポリオールの
場合、水酸基価は約22〜190である。ただし、アルデヒ
ド縮合性化合物として、フェノール系化合物等の水酸基
含有化合物を用いた場合等では、分散体の水酸基価が含
活性水素化合物の水酸基価より高くなることもあり得
る。
ちなみに公知のアミノ樹脂初期縮合物含有ポリオール
の場合、用いたポリオールの水酸基価がアミノ樹脂初期
縮合物のそれより高ければ、分散体ポリオールの水酸基
価は元のポリオールのそれより低くなるが、ジメチロー
ル尿素やポリメチロールメラミン等の水酸基価が約600
以上と高いものをアミノ樹脂初期縮合物の構成成分とす
るときは、これに低水酸基価(即ち高分子量)のポリオ
ールを用いて分散体としたものは、該ポリオールの水酸
基価より大巾に高い水酸基価のものになる。
以上説明した本発明の分散体はポリウレタン製造にお
ける主原料の含活性水素化合物の一部又は全部として使
用するのに特に適したものである。また比較的低分子量
の含活性水素化合物を含む本発明分散体は、ポリウレタ
ン製造における含活性水素化合物系原料の一部又は全部
としても使用できる。本発明の分散体は難燃性を向上で
きる点で従来のポリマーポリオールや通常のポリオール
に優るものである。縮合系樹脂形成原料としてフェノー
ル類、尿素類、メラミン類、グアナミン類、グアニジン
類を用いた本発明の分散体は、特にポリウレタンの難燃
性向上に有効である。また本発明の分散体は特にポリウ
レタンフォームの製造に適しており、従来のポリマーポ
リオールと同様に使用できて、高性能のポリウレタンフ
ォームを得ることができる。
ポリウレタンの基本原料とするポリオールとしては、
一般的には水酸基1個当りの分子量が300〜3000の高分
子量ポリオール、特に水酸基1個当りの分子量が600〜2
500で分子中の水酸基数2〜8個のポリエーテルポリオ
ールが用いられ、硬質ポリウレタンフォーム用としては
上記より低分子量のポリオールが用いられている。した
がって本発明の縮合系樹脂分散体をポリウレタンの原料
の一部として使用する場合、これと併用する他のポリオ
ールとしては、上記した従来使用されている高分子量ポ
リオールが適当である。
ポリウレタンの製造において、ポリオールとポリイソ
シアネート化合物の基本原料に更に多価アルコール、ア
ルカノールアミン、ポリアミン等の2以上の活性水素を
含み、比較的低分子量の含活性水素含有化合物からなる
架橋剤が使用される場合がある。特に低分子量ポリオー
ルを原料として得られた本発明の縮合系樹脂粒子分散体
はこの架橋剤の一部或は全部として使用することができ
る。
ポリウレタンフォームの製造においては、発泡剤の使
用が通常必要である。本発明分散体を用いるときの発泡
剤としては、水やトリクロロジフルオロメタン、ジクロ
ロジフルオロメタン、塩化メチレンその他のハロゲン化
炭化水素が使用される。更にポリウレタンフォームの製
造において多くの場合必要とされる成分である整泡剤と
しては、ポリ(ジアルキルシラン)、ポリオキシアルキ
レン鎖含有シランその他の有機ケイ素化合物が適当であ
るが、フッ素系界面活性剤が使用できる場合もある。
フォーム或は非フォームのポリウレタンの製造におい
ては通常触媒が使用されるが、触媒としては種々の三級
アミンその他のアミン系化合物や有機スズ系化合物等が
単独又は併用して使用される。その他フォーム或は非フ
ォームのポリウレタンの原料として種々の添加剤、例え
ば安定剤、充填剤、強化剤、着色剤、離型剤、架橋剤、
鎖延長剤、難燃剤を使用することができる。
ポリウレタンの他の基本原料であるポリイソシアネー
ト化合物としては、少なくとも2個のイソシアネート基
を有する芳香族系、脂肪族系、脂環族系、複素環族系等
の化合物を単独又は併用して使用でき、特に芳香族系の
ポリイソシアネート化合物の使用が好ましい。具体的な
ポリイソシアネート化合物を列記すれば、例えばトリレ
ンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンイソシ
アネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート等がある。ポリイソシアネート
化合物はまた種々の方法或は化合物で変性した変性ポリ
イソシアネート化合物として使用することができ、更に
種々の化合物でブロックしたブロックイソシアネート化
合物として使用することもできる。これら原料を使用し
てポリウレタンを製造する方法は特に限定されるもので
はなく、例えばワンショット法、プレポリマー法、RIM
法等の方法を用いることができる。
[実施例] 以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、各
例中の部は重量部を意味する。なお、本発明はこれらの
実施例により限定されるものではない。
実施例1 メラミン50部、35%ホルムアルデヒド水溶液70部、ラ
ウリル硫酸ソーダ2部、0.5N塩酸2部を反応器に仕込
み、60℃で1時間、さらに100℃で2時間反応をさせ
た。系は途中で乳濁し、微粒子が分散した青白い水性懸
濁体が得られた。この懸濁液に分子量5000のポリオキシ
エチレンプロピレントリオール150部を添加し、系中の
水を100℃で減圧で除去して青味を帯びた白色の粘性な
本発明の乳濁液を得た。このものの水酸基価は24.5、粘
度は2250cp(温度25℃、以下同様)であった。このポリ
オール中の固体粒子は6ヶ月以上、まったくポリオール
と分離することなく安定に分散していることがわかっ
た。
実施例2 実施例1と同じ組成でポリオキシエチレンプロピレン
トリオールをメラミンホルムアルデヒド水溶液と同時に
仕込み反応させた系では同様な白色分散体が得られた。
この分散体は粘度が3650cpであり、3ヶ月以上安定であ
った。
実施例3 尿素50部、ジシアンジアミド30部、35%ホルムアルデ
ヒド水溶液150部、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル(KAO−ATLASエマルゲン147)5部、分子量3000のポ
リオキシエチレンプロピレントリオール30部を反応器に
仕込み、80℃で5時間、100℃で3時間反応させた。系
は途中で乳濁し、微粒子が分散した青白い水性懸濁液が
得られた。この懸濁液に分子量3000のポリオキシエチレ
ンプロピレントリオール90部を添加し、系中の水を100
℃で減圧除去して青味を帯びた白色の粘性な乳濁液を得
た。水酸基価は31.5、粘度は4400cpであった。このポリ
オール中の固体粒子は6ヶ月以上まったくポリオールと
分離することなく安定に分散していることがわかった。
実施例4 ヘキサメトキシメチルメラミン50部、水20部、メチル
イソブチルケトン50部、ラウリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド(KAO−ATLASコータミン24p)1部、1NHCl
2部を反応器に仕込み100℃で3時間反応させた。系は途
中で乳濁し、微粒子が分散した青白い水性懸濁液が得ら
れた。この懸濁液に分子量6000のソルビトール開始剤を
用いたポリオキシエチレンプロピレンヘキサノール100
部を添加し、系中の水、メチルイソブチルケトンを減圧
除去して青味を帯びた白色の粘性な乳濁液を得た。この
分散体の水酸基価は39.9、粘度は3300cpであった。この
ポリオール中の固体粒子は6ヶ月以上まったくポリオー
ルと分離することなく安定に分散していることがわかっ
た。
実施例5 分子量6000のポリオキシエチレンプロピレントリオー
ル100部、メラミン20部、ジシアンジアミド5部、35%
ホルムアルデヒド水溶液40部、セチルトリメチルアンモ
ニウムクロライド0.5部を反応器に仕込み、60℃で2時
間、100℃で3時間反応させた後140℃で減圧脱水を行っ
て、青味を帯びた乳白色の粘稠液を得た。このものの水
酸基価は21.1、粘度は3100cpであった。このポリオール
中の固体粒子は6ヶ月以上まったくポリオールと分離す
ることなく、安定に分散していることがわかった。
実施例6 分子量1000のポリオキシエチレンプロピレンジオール
100部、尿素40部、フェノール10部、85%パラホルムア
ルテヒド30部、水50部、オレイン酸カリウム1部、ジグ
ライム100部、0.5NHCl2部を反応器に仕込み、80℃で1
時間、その後昇温し還流をかけながらさらに3時間反応
させた後160℃で減圧脱気を行って青味を帯びた乳白色
の粘稠液を得た。このものの水酸基価は72.2、粘度は28
00cpであった。このポリオール中の固体粒子は6ヶ月以
上まったくポリオールと分離することなく安定に分散し
ていることがわかった。
[発明の効果] 本発明のアルデヒド縮合系樹脂粒子分散体は界面活性
剤の存在により長期にわたり安定な分散性を有する。ま
た、本発明の上記分散体の製法はアルデヒド縮合系樹脂
粒子を生成する反応を界面活性剤の存在下で行うため
に、均一な反応が実現できる。そして本発明の製造方法
のうちの、縮合反応を水及び/又は有機溶媒を分散媒と
して行い分散液を得た後に、該分散媒を含活性水素化合
物と分散媒置換する方法は、予め分散媒中で界面活性剤
の存在下で充分に縮合反応を進行させることができる点
で、非常に特性の優れた分散体を製造することができ
る。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルデヒド類と縮合しうる化合物とアルデ
    ヒド類とが縮合反応してなるアルデヒド縮合系樹脂粒
    子、界面活性剤及び有機イソシアネート化合物と反応し
    うる活性水素基を2個以上有する含活性水素化合物から
    なる安定なアルデヒド縮合系樹脂粒子分散体。
  2. 【請求項2】アルデヒド類と縮合しうる化合物とアルデ
    ヒド類又はこれらの初期縮合物を、有機イソシアネート
    化合物と反応しうる活性水素基を2個以上有する含活性
    水素化合物を含む、分散媒中で界面活性剤の存在下に反
    応させて該分散媒中では容易に沈降し難い微細なアルデ
    ヒド縮合系樹脂粒子を析出させることを特徴とするアル
    デヒド縮合系樹脂粒子分散体の製造方法。
  3. 【請求項3】分散媒が水及び/又は含活性水素化合物よ
    り低沸点の有機溶媒と含活性水素化合物とを含む、請求
    項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】アルデヒド縮合系樹脂粒子を析出させた後
    水、有機溶媒のいずれも除去する、請求項3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】アルデヒド類と縮合しうる化合物とアルデ
    ヒド類又はこれらの初期縮合物を水及び/又は下記含活
    性水素化合物よりも低沸点の有機溶媒を含む分散媒中で
    界面活性剤の存在下に反応させて微細なアルデヒド縮合
    系樹脂粒子を析出させ、次いで、水、有機溶媒を除去し
    た後該含活性水素化合物を加えるか又は含活性水素化合
    物を加えた後水、有機溶媒を除去して、有機イソシアネ
    ート化合物と反応しうる活性水素基を2個以上有する含
    活性水素化合物中にアルデヒド縮合系樹脂粒子が安定に
    分散した分散体を製造することを特徴とするアルデヒド
    縮合系樹脂粒子分散体の製造方法。
  6. 【請求項6】分散媒が、水及び/又は有機溶媒と含活性
    水素化合物とを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】アルデヒド縮合系樹脂粒子が析出した後に
    含活性水素化合物を加え、次いで加熱及び/又は減圧下
    で水、有機溶媒のいずれも除去する、請求項5に記載の
    方法。
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