JP2722542B2 - 縮合系樹脂粒子分散体の製造方法 - Google Patents

縮合系樹脂粒子分散体の製造方法

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JP2722542B2 JP63270914A JP27091488A JP2722542B2 JP 2722542 B2 JP2722542 B2 JP 2722542B2 JP 63270914 A JP63270914 A JP 63270914A JP 27091488 A JP27091488 A JP 27091488A JP 2722542 B2 JP2722542 B2 JP 2722542B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は縮合系樹脂粒子分散体の製造方法に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、ポリウレタン原料用のポリオールとして、ポリ
マーポリオール或はグラフトポリオール等と呼ばれるも
のが知られている。これは、ポリエーテルポリオールや
不飽和ポリオール等のポリオールの分子鎖に付加重合系
の重合体がグラフトしているか、又はポリオール中に付
加重合体やその他の重合体が単に分散しているものであ
る。この種のポリマーポリオールの製法としては、液状
ポリオール中でアクリロニトリルやスチレン等のビニル
モノマーを重合させる方法、予め製造したビニルポリマ
ー等の重合体をポリオール中に単に分散させる方法、或
はこの分散させた重合体を次いでポリオールにグラフト
させる方法等が知られている。このような従来のポリマ
ーポリオール中の重合体は殆んどの場合ビニルポリマー
であるが、例外的には線状ポリエステルを分散させたも
のも知られている。
また、ポリウレタン原料としてアミノ樹脂初期縮合物
を使用することが知られている。アミノ樹脂初期縮合物
はメチロール基等のイソシアネート基と反応しうる水酸
基を有するので、これとポリイソシアネート化合物を反
応させることによりポリウレタンフォーム等が得られる
(特開昭53−16798号公報等)。さらに、アミノ樹脂初
期縮合物のメチロール基の一部をエーテル化したエーテ
ル化アミノ樹脂初期縮合物と、通常のポリウレタン原料
用ポリオールとの混合物をポリウレタンフォームの製造
原料とすることも知られており(特開昭52−153000号公
報)、このようなアミノ樹脂初期縮合物をポリオール中
で縮合させて製造する方法も既に提案されている(特開
昭54−101848号公報)。
[発明が解決しようとする課題] 上記した従来のポリウレタン原料については、未だ種
々の問題点がある。まず、所謂ポリマーポリオールは高
弾性ポリウレタンフォーム用原料等に適したものである
が、例えばポリウレタンの難燃化には効果がないどころ
か、むしろ難燃性を低下させてしまうという未解決の問
題点もある。
一方、アミノ樹脂初期縮合物含有ポリオールは、アミ
ノ樹脂初期縮合物が比較的低分子量のポリオールであっ
て、上記したポリマーポリオールにおける重合体程の高
分子量ではないため、ポリマーポリオールの特徴である
ポリウレタンフォームの高弾性化効果は発揮し難く、そ
の用途も硬質ポリウレタンフォーム用に限定される等の
点から、ポリマーポリオールの一種とは認め難いもので
ある。
これに対し、架橋した高分子量の縮合系樹脂粉末を充
填剤としてポリウレタンに充填してポリウレタンを難燃
化する方法も知られているが、このような充填剤をポリ
オール中に安定に分散させることは困難であり所謂ポリ
マーポリオールに比して分散の安定性が劣り、ポリウレ
タン製造上の点で不利である。
さらに特公昭57−14708号公報には、ポリヒドロキシ
化合物中でアミノプラスト形成可能な物質の縮合を行わ
せることにより、アミノプラスト縮合物の分散体を製造
する方法が提案されているが、この方法でも樹脂粒子の
完全に安定な分散体は得られず、また樹脂粒子は粒度の
高いものしか得られなかった。
また、特開昭51−122193号公報には沈降性粒子を形成
し、これをポリオール等に配合する方法が記載されてい
る。しかし、この場合は粒子径が大きく、ポリオール中
で沈降し易い。このような縮合系樹脂粒子の分散安定性
を向上するには粒子径を小さくする必要があるが、一方
で粒子径を小さくすると沈降し難く濾過分離等が困難に
なる問題があった。
本発明は、以上説明したポリウレタン原料としての従
来の重合体を含むポリオールにおける種々の問題点を解
決して、難燃性のポリウレタンを製造できる原料として
使用できて、分散安定性が良好でしかも低粘度の縮合系
樹脂分散体を製造する新規な方法を提供することを目的
とするものである。
[課題を解決するための手段・作用] 本発明者らは分散安定性が良好で、しかも低粘度の縮
合系樹脂分散体を種々研究した結果、アルデヒド反応性
化合物の縮合反応を水中あるいは有機溶剤中で安定化剤
として縮合粒子に対し重量比で0.8倍以下の有機イソシ
アネート化合物と反応性を有する分子量250以上の活性
水素化合物の存在下で行ない微細の縮合粒子が析出した
後に粒子分散液の分散媒を有機イソシアネート化合物と
反応性を有する活性水素化合物と置換する方法により製
造しうることを見出した。
すなわち本発明はアルデヒド類と縮合しうる化合物と
アルデヒド類あるいはそれらの初期縮合物の縮合反応を
水及び/又は有機溶剤を主成分とする媒体中で行ない縮
合粒子を析出させることからなる方法において、粒子の
安定化剤として、析出する固形分重量に対して0.8倍以
下の有機イソシアネートと反応性を有する分子量250以
上の活性水素化合物の存在下で上記縮合反応を行ない、
次いで有機イソシアネートと反応性を有する活性水素化
合物を添加後、上記媒体を除去することを特徴とする縮
合系樹脂粒子分散体の製造方法、および、アルデヒド類
と縮合しうる化合物とアルデヒド類あるいはそれらの初
期縮合物の縮合反応を水及び/又は有機溶剤を主成分と
する媒体中で行ない縮合粒子を析出させることからなる
方法において、粒子の安定化剤として、析出する固形分
重量に対して0.8倍以下の有機イソシアネートと反応性
を有する分子量250以上の活性水素化合物の存在下で上
記縮合反応を行ない、次いで上記媒体の除去後、有機イ
ソシアネートと反応性を有する活性水素化合物を添加す
ることを特徴とする縮合系樹脂粒子分散体の製造方法、
である。
本発明に係わる縮合系樹脂の形成原料の1つはアルデ
ヒド類である。アルデヒド類としては脂肪族、脂環族、
芳香族、複素環アルデヒド化合物、その他のアルデヒド
類やこれらの縮合体やアルデヒド類を発生しうる化合物
などの誘導体を単独で又は併用して使用できる。好まし
いアルデヒド類は低級脂肪族アルデヒド、特に好ましく
は炭素数4以下の脂肪酸アルデヒドおよびその誘導体で
あり、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチル
アルデヒド、パラホルムアルデヒド、パラアセトアルデ
ヒド等があり、好ましくはホルムアルデヒドである。こ
れらアルデヒド類は溶媒に溶解して使用することもで
き、特に好ましい溶媒は水であるがこれに限られるもの
ではない。本発明においてはホルムアルデヒドの水溶液
すなわちホルマリンを使用することが特に好ましい。
縮合系樹脂の他の形成原料はアルデヒド類と縮合して
固体の縮合系樹脂を形成しうる化合物(以下、アルデヒ
ド縮合性化合物という)であり、これはアルデヒド類と
反応しうる位置(以下、反応部位という)を基本的には
2つ必要とする。反応部位は芳香族における水素が結合
した炭素原子、またはアミノ基もしくはアミド基などに
おける水素が結合した窒素原子が代表的なものである。
芳香族の反応部位としては特に、水酸基やアミノ基が結
合した芳香族のオルト位またはパラ位が好ましく、この
反応部位を2以上有する。つまりこの部位の置換基を有
しないものが適当であり、アミノ基やアミド基を有する
化合物としては基本的にはそれらの基を2以上有するポ
リアミン化合物が適当である。したがってアルデヒド縮
合性化合物としてはフェノール類、芳香族アミン類等の
芳香族系化合物と、尿素、グアニジン化合物その他のポ
リアミン化合物が好ましい。これらのアルデヒド類と反
応しうる化合物は2種以上を組合せて使用することもで
き、また、これらとともに反応部位を1つのみ有する化
合物を併用することもできる。
上記芳香族系化合物のうちのフェノール類としては、
例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、p−
アルキルフェノール、p−フェニルフェノール、ビスフ
ェノールA、レゾルシン等が挙げられ、特に好ましくは
フェノールであり、芳香族アミンとしては例えばアニリ
ン、ジアミノベンゼン、p−アルキルアニリン、N−置
換アルキルアニリン、ジフェニルアミン、ジアミノジフ
ェニルメタンなどがあり、フェノール系化合物と同様に
単独又は2種以上を組み合せて使用することもできる。
芳香族アミンのアミノ基やアミド基はそれ自身もまた反
応性部位であるので、次に示すジアミン系化合物の1種
とみなすことができる場合もあり、また芳香族のアミン
基やアミド基以外の反応性部位は1つであってもよい。
特に好ましい芳香族アミンはアニリンである。芳香族系
化合物としては上記の化合物に限定されるものではな
く、例えばベンゼンやキシレンなどの芳香族炭化水素や
その他の化合物も使用できる。更にフェノール類と芳香
族アミン類を組み合せて使用することもでき、またそれ
らの少なくとも1つと更に他の芳香族系化合物を組み合
せることもできる。
ポリアミン化合物としては、アミノ基やアミド基を基
本的には2以上有する化合物、なかでも2以上のアミノ
基を有する化合物が好ましく、例えば尿素,チオ尿素,N
−置換尿素等の尿素類、メラミン,N−アルキル置換メラ
ミン等のメラミン化合物やベンゾグアナミン,アセトグ
アナミン等のグアナミン化合物で代表される2以上のア
ミノ基を有するs−トリアジン類,グアニジン,塩酸グ
アニジン,塩酸アミノグアニジン,ジシアンジアミド等
のグアニジン類が好ましく、これらのうち特に好ましい
ものは尿素、メラミン、ベンゾグアナミンである。これ
らポリアミン化合物は2種以上の併用、例えば尿素−チ
オ尿素,尿素−メラミン,尿素−ベンゾグアナミン,尿
素−メラミン−ベンゾグアナミン,メラミン−ジシアン
ジアミド等の組合せでの使用もできる。
また、上記ポリアミン化合物と上記芳香族系化合物を
組み合せて使用することもでき、このような組み合せと
して例えばフェノール−尿素,フェノール−メラミン,
アニリン−尿素,アニリン−メラミン,フェノール−ア
ニリン−メラミン,フェノール−尿素−メラミンその他
の組み合せが挙げられる。
さらにアルデヒド縮合性化合物として、上記の外にケ
トン樹脂の原料として公知のケトン系化合物も用い得
る。また、以上説明したアルデヒド類との反応部位を少
くとも2つ有する化合物は、反応部位が1つの化合物
や、それ自身はアルデヒド縮合性化合物ではないが活性
な反応部位を2つ以上有するような化合物、例えばジア
ルカノールアミン、モノアルカノールアミン、脂肪族ア
ミン等と併用することもできる。
また、本発明においては、アルデヒド縮合性化合物と
アルデヒド類の初期縮合物例えばジメチロール尿素,ヘ
キサメチロールメラミン,ヘキサメトキシジメチルメラ
ミン等を形成原料として用いることもできる。
縮合系樹脂粒子を生成させるための反応における、ア
ルデヒド縮合性化合物とアルデヒド類の割合は理論的に
縮合系樹脂が生成する割合を含む割合である限り特に制
限はない。たとえ、未反応のアルデヒド縮合性化合物が
残ってもその量が過大でない限り生成分散体中に含まれ
てもよく、未反応アルデヒドは分散媒置換時に除去でき
るからである。好ましくは、アルデヒド縮合性化合物10
0重量部に対してアルデヒド類5〜500重量部、特に10〜
100重量部使用される。
この反応で生成する縮合系樹脂は、従来からフェノー
ル樹脂,尿素樹脂,メラミ樹脂等の縮合系熱硬化性樹脂
として公知のものの硬化物と類似又は同一であると考え
られ、その生成反応も又同様であると考えられる。アル
デヒドとしてホルムアルデヒドを用いた場合を例にとれ
ば、アルデヒド縮合性化合物とホルムアルデヒドは反応
の初期段階においては付加縮合することにより、種々の
メチロール基含有化合物を生成する。本発明の形成原料
の一つとする前記の初期縮合物はこの段階のメチロール
付加化合物に相当しているわけである。この後、該メチ
ロール基含有化合物が脱水縮合することにより、メチロ
ール基がメチレン基になり、縮合して三次元的に架橋し
た溶媒に不溶不融の縮合系樹脂になると考えられる。
この縮合反応を行うときの分散媒としては、水及び/
又は有機溶剤を用いる。この分散媒は後に含活性水素化
合物(以下、活性水素化合物ともいう)と分散媒置換さ
れる場合に、加熱及び/又は減圧等の手段で除去できる
ものが好ましい。好ましくは、250℃特に180℃以下の沸
点を有する分散媒を使用するか、減圧下で250℃以下、
特に180℃以下で気化する分散媒を用い、加熱下で、減
圧下で、あるいはより好ましくは加熱減圧下で除去でき
る分散媒を使用する。
このような分散媒として、例えば水の他、ペンタン,
ヘキサン,シクロヘキサン,ヘキセン等の脂肪族炭化水
素、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水
素,メタノール,エタノール,イソプロパノール,ブタ
ノール,シクロヘキサノール,ベンジルアルコール等の
アルコール類、イソプロピルエーテル,テトラヒドロフ
ラン,ベンジルエチルエーテル,アセタール,アニソー
ル等のエーテル類、アセトン,メチルエチルケトン,ア
セトフェノン等のケトン類、酢酸エチル,酢酸ブチル等
のエステル類、クロロベンゼン,クロロホルム,ジクロ
ロエタン,1,1,2−トリクロロトリフロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素、ニトロベンゼン等のニトロ化合物、ア
セトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン,トリブチルアミン,ジ
メチルアニリン等のアミン類、N,N′−ジメチルホルム
アミド,N−メチルピロリドン等のアミド類、ジメチルス
ルホキシド,スルホラン等の硫黄化合物等の溶剤があ
る。本発明ではこれら分散媒を単独又は混合して使用で
きる。
なお、後述含活性水素化合物は通常極めて高い沸点を
有するが実質的に沸点を有しない(加熱していくと気体
とならずに分解する)化合物である。たとえば沸点を有
する場合であってもその沸点は通常250℃を越える。た
とえ、含活性水素化合物が250℃以下の沸点を有する場
合であっても、使用する上記分散媒の沸点よりも少くと
も20℃、好ましくは50℃以上の沸点を有するものが好ま
しい。逆にいえば、このような比較的低い沸点を有する
含活性水素化合物を用いる場合には、その沸点よりも20
℃以上、好ましくは50℃以上低い沸点を有する分散媒を
用いることが好ましい。
アルデヒド縮合性化合物とアルデヒド類又はこれらの
初期縮合物は、そのまま有機溶剤中で反応させることが
できるが、初期縮合状態においては水に対する相溶性が
高いため、水と有機溶剤との併用が好ましい。アルデヒ
ド縮合性化合物とアルデヒド類又はこれらの初期縮合物
が有機溶剤と親和性を有する場合には、初期縮合反応は
均一に進行し、しかる後に縮合系樹脂粒子が析出してく
る。また、有機溶剤との親和性がない場合には、初期縮
合性反応段階から乳化状態で進行し、そのまま縮合系樹
脂粒子が析出する。
本発明は、縮合系樹脂生成反応を、安定化剤としての
分子量250以上の活性水素化合物の特定量の存在下に行
なうことを一つの特徴とする。かかる含活性水素化合物
は、有機イソシアネート化合物と反応しうる活性水素基
を2個以上有し、常温で液体のものが好ましく、特にポ
リウレタン原料になるものが好ましい。これらは通常極
めて高い沸点を有するか沸点を有しない(気化すること
なく分解する)。
このような有機イソシアネート化合物と反応性を有す
る活性水素基としては、水酸基、一級アミノ基、二級ア
ミノ基が挙げられ、本発明においては1分子当たりにこ
のような活性水素基を少なくとも2個以上、好ましくは
2〜8個有し、活性水素基当りの分子量が250以上の活
性水素化合物を使用する。分子量は250〜4000が好まし
く、250〜3000がより好ましい。特に好ましくは400〜25
00である。例えばポリエーテル又はポリエステル、末端
に水酸基を有する炭化水素ポリマーやいわゆるポリマー
ポリオールが挙げられ、特にポリエーテルが好ましく、
中でもポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリオー
ルの水酸基の一部乃至全部が一級又は二級のアミノ基に
置換されたアミノ化ポリエーテル及びこれらの混合物が
好ましいものとして挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば多価アルコ
ール等のポリヒドロキシ化合物やアミン類、リン酸等の
活性水素含有化合物にアルキレンオキシドを付加したポ
リエーテルポリオールや他の環状エーテル重合体からな
るポリエーテルポリオールなどがある。具体的には、グ
リコール,グリセリン,トリメチロールプロパン,ペン
タエリスリトール,デキストロース,シュークロースそ
の他の多価アルコール、ジエタノールアミン,トリエタ
ノールアミン,その他のアルカノールアミン、ビスフェ
ノールA,フェノール−ホルムアルデヒド縮合物,その他
の多価フェノール、エチレンジアミン,ジアミノジフェ
ニルメタンその他のアミン類等に、エチレンオキシド,
プロピレンオキシド,ブチレンオキシド,エピクロルヒ
ドリンその他のアルキレンオキシド更にはスチレンオキ
シドやグリシジルエーテル等のエポキシドを付加したポ
リエーテルポリオールや、テトラヒドロフラン重合体等
のポリヒドロキシポリオールがある。これらは2種以上
併用することもできる。好ましくいポリエーテルポリオ
ールはOH基1個当りの分子量300〜2500のポリエーテル
ポリオールであり、特にOH基1個当りの分子量600〜200
0、水酸基数2〜8個のポリエーテルポリオールが好ま
しい。
アミノ化ポリエーテルとしては、ポリエーテルポリオ
ールをアンモニアでアミノ化して得られるもの、ポリエ
ーテルポリオールとポリイソシアネートとを反応させて
得られるイソシアネート基含有プレポリマーを加水分解
して得られるものを用いることができるが、特に前者が
好ましい。
また上記した含活性水素化合物と同一種類で上記より
も低分子量の多価アルコール、ポリヒドロキシエステル
等の水酸基を含有するエステルその他が用いられ、多価
アルコールとしては上記のポリエーテル、ポリエステ
ル、ポリエーテルポリオールのイニシエーターとして使
用できるもののうちの液状のもの等も用いることができ
る。
本発明において、縮合反応系に粒子の安定化剤として
存在させる上記含活性水素化合物の量は析出する固形分
重量に対して0.8倍以下であり、特に好ましくは0.25倍
以下である。このような含活性水素化合物の存在下に縮
合反応を行なうことにより、極めて分散安定性の良い分
散体を得ることができる。
ここで、活性水素化合物が多すぎる場合は、水又は有
機溶剤と活性水素化合物の相互作用(水素化合物のよう
な分子間相互作用)により反応系の粘度が極めて高くな
り撹拌すら困難になる。更に初期縮合物(メチロール化
合物)の均一溶液から粒子が析出する際、活性水素化合
物が多すぎると析出のタイミングをコントロールするこ
とが困難となり、活性水素化合物が存在するにもかかわ
らず却って粗粒子化してしまう。固形分重量に対し、0.
8倍以下の活性水素化合物を存在させることにより、反
応中から生成物に至るまで低粘度で、かつ粒子析出のタ
イミングを容易にコントロールして、安定な縮合粒子が
分散した分散体を得ることができる。なお、分散体の粘
度を調節するために、後述の好適な実施態様で水又は有
機溶剤などの分散媒を除去する前あるいは後に、さらに
含活性水素化合物を添加する。
本発明では、縮合系樹脂生成反応を、後述の含活性水
素化合物による分散媒置換の前に終了させておくことが
望ましい。充分に架橋したか否かは、反応初期に生成さ
れたメチロール基がメチレン基に変換されて水酸基価が
小さくなることから判定できる。つまり、含活性水素化
合物としてポリオールを用いて分散媒置換する例で説明
すると、該ポリオールと得られた分散体の水酸基価を比
較するとき、分散体の水酸基価が増大していれば、架橋
が不充分なためのメチロール基の存在が考えられるし、
水酸基価が同等以下であれば、充分な架橋が行われてい
ると考えられる。
本発明の充分に架橋した縮合系樹脂粒子の粒子径は0.
01〜5μの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.1〜2
μの範囲内である。これは、5μを越えるとポリオール
等の含活性水素化合物中で沈降しやすい。この粒子は分
散媒中では容易にあるいは比較的短時間内に沈降するも
のであってもよい。しかし、好ましくは分散媒中でも容
易には沈降し難いものであることが好ましい。即ち、析
出した縮合系樹脂粒子が分散媒中では次の分散媒置換を
行うまで実質的に沈降しないことが好ましく、特に静置
して1日以上沈降しないものであることが好ましい。ま
た、分散媒置換後においては、縮合系樹脂粒子は静置し
た場合に少くとも1ケ月間、好ましくは2ケ月以上、実
質的に沈降しないものであることが好ましい。
以下に、この縮合系樹脂分散体を得る工程をさらに具
体的に説明する。アルデヒド縮合性化合物とアルデヒド
類は常温〜加温下及び/又は加圧下に反応する。比較的
に低温ではアルデヒド類が付加したメチロール基含有化
合物や低分子量縮合物が生成し易く、比較的に高温では
メチロール基等の脱水反応によるメチレン架橋やジメチ
レンエーテル結合等が生成し易いと考えられる。勿論、
生成する化合物は反応温度のみに関係するものではなく
各構成単位の仕込比や触媒等の添加剤の存在pH等によっ
て変化する。しかし、反応温度のみを考慮すれば、本発
明において反応の前段では比較的低温で、また反応の後
段では比較的高温で反応を行うことが好ましい。特に反
応の後段の比較的高温はメチロール基等のヒドロキシア
ルキル基の縮合反応が起きるために必要であることが多
い。従って反応の前段では約80℃以下の反応温度で、後
段では前段よりも10℃〜70℃程度高温でかつ約60℃以上
の温度で反応させることが好ましい。反応の後段での上
限温度は含活性水素化合物の分解や縮合系樹脂の生成反
応以外の副反応が起り難い温度であることが好ましく。
水を溶媒とする場合は80〜150℃常圧下では80〜100℃程
度が特に好ましく、有機溶媒又は水と有機溶媒の併存系
では80〜200℃程度が好ましい。
比較的低温で縮合反応を進行させるために塩酸,酢酸
のような酸、NaOH,トリエチルアミンのような塩基を触
媒として用いることもできる。また縮合系樹脂粒子の安
定性を増すために、縮合反応時に後に存在させる含活性
水素化合物とともに、さらに適宜界面活性剤を析出する
粒子固形分に対して0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜1
0重量%程度で添加しておくことも効果がある。さらに
ヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤、分散安定剤、着
色剤等の種々の添加剤の存在下に反応させることもでき
る、 本発明において上記の界面活性剤としては、陰イオン
系、陽イオン系、両性イオン系、非イオン系のいずれを
用いても有効である。陰イオン系界面活性剤としては、
例えば脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アル
キルベンゼンスルホン酸塩又はアルキルナフタレンスル
ホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ジ
アルキルスルホンこはく酸塩、アルキルフォスフェート
塩、ポリオキシエチレンサルフェート塩、特殊な高分子
活性剤からなるアニオン等が挙げられ、特に好ましくは
例えばオレイン酸カリウム等の脂肪酸塩やラウリル硫酸
エステルソーダ塩等の高級アルコール硫酸エステル塩が
挙げられる。陽イオン系界面活性剤としては、例えばア
ルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン等が挙げられ、特に好ましくは例
えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモ
ニウム塩が挙げられる。両性イオン系界面活性剤として
は、例えばラウリルベタイン、ステアリルベタイン等の
アルキルベタインが挙げられる。非イオン系界面活性剤
としては例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステル、
オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマー、脂
肪酸モノグリセライド等が挙げられ、特に好ましくは例
えばポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキ
シエチレンアルキルエーテルが挙げられる。
ポリウレタンの原料として使用される含活性水素化合
物が比較的多量の水を含むことは好ましくない。従っ
て、最初に溶媒、分散媒として用いられた水はポリオー
ルと置換される際に除去される必要がある。通常は加熱
或は減圧下で水を除去することができる。また溶媒、分
散媒としての有機溶剤も250℃以下の加熱及び/又は減
圧下で除去できる。従って、縮合系樹脂粒子が析出した
水及び/又は有機溶剤を分散媒とする分散液に含活性水
素化合物を添加し、水及び/又は有機溶剤を加熱及び/
又は減圧下で除去することにより、分散媒が含活性水素
化合物に置換される。
本発明では縮合反応の大部分が分散媒置換前に終了し
ていることが特徴であるが、水を除去する際に一部未反
応の縮合がおこり脱水されることもありうる。
本発明の好適な実施態様である上記分散媒置換におい
て採用される含活性化合物としては、縮合反応系に粒子
の安定化剤として存在させるポリオールなどと同様のも
のが、特に限定されることなく例示され得る。
本発明の上記分散媒置換後の分散体における含活性水
素化合物に対する縮合系樹脂の分散量は、縮合系樹脂が
安定に分散している限り特に制限はないが、過剰になる
と分散安定性が低下し高粘度となるので、通常の場合含
活性水素化合物100重量部に対して縮合系樹脂が好まし
くは200重量部以下、特に好ましくは100重量部以下とな
るようにする。下限は特にないが、本発明の分散体のポ
リウレタン製造における効果を発揮するためには含活性
水素化合物100重量部に対し縮合系樹脂が少なくとも5
重量部程度は存在することが好ましい。
以上により得られる本発明の固体縮合系樹脂分散体は
好ましくは粒子径0.1〜5μの縮合系樹脂粒子が分散し
た白色ないし着色の半透明ないし不透明な粘性液体であ
り、粘度は使用した含活性水素化合物の粘度、分散体中
の縮合系樹脂の割合、縮合系樹脂の種類等により変化す
るが、ポリウレタン原料用としては、通常25℃における
粘度が50000cps以下のものが適当である。これにより高
粘度であっても、勿論、他の含活性水素化合物で希釈す
る等の手段により使用可能な場合もある。
本発明の分散体においては、縮合系樹脂は大部分が含
活性水素化合物中に分散していると考えられる。本発明
の方法においては縮合反応は水及び/又は有機溶剤中の
反応において殆んど終了しており、分散媒置換後の含活
性水素化合物中ではもはや縮合反応は進行せず、縮合系
樹脂の該含活性水素化合物へのグラフトは基本的には起
こらないと考えてよい。ただし、水及び/又は有機溶剤
中に分散性向上のために含活性水素化合物を一部添加し
て縮合反応させた場合には、グラフトの生起する可能性
は有り得る。
本発明においては芳香族やアミノ基、アミド基を含む
含活性水素化合物を用いた分散体の場合、縮合系樹脂と
の親和性が良いため特に良好な分散状態が得られる。
本発明による縮合系樹脂分散体は静置状態で少なくと
も約1ケ月間、特に少くとも2ケ月間分離を起すことが
ないものが好ましいが、勿論この時間に限定されるもの
ではない。本発明品がこのように分散安定性に優れる理
由としては、縮合系樹脂微粒子の系が微細かつ均一であ
るためと推定できる。
本発明の縮合系樹脂分散体の水酸基価は、主に含活性
水素化合物の水酸基価に関係する。該含活性水素化合物
の水酸基価は本発明においては通常800以下が好まし
く、特に水酸基1個当りの分子量が300〜2500の高分子
量のポリオールの場合の水酸基価は約22〜190である。
前記のように本発明の分散体においては縮合系樹脂は
充分に架橋したものであるため、メチロール基等の水酸
基を含む官能基を殆んど有していないので、分散体の水
酸基価は分散媒とした含活性水素化合物のそれに比較し
て、大巾に高くなることはなく、結合系樹脂の含有量に
比例して含活性水素化合物の水酸基価より低下するの
で、分散体の水酸基は含活性水素化合物のそれの1.2倍
以下、特に同等以下が好ましい。ただし、アルデヒド縮
合性化合物として、フェノール系化合物等の水酸基含有
化合物を用いた場合等では、分散体の水酸基価が含活性
水素化合物の水酸基価より高くなることもあり得る。
なお、公知のアミン樹脂初期縮合物含有ポリオールの
場合、用いたポリオールの水酸基価がアミノ樹脂初期縮
合物のそれより高ければ、分散体ポリオールの水酸基価
は元のポリオールのそれより低くなるが、ジメチロール
尿素やポリメチロールメラミン等の水酸基価が約600以
上と高いものをアミノ樹脂初期縮合物の構成成分とする
ときは、これに低水酸基価(即ち高分子量)のポリオー
ルを用いて分散体としたものは、該ポリオールの水酸基
価より大巾に高い水酸基価のものになる。
以上説明した製法で得られる本発明の縮合系樹脂分散
体はポリウレタン製造における主原料の含活性水素化合
物の一部又は全部として使用するのに特に適したもので
ある。また、比較的低分子量の含活性水素化合物を含む
本発明の縮合系樹脂分散体は、ポリウレタンの副原料で
ある架橋剤の一部又は全部としても使用できる。従来の
ポリマーポリオールはポリウレタンの難燃性をむしろ低
下させていたのに対し、本発明の縮合系樹脂はポリウレ
タンの難燃性を向上させる。特にフェノール系化合物、
尿素系化合物、メラミン系化合物あるいはグアナミン系
化合物、グアニジン系化合物を主として使用した本発明
の縮合系樹脂分散体はポリウレタンの難燃性向上に特に
有効である。
したがって、本発明はまた、縮合系樹脂分散体の利用
にも関するもので、有機イソシアネート化合物と反応し
うる活性水素基を2個以上含有する含活性水素化合物及
びポリイソシアネート化合物を原料としてポリウレタン
を製造する方法において、該含活性水素化合物の一部又
は全部として本発明の縮合系樹脂分散体を用いることを
特徴とするポリウレタンの製造方法を提供できるもので
ある。ポリウレタンの基本原料とするポリオールとして
は、一般的には水酸基1個当りの分子量が300〜3000の
高分子量ポリオール、特に水酸基1個当りの分子量が60
0〜2500で分子中の水酸基数2〜8個のポリエーテルポ
リオールが用いられ、硬質ポリウレタンフォーム用とし
ては上記より低分子量のポリオールが用いられている。
したがって、本発明の縮合系樹脂分散体をポリウレタン
の原料の一部として使用する場合、これを併用する他の
ポリオールとしては、上記した従来使用されている高分
子量ポリオールが適当である。
ポリウレタンの製造において、ポリオールとポリイソ
シアネート化合物の基本原料に更に多価アルコール、ア
ルカノールアミン、ポリアミン等の2以上の活性水素を
含み、比較的低分子量の活性水素含有化合物からなる架
橋剤が使用される場合がある。前記縮合系樹脂分散体特
に低分子量ポリオールを使用して得られる縮合系樹脂分
散体はこの架橋剤の一部或は全部として使用することが
できる。
本発明におけるポリウレタンとしては、ポリウレタン
フォームが最も適当である。前記本発明の縮合系樹脂分
散体は従来のポリマーポリオールと同様に使用して性能
の高いポリウレタンフォームを得ることができる。ポリ
ウレタンフォームの製造においては、発泡剤の使用が通
常必要である。発泡剤としては、水やトリクロロジフル
オロメタン、ジクロロジフルオロメタン、塩化メチレン
その他のハロゲン化炭化水素が使用される。更にポリウ
レタンフォームの製造において多くの場合必要とされる
成分は整泡剤である。整泡剤としては、ポリ(ジアルキ
ルシラン)、ポリオキシアルキレン鎖含有シランその他
の有機ケイ素化合物が適当であるが、フッ素系界面活性
剤が使用できる場合もある。フォーム或は非フォームの
ポリウレタンの製造においては通常触媒が使用される。
触媒としては種々の三級アミンその他のアミン系化合物
や有機スズ系化合物等が単独又は併用して使用される。
その他フォーム或は非フォームのポリウレタンの原料と
して種々の添加剤、例えば安定剤、充填剤、強化剤、着
色剤、離型剤、架橋剤、鎖延長剤、難燃剤を使用するこ
とができる。
ポリウレタンの他の基本原料はポリイソシアネート化
合物である。ポリイソシアネート化合物としては、少な
くとも2個のイソシアネート基を有する芳香族系、脂肪
族系、脂環族系、複素環族系等の化合物を単独又は併用
して使用でき、特に芳香族系のポリイソシアネート化合
物の使用が好ましい。具体的なポリイソシアネート化合
物を列記すれば、例えばトリレンジイソシアネート(TD
I),ジフェニルメタンイソシアネート(MDI),ポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート,キシリレンジイソ
シアネート,ナフタレンジイソシアネート,ヘキサメチ
レンジイソシアネート,イソホロンジイソシアネート等
がある。ポリイソシアネート化合物はまた種々の方法或
は化合物で変性した変性ポリイソシアネート化合物とし
て使用することができ、更に種々の化合物でブロックし
たブロックイソシアネート化合物として使用することも
できる。これら原料を使用してポリウレタンを製造する
方法は特に限定されるものではなく、例えばワンショッ
ト法、プレポリマー法、RIM法等の方法を用いることが
できる。
本発明において分散安定性が良好で、かつ低粘度な縮
合系樹脂分散体が得られる作用機構は必ずしも明確では
ないが、縮合系樹脂粒子が微細で均一であること、ポリ
オールとは基本的に反応せず独立に存在している粒子が
多いためと推定できる。
[実施例] 以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1 反応器にメラミン50部、35%ホルムアルデヒド水溶液
70部、分子量3000のポリオキシエチレンプロピレントリ
オール30部を仕込み、80℃で2時間、100℃で2時間反
応させた。系は途中で乳濁し微粒子が分散した青白い水
性懸濁液が得られた。この懸濁液中の水を100℃で減圧
脱気し青味を帯びた白色の粘性な乳濁液を得た。この乳
濁液に分子量3000のポリオキシエチレンプロピレントリ
オール60部を添加したところ水酸基価は33.0、粘度4500
cp at25℃であった。このポリオール中の固体粒子は、
3ケ月以上、全くポリオールと分離することなく安定に
分散していることが判った。
実施例2 反応器に尿素30部、ジシアンジアミド20部、35%ホル
ムアルデヒド水溶液70部、ラウリル硫酸ナトリウム2
部、0.05N硫酸2部、分子量5000のポリオキシエチレン
プロピレントリオール30部を仕込み、60℃で1時間、10
0℃で3時間反応させた。系は途中で乳濁し微粒子が分
散した青白い水性懸濁液が得られた。この懸濁液中の水
を100℃で減圧で除去して青味を帯びた白色の粘性な乳
濁液を得た。この乳濁液に分子量5000のポリオキシエチ
レンプロピレントリオール43部を添加した。この液の水
酸基価は34.5、粘度4900cp at25℃であった。このポリ
オール中の固体粒子は、3ケ月以上、全くポリオールと
分離することなく安定に分散していることが判った。
実施例3 反応器に尿素40部、35%ホルムアルデヒド水溶液160
部、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(KAO
−ATLASコータミン24P)2部、0.05N塩酸、分子量6000
のソルビトール開始剤を用いたポリオキシエチレンプロ
ピレンヘキサノール15部を仕込み、80℃で2時間、100
℃で3時間反応させた。系は途中で白濁し微粒子が分散
した水性懸濁液が得られた。この懸濁液に分子量3000の
ポリオキシエチレンプロピレントリオール62部を添加し
系中の水を100℃で減圧脱気して青味を帯びた白色の粘
性の乳濁液を得た。水酸基価は38.3、粘度3500cp at25
℃であった。このポリオール中の固体粒子は、3ケ月以
上、全くポリオールと分離することなく安定に分散して
いることが判った。
実施例4 反応器にメラミン35部、35%ホルムアルデヒド水溶液
50部、分子量5000のポリオキシエチレンプロピレントリ
オール10部を仕込み、80℃で2時間、100℃で2時間反
応させた。系は途中で乳濁し微粒子が分散した青白い水
性懸濁液が得られた。この懸濁液中の水を100℃で減圧
脱気して青味を帯びた白色の粘性な乳濁液を得た。この
乳濁液に分子量3000のポリオキシエチレンプロピレント
リオール35部を添加したところ水酸基価は39.0、粘度48
00cp at25℃であった。このポリオール中の固体粒子
は、3ケ月以上、全くポリオールと分離することなく安
定に分散していることが判った。
実施例5 反応器に尿素45部、ジシアンジアミド10部、35%ホル
ムアルデヒド水溶液75部、ドデシルベンゼンスルフォン
酸ナトリウム2部、0.05N硫酸2部、分子量3000のポリ
オキシエチレンプロピレントリオール9部を仕込み、60
℃で1時間、100℃で3時間反応させた。系は途中で乳
濁し微粒子が分散した青白い水性懸濁液が得られた。こ
の懸濁液中の水を100℃で減圧脱気し青味を帯びた白色
な粘性の乳濁液を得た。この乳濁液に分子量3000のポリ
オキシエチレンプロピレントリオール43部を添加したと
ころ水酸基価は34.5、粘度3900cp at25℃であった。こ
のポリオール中の固体粒子は、3ケ月以上、全くポリオ
ールと分離することなく安定に分散していることが判っ
た。
実施例6 反応器に尿素40部、35%ホルムアルデヒド水溶液160
部、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(KAO
−ATLASコータミン24P)2部、0.05N塩酸1部、分子量5
000のポリオキシエチレンプロピレントリオール17部を
仕込み、80℃で2時間、100℃で3時間反応させた。系
は途中で白濁し微粒子が分散した水性懸濁液が得られ
た。この懸濁液中の水を100℃で減圧脱気し青味を帯び
た白色の粘性な乳濁液を得た。この乳濁液に分子量5000
のポリオキシエチレンプロピルトリオール62部を添加し
たところ水酸基価は38.0、粘度32500cp at 25℃であっ
た。このポリオール中の固体粒子は、3ケ月以上、全く
ポリオールと分離することなく安定に分散していること
が判った。
[発明の効果] 本発明はアルデヒド縮合系樹脂の粒子がポリオール中
に分散したポリオール組成物の製造方法に係わるもので
あり、縮合反応をまず水又は有機溶剤中で粒子の安定化
剤として縮合粒子に対して重量比で1.2倍以下の有機イ
ソシアネートと反応性を有する分子量250以上の活性水
素化合物存在下に進行させ微粒子を析出させた後に、ポ
リオールと分散媒置換をするという方法により、低粘度
でしかも粒子の微細化及び分散安定性の優れたポリオー
ル組成物が得られるという効果を有する。更に、上記の
系に安定化剤とともに界面活性剤を加えた系では更に粒
子が細かく分散安定性のより優れたポリオール組成物が
得られるという効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−91148(JP,A) 特開 平2−91116(JP,A) 特開 平2−70719(JP,A) 特開 昭59−15421(JP,A) 特開 昭50−15832(JP,A) 特開 昭51−122193(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルデヒド類と縮合しうる化合物とアルデ
    ヒド類あるいはそれらの初期縮合物の縮合反応を水及び
    /又は有機溶剤を主成分とする媒体中で行ない縮合粒子
    を析出させることからなる方法において、粒子の安定化
    剤として、析出する固形分重量に対して0.8倍以下の有
    機イソシアネートと反応性を有する分子量250以上の活
    性水素化合物の存在下で上記縮合反応を行ない、次いで
    有機イソシアネートと反応性を有する活性水素化合物を
    添加後、上記媒体を除去することを特徴とする縮合系樹
    脂粒子分散体の製造方法。
  2. 【請求項2】アルデヒド類と縮合しうる化合物とアルデ
    ヒド類あるいはそれらの初期縮合物の縮合反応を水及び
    /又は有機溶剤を主成分とする媒体中で行ない縮合粒子
    を析出させることからなる方法において、粒子の安定化
    剤として、析出する固形分重量に対して0.8倍以下の有
    機イソシアネートと反応性を有する分子量250以上の活
    性水素化合物の存在下で上記縮合反応を行ない、次いで
    上記媒体を除去後、有機イソシアネートと反応性を有す
    る活性水素化合物を添加することを特徴とする縮合系樹
    脂粒子分散体の製造方法。
  3. 【請求項3】活性水素化合物及びポリイソシアネート化
    合物を基本原料としてポリウレタンを製造する方法にお
    いて、活性水素化合物の一部あるいは全部又は架橋剤の
    一部あるいは全部が請求項1または2記載の製造方法で
    製造された縮合系樹脂粒子分散体であることを特徴とす
    るポリウレタン及び/又はポリウレアの製造方法。
  4. 【請求項4】ポリウレタンあるいはポリウレアがフォー
    ムである請求項3記載の製造方法。
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