JP2526731Y2

JP2526731Y2 - 洗車装置

Info

Publication number: JP2526731Y2
Application number: JP1990036471U
Authority: JP
Inventors: 博伝田; 敏城山; 和雄丸山; 宏夫山屋; 幸人大日方; 英雄宮坂
Original assignee: MK Seiko Co Ltd
Current assignee: MK Seiko Co Ltd
Priority date: 1990-04-03
Filing date: 1990-04-03
Publication date: 1997-02-19
Anticipated expiration: 2005-04-03
Also published as: JPH03126750U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の技術分野］本考案は、トンネル状の装置本体内をコンベアによっ
て車体を搬送させ、装置本体内に配置された複数のブラ
シによって順次ブラッシングするようにしたいわゆる連
続式洗車装置に関し、アーム回動式のサイドブラシによ
り車体の前面を洗浄する場合に、サイドブラシが引掛か
っても車体に損傷を及ぼすことのないよう改良したもの
である。

［従来技術とその問題点］従来、この種の洗車装置は、装置本体に車体の上面を
ブラッシング洗浄するトップブラシと車体の前後面及び
側面をブラッシング洗浄するサイドブラシを備え、回転
する各ブラシを車体面に作用させて車体面をブラッシン
グ洗浄させていた。

特に、車体の前面より側面後端へ至る範囲のブラッシ
ングを担当するサイドブラシは、第７図に示すように、
向かって左側の本体側部に略水平面上を揺回できるよう
に軸支されたアームの先端に回動自在に吊り下げ支持さ
れ、そのブラシの回転方向を第７図に対して左回転（点
線の矢印方向）にして車体面に作用させているが、この
回転方向だとブラシの毛がナンバープレートとバンパー
の隙間に入り込んでサイドブラシが引掛かりナンバープ
レートを折り曲げる不都合があり、また車体の前進に伴
い車体前面より側面へ回り込むサイドブラシはこのよう
な回転方向だと車体より離れる方向に作用するので車体
への押し付け圧が低減して洗浄効果が悪かった。これに
対して、サイドブラシの回転方向を右回転（実線の矢印
方向）して車体面に作用させれば上記問題点は解決され
るが、サイドブラシの回転方向が車体面を押し付ける方
向に回動しているので車体前面のバンパーより前方に飛
び出した突出物を備えた車体に対してはサイドブラシが
その突出物を乗り越えられなく引掛かり、車体を破損さ
せる危険があった。

本考案はこのような問題点に対処して成され、揺回式
のアームの先端にサイドブラシを備えた洗車装置におい
て、上記のような状態でサイドブラシが車体へ引掛かっ
ても、これを検出して車体の破損を回避できる洗車装置
を提供しようとするものである。

［問題点を解決する為の手段］このような問題点を解決する為に本考案は、トンネル
状の装置本体と、この装置本体の設置面に備えるコンベ
アとからなり、コンベアによって搬送される車体を、コ
ンベアに沿って装置本体内に配置された複数のブラシに
よって順次ブラッシングするようにした洗車装置におい
て、装置本体を構成するフレームの側方上部に軸支され
水平面上を回動自在とされたアームと、該アームの先端
に吊り下げられ車体の移動に伴い車体前面から側面へ回
り込んでブラッシングするサイドブラシとが、前記コン
ベアをはさんで左右一対設けられ、前記アームは、前記
フレームに軸支される第１アームと、該第１アームに軸
支されて第１アームと同じ水平な位置から上方へ回動可
能とされた第２アームとからなり、第２アームの先端に
前記サイドブラシを吊り下げるものとし、前記第２アー
ムが上方へ傾動したのを検出する手段と、該検出手段で
上方への傾動を検出するとコンベアを一時停止するよう
制御する手段とを備えたことを特徴とするものである。

［実施例］以下、図面を基に本考案の実施例について説明する。
第１図及び第２図は洗車装置の平面図及び断面図を示
し、１はトンネル状に形成された洗車装置本体で、その
本体１を設置する床面に備えたコンベア２により車体を
搬送している。コンベア２は本体１の車体進入側と車体
退出側の床面にそれぞれ軸支されたスプロケット3,3′
間にループ状のチェーン４を水平面上に捲回し、一方の
スプロケット３′を回動する電動機５によりチェーン４
の外周側に所定間隔置きに配設された案内ローラー6,6,
…,6が車体片側のタイヤを後方より押して車体を搬送し
ている。

前記本体１は輸送可能な単位に分割された第１フレー
ム〜第６フレーム1a,1b,1c,1d,1e,1fに後述する各種ブ
ラシ，各種ノズル等の洗車用機器を配設し、各フレーム
1a,1b,1c,1d,1e,1fを設置現場で連結して本体１を組み
立てている。

Ａは本体１の車体進入側に位置するスプレー洗浄ブロ
ックで第１フレーム1aの上方にトップウォッシュノズル
７を、両側にサイドウォッシュノズル8,8′を、第１フ
レーム1aを設置する床面にアンダーウォッシュノズル９
をそれぞれ配設して、各ウォッシュノズル7,8,8′,9よ
り車体の上面，側面及び下面に向けて高圧の洗浄水を吹
き付けて車体面に付着した塵埃を除去するプレリンスを
行なっている。

Ｂはスプレー洗浄ブロックＡの隣に位置するブラシ洗
浄ブロックで、車体の前面より側面後端へ至る範囲をブ
ラッシング洗浄する左右一対のフロント・サイドブラシ
10,10′と、車体の側面前端より後面へ至る範囲をブラ
ッシング洗浄する左右一対のリア・サイドブラシ11,1
1′と、車体の上面をブラッシング洗浄するトップブラ
シ12と、車体面に向けて泡状の洗剤を散布する洗剤用ノ
ズル13,14,14′とを備えている。前記各サイドブラシ1
0,10′,11,11′はそれぞれ第２フレーム1b及び第３フレ
ーム1cの両側に揺回自在に軸支されたアーム15,15′,1
6、16′の先端に回動自在に吊り下げ支持され、第２ア
ーム1b及び第３フレーム1cの一方の側部に位置するフロ
ント・サイドブラシ10′及びリア・サイドブラシ11′を
他方に位置するリア・サイドブラシ11及びフロント・サ
イドブラシ10の配置とは反対に位置させると共に、第２
フレーム1bの一方の側部に支持されるアーム16,15の各
支軸を近接する位置に、他方の側部に支持されるアーム
15′,16′の各支軸を離隔する位置にそれぞれ備えてい
る。こうして、ブラシ洗浄ブロックＢではスプレー洗浄
ブロックＡで車体面に付着した塵埃を除去した車体に対
して洗浄用ノズル13,14,14′，より泡状洗剤を散布しな
がら各ブラシ10,10′,11,11′,12により車体面をブラッ
シング洗浄して、車体面に付着した頑固な汚れを叩き落
している。

Ｃはブラシ洗浄ブロックＢの隣に位置するワックス塗
布ブロックで、車体面に向けて清水を噴射して車体面上
の余剰洗剤を洗い流すリンスノズル17,18,18′と、洗剤
の濯ぎが完了した車体面に向けてワックスを散布するワ
ックス用ノズル19,20,20′と、ワックスが散布された車
体側面をブラッシングして車体側面にワックスを塗り付
ける左右一対のサイドブラシ21,21′と、同じく車体上
面にワックスを塗り付けるトップブラシ22と、ワックス
塗布が完了した車体面に向けて清水を噴射して車体面上
の余剰ワックスを流し落すファイナルリンスノズル23,2
4,24′とを備えている。前記サイドブラシ21,21′は第
４フレーム1dの両側に揺回自在に軸支されたアーム25,2
5′の先端に回動自在に吊り下げ支持され、車体の前面
から側面，後面へ至る範囲のワックス塗布を行なってい
る。

Ｄはワックス塗布ブロックＣの後方に跨るタイヤ洗浄
ブロックで、第５フレーム1eを設置する床面に左右一対
のタイヤウォッシュブラシ26,26′をタイヤに向けて進
退自在に設け、そのタイヤウォッシュブラシ26,26′を
タイヤ部に押しつけてタイヤ部の洗浄を行なっている。

Ｅはタイヤ洗浄ブロックＤの隣に位置する乾燥ブロッ
クで、第６フレーム1fの上方にトップブロアノズル27を
車体上面形状に沿って昇降自在に設けると共に、両側に
左右一対のサイドブロワノズル28,28′を設け、各ブロ
ワノズル27,28,28′より車体面に向けて高圧風を吹き付
けて車体面に付着した水滴の除去を行なっている。

こうして、コンベア２により搬送される車体は配列さ
れているブロック順に従って洗浄，ワックス塗布及び乾
燥等の処理が順次行なわれるものである。

続いて、第３図及び第４図を基に本考案の要部につい
て説明する。第３図及び第４図は特に第１図に対して第
２フレーム1bの左側に配設されるフロント・サイドブラ
シ10′の周辺側面図及び平面図を示す。前記アーム15′
は第１アーム30と第２アームが連結して繋がり、第１ア
ーム30は細長い長方形の形状を成し、その基端の上下面
より垂直方向に突設した支軸32,32をフレーム1b側方の
適宜箇所に取り付けた軸受33,33に回動自在に支持さ
せ、水平面上を揺回可能に形成している。第２アーム31
は第１アーム30と同様に細長い長方形の形状を成し、第
２アーム31の基端両側より突設した軸受片34に支点ピン
35を介して第１アーム30の先端に回動自在に支持させ、
第１アーム30の先端面と第２アーム31の基端面とが当接
して両アーム30,31が一直線上に位置する略水平状態か
ら第２アーム31の先端部が垂直面上を上方に傾動できる
ように形成している。また、第２アーム31は基端部下面
に電動機36を取り付けると共に、先端部下面にフロント
・サイドブラシ10′を回動自在に吊り下げ支持させ、第
２アーム31に内蔵した伝達機構を介して電動機36の駆動
をフロント・サイドブラシ10′に伝達してフロント・サ
イドブラシ10′を回動させている。38は第１アーム30の
先端下面より垂下したブラケット39の下端に取り付けた
近接スイッチで、その近接スイッチ38に対向するように
第２アーム31の基端下面より垂下したブラケット41の側
面に取り付けたマグネット40と引掛け検出手段を形成
し、通常近接スイッチ38にマグネット40が対向して近接
スイッチ38が閉成状態にあり、フロント・サイドブラシ
10′が車体に引掛かり第２アーム31が上方に傾動する
と、近接スイッチ38とマグネット40がが離隔して近接ス
イッチ38が開成し、フロント・サイドブラシ10′が車体
へ引掛かったことを検出器している。42はブラケット41
の下端と支軸32との間に備えたスプリングで、常時第２
アーム31を略水平状態に付勢している。43はフロント・
サイドブラシ10′を車体面に押し付ける方向に付勢する
スプリング、44はスプリング43の付勢に抗してフロント
・サイドブラシ10′を車体面より遠ざける方向に作動さ
せるエアシリンダで、通常エアシリンダ44を作動してフ
ロント・サイドブラシ10′を開成してフレーム１側方の
待機位置に保持させ、ブラッシング時エアシリンダ44の
付勢を解いてフロント・サイドブラシ10′を閉成して車
体前面に作用させている。45は支軸32の周縁より突設し
たブラケット46の上面に取り付けた近接スイッチ、フロ
ント・サイドブラシ10′がフレーム１側方の待機位置ま
で開成した時に近接スイッチ45に対向する第１フレーム
30の基端下面に取り付けたマグネット47に応動し、フロ
ント・サイドブラシ10′がフレーム１側方の待機位置ま
で開成したことを検出している。

次に、第５図を基に本考案実施例の制御系について説
明する。50は制御部で、CPU51,メモリ52,入出力インタ
ーフェース53,54から成り、入力インターフェース53に
近接スイッチ38,45を、出力インターフェース54に電動
機5,36及びエアシリンダ44への圧縮空気の供給を制御す
る電磁弁55をそれぞれ接続し、メモリ52に記憶されたプ
ログラムに従って動作制御される。

続いて、第６図を基に本考案実施例の動作について説
明する。第６図はメモリ52に書き込まれたプログラムの
一部フローチャートで、特に近接スイッチ38の入力によ
り外部割込みが発生して、車体へ引掛かったフロント・
サイドブラシ10′を解除する処理ルーチンを示す。

CPU51はメモリ52に書き込まれたプログラムに従って
各種洗車用機器を動作制御して洗車を行ない、特に洗浄
工程でフロント・サイドブラシ10′はエアシリンダ44の
付勢を解いて待機位置より車体前面に作用させて、ブラ
シの回転方向を第７図に対して右回転になるように電動
機35を駆動して車体面を押し付けながらブラッシング洗
浄し、車体面に付着した強固な汚れを剥離している。こ
うして車体前面及び側面のブラッシング洗浄中にフロン
ト・サイドブラシ10′の毛が車体の隙間部に引掛かった
りあるいはフロント・サイドブラシ10′がバンパーより
飛び出た突出物により車体前面より側面へのフロント・
サイドブラシ10′の回り込みが阻止され引掛かると、搬
送される車体が車体に引掛かったフロント・サイドブラ
シ10′を前方に押してフロント・サイドブラシ10′は支
点35を中心に前方へ傾動され、これに伴いマグネット40
が近接スイッチ38より遠ざかり近接スイッチ38が開成さ
れる。

CPUでは近接スイッチ38からの検知信号により外部割
込みが発生すると、第６図に示す処理ルーチンをスター
トし、まずコンベア２の駆動を停止してカウンタＴをク
リアしてからカウントを開始する（１）。続いて、電動
機36を逆転駆動してフロント・サイドブラシ10′の車体
への引掛かりを解除しながらエアシリンダ44に圧縮空気
を供給してフロント・サイドブラシ10′をフレーム１側
方の待機位置まで開成し（２）、近接スイッチ45からの
開成検知信号待ちとなる（３）。ここで、カウンタＴの
値がフロント・サイドブラシ10′の引掛かりを解除して
第２フレーム1bの側方の待機位置まで開成するのに要す
る時間t₁に相当するカウントが経過したか否かを判断し
（４）、所定時間t₁が経過したらフロント・サイドブラ
シ10′の車体への引掛かりを解除できないものと判断し
て洗車を停止し、車体に引掛かったフロント・サイドブ
ラシ10′を手動にて解除する。逆に所定時間t₁内に近接
スイッチ45からのブラシ開成検知信号を入力すれば、エ
アシリンダ44の付勢を解いて電動機36を駆動しながらフ
ロント・サイドブラシ10′を再び車体面に作用させ
（５）、メインルーチンへ戻り（６）、コンベア２が停
止した位置から洗車を再開する。

こうして、フロント・サイドブラシ10′が車体に引掛
かると洗車を一時停止してブラシの摩耗及び車体の破損
を回避し、ブラシの引掛け検出からブラシの解除作業及
び洗車再開動作を自動で行なうので、ブラシが引掛かる
ごとにブラシの解除操作を手作業で行なう必要が全くな
くなる。

［考案の効果］以上のように本考案は構成され、サイドブラシが車体
前面で引掛かって第２アームが上方へ傾動したのを検出
するとコンベアを一時停止するので、サイドブラシに対
する引掛かり方向への付勢が解かれて車体側面へ回り込
ませることができる。すなわち、サイドブラシが車体前
面で引掛かるのは、サイドブラシの車体前面から側面へ
の変位が、車体前面の突起物等の抵抗により阻害され、
コンベアにより車体が移動するスピードに追い着かなく
なることに起因しており、このためにコンベアを一時停
止してサイドブラシの車体前面から側面への回り込みを
容易にしているのである。なお、上記実施例のようにコ
ンベアを停止してブラシを逆転させてやれば、引掛かり
状態は完全に解消できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例である洗車装置の平面図。第２図は第１図のＸ−Ｘ線断面図。第３図はフロント・サイドブラシ10′周辺の側面図。第４図は同じく平面図。第５図は本考案の制御系を示す説明図。第６図は本考案に係る動作を示すフローチャート図。第７図はフロント・サイドブラシ10′の車体の作用説明
図。 10,10′はフロント・サイドブラシ、15′はアーム、30
は第１アーム、31は第２アーム、38は近接スイッチ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者大日方幸人長野県更埴市大字雨宮1825番地エムケー精工株式会社商品開発研究所内 (72)考案者宮坂英雄長野県更埴市大字雨宮1825番地エムケー精工株式会社商品開発研究所内審査官小山卓志 (56)参考文献実開昭61−88860（ＪＰ，Ｕ) 特公昭48−12128（ＪＰ，Ｂ１)

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】トンネル状の装置本体と、この装置本体の
設置面に備えるコンベアとからなり、コンベアによって
搬送される車体を、コンベアに沿って装置本体内に配置
された複数のブラシによって順次ブラッシングするよう
にした洗車装置において、装置本体を構成するフレームの側方上部に軸支され水平
面上を回動自在とされたアームと、該アームの先端に吊
り下げられ車体の移動に伴い車体前面から側面へ回り込
んでブラッシングするサイドブラシとが、前記コンベア
をはさんで左右一対設けられ、前記アームは、前記フレームに軸支される第１アーム
と、該第１アームに軸支されて第１アームと同じ水平な
位置から上方へ回動可能とされた第２アームとからな
り、第２アームの先端に前記サイドブラシを吊り下げる
ものとし、前記第２アームが上方へ傾動したのを検出する手段と、
該検出手段で上方への傾動を検出するとコンベアを一時
停止するよう制御する手段とを備えたことを特徴とする
洗車装置。