JP2526557B2 - 免震支持装置 - Google Patents

免震支持装置

Info

Publication number
JP2526557B2
JP2526557B2 JP61229766A JP22976686A JP2526557B2 JP 2526557 B2 JP2526557 B2 JP 2526557B2 JP 61229766 A JP61229766 A JP 61229766A JP 22976686 A JP22976686 A JP 22976686A JP 2526557 B2 JP2526557 B2 JP 2526557B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
bottomed
diaphragm
rubber
seismic isolation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61229766A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6389751A (ja
Inventor
直明 徳田
正春 国枝
義夫 越智
一 小池上
一平 小俣
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 石川島播磨重工業株式会社 filed Critical 石川島播磨重工業株式会社
Priority to JP61229766A priority Critical patent/JP2526557B2/ja
Publication of JPS6389751A publication Critical patent/JPS6389751A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2526557B2 publication Critical patent/JP2526557B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明な原子炉建屋、原子炉関連機器、その他の重要
構造物等の免震支持装置に関する。
〈従来技術およびその問題点〉 原子炉等の重要構造物が地震により破壊されると重大
な災害となるおそれがあるので、建屋を含めて免震構造
とすることが提案されている。免震構造は地震のピーク
周波数が5〜10Hzであることに着目し、ばねで支持され
た重量物の固有振動数を1Hz以下とすることにより、地
面から重量物に伝わる振動をばねにより吸収し遮断しよ
うとするものである。
かかる免震用のばね装置の1つとして積層防震ゴムが
ある。積層防震ゴムは第3図に示すように上下2枚の鋼
板a,aの間に薄いゴム板bと鋼板cを交互に積み重ねて
互いに接着したものである。かかる積層防震ゴムは、ゴ
ムの弾性力学的特性のため垂直方向の荷重に対しては剛
でばね定数が大きく、水平方向の荷重に対しては柔でば
ね定数が小さいという特性をもっており、垂直方向と水
平方向のばね定数の比は1000倍にも及ぶ場合がある。か
かる積層防震ゴムを支持装置として使用すると、水平方
向の免震は得られても垂直方向の免震が得られないとい
う問題がある。
一方ばね装置の1つとして第4図に示すような空気ば
ねがある。図の如く、金属生のシリンダ(外筒)dとピ
ストン(内筒)eとの間に断面U字状のゴム膜fを設け
た構造のもので、この膜により気密が保たれ、膜の変形
によって全体の伸縮が行われる。内部に密閉された空気
の圧力により外力に対抗するものであり、垂直方向の外
力の変化に対して、シリンダとピストンが相対的に動い
て内容積が変化し、それにより圧力が変化して外力と釣
合うようになっている。水平方向の外力に対しては、第
5図に示すように、横方向にδだけ変位したとき、押さ
れた側のゴム膜fのU字が下方に垂れ下がり横方向の受
圧面積は増大し、反対側は逆に受圧面積を減少するので
受圧面積の差が発生しこの差は変位δにほぼ比例するの
で、変位δに比例した復元力gが働くことになる。
かかる空気ばねを免震支持装置として使用すると、垂
直方向および水平方向の免震は得られるが、ゴム膜の強
度上水平方向に許容ストロークを十分とることが困難
で、地震の大きな振巾に耐えられないという問題があ
る。
〈発明の目的〉 本発明は従来技術のかかる問題点に鑑み案出されたも
ので積層防震ゴムと空気ばねを巧に組合わせて垂直方向
および水平方向共に十分な免震機能を有する免震支持装
置を提供することを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するため本発明の免震支持装置は大円
板と大円板の一方の面に取り付けた略円筒状の大筒とよ
りなる有底外筒と、該有底外筒の内部に位置し、小円板
と小円板の一方の面に上記大筒と同方向に取り付けた略
円筒状の小筒とよりなる有底内筒と、環状に形成され、
断面形状が略U字状をしていて、有底外筒の内面と有底
内筒の外面とを連結して有底外筒の内側と有底内筒の外
側との間に密閉空間を形成するダイヤフラムとからなる
ダイヤフラム型空気ばねと、該ダイヤフラム型空気ばね
の有底内筒または有底外筒の外側の面に積み重ねて固着
した積層防震ゴムとを備えてなり、ダイヤフラム型空気
ばねの軸方向と積層防震ゴムの積み重ね方向が同一とな
っており、上記ダイヤフラム型空気ばねは、有底外筒の
大筒と自由端および有底内筒の小筒の自由端の高さがい
ずれもダイヤフラムの断面U字状の外表面の端面の高さ
と略同一となっており、積層防震ゴムは内部が中空にく
り抜かれていて、内径の外径に対する比が0.5以上であ
り、垂直方向のばね定数の水平方向のばね定数に対する
比が100ないし1000になっていることを特徴とするもの
である。
〈作用〉 ダイヤフラム型空気ばねは有底外筒の大筒の自由端お
よび有底内筒の自由端がいずれもダイヤフラムの断面の
U字状の外表面の端面の高さとほぼ同一となっているの
で水平方向のストロークは小さいが大きな復元力が働
く。また積層防震ゴムは内部が中空にくり抜かれている
ので同じばね定数を持つ中実の積層防震ゴムに比べて外
径が大きい。従って水平変形時に垂直荷重を受けたとき
座屈を起こしにくい。さらに積層防震ゴムは水平方向の
ばね定数が小さいので水平方向に変位しやすい。本発明
の免震支持装置はこのようなダイヤフラム型空気ばねと
積層防震ゴムのそれぞれの特徴を巧に組合わせることに
より垂直方向および水平方向の大きな振巾の振動に対応
できる。
〈実施例〉 以下本発明の一実施例を図面を参照しつつ説明する。
第1図は本発明の免震支持装置の断面図、第2図は本
発明の免震支持装置を原子炉建屋に使用した場合を示す
側面図である。
第1図および第2図において、1は空気ばね、2は積
層防震ゴム、3は有底外筒、4はダイヤフラム、5は有
底内筒、6はゴム製のストッパ、7は内筒ゴム、8は外
筒ゴム、9は防震ゴム、10は円環状の鋼板、11は下部鋼
板、20は免震支持装置、21は原子炉建屋である。
図のように空気ばね1は有底外筒3と有底内筒5との
間にダイヤフラム4が設けられた構造であり、有底外筒
3および有底内筒5はそれぞれ、大円板3a、小円板5aに
大筒3b、小筒5bが同心に溶接された構造となっており、
大筒3bと小筒5bおよび大円板3a、小円板5aとの間の空間
は、ダイヤフラム4により密閉され、圧縮空気が封入さ
れている。
有底内筒5の上面にはゴム製円筒状のストッパー6が
固着されており、空気を抜いた時に有底外筒3の大円板
3aの下面と当接して有底外筒3を支持するようになって
いる。有底外筒3の大筒3b内面および有底内筒5の小筒
5b外面にはそれぞれ外筒ゴム8および内筒ゴム7が固着
されており、ダイヤフラム4を保護している。なお、実
施例では内筒ゴム7の形状は内側が円筒状、外側が円錐
状で軸方向に厚さが変化しているが、軸方向に一定厚さ
とし内外とも截頭円錐状としてもよい。その場合は小筒
5bも截頭円錐状とする。
即ち、小筒5bは略円筒状であればよく、大筒3bも同様
である。有底内筒5の小円板5a下面には積層防震ゴム2
が固着されており、積層防震ゴム2下端には下部鋼板11
が固着されている。
積層防震ゴム2は、中実円筒のものでは、所要のばね
定数とした場合直径が細くなり過ぎ、バックリングの虞
れがあるので、図のように内部が中空にくり抜かれた中
空円筒状のものを使用する。内径の外径に対する比は図
からわかるように0.5以上である。積層防震ゴム2は図
のように円筒状の防震ゴム9に多数の円環状の鋼板10を
埋め込み接着した構造となっている。鋼板10の間のゴム
の厚さは通常3mm程度の厚さである。
尚本例では積層防震ゴム2の上に空気ばね1を積層ね
ているが逆に空気ばね1の上に積層防震ゴム2を積層ね
てもよい。又本例で積層防震ゴムが空気ばねの有底内筒
5の脚部を兼用するので全体として高さが低くなりコン
パクトになっている。尚、積層防震ゴム2は鋼板10間の
ゴム厚さが大きく、垂直方向のばね定数が小さいと荷重
が大きいのでクリープを起こすし、水平方向の大きな荷
重に対してはゴムに曲げモーメントが働くので上面と下
面の平行性が失われ好ましくない。本発明では上記ゴム
の厚さは薄いものを使用しているので、通常垂直方向と
水平方向のばね定数の比は100〜1000倍となっている。
次に作用を説明する。
かかる免震支持装置20で第2図のように建物21等を支
持した状態で地震が発生した場合を考えると、地震の垂
直方向の振動は下部鋼板11から積層防震ゴム2を介して
空気ばね1の内筒5まで伝わるが、空気ばね1により遮
断されるので建物には伝わらない。又水平方向の振動は
積層防震ゴム2と空気ばね1により吸収され、しかも積
層防震ゴム2の許容変位が大きいので、地震の横方向の
振巾がたとえ空気ばね1の許容ストロークを越えても振
動が建物に伝わることはない。
以下本発明の免震支持装置の実験結果について第6
図、第7図を参照しつつ説明する。実験は約24tの正方
形のコンクリートブロックの四隅を起震装置上で本発明
の免震支持装置で支持し、水平振動および垂直振動を加
えてコンクリートブロックの振動状態を記録したもので
あり、第6図は水平方向の加震、第7図は垂直方向の加
震である。第6図、第7図共横軸に振動数(Hz)、縦軸
に振巾の倍率をとっている。尚第6図において、ピーク
Aは横振動、ピークBはロッキングモードの振動であ
る。第6図、第7図で明らかなように地震のピーク周波
数の5〜10Hzでほぼ完全に免震している。
〈発明の効果〉 以上述べたように本発明の免震支持装置は、特許請求
の範囲に述べた構成となっているので以下に述べる効果
がある。
(1)水平方向の振動に対して免震効果が大きいが垂直
方向の振動に対しては免震効果の小さい積層防震ゴムと
垂直方向の振動に対しては免震効果が大きいが水平方向
への振幅に対して許容範囲の小さいダイヤフラム型空気
ばねをダイヤフラム型空気ばねと積層防震ゴムとを軸方
向に同一にして組合わせたので水平および垂直の両方向
の大きな振幅の振動に対して免震効果が大きい。
(2)ダイヤフラム型空気ばねは有底外筒の大筒の自由
端および有底内筒の小筒の自由端の高さがいずれもダイ
ヤフラムの断面U字状の外表面の端面の高さと略同一に
なっているので水平方向の外力に対して大きな復元力が
あり免震用に適している。
(3)積層防震ゴムの内部が中空に大きくくり抜かれて
いて、内径の外径に対する比が0.5以上になっているの
で、同じばね定数をもつ中実(または中心穴の小さい)
積層防震ゴムに対して外径を大きくすることができ、水
平変形時に垂直荷重を受けたとき座屈しにくい。また積
層した各段のゴムの厚さが薄いので、垂直方向のばね定
数の水平方向のばね定数の比が100〜1000となっていて
水平方向に変位しやすくなっていると共に、上面と下面
の平行度が保たれる。従って水平方向の大きな振幅の地
震に対して免震能力が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の免震支持装置の断面頭、第2図は本発
明の免震支持装置を原子炉建屋に使用した場合を示す側
面図、第3図は積層防震ゴムの側面図、第4図は空気ば
ねの断面図、第5図は空気ばねに水平方向の荷重をかけ
たときの復元力が発生するメカニズムを説明する断面
図、第6図は水平方向の加震に対する振巾の変化を示す
図面、第7図は垂直方向の加震に対する振巾の変化を示
す図面である。 1……ダイヤフラム型空気ばね 2……積層防震ゴム 3……有底外筒 4……ダイヤフラム 5……有底内筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池上 一 横浜市磯子区新中原1番地 石川島播磨 重工業株式会社横浜第一工場内 (72)発明者 小俣 一平 横浜市磯子区新中原1番地 石川島播磨 重工業株式会社横浜第一工場内 (56)参考文献 特開 昭58−63566(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大円板と大円板の一方の面に取り付けた略
    円筒状の大筒とよりなる有底外筒と、該有底外筒の内部
    に位置し、小円板と小円板の一方の面に上記大筒と同方
    向に取り付けた略円筒状の小筒とよりなる有底内筒と、
    環状に形成され、断面形状が略U字状をしていて、有底
    外筒の内面と有底内筒の外面とを連結して有底外筒の内
    側と有底内筒の外側との間に密閉空間を形成するダイヤ
    フラムとからなるダイヤフラム型空気ばねと、該ダイヤ
    フラム型空気ばねの有底内筒または有底外筒の外側の面
    に積み重ねて固着した積層防震ゴムとを備えてなり、ダ
    イヤフラム型空気ばねの軸方向と積層防震ゴムの積み重
    ね方向が同一となっており、上記ダイヤフラム型空気ば
    ねは、有底外筒の大筒の自由端および有底内筒の小筒の
    自由端の高さがいずれもダイヤフラムの断面U字状の外
    表面の端面の高さと略同一となっており、積層防震ゴム
    は内部が中空にくり抜かれていて、内径の外径に対する
    比が0.5以上であり、垂直方向のばね定数の水平方向の
    ばね定数に対する比が100ないし1000になっていること
    を特徴とする免震支持装置。
JP61229766A 1986-09-30 1986-09-30 免震支持装置 Expired - Lifetime JP2526557B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61229766A JP2526557B2 (ja) 1986-09-30 1986-09-30 免震支持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61229766A JP2526557B2 (ja) 1986-09-30 1986-09-30 免震支持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6389751A JPS6389751A (ja) 1988-04-20
JP2526557B2 true JP2526557B2 (ja) 1996-08-21

Family

ID=16897336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61229766A Expired - Lifetime JP2526557B2 (ja) 1986-09-30 1986-09-30 免震支持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2526557B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02199338A (ja) * 1989-01-25 1990-08-07 Bridgestone Corp 免震支持装置
JPH0979319A (ja) * 1995-09-13 1997-03-25 Meiritsu Seiki Kk 除振装置
JP4706312B2 (ja) * 2005-04-15 2011-06-22 株式会社大林組 免震装置、免震システム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57140937A (en) * 1981-02-23 1982-08-31 Bridgestone Corp Bolster spring
JPS5863566A (ja) * 1981-10-12 1983-04-15 株式会社ブリヂストン 鉄道車両用枕ばね装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6389751A (ja) 1988-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0358009B2 (ja)
WO1997006372A1 (fr) Dispositif pour isoler des vibrations
JPH06323355A (ja) 動的作用に対して支持物を保護する摩擦ダンパ
JP2001032881A (ja) 上下免震装置
JP2002039266A (ja) 免震装置
JP2526557B2 (ja) 免震支持装置
JP2001304331A (ja) 可変減衰要素
JPH02129430A (ja) 構造体の振動減衰装置
JPH10169249A (ja) 免震構造
JP4061818B2 (ja) 免震装置
JPS62146371A (ja) 免震装置
JP2002130370A (ja) 免震装置
JPH0323002Y2 (ja)
JPH0520808Y2 (ja)
JPH0434247A (ja) 免震装置
JP2000002783A (ja) 建屋の三次元免震構造
JP3039846B2 (ja) 積層ゴム支承体
JPH10288234A (ja) 鉛直免震装置
JPS6332278Y2 (ja)
JP2000045561A (ja) ブレースダンパ
JP3197746B2 (ja) 免防振装置
JP2620264B2 (ja) 免震・除振装置
JP2002227928A (ja) 免震装置
JPS63289344A (ja) 免震支持装置
JPH10176436A (ja) 減衰機構及びこれを用いた免震構造並びに減衰装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term