JPH0979319A - 除振装置 - Google Patents

除振装置

Info

Publication number
JPH0979319A
JPH0979319A JP7234836A JP23483695A JPH0979319A JP H0979319 A JPH0979319 A JP H0979319A JP 7234836 A JP7234836 A JP 7234836A JP 23483695 A JP23483695 A JP 23483695A JP H0979319 A JPH0979319 A JP H0979319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spring
magnet
base
fixed
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7234836A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Murayama
誠 村山
Kenichi Umiyama
健一 海山
Katsumi Hiuga
勝美 日向
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MEIRITSU SEIKI KK
Original Assignee
MEIRITSU SEIKI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MEIRITSU SEIKI KK filed Critical MEIRITSU SEIKI KK
Priority to JP7234836A priority Critical patent/JPH0979319A/ja
Publication of JPH0979319A publication Critical patent/JPH0979319A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固有振動数を低減し、除振性能を高める。 【解決手段】 空気ばねのピストンを、ピストンが浮上
する方向に直径が減少する逆テーパ部5を設けて逆テー
パピストン4とする。使用状態で逆テーパピストン4と
接しているダイヤフラム7が離れる位置を逆テーパ部5
として、有効面積が圧縮たわみ方向変化して生ずるばね
定数を負の値としたので、空気ばね室2内の内圧変化に
より定められる正のばね定数を含めた全体のばね定数を
小さくし、固有振動数を小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除振装置に関し、
より詳細には、ばね定数を低減させて低固有振動数とし
て振動伝達率を小さくすることができるばね手段を用い
た除振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡,三次元測定器,ステッパ等、静
止状態で微小長さを観察又は計測する精密機器は、使用
中に微弱な振動が加わっても影響されて性能が損われ、
本来の精度を得ることができなくなる。このため、精密
機器を使用するときは、設置される床の振動が機器に伝
わらないように、精密機器は除振装置上に搭載されるこ
とが多い。除振装置としては、防振ゴムを用いたもの,
金属ばねを用いたもの,空気ばねを用いたもの等が実用
に供されている。
【0003】除振装置の除振性能を評価するために、該
除振性能を最も端的に示す指標として振動伝達率が用い
られる。振動伝達率は、振動数の関数であり、除振装置
上の振動を、除振装置が置かれている床上の振動で割っ
た複素数であらわされる。一般には、この複素数はゲイ
ン(絶対値)と位相であらわされ、ゲインが小さいほ
ど、その振動数での除振性能が優れた特性となる。この
ゲインを振動伝達率と呼んでいる。1自由度系の振動伝
達率は、固有振動数より低い振動数では1に近く、固有
振動数で最大値(ピーク)を持ち、それより高い振動数
では、振動数が10倍になるごとに100分の1という
割合で減少していく。従って、固有振動数が低いほど、
除振可能な最小振動数が小さくなり、除振領域が広が
る。また、同じ振動数でみると、除振性能が高くなる。
【0004】除振装置に用いられる前述の防除ゴム,金
属ばね,空気ばねの特性をみると、防振ゴムは、安価
で、除振性能の面では水平方向の除振性能を高くするこ
とができるが、垂直方向の除振性能は高くない。しか
し、防振ゴムは、安価であることから、除振性能は低い
が、簡単な除振装置用に用いられる。
【0005】また、金属ばねは、通常の支持方式をとる
と、除振性能は水平方向,垂直方向ともに空気ばねに劣
る。また、減衰機構が別に必要になり、更に、搭載物が
水平方向に移動したり、搭載荷重が変ったりするとき
に、搭載物のレベルが変動する。このレベルを一定にす
るため、別の機構が必要となり、高価な除振装置となる
が、広範囲のばね定数をもった金属ばねの入手が容易で
あるから、目的に応じた除振装置が得られ易い。
【0006】空気ばねは、通常の使用方法では、単体
で、水平方向の除振性能は高いとは言えないが、垂直方
向の除振性能は高い。また、空気ばねは減衰機構を内蔵
することができ、更に、レベル調整弁を用いて搭載盤の
レベル維持も可能である。従って、除振装置としては、
他のばねにない特長をもつ空気ばねを用いたものが主流
になっている。
【0007】空気ばねの種類には、ベローズ型,ダイヤ
フラム型,およびローリングシール型があげられる。ベ
ローズ型の空気ばねは、最も汎用性があるが、鉄道,自
動車の懸架装置用,精密機械の除振用などには、ゴム膜
のダイヤフラムの外周と内周とを金属部品で固定して、
空気ばね室を構成したダイヤフラム型の空気ばねが用い
られる。しかし、精密機械の除振用としては、円筒形の
ゴム膜の内外に、円筒形の金属部品を接合して空気ばね
室を構成したローリングシール型の空気ばねが用いられ
る。
【0008】空気ばねの圧縮方向の上下面に作用する力
Wは、空気ばね室内の空気圧による力と平衡する。従っ
て、空気圧による力Wは、下記(1)式に示すように、
空気ばね室内の圧力P(ゲージ圧)と、空気圧が力とし
て有効に作用する空気ばねの有効面積Aとの積であらわ
される。 W=PA …(1) 従って、空気ばねの圧縮方向のばね定数kは、空気ばね
の圧縮たわみをZとすると、
【0009】
【数1】
【0010】であらわされる。(2)式に示すばね定数
kの右辺第1項をk1、第2項をk2とすると、右辺第1
項のばね定数k1は、
【0011】
【数2】
【0012】であらわされる。この右辺第1項のばね定
数k1は、空気ばね室2内の空気が断熱変化した場合の
内圧変動によるばね定数である。
【0013】また、右辺第2項のばね定数k2は、
【0014】
【数3】
【0015】であらわされる。このばね定数k2はピス
トンが移動して有効受圧円の半径rが変化することによ
り求められるばね定数である。しかし、ローリングシー
ル型の空気ばねは、有効面積は一定であるから、(2)
式の右辺第2項は消え、右辺第1項がばね定数となる。
【0016】除振装置の鉛直方向の固有振動数は、ばね
1個のモデルしとして単純化すると、1自由度の振動系
の固有振動数となるので、ばね定数をk、ばね上の質量
をmとすると、固有振動数fは、
【0017】
【数4】
【0018】であらわされ、ばね定数kと、質量mが定
まれば固有振動数fは一義的に定まる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ローリングシール型の
空気ばねは、空気ばねの圧縮たわみZが変化しても、有
効面積Aが一定であるから、ばね定数kは、(3)式で
表されるk1のみとなる。このk1は、空気ばね及びサー
ジタンクの内容積Vを大きくするほど小さくなる。しか
し、(3)で表されるk1以外のばね定数の存在もあ
り、Vを大きくしても固有振動数はある程度(約1Hz
前後)以下には下がらなかった。
【0020】また、金属ばねを用いた場合、除振性能を
高めるために固有振動数を小さくするには、k/mを小
さくする必要がある。例えば、固定振動数0.5Hzの
金属ばねとするためには、静たわみは、約1mになって
しまう。この問題を解決するために、特願平2−512
720には、負の剛性により固有振動数を下げる方法が
提示されている。
【0021】本発明は、除振装置に用いられるばね手段
のばね定数を実質的に小さくして、固有振動数の低いば
ねを有する除振装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、搭載台に固定されたピストンが、弾性膜を介し、ベ
ースに固定されたシリンダ内で、該シリンダ内の空気圧
により浮上される空気ばね式の除振装置において、前記
ピストンは、浮上する方向に直径が減少する逆テーパ部
分を設け、該除振装置の使用状態において、前記弾性膜
が前記ピストンから離れる位置が前記逆テーパ部分であ
るようにして、従来型の空気ばねよりも剛性を減少させ
て固有振動数を低減させ、振動伝達率の小さい空気ばね
としたものである。
【0023】請求項2に記載の発明は、下端面が固定さ
れた基台と、物体を載置する搭載台と、該搭載台を前記
基台の上部に離間して支持するばね手段と、前記基台に
固定された可動磁石と、前記搭載台に固定され、前記可
動磁石との間で磁気吸引力が作用する固定磁石を有し、
前記搭載台が上下のいずれかに移動するときに生じる前
記磁気吸引力の変化が、該搭載台の移動した方向である
ようにすることにより、前記ばね手段の剛性を低減さ
せ、装置全体の固有振動数を小さくして、振動伝達率の
小さい除振装置としたものである。
【0024】請求項3に記載の発明は、請求項2の発明
において、前記ばね手段は、前記基台および搭載台の外
側に巻回され、該基台および搭載台を外側端面外周で支
持するコイルばねであり、前記固定磁石および可動磁石
は、各々上下方向に同じ向きの磁極を有するリング状の
永久磁石であり、該固定磁石と可動磁石との間隔を変化
させ磁気吸引力を調整可能な磁石位置調整機構を設ける
ことにより、ばね手段のばね定数を実質的に調整し、固
有振動数を調整するようにしたものである。
【0025】請求項4に記載の発明は、請求項2又は3
の発明において、前記固定磁石および可動磁石を電磁石
とし、該電磁石相互間に生ずる磁気吸引力を調整可能と
することにより、アクティブ除振を可能にしたものであ
る。
【0026】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
の何れかの発明において、前記ばね手段を空気ばねとす
ることにより、空気ばねの特徴を生かし、該空気ばねの
ばね定数を磁石の磁気力に応じて減少し、請求項2の発
明と同様の効果が得られるようにしたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による除振装置の
実施の形態の一例を説明するための断面図であり、図
中、1はばね室筐体、2は空気ばね室、3はシリンダ、
4は逆テーパピストン、5は逆テーパ部、6はリテーナ
プレート、7はダイヤフラム、8はベースである。一般
に、空気ばね室はサージタンクとオリフィスを介して接
続されているが、ここではサージタンクを省略して表示
している。
【0028】図1に示した空気ばね型の除振装置は、ベ
ース8上に設置され、上面が開口1aを有するばね室筐
体1の上面に、内径が開口1aと略等しい円環状のシリ
ンダ3が設けられ、シリンダ3の円環内に、該円環より
小径の逆テーパピストン4がダイヤフラム7を介してば
ね室筐体1内の空気ばね室2上に浮上している。
【0029】ダイヤフラム7は、中央部が逆テーパピス
トン4の底面において、該底面と略等しい外径の円板状
のリテーナプレート6で圧接固着され、外周側端部がシ
リンダ3の内周側下端部3aで案内されて下端面3cの
円周面と、ばね室筐体1の上面との間でボルト(図示せ
ず)等により圧接されている。逆テーパピストン4とシ
リンダ3の内壁面3bとの間の空間でのダイヤフラム7
は、逆テーパピストン4の外周面から逆テーパ部5と接
しながら逆テーパ部5の下方から面に沿って上方に延
び、逆テーパ部5の上方の所定位置で逆テーパ部5から
離れてシリンダ3の内周壁3bに沿うように取り付けら
れ、内周側下端部3aで支持されている。
【0030】図2は、図1のS部拡大図で、有効受圧円
の半径の変化を説明するための図であり、実線E0は平
衡位置、点線E1は浮上位置、2点鎖線E2は下降時の状
態を示し、逆テーパの角度はθで、図1と等しい作用を
する部分には、図1の場合と同じ参照番号を付してあ
る。
【0031】ダイヤフラム7は、中央部が逆テーパピス
トン4の逆テーパ部5下面でリテーナプレート6により
圧接固着されて、外周側は逆テーパ部5の外周面に沿っ
て、逆テーパ部5の下方から上方に延びて、逆テーパ部
5の所定位置から離間してシリンダ3に至り、シリンダ
3の内壁面に接している。逆テーパ部5とシリンダ3の
間でのダイヤフラム7は、空気ばね室2の内圧により、
上方側に突起する円弧状に膨らみ、円弧状のリングを形
成している。使用状態において、逆テーパピストン4は
上下(図示UP,DOWN)Z方向に変位するが、ダイ
ヤフラム7が逆テーパピストンから離れる位置は、逆テ
ーパ部5の範囲となるように定めてある。なお、圧縮た
わみZは逆テーパピストン4が下降するときを正、上昇
するときを負とする。
【0032】(1)逆テーパピストン4が下降するとき
(Z>0)、逆テーパピストン4は点線E1から、2点
鎖線E2の状態に移動し、有効受圧円半径rは減少する
方向である。 (2)逆テーパピストン4が上昇するとき(Z<0)、
逆テーパピストン4は、2点鎖線E2の状態から点線E1
の状態に移動し、有効受圧円半径rは増加する方向であ
る。即ち、(5)式において、(dr/dZ)は負であ
り、ばね定数k2<0である。従って、(2)式により
求められる全体のばね定数kは、逆テーパ部5を有しな
い場合よりも減少する。
【0033】尚、有効受圧円半径rと垂直方向の圧縮た
わみZの変化率(dr/dZ)は、逆テーパの角度θに
より定まり、
【0034】
【数5】
【0035】であらわされる。(5)式によるf(θ/
2)と逆テーパの角度θとの関係は、図3に示すよう
に、逆テーパの角度θを大きくすればする程、ピストン
の移動距離に対する有効受圧面積Aの有効受圧円半径r
の変化割合は大きくなる。
【0036】図1に示した本発明による除振装置は、
(4)式に示した空気ばね室2内の内圧変動によるばね
定数k1は常に正であるから、(2)式に示す全体のば
ね定数kは、有効面積が一定な従来のローリングシール
型の空気ばねに対し、使用状態では、常に小さい値にな
り、従来の空気ばねの剛性に対し、小さい剛性とするこ
とができ、固有振動数を低減するので、除振性能を高め
ることができる(請求項1に対応)。
【0037】図4は、本発明による除振装置の実施の形
態の他の例を説明するための側面図、図5は、図4の矢
視A−A線断面図で、図中10は除振装置、11はベー
ス、12はキャップ、13は磁石支持部、14は主ば
ね、15は調整ねじ、16はねじ、17は逆ねじ、18
は押え板、19は軸受け、20はナット、21は逆ナッ
ト、22は第1リング磁石、23は第2リング磁石、2
4は第3リング磁石、25はリニアガイドである。
【0038】図4に示した除振装置10は、ばね手段と
して金属ばねを用いた例で、金属ばねは、コイルばねに
よる主ばね14である。主ばね14は、軸Y−Yと同軸
なベース11とキャップ12との間に、キャップ12を
ベース11で支えるように設置される。すなわち、ベー
ス11は、中央の開口11a、底部11cを有し、上部
が開口する円筒状体で底部外周にばね座11bが設けら
れており、キャップ12は、上端面12aの外周にばね
座12bを有し、下端面が中央が開口した環状の磁石支
持部13を有する円筒状体で、主ばね14は、ばね座1
1bとの間に設置される。
【0039】キャップ12の磁石支持部13の内周に
は、面上下方向に磁極を有する環状の第1リング磁石2
2が軸Y−Yに直角な面と平行に設置されている。ま
た、軸Y−Y上には、下端側がベース11に押え板18
で固定された軸受け19を介して、軸まわりに回動可能
に支持された調整ねじ15が設けられている。調整ねじ
15は、ベース11側がねじ16を、キャップ側が逆ね
じ17を有するねじ棒で、ねじ16にはナット20が、
逆ねじ17には逆ナット21が螺合している。また、ナ
ット20および逆ナット21には、第1リング磁石22
と同一形状で同様な磁極の向きをもって着磁された第2
リング磁石23および第3リング磁石24が取り付けら
れている。
【0040】調整ねじ15の上端面には、負ばね定数調
整用六角穴15cが設けられ、該六角穴にはキャップ1
2の中央に開口する調整穴12cを通して六角レンチ
(図示せず)が挿入され、該六角レンチを回動し、第2
リング磁石23および第3リング磁石24を第1リング
磁石22に近接又は離間するように調整可能となってい
る。このとき、調整ねじ15の回動により、ナット20
および逆ナット21が回動する回動をなくし、上・下移
動可能とするために、軸Y−Yと同軸で一端がベース1
1に固着された棒状のリニアガイド25に案内されてい
る。
【0041】図4に示した除振装置10のキャップ12
は、搭載物(図示せず)を搭載した状態で主ばね14に
よりベース11に対して弾性支持されている。鈞合の状
態において、主ばね14は搭載物及びキャップ12の重
量を支えている。また、第1リング磁石22及び第2リ
ング磁石23間の吸引力は、キャップ12に対して下向
きの力を加え、第1リング磁石22及び第3リング磁石
24間の吸引力は、キャップ12に対して上向きの力を
加え、両者の力は鈞り合っている。
【0042】ここで仮にキャップ12が下向きに△gだ
け変位した場合の前記の力を考える。主ばね14は、圧
縮たわみが増加するために、キャップ12に対する上向
きの力を増加させる。すなわち、変位に対して逆向きの
力が発生し、正の剛性として働く。
【0043】一方、第1リング磁石22及び第2リング
磁石23間の距離は△gだけ減少、すなわち、吸引力は
増加し、キャップ12に対する下向きの力が増加する。
さらに、第1リング磁石22及び第3リング磁石24間
の距離は△gだけ増加、すなわち、吸引力は減少し、キ
ャップ12に対する上向きの力は減少する。従って、リ
ング磁石間に働く力の変化により、合せて下向きの力が
増加することになる。すなわち、変位に対して同じ向き
の力が発生し、負の剛性として働く。
【0044】結果として、リング磁石22,23,24
の組み合わせにより、もとの主ばね14の剛性を低減す
る作用を生じ、搭載可能重量(主ばね14の剛性に比
例)を低減することなく、ばね剛性を低減することがで
き、固有振動数を小さくすることができる。
【0045】負の剛性の大きさは、調整ねじ15を回動
することにより第1リング磁石22に対し、第2,第3
リング磁石23,24が等間隔に近接、離間する離間変
位により定められる。
【0046】また、変位する第1リング磁石22は、キ
ャップ12内部に設けられているので、この空間内に制
動装置を組み込むことができ、形状が増大することなし
に制動効果を与えることもできる。
【0047】なお、図4においては、第1リング磁石2
2を挟んで第2,第3リング磁石23,24を設けた
が、第2,第3リング磁石23,24の何れかを省いて
もよく、第1リング磁石22、第2,第3リング磁石2
3,24に対応する磁石対を複数段設けてもよい(請求
2,3に対応)。
【0048】前記第1,第2,第3リング磁石22,2
3,24は、各々リング型の永久磁石であるが、磁極の
配列方向が同じの電磁石とすることができる。電磁石と
することにより、印加電流の大きさにより、可動磁石と
固定磁石との間の磁気吸引力を調整できるので、図5に
示した調整ねじが不要であり、固定磁石を固定し、間隔
を一定にすることができる。また、本発明による除振装
置によると、固有振動数が小さく周期が長いので、振動
振幅を計測し、振動を取り除くアクテイブ制御を行うこ
とができる(請求項4に対応)。
【0049】図4,5に示した主ばね14は、金属ばね
であるが、金属ばねでなくても、適用できる。ばね手段
を、例えば、ローリングシール型の空気ばねとし、該空
気ばねがベースに固定された空気ばね室と、該空気ばね
室内にダイヤフラムを介して、空気ばね室の気圧により
浮上する外径一定なピストンを有する構成であるとき、
ピストンに可動磁石を空気ばね室に、該可動磁石と対向
して磁気吸引力を作用する固定磁石を設けることによ
り、図1に示す逆テーパピストン4を用いることなく、
同じ効果を得ることができる(請求項5に対応)。
【0050】
【発明の効果】
請求項1に対する効果:搭載台に固定されたピストン
が、弾性膜を介し、ベースに固定されたシリンダ内で、
該シリンダ内の空気圧により浮上される空気ばね式の除
振装置において、前記ピストンは、浮上する方向に直径
が減少する逆テーパ部分を設け、該除振装置の使用状態
において、前記弾性膜が前記ピストンから離れる位置が
前記逆テーパ部分であるようにしたので、従来型の空気
ばねよりも剛性を減少して全体の固有振動数を低減さ
せ、振動伝達率の小さい空気ばねとなり、特に微振動を
きらう精密機器を搭載するのに適して防振装置を提供す
ることができる。
【0051】請求項2に対する効果:下端面が固定され
た基台と、物体を載置する搭載台と、該搭載台を前記基
台の上部に離間して支持するばね手段と、前記基台に固
定された可動磁石と、前記搭載台に固定され、前記可動
磁石との間で磁気吸引力が作用する固定磁石を有し、前
記磁気吸引力は前記ばね手段の剛性を打ち消すように働
くため、装置全体の固有振動数を小さくして、振動伝達
率の小さい除振装置とすることができた。
【0052】請求項3に対する効果:請求項2の発明に
おいて、前記ばね手段は、前記基台および搭載台の外側
に巻回され、該基台および搭載台を外側端面外周で支持
するコイルばねであり、前記固定磁石および可動磁石
は、各々上下方向に同じ向きの磁極を有するリング状の
永久磁石であり、該固定磁石と可動磁石との間隔を変化
させ磁気吸引力を調整可能な磁石位置調整機構を設けた
ので、ばね手段のばね定数を実質的に調整し、固有振動
数を調整することができた。
【0053】請求項4に対する効果:請求項2又は3の
発明において、前記固定磁石および可動磁石を電磁石と
し、該電磁石相互間に生ずる磁気吸引力を調整可能とし
たので、アクテイブ除振が可能になった。
【0054】請求項5に対する効果:請求項1乃至4の
何れかの発明において、前記ばね手段を空気ばねとした
ので、空気ばねの特徴を生かし、該空気ばねのばね定数
を磁石の磁気力に応じて減少し、請求項2の発明と同様
の効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による除振装置の実施の形態を説明す
るための断面図である。
【図2】 有効受圧円の半径の変化を説明するための図
である。
【図3】 有効受圧半径と逆テーパ部のテーパ角度との
関係を示す図である。
【図4】 本発明による除振装置の実施の形態の他の例
を説明するための側面図である。
【図5】 図4の矢視A−A線断面図である。
【符号の説明】
1…ばね室筐体、2…空気ばね室、3…シリンダ、4…
逆テーパピストン、5…逆テーパ部、6…リテーナプレ
ート、7…ダイヤフラム、8…ベース、10…除振装
置、11…ベース、12…キャップ、13…磁石支持
部、14…主ばね、15…調整ねじ、16…ねじ、17
…逆ねじ、18…押え板、19…軸受け、20…ナッ
ト、21…逆ナット、22…第1リング磁石、23…第
2リング磁石、24…第3リング磁石、25…リニアガ
イド。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搭載台に固定されたピストンが、弾性膜
    を介し、ベースに固定されたシリンダ内で、該シリンダ
    内の空気圧により浮上される空気ばね式の除振装置にお
    いて、前記ピストンは、浮上する方向に直径が減少する
    逆テーパ部分を有し、該除振装置の使用状態において、
    前記弾性膜が前記ピストンから離れる位置が前記逆テー
    パ部分であることを特徴とする除振装置。
  2. 【請求項2】 下端面が固定された基台と、物体を載置
    する搭載台と、該搭載台を前記基台の上部に離間して支
    持するばね手段と、前記基台に固定された可動磁石と、
    前記搭載台に固定され、前記可動磁石との間で磁気吸引
    が作用する固定磁石を有し、前記搭載台が上または下の
    いずれかに移動するときに生じる前記磁気吸引力の変化
    が、該搭載台の移動した方向であるようにすることによ
    り、前記ばね手段の剛性を低減させ、装置の固有振動数
    を小さくすることを特徴とする除振装置。
  3. 【請求項3】 前記ばね手段は、前記基台および搭載台
    の外側に巻回され、該基台および搭載台を外側端面外周
    で支持するコイルばねであり、前記固定磁石および可動
    磁石は、各々上下方向に同じ向きの磁極を有するリング
    状の永久磁石であり、該固定磁石と可動磁石との間隔を
    変化させ磁気吸引力を調整可能な磁石位置調整機構を有
    することを特徴とする請求項2に記載の除振装置。
  4. 【請求項4】 前記固定磁石および可動磁石を電磁石と
    し、該電磁石相互間に生ずる磁気吸引力を調整可能とし
    たことを特徴とする請求項2に記載の除振装置。
  5. 【請求項5】 前記ばね手段を空気ばねとしたことを特
    徴とする請求項2乃至4項の何れかに記載の除振装置。
JP7234836A 1995-09-13 1995-09-13 除振装置 Pending JPH0979319A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7234836A JPH0979319A (ja) 1995-09-13 1995-09-13 除振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7234836A JPH0979319A (ja) 1995-09-13 1995-09-13 除振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0979319A true JPH0979319A (ja) 1997-03-25

Family

ID=16977139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7234836A Pending JPH0979319A (ja) 1995-09-13 1995-09-13 除振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0979319A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006030798A1 (ja) * 2004-09-14 2006-03-23 Fujikura Rubber Ltd. 除振台装置
US7975813B2 (en) * 2007-11-27 2011-07-12 Caterpillar Inc. Electromagnetic suspension system for a seat assembly and machine using same
CN111734776A (zh) * 2020-06-29 2020-10-02 哈尔滨工业大学 基于水平预压弹簧与磁弹簧并联的三自由度低频隔振器
CN114459180A (zh) * 2022-02-08 2022-05-10 山东万能干细胞生物技术有限公司 一种车载循环供冷式液氮保藏箱

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5959537U (ja) * 1982-10-13 1984-04-18 日産自動車株式会社 振動体の支持装置
JPS61139505A (ja) * 1984-12-12 1986-06-26 Toyota Motor Corp エア−サスペンシヨン
JPS6220707A (ja) * 1985-07-22 1987-01-29 Nissan Motor Co Ltd 流体ばね式サスペンシヨン装置
JPS6389751A (ja) * 1986-09-30 1988-04-20 石川島播磨重工業株式会社 免震支持装置
JPH06129487A (ja) * 1992-10-13 1994-05-10 Hitachi Ltd ばね定数可変型制振装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5959537U (ja) * 1982-10-13 1984-04-18 日産自動車株式会社 振動体の支持装置
JPS61139505A (ja) * 1984-12-12 1986-06-26 Toyota Motor Corp エア−サスペンシヨン
JPS6220707A (ja) * 1985-07-22 1987-01-29 Nissan Motor Co Ltd 流体ばね式サスペンシヨン装置
JPS6389751A (ja) * 1986-09-30 1988-04-20 石川島播磨重工業株式会社 免震支持装置
JPH06129487A (ja) * 1992-10-13 1994-05-10 Hitachi Ltd ばね定数可変型制振装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006030798A1 (ja) * 2004-09-14 2006-03-23 Fujikura Rubber Ltd. 除振台装置
KR100847118B1 (ko) * 2004-09-14 2008-07-18 후지쿠라 고무 코교 가부시끼가이샤 제진대 장치
US7975813B2 (en) * 2007-11-27 2011-07-12 Caterpillar Inc. Electromagnetic suspension system for a seat assembly and machine using same
CN111734776A (zh) * 2020-06-29 2020-10-02 哈尔滨工业大学 基于水平预压弹簧与磁弹簧并联的三自由度低频隔振器
CN114459180A (zh) * 2022-02-08 2022-05-10 山东万能干细胞生物技术有限公司 一种车载循环供冷式液氮保藏箱
CN114459180B (zh) * 2022-02-08 2023-08-08 山东万能干细胞生物技术有限公司 一种车载循环供冷式液氮保藏箱

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0767320B1 (en) Vibration damping apparatus
US9423000B2 (en) Magnetically suspended vibration isolator with zero stiffness whose angle degree of freedom is decoupled with a joint ball bearing
US9429209B2 (en) Magnetically suspended and plane-drove vibration isolator
EP1557585B1 (en) Air-spring vibration isolation device
US6325364B1 (en) Fluid-filled active elastic mount wherein oscillating member is elastically supported by two elastic support members
US5653427A (en) Liquid filled type vibration isolating device
US5918862A (en) High damping pneumatic isolator
JPH0979319A (ja) 除振装置
JP2001512812A (ja) 空気圧絶縁装置要素
JPH0674294A (ja) 能動的動吸振器
JP3799244B2 (ja) 気体ばね式除振装置
JP3797891B2 (ja) 気体ばね式除振装置
JP3611356B2 (ja) 除振装置
JP3851654B2 (ja) 防振装置
JP4405754B2 (ja) 気体ばね式除振装置
JP2019207006A (ja) 気体ばね式防振装置
JPS6343138Y2 (ja)
JPH08261280A (ja) 振動伝達防止装置
RU2785574C1 (ru) Вибрационное устройство
JPH094671A (ja) ダンパ
JP3910023B2 (ja) 気体ばね式除振装置
JPH08135733A (ja) 除振装置
JPH022995Y2 (ja)
JPH08145116A (ja) 除振装置
JPS61252928A (ja) 防振ゴム併用空気ばねシステム