JPH08135733A - 除振装置 - Google Patents

除振装置

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Publication number
JPH08135733A
JPH08135733A JP27335594A JP27335594A JPH08135733A JP H08135733 A JPH08135733 A JP H08135733A JP 27335594 A JP27335594 A JP 27335594A JP 27335594 A JP27335594 A JP 27335594A JP H08135733 A JPH08135733 A JP H08135733A
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JP
Japan
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vibration
electrorheological fluid
surface plate
isolated body
sensor
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Pending
Application number
JP27335594A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuto Iwamoto
康人 岩本
Kimio Uchida
公夫 内田
Satoshi Kawamata
智 川真田
Hiroyuki Yamaya
弘行 山家
Yuichi Ishino
裕一 石野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
SWCC Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Showa Electric Wire and Cable Co
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Publication date
Application filed by Bridgestone Corp, Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP27335594A priority Critical patent/JPH08135733A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電気粘性流体ダンパを用い、除振性能、制振性
能よく除振を行なう。 【構成】定盤1を水平方向または垂直方向、あるいは水
平方向及び垂直方向の固有振動数が0.3〜1.5Hz
の空気ばね3と電気粘性流体ダンパ2とで支持する。空
気ばね3に空気を供給する空気タンクに、振動を受けた
定盤1の応答時間が1秒以内とする圧力調整器15を設
ける。センサ12により定盤1の振動が検出されると、
制御装置13により電源装置4から所定の電源が電気粘
性流体ダンパ2に供給され制振される。 【効果】振動数の小さい床からの振動に対して除振効果
が得られ、振幅の大きい外乱等に対して応答性よく短時
間で制振する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子顕微鏡、精密天秤、
微小寸法・形状・真円度測定器、表面粗さ計、微小硬度
計等の精密機器や精密加工機器等を搭載し、精密機器の
駆動により発生する振動や、床等から受ける振動を除振
する除振台等に使用される除振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子顕微鏡、精密天秤、微小
寸法・形状・真円度測定器、表面粗さ計、微小硬度計等
の精密機器や精密加工機器等は振動を受けると測定等が
困難なため、これらの機器を載置して機器を振動から絶
縁する除振台等のパッシブ除振装置が知られている。パ
ッシブ除振装置は機器が床等の設置面から受ける振動を
除去するため、機器が載置される定盤を支持する支持部
材に多段積層ゴム等を用い、更に、空気ばねやダッシュ
ポット等の除振機構即ちダンパを備えたものである。こ
のようなパッシブ除振装置は機器を搭載した定盤が床面
から受ける振動数の小さい振動を絶縁するため、図8に
示すように、空気ばね等の剛性、即ち固有振動数f1
小さく設定すると(f1=0.5〜5Hz程度)、被除
振体の振動伝達率と振動数の関係はaの関係となり、除
振効果が現れる振動数fa1が低くなり、除振効果が得
られる。しかしながら、搭載機器自身の移動により発生
する振動や、人の手による加重等、所謂外乱による振幅
の大きい振動に対しては、図9に示すように、変位と時
間の関係はcとなり、定盤の変位d1が10-7mまたは
10-6mに収束されるまで長時間を要してしまった。こ
のため、作業を行なえる状態になるまで時間を要し、作
業効率は非常に悪いものであった。
【0003】これに対処するため、空気ばね等の固有振
動数を大きくし(f2=5〜15Hz程度)(図8)、
定盤に作用する振幅の大きい外乱に対して制振効果を得
られるようにすると、変位と時間の関係はd(図9)と
なり、振幅の大きい外乱等の振動に対する定盤の変位は
小さくなるが、所定時間経過後の定盤の変位はd2とな
り復元応答はむしろ悪くなってしまった。また、除振効
果が現れる振動数はfb2(図8)となるため、床等か
ら受ける振動数の低い振動に対しては、除振効果が得ら
れなかった。このように、除振効果と制振効果は相互に
拮抗するため、床面から受ける振動及び定盤に作用する
外乱による振動双方に対応するには、空気ばねの固有振
動数をf1〜f2間として中庸を図り、振動数fa1〜f
2間の振動に対して除振効果が現れるように調整され
ていた。
【0004】一方、このような床面から受ける振動及び
定盤に作用する外乱による振動双方に対応して的確に除
振効果を得るには、定盤に振動センサを設けセンサから
の信号によりフィードバック制御して、振動と逆位相の
力を定盤に負荷するVCM(ボイス・コイル・モータ)
や、空気ばね等のアクチュエータを設け、振動数に応じ
て除振効果を得られるアクティブ除振装置があった。し
かしながら、アクティブ除振装置においては、何れの振
動にも対応して応答性がよく、しかも短時間で振動を収
束させることができるが、設備も大掛かりで非常に大き
いスペースを要し、高価になってしまった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このため、本願発明者
らは、電気粘性流体を用いたダンパを開発し、パッシブ
除振装置に電気粘性流体を用いたダンパを装備させ、振
動を受けた場合、電気粘性流体に電圧を印加することに
より空気ばねのダンピングを外乱による振動に応じて変
化させ短時間で制振効果を得る除振装置を開発した。電
気粘性流体は印加電圧に対応して応答性がよく粘度が変
化するため、これを用いた除振装置は大掛かりな装備を
設けずに、外乱よる振動に対応した所望の電圧を印加す
ることにより適切に除振を行ない得るものである。
【0006】即ち、本発明は、定盤に搭載される機器が
受ける振幅の大きい外乱による振動に対応して応答性が
よく制振でき、且つ床等から受ける振幅の小さい振動に
対して得られる除振効果が大であり、しかも大掛かりな
装置を必要とせず、省スペース化を実現させた除振装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の除振装置は、被除振体を支持する空気ばね
と、被除振体が受ける外乱に対する応答時間が1秒以内
に設定され空気ばねの圧力を調整する圧力調整器と、電
圧が印加されることにより粘度が変化する電気粘性流体
を収納するシリンダー部及び前記電気粘性流体中に配置
され前記被除振体を支持するピストン部を有する電気粘
性流体ダンパとを備えたものである。
【0008】また、水平方向及び/または垂直方向の
0.3〜1.5Hzの固有振動数を有し被除振体を支持
する空気ばねと、電圧が印加されることにより粘度が変
化する電気粘性流体を収納するシリンダー部及び電気粘
性流体中に配置され被除振体を支持するピストン部を有
する電気粘性流体ダンパとを備えたものである。更に、
本発明の除振装置は、水平方向及び/または垂直方向の
0.3〜1.5Hzの固有振動数を有し被除振体を支持
する空気ばねと、被除振体が受ける外乱に対する応答時
間が1秒以内に設定され空気ばねの圧力を調整する圧力
調整器と、電圧が印加されることにより粘度が変化する
電気粘性流体を収納するシリンダー部及び電気粘性流体
中に配置され被除振体を支持するピストン部を有する電
気粘性流体ダンパとを備えたものであってもよい。
【0009】更に、本発明の除振装置は、電気粘性流体
ダンパに所定レベルの信号を常時印加する電源装置を備
えたものであっても、また、被除振体の移動を検知し、
検知信号に応じて電気粘性流体ダンパに印加された電圧
を変化させるセンサを備えたものであってもよい。更
に、センサは被除振体上に搭載された荷重移動機器の移
動信号発生装置も好適に適用され、また、センサは一定
レベル値以上を検知すると検知信号を発生する型式であ
ってもよい。
【0010】
【作用】除振装置に、外乱から受ける被除振体の水平方
向、垂直方向の何れかあるいは水平方向及び垂直方向の
振動に対する応答時間が1秒以内である圧力調整器を設
けるか、振動が直ちに収束されず持続するような固有振
動数を有する空気ばねを設けるか、あるいは、これら両
者を設ける。このような空気ばね、圧力調整器と共に電
気粘性流体ダンパを設け、電気粘性流体に所望の電圧を
印加することにより、床等からの振動を性能よく除振
し、且つ、外乱等による振幅の大きい振動に対しても応
答性がよく短時間で制振することができる。
【0011】
【実施例】本発明の除振装置を移動機構を備えた精密機
器等を搭載する定盤に適用した一実施例を図面を参照し
て説明する。図1に示すように、被除振体である定盤1
(定盤1に搭載された機器も含む)の除振を行なう除振
装置S1は、定盤1を支持する電気粘性流体ダンパ2及
び空気ばね30と、電気粘性流体ダンパ2に所望の電圧
を印加する電源装置4とを備えたものである。
【0012】電気粘性流体ダンパ2は、図2に示すよう
に、電気粘性流体5を収納する絶縁部材で形成された円
筒形のシリンダー部6と、電気粘性流体5内に配置され
るピストン部7とが備えられ、シリンダー部6の上部に
はピストン部7を挿入するための開口部8が設けられ、
開口部8から突出されるピストン部7に定盤1が固定さ
れるようになっている。このようなシリンダー部6に収
納される電気粘性流体5は、疎水性の微粒子を電気絶縁
油に分散・懸濁させたもので、電圧が印加されると電圧
に応じて極めて速やかに粘度が上昇し、且つ、可逆的に
粘度が下降するものである。粘度変化は、電場の強さに
応じてミリ秒単位で変化し、センサからの検出信号に応
答性よく粘度を変化させることができる。電気粘性流体
5は、電気粘性流体5内に配置されるピストン部7の下
部7aの外面の全面及びシリンダー部6の内壁全面にそ
れぞれ対向して設けられる電極部9及び10から電圧が
印加され得るようになっている。尚、図では電気粘性流
体ダンパ2は1箇所のみ示してあるが、適宜所望の個
数、例えば定盤1の4隅に4個設けてもよい。
【0013】このような電極部9及び10に電源を供給
する電源装置4が設けられる。電極部9及び10に電源
装置4から常時一定の電源が供給され一定電圧が印加さ
れると、電気粘性流体5は常時所定の除振効果が得られ
る。電気粘性流体5に所定の電圧が印加されると、ピス
トン部7の移動は全方向に亘って制御され、ピストン部
7の水平方向、垂直方向、ローリングの振動が減衰さ
れ、ピストン部7に支持される定盤1の振動を好適に制
振することができる。
【0014】尚、シリンダー部6の開口部8の周囲には
ストッパ11が装着され、ピストン部7が定盤1の振動
を受けて接触した場合の衝撃を緩和し、シリンダー部6
を保護すると共に、ピストン部7が損傷を受けないよう
になっている。更に、除振装置S1には圧力調整器15
が設けられる。圧力調整器15は、図3に示すように、
空気ばね30(固有振動数が例えば2.0以上のもの)
の空気タンク16とコンプレッサー等のエア供給装置
(図示せず)間に設けられ、空気タンク16中のエアを
供給、排気することにより圧力を調整するものである。
圧力調整器15は箱体17内に固定される固定部材18
及び箱体17に形成された空間21を上下動する可動部
材19を備え、固定部材18に設けられた孔18aに配
置される弁部20a及び可動部材19に設けられた孔1
9aに配置される弁部20bとを連結する弁棒20が設
けられる。固定部材18の底部の孔18aの開口部には
エア供給装置に接続される吸気路22が接続され、可動
部材19が摺動する空間21の底部には空気ばね30の
空気タンク16と連結される供給路23が接続される。
また、可動部材19の上部の側部には孔19aに接続さ
れた排気口24が設けられる。可動部材19の上面には
定盤1に固定されたロッド25が固定され、定盤1の振
動に伴い可動部材19が上下動されるようになってい
る。
【0015】また、固定部材18の底部にはばね26が
配置され、弁棒20はばね26により上方に押上げら
れ、定常時は弁部20aが孔18aに密着して吸気路2
2と供給路23とを遮断する。尚、孔18aは定常状態
時に弁部20aが接する位置より下方は下方に拡がるテ
ーパ孔となっており、弁部20aが定常位置より下方に
位置する場合は孔18aとの間に間隙が生じ、吸気路2
2と供給路23が繋がり空気タンク16にエアが供給さ
れるようになっている。更に、可動部材19が定常の位
置にある場合、弁部20bは孔19aに密着して供給路
23と排気口24を遮断する。孔19aは可動部材19
が定常位置にあるとき弁部20bが接する位置より下方
は下方に拡がるテーパ孔となっており、可動部材19が
定常位置より上方に位置する場合は孔19aとの間に間
隙が生じ、供給路23と排気口24が繋がることによ
り、空気タンク16からエアが排気されるようになって
いる。
【0016】このような構成の圧力調整器15はエアの
単位時間当りの吸排気量を大きくしたものが用いられ
る。圧力調整器15の吸排気量を大きくするには弁棒2
0の弁部20a、20bの径を大きくし、それに伴いエ
アの吸気路22、供給路23、孔18a、19a、排気
口24の径を大きくすればよい。時間当りのエアの供給
量、排気量が大きい圧力調整器15は定盤1の振動によ
り定盤1が下方に変位した場合、下降する可動部材19
により弁棒20の弁部20bがばね26の力に抗して押
し下げられることにより、弁部20aと孔18aとの間
に大きな間隙が生じ吸気路22からエアが空間21、供
給路23を通って空気タンク16に供給され、空気ばね
30は定盤1を瞬時に押上げる。また、定盤1の振動に
より定盤1が上方に変位した場合、可動部材19が上昇
し、弁棒20の弁部20aは固定部材18の上部まで引
上げられる。この時、弁部20aは孔18aに密着し吸
気路22と空間21を遮断すると共に、弁部20bと可
動部材19の孔19aとの間に大きな間隙が生じ、排気
口24と供給路23が繋がることにより、空気タンク1
6中のエアが供給路23、空間21を通って排気口24
から排気され、空気ばね30は定盤1を瞬時に押下げ
る。
【0017】このような圧力調整器15は空気ばね30
に設置され、定盤1が受ける振動に対する応答時間が1
秒以内になるように設定される。ここで応答時間とは定
盤1に発生した最大変位から定盤1が0点(元の位置)
を横切るまでの時間をいう。応答時間が1秒以上となる
と制振性能が悪くなり、ダンパと共に適用された場合、
制振性能が更に悪化し、定盤1が受けた変位に対しての
復元応答が鈍くなってしまう。このような圧力調整器1
5を設けることにより振動数の小さい振動を受けた場
合、定盤1を性能よく除振することができるが、外乱等
の振幅の大きい振動を受けたとき定盤1の変位は図4に
示すようなものになる。即ち、振幅の大きい振動に対し
てダンピング性能が低下する状態となる。
【0018】また、本願の除振装置Sは、図6に示すよ
うに、被除振体である定盤1(定盤1に搭載された機器
も含む)を支持する電気粘性流体ダンパ2及び空気ばね
3と、電気粘性流体ダンパ2に所望の電圧を印加する電
源装置4とを備えたものであってもよい。尚、図におい
て同じ符号は図1に示すものと同一のものを示してい
る。電気粘性流体ダンパ2と共に定盤1を支持する空気
ばね3はベローズ型、ダイヤフラム型何れのものであっ
てよく、図では空気ばね3は1箇所のみ示してあるが、
適宜所望の個数、例えば定盤1の4隅に4個設けてもよ
い。空気ばね3は水平方向に対して0.3〜1.5Hz
程度の固有振動数を有するもの、また、垂直方向に対し
て0.3〜1.5Hz程度の固有振動数を有するもの、
あるいは水平方向及び垂直方向の何れに対しても0.3
〜1.5Hz程度の固有振動数を有するものであっても
よく、定盤1が受ける振動の方向によって何れかのもの
を適宜選択することができる。空気ばね3がこの範囲の
固有振動数を有することにより定盤1が振動数の小さい
振動を受けた場合性能よく除振できる。固有振動数が
0.3Hz以下の空気ばねは作成が極めて困難であり、
現段階では存在しない。また、固有振動数が1.5Hz
以上であると除振性能が悪くなり、ダンパと共に適用さ
れた場合、除振性能が更に悪化し、定盤1が受けた変位
に対しての復元応答が鈍くなってしまう。このような固
有振動数を備えた空気ばねのみで定盤1を支持した場
合、定盤1が外乱、即ち搭載機器の荷重移動あるいは人
による荷重等を受けた場合、振動が直ちに収束されない
ような、むしろ発振してしまうものとなる。このような
空気ばね3を4隅に設け定盤1を支持した場合の定盤1
の変位・時間特性は図4に示すようになっている。即
ち、振幅の大きい振動に対してダンピング性能が低下す
る状態となる。
【0019】このような特定の圧力調整器15を設けた
除振装置S1、または特定の空気ばね3を設けた除振装
置Sで定盤1の除振を行なう場合、電気粘性流体ダンパ
2の電気粘性流体に定盤1が受ける可能性の高い振動に
対応した所定レベルの電圧を印加して定盤を支持させる
ことにより、特にセンサを設けなくとも、定盤1の変位
・時間特性は、図5に示すように、振幅の大きい振動に
対しては、定盤1の変位が10-7mまたは10-6mに収
束されるまでに要する時間は短時間となり、ダンピング
性能が向上される。これに対し、同様な重量の定盤1を
同様な電圧を印加された電気粘性流体ダンパ2と、応答
時間が1秒以上の圧力調整器15または固有振動数が
1.5Hz以上の空気ばねとで支持された従来の除振装
置による定盤1の変位・時間特性は、図7に示すよう
に、応答時間が長くなり、ダンピング性能は望ましいも
のではない。従来の除振装置による振動の収束に比べ、
本願の除振装置による振動の収束は非常に高速になって
おり、除振性能が向上されているにも拘わらず外乱等の
振幅の大きい振動に対して応答性が非常に優れたものと
なっている。
【0020】更に、本願の除振装置は、図1に示すよう
な除振装置S2であってもよい。除振装置S2は、定盤
1が受ける振動に対する応答時間が1秒以内になるよう
に設定された圧力調整器15を、水平方向に対して0.
3〜1.5Hz程度の固有振動数を有するもの、また、
垂直方向に対して0.3〜1.5Hz程度の固有振動数
を有するもの、あるいは水平方向及び垂直方向の何れに
対しても0.3〜1.5Hz程度の固有振動数を有する
空気ばね3に設置されたものが好ましい。このような除
振装置によれば、振動数の小さい振動を受けた場合、定
盤1を性能よく除振することができ、振幅の大きい振動
を受けた場合、定盤1は短時間で復元され、除振性能、
ダンピング性能共に優れたものとなる。
【0021】更に、本願発明の除振装置S、S1、S2
には、定盤1の振動を検出するセンサ12(図1)と、
センサ12の検知信号を入力し電源装置4を駆動する制
御装置13を備えたものが好ましい。センサ12は変位
センサあるいは加速度センサや速度センサ等の振動セン
サ等何れであってもよい。センサ12は定盤1ではな
く、定盤1上に搭載される精密機器自体に設置するよう
にしてもよい。センサ12は図では1箇所のみを示して
あるが、センサの数はこれに限定されず、定盤1が受け
る振動に応じて設けることができる。センサ12で検知
された定盤1の振動または変位は適宜処理されて、例え
ば検知信号を加速度として得るものであるならば速度セ
ンサの検出値を微分して加速度としたり、検知信号を速
度として得るものであるならば加速度センサの検出値を
積分して速度とし、得られた値が一定値以上の場合、検
出信号を出力するようになっている。
【0022】このような各センサ12から出力される検
出信号が入力される制御装置13は、センサ12にそれ
ぞれ対応して設けられても、また、複数のセンサから送
出される検出信号を入力するものであってもよい。制御
装置13はセンサ12からの検出信号を入力し、検知信
号に応じて電気粘性流体ダンパ2の電気粘性流体に電圧
を印加するよう電源装置4を駆動させる信号を出力す
る。制御装置13はセンサ12の検出信号が一定レベル
以上になった場合、電源装置4へ駆動信号を出力するも
のである。
【0023】また、センサ12は振動に応じた検出信号
にを出力するものであってもよく、制御装置13は検知
信号に対応した駆動信号を出力し、振動をフィードバッ
ク制御するものであってもよい。尚、センサは、定盤1
の搭載機器が荷重移動機器27(図6)である場合、セ
ンサを特に設けず、荷重移動機器27の移動信号発生装
置27aからの移動信号をセンサの検知信号として利用
することができる。この場合、搭載機器の移動により定
盤が受ける振動を予め検知し、移動信号発生装置27a
から移動信号を入力した電源装置により電気粘性流体ダ
ンパ2を印加し、制振するようにしてもよい。
【0024】センサを設けた除振装置の作用を説明す
る。定盤1が搭載する精密機器27自体等外乱による大
きな振幅の振動を受けない状態の場合、即ち、一定値以
上の振幅の大きい振動がセンサ12により検知されない
場合、あるいは精密機器27から移動信号が発生されな
い場合、制御装置13から電源装置4の駆動信号が送出
されず電気粘性流体ダンパ2は作動せず、床等の設置面
からの振動を受けた定盤1は、図8に示す振動伝達率と
振動数の関係aで高性能に除振される。
【0025】センサ12が一定値以上の振幅の振動を検
知した場合、あるいは精密機器27からの移動信号が制
御装置13に入力された場合、制御装置13により電源
装置4から駆動信号が送出され、電気粘性流体ダンパ2
の電極9及び10に電圧が印加される。電極9及び10
に電圧が印加されるとシリンダー部6中の電気粘性流体
2は全方向に亘って粘度が増加し、定盤1は振動伝達率
と振動数の関係b(図8)で除振される。このため、振
幅の大きい振動に対しても応答性よく制振され、且つ振
動の方向が水平方向、垂直方向あるいはローリング等何
れの方向の振動であっても性能よく制振効果を得ること
ができる。その後、センサ12で検出される振動が一定
値以下になり定盤1の復元が検出されたとき、制御装置
13により電源装置4を停止させ電極部9及び10の電
圧の印加が停止される。
【0026】更に、制御装置13はセンサ12で検知さ
れる検知信号を一定値以上になった場合に電圧を印加さ
せるのみならず、センサ12で検知される振動の振動数
を2段階あるいは3段階等の所定値として分割し各所定
値になったとき、電源装置4へ駆動信号を出力し、電極
9、10を印加するようにしてもよい。また、センサ1
2でフィードバック制御する場合は、電気粘性流体ダン
パ2に検知信号に応じた電圧が印加され、圧力調整器1
5及び空気ばね13と相俟って、定盤1は振動に応じ
て、除振効果及び制振効果を得る。
【0027】以上の説明は本発明の一実施例の説明であ
って、本発明の上述の実施例に限定されず、定盤に適用
されるものに限らず、何れのものにも適用することがで
きる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の除振装置によれば、圧力調整器を振動に対して被除
振体の応答時間を特定なものとし、または、空気ばねを
特定の固有振動数を備えたものとしたため、被除振体が
受ける設置面から受ける振動に対して除振性能がよく、
且つ外乱等に対して応答性よく、短時間で制振してダン
ピング性能がよいものとできる。そのため、大掛かりな
装置を必要とせず、省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図。
【図2】図1に示す一実施例の要部を示す構成図。
【図3】図1に示す一実施例の要部を示す構成図。
【図4】図1に示す一実施例の変位・時間特性を示す
図。
【図5】図1に示す一実施例の変位・時間特性を示す
図。
【図6】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図7】本発明の実施例の変位・時間特性を示す図。
【図8】振動伝達率と振動数の関係を示す図。
【図9】制振効果の応答時間と変位の関係を示す図。
【符号の説明】
1………定盤(被除振体) 2………電気粘性流体ダンパ 3………空気ばね 4………電源装置 5………電気粘性流体 6………シリンダー部 7………ピストン部 12………センサ 15………圧力調整器 27………荷重移動機器 27a………移動信号発生装置 S、S1、S2………除振装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 公夫 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 川真田 智 東京都小平市小川東町3丁目1番1号 株 式会社ブリヂストン東京工場内 (72)発明者 山家 弘行 東京都小平市小川東町3丁目1番1号 株 式会社ブリヂストン東京工場内 (72)発明者 石野 裕一 東京都小平市小川東町3丁目1番1号 株 式会社ブリヂストン東京工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被除振体を支持する空気ばねと、前記被除
    振体が受ける外乱に対する応答時間が1秒以内に設定さ
    れ前記空気ばねの圧力を調整する圧力調整器と、電圧が
    印加されることにより粘度が変化する電気粘性流体を収
    納するシリンダー部及び前記電気粘性流体中に配置され
    前記被除振体を支持するピストン部を有する電気粘性流
    体ダンパとを備えたことを特徴とする除振装置。
  2. 【請求項2】水平方向及び/または垂直方向の0.3〜
    1.5Hzの固有振動数を有し被除振体を支持する空気
    ばねと、電圧が印加されることにより粘度が変化する電
    気粘性流体を収納するシリンダー部及び前記電気粘性流
    体中に配置され前記被除振体を支持するピストン部を有
    する電気粘性流体ダンパとを備えたことを特徴とする除
    振装置。
  3. 【請求項3】水平方向及び/または垂直方向の0.3〜
    1.5Hzの固有振動数を有し被除振体を支持する空気
    ばねと、前記被除振体が受ける外乱に対する応答時間が
    1秒以内に設定され前記空気ばねの圧力を調整する圧力
    調整器と、電圧が印加されることにより粘度が変化する
    電気粘性流体を収納するシリンダー部及び前記電気粘性
    流体中に配置され前記被除振体を支持するピストン部を
    有する電気粘性流体ダンパとを備えたたことを特徴とす
    る除振装置。
  4. 【請求項4】前記電気粘性流体ダンパに所定レベルの信
    号を常時印加する電源装置を備えたことを特徴とする請
    求項1乃至請求項3の何れか1項記載の除振装置。
  5. 【請求項5】前記被除振体の移動を検知し、検知信号に
    応じて前記電気粘性流体ダンパに印加された電圧を変化
    させるセンサを備えたことを特徴とする請求項1乃至請
    求項3の何れか記載の除振装置。
  6. 【請求項6】前記センサは前記被除振体上に搭載された
    荷重移動機器の移動信号発生装置であることを特徴とす
    る請求項5記載の除振装置。
  7. 【請求項7】前記センサは一定レベル値以上を検知する
    と検知信号を発生する型式であることを特徴とする請求
    項5記載の除振装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014158022A (ja) * 2013-01-29 2014-08-28 Integrated Dynamics Engineering Gmbh 定常振動防止システムおよびその防振システムの制御方法
CN114251579A (zh) * 2021-11-19 2022-03-29 苏州浪潮智能科技有限公司 一种机柜、减震系统及减震支架

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