JP2620264B2 - 免震・除振装置 - Google Patents

免震・除振装置

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JP2620264B2 JP28254887A JP28254887A JP2620264B2 JP 2620264 B2 JP2620264 B2 JP 2620264B2 JP 28254887 A JP28254887 A JP 28254887A JP 28254887 A JP28254887 A JP 28254887A JP 2620264 B2 JP2620264 B2 JP 2620264B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、三次元方向に十分な免震・除振性能を有
し、かつ水平方向の許容変位を大きくした免震・除振装
置に関する。
〔従来の技術〕
従来、建物等の構築物,機器の免震・除振装置とし
て、第4図に示すように基礎1と支持体2との間に、空
気ばね3と積層ゴム8とが直列に結合された空気ばね装
置を配置して固定する構造のものが知られている。空気
ばね3は、外筒4と内筒5との間に環状の可撓性ゴム膜
6による空気室7が形成されたダイヤフラム形のもので
あり、積層ゴム8は弾性を有するゴム板9と金属などの
剛性板10とを交互に積層して接着した構造のものであ
る。
また、第5図および第6図に示す免震装置は多段積層
ゴムとして知られているものであり(特開昭61−14340
号公報参照)、上部積層ゴム12aと下部積層ゴム12bとを
高さ方向に少なくとも2段以上積み重ねた構造からなる
弾性支持体12を、少なくとも三角形の頂点をなす3個所
に配置し、各弾性支持体12の重ね合わせ部を剛体である
一つの連結材13により固定した構成になっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の免震装置のうち、第4図の空気ばね装置は、水
平(前後左右)および鉛直方向の三次元方向の振動に対
して免震性能を有しているが、支持荷重が小さい軽量構
造物の免震に用いる場合は、要求水平ばね特性を満足さ
せるため、積層ゴム8を細長い形状としなければならな
いため、要求水平ばね定数と要求水平許容変位との両者
を同時に確保することが困難となり、大きな水平変位が
生じると積層ゴム8の受圧面積が減少して座屈するとい
う問題がある。
一方、第5図の多段積層ゴムは、弾性支持体12の中央
部における回転が連結材13によって拘束されて水平変位
に対する受圧面積が増大するため、大きな水平変位が生
じても各積層ゴム12a,12bが座屈することがなく、水平
方向に対しては要求ばね定数と要求許容変位との両者を
満足する性能を有しているが、積層ゴム12a,12bを高さ
方向に積み重ねた構造であるため、鉛直方向のばね特性
は硬く、したがって上下および水平の三次元方向の免震
装置として使用する場合は満足すべき性能が得られない
という問題がある。
この発明は、上記の問題を解決して、三次元方向に十
分な免震・除振性能を有するとともに、水平方向の許容
変位が大きく、支持荷重が小さい場合でも水平方向の要
求ばね定数の要求許容変位との両者を満足できる免震・
除振装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明の免震・除振装置は、上部支持板と下部支持
板とにより密封された空気室内に圧縮空気が封入され、
少なくとも鉛直方向に揺動自在な空気ばね部材と、前記
空気ばね部材の上部支持板の上面および下部支持板の下
面に夫々鉛直方向中心軸線を一致させて固定した少なく
とも3個の弾性支持体からなる上部弾性部材および下部
弾性部材とから構成されている。
上記の上部弾性部材および下部弾性部材の各弾性支持
体は、前記空気ばね部材の軸中心を取り囲んで形成され
る多角図形の角頂点をなす個所に配設されている。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図および第2図はこの発明の実施例を示し、基礎
1と支持体2との間に、この発明の免震・除振装置が設
置されている。
空気ばね部材21は、第4図のダイヤフラム形の空気ば
ねと同一形式のものであり、外筒22の頂板(上部支持
板)23と内筒24の底板(下部支持板)25とがそれぞれ正
四角形状に成形され、外筒22と内筒24との間にダイヤフ
ラム形のゴム膜26aを介して形成された空気室26は、内
筒24の頂板27に設けられた空気穴28より内筒24内部の補
助空気室29と連通している。上部支持板23と下部支持板
25とは剛性を有する金属板により成形されている。
空気ばね部材21の上部支持板23の上面には4個の積層
ゴム30aからなる上部弾性部材30が配設され、下部支持
板25の下面にも同様に4個の積層ゴム32aからなる下部
弾性部材32が配設されている。
これらの上部弾性部材30を構成する積層ゴム30aと下
部弾性部材32を構成する積層ゴム32aとは、空気ばね部
材21の軸中心を中心とする一辺の長さDP(ピッチ)の正
四角形の頂点を通る鉛直線上にそれぞれの中心軸線が一
致している。
上記の上部弾性部材30の各積層ゴム30aの上下面には
受圧板31a,31bが固着され、この受圧板31a,31bがそれぞ
れ支持体2の下面と空気ばね部材21の上部支持板23の上
面とに固定されている。また下部弾性部材32の各積層ゴ
ム32aの上下面には受圧板33a,33bが固着され、この受圧
板33a,33bがそれぞれ空気ばね部材21の下部支持板5の
下面と基礎1の上面とに固定されている。
これらの上部および下部弾性部材30,32の各積層ゴム3
0a,32aは、第4図の積層ゴムと同様に円盤状のゴム板34
と剛性板35とを交互に積層して接着した構造の中実円柱
状体であって、各積層ゴム30a,32aの有効高さH2および
有効外径DR2は同一寸法になっている。
上記構成の免震・除振装置は、地震発生において第3
図に示すように水平変位した状態となる。
この第1図の実施例の装置と従来の第4図の装置とに
ついて水平変位時における作動を比較すると次のように
なる。
まず、従来の装置において、空気ばね3の水平ばね定
数KA、積層ゴム8の水平ばね定数をKR、積層ゴム8の有
効高さおよび有効外径をそれぞれH1およびDR1とし、積
層ゴム8に対する荷重力心Pの水平変位xPの許容量を考
える。xPは積層ゴム8の水平変位xRと空気ばねの内筒5
と外筒6間の相対変位xAの1/2の和となり(xP=xR+xA/
2)、xR+xAは装置全体の変位xとなるが、荷重力心P
が積層ゴム8の端部A点を超えると積層ゴム8は座屈を
生じ始める。そのため水平変位許容量xACP1はDR1/2とな
る。
これに対し、第1図のこの発明の装置における空気ば
ね部材21は従来の空気ばね3と同一の水平ばね定数KA
ものを用い、上部および下部弾性部材30,32をそれぞれ
水平ばね定数KRが、従来の積層ゴム8の1/2である積層
ゴム30a,32a4個により構成すれば装置全体としての水平
ばね定数は従来の装置と等価になる。
そこで上部弾性部材30についての荷重力心Pの許容水
平変位を考える。上部弾性部材30についての荷重力心P
の水平変位xP1は、従来と同様に積層ゴム30aの変位xR1
と空気ばねの内筒5と外筒6間の相対変位xAの1/2とな
る。荷重力心Pが積層ゴム30aのA点を超えると積層ゴ
ム30aは座屈するので、この点からは許容変位量は(DP
+DR2)/2となる。一方、上部弾性部材は複数配列のた
め、各種層ゴムの座屈点は、各積層ゴム単体で積層ゴム
への力心B点がA点を超えるところとなりこの点から許
容変位量はDR2となる。
これから、許容変位量は(DP+DR2)/2またはDR2のい
ずれか小さい量によって決定されるが、通常DPはDR2
り大きいので、許容変位量はDR2となる。もちろん下部
弾性部材32についても、荷重力心Pの水平変位xP2の許
容水平変位はDR2となる。そのため上部および下部弾性
部材30,32の許容水平変位は2DR2となる。
第1図の装置全体の水平ばね定数を第4図と等価する
ためには、積層ゴムの水平ばね定数を第4図の積層ゴム
の1/2にすればよいことは前述の通りであるが、このた
めには、例えば、上部および下部の各積層ゴム30a,32a
の有効高さH2を従来の積層ゴム8の有効高さH1の1/2と
し、受圧面積を1/4とすればよく、このとき有効直径DR2
はDR1の1/2となる。
これから、この発明の装置の許容変位量XACP2は、 で表され、この発明の装置によれば、水平ばね定数が等
価の従来の装置に比べて2倍の水平変位が上部および下
部の弾性部材30,32によって得られることになる。
また、H2をさH1と同じとすれば、同様に有効直径DR2
となり、このときは従来の装置に比べ の水平変位が得られる。
なお、第3図においてxAは空気ばね部材21の水平変
位、xは装置全体の水平変位である。
また、この発明の装置の上部および下部弾性部材と従
来の装置の積層ゴムとについて、こじりばね定数を比較
すると、従来の装置では積層ゴムの上下ばね定数と有効
外径DR1 2との積の1/12であるのに対し、この発明の装置
においては、各積層ゴムについて上下ばね定数と(DP/
2)との積を加えた和であるから、この発明の装置の
弾性部材のこじりばね定数は従来の装置の積層ゴムより
も大きくなる。
このため、この発明の装置においては、水平変位が生
じたときの空気ばね部材21の上部支持板23と下部支持板
25の傾斜角が小さくなる。
前記実施例で上部弾性部材30の積層ゴム30aと下部弾
性部材32の積層ゴム32aとを、それぞれ4個ずつ配設し
た場合について説明したが、これらの積層ゴム30a,32a
の配設数については少なくとも3個であればよく、何れ
の場合も空気ばね部材21の軸中心を取り囲んで形成され
る三角形その他の多角形図形の各頂点をなす個所に配設
するものとする。
また、空気ばね部材21として前記実施例で図示したダ
イヤフラム形の空気ばねに代えてベローズ形の空気ばね
を用いてもよく、さらに鉛直および水平方向に揺動自在
な空気ばねに限らず、鉛直方向にのみ揺動自在な空気室
を有する空気ばね部材、たとえばエアシリンダ等を使用
することもできる。
さらに、上部および下部弾性部材30,32を構成する積
層ゴム30a,32aについても、防振ゴムその多の弾性支持
体を使用することもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば鉛直および水
平方向の三次元方向の振動に対して、十分な免震・除振
性能が得られるだけでなく、水平方向の許容変位が大き
くなるから座屈することがなく、さらに支持荷重が小さ
い場合に弾性支持体の水平ばね定数を小さく設計して要
求水平変位量を満足する免震・除振装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す側面図、第2図は第1
図のA−A線に沿う断面図、第3図は第1図の免震・除
振装置の水平変位時における作動状態を示す側面図、第
4図は従来の空気ばね装置と水平変位時における作動状
態とを示す側面図、第5図は従来の多段積層ゴムを示す
側面図、第6図は第5図のV−V線に沿う断面図であ
る。 図中、20は免震・除振装置、21は空気ばね、23は上部支
持板、25は下部支持板、26は空気室、30は上部弾性部
材、30aは積層ゴム、32は下部弾性部材、32aは積層ゴ
ム、DPは積層ゴムのピッチである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部支持板と下部支持板とにより密閉され
    た空気室内に圧縮空気が封入され、少なくとも鉛直方向
    に揺動自在な空気ばね部材と、前記空気ばね部材の上部
    支持板の上面および下部支持板の下面に夫々鉛直方向中
    心軸線を一致させて固定した少なくとも3個の弾性支持
    体からなる上部弾性部材および下部弾性部材とを備えて
    なり、前記上部弾性部材および下部弾性部材の各弾性支
    持体は、前記空気ばね部材の軸中心を取り囲んで形成さ
    れる多角形図形の各頂点をなす個所に配設されたことを
    特徴とする免震・除振装置。
JP28254887A 1987-11-09 1987-11-09 免震・除振装置 Expired - Lifetime JP2620264B2 (ja)

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JP2913064B2 (ja) * 1989-07-24 1999-06-28 特許機器 株式会社 能動制振台
US9093258B2 (en) 2011-06-08 2015-07-28 Xenex Disinfection Services, Llc Ultraviolet discharge lamp apparatuses having optical filters which attenuate visible light

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