JP2526473B2 - 包装装置のヒ―タ―制御方法 - Google Patents

包装装置のヒ―タ―制御方法

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JP2526473B2
JP2526473B2 JP4347761A JP34776192A JP2526473B2 JP 2526473 B2 JP2526473 B2 JP 2526473B2 JP 4347761 A JP4347761 A JP 4347761A JP 34776192 A JP34776192 A JP 34776192A JP 2526473 B2 JP2526473 B2 JP 2526473B2
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energization time
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武臣 安田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装装置のヒーター制
御方法に係り、詳しくはフィルム縁を熱溶着する時だけ
ヒーターに発熱用の電流を通電するヒートシール装置を
備えた包装装置のヒーター制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】従来、この種の包装装置
としては、例えば特開昭61−164924号公報に開示されて
いる装置が知られている。斯る従来装置は、熱溶着を行
なう時のみヒーターに発熱用の電流を通電し、それ以外
においては、無通電とするヒーターの制御方法である。
然るに、従来は無通電時間に関係なく、フィルムの熱溶
着時に所定の時間だけヒーターに発熱用の電流を通電す
る様にしてなるから、ヒーターやその周辺の余熱に応じ
てヒーターの温度を調節することができない。従って、
従来では1サイクル包装動作毎に前回と同様に通電した
としてもヒーター温度が安定した熱溶着を行なうための
発熱温度域に達せず、溶着状態が不完全な熱溶着不良
(シール不良)を引き起したり、安定した熱溶着を行な
うための発熱温度域を越えた温度域まで加熱上昇し、フ
ィルムが溶融してヒーターに付着してしまうと言う事態
が頻繁に生じる問題があった。又、ヒーターにフィルム
が一度付着すると、均一な熱溶着が困難になることか
ら、ヒーターに付着したフィルムを取り除く等のメンテ
ナンスを頻繁に行なわなければならず、その度に包装作
業を中断しなければならないことから、その作業能率が
著しく悪いものになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な従来
事情に鑑みてなされたもので、1サイクル包装動作毎に
常に最適なヒーター温度(発熱温度)に調節せしめなが
ら安定したフィルムの熱溶着を可能ならせしめた包装装
置のヒーター制御方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を達成するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が講じる技術的手段は、フィルム縁を熱溶着す
る時だけヒーターに発熱用の電流を通電するヒートシー
ル装置を備えた包装装置のヒーター制御方法に於いて、
前記ヒーターへの発熱用の電流の通電が終了してから無
通電時間をタイマーによりカウントし、カウントされた
無通電時間より、今回の通電時間を決定する様にしたこ
とを特徴とする。又、包装部に引き出されて所定量伸張
されたフィルムの下から該フィルムに向けて被包装物を
上昇突き上げて同被包装物の上面をフィルムで覆い、そ
の後、包装部の前後、左右の折込み板により被包装物の
底部側に折り込まれたフィルム縁を圧接熱溶着する時だ
け前記折込み板の折込み縁に設けたヒーターに発熱用の
電流を通電するヒートシール装置を備えことを特徴とす
る。更に、前回の通電時間を記憶する記憶手段を具備
し、この記憶手段により記憶された前回の通電時間を要
素に加えて今回の通電時間を決定する様にしたことを特
徴とする。そして更に、ヒーター又はその周辺の温度を
測定する測定手段を具備し、この測定手段により測定さ
れた温度データを要素に加えて今回の通電時間を決定す
る様にしたことを特徴とする。
【0005】
【作 用】而して、上記した本発明の技術的手段によれ
ば、フィルム縁を熱溶着する時だけヒーターに発熱用の
電流を通電し、その通電が終了してからの無通電時間を
タイマーによりカウントする様にしてなる包装装置のヒ
ーター制御方法に於いて、タイマーによりカウントされ
た前回の無通電時間によりヒーター温度を予測して今回
の通電時間を決定し、その通電時間にてヒーターに発熱
用の電流を通電する。それにより、安定した熱溶着を行
ない得る最適なヒーター温度に近付けて、溶着状態が不
完全な熱溶着不良やフィルム溶融によるヒーターへの付
着を防ぐ。又、タイマーによりカウントされた上記の無
通電時間に、記憶手段により記憶された前回の通電時間
をも要素に加え、この両者の値からヒーター温度を予測
して今回の通電時間を決定し、その通電時間にてヒータ
ーに発熱用の電流を通電する。それにより、安定した熱
溶着を行ない得る最適なヒーター温度により近付けて、
溶着状態が不完全な熱溶着不良やフィルム溶融によるヒ
ーターへの付着を防ぐ。更に、タイマーによりカウント
された上記の無通電時間に、測定手段により測定された
ヒーターの温度データをも要素に加え、この両者の値か
らヒーター温度を予測して今回の通電時間を決定し、そ
の通電時間にてヒーターに発熱用の電流を通電する。そ
れにより、安定した熱溶着を行ない得る最適なヒーター
温度により一層近付けて、溶着状態が不完全な熱溶着不
良やフィルム溶融によるヒーターへの付着を防ぐ。
【0006】
【実施例】本発明の実施の一例を図面に基づいて以下説
明すると、図1は本発明のヒーター制御方法を実施する
包装装置の一例を示した側面図で、この実施例装置は双
方向データバスを介して中央処理装置(CPU)に接続
されている装置制御部17により各機構及び各駆動部を所
定のタイミングにて順次動作させることで被包装物1
(以下、商品と称す)の包装が進行する様に構成されて
おり、商品 を載置する搬入部Bを、装置機枠3の前面
側における高さ方向適宜の位置に配設した計量部18より
突出する両側の支持杆19に固着支持させて該計量部19の
上方に配設する一方、この搬入部Bから受け取った商品
1を装置機枠3の上面に配設した包装部Aに搬送する搬
送台Cを装置機枠3内に水平方向並びに垂直方向に移動
自在に配設して、この搬送台Cにより商品1を搬入部B
から受け取らせ、受け取った商品1をフィルム2が引き
出されて所定量伸張(プリストレッチ)されている包装
部Aの下方へと搬送させた後、フィルム2の下から該フ
ィルム2に向けて上昇突き上げて商品1の上面をフィル
ム2で覆い、その後、まず最初に包装部Aの左右両側に
配した左右の折込み板4によりフィルム2の左右両側縁
2cを商品1の底部側に折り込むと共に、その折り込み動
作中又は折り込みが終了した時点で包装部Aの前後に配
した前後の折込み板5,6によりフィルム2の前後縁2
a,2bを商品1の底部側に折り込み、該前後縁2a,2bを
後述するヒーター16により熱溶着せしめることにより、
表面にシワの無い美しいストレッチ包装にて商品1を包
装し得る様になっている。
【0007】上記計量部18は、ロードセル内臓の電子秤
であって、搬入部Bに載置された商品1の重量を計量
し、計量した重量データを中央処理装置(CPU)に出
力送信する様になっている。
【0008】図中Dは包装部Aのフィルム引出し方向前
側にその引出し方向に水平動自在に配設したフィルム2
の前縁2aを掴持せしめて同フィルム2をフィルム供給装
置Eから包装部Aに所定の長さ引き出すフィルム引出し
装置であり、Fは包装部Aのフィルム引出し方向後側に
その引出し方向に水平動自在に配設したフィルム2の後
縁2bを掴持せしめて同フィルム2をフィルム引出し装置
Dとの協動動作により包装部Aの所定位置まで移送する
と共にフィルム2を前後方向に所定量伸張せしめる後ク
ランプ装置である。
【0009】前後の折込み板5,6は、装置機枠3の幅
方向に亘る長さの平面略矩形形状に形成され、包装部A
のフィルム引出し方向の前側(図1において右側)とフ
ィルム2を順次繰り出すフィルム供給装置Eが配設され
ているその後側(図1において左側)とに夫々水平動自
在(互いに接近或いは離間自在)に配設すると共に、装
置機枠3の両側外部に前後方向に亘り巻回配備したモー
ター7により同調回転する両側のチェーン8にその両端
を連結腕9にて夫々連結支持させて(図2参照)、同調
した移動速度にて互いの間隔を接近せしめる即ち折込み
動作せしめることによって、包装部Aに搬送台Cにより
上昇突き上げられて上面がフィルム2で覆われた商品1
の底部側に同フィルム2の前縁2aと後縁2bを同時に折り
込む様になっている。
【0010】一方、左右の折込み板4は、開状態で折込
み動作が開始されるまで待機する前後の折込み板5,6
間に亘る程度の長さの帯板状に形成され、包装部Aのフ
ィルム引出し方向に対して交差する装置機枠3の左右両
側に、前記前後の折込み板5,6の上に位置させた状態
で左右水平動自在に配設すると共に、その前後端側を前
記チェーン8をスプロケット10を介して巻回保持する前
後に架設されている回転軸11にガイドブッシュ12にて支
持連結せしめ、且つその後端側を前記後折込み板6の後
方に巻回配設したモーター13により回転する後部のチェ
ーン14に連結腕15にて夫々連結支持させて(図2参
照)、同調した移動速度にて互いの間隔を接近せしめて
フィルム2の左右両側縁2Cを商品1の底部側に同時に折
り込む様になっている。そして、左右折込み板4の下側
に位置すると共に折り込み動作を最後に終了する前後折
込み板5,6の内、前折込み板5の折込み縁5aには商品
1の底部側に最後に折り込まれるフィルム2の前後縁2
a,2bを熱溶着するヒーター16を設ける。
【0011】ヒーター16は、商品1の底部に最後に折り
込まれるフィルム2の前後縁2a,2bが離れない様に後折
込み板6の折込み縁6aと前折込み板5の折込み縁5aとの
衝合圧接時又はその直前に発熱せしめて熱溶着せしめる
ためのもので、後折込み板6の折込み縁6aが嵌入衝合し
得る様に凹部形状に形成した前折込み板5の折込み縁5a
の縁方向中央部分に、ニクロム線をフィルム2の前後縁
2a,2bの折込み幅範囲にて設ける。そして、このヒータ
ー16は双方向データバスを介して中央処理装置(CP
U)に接続されているヒーター制御部20に接続され、こ
のヒーター制御部20により商品1の底部に折り込まれた
フィルム2の前後縁2a,2bを熱溶着する時のみ発熱用の
電流が通電され、それ以外は通電されない様に構成され
ている。
【0012】図中21は双方向データバスを介して中央処
理装置(CPU)に接続されたタイマーであり、このタ
イマー21は上記ヒーター制御部20からヒーター16への通
電が終了した時点からカウントを開始し、中央処理装置
(CPU)へカウントした無通電時間を1サイクル包装
動作毎に出力送信する働きと、中央処理装置(CPU)
にて演算処理されて決定(設定)されたヒーター16への
通電時間をカウントする働きをなす。そして、このタイ
マー21によりカウントされた通電時間はRAM22に書き
込み記憶される様になっている。尚、タイマー21は無通
電時間用第1タイマーと、通電時間用第2タイマーを中
央処理装置(CPU)に接続して、各時間を個々にカウ
ントする様にするも良い。
【0013】23は双方向データバスを介して中央処理装
置(CPU)に接続され、包装に必要な例えば商品名、
計量部Hにより計量された重量、単価、値段及び年月日
等の各種の所要データを中央処理装置(CPU)に入力
する操作部であり、25は同じく双方向データバスを介し
て中央処理装置(CPU)に接続され、操作部23により
上記した各種の所要データを中央処理装置(CPU)を
通じてRAM22に入力する時にそれらを表示する表示部
である。
【0014】次に、図4の包装装置の電気的構成を示し
たブロック図を用い、タイマー21によりカウントされた
前回の無通電時間により、今回の通電時間を決定し、こ
の通電時間によりヒーター16に発熱用の電流を通電する
ヒーター制御方法の動作を図5に示したフローチャート
により説明する。このフローチャートのスタート開始は
ヒーター16を設けた前折込み板5の折込み縁5aとこの折
込み縁5aに衝合当接する後折込み板6の折込み縁6aとが
衝合当接する直前まで互いに接近した時点とし、このス
タート開始時点は包装部A又はその周囲に配設した不図
示の光電センサー等からなる検出器により検出されるこ
とで中央処理装置(CPU)に信号(スタート信号)が
出力送信される様になっている。図6はタイマー21によ
りカウントされた無通電時間(カウント値)から今回の
通電時間を決定するためのROM24に記憶させた通電時
間決定表Xの一例を示す。
【0015】装置制御部17により搬入部Bに載置され計
量部18により計量された商品1が、包装部Aにフィルム
引出し装置Dと後クランプ装置Fとにより所定量伸張さ
れた状態で張架待機されているフィルム2下から該フィ
ルム2に向けて搬送台Cにより上昇突き上げられて同商
品1の上面がフィルム2で覆われ、その後左右の折込み
板4によりフィルム2の左右両側縁2cが商品1の底部側
に折り込まれ、この左右折込み板4の折り込み動作中又
は折り込みが終了した時点で、折込み動作を開始する前
後折込み板5,6によりフィルム2の前後縁2a,2bが商
品1の底部側に折り込まれ同前後折込み板5,6の折込
み縁5a,6aが互いに衝合圧接するまで接近した時点で、
それが検出器により検出されることにより溶着動作を開
始する(ステップ31)。前回の通電が終了してからスタ
ートしたタイマー21によるカウント値を読み取り、無通
電時間を知る(ステップ32)。前回のデータをRAM22
から読み込む(ステップ33)。そのことが中央処理装置
(CPU)により処理記憶されると、ヒーター制御部20
に信号が出力されてヒーター16への発熱用の電流の通電
が開始される(ステップ34)と共に、それと同時にタイ
マー21にも信号が出力されて今回の通電時間のタイマー
21によるカウント(計時)が開始され、前後の折込み板
5,6により商品1の底部に折り込まれたフィルム2前
後縁2a,2bの熱溶着が開始する。設定された設定時間
(今回の通電時間)が経過したか否かを判定し(ステッ
プ35)、経過している場合はタイマー21から中央処理装
置(CPU)に設定時間が経過した旨の信号が出力送信
され、中央処理装置(CPU)からヒーター制御部20に
信号が出力されて通電が終了となり(ステップ36)、今
回の通電時間のタイマー21によるカウント値はクリアさ
れる。設定時間が経過していない場合は経過するまで判
定する。この時点で商品1の底部に折り込まれたフィル
ム2前後縁2a,2bの熱溶着が終了し、包装装置による商
品1の1サイクル包装動作が終了となる。ヒーター16へ
の通電が終了すると、タイマー21がスタートして無通電
時間のカウントを開始する(ステップ37)。
【0016】そして、上述した様に、前後折込み板5,
6の折込み縁5a,6aが互いに衝合圧接するまで接近した
ことが検出器により検出されると、動作を開始し(ステ
ップ31)、前回の通電が終了してからスタートしたタイ
マー21によるカウント値を読み取り、無通電時間を知る
(ステップ32)。読み込まれたデータが例えば無通電時
間が10秒であれば、ROM24に記憶されている通電時間
決定表Xから今回の通電時間を設定する(ステップ3
3)。即ち今回の通電時間は 0.6秒に設定され、そのこ
とが中央処理装置(CPU)により処理記憶されること
により、その後は上述した各ステップ順にて動作が繰り
返される。
【0017】次に、図7の包装装置の電気的構成を示し
たブロック図を用い、上記した第1実施例の無通電時間
に、更にRAM22に書き込み記憶された前回の通電時間
を要素に加えて今回の通電時間を決定し、この通電時間
によりヒーター16に発熱用の電流を通電するヒーター制
御方法の動作を図8に示したフローチャートにより説明
する。このフローチャートのスタート開始は上記した第
1実施例詳述のものと同じである。図9は無通電時間
に、RAM22に書き込み記憶された前回の通電時間を要
素に加えて今回の通電時間を決定するためにROM24に
操作部Lの入力操作により記憶させておく通電時間決定
表Yの一例を示す。 上記した第1実施例の様に、前後
折込み板5,6の折込み縁5a,6aが互いに衝合圧接する
まで接近したことが検出器により検出され、動作を開始
する(ステップ51)と、前回の通電が終了してからスタ
ートしたタイマー21による無通電時間のカウント値と前
回の通電開始からスタートしたタイマー21による通電時
間のカウント値とを読み取り、無通電時間と通電時間と
を知る(ステップ52)。前回の通電時間のデータ有無を
判断し(ステップ53)、データがある場合には前回のデ
ータをRAM22から読み込む(ステップ54)。データが
ない場合は今回の通電時間が最長となる様に、ROM24
に記憶されている通電時間決定表Yの無通電時間を120
秒、前回の通電時間を 0.5秒に設定(ステップ55)、通
電時間決定表Yから今回の通電時間を設定する(ステッ
プ56)。それにより今回の通電時間は0.8 秒に設定さ
れ、そのことが中央処理装置(CPU)により処理記憶
されると、ヒーター制御部20に信号が出力されてヒータ
ー16への発熱用の電流の通電が開始される(ステップ5
7)と共に、それと同時にタイマー21にも信号が出力さ
れて今回の通電時間、0.8 秒がタイマー21によるカウン
ト(計時)が開始され、前後の折込み板5,6により商
品1の底部に折り込まれたフィルム2前後縁2a,2bの熱
溶着が開始する。設定された設定時間(今回の通電時
間、0.8 秒)が経過したか否かを判定し(ステップ5
8)、経過している場合はタイマー21から中央処理装置
(CPU)に設定時間が経過した旨の信号が出力送信さ
れ、中央処理装置(CPU)からヒーター制御部20に信
号が出力されて通電が終了となる(ステップ59)。設定
時間が経過していない場合は経過するまで判定する。こ
の時点で商品1の底部に折り込まれたフィルム2前後縁
2a,2bの熱溶着が終了し、包装装置による商品1の1サ
イクル包装動作が終了となる。ヒーター16への通電が終
了すると、その通電時間が前回のデータとしてRAMに
書き込まれ(ステップ60)、RAM22へのデータ書き込
みが終了すると、今回の通電時間のタイマー21によるカ
ウント値はクリアーされると共に、通電終了と同時にタ
イマー21がスタートして無通電時間のカウントを開始す
る(ステップ61)。
【0018】そして、上述した様に、前後折込み板5,
6の折込み縁5a,6aが互いに衝合圧接するまで接近した
ことが検出器により検出されると、動作を開始し(ステ
ップ51)、前回の通電が終了してからスタートしたタイ
マー21による無通電時間のカウント値と前回の通電開始
からスタートしたタイマー21による通電時間のカウント
値とを読み取り、無通電時間と前回の通電時間とを知る
(ステップ52)。無通電時間と前回の通電時間のデータ
有無を判断し(ステップ53)、データがある場合には前
回のデータをRAM22から読み込む(ステップ54)。読
み込まれたデータが例えば前回の無通電時間が10秒,通
電時間が 0.6秒であれば、ROM24に記憶されている通
電時間決定表Yから今回の通電時間を設定する(ステッ
プ56)。即ち今回の通電時間は 0.6秒に設定され、その
ことが中央処理装置(CPU)により処理記憶されるこ
とにより、その後は上述した各ステップ順にて動作が繰
り返される。
【0019】次に、図10の包装装置の電気的構成を示し
たブロック図を用い、上記した第2実施例の無通電時間
及び前回の通電時間に、更に温度測定部26により測定さ
れた温度データを要素に加えて今回の通電時間を設定す
るヒーター制御方法を図11に示したフローチャートによ
り説明する。斯る実施例においてはヒーター16又はその
近くにサーミスタ等からなる温度測定部26を取付けてヒ
ーター温度を測定し、その測定した温度データ(ヒータ
ー温度)を双方向データバスを介して接続された中央処
理装置(CPU)に出力送信する測定手段を構成具備す
る。前記フローチャートのスタート開始は上記した第2
実施例詳述のものと同じである。図9は無通電時間及び
前回の通電時間に、温度測定部26により測定され中央処
理装置(CPU)に送信されたヒーター温度に無通電時
間及び前回の通電時間を要素に加えて今回の通電時間を
決定するためにROM24に記憶された、測定される温度
範囲に応じて選択対応し得る種々の通電時間決定表を持
ち、例えば50℃以下,51〜60℃,61〜70℃,71〜80℃,
81℃以上の様に温度範囲に応じて選択対応し得ると51〜
60℃範囲の通電時間決定表 Z-1,Z-2 の一例を示す。
尚、これらの温度範囲は温度測定部26をヒーター16又は
その近くに取り付けて測定した場合であり、温度測定部
26をヒーター16の周辺から離して取り付けても良く。こ
の場合の温度範囲又は通電時間決定表を変更する必要が
あることは言うまでもない。
【0020】上記した第2実施例の様に、前後折込み板
5,6の折込み縁5a,6aが互いに衝合圧接するまで接近
したことが検出器により検出され、動作を開始する(ス
テップ71)と、前回の通電が終了してからスタートした
タイマー21による無通電時間のカウント値と前回の通電
開始からスタートしたタイマー21による通電時間のカウ
ント値とを読み取り、無通電時間と前回の通電時間とを
知る(ステップ72)。無通電時間と前回の通電時間のデ
ータ有無を判断し(ステップ73)、データがある場合に
は前回のデータをRAM22から読み込む(ステップ74)
と共に、温度測定部26の値を A/D変換して、デジタル化
された温度値データを A/D変換Aから読み取る(ステッ
プ76)。データがない場合は初期通電として今回の通電
時間が最長となる様に、無通電時間を120 秒、前回の通
電時間を 0.5秒に設定(ステップ75)した後、温度測定
部26の値を A/D変換して、デジタル化された温度値デー
タを A/D変換Aから読み取る。設定された無通電時間及
び前回の通電時間と読み込んだ温度値に該当する通電時
間決定表 Z-1,Z-2 …を1つ選択する(ステップ77)。
無通電時間と前回の通電時間により選択した通電時間決
定表 Z-1,Z-2 …の中から今回の通電時間を設定する
(ステップ78)。そのことが中央処理装置(CPU)に
より処理記憶されると、ヒーター制御部20に信号が出力
されてヒーター16への発熱用の電流の通電が開始される
(ステップ79)と共に、それと同時にタイマー21にも信
号が出力されて今回の通電時間がタイマー21によるカウ
ント(計時)が開始され、前後の折込み板5,6により
商品1の底部に折り込まれたフィルム2前後縁2a,2bの
熱溶着が開始する。設定された設定時間(今回の通電時
間)が経過したか否かを判定し(ステップ80)、経過し
ている場合はタイマー21から中央処理装置(CPU)に
設定時間が経過した旨の信号が出力送信され、中央処理
装置(CPU)からヒーター制御部20に信号が出力され
て通電が終了となる(ステップ81)。設定時間が経過し
ていない場合は経過するまで判定する。この時点で商品
1の底部に折り込まれたフィルム2前後縁2a,2bの熱溶
着が終了し、包装装置による商品1の1サイクル包装動
作が終了となる。ヒーター16への通電が終了すると、そ
の通電時間が前回のデータとしてRAMに書き込まれ
(ステップ82)、RAM22へのデータ書き込みが終了す
ると、今回の通電時間のタイマー21によるカウント値は
クリアーされると共に、通電終了と同時にタイマー21が
スタートして無通電時間のカウントを開始する(ステッ
プ83)。
【0021】そして、上述した様に、前後折込み板5,
6の折込み縁5a,6aが互いに衝合圧接するまで接近した
ことが検出器により検出されると、動作を開始し(ステ
ップ71)、前回の通電が終了してからスタートしたタイ
マー21による無通電時間のカウント値と前回の通電開始
からスタートしたタイマー21による通電時間のカウント
値とを読み取り、無通電時間と前回の通電時間とを知る
(ステップ72)。無通電時間と前回の通電時間のデータ
有無を判断し(ステップ73)、データがある場合には前
回のデータをRAM22から読み込む(ステップ74)と共
に、温度測定部26の値を A/D変換して、デジタル化され
た温度値データを A/D変換Aから読み取る(ステップ7
6)。読み込んだ温度値が50℃以下の場合、ROM24に
記憶されている50℃以下の通電時間決定表 Z-1を選択す
る(ステップ77)。無通電時間10秒と前回の通電時間
0.6秒により選択した50℃以下の通電時間決定表 Z-1の
中から今回の通電時間を設定する(ステップ78)。即ち
今回の通電時間は 0.6秒に設定され、そのことが中央処
理装置(CPU)により処理記憶されることにより、そ
の後は上述した各ステップ順にて動作が繰り返される。
【0022】尚、上記した各実施例にあっては包装部A
に引き出されて所定量伸張されたフィルム2の下から該
フィルムに向けて被包装物1を上昇突き上げて同被包装
物1の上面をフィルムで覆い、その後、包装部の前後、
左右の折込み板5,6、4により被包装物1の底部側に
折り込まれたフィルム縁を熱溶着する様に構成されてい
るストレッチ包装装置の場合を詳述したが、斯る装置形
態に限らず、要はフィルム縁の熱溶着を行なう時のみヒ
ーターに発熱用の電流を通電してその熱溶着を行なう包
装装置であれば良く、本発明は斯る構成を具備する全て
包装装置を対象としていることは言うまでもないだろ
う。又、実施例では通電時間決定表はROMの中にあっ
たが、この決定表をRAMの中に入れて操作部によりこ
の決定表の中のデータを変更できる様にすると、包装条
件が大きく異なった場合、例えばフィルムの材質を変更
するなどでもROMを変えることなく包装が可能とな
り、便利である。
【0023】
【発明の効果】本発明包装装置のヒーター制御方法は叙
上の如く構成してなるから、下記の作用効果を秦する。 .タイマーによりカウントされた無通電時間によりヒ
ーター温度を予測して今回の通電時間を決定し、その通
電時間にてヒーターに発熱用の電流を通電する様にして
なるから、従来のヒーター制御方法に比べて最適なヒー
ター温度に近付けることができる。従って、溶着状態が
不完全な熱溶着不良やフィルム溶融によるヒーターへの
付着等を来すことなく、1サイクル包装動作毎に常に最
適なヒーター温度(発熱温度)に近付けて安定したフィ
ルムの熱溶着を行なうことができる。 .上記した無通電時間に、記憶手段により記憶された
前回の通電時間をも要素に加え、この両者の値からヒー
ター温度を予測して今回の通電時間を決定し、その通電
時間にてヒーターに発熱用の電流を通電する様にしてな
るから、上記したよりも更に最適なヒーター温度に近
付けることができる。従って、溶着状態が不完全な熱溶
着不良やフィルム溶融によるヒーターへの付着等を来す
ことなく、1サイクル包装動作毎に常に最適なヒーター
温度(発熱温度)により近付けて安定したフィルムの熱
溶着を行なうことができる。 .上記した前回の無通電時間に、測定手段により測定
されたヒーターの温度データをも要素に加え、この両者
の値からヒーター温度を予測して今回の通電時間を決定
し、その通電時間にてヒーターに発熱用の電流を通電す
る様にしてなるから、上記したよりも更に最適なヒー
ター温度に近付けることができる。そして、外的要素で
ヒーター温度が変化してもヒーター温度を制御すること
ができる。従って、あらゆる条件でも溶着状態が不完全
な熱溶着不良やフィルム溶融によるヒーターへの付着等
を来すことなく、1サイクル包装動作毎に常に最適なヒ
ーター温度(発熱温度)により一層近付けて安定したフ
ィルムの熱溶着を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例の包装装置を示した側面図
【図2】 同装置の包装部における前後,左右折込み板
を示した斜視図
【図3】 被包装物が包装部のフィルムに上昇突き上げ
られた状態を示した概略斜視図
【図4】 本発明実施例の包装装置の電気的構成の第1
実地例を示したブロック図
【図5】 同第1実施例に係るヒーター制御方法の動作
を示すフローチャート
【図6】 同第1実施例に係るヒーター制御方法の通電
時間決定表の一例を示す
【図7】 本発明実施例の包装装置の電気的構成の第2
実地例を示したブロック図
【図8】 同第2実施例に係るヒーター制御方法の動作
を示すフローチャート
【図9】 同第2実施例に係るヒーター制御方法の通電
時間決定表の一例を示す
【図10】 本発明実施例の包装装置の電気的構成の第
3実地例を示したブロック図
【図11】 同第3実施例に係るヒーター制御方法の動
作を示すフローチャート
【図12】 同第3実施例に係るヒーター制御方法の通
電時間決定表の一例で、(イ)は測定手段により測定
されたヒーター温度が50℃以下の場合の通電時間決定
表、(ロ)は測定手段により測定されたヒーター温度が
51〜60℃の通電時間決定
【符号の説明】
A…包装部 1…被包装
物(商品) 2…フィルム 2a…フィル
ムの前縁 2b…フィルムの後縁 2c…フィル
ムの左右縁 4…左右折込み板 5…前折込
み板 6…後折込み板 16…ヒータ
ー 20…ヒーター制御部 21…タイマ
ー 22…RAM(記憶手段) 24…ROM 26…温度測定部(測定手段)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム縁を熱溶着する時だけヒーター
    に発熱用の電流を通電するヒートシール装置を備えた包
    装装置のヒーター制御方法に於いて、前記ヒーターへの
    発熱用電流の通電が終了してから無通電時間をタイマー
    によりカウントし、カウントされた前記無通電時間によ
    り、今回の通電時間を決定する様にしたことを特徴とす
    る包装装置のヒーター制御方法。
  2. 【請求項2】 包装部に引き出されて所定量伸張され、
    上昇突き上げられた被包装物の上面を覆い、その後、包
    装部の前後、左右の折込み板により同被包装物の底部側
    に折り込まれたフィルム縁を圧接熱溶着する時だけ前記
    折込み板の折込み縁に設けたヒーターに発熱用の電流を
    通電するヒートシール装置を備えたことを特徴とする請
    求項1の包装装置のヒーター制御方法。。
  3. 【請求項3】 前回の通電時間を記憶する記憶手段を具
    備し、この記憶手段により記憶された前回の通電時間を
    要素に加えて今回の通電時間を決定する様にしたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の包装装置のヒー
    ター制御方法。
  4. 【請求項4】 ヒーター又はその周辺の温度を測定する
    測定手段を具備し、この測定手段により測定された温度
    データを要素に加えて今回の通電時間を決定する様にし
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1
    項に記載の包装装置のヒーター制御方法。
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