JP2526273Y2 - クランクシャフトの高周波焼入装置 - Google Patents

クランクシャフトの高周波焼入装置

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JP2526273Y2
JP2526273Y2 JP1993019225U JP1922593U JP2526273Y2 JP 2526273 Y2 JP2526273 Y2 JP 2526273Y2 JP 1993019225 U JP1993019225 U JP 1993019225U JP 1922593 U JP1922593 U JP 1922593U JP 2526273 Y2 JP2526273 Y2 JP 2526273Y2
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heating coil
crankshaft
transformer
transformer mounting
coil body
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武彦 長尾
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、クランクシャフトの高
周波焼入装置に関し、特に、複数種類の加熱コイル体を
備えているクランクシャフトの高周波焼入装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】以下、図面を参照して従来の技術を説明
する。図6および図7はクランクシャフトの従来の高周
波焼入装置を説明するための図面であって、図6は正面
説明図、図7は図6のA矢視側面説明図である。また、
クランクシャフトは、図5に示すように、ピンP1〜P4お
よびジャーナルJ1〜J5を備えた4気筒用エンジン用のク
ランクシャフトWを例にとった。W1 はクランクシャフ
トWの軸芯線である。
【0003】図6と図7に示すように、クランクシャフ
トの従来の高周波焼入装置は、水平方向に並設された高
周波加熱コイル体(以下高周波加熱コイル体を単に加熱
コイル体ともいう)CC1 〜CC4 と、これら加熱コイ
ル体のそれぞれの上部に接続されてこれら加熱コイル体
にそれぞれ高周波電流を供給するトランスTT1 〜TT
4 と、各加熱コイル体の下部にそれぞれ取り付けられた
1対ずつの焼入液噴射用のジャケットDD1 〜DD4 と
を備えている。
【0004】加熱コイル体CC1 は、例えば半開放鞍型
の加熱コイル10a と、この加熱コイル10a のリード導体
11a と、加熱コイル10a およびリード導体11a が取り付
けられている1対のコイル側板12a (図6上で手前側と
奥側)と、リード導体11a の端部に設けた入力端子13a
とを備えている。加熱コイル10a の両側下方でコイル側
板12a の下端に、1対のジャケットDD1 が取り付けら
れている。トランスTT1 は、その下端の出力端子14a
が、加熱コイル体CC1 の入力端子13a に接続固定され
て加熱コイル体CC1 の上方に配設されている。
【0005】トランスTT1 の上部中央には、ボルト23
a によって吊下部材21a の下部が固定されている。88は
トランス取付部材であって、垂直部材88a と、この垂直
部材88a の上端に一端が固定さられた水平部材88b とを
備えている。80は直線状の連結部材であって、この連結
部材80の先端に設けられた軸22a には、前記吊下部材21
a の上部が回動自在に取り付けられている。連結部材80
の基底部は、前記垂直部材88a の突起81に設けた軸82に
回動自在に取り付けられている。連結部材80の先端近辺
には、前記水平部材88b の他端に軸支された滑車84に巻
回されたワイヤ83の下端が固定されており、ワイヤ83の
上端はバネ85を介して水平部材88b の一端部分に固定さ
れている。
【0006】図示しない可撓性のケーブルを介してトラ
ンスTT1 に高周波電流を供給する電力整合盤90の前面
には、垂直なレール86が取り付けられている。トランス
取付部材88の垂直部材88a には、レール86に摺動自在に
嵌合している上下1対のスライドブロック(リニアガイ
ドベアリングともいう)91が固定されている。また、電
力整合盤90の前面に突設したブラケット93a 上には、ロ
ッド94を進退させる垂直なシリンダ93が固定されてお
り、ロッド94の上端94a は、トランス取付部材88の垂直
部材88a に設けた突起88c に固定されている。
【0007】加熱コイル体CC2 〜CC4 、トランスT
T2 〜TT4 、およびジャケットDD2 〜DD4 も、そ
れぞれ、上記の加熱コイル体CC1 、トランスTT1 、
およびジャケットDD1 と類似の構造であり、且つ、ト
ランスTT2 〜TT4 のそれぞれには、前記のようなト
ランスを吊り下げ且つ昇降させる機構が設けられてい
る。
【0008】なお、加熱コイル体CC1 〜CC4 の用途
は、例えば、加熱コイル体CC1 はクランクシャフトW
のピンP1〜P4の加熱に、加熱コイル体CC2 は、ジャー
ナルJ1の加熱に、加熱コイル体CC3 はジャーナルJ2〜
J4の加熱に、また、加熱コイル体CC4 はジャーナルJ5
の加熱にそれぞれ用いられる。
【0009】クランクシャフトWのピンP1を焼入する場
合には、クランクシャフトWを水平に配設し、軸芯線W
1 の方向に移動させてピンP1を加熱コイル体CC1 の直
下にこさせ、次いでクランクシャフトWを回転し、ピン
P1が上死点となる位置で停止させてから、シリンダ93を
動作させてロッド94を後退させると、トランスTT1、
加熱コイル体CC1 、およびジャケットDD1 は待機位
置から降下し、加熱コイル10a がピンP1上に載置され
る。次いでクランクシャフトWを軸芯線W1 を中心とし
て回転させながら、電力整合盤90からトランスTT1 を
介して加熱コイル10に高周波電流を所定時間通電後、ジ
ャケットDD1 から焼入液をピンP1に噴射してピンP1の
焼入を終了する。
【0010】ピンP1の焼入中は、ピンP1は軸芯線W1 を
中心とする円周W2 上を移動するから、加熱コイル体C
C1 は上下左右に揺動する。そして、ピンP1には、トラ
ンスTT1 、加熱コイル体CC1 、およびジャケットD
D1 の重量から、バネ85の張力を差し引いた荷重がかか
る。ピンP1の焼入が終了すると、ピンP1を上死点に至ら
せてから、シリンダ93を動作させてロッド94を進出させ
てジャケットDD1 、加熱コイル体CC1 、およびトラ
ンスTT1 を上昇させて待機位置に戻す。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】最近、クランクシャフ
トの高周波焼入装置に対するコストダウンの要求は、ま
すます増大し、この要求に応じるために、まず、高周波
焼入装置をコンパクト化することが求められ、構成部品
の小型化、簡素化が図られる。その一段階として、前記
のような加熱コイル体、トランス、およびジャケットの
小型化が実施され、これらは、特に、幅の小さい薄型の
ものが開発されてきた。
【0012】図2に示すように、このような薄型のトラ
ンス(図中T1 〜T8 で示し、それぞれ、下部に薄型の
加熱コイル体C1 〜C8 とジャケットD1 〜D8 とが取
り付けられている)を複数個水平方向に互いに接近する
ように並設すると、クランクシャフトの高周波焼入装置
をコンパクト化することができる。
【0013】しかしながら、クランクシャフトの上述し
た従来の高周波焼入装置に用いられる各トランスTT1
〜TT8 の昇降用のシリンダ93の幅は、最近の薄型のト
ランスや加熱コイル体の幅よりも大きいので、シリンダ
93の幅がネックとなって焼入装置の小型化に制約が生じ
る。なお、幅が小さい小型のシリンダを用いると、トラ
ンス、加熱コイル体、ジャケット等を上昇させる力が不
足する。
【0014】本考案は上記事情に鑑みて創案されたもの
であって、小型化されたトランスや加熱コイル体と共に
使用されて焼入装置をコンパクト化することができるト
ランス昇降手段を設けたクランクシャフトの高周波焼入
装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、請求項1記載のクランクシャフトの高周波焼入装置
は、水平方向に並設され、それぞれが、クランクシャフ
トを高周波加熱する加熱コイル体の上部に接続されて加
熱コイル体に高周波電流を供給する複数のトランスと、
これらトランスがそれぞれ取り付けられた垂直でほぼ棒
状の複数のトランス取付部材と、各トランス取付部材が
それぞれ上下方向に摺動自在に取り付けられた垂直な複
数のガイドレールと、各トランス取付部材にほぼ水平方
向に突設された突起と、これら突起の下面を支持する1
個の水平な支持棒と、この支持棒の昇降手段と、各トラ
ンス取付部材の降下阻止手段とを備えている。
【0016】請求項2記載のクランクシャフトの高周波
焼入装置は、請求項1記載のクランクシャフトの高周波
焼入装置において、支持棒の昇降手段は、支持棒の両端
が固定された1対のチエインと、これらチエインがそれ
ぞれ巻回され、上下方向に配設された2対のスプロケッ
トと、スプロケットの回転装置とを備えている。
【0017】請求項3記載のクランクシャフトの高周波
焼入装置は、請求項1または2記載のクランクシャフト
の高周波焼入装置において、各トランス取付部材の降下
阻止手段は、各トランス取付部材に設けた開孔と、この
開孔に挿抜可能なロッドとを備えている。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の一実施例を説
明する。図1〜図5は本実施例を説明するための図面で
あって、図1は概略正面説明図、図2は図1のA矢視概
略側面説明図、図3は部分斜視説明図、図4は図1のB
−B線矢視断面説明図、図5は焼入されるクランクシャ
フトの正面図である。
【0019】本実施例のクランクシャフトの高周波焼入
装置は、クランクシャフトのピンやジャーナルを焼入す
る高周波焼入装置であって、図2に示すように、水平方
向に並設され、それぞれが、クランクシャフトWおよび
他の図示しないクランクシャフトのピン乃至ジャーナル
を高周波加熱する薄型の加熱コイル体C1 〜C8 と、こ
れら加熱コイル体C1 〜C8 のそれぞれの下部に各加熱
コイル体と一体的に配設された1対ずつのジャケットD
1 〜D8 と、加熱コイル体C1 〜C8 のそれぞれの上部
に接続されてこれら加熱コイル体にそれぞれ高周波電流
を供給する薄型の複数のトランスT1 〜T8 とを備えて
いる。
【0020】更に、本実施例のクランクシャフトの高周
波焼入装置は、これらトランスT1〜T8 が、後述の部
材等を介してそれぞれ取り付けられた垂直でほぼ棒状の
複数のトランス取付部材40と、各トランス取付部材40が
それぞれ上下方向に摺動自在に取り付けられた垂直な複
数のガイドレール50と、各トランス取付部材40にそれぞ
れ1個ずつ水平方向に突設された突起43と、これら突起
43の下面を支持する1個の水平な支持棒60と、この支持
棒60の昇降手段と、各トランス取付部材40に設けたほぼ
水平方向の開孔44と、それぞれの開孔44に挿入されてト
ランス取付部材40の降下を阻止するロッド64とを備えた
ことを基本的な構成としている。
【0021】以下、詳細な構成を説明する。加熱コイル
体C1 は、加熱コイル10、リード導体11、コイル側板1
2、およびトランスT1 の出力端子14が上部に接続固定
された入力端子13を有する。各加熱コイル体C2 〜C8
、各ジャケットD2 〜D8 、および各トランスT2 〜
T8 は、それぞれ、加熱コイル体C1 、ジャケットD1
、およびトランスT1 と類似の構造である。
【0022】加熱コイル体C1 〜C8 の用途は、例え
ば、加熱コイル体C1 、C3 、C4 、およびC5 は、そ
れぞれ、クランクシャフトWの、ピンP1〜P4用、ジャー
ナルJ1用、ジャーナルJ2〜J4用、およびジャーナルJ5用
である。また、加熱コイル体C2 、C6 、C7 、および
C8 は、それぞれ、他の図示しないクランクシャフトの
ピン用、1番ジャーナル用、2 番〜4番ジャーナル用、
および5番ジャーナル用である。
【0023】トランスT1 の上部にボルト23によって固
定された吊下部材21の上部は、直線状の連結部材25のほ
ぼ中央部分に設けた回転軸22に回動自在に取り付けられ
ている。連結部材25の先端には、トランス取付部材40に
取り付けられたほぼ水平な滑車支持部材27の先端部分に
軸支された滑車28に巻回されたワイヤ26の下端が接続さ
れており、ワイヤ26の上端はバネ30を介してトランス取
付部材40に固定されている。連結部材25の後端はトラン
ス取付部材40の突起29の軸29a に回動自在に接続されて
いる。
【0024】41は上下1対のスライドブロックである。
図4に示すように、各スライドブロック41はトランス取
付部材40に固定されており、ボール41a を介して垂直な
ガイドレール50に摺動自在に取り付けられている。この
ガイドレール50の上端と下端は、それぞれ、1対のガイ
ドレール支持部材50a を介して電力整合盤90に固定され
ている。なお、トランス取付部材40の前面(図1上でト
ランスT1 の側)には突起43が突設されている。また、
図1に示すように、トランス取付部材40の上部には、水
平な開孔44が設けられている。63は、ロッド64を進退さ
せるソレノイドであって、進出したロッド64は、開孔44
内に挿入される。なお、ロッド64が開孔44に挿入される
ときに、ロッド64が開孔44に接触することがないよう
に、開孔44の径と位置とが選定されている。
【0025】上記の連結部材25、ワイヤ26、滑車28、バ
ネ30、トランス取付部材40、トランス取付部材40に設け
た突起43と開孔44、スライドブロック41、ガイドレール
50、ロッド64、およびソレノイド63は、各加熱コイル体
ごとに、各加熱コイル体C1〜C8 に対応してそれぞれ
一式ずつ設けられている。
【0026】次に、支持棒60の昇降手段について説明す
る。スプロケット51〜54、チエイン57、58は、図2と図
3に示すように、全ての加熱コイル体C1 〜C8 に対し
て共通に設けられている。51、53は、水平なシャフト55
の一端近辺および他端近辺にそれぞれ固定された1対の
スプロケットであり、シャフト55の一端は軸受51a によ
って支持されており、減速機61を介してサーボモータ62
に接続されている。シャフト55の他端は軸受53a によっ
て支持されている。52、54も1対のスプロケットであ
り、それぞれスプロケット51、53の下方に配置されてい
る。スプロケット52の軸52b は軸受52a によって、ま
た、スプロケット54の軸54b は軸受54a によって支持さ
れている。なお、減速機61、サーボモータ62、軸受51a
、52a 、53a、および54a は電力整合盤90に取り付けら
れている。
【0027】スプロケット51、52にはチエイン57が、ま
た、スプロケット53、54にはチエイン58が、それぞれ、
巻回されている。そして、チエイン57と58との間に、両
端近辺がそれぞれチエイン57、58に固定された1個の直
線状の水平な支持棒60が橋架されている。この水平な支
持棒60は、加熱コイル体C1 〜C8 に対応して各トラン
ス取付部材40に設けられた8個の突起43に係合すること
ができる長さを備えている。
【0028】次に、本実施例の焼入装置によってクラン
クシャフトWのピンP1の焼入動作を説明する。ピンP1を
焼入するときには、ピンP1以外のピンやジャーナルは焼
入しないので、加熱コイル体C2 〜C8 は待機位置から
降下させないようにする必要がある。従って、加熱コイ
ル体C2 〜C8 に対応するソレノイド63を動作させ、ロ
ッド64を進出させてそれぞれ開孔44内に挿入することに
よって、トランスT2〜T8 の降下は阻止される。そし
て、加熱コイル体C1 、ジャケットD1 、およびトラン
スT1 は、トランスT1 を支持しているトランス取付部
材40の突起43が、支持棒60によって支えられているの
で、待機位置で静止状態にある。
【0029】次いで、クランクシャフトWを水平に配設
し、ピンP1を加熱コイル体C1 の直下にくるようにクラ
ンクシャフトWを軸芯線W1 の方向に移動し、且つ、ピ
ンP1が上死点に位置するように、図示しない回転装置に
よってクランクシャフトWを回転させてから停止させ
る。この後、サーボモータ62によってスプロケット51〜
54を回転させて支持棒60を降下させると、トランスT1
、加熱コイル体C1 、およびジャケットD1 は、支持
棒60の降下に追随して重力によって降下し、加熱コイル
10がピンP1に載置される。
【0030】次いで、クランクシャフトWを軸芯線W1
を中心として回転させながら、電力整合盤90から図示し
ない可撓性のケーブルとトランスT1 とを介して加熱コ
イル10に高周波電流を所定時間通電後、クランクシャフ
トWの回転を続行しながらジャケットD1 から焼入液を
ピンP1に噴射してピンP1の焼入を終了する。この後、ピ
ンP1が上死点にくるようにクランクシャフトWの回転を
停止後、サーボモータ62を動作させ、支持棒60を上昇さ
せると、支持棒60はトランス取付部材40の突起43に係合
するので、トランス取付部材40はガイドレール50に沿っ
て上昇し、ジャケットD1 、加熱コイル体C1 、および
トランスT1 も上昇して元の待機位置に至る。
【0031】ピンP1の焼入中は、ピンP1は軸芯線W1 を
中心とする円周W2 上を移動するから、加熱コイル体C
1 は上下左右に揺動する。そして、ピンP1には、トラン
スT1 、加熱コイル体C1 、およびジャケットD1 の重
量から、バネ30の張力を差し引いた荷重がかかる。
【0032】ピンP1以外を焼入する場合も上記と同様で
あって、焼入しようとするピン或いはジャーナルが、こ
の焼入に使用される加熱コイル体の下方にくるようにク
ランクシャフトを軸芯線の方向に移動させ、使用しない
加熱コイル体に対応するソレノイド63を動作させてロッ
ド64を進出してそれぞれの開孔44に挿入させて使用しな
い加熱コイル体の降下を阻止後、サーボモータ62によっ
て支持棒60を降下させる。以下、前記ピンP1と同様に焼
入することができる。なお、ジャーナルの焼入の場合に
は、加熱コイル体が上下左右に揺動することはない。
【0033】上記のように、本実施例のクランクシャフ
トの高周波焼入装置では、トランスの上昇は、垂直方向
に配設された1対のチエイン間に橋架された水平な支持
棒60を、トランス取付部材40の突起43に係合して行って
おり、また、トランスの降下は、この係合を解除するよ
うに支持棒60を降下させると、トランスは支持棒60の降
下に対応してトランスの自重によって降下する。従っ
て、本実施例の高周波焼入装置は、トランスの昇降手段
に影響されることなく、薄型の複数のトランスや加熱コ
イル体を接近して並設することができるから、焼入装置
がコンパクト化される。なお、本実施例ではロッド64の
進退用にソレノイド63を使用しているが、前述のよう
に、ロッド64が開孔44の周辺に接触することなく挿入さ
れるので、この挿入に要する力は極めて小さい故に、ソ
レノイド63の代わりに極く小型のシリンダを用いること
もできる。
【0034】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のクランク
シャフトの高周波焼入装置は、水平方向に並設され、そ
れぞれが、クランクシャフトを高周波加熱する加熱コイ
ル体の上部に接続されて加熱コイル体に高周波電流を供
給する複数のトランスと、これらトランスがそれぞれ取
り付けられた垂直でほぼ棒状の複数のトランス取付部材
と、各トランス取付部材がそれぞれ上下方向に摺動自在
に取り付けられた垂直な複数のガイドレールと、各トラ
ンス取付部材にそれぞれ1個ずつほぼ水平方向に突設さ
れた突起と、これら突起の下面を支持する1個の水平な
支持棒と、この支持棒の昇降手段と、各トランス取付部
材の降下阻止手段とを備えている。
【0035】このように、本考案のクランクシャフトの
高周波焼入装置では、加熱コイル体の上部に接続固定さ
れたトランスの昇降用として、従来の高周波焼入装置の
コンパクト化のネックとなっている各トランスごとのシ
リンダを使用することなく、ガイドレールに沿って昇降
し且つ各トランスが取り付けられている垂直なトランス
取付部材にほぼ水平方向の突起を設け、これら突起に係
合する1個の水平に配設した支持棒を、全てのトランス
に共通な昇降手段で昇降させるので、高周波焼入装置は
コンパクト化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の概略正面説明図である。
【図2】図1のA矢視概略側面説明図である。
【図3】本考案の一実施例の部分斜視説明図である。
【図4】図1のB−B線矢視断面説明図である。
【図5】クランクシャフトの正面図である。
【図6】クランクシャフトの従来の高周波焼入装置の正
面説明図である。
【図7】図6のA矢視側面説明図である。
【符号の説明】
40 トランス取付部材 41 スライドブロック 43 突起 44 開孔 50 ガイドレール 51〜54 スプロケット 57、58 チエイン 60 支持棒 61 減速機 62 サーボモータ 63 ソレノイド 64 ロッド C1 〜C8 加熱コイル体 J1〜J5 ジャーナル P1〜P4 ピン T1 〜T8 トランス W クランクシャフト

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向に並設され、それぞれが、クラ
    ンクシャフトを高周波加熱する加熱コイル体の上部に接
    続されて加熱コイル体に高周波電流を供給する複数のト
    ランスと、 これらトランスがそれぞれ取り付けられた垂直でほぼ棒
    状の複数のトランス取付部材と、 各トランス取付部材がそれぞれ上下方向に摺動自在に取
    り付けられた垂直な複数のガイドレールと、 各トランス取付部材にほぼ水平方向に突設された突起
    と、 これら突起の下面を支持する1個の水平な支持棒と、 この支持棒の昇降手段と、 各トランス取付部材の降下阻止手段と、 を備えたことを特徴とするクランクシャフトの高周波焼
    入装置。
  2. 【請求項2】 支持棒の昇降手段は、支持棒の両端が固
    定された1対のチエインと、これらチエインがそれぞれ
    巻回され、上下方向に配設された2対のスプロケット
    と、スプロケットの回転装置とを備えている請求項1記
    載のクランクシャフトの高周波焼入装置。
  3. 【請求項3】 各トランス取付部材の降下阻止手段は、
    各トランス取付部材に設けた開孔と、この開孔に挿抜可
    能なロッドとを備えた請求項1または2記載のクランク
    シャフトの高周波焼入装置。
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